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『銀平飯科帳』の“台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り”を再現!

 先日、新しくパソコンを買い替えて既存のプリンターとつないだのですが、やたら時間がかかってヤキモキしました。
 あんまり時間がかかるので、夫に大丈夫か調べてほしいと言ったのですが、「きっとお見合いをしてるんだよ、もうちょっと待とう」と言われ、その発想はなかったと思いました。
 「パソコンさんのご趣味は?」「インターネットです。プリンターさんのお仕事は?」「秘書です。ボスの書類を印刷しています」という擬人化会話の妄想が捗っている内に、インストールは無事終了しました。
 この発想は、手持ち無沙汰な時に使えると思ったものです。

 どうも、新しいパソコンに変えてスキャンした所かなり動作が早くなり、「スキャンをする度に数分固まっていたのは、前の古いパソコンの仕事が遅かったからで、プリンターの仕事が遅いせいじゃなかったのか…ごめんよ」と、まるで出来る部下に許しを請う情けない上司の如くプリンターに謝った当ブログの管理人・あんこです。


 今回再現する漫画料理は、『銀平飯科帳』にて銀次さんが江戸時代で新しく考案した春雨料理を参考にして現代で作った“台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り”です!
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り図1台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り図2
 食のアイディアを得る為、いつも通り銀次さんは江戸時代へタイムスリップするのですが、そこでちょうど台風に遭遇します。
 実は「台風(←本来は颱風という字面)」という呼び名が一般的になったのは明治時代末期で、江戸時代までは「野分」「大風」という風情のある呼び方をされており、何らかの祟りだと本気で恐れられていたとのこと。
 遥か古来より、流行病、飢饉、天災、遂には殺人事件まで「祟りじゃ~っ!八つ墓の祟りじゃ~っ!」とほとんどが祟りのせいにされてきた日本ですが、現代っ子である銀次さんは科学の恩恵で祟り推し解脱世代になっていた為、どんなに空が荒れ狂っていても平然としていました。
 当管理人としても、毎年何度も台風が直撃し、川も道路も人も殺伐とする修羅の島・九州出身なせいか、台風は「ボールはともだち、こわくないよ」的存在で、厄介だけど慣れ親しんだ旧友みたいな節があります。
 何なら、たま~に気まぐれを起こして直撃しない時など、ちょっと寂しくなるくらい危機意識がおかしくなっている為、作中での表現を見て久々に台風の脅威に想いを馳せたものです。
 
 そんな時、銀次さんは平蔵さん経由で町の火消し・治助さんから相談を受けます。
 その相談とは、「火を使わず調理できる料理を教えてほしい」というもの。
 何でも、治助さんは小さい頃、台風の日に雷の中で竜が踊っている姿を見て以来台風が恐ろしくて仕方がなくなり、歳をとってからは気力の衰えもあって、お腹がすいた状態では表に出て火消しをする事もままならなくなったとのこと←個人的に、幼い頃に竜を目撃なんてRPGの主人公っぽくてかっこいいなーと呑気に思いました)。
 けれども、江戸時代では台風の時は火事を防ぐ為火を使った調理は禁止されていたようで、運悪く台風と火事が被ってしまった時でも作れる料理を教えてほしいと平蔵さんや銀次さんにお願いしていました。
 現代なら電子レンジ・電気ポット・インスタント食品という心強い味方がいるので、さほど難しくない問題ですが、江戸時代にはどちらも存在しない為、これはかなりの難題だと思ったものです(←干飯はどうかと考えましたが、あちらは水で戻そうとすると最低でも六時間以上かかってしまうようなので、難しいですね…)。
台風の時は火を使った料理を食べてはいけないというお触れがあるせいで、腹ごしらえができません
 いい案が浮かばず困った銀次さんは一旦現代へ戻り、お店に飲みに来た平賀さんと葉瑠さんに「災害の時、火を使わないでできる料理って、何かあるかな?もちろん電気もなしで」と聞いてアドバイスを求めます。
 すると、葉瑠さんは「一時期話題になった水で戻すパスタってあったじゃない」と言い、乾麺を水で戻して食べる方法をおすすめします。
 水漬けパスタは乾麺のパスタを一~二時間くらい水に漬けて生パスタっぽくするという料理の裏技で、それを聞いた銀次さんは「江戸じゃパスタはないけど、そうめんならきっとあるじゃん、それでいこう!」と内心すっかりその気になるのですが、平賀さんから「ダメだよ、葉瑠。それ水で戻したあと加熱しなきゃならないから」と止められます。
 平賀さん曰く、澱粉には生の「ベータ」と加熱した「アルファ」があるのですが、生の「ベータ」を食べたら腸が消化しきれずお腹を壊してしまうとの事で、水漬けパスタは元々省エネ化の為に考え出されたアイディアなのだと説明していました(←オンラインゲームでよく目にしたせいか、「アルファ」「ベータ」と聞くとどうしても「α版」「β版」が連想されます)。
 大昔、『はだしのゲン』でゲン達が生米を美味しそうにバリバリかじるシーンを見て、人間その気になれば生米でも生麦でもいけるものだと思っていた当管理人は、衝撃を受けました。
 しかし、もし生米が有害でないなら、肉・魚・野菜などあらゆる物を生で食べたがる日本人が調理法を確立していないはずがありませんので、すぐに納得したものです。
一時期、水漬けにすると生っぽくなるパスタが流行しました澱粉にはαとβの二種類あり、βは水に漬けただけだとおなかを壊します
 その後、銀次さんは水漬けパスタの発想をヒントにし、火を使わず作れてお腹も壊さない、画期的な麺料理を発明します。
 それが、この“台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り”です!
 作り方は簡単で、ひきわり納豆・山芋・モロヘイヤ・オクラ・出汁を水に漬けて戻した春雨と合わせてしっかり混ぜ合わせ、中央に温泉卵をトッピングしたら出来上がりです。
 ポイントは、春雨は二時間~三時間水につけて戻すこと、鰹節・昆布・煮干しを一晩水に浸けて作った水出汁を使用すること、材料を全部入れたら台風をイメージしてお箸でよ~~くグルグルかき混ぜることの二点で、こうするとツルツルヌルヌル度がアップしておいしくなるとのことでした。
 ※実は、上記のレシピは銀次さんが現代に戻って東京風にアレンジしたタイプで、江戸時代ではさらに火を使わない事を追求して「ひきわり納豆・山芋・めかぶ・トロロアオイの花・ツルムラサキ・ネギ・みょうが」を具にしており、温泉卵が乗っていません。

 作中の記述によりますと、春雨は製造時に加熱して澱粉をアルファ化している珍しい麺だそうで、加熱せず水で戻すだけでも食べられると書かれていました。
 江戸時代の日本に春雨があったのだろうか…と疑問に思いましたが、調べたところ鎌倉時代には既に中国から伝来していたようで、感心しました。
 日本だと春雨は中華サラダに使うか、もしくはエースコックさんのスープ春雨の印象が強いですが、中国では太平燕、ベトナムでは汁麺など、海外では立派な麺料理の材料として扱われており、案外ネバネバ麺にするのもありなのかも…と感じました。
春雨は澱粉がα化しているので、水につけるだけで食べられるとのこと
 本当に、春雨は水に浸けるだけで食べられるんだろうか…と不安だったので長らく躊躇していましたが、どういう味なのか確かめたいという欲求に抗えず、再現することにしました。
 作中には大体のレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、水出汁の準備。
 出汁パックに詰めた鰹節と煮干し、昆布を容器へ入れて水を注ぎ、フタをして冷蔵庫で約一晩寝かせます(←出汁がより出やすいよう、煮干しは削り節を使用しました)。
 時間が経ってパック類を取り出したら、水出汁は出来上がりです。
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り1
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り2
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り3
 次は、春雨の下ごしらえ。
 多めに水を張ったボウルへ乾燥春雨を投入し、三時間以上放置して戻します。
 春雨の中心にまで水が浸透したのを確認したらザルにあけ、水切りしておきます。
※作中ではどの種類の春雨か明記されていなかったので、麺の太さから推理して緑豆春雨を使いました。
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り4
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り5
 ここまできたら、いよいよ仕上げ作業。
 ボウルへ皮を剥いてすりおろした山芋、水出汁、醤油、先程の春雨を入れてよく絡めます。
 混ざったらそこへ、茹でて刻んだオクラとモロヘイヤ、ひきわり納豆を加え、グルグルとしっかり混ぜ合わせます。  
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り6
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り7
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り8
 春雨と具と調味料がよく混ざり合ったらお皿へ丸く盛り付け、最後に中央へ温泉卵を落とせば“台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り”の完成です!
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り9
 透明でキラキラした春雨麺と、オクラやモロヘイヤの鮮やかな緑の色合いがきれいです。
 春雨といえば絶対加熱するものと思い込んでいましたが、本当に水で戻すだけでそのまま食べられるのなら画期的ですので、果たしてどんな味になっているのか…とても興味深いです。
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り10
 それでは、温泉卵を崩して混ぜ、いざ実食。
 いただきまーす!
台風春雨ぶっかけツルツルネバネバ五種盛り11



パクッ。
ギシ、ミシ、ポキ、ポキ…。



・・・・・・・。
・・・・・・・・・。



 …うーん、残念ながらお世辞にもおいしいとは言い難い一品。他の材料の味がいいだけに麺の残念さが際立ち、約八年ぶりに夜神さんが降臨しました。
 まず、水出汁はとてもいいです。
 雑味が一切ない、魚の旨味がすっきりとクリアに出た淡麗な出汁で、後口がとてもあっさりして涼やかなのが特徴。
 煮出した出汁に比べるとやや薄く感じますが、その分今回みたいに冷たい料理やお吸い物みたいなさっぱり系料理に向いているイメージです。
 いりこ出汁の素朴で強い魚の風味が効いた、鰹と昆布のみの上品な組み合わせでは出ないしっかりした合わせ出汁で、どことなく甘やかな余韻がついている味でした。
 具もそれぞれ味はよく、モロヘイヤのジャクジャクトロリとした歯応え、ひきわり納豆の旨味、山芋のまったり感、オクラのサクサクした食感が春雨にネバネバと絡み付き、ぴったりの相性(←「マグロ抜きの爆弾納豆麺」という印象)。
 温泉卵の黄身の濃厚なコクがまたいいアクセントで、たったこれだけでもちょっとした贅沢感がプラスされているのにほっこりしました。

 しかし、それだけに目立つのが、水で戻した春雨の想像を絶するモソモソ感…。
 一応水で完全に戻しているはずなのに、調理していない生麺と言いますか、釣り糸を食べているような感覚が半端なく、食事中ずっと胸騒ぎがとまりませんでした。
 せっかくネバネバメンバーが「仲良くしよーぜ!」と絡もうとしているのに、春雨は「あ、自分そういうのいいんで」と身を固くして払い除けている有り様。
 つるつる感はかろうじてありますが、「パキパキ」「ポキポキ」「ギシミシ」「ボソボソ」という異質な噛み心地しかなく、一口目から飲み込むまでずっと「今の環境が不本意で、最後まで嫌々従っている反抗的なクラスメイト」みたいな感じなのに苦笑しました。
 けれども、途中我慢しきれず電子レンジで約二分加熱してから食べてみたところ、さっきまでのツンツンぶりは一転!
 麻婆春雨くらいの程よいコシに変化し、ネバネバメンバーを拒否するどころか「キャッチボールしよーぜ!」と言わんばかりに自分から柔らかくなって絡み付き、一体感のある味になっていました。
 とはいえ、また作りたくなる程おいしいかと言えば微妙で、一言で言うなら「失敗」でした。


 実はこの再現後、じゃがいもやサツマイモの澱粉で作られている春雨でも試しに作ってみたのですが、結果は全く同じでした。
 麺を水に漬ける時間を六時間・一日・二日にしても、それぞれ失敗…。
 もしかしたら、緑豆やイモ系の澱粉ではない別の澱粉の春雨を使用し、調理法をもっと工夫したらおいしいのかもしれませんが、未熟者の当管理人にはこれが限界でしたorz。
 ちゃんと再現できるよう、もっと精進しようと思います(TдT)。


P.S.
 ゆゆさん、さしみさん、銀猫さん、kawajunさん、コメントを下さりありがとうございます。
 当管理人だけでは得られない情報をたくさん頂けて、とても参考になりました(←『みんなの食卓』…チェックしてみます!)。
 それにしても、『どんぶり委員長』が実写ドラマ化とは、予想できませんでした!
 ニコ動アプリでチェックしようと思います、教えて下さり感謝いたします。


●出典)『銀平飯科帳』 河合単/小学館
      『DEATH NOTE』 原作:大場つぐみ 作画:小畑健/集英社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『はらぺこ男子飯』の“麻婆豆腐だれの豚ボール丼”を再現!

 その昔、まだ大学生で就活をしていた頃、ある企業の第二次面接で面接官の方に「あなたが日常で感じるささやかな幸せは何ですか?」と聞かれたことがありました。
 個人的には、「クーラーの冷風が直撃するソファーへ寝転がり、チョコモナカジャンボをかじりながらTVを見る時」と、「猫のよだれ臭い毛皮の匂いを嗅ぎながらナデナデしている時」がいい勝負だったのですが、そういう100%等身大な本音の回答を面接官が望んでいるわけではない事をその頃には理解していた為、一瞬迷いました。
 そこで、とっさに「家庭菜園で一生懸命育てているシソを収穫している時です」と答えたのですが、反応はいまいちで、結果見事に不採用になりました。
 典型的な引きこもり体型なので家庭菜園をしている訳がないと疑われたのか、育てているのがナスやトマトみたいな花形ではなくシソで地味だったからなのか、シソは放置してても勝手に増殖する世話いらずな野菜である事を園芸経験のある面接官に見抜かれたのか、不採用理由は長年謎のままです。
 
 どうも、最近では単純にコミュ障で面倒くさそうな人材なのをベテランの勘で見透かされたからだろうなと推測している(そしてそれは当たっている)当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『はらぺこ男子飯』にて男子五人組が橙子さんのいない時に協力し合って作った“麻婆豆腐だれの豚ボール丼”です!
麻婆豆腐だれの豚ボール丼図
 みんなのいるシェアハウスへご飯を作りに行く生活にも大分慣れた頃、橙子さんは友達から四日間の温泉旅行に誘われます。
 実は前々から計画していたものではなく、突発的に浮上したお話で、「週末は特売行って献立考えるという使命があるから。そうでないとみんなご飯なくて困っちゃうからね」「お肉が安くなるんだよねー」と言っては合コンや遊びを断るという、就活や婚活を通り越してもはや子沢山主婦のような生活を送る橙子さんを心配した友達が、強硬手段的に発案した為。
 連日の家事でクタクタになっている体を温泉で癒してもらおう…という気遣いなのだと思いますが、その発想自体女子大生というよりはお母さんに対する労わりに近い気がしたので、苦笑しました(←子どもの頃にドラマ『温泉若おかみの殺人推理』を見ていたせいか、「そう…この時、私達はまだ何も知らなかった。この温泉地を舞台とした、恐ろしい殺人計画が進行している事を…!」というナレーションが勝手に頭に流れましたが、見た目は子ども頭脳は大人な彼がいなかったおかげで何も起きませんでした)。
 責任感の強い橙子さんは断ろうかどうか迷っていましたが、男子五人組から「迷惑なんてないよ、行っておいで」「食事なんてどうとでもなる」と背中を押され、後ろ髪を引かれつつも旅行に行く事にしていました。

 ちなみにこの時、正野君は自分も旅行に参加したいと内心思っていたものの、「おれも一緒に行きたい!!って言ったら絶対下心あるみたいに思われるよな」「とはいえ、混浴とか誘われたら断る自信ないけども!」『らんま1/2』響良牙君並にモヤモヤ妄想するだけで終わっていましたが、美薗君は「場所はどこ?箱根?熱海?車出してあげるよ」とごく自然に旅行に参加出来るような誘いをしており、正野君を「その手があったか!!でも俺免許ないし」と悶絶させていました;(←結局、真面目すぎて大阪城ばりに難攻不落な橙子さんは、気を使って美薗君の申し出を断っていますが…)。
 妄想はリアルなものの一向に実現化しない非モテ風男キャラというと、道を歩けば殺人事件にエンカウントする死神名探偵・金田一君が思い浮かびますが、彼は似たようなシチュエーションになった時、女友達をトイレに閉じ込めてその代わりに山梨きのこ狩り旅行に飛び入り参加するという離れ業をやってのけたくらいパワー系な行動派ですので、正野君も同じようなバイタリティを持って頑張って欲しいものです←まあ、金田一君は裏で何だかんだモテていますが)。
温泉旅行と聞いて、みんな楽しそうに色々話していました
 こうして旅立った橙子さんですが、四日間みんなが飢えたりカップ麺三昧になったりしないよう、何と冷蔵庫や冷凍庫にメモ付きの作り置き料理をギュウギュウに詰め込んでから出かけていました。
 それも、一日目は煮込みハンバーグにコールスローサラダ、二日目はカレーなど、みんなの好みぴったりのお肉料理尽くしで、プロの家事代行サービス顔負けな腕前だと感じました(←色んなキーワードが被ったせいか、『喰いタン』第一話で糖尿病の年の差夫を緩慢に殺す為、大橋夫人が冷蔵庫に常備していた豪勢で高カロリーな作り置き料理を思い出しましたが、橙子さんの場合、」栄養が偏らぬよう野菜もいっぱい使っているのが最大の違い!)。
 リアルタイムで作られる出来たて料理もいいですが、お弁当や作り置きは時間が経ってもおいしいままであるようにという心遣いがないと成立しない料理なので、作りたてとはまた別の魅力があるような気がします(←例えるなら、職人さんに目の前で握ってもらうお寿司と、寿司桶へ華やかに盛られた出前寿司の違いみたいな感じでしょうか…?)。
  
 しかし、せっかく四日持つように作られていた料理ですが、三日目の夜以降から正野君・佐藤君・塩田君が夜食代わりにおかずをこっそりつまみ食いした為、四日目の最後にはフライパン一杯分の麻婆豆腐しかおかずがなく、「えー!うそでしょ?絶対足りないよ」「こんなの塩田先輩ひと飲みだよ?」「確かにこれは飲み物だな」と大ブーイングに!
 ちょうど、軽く手でつまみやすい春巻きが最後のおかずだったのも災いした模様で、これが小籠包だったら悲劇は防げたのかもしれません…orz。
 が、最後の抵抗で佐藤君が冷凍庫を調べた所、奥の方に「このお肉を見つけたということはご飯が足りなくて困っているんですね。これで豚ボールを作って食べてください」という橙子さんのレシピメモ付冷凍豚こま切れ肉を発見し、そのあまりの先読み能力に「神か!!」とみんなから驚かれていました(←『ジョジョ』に出てくるボインゴのスタンド・トト神で予知を行ったのかと言いたくなるレベルですごいです。人助けをする橙子さんが持ち主ならひねくれた形で予言が当たって散々な目に遭う事もないし、トト神も本来の用途で使われて満足で、まさにwin-winですね!)。
いない間でもお腹がすかないようにと、たっぷりの作り置き!
 その後、正野君達はメモ通りに豚ボールを作るのですが、色々話していく内にどんどん構想が湧いてきて、全く新しい丼を作り上げます。
 それが、この“麻婆豆腐だれの豚ボール丼”です!
 作り方はそこそこ簡単で、ソース状でややあっさりめの麻婆豆腐だれを作っている間、ボウルに豚こま切れ肉・溶き卵・塩・こしょう・小麦粉・片栗粉を入れてよく揉みこみ、ボール状に丸めて170度の油でカラッと揚げ、丼へご飯→豚ボール→刻んだ茹で青梗菜→麻婆豆腐だれ→ご飯→麻婆豆腐だれ→豚ボールの順に盛り付け、最後に白髪ネギと糸唐辛子を散らしたら出来上がりです。
 ポイントは、麻婆豆腐だれの下準備でにんにくを炒める時は必ず油が冷えている内ににんにくを入れること、豆腐は柔らかい絹ごし豆腐を使うこと、豚ボールは菜箸でこまめにひっくり返しながらまんべんなく揚げることの三点で、こうすると全体的にバランスよくジューシーに仕上がるとのこと。

 麻婆豆腐に豚ボールをトッピングするだけでもボリューミーそうなのに、うな重みたいに中にも豚ボールを埋めて二層式で食べるという発想に、初見時はびっくりしたのを覚えています;。
 ラフな感じの中華料理店だと、中華系のおかず+唐揚げ+ご飯という組み合わせのランチ定食はよくあるので珍しくないですが、それらを全部一緒くたにして丼にしたものは、今まで見たことがありません。
 カロリー表記を見た所、レシピ通りの分量だと一人前1966kcalにもなるそうで、ペヤングソースやきそば超超超大盛GIGAMAX関西風天かすとほぼ同じカロリーという、まさにSS級のモンスター丼で、ダイエット中や健康を気にする世代にはちょっときついものがありますね。
 とはいえ、近年サンドウィッチマンの伊達さんが提唱しているカロリーゼロ理論によると、「麻婆豆腐は辛い豆腐だからダイエット食品」「カロリーは熱に弱く、110℃以上に耐えられないから揚げ物はカロリーゼロ」との事ですので、こちらのカロリーは実質的にはご飯茶碗一杯分…恐れる事はないと考えて良さそうです!
やっぱり肉がないとって気持ちはよ~く分かります!ご飯の下にも豚ボールがゴロッと!
 先日、近所のスーパーで「豚こま切れ肉を1kg以上買われるお客様には、さらにg単価をお安くします!」というセールがあり、大量に買い込んだので再現する事にしました。
 作中には詳細な分量と手順付きのレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、麻婆豆腐だれ作り。
 油をひいたフライパンへみじん切りにしたにんにくを入れて中火で熱し、いい匂いがしてきたら豚挽き肉を投入し、木べらでほぐしながら炒めます。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼1
麻婆豆腐だれの豚ボール丼2
 豚挽き肉の色が白くなってきたら豆板醤と甜麺醤を加え、全体になじませるようにしてしっかり炒め合わせます。
 挽き肉全域に調味料がよくなじんでジュクジュクいうようになってきたら、お水、顆粒鶏がらスープの素、お酒、醤油を入れて煮立てます。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼3
麻婆豆腐だれの豚ボール丼4
麻婆豆腐だれの豚ボール丼5 
 スープがグラグラ沸騰してきたら、あらかじめキッチンペーパーに包んで水切りしておいた一口大の絹ごし豆腐を加え、五分くらい煮込みます(←後々豚ボールに絡みやすくなるように、木ベラで崩しながら混ぜたほうがいいです)。
 豆腐が煮えてきたら一旦火を弱め、水溶き片栗粉をかけてすぐに混ぜ合わせてとろみをつけ、仕上げにごま油を回しかけてざっと混ぜます。
 これで、麻婆豆腐だれは準備完了です。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼6
麻婆豆腐だれの豚ボール丼7
 次は、豚ボール作り。
 ボウルへ豚こま切れ肉、溶き卵、塩、こしょう、小麦粉、片栗粉を投入して手でよくもみこみ、16等分にして丸めます。
 丸め終えたら170度に熱した揚げ油に入れ、時折ひっくり返したりしながら約7分かけて揚げ、こんがりしてきたら引き上げてキッチンペーパーで余分な油分をきります。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼8
麻婆豆腐だれの豚ボール丼9
麻婆豆腐だれの豚ボール丼10
 ここまできたら、いよいよ盛り付け作業。
 底の深い丼容器へ1/2量のご飯をよそい、その上へ豚ボール、茹でて刻んだ青梗菜、麻婆豆腐だれを乗せ、さらに残り1/2のご飯をよそいます。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼11
麻婆豆腐だれの豚ボール丼12
麻婆豆腐だれの豚ボール丼13
 その上へさらに麻婆豆腐だれをたっぷりかけ、丼の縁を飾るようにして茹で青梗菜を一枚ずつ乗せ、豚ボールを盛り付けます。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼14
麻婆豆腐だれの豚ボール丼15
麻婆豆腐だれの豚ボール丼16
 豚ボールを乗せ終えたら中央に白髪ネギと糸唐辛子をトッピングし、テーブルへ運べば“麻婆豆腐だれの豚ボール丼”の完成です!
麻婆豆腐だれの豚ボール丼17
 作中の絵と同じく豚ボールの存在感がすごく、両手でやっと一人前ずつ運べるくらい、かなりの重量感がありました…(´д`;)。
 男子五人組と同じく、「麻婆豆腐だけじゃ物足りない!挽き肉は肉じゃない!そもそも肉を小さくする意味が分からない!」という思想の夫も、これにはにっこりしていました。
 麻婆豆腐のスパイシーな香りと、豚ボールの香ばしい匂いが一気に漂うのが食欲を激しく誘う感じで、一体どんな味になっているのか楽しみです!
麻婆豆腐だれの豚ボール丼18
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
麻婆豆腐だれの豚ボール丼19


 さて、感想は…見た目を裏切らないド迫力な旨さの丼!中華料理店で定番商品になって欲しいくらい、完成度の高い一品です。
麻婆豆腐が豚ボールに絡んで絶品!
 麻婆豆腐は絹ごし豆腐ならではのツルツルトロトロと滑るような口当たりが特徴的で、作中で言われていた通り「飲む麻婆豆腐」というイメージにぴったり。
 本場四川の麻婆豆腐みたいな主役感はありませんが、その分豚ボールを引き立てるナイスアシストなソースっぽい仕上がりになっています。
 辛さはやや弱めの中辛で程よく、時折ピリッとほのかに刺激する穏やかな甘辛中華味噌味が、ご飯にも肉にもバッチリの相性でした。
 豚ボールは、柔らかい衣の唐揚げとバリッとした竜田揚げのちょうど中間な食感で、ふっくらしつつもカリッとした香ばしさがたまりません。
 ミルフィーユカツに近い食感ですが、肉の繊維がランダムにギュウギュウと入り組んでいるせいか、よりがっつりした弾力で食べ応えがあるのが特徴的。
 脂が多い部位・エキスで潤っている部位・食感がいい部位など、色んな部位から出る複雑なコクの肉汁が内部にしっかり封じ込められており、噛むごとに舌の上へ溢れ出てくるのがうっとりする程美味です。
 油なじみがよくてしっとりサクサクとしなやかな舌触りの青梗菜と、シャキシャキした歯触りや爽やかな香味の白髪ネギがいいアクセントになって単調さを防いでいた為、かなりの量なのに一気に完食しました。
 ご飯の下からも麻婆ソース付き豚ボールがゴロゴロ出てくるのが視覚的にも味的にもダイナミックで楽しく、ご飯にも肉の旨味がほんのり染みているのがよかったです。
麻婆豆腐だれの豚ボール丼20


 カツカレーやオムハヤシみたいに主役級のおかずが二種類も乗っているせいか、とても贅沢な美味しさで、当管理人も夫も夢中になってガツガツ食べました。
 いつもなら麻婆豆腐の日は「物足りない!」と少し不満そうになっていた夫も、今回ばかりは「これはうまい」と喜んでおり、満足していました。
 レシピ通りの分量だと、大食い二人組でもちょっときつい満腹になるくらいのボリュームでしたので、小食の方なら三~四人分のレシピだと考えたほうがいいかもしれません。
 「そうか、麻婆豆腐はソースで飲み物だったのか…」とカロリー的に危険な発想になるくらいしっくりくる丼ですので、ぜひともおすすめしたい食べ方です!


P.S.
 無記名さん、Ysさん、kawajunさん、泡盛太郎さん、コメントとご指摘をして下さりありがとうございます。
 kawajunさんからご指摘された通りマヨネーズ控えめで再度作ってみたところ、確かに玉ねぎの辛みが際立って前よりずっと眠気覚ましに向いた味になりました;。
 元の記事に追記いたしました、アドバイスを下さりありがとうございます!
 あと、泡盛さんからご質問して頂いた『美味しんぼ』のさくらんぼ酒ですが、“栗田さん流祝いのさくらんぼ酒”で3ヶ月物の味を確かめた後、ずっと実家の冷暗所に保管していたはずなので先日探しに行ったところ、何故か行方不明になっていました…orz。
 一度、実家の改装騒ぎでドタバタしていた時があったので、もしかしたらその時に誤って処分してしまったのかもしれません。
 しかし、幸か不幸か『くーねるまるた』の再現用にと思って2014年6月に漬けておいた梅酒は残っており、自宅に引き取ってきましたので、この古酒を使って何か『美味しんぼ』でも再現できないかな…と模索しています。


●出典)『はらぺこ男子飯』 芳川由実/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『裏の家の魔女先生』の“イタリア風べったら焼き”を再現!

 最近、U-NEXTで配信されている『刑事コロンボ』を毎日のように見ています。
 犯人が最初から分かっている「倒叙スタイル」の推理ドラマ・『古畑任三郎』のモデルとなった作品で、実際にみてみると、一度目をつけた容疑者には腰を低くしながらもしつこくつけまわし、その鋭い観察眼で真実を解き明かす姿勢は古畑さんもコロンボもそっくりで、思わず苦笑しました。
 ボサボサの髪とヨレヨレのレインコートがトレードマークで、安い葉巻をくわえてオンボロ車を乗り回しているせいか周囲から「本当にキレ者の刑事?」と疑いの目で見られることが多いのですが、親しみやすい雰囲気は犯人を油断させる為にわざとかというくらい頭の回転が早く、絶対に敵に回したくない人間の一人です;。
 ちなみに、夫は当管理人の事を社内で「うちのカミさん」と呼んでいるらしく、お互いそういう呼び方が似合う年齢になったんだな~としみじみしたものです(←個人的に、アラフォー以上のご夫婦で多く使われているイメージ)。

 どうも、コロンボが好きでいつも食べている“チリ”(←アメリカでは給食によく出るくらいポピュラーな料理らしいです)が気になっている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『裏の家の魔女先生』にて沙希子さんが冷蔵庫の残り物を片付ける為に作った“イタリア風べったら焼き”です!
イタリア風べったら焼き図
 裏の家に沙希子さんが引っ越してきて少し経ったある日、一週間ほど東北の方へ取材旅行に行く為留守をする事になります。
 何でも、東北地方に点在するまりき太子の塚を巡る旅だそうで、沙希子さん曰く「遠足前日の小学生のように浮かれています!」との事でした(←大人の修学旅行は、自分で場所を決めて行ける所がいいですね)。
 残念ながら作中に登場する地名や人名は実在しない造語らしく、不勉強な当管理人には元ネタが何か分からなかったのですが、どうやらクトゥルー神話を元にした邪神崇拝ネタのようで、嘘か本当か分からない都市伝説的なホラー話で蛍太君と盛り上がっていました。
 邪神信仰というと、『ベルセルク』に出てくるラブ&ピースなフリーセックス集団いかがわしさマックスなカルト宗教が思い浮かびがちなので物騒に聞こえますが、八百万の神々の国・日本では邪神も立派な崇拝の対象で、逆に災厄から守ってくれる存在として祀られている事も珍しくない為、神学的にも民俗学的にも大変興味深いテーマだと思います。
 ちなみに、沙希子さんは「三陸海岸の竜神信仰」についても取材して詳しく話していましたが、実際に三陸地方では八大竜王の神社が多いそうで、感心しました(←フェイクなのか、作中に出ている「竜神の鈿護サマ」「ご神体が魚竜or人魚の化石」らしき神社はネットで調べても出てこなかったのですが、人魚の骨がご神体の龍宮寺は福岡に実在しました。本当はジュゴンの骨だったと判明してますが)。
 『喰いタン』の小説家・高野聖也先生は取材旅行といっても、グルメ雑誌を創刊するのかと突っ込みたくなる程の鯨飲馬食っぷりだったので、ちゃんと仕事をしている沙希子さんの姿を見て小説家の鑑だとしみじみ思ったものです。
ご当地の邪神信仰の逸話とか、調べるとワクワクしますね!
 この取材はとても有意義なものだったようですが、時折奇妙な出来事があり、なかなかスリリングな道中だった模様。
 沙希子さんがいうには、「行く先々でいつもカラスがうるさく鳴いていた」「物かげにたたずむ黒い影しょっちゅう視界に入ってきた」「一夜知人のお家に泊まったのですが、そこはザシキワラシが居るという旧家なんですね。寝ていると布団のまわりをはいずるような音がするんです。いったいどんな姿をしてるのかと見てみたら、真っ赤なこどものようなモノがはいまわっていて、こちらの視線に気付くと部屋のすみに引っ込んでいきました」など、まるで『新耳袋』『ほんとにあった怖い話』に出てきそうな地味にリアリティのある体験をされたようで、蛍太君を震え上がらせていました;。

 沙希子さんはホラー作家の性なのか、実際に怪異に遭遇するといいネタになるので「望むところです」と考えるそうで、そのプロ精神は東方仗助にボコられつつも「こんな体験…めったにできるもんじゃあないよ。これを作品に生かせれば…グフフフ」と血まみれで嬉しそうにしていた露伴先生を彷彿とさせるものがあります…。
 なお、こんなホラーな経験をしているというのに、沙希子さんは「霊感は全然ありません」と話しており、そこはかの有名な怪談話の大御所・稲川淳二先生と同じだと思いました。
 幽霊や妖怪が出てくる作品で大人キャラだと、『GS美神 極楽大作戦!!』の美神さんみたいに霊感バリバリなイメージがあったので、ちょっと意外だったのを覚えています(←霊感はなくても凄腕の魔女ですし、不思議な力で充分戦えていたので、霊能力はもはや必要ないのかもしれませんが;)。
この体験談だけで充分小説のネタになると思います…
 今回ご紹介するのは、沙希子さんが取材旅行に出る前、冷蔵庫に残っていた余り食材を全部使い切る為に即興で作った“イタリア風べったら焼き”!
 作り方は簡単で、小麦粉・お水・プチトマト・ブラックオリーブを混ぜて用意した生地をフライパンにたらし、途中アンチョビとイタリアンパセリを乗せてさらに生地をたらして両面を焼き、最後に辛子マヨネーズとレリッシュ(=刻んだピクルス)を横に飾りつけたら出来上がりです。
 ポイントは、強火で焼くと中がまだ半生の内に焦げやすいので弱火でじっくり焼くことで、こうすると中にちゃんと火が通りつつ外は香ばしく仕上がります。
 沙希子さんとしては、べったら焼きどんどん焼きたらし焼きをモデルに考案したそうで、要は簡易版のお好み焼きみたいなものだと説明していました。

 実はこちらの料理、「この材料でそう変てこなのは出来ませんから」とぶっつけ本番で初めて作った料理とのことで、「美味しい」の計算が頭の中で出来る人はすごいな~と尊敬しました(←『ミスター味っ子』の一馬君は「おまえもやっぱり、料理を頭で食べる口かや」「料理に理屈ばっかりこねてこれはうまいはずや…これはまずいと頭ン中で食う」と料理の脳内計算を嫌うような発言をしていましたが、こういうプラス思考の計算なら受け入れてくれるはず…多分;)。
 本家レシピだと、ベーキングパウダー・卵・砂糖などがほぼ使われているのにこちらでは使われておらず、味付けもアンチョビの塩分頼りで調味料は一切入っていないのが斬新で、かなり大胆なレシピだと驚いたのを覚えています。
取材旅行前に、冷蔵庫を一掃するためにお片づけ料理
 材料は単純なのに、どういう味になるのか想像がさっぱりつかず、気になってしょうがなかったので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピが絵付きで記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、生地作り。
 ボウルに小麦粉とお水を入れ、なめらかなとろみが出るまで泡だて器でよく溶きます。
 そこへ輪切りにしたプチトマトとブラックオリーブを加え、スプーンでざっと混ぜます。
イタリア風べったら焼き1
イタリア風べったら焼き2
 次は焼き作業。
 油をひいて弱火に熱したフライパンへ先程の生地をたらしこみ、少し回りが透き通って固まってきたら、アンチョビとイタリアンパセリを乗せます。
※油は指定されていませんが、オリーブオイルが一番合うように感じました。
イタリア風べったら焼き3
イタリア風べったら焼き4
 具を全て乗せ終えたらさらに生地をもうひとたらししてひっくり返し、両面ともしっかり焼きます。
※生地の厚さにもよりますが、あっという間に焼きあがります。ハンバーグやお好み焼きの焼け具合の確かめ方と同じで、生地をちょっと押してみて柔らかくなかったらOKです。
イタリア風べったら焼き5
イタリア風べったら焼き6
 生地が両面焼けたらお皿へ移し、仕上げに刻んだピクルス(=レリッシュ)と辛子マヨネーズを横に添えれば“イタリア風べったら焼き”の完成です!
イタリア風べったら焼き7
 不器用な当管理人が作った為、具の色がイマイチうまく出ていませんが、それでも色合い的には充分美しくて「おおー!」と感動しました。
 見た目はインスタ映えしそうな感じで抜群にいいですが、果たしてお味の方はどうなのか…とても楽しみです!
イタリア風べったら焼き8
 それでは、熱々の内に切り分けていざ実食!
 いただきまーすっ!
イタリア風べったら焼き9


 さて、感想はと言うと…見た目を裏切らぬお洒落な味わいで美味!ファーストフード風に見えますが、正直レストランにあってもおかしくない一品です!
この初めて作ったはずなのに、このクオリティとおいしさ…!
 小麦粉を溶いただけとは思えない程むっちりモチモチとした、どこか透明感を帯びた弾力の生地で、まるでタピオカ粉やすりおろしたじゃがいもを入れたようなプリプリした口当たりが特徴的でした。
 生地全体にトマトの爽やかな後引く出汁が染み込んでいる為、噛むごとにあっさりながらもじわじわと深い余韻が生まれるのが秀逸で、生地だけでも十分美味だと思います。
 このように中はふんわりもっちり系ですが、表面は油でじっくり焼かれている為、パリッと香ばしいというギャップがいい感じでした(←焼き餅の醍醐味に近いかと)。
 例えるなら「イタリア貴族のピザ風お好み焼き」というイメージで、ピザの具沢山でダイナミックな旨さと、お好み焼きのずっしりした食べ応えが融合した、双方のいい所取りな創作料理だと思います。
 見た目は上品系ですが、アンチョビの熟成されたこってりとした塩気、イタリアンパセリのシャープな清々しい風味、ブラックオリーブのこっくりしたコクがガツンとくるせいか結構ボリューミーな仕上がりで、甘い辛い酸っぱいのメリハリが効いていました。
 濃厚でピリッとした辛子マヨと、ピクルスのさっぱりした甘酸っぱさがキリリといいアクセントになっており、よりお好み焼き感が増すのが面白かったです。
 チーズや肉類は一切使用していないのに、「熱したプチトマトのジューシーな甘味」「アンチョビの旨味が強い塩味」「小麦粉の生地」が組合わさると、それだけでもうピザっぽい味に感じるという発見が興味深く、「プリン+醤油=ウニ」みたいな昔懐かしいなんちゃって食べあわせに通じるものがありました。


 シンプルなのに色んな味がして、ちょっと贅沢な気分になります(←仕上げにピザ用チーズを乗せてとろけさせても、もちろんおいしいです)。
 意外とあっという間に出来るので、時間がないけどしっかり食べたい時にもおすすめです。


P.S.
 mizo-ochiさん、無記名さん、コメントを下さりありがとうございます。
 「しばらく見ていなくて、消えていないか気になって久々に見たらまだあって、すごく笑えるという訳ではないけどちょっとクスッとなって暇つぶしになるブログ」というのを当ブログは日頃目指していますので、そう仰って頂けると嬉しいです。
 当管理人自身、ふと思い出して見に行ったものの削除されていたり、何年も更新停止されていたり、以前と雰囲気がガラリと変わっていたりと何度か切ない気持ちになった事があるので、せめて当ブログは「あ、生きてるな。今回はこの作品を再現か~」と安心して寛いでもらえる場所でありたいと思います(←二年近く放置した過去があるので、あまり信用性はないかもしれませんがorz)。


●出典)『裏の家の魔女先生』 西川魯介/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『裏の家の魔女先生』の“イギリス海軍サンドウィッチ”を再現!

 「STAY HOME」の期間中、自宅で積みプラならぬ積みDVDと化していた昔の映画やドラマを見る機会が増え、おかげで色んな名作を見ることが出来ました。
 『ポセイドン・アドベンチャー』『海底47m』『フライトプラン』『フォーガットン』『花村大介』『真実の行方』『汚れた舌』『ミッション:8ミニッツ』など、どれも面白かったのですが、中でも大好きになったのが地上波の再放送で何話かとり溜めしていた『喧嘩屋右近』
 1990年代に放送されていた作品で、『るろうに剣心』に出てくる鵜堂刃衛のモデルにもなった凄腕の揉め事仲裁屋・右近と、その恋女房・お弦が様々な事件を解決していく痛快時代劇なのですが、これが面白いです!
 元々時代劇に興味がある方ではなかったのですが、地味にしっかりしている時代考証といい、右近とお弦の粋なやり取りといい、『ルパン三世』ばりに儲け話にとんと縁がないオチといい秀逸な脚本で、すっかりハマりました。
 しかし、どういう訳かこの作品未だにDVD化どころかビデオ化すらされておらず、たま~にTV局が気まぐれにブツ切りで再放送するのを待たないと視聴できないレア作品の為、未だにまとめて見る事が出来ずにいます…orz。
 ブルーレイ化して下さったら、何ヶ月でも「STAY HOME」するのに…とヤキモキしている今日この頃です。

 どうも、夫から「よく飽きないね…」と驚愕されるほど家にいるのが大好きな生粋の引きこもりインドア派の当ブログの管理人・あんこです。
※今回はいつも以上にネタバレが激しいので、それ系の記事が嫌な方は解説部分を飛ばすことをおすすめします。


 本日再現する漫画料理は、『裏の家の魔女先生』にて沙希子さんがある小さなお客さんのご希望に応えて作った“イギリス海軍サンドウィッチ”です!
海軍サンド図
 蛍太君が夢魔に危うく襲われそうになった翌日、幼なじみの深冬さんと一緒に沙希子さんの家へ遊びに行くのですが、そこには思わぬ先客がいました。
 黒いセーラー服を着た8歳くらいの女の子で、名前はオト・ヴィリデスさん。
 沙希子さん曰く「親類のこども」だそうで、一見男の子に見えるくらいボーイッシュなかわいい顔立ちで、今となっては貴重なボクっ娘な言葉使いが特徴的でした(←最近だと最上もがさんが有名ですが、個人的には『少女革命ウテナ』のウテナや『ぷよぷよ』のアルルが真っ先に思い浮かびます。だから年齢がバレると何度言えばry)。
 顔立ちは『まかない君』に出てくる凛さんの小さい頃といった感じなものの、性格は見た目通りもっと子どもっぽく自由気ままな感じで、ズケズケと発言する様子はどちらかといえば弥生ちゃん似。
 中性的な細いスタイルの持ち主ですが、結構な大食いで、蛍太君たちと会う直前まで一人前のラーメンを食べていたのに、スープまで完食するやいなや「サキコ!もっとなにか!パン!パンが食べたい!」とさらに食事を要求し、周囲を唖然とさせていました;。
 その勢いたるや、まるでフードファイターや部活帰りの体育会系男子みたいで、初見時はギャル曽根さんに負けぬ食欲に驚いたものです。
新しい不思議な女の子キャラ・オトちゃん
 それもそのはず、実はオトさんは人間の子どもではなく、沙希子さんの魔界での師匠兼お目付け役で、その本性は大きい化け猫の姿をした魔女(?)でした。
 魔女といえば黒猫…というのはもはや常識レベルの組み合わせですが、使い魔ではなく本人が猫というのは新しいパターンです(←オトさんは完全な黒猫ではなく、黒多めのはちわれ柄というのも珍しさに拍車をかけています)。
 今の所、オトさんが明らかにしている姿は人間の子ども・大きな化け猫・子猫の3つですが、子猫姿の時はさらに子どもっぽい気分になるのか沙希子さんに「なでろ」と命令したり、「オヤツにはちゅーるが必要だ!忘れずに買ってくるように!」と要求したりと、しゃべれる以外はごく普通の猫と一緒で苦笑しました。
 猫は地味に味の好みがうるさく、まぐろ味はよくてもまぐろ&贅沢ロブスター味はダメ、かつお味はよくてもとりささみ味は断固拒否!といった細かい指定がある為、事前に聞いて確認できるなんて羨ましいな…と感じたのを覚えています(←なので、うっかり味の確認をせずにまとめ買いをすると地獄をみます)。

 なお、オトさんによると魔女には「真名」があるらしく、その名前で命じられると無理にでも従わなければならないルールがあるようですが、沙希子さんもオトさんもお互いの真名を知っているいるせいか力が拮抗しているらしく、今の所はお互い様子見といった関係みたいでした(←もっとも、オトさんは沙希子さんに危害を加える気も連れ戻す気もなく、単に好奇心でやって来たようですが)。
 今後、まだお二人の正体に気づいていない蛍太君たちの背後でどんな不思議な出来事がおこるのか、ちょっと楽しみです。
なんと人間ではなく、異形の姿をした師匠でした;
 今回ご紹介するのは、パンを所望したオトさんの為、沙希子さんが深冬さんに手伝ってもらいながら用意した“イギリス海軍サンドウィッチ”!
 作り方はすごく簡単で、コンビーフ・玉ねぎ・塩・こしょう・マヨネーズをよく混ぜ合わせた物をサンドイウィッチ用の食パンで挟み、食べやすい大きさに切ったらもう出来上がりです。
 ポイントは、玉ねぎはみじん切りにして生のまま使うこと、コンビーフはフォークでよくほぐしてから使うことの2点で、こうすると玉ねぎの風味が利いた本場風の味になるとのこと。
 沙希子さんがいうには、「軍艦の夜の見張りが眠気覚ましに食べた夜食のレシピなのです」だそうで、生玉ねぎのピリッとした味がこのレシピの肝なのだとか。
 ネットで調べた所、確かにイギリスでは定番のサンドみたいですが、軍隊ではない一般家庭ではザワークラウトやピクルスを挟むレシピが主流っぽかったです(←詳しくはこちら)。
 ただ、日本でよく見かけるコンビーフのホットサンドはNYだとルーベンサンドと呼ばれていて、生の食パンに挟まれているイギリスのサンドとは微妙に区別されていた為、意外と奥の深い世界なのかもしれない…と感じたものです。
居眠りばかりの当管理人、興味しんしんなサンドイッチ
 生の玉ねぎと生のコンビーフというコンビはシンプルながらも今まで試した事がなかった為、どんな感じなんだろうと気になって再現する事にしました。
 作中には大体の手順が紹介されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具の準備。
 ボウルへ缶から取り出したコンビーフを入れてフォーク等でよ~くほぐし、続けてみじん切りにした生玉ねぎを加えてしっかり混ぜ合わせます。
 コンビーフが全部ほぐれて生玉ねぎが行き渡ったら、塩、こしょう、マヨネーズを投入し、味付けします。
海軍サンド1
海軍サンド2
海軍サンド3
 マヨネーズが全体になじみきったら、サンドイッチ用に薄くスライスされた食パンの上へ平らにならしながら塗りつけ、その上にまた食パンを乗せてサンドします。
※耳は取っても取らなくてもいいのですが、今回はオーソドックスに取って作りました。
海軍サンド4
海軍サンド5
 食パンと具がくっついたのを確認したら包丁で食べやすいサイズにカットし、そのままお皿へ盛り付ければ“イギリス海軍サンドウィッチ”の完成です!
海軍サンド6
 コンビーフだけ挟んだタイプの、それも火を通していないサンドイッチを見るのは初めてですが、元々そのまま食べてもOKな食材のせいか、そこまで違和感はなかったです。
 生玉ねぎの辛さは正直あまり得意な方ではないのでちょっと心配ですが、沙希子さんと海軍(!?)を信じて食べてみようと思います!
海軍サンド7
 それでは、いざ実食!
 いただきまーすっ!
海軍サンド8


 さて、味の感想は…想像していたよりもマイルドな仕上がりでほっと一安心!簡単なのに完成された美味しさです!
 熟成して旨辛い塩気が効いたコンビーフと、こってりしたコクを持つマヨネーズがガツンとくる、濃厚な味わいのサンドイッチ。
 似た味を挙げるならツナマヨですが、こちらは魚臭さがなく香辛料のいい香りがほのかにしたり、ほぐれてもなお存在感のある肉の繊維が食べ応えあったり、塩漬け牛肉ならではの厚みのある旨味が主張してきたりと、格の違いを感じさせられるのが印象的でした。
 火を通していないコンビーフを食べるのは初めてでしたが、硬いとか脂っぽいという事は全くなく、しっとりホロホロとした優しい口当たりで食べやすかったです。
 辛味成分がマヨネーズに包まれて緩和しているのか、始めの一口は玉ねぎの小気味いいシャキシャキ感が心地いいだけで辛くなかったものの、徐々にピリピリと辛さが後追いして「…キタキタキタ~!」となるのがスリリングで、色んな意味で刺激的でした。
 例えるならマスタードに近いキレのいい辛さで、唐辛子みたいにずーっと辛さのピークが続く訳ではなく、山を越えたらすっと引くのが助かります。
 その為、後口は少々ひりつくものの、耐えられなくなるまで辛くなるという事はなかったので、辛い物が苦手な方でもいけるんじゃないかな?と思いました(←なので、眠気覚まし効果は微妙かも…ほぼほぼ玉ねぎならいけるかもですが;)。
 逆に、コンビーフマヨの塩味で辛さだけではなく、火を通した玉ねぎにはないフレッシュな甘味が引き出されていましたので、生玉ねぎの魅力を再発見できたのがよかったです。


 食べる前は「色合い的に、きゅうりやレタスみたいな野菜を挟みたい…」とウズウズしましたが、肉とパンだけという組み合わせなのに思ったよりもくどくなく、パクパク食べられました。
 「海軍」と冠されているだけあり、コーヒーよりもお酒のつまみ向けな仕上がりです(←夜の見張りに酒盛りなんて懲罰ものでしょうが)。
 耳をつけたままズボラに食べてもおいしかったので、料理が面倒な方にもおすすめです。


P.S.
 キンメさん、kawajunさん、うなぎさん、コメントを下さりありがとうございます!
 もし夢が並行世界へのダイブだとしたら、すごくワクワクしますね。
 『マトリックス』や『攻殻機動隊』ばりにSFチックな設定ですが、ロマンがあります。


◎追記(2020.7.31)
 原作ではマヨネーズの量はあまり多くなかったみたいですとのご指摘をお受けした為、気になって再度レシピのページを注意深く見てマヨネーズ控えめにして作ってみた所、前より断然眠気覚ましに向いた仕上がりになりました!
 マヨネーズが少なめなので当然ですが、玉ねぎの辛みがツンとくる大人な味わいですので、マヨネーズが苦手な方やお仕事中の方にはうってつけです。
 気分によってマヨネーズの量を変えたり、マスタードを足してみても面白いかもしれません。
 この度は、再現度が正確ではない記事をアップしてしまい、申し訳ございませんでした。
 kawajunさん、アドバイスして下さりありがとうございます。


●出典)『裏の家の魔女先生』 西川魯介/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『裏の家の魔女先生』の“豆乳スープの素麺”を再現!

 先日、魚を通販でお取り寄せする夢を見たのですが、普通の魚に混ざって何故か小型のエイリアンも真空パックされて送られてきており、凍りつく場面がありました。
 お店に電話して返品しようとしても留守電しか通じず、どういう訳か「よし、調理しよう!」と狂った結論に至り、出刃包丁を片手に小型エイリアンと対峙した所で目が覚めました(´д`;)。
 当管理人は食の夢を見る時、毎回味も舌でリアルに再現されるタイプな為、余計なトラウマを背負わずに済んでほっとしましたが、それと同時に「どんな味で再生されるか続きを見たかったな…」と少し残念な気持ちになったのも事実で、我ながら業が深いと思ったものです。

 どうも、見た目的にエイリアンは殻が固そうだから唐揚げが妥当な調理法かな~と考えている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『裏の家の魔女先生』にて沙希子さんがある日のお昼に作った“豆乳スープの素麺”です!
“豆乳スープの素麺”図
 前回でも少し触れましたが、蛍太君はミニ四駆の改造と読書という趣味があります。
 ミニ四駆といっても『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』←歳がバレますね)に出てくるような車型のタイプだけではなく、ラジコンロボットに近い機械も改造しており、市販のキットを自分好みに組み直しては学校の友達と『遊☆戯☆王』チックにデュエルしていました。
 作中の絵を見る限り、タチコマみたいな多脚戦車型の本格的なタイプで、素早く横飛びしたり空気砲(?)のような物を連射していたりとすごく高性能で、びっくり!
 まるでハロを大幅に改造したアムロ・レイばりの能力の高さで、将来有望な少年だと感心したものです。
 
 もう一つの趣味の読書は、漫画よりも小説や珍しい古本に興味があるそうで、小さい頃から近所にある老舗の古本屋・「水柿堂」へ通っているとのこと(←今や「ブック○フ」の台頭によって激減しましたが、昔は年季の入った個人経営の古本屋さんって町に何軒もありましたね)。
 二~三年前までおじいさんが営業されていたようですが、現在はそのお孫さんである美人なお姉さんが二代目を引き継いでおり、沙希子さんから「きれいなお姉さんだから、通いつめるのもわかります」とからかわれていました(←そしてやっぱりと言いますか、このお姉さんもしっかり眼鏡っ子;)。
 妹キャラに比べるとマイノリティな感じが否めない姉キャラですが、西川魯介先生といい、『それでも町は廻っている』の石黒正数先生といい、『中華一番!』の小川悦司先生といい、魅力的な大人のお姉さんキャラを描く作家さんも数多いので、漫画界って懐が深いな~と思います。
多脚戦車というとタチコマを思い出す世代です初代店主のお孫さんが、二代目店主のお姉さん
 しかし、こちらの本屋さんはなにやら曰くつきの古本を呼び寄せてしまう不思議なお店だったみたいで、蛍太君はある夜、買ってきたばかりの『夢魔伝承』という本に憑いていた小さなサキュバス(?!)に夢の中で襲われそうになっており、ヒヤヒヤしました。
 持っていると呪われる本は聞いた事がありますが、持っていると夜這いされる本は前代未聞な為、女性側からするとかなり恐ろしいアイテムだと苦笑したものです(←男性側だとまた感じ方は違うのか、蛍太君は困ったような悪くないような複雑な表情でした;)。
 けれども、事前に蛍太君から『夢魔伝承』を見せられていてピンときていた沙希子さんは、あらかじめ罠をしかけた術本を渡していたので、無事サキュバスを退散させるのに成功していました(←この回以外でも蛍太君達はしょっちゅう沙希子さんに陰ながら助けられている為、こういう時は心の中で密かに「魔女セコム発動!」と呼んでいます)。
 それまでは疑惑だけで魔女かどうか確証がなかった沙希子さんですが、このお話で初めて明確に術を使い本物の魔女だという証明を読者サイドにしてくれたので、何気に重要な回だと思います。
大人の階段をのぼる前に、無事先生の手によって阻止されていました;
 今回ご紹介するのは、蛍太君達が「水柿堂」で本を買って帰った日のお昼に沙希子さんが作った“豆乳スープの素麺”!
 作り方はとても簡単で、茹でて湯きりした素麺を丼へ入れ、その上からお湯・うどんスープの素・豆乳で作ったスープを注ぎ、切った青ジソ・小ネギ・鶏ハムを飾って仕上げにラー油を散らしたら出来上がりです。
 ポイントは、豆乳を入れてからは絶対グラグラ沸騰させず温める程度にすること、うどんスープの素はヒガシマルの物をしようすることの二点で、こうすると間違いのない味付けのスープに仕上がるそうです。
 豆乳と素麺という組み合わせは初見だったので驚きましたが、調べてみると割と市民権を得ている料理みたいで、坦々麺派と冷たい麺派の二タイプに大きく分かれていました(←濃い味の食材と相性がいいようで、ゴマ・キムチ・肉味噌とあわせるレシピも多かったです)。
 しかし、“豆乳スープの素麺”程簡単でシンプルなレシピは遂に見つからず、西川先生が考案される料理は相変わらず独創性がすごいな~と尊敬したものです。
このデザインから察するに、ヒガシマルのうどんスープですね味つけはスープの素だけなので、料理が苦手な方にもおすすめ
 九州では既に初夏の陽気になっているせいか、素麺が安売りされていたので再現する事にしました。
 作中には詳細な作り方が絵つきでご紹介されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具とスープの準備。
 少量のお湯を沸かした小鍋へうどんスープの素を加えて溶かし、無調整豆乳を入れて混ぜ、沸騰させないよう気をつけながら静かに温めます。
 その間、前日の内に仕込んでおいた鶏ハムを適度な厚さにスライスしておきます(←鶏ハムのレシピはなかったので、塩麹につけた鶏胸肉でこちらのレシピを参考に作りました)。
“豆乳スープの素麺”2
“豆乳スープの素麺”3
“豆乳スープの素麺”1
 次は、盛り付け作業。
 大鍋に沸かしたお湯で素麺を規定時間通り茹でてしっかり湯きりし、丼容器へ移します。
 そこへ先程用意した豆乳スープを注ぎ、鶏ハム、小口切りにした細ネギ、千切りにした青ジソを飾り付けます。
“豆乳スープの素麺”4
“豆乳スープの素麺”5
“豆乳スープの素麺”6
 具を全て乗せ終えたらスープ全体にラー油をお好みで垂らし、お箸やレンゲと一緒にテーブルへ運べば“豆乳スープの素麺”の完成です!
“豆乳スープの素麺”7
 豆乳スープの白、ラー油の赤、青ジソと小ネギの緑の取り合わせが美しく、オシャレ系カフェで出されても不思議がないくらい洗練された見た目だと思いました。 
 今まで色んな出汁で素麺を食べてきましたが、さすがに豆乳は未経験でしたので、一体どんな味がするのかワクワクします。 
“豆乳スープの素麺”8
 それでは、麺がのびない内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
“豆乳スープの素麺”9


 さて、感想ですが…簡単さに見合わない凝った味付けで美味!初めて食べたとは思えないようなしっくりくる味です!
 最初の一口目で第一に感じたのは、「あっさり系の博多豚骨ラーメン」。
 骨髄から出たような濃厚なスープと、滑らかな口当たりが豚骨ラーメンを連想させ、後引く塩気がありました(←ただ、その割には豚骨特有の獣臭が一切しないので、小綺麗な印象)。
 うどんスープに含まれる醤油や和風出汁がラーメンにおける元ダレ的役割を果たしており、まろやかな中にも一本芯が通っています。
 しかし食べ進めると、大豆ならではのクリーミーなコクが舌にじんわり広がって主張してくる為、豆乳だとすぐに分かりました。
 ラー油のがっつり風味な油分がランダムに効くのが、尚更豚骨スープっぽさを増させると同時にいいアクセントになっています。
 スープが個性的なせいか、素麺は味よりもシコシコ食感のみが強調されているイメージで、素麺というよりは癖のない極細中華麺みたいだと感じました。
 淡泊なしっとり鶏ハムも、スープと麺の邪魔をせずさりげなくボリューム感を出すのに成功しています。
 青じそのシャリシャリした歯触りと清涼な香りが、アジアンテイストなエスニックっぽさをプラスしていたので、「東南アジアの屋台系ベジタリアン用とんこつ風ラーメン」っぽい仕上がりだと思いました。
 味は豚骨スープなのに、材料は豆乳なので後口がさっぱりして爽やかなのが嬉しく、ヘルシーなのがよかったです。


 鶏ハムさえ事前に用意しておけば味つけの失敗もなくあっという間に作れるので、料理が苦手な方でもとっつきやすいレシピだと思います。
 最初は白いスープに半信半疑な顔をしていた夫ですが、一口食べると「うん、うまい!!」とすぐに気に入り、また食べたいとリクエストされた程好評でした。
 鶏ハムがない時は、やや油っこくなりますがカリカリベーコンを入れるとより豚骨っぽい仕上がりになりますので、がっつり系がお好きな方にはそちらもおすすめです(←但し、青ジソと小ネギは重要なので絶対用意した方がいいです!)。


P.S.
 無記名さん、ほーりーさん、無記名さん、無記名さん、銀猫さん、kawajun さん、コメントを下さりありがとうございます。
 魔法使いと魔女の違いの見解をいろいろ知る事ができて、とても参考になりました(←興味深くて、何度も読み返しました)。
 コロナで「STAY HOME」週間の今、せっかくなので『魔法使いの嫁』と『ハリー・ポッター』映画でも見つつ、のんびりとすごそうと思います。
 それにしても、『魔動王グランゾート』!
 懐かしすぎて、思わず検索してしまいました…夫は『魔神英雄伝ワタル』派ですが、当管理人は幼少期に見ていた『魔動王グランゾート』派なので、嬉しい気持ちになりました(←当時はグリグリより年下でしたが、今となってはその親世代…時が過ぎるのは早いです)。
 ※無記名さんからご指摘して頂いた分量の件ですが、こちらでご説明している通り非公開となっております、申し訳ございません。あと、非公開コメントでアドバイスをして頂いた牛肉と、薄口醤油の件、了解いたしました!ありがとうございます。


◎おまけ
 「STAY HOME」のプロである我が家の猫たちです。
いつも寝てばかりのキジ白猫
何故か空を見る白黒猫と、何故か不機嫌そうなキジ白猫


●出典)『裏の家の魔女先生』 西川魯介/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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