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『まかない君』の“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”を再現!

 先日夫が大阪へ出張に行った際、お土産で豚まんを買ってきたのですが、こちらでは滅多に食べられないジューシーさにうっとりしました。
 たっぷり入った玉ねぎの甘味が地味にいい仕事をしており、「豚まんといい、焼き飯といい、長ネギよりも玉ねぎを使った方が中華料理店っぽさが出るのはどうしてだろう?」とあれこれ考えつつ完食しました。
 肉汁が多すぎて、うっかりすると熟れすぎてドロドロになった桃をかじる時の如くボタボタと旨味の汁がこぼれる感じで、こんなにしっかりした味わいなら確かに酢醤油はいらないかも…と思ったものです(←九州では酢醤油と辛子をつけて食べるのがスタンダード)。

 どうも、ドーナツとロールケーキを合体させて生まれた新型のカロリーモンスター・堂島ローナツが激しく気になっている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』にて浩平君が弥生ちゃんお手製の夜食をヒントにして作った“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”です!
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”図
 『まかない君』に出てくるご飯シーンは夕飯がほとんどですが、たまに朝食・昼食・おやつ・夜食のお話が紛れている事があります(←大体7:3くらいの割合。「亀田の柿の種」国民総選挙で強い支持を受けた、柿の種とピーナッツの黄金比率と同じ数値ですね)。
 どのシチュエーションの料理もおいしそうでしたが、真夜中にこっそり食べるという背徳感が甘美さを増させるのか、夜食の方が強く印象に残っています←カップ焼きそばとか、昼より夜の方が二割増で魅力的に見えるタイプ)。
 夜食と一口に言っても作る人間によって特色は大分違っており、例えば浩平君は野菜も適度に加えたり、消化にいい温素麺にしたりと体を気遣う感じのメニューが多いですが、弥生ちゃんは反対に“伊達巻サンド”(←軽くトーストした食パンに伊達巻と辛子マヨを挟んだサンド)みたいな油・糖分・炭水化物のゴールデントリオメニューを食べており、改めて料理には性格が出るな~と苦笑しました。
 それでも料理するだけまだマシな方で、ある時期など行灯の油を舐める化け猫の如く、夜な夜ないちごジャムを夜食にしていた事が判明しています。
 巷で一大ブームを巻き起こしているタピオカミルクティーとカロリー的には変わらないはずですが、見た目的な女子力にはかなり差があり、一応花の女子大生なはずなのに男子小学生のような破天荒さを感じたものです(←こんな食生活を送っていたらメタボが気になる所ですが、サンドウィッチマン伊達さんのカロリーゼロ理論によれば「甘いものはすぐエネルギーに変わるので太らない」「カロリーは熱に弱く、110℃以上に耐えられない」そうなので、高温で熱した糖分の塊であるジャムはむしろヘルシーなスイーツで、ミランダ・カーのココナッツオイルばりの美容食品なのかもしれません)。
浩平君の作るおつまみや夜食は、反対にヘルシーなものばかり女の子の弥生ちゃんの夜食はジャムやトーストなど、糖質ばかり;
 そんな神をも恐れぬ夜食生活をしていた弥生ちゃんですが、ある夜さらに恐ろしい食べ物を発明してしまい、数学者のアルキメデスの如く「エウレカ(発見した)!」と言わんばかりの勢いで浩平君に自慢をしに行きます。
 その食べ物とは、何と“ポテチサンド”。
 食パンにマヨネーズをニュニュッと絞ってポテチを挟むだけという、どことなく『OH!MYコンブ』臭のする恐ろしい高カロリーサンドで、一時期ネット上にて話題になっていた意識低い系パンに通じる物がある、まさに舌と胃袋の快楽最優先の悪魔的発想のパン。
 その為、浩平君も最初は「炭水化物に炭水化物をはさむ美意識なき退廃…」と詩人のような嘆きの言葉をもらしつつ眉を寄せていましたが、これが意外とアリな出来だったようで、「うまい!」「おみそれしました」と感心していました。
 調べてみると、イギリスやアイルランドでは既にクリスプサンドイッチと呼ばれて愛されている程ポピュラーな組み合わせだそうで、相変わらず弥生ちゃんは「美味しい予感」を察知する勘は鋭いな~と思います。
 なお、フランスではフライドポテトにマヨネーズをつけて食べるのが一般的だそうなので、ある意味弥生ちゃんはモードの最先端を行くパリジェンヌ達と同様の感覚を持つシャレオツ女性…と言えなくもないのかもしれません。
炭水化物と油の暴力のようなサンドですが、これが意外と好評!
 そして翌朝、弥生ちゃんの“ポテチサンド”を参考にし、浩平君は自分なりに考え出したオリジナルサンドを朝食に作る事にします。
 それが、この“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”です!
 作り方は簡単で、“カニカマきゅうりのポテチサンド”はマヨネーズを塗り広げた食パンへ塩揉みしたきゅうりとカニカマを乗せ、さらにマヨネーズを絞った後にポテチを乗せるだけ、“変則的玉子パン”はガパオ缶・青唐辛子・カレー粉・塩を加えて溶いた卵をバターと油を入れて熱したフライパンに流し込み、その上へスライスチーズ→食パンの順に被せて両面をこんがり焼くだけで出来上がります。
 ポイントは、きゅうりとカニカマはマヨネーズを和えずそのまま乗せるだけに留めること、パンを卵とチーズの上に被せたらしばらくぎゅっと押さえて密着させることの二点で、こうするとかえって味がまとまるのだとか。
 やはり、浩平君としては炭水化物+油だけの組み合わせでは落ち着かなかったらしく、野菜や卵を足してちゃんと栄養面もカバーしているのが「さすが一家の料理係!」という感じで、もはや性別を飛び越えて弥生ちゃん達のお母さんみたいです;。
 ラピュタパンみたいに焼いた卵を単に乗せるのではなく、あえて上から食パンを乗せて吸わせるという大胆な調理法に、初見時は弥生ちゃん同様「パッと見フレンチトーストみたい」と面白く感じたものです。
パンの上に卵を乗せるのではなく、卵の上にパンを置いて密着させるという変則技!
 材料自体はごく普通ですが調理方法が斬新で、どんな味になるのかずっと気になっていたので再現してみる事にしました。
 作中には大体のレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、“カニカマきゅうりのポテチサンド”作り。
 きゅうりは千切りにして塩を振ってしばらく放置した後水気をよく絞り、カニカマは手でざっとほぐし、マヨネーズを塗り広げた八枚切りの食パンの上に乗せます。
 そこへさらにマヨネーズをさっと細く絞り、ポテチを横半分に飾ります。
 これで、“カニカマきゅうりのポテチサンド”は出来上がりです。
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”1
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”2
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”3
 次は、“変則的玉子パン”作り。
 ボウルへ卵、いなばのタイガパオ缶(「とりそぼろとバジル」とも言います)、刻んだ青唐辛子、カレー粉、塩を加えてよくかき混ぜます。
 この卵液を、バターと油を熱して溶かしたフライパンへ流し入れます。
※生の青唐辛子が手に入らない場合は、酢漬けにした青唐辛子をキッチンペーパー等で余分な汁気を取り除いて代用します。
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”4
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”5
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”6
 この卵の上にすぐとろけるタイプのスライスチーズを置き、そこへ間髪いれずに八枚切りの食パンをかぶせ、しばらく押さえて密着させます。
 食パンからはみ出る卵はパンの下に手早くたくしこんで一体化させ、卵にしっかり火が通っていい色合いになってきたら裏返し、反対側も軽く火を通します。
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”7
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”8
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”9
 反対側も少しキツネ色になったら取り出して食べやすいサイズに切り分け、そのまま二種類のパンをお皿へ盛り付ければ“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”の完成です!
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”10
 思っていたよりもカラフルな感じの仕上がりで、お手軽な割には手が込んでそうに見えます。
 特に“変則的玉子パン”はバターとスパイスが入り混じったような華やかな風味がふわっと香るのが食欲をそそり、一体どんな味がワクワクします。
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”11
 それでは、出来たてほやほやの内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”12
“カニカマきゅうりのポテチサンド&変則的玉子パン”13


 さて、味の感想は…今までに食べた事がない個性的な旨さでびっくり!他の王道サンド同様、定番化してほしい完成度です!
よっちゃんも納得の背徳的なポテトチップストースト!
 “カニカマきゅうりのポテチサンド”は、「カニカマ入りで軽い後口のインスタントポテサラサンド」で、本物にはない香ばしいコクとジャンクな味付けが特徴的。
 しんなりジャキジャキした塩揉みきゅうりの程よい塩気と、ふんわりシコシコした弾力のカニカマの磯風味の相性は抜群で、最初から混ぜていないおかげでそれぞれの味がちゃんと分かり、カニマヨサラダにありがちな単調さが全くないのがナイスでした。
 バリバリとポテチを噛み砕いてマヨネーズと一体化させていくと、じゃがいも本来のホクホク感と素朴な甘味が徐々に甦り、口の中でリアルタイムに即席ポテトサラダが出来上がっていくのが新鮮で面白く、口の中で調理する感じが病み付きになります。
 フライドポテトとポテトサラダを足して二で割ったような独特の美味しさで、ファーストフード店にありそうなフランクに食べられるおやつ系惣菜パンというイメージでした。
 “変則的玉子パン”は、一口でガツンとくる異国情緒漂うスパイシーな味付けで、東南アジアの屋台で売られていても納得するレベルのエキゾチックな味付けが印象的。
 ほんのり香る程度の上品なカレーの風味と、すっきり爽やかで重くない青唐辛子の辛さがいいアクセントになっており、ナンプラー系のエスニックな塩気が効いたちょっぴり甘辛い卵がパンによく合っています。
 表面はしっかりめに焼いたオムレツとおかず系フレンチトーストをミックスさせたようなこってりした旨さですが、裏側はバターの芳しい香りが染み込んでカリッと焼き上がったシンプルなトーストという感じで、どことなくピザトーストを彷彿とさせる味わい。
 ホロホロに柔らかくて意外と肉々しい鶏そぼろと、ミルキーにとろけるチーズのコクが程よいボリューム感を出しており、例えるなら「オリエンタル風オープン卵サンド」という感じでした。


 “カニカマきゅうりのポテチサンド”はポテサラサンドとは思えぬさっぱり感、“変則的玉子パン”は缶詰を使ったとは思えない本格的な仕上がりで、感心しました。
 ただ、両方とも出来たてを食べるのが肝心で、時間が経ってポテチがしなったり、チーズが固まってしまうとせっかくの良さが半減してしまうので、お弁当にするのはやめておいた方が無難です。


P.S.
 nanasyさん、kawajunさん、レニンさん、コメントを下さりありがとうございます。
 ご指摘されて気づきましたが、実はうちも白黒メス猫の方が圧倒的に抜け毛の量が多く、そのせいか比較的ブラッシング好きで、ひょっとして毛色と抜け毛には因果関係があるんだろうか…?と興味深い気持ちになりました(←キジ白オス猫の方が多毛なのに、そこまで毛を散らさないのも謎です)。
 近々、知り合いの猫仲間達に確認してみようと思います!


●出典)『まかない君』2巻 西川魯介/白泉社
     『まかない君』6巻 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『クッキングパパ』の“サラダ・ライス”を再現!

 その昔、『美味しんぼ』でスーパーに並ぶ大量のドレッシングを見た海原雄山氏は「人間が生野菜を、本質的に好きではない証拠」と言っていましたが、『となりのトトロ』でさつきちゃんやメイちゃんが実においしそうにきゅうりにかぶりつくのを見ていた当管理人は、「そうかな~?」と半信半疑でした。
 それは夫も同じだったようで、内心「自分は至高のサラダでトマトの鉢植えを出してただろ!」と心の中で突っ込んでいたとか(←雄山氏としては、「そんなに無理をしてまで、レタスやセロリを食べることもない。生で食べてうまい野菜を食べればいい。その答えがトマトだ」という理由で出したそうですが;)。
 古代ローマの時代からサラダは存在していたみたいですし、個人的に「人間は、ドレッシングを作る手間をかけてでも生で食べたいくらい生野菜が好き」なのでは?と考えています。

 どうも、夏の季節になると山形名物のだしがむしょうに食べたくなる当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて花田君が田中君達に泊めてもらったお礼にと作っていた“サラダ・ライス”です!
サラダ・ライス図
 ある日、新潟出張から帰ってきた田中君はお土産を片手に花田君とシーちゃんの元へ行くのですが、唐突に二人はもう別れると告げられます(←連載開始一ページ目から「私たち、離婚しようと思うの♡」と両親からハードな宣言をされる主人公が出る『ママレードボーイ』を彷彿とさせるスピード展開;)。
 タイミングがいいのか悪いのか、ちょうど花田君がシーちゃんの家から出て行く直前だったとの事で、寝耳に水で混乱した田中君は慌てて別れる理由を尋ねます。
 その理由とは…何と、「花ちゃんが右側に寝てくれない」から(←小説『異邦人』の主人公が、裁判で銃を撃った理由を「太陽が眩しかったから」とアーティスティックに表現したのを思い出します)!
 何でも、シーちゃんは右を向いて眠る癖があるそうなんですが、花田君は滅多に右側に寝ないで左側に寝たり、かと思えばソファや床でゴロ寝するというフリーダムな寝方をするとの事←納期間近で会社に寝泊りし、力尽きてそのまま眠るブラックIT企業の社員の如き寝姿で苦笑。当管理人もフル勤務の時そんな感じでしたが)。
 花田君としては、「ボクもいつも右側なんてキュウクツだし」という考えで寝方を変更するのは難しかったようで、その結果別れるという結論に至ったと話していました。
 一見、とても非現実的でファンキーな別れ方に見えますが、こういう些細な理由ほど少しずつ積み重なると侮れない問題になるのはヤ○ー知恵袋や発言○町の相談例を見ていて痛感した為、逆にリアルだな~と思ったものです。
花田君がシーちゃんの右側に寝ないからという理由で別れる事に…!
 その後、何のあてもなくシーちゃんの家を出た花田君を田中君は家へ強引に泊めさせ、「オレたちとは違う形だけれどしっかり結ばれてたじゃねーか。オレはそんなおまえらカップルが好きだったんだよ!!」「別れるなよ!!なー」と説得します(←荒岩主任にとって田中君と夢子さんは弟分夫婦とも言うべき特別な存在ですが、田中君にとってそれは花田君とシーちゃんカップルなんだろうなと実感させられるシーンです)。
 その様子を見ていた夢子さんもお二人を放っておけず、二日後にシーちゃんと花田君それぞれに詳しく話を聞きに行きます(←いつの間にか恋のキューピットのようになって奔走する所は、『美味しんぼ』の山岡さんと栗田さんみたいです;)。
 すると、実はお二人とも「右側に寝ないから」という理由は表向きな物で、お互いもっと深い訳で別れようとしていた事が分かりました。

 シーちゃんは、「花ちゃんはステキなひと―自由で気ままでいてほしい」と思っているものの、約一年一緒に暮らす内に「右側に寝てほしい、ちゃんと仕事してほしい、ちゃんと結婚も…いつのまにか束縛しようとしてるの」とつい欲が出てきてしまったようで、花田君らしい人生を歩んで欲しいという本心が原因(←シーちゃんのしようとしてた事はスナフキンをムーミン谷に定住させる感じに近いと思う為、それは確かに似合わなくて放流したくなるかも…と少し共感しました)。
 一方花田君は、「イイ加減で生活観念のまったくないボクといっしょに暮らしていると、シーちゃんも幸せになれないと思って―」「もっとしっかりしたひとといっしょになれば、結婚して子ども産んで幸せに暮らしていけると…」というシーちゃんの<if>の未来を考えて別れたようで、見た目も境遇も正反対なのに、相手を思いやる心は似た者同士だと感じたものです。
 けれども、夢子さんはシーちゃんの温かな真意を知っているだけに花田君の後ろ向きな覚悟が気にかかったらしく、「でもそんなのってずるいな」「シーちゃんがどれだけ覚悟してあなたと暮らしてきたと思って?」「誰も花田くんのこと、束縛しようなんて思ってないわ」と言い、迷う花田君の背中を押していました(←その昔、『ジョジョ』のジョルノ・ジョバーナが「<覚悟>とは…犠牲の心ではないッ!<覚悟>とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開く事だッ!」と言っている通り、覚悟は「諦める」為ではなく「困難を切り開く」為にする事だと思う為、前向きに覚悟していたシーちゃんの気持ちを思うとすごいな~と感じます)。
こんな自分じゃ花田君を幸せに出来ないと思ったのが本当の理由でした実は花田君の方も、シーちゃんの将来を考えて別れることにしていたのでした
 そんな中、花田君が田中君家の台所で作っていたのが、この“サラダ・ライス”です!
 作り方は簡単で、きゅうり・トマト・りんご・レタス・青ジソを小さく切ってボウルにいれ、そこへバルサミコ酢・オリーブ油・塩・こしょうを混ぜて作ったドレッシングを入れてよく和え、サフランと焼いた辛子明太子を混ぜたご飯へ加えてさっくり混ぜ合わせたら出来上がりです。
 ポイントは、ご飯をいつもより少し硬めに炊くこと、レタスと青ジソ以外の野菜は五ミリ角の大きさに揃えて切ることの二点で、こうするとしゃっきり仕上がると書かれていました。
 花田君曰く、「フィリピンでこんなカンジのご飯をよく食べてたんだ」「トマトの酸味とご飯がすごくあうよ」だそうで、リンゴをご飯と合わせるなんて大胆だな~と感心したのを覚えています(←元になった料理を探してみましたが、残念ながら見つからず;)。
 本当は田中君達のご飯だったんですが、「さあ、これを持ってシーちゃんのところへ帰るのよ」「もっとふたりだけの幸せの形をさがすべきよ!!きっとあるはずよ!!ネッ」という夢子さんに励まされた花田君は“サラダ・ライス”を手にシーちゃんの家に戻り、無事仲直りするのでした。
夢子さんに背中を押され、勇気を出して帰宅して復縁していました
 組み合わせが斬新で味の想像が全くつかず、気になって仕方なかったので再現する事にしました。
 作中には詳細な作り方が記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。
 辛子明太子は縦に切れ目を入れてアルミホイルにぴっちりと包み、オーブントースターの中か、焼き網の上に置いてしっとり感が少し残るくらいの感じになるまで焼きます。
 その間、ボウルへオリーブ油、バルサミコ酢、塩、こしょうを入れて泡立て器でしっかり混ぜ合わせてドレッシングを作り、別の容器でサフランを少量のぬるま湯で戻しておきます。 
サラダ・ライス1
サラダ・ライス2
サラダ・ライス3
 次は、サラダ作り。
 きゅうりは皮を剥いてから、トマトとりんごは種を取り除いてから五ミリ角の大きさに切り、青ジソはみじん切りにし、レタスは手で小さくちぎります。
 これらの野菜(←青ジソだけは半量残しておきます)をボウルへ移し、先程のドレッシングを加えて混ぜ合わせ、全体に味をなじませます。
サラダ・ライス5
サラダ・ライス4
サラダ・ライス6
 今度は、ライスの用意。
 人肌くらいになるまで冷ましたご飯が入っているボウルへサフランを浸し汁ごとかけてさっくりと混ぜ、続けて焼いて皮を取った辛子明太子をほぐしながら投入して合わせます(←冷やご飯の場合、水洗いをしてほぐしから使います)。
 ご飯全域にサフランと辛子明太子が行き渡ったら、先程のサラダを少量のドレッシングと一緒に加え、ざっと混ぜ合わせます。
※余ったドレッシングは、そのまま他の生野菜にかけたり、醤油を足して白身系のお刺身にトッピングしたり、焼いた豚肉の味付けに再利用するとおいしいです。
サラダ・ライス7
サラダ・ライス8
サラダ・ライス9
 最後に残しておいた半量の青ジソを振りかけて軽く混ぜ、そのまま大ぶりにちぎったレタスと共にお皿へ盛り付ければサラダ・ライス”の完成です!
サラダ・ライス10
 トマトの赤、きゅうりやレタスの緑、サフランライスの黄色の取り合わせが色鮮やかで美しく、その場がパッと明るくなる華のある料理です。
 ご飯とドレッシングをここまで大胆に使ったサラダは初めてなのでドキドキしますが、『クッキングパパ』を信じて食べてみようと思います!
サラダ・ライス11
 それでは、スプーンを使っていざ実食!
 いただきまーすっ!
サラダ・ライス12


 さて、感想は…野菜だけのサラダの如くスルッと入るさっぱりさなのに、濃密な美味さでびっくり!夏にぴったりなしゃっきりした一品です!
 サフラン特有の甘やかなのにス~ッと鼻を抜けていく、ほのかに酸味を帯びた清々しい風味が効いたご飯に、明太子の熟成された旨辛いエキスとオリーブ油のマイルドな油分がコーティングされ、噛むごとに奥行きのあるコクが生まれます(←明太バターライスに似たまったり感ですが、あちらよりもずっとあっさりしてすっきりした後口の為、野菜の繊細な持ち味が活きたままなのが特徴的)。
 ご飯にりんごが合うのか半信半疑でしたが、サフランがお米独特の臭いを消している上、明太子の強い塩気がりんごと意外にも相性がよかった為、ぐっと引き立った素朴な甘さが逆に程よいアクセントとなっていました。
 バルサミコ酢のワインに近い艶のある芳香と、フルーティーな酸味が全体を品のある甘酸っぱい味付けにしているので、例えるなら「トロピカルなピラフ風サラダライス」っぽいです。
 ただ、青じそがパクチーみたいなエキゾチックな刺激をプラスしているせいかどこか東南アジア系のエスニック飯をも彷彿とさせる感じで、何ともいえない不思議な甘辛酢っぱさが病みつきになります。
 ジューシーでフレッシュな甘さのトマト、パリッとして柔らかい瓜漬けみたいな味わいに変化した皮なしきゅうり、しんなりシャキッとして張りのあるレタスがとても爽やかで、ご飯物とは思えぬ軽さが印象的でした。
 旨味は濃いので食べ応えはあるのですが、パンチが効いているというよりは強すぎず弱すぎず緩い感じに膨らみのあるおいしさというイメージで、南国の空気を体現したような料理です。


 出来立てを食べても美味しいですが、冷蔵庫でひんやり冷やしてから食べるとさらに野菜の歯触りが増すので、より仕上がりがよくなります。
 野菜&果物とご飯の組み合わせは好き嫌いが分かれるので万人受けは難しいかもしれませんが(←夫は残念ながら少し苦手だったとの事)、エスニック料理好きな方なら確実に気に入っていただけると思います!



P.S.
 コメント欄にて様々なコメント、ご質問、ご意見を下さった皆様、ありがとうございます。

○リンさん→何と、十年前から…!再度覗いて下さっただけでも感無量ですのに、息子さんにそんな嬉しいお言葉を仰って頂けて、すごく嬉しいです。ありがとうございます。

○kawajunさん→お祝いのお言葉を下さり、ありがとうございます。気が付けば、あっという間でした;。『男おいどん』のラーメンライス、早速ググって見てみましたが、この時代でも充分食欲がそそられる描写で久々に食べたくなりました。正直、当管理人も塩分高めなラーメンの方が好みだったりします…。

○銀猫さん→お祝いのお言葉を下さり、ありがとうございます。本来は飽きっぽい性格ですので、周囲に言っても100%信じられないと思います;。細く長く続けて参りたいと思います。

○梨さん→十年前から見て下さり、ありがとうございます!当管理人の方こそ、コメントを拝見して温かな気持ちになりました。“寿司サンドイッチ”、実は未だに閲覧数が地味に多いページだったりします;。早速『ハミングバードベイビーズ』を読みましたが、カッコかわいい主人公二人とおいしそうな会話風食レポがツボでした!教えて下さり感謝です。

○ほーりーさん→お祝いのお言葉を下さり、ありがとうございます。癒しであり楽しみだと仰って頂けて、当管理人も感無量な気持ちです。サポイチ塩はご飯がなくても単品でおいしく頂けるのがポイント高かったです。あと、結婚式にいたご両親の姿から察するに、恐らくお兄さんは父似、守君は母似かと思われます。

○ささささん→気が付けば、あっという間の十年間&900記事目到達でした。自分一人だけのつぶやき日記帳だったら、間違いなく途中で辞めていたと断言できます。出来るなら、老後まで細々と続ける予定です(笑)。

○無記名さん→ご指摘くださり、ありがとうございます。なるほど、そういう視点もありですね!野暮天ですみません;。

○無記名さん→確かに、そういった礼儀はきちんとしていますよね。お父さんが厳しそうな人だったので、その影響があるのではと推測しています。田中君同様、身内だったら嫌だけれど知人としてなら放っておけないタイプの男性ですね。恐らく、守君はまだ料理に目覚めていない学生だったので、むしろ喜んでいたのではと思われます;。

○ゆゆさん→お祝いのお言葉を下さり、ありがとうございます。『赤毛のアンの食卓から』と『海の見える台所』は、恥ずかしながらまだ未チェックでした。近々調べて読んでみようと思います。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『クッキングパパ』の“荒岩流野菜いため”を再現!

 今日更新する記事で、再現料理の記事数が900個目に到達する事が判明しました。
 十年前に再現料理をするようになった頃は正直ここまで続けるとは想定しておらず、500記事いけたら恩の字だな~と考えていましたので、当時の自分に報告したら衝撃のあまり泡吹いて倒れそうです(苦笑)。
 こんな素人丸出しの記事ですが、体力的にも時間的にも精神的にも金銭的にも結構くる物があった為、途切れ途切れでも続ける事が出来たのは、やはりそれらをひっくるめてもすごく楽しかったからかなと思います。
 あと、色んな方々のサポートや後押し、拍手、応援のお言葉、そして様々な作品に携わる原作者の方々や関係者の方々のご温情があったからです。誠にありがとうございます。
 ここまできたら、自己満足&応援して見続けて下さっている方々へのご恩返しの為にも、どんなに時間がかかってもやれるところまでやるつもりですので、ご縁がありましたらお付き合いして下さると幸いです。

 どうも、猫たちが抜け毛の季節を迎えている為掃除しても追いつかず、掃除機とコロコロ二刀流でヘトヘトになっている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が同じアパートに住んでいる上田兄弟に教えていた“荒岩流野菜いため”です!
荒岩流野菜いため図
 今では兄・康巳さんよりも弟・守君の方が主役のようになっている上田兄弟ですが、実は先に登場したのは康巳さんの方で、守君は博多の予備校へ通う為に兄のアパートへ同居するようになったという経緯で初登場。
 料理の道を志すようになって以降は笑顔の多い明るい性格になり、自分の屋台を持ってからは大分しっかりしてきた守君ですが、当時は自分が歩むべき道が何なのか分からず「ぶう」と不機嫌そうにしている無口で暗い男の子でした。
 初期の頃は何かといえば兄貴風を吹かし、「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」という典型的なジャイアニズムを披露する康巳さんと、それに対してブツブツ不満を漏らしつつも後をついていく頼りない弟分の守君という組み合わせが定番で、まさにジャイアンとスネ夫みたいなコンビみたいだな~と思ったものです。←守君の場合、スネ夫役にしてはズルさと資金力と要領のよさが欠けていますが;)。
 初めは社交的で気が強い康巳さんの方が主導権が握っており、お人好しの守君はそれに押されて面倒を見られている感じでしたが、社会人になった後は仕事が長続きせず職を転々として「だってあいつら大阪弁しゃべるんだぜっ!!」というファンキーな理由で大阪の会社を飛び出した康巳さんを家に置いて数週間のニート生活を許したり、将来お店を開く為の資金を使って出来るだけの支援をしようとしたりと圧倒的速度で兄を追い越す成長をしており、読み返すと感慨深い気持ちになります(ゴッホを献身的に援助していた実弟・テオの話を思い出しました;。願わくば、康巳さんもそんな出世をして欲しいと一瞬思いましたが、すぐに「評価されるの死後になってしまう!」と慌てて取り消しました)。
若き日の上田君は今と違い、いつも無愛想でむすっとしていました
 今回ご紹介するのは、守君が康巳さんのアパートへ来て間もなかった頃のこと。
 母から生活費として預かったお金をのび太のくせに生意気だぞ大学生はないろいろあるったい!!浪人と違って」と康巳さんに奪われたり、予備校帰りに通った親不孝通りでリア充達がキャッキャウフフしてるのを見て面白くなかった守君は、タバコ片手にフラフラ帰宅していたのですが、余所見していたのが原因で居酒屋のスタンド看板をうっかり壊してしまいます(←これが『To LOVEる』的恋愛漫画なら、美少女に「きゃっ☆」とぶつかってミニスカに顔を突っ込むなどといったラッキースケベな展開になるはずですが、看板とぶつかって危うく怪我をしかけるっていうのがTHE・現実って感じです…)。
 お店の人はいいよと言ってくれていたのですが、責任感のある守君はそういう訳にはいかないと康巳さんにも協力してもらって五千円を支払い、その結果次の仕送りがある一週間後まで千円ちょっとで乗り切らねばならない事態に陥ります。
 ちなみに、康巳さんは守君から徴収したお金をたった一日でバイクのローンや友達への借金返済にほとんど使い果たしており、九州男児なのに「宵越しの銭は持たぬ」と言われた江戸っ子みたいな人だな~と苦笑したものです。
 こういう時、『いきなり!黄金伝説』濱口優さんなら海へ潜水して魚を「獲ったど~!」、『ミスター味っ子』の陽一君なら近くの山へ旬の食材を収集しに行く所ですが、残念ながら守君達には狩猟のスキルがなかった為、買い置きしていたインスタントラーメンと残ったお金で買った野菜でしのごうと決意していました。
むしゃくしゃして余所見をしている時、うっかり看板を壊します残り1182円で一週間、男二人で食いつなぐギリギリ生活に突入!
 そんな様子を偶然見ていた荒岩主任は、引越しの挨拶にもらった石鹸のお返しとして豚バラ肉の塊を守君達にプレゼントし、野菜をおいしく食べられる料理を教えます(←その昔、丸大食品のCMでハムを贈る別所哲也さんを「ハムの人」、『ガラスの仮面』で紫のバラを送ってマヤを陰ながら支援する速水真澄謎の人を「紫のバラの人」と言ったものでしたが、それらをふまえるなら荒岩主任はさしづめ「赤いバラの人」と呼ぶべきなのかもしれません)。
 それが、この“荒岩流野菜いため”です!
 作り方は簡単で、油をしいたフライパンでにんにくとしょうがの香りを出した所に豚バラ肉を入れて炒め、キャベツ・玉ねぎ・にんじん・ピーマン・もやしなどを投入して塩こしょうで味つけし、ざっと炒めてからインスタントラーメンのスープの素をパラリと加えて混ぜたら出来上がりです(←調味油もあるならそれも入れます)。
 ポイントは、豚バラ肉は最初からスライスしている物ではなく塊肉から切り出して使うこと、強火で手際よく炒め過ぎずにシャキッと仕上げること、スープの素は全部使わず半分ちょっとくらいの量に留めておくことの三点で、こうすると塩気もボリューム感もちょうどいい野菜炒めになると語られていました。
 荒岩主任曰く、「俺も学生時代、金がないときよくこうやって作ったもんさ」との事で、今では一からビーフシチューを作れる荒岩主任もいわゆるウェイパー的な調味料に頼っていた時期があったんだな~としみじみした気持ちになります(インスタントラーメンのスープの調理工程を見ると、下手な出汁の素よりも旨味の元となる食材が材料に沢山使われててびっくりします)。 
二十歳そこそこの青年にとって何よりのご馳走・NIKU!ラーメンスープの素をパラパラと入れるのが最大のポイント!
 インスタントラーメンを使った再現料理はこれまでいくつか作ってきましたが、スープの素でシンプルに炒め物をするのはまだやっていなかったので作ってみることにしました。
 作中には大体の作り方が絵入りで記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。
 油をしいて弱火に熱したフライパンへみじん切りにしたにんにくと生姜を入れてゆっくり火を通し、いい香りがしてきたら強火にして塊からスライスした豚バラ肉を投入し、ざっと炒めます。
 軽く炒まったら、一番火が通りにくいにんじんの薄切りを加えて混ぜ合わせます。
荒岩流野菜いため1
荒岩流野菜いため2
荒岩流野菜いため3
 にんじんに油が行き渡ったら、薄切りにした玉ねぎ→食べやすいサイズに切ったキャベツ→種を取って横に切ったピーマンと、火が通りにくい順番に野菜を入れていき、どんどん炒めます。
 この時、塩とこしょうをさっと振って軽く下味をつけます。
荒岩流野菜いため4
荒岩流野菜いため5
荒岩流野菜いため6
 全体的に野菜がしんなりしてきたら最後にもやしを入れて数回混ぜ、お好みのラーメンスープの素をパラパラと散らし、調味油がついていたらそれも垂らし、手早く炒め合わせます(←もやしはすぐに火が通る上に水分が結構出るので、入れたら一気に仕上げた方がいいです)。
※今回、作中で荒岩主任が使っていた出前一丁を使ってみました。
荒岩流野菜いため7
荒岩流野菜いため8
荒岩流野菜いため9
 ラーメンスープの素が全域に混ざったらすぐに火からおろし、そのままお皿へ盛り付ければ“荒岩流野菜いため”の完成です!
荒岩流野菜いため10
 香りも見た目もインスタントラーメンを使っているようには見えない感じで、いりゴマとゴマラー油の香りがWで効いてて食欲をそそります。
 ほんのり醤油色に染まった野菜が見るからにおいしそうなので、これは期待が持てそうです!
荒岩流野菜いため11
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
荒岩流野菜いため12


 さて、感想は…単なる肉野菜炒めとは一線を画した味わい!豚バラ肉の脂が馴染んだしんなりシャキシャキした野菜がたまりません!
 豚バラ肉の塊を切って使ったせいか、薄切り肉にはないがっつりしたボリューム感があり、普通の炒め物よりもワンランク上の贅沢感が出ています(←肉自体は同じでも、噛むごとにジュワッと肉汁が出るか出ないかでここまで印象が違うとは驚きでした)。
 スープの素を使っている為、塩胡椒だけよりもぐっと味にメリハリがついた深い味付けに仕上がっているのですが、同時にざっかけないジャンクっぽさも兼ね備えており、本格的なのにあくまで親しみの持てる家庭料理という仕上がりなのが特徴的です。
 色んな汁気と混じって出来上がったタレはどこか懐かしいインスタントラーメンの味を彷彿とさせますが、こちらは様々な野菜の甘味や豚バラ肉のコク、香味野菜の風味が入り交じっているのでただお湯で溶いた物よりもずっと複雑な旨さでした。
 例えるなら「中華料理店のまかない風無限肉野菜炒め」というイメージで、肉と同じくらい野菜を大量においしく頂けます。
 単品で上品に頂くよりも、こってりした旨味ダレが絡んだ野菜と肉をご飯に乗せて下品にバクバクと食べるのに向いているおかず的な一品。
 ごまラー油の香ばしさと濃い旨味が効いた醤油味のタンメンの具という印象で、ゴマのプチプチ感がいいアクセントになっている王道的な味わいでした。

 実は、一種類だけなのもつまらないかな~と思い、「出前一丁」の他にも「サッポロ一番塩ラーメン」バージョンと「うまかっちゃん」バージョンの二つも作ってみました。
 「サッポロ一番塩ラーメン」は、素材の味をシンプルに引き出す比較的あっさりした味付けで、ちょっぴりカレーっぽいスパイシーな風味と切りゴマの油分が効いた旨塩味。
荒岩流野菜いため14
 「うまかっちゃん」は意外にもまろやかなコクが効いた優しい後口で、調味油がプラスされたせいかほのかにとろみがついてこっくりとした味わいでした(←強いて言うなら、焼きちゃんぽんの具味?)。
荒岩流野菜いため16


 『木曜日のフルット』の“鯨井風汁なし麺”と同じく、使うインスタントラーメンによってガラッと味が変化するのが興味深く面白いです。
 うえやまとち先生やスタッフの方々が話し合った結果では、一位・出前一丁、二位・東京ラーメンこれだね、三位・サッポロ一番塩ラーメン、四位・チャルメラ、五位・屋台ラーメン、六位・うまかっちゃんの順に合うと感じられたとの事(←当管理人と夫は、サッポロ一番塩ラーメンが野菜を特に引き立てている感じでお気に入りでした)。
 残った半量のスープでも充分ラーメンはおいしく出来ますし、一度で二度おいしいレシピだな~と感じた再現でした。


P.S.(その1)
 ほーりーさん、kawajunさん、再現楽しみさん、コメントとご質問を下さりありがとうございます。 
○ほーりーさん→はい、『紺田照の合法レシピ』はハードボイルドの皮を被ったギャグ料理漫画です(←時々洒落にならない描写はありますが)。『華中華』も好きな作品ですので、そう仰って頂けると嬉しいです。緊急時のアルコール消毒、おすすめです(苦笑)。
○kawajunさん→当管理人もそのシンプルな納豆トーストが好きで、夫がいない時にこっそり食べてます!チャーハンでもあれなので、確かに即死レベルに悶絶すると思います;。正直、納豆モンブランの方もいつか試したいです…夫にバレないレベルで作れるといいのですが。
○再現楽しみさん→何と、その味っ子料理をご存知とは通ですね!実を言いますと、そちらの再現も検討しておりました(←他に考えているのは、陽一君の揚げピザパイ、赤糸ちらしの白雪鍋、モアロハンバーグ)。材料探しで手こずっているのですが、手に入ったら作りますね。

P.S.(その2)
 突然ですが、当分ちょっと忙しくなる為、更新頻度が少し間遠になります(←恐らく、一ヶ月に二回くらいのペースになると思います)。
 冒頭であんなにやる気のある事を書いていたのにこんな発表をすると、「俺たちの戦いはこれからだ!(未完)」みたいな香りがプンプンするのでアレですが、多分大丈夫だと思います…少なくとも前みたいにいきなり二年空けるとかはないかと(←万が一そうなる場合は、ご報告します)。
 落ち着いたらまた徐々にペースアップしていきたいと考えておりますので、ご了承して頂けますと幸いです。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『紺田照の合法レシピ』の“ピーマンの入った和風卵サンド”を再現!

 先日、夫が「運動して帰る日の夕食はプロテインにするから、俺の分は作らなくていいよ」と宣言した為、普段夫が納豆嫌いゆえに食べることが出来ない納豆チャーハンを、自分用に作って食べることに。
 その内夫が帰宅し、軽い会話をして台所へお茶を入れにその場を離れたのですが、少し間があって「ギャーーッ!!」「クサーーーイ!!!」という夫の絶叫が聞こえて慌てて戻ると、そこにはこっそり納豆チャーハンを食べたらしき夫が顔をくしゃくしゃにして嘆く姿がありました。
 「一口いい?って聞いてくれたら納豆入りだって教えたのに」と心配する想いと、「清々しいくらい盗み食いの罰が当たっているなぁ」と感心する想いとが交差し、思わず笑ってしまいました;(←出そうとするのを「食べ物を粗末にしたらダメ!」と注意すると、渋々水割り焼酎で喉に流し込んで「アルコール消毒」と失礼な事を言っていました。作った本人を前にしていい度胸です)。

 どうも、おかめ納豆で有名なタカノフーズ様が推奨されている納豆ヨーグルトパンケーキを一度内緒で食べさせてみたいと考えている鬼嫁な当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『紺田照の合法レシピ』にて紺田君がおすそ分けしてもらったピーマンを使って作った“ピーマンの入った和風卵サンド”です!
ピーマンの入った和風卵サンド図
 ある休日、紺田君の家へおばあちゃんから沢山送られてきたというピーマンをおすそ分けしに真希さんがやって来たのですが、そこへウイスキーボトル二刀流ですっかり出来上がった豊野華さんが乱入します。
 真希さんと初対面だった豊野華さんは、「だっ、誰よこの女ぁ~っ!?」とまるで夫と愛人の浮気現場に遭遇した正妻の如く激おこ状態になりますが、「紺田君と同じクラスの春真希です」と聞いて「ええっ!紺ちゃん学生だったの!?」「ま、まさか高校生だったなんて…」と驚きの方が上回り、少し酔いが冷めていました;←同じ高校生キャラの中では空条承太郎に匹敵する程老けて大人びて見えますので、どこぞの北斗神拳伝承者のように「おまえのようなババア高校生がいるか」と断罪されなくてよかったです)。 
 紺田君は決めるべき所はビシッと決めるものの、普段あまり喋らない方なので住所まで教えていたのは意外でしたが、それだけトレーニング仲間が出来たのが嬉しかったのかと考えると胸に迫るものがあります(←紺田君はヤクザ仕事と学業を両立する勤労学生、豊野華さんは大学生・ホステス・若頭補佐・暗殺者と色んな姿に七変化する逃げの小五郎のような身の上で、実はお互い敵対組織同士だという事を知らないという、『あらしのよるに』のオオカミとヤギのようにちょっと緊張感のある関係ですが)。
 ちなみに、豊野華さんはこの時「ちょっと紺ちゃん聞いて~っ!!」と叫びながら部屋に入っていますが、女性(?)の「ちょっと聞いて」がちょっとじゃ済まないのは足立佳奈さんの「私今あなたに恋をしています」の歌詞を見れば一目瞭然ですので、これは長い愁嘆場になりそうだ…と予感したのを覚えています。
ある休日、酒瓶を両手にいきなり乱入してきた壱吾さん;
 豊野華さんがここまで取り乱している原因は、恋人の青弘さん。
 何でも、豊野華さんは将来的には同性婚のできる国へ移住して結婚したいという夢を抱いてるそうなんですが、青弘さんはギャンブル好きで貯金が全くないカラッポ男だったようで、もう別れた方がいいのかと悩んでヤケ酒に走ったとの事(←ギャンブラーでもアカギみたいな天才肌で、勝率が狂気の沙汰のような男性なら…と一瞬思いかけましたが、貯金ゼロという事は覚醒する前のカイジっぽいので絶望的)。
 他のコマを見て察する限り、『きのう何食べた?』のシロさんに似たオカン系お料理男子みたいですが、同時に『きのう何食べた?』のケンジさんみたいなあったらあるだけ自分の好きな事にパーッと使ってしまう生活力のないタイプでもあるようなので、お二人を足して二で割った感じの彼氏さんだな~と苦笑しました。
 すると、話を聞いていた真希さんが漫☆画太郎タッチでガチ泣きし、「だって…だって豊野華さんがあまりにも…」「今から、ここに青弘さん呼んで下さい!皆で話し合いましょう!」と我が事のように親身になって言い出し、「アンタの感受性どんだけぇ…(CV:IKKOさん)」と豊野華さんにちょっとした感動を与えていました(『ガンダム』ニュータイプに相当するレベルのシンクロ率の高さ。「土足で!人の中に入るな!!」とハマーン様っぽく拒否られなくてよかったです)。
 まるで動物を飼った事のある元飼い主が、ペット系映画の予告編を見てえげつない共感力で涙腺が崩壊した時並の大泣きで、一応ヒロインなのに少年漫画のキャラクターの如く容赦なく鼻水をたらして泣く真希さんの姿を見て、「この子は間違いなくいい子だ…!」と感じたものです。
交際相手がギャンブラーで貯金ナシと知り、絶望して泣いていました壱吾さんの悲しみにシンクロしすぎたまきさん、えげつないほどのガチ泣き!
 そんな時、紺田君がTVで流れていた都内の連続バラバラ殺人事件のニュースを見て閃いていたのが、この“ピーマンの入った和風卵サンド”(←殺人事件に関連した料理を作れる図太い主人公って、紺田君の他には『喰いタン』の高野聖也さんくらいでしょうね…)!
 作り方はとても簡単で、出汁醤油に一晩漬けてみじん切りにした味付け卵・その漬け汁・細かく刻んだピーマン・練り辛子・マヨネーズをよく混ぜ合わせ、縦に割ったロールパンに挟んだらもう出来上がりです。
 ポイントは、味つけ卵をみじん切りにする時エッグスライサーで数回角度を変えてバラバラにすることので、こうすると均等に卵が切れてキレイな仕上がりになるとの事でした(←己の犯罪を思い出すのか、氷のような無表情でその様子を見守る豊野華さんにガクブル(((( ;゚Д゚))))。
 数年前、ファミリーマートで半熟煮たまごサンドが売り出されたのを見て「合うんだろうな~」と思ってはいましたが、そこへさらにピーマンや辛子マヨネーズを足してしまうという発想はなかったので、初見時は大胆なレシピだな~と感心しました。
 実際に食べた豊野華さん曰く、「なんて…包容力なの…!!」「だし醤油の味が染みた卵が…カラシが効いたマヨネーズと絡んでとっても濃厚」だそうで、本当はピーマンが苦手なのにも関わらず喜んで食べていました。
全くの偶然ですが、壱吾さんの裏稼業の仕事道具に似ていてドキッとしました;
 生ピーマンと卵サンドという、今まで聞いた事がない未知の組み合わせが気になってしょうがなかったので、再現してみることにしました。
 作中には大体のレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、卵の下ごしらえ。
 殻をむいた茹で卵をお水で適度に割った出汁醤油と共にジップロックへ入れ、冷蔵庫で一晩寝かせます(←結構濃い目でOKです)。
 時間が経って味が染みたのを確認したら取り出し、エッグスライサーで数回角度を変えながらカットしてみじん切りにします。
ピーマンの入った和風卵サンド1
ピーマンの入った和風卵サンド2
ピーマンの入った和風卵サンド3
 次は、具の用意。
 ボウルへ先程の出汁醤油の漬け汁、バラバラになった味付き卵、種を取ってみじん切りにしたピーマン、マヨネーズ、練り辛子を加え、よく混ぜ合わせます。
ピーマンの入った和風卵サンド4
ピーマンの入った和風卵サンド5
 この具を真ん中に切れ目を入れたロールパンへたっぷり挟んでお皿へ盛り付け、プチトマトを傍らに添えれば“ピーマンの入った和風卵サンド”の完成です!
ピーマンの入った和風卵サンド6
 生のピーマンをパンの具にすると聞くと少し違和感を感じますが、こうして見ると黄色い卵と緑のピーマンの取り合わせがとても鮮やかで、ぱっと見は美味しそうに見えます。
 加熱しても苦手な方がいるくらいピーマンは嫌われがちな野菜ですが、果たしてこの料理はピーマンの弱点を上手にカバーできているのか…食べて確認してみようと思います!
ピーマンの入った和風卵サンド7
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
ピーマンの入った和風卵サンド8


 さて、感想は…とても軽やかな口当たりのサラダ風サンドで美味し!ピーマンと卵がこんなに相性がいいとは驚きです!
 マヨネーズで覆い隠されたおかげで生ピーマンのえぐみや臭みは微塵もなく、シャキシャキサクッとした張りのある爽やかな食感だけが活きており、噛むごとに癖になります(←みじん切りの玉ねぎにやや近かかったですが、あちらよりもさらにしゃっきりしており、適度な青みが瑞々しいアクセントをプラスしているのが最大の違い)。
 ゆで卵の白身のプリプリした弾力や黄身のホコホコした舌触りとは対照的なのがかえって互いを引き立て合っており、まるで全体が食パンの白い部分みたいにふんわりしっとりした甘やかなロールパンがそれら全てを受け止めているのが優しい感じで、サンドイッチよりも食べ応えがあるのにとてもソフトな印象のサンドです。
 練り辛子のピリッとしたドライな辛味をマヨネーズのまろやかなコクがマイルドに包み込み、ピーマンのフレッシュでほのかな苦味が後口をさっぱりと締めてくれるのが絶妙なバランスで、濃厚なのにあっさり感のある味わいがたまりません。
 全体的に出汁醤油の風味豊かな和の塩気がほんのりと効いており、塩コショウのみで味付けした物よりも舌に染み入るような深い旨味があるのが特徴的で、例えるなら「こってりした洋風出汁巻き卵風辛子マヨサンド」というイメージでした。
 普通のゆで卵とは違い、出汁が染みることによって少し水分が抜けたゆで卵は味がより濃縮され、市販の卵サンドよりも塩気が均一に行き渡っている為しっかりした味で食べやすいのがよかったです。


 当管理人も生のピーマンは独特の癖があるのであまり好きではありませんでしたが、この食べ方ならいくらでも食べられるくらい気に入りました!
 普通にサンドイッチの具にするのはもちろん、もうちょっと漬け汁を多めに入れて汁っぽくし、トマトやレタスが入った生野菜サラダにかけてもいけそうだと感じました。


●出典)『紺田照の合法レシピ』 馬田イスケ/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『クッキングパパ』の“荒岩流冷やし中華”を再現!

 その昔、素麺やうどんに比べて冷麦があまり好きではなく、夏に昼食として出ると何ともいえない無の表情になったのを覚えています。
 今となっては正確な原因は分からないのですが、素麺みたいに細くもなく、うどんみたいに太くもないという中途半端な所が扱いづらく、食べていてムズムズするのが苦手な理由だったように思います。
 しかし、大人になってシンプルな麺つゆではなく“田舎風そうめん”みたいな濃い甘辛つゆにつけたり、チャンプルーみたいに炒めたりするようになってからは「おいしい!」と手の平返しをするようになっており、味覚の変化って面白いな~と思います。

 どうも、二十代の頃は月見蕎麦に入っている卵は先割り溶き崩し派だったものの、現在は後残し半熟トロリ派になっている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が出産を控えて食欲がないけいこちゃんの為に作った“荒岩流冷やし中華”です!
荒岩流冷やし中華図
 連載初期、まだ新婚ほやほやだったけいこちゃんは程なくしておめでたが判明し、妊娠八ヶ月が経過した頃でも金丸産業で事務としてバリバリ働いていました。
 妊娠初期はつわりがあったようですがその後はおさまり、産休三ヶ月のみで育休なしでもすぐに復帰できていたようですので、『クッキングパパ』ワールドでは虹子さんやカツ代さんに次ぐくらいタフな女性だな~と思います。
 お腹も大きくなって動くのに大分難儀していましたが、「ひゃーっ、けいこちゃんずいぶんふくらんできたね」「コラコラ、ひとを風船みたいにいうんじゃないっ」と軽口を叩き合いつつ明るく頑張る姿は、『魔女の宅急便』のおソノさんに似ていて微笑ましかったものです。
 実は子どもの性別は出産するまでのお楽しみにしていた為、男の子のまさし君が産まれてくる事はこの時点では全く分からなかったのですが、「でも男がいいなー。あたしに似ていい男になるぞー」と既に未来を予知するような発言をしており、母の勘というのは鋭いものだと感じました(←「お母さんに似てかわいい女の子になる」というのはよく聞きますが、「お母さんに似ていい男になる」とお父さんそっちのけで宣言したのは後にも先にもけいこちゃんだけで、けいこちゃんの男気がヒシヒシと伝わってくる名シーン;)。

 ちなみに、日頃けいこちゃんと男友達感覚で仲良くしている田中君もこの時ばかりは色々気遣って手助けしていたのですが、けいこちゃんが「もう動くんだよ、おなかけったりするんだからー。ホラッ」「ネッ、不思議ねっ」とお腹を触らせてくれた際、「な、なんかけいこちゃん女っぽくなったというか、きれいになったみたいだな…」と少しときめいており、新しいフェチの門を開きかけていて苦笑しました。
 考えてみれば、田中君はしっかり者で優しい王道ヒロイン・夢子さんの他にも、年上のキャリアウーマン人妻・虹子さん、おしとやかなお嬢様・間宮千香さん、甘え上手な妹系女子高生・はるみちゃん、グラマーで色っぽいダンスクイーン・マリアさん、『ローマの休日』のアン王女似のイタリア人・ソフィアさん、ミステリアスで陰のある訳あり美女・美奈子さんなど、年齢・性格・外見が見事にバラバラな女性達にメロメロになるという、苦手なジャンルが皆無な生粋の女性好き←酒池肉林を実現させた大の女好き・董卓の生まれ変わりを疑うレベル)。
 ギャルゲーの主人公にはうってつけで、登場する女性キャラも多種多様なので、田中君を主人公にした『ときめきメモリアル』の会社版恋愛ゲームがあったら面白そう…と半ば本気で考えたものです。
産休直前に出社してきたけいこちゃんと盛り上がる荒岩主任達。
 ある日、けいこちゃんは荒岩主任から「立ちっぱなしはよくない、椅子に座って見積書をまとめてくれ」と指示を受けて座ろうとするのですが、いきなり目眩がしてフラフラッとし、周囲から心配されます。
 けいこちゃんが言うには、夏の暑い時期でただでさえぐったりしている中、赤ちゃんに胃が圧迫されて食欲が減退し、ほとんど食事を取っていないとの事で、「なんかさ、さっぱりしておいしいものないかしら?」とみんなに相談します。
 『美味しんぼ』の妊娠していた女性陣だと、ジュディさんは分厚いステーキ、歌子さんとみさ子さんは焼き鳥三昧、テルエさんはブラックさんの豆腐料理ご膳など、かなりボリューミーな食事をしていてケロッとしていた為、子どもの頃は感覚が麻痺していて「意外とけいこちゃんって食べない方なんだな~」とトチ狂った感想を抱いていたのを覚えています(←今はもちろん、けいこちゃんの反応の方が一般的だと分かっています;)。
 すると、一部始終を見ていた田中君が「ヘイッ、けいこちゃん。今日の昼おいし~い冷やし中華をおごってやろうかっ!!」と粋な申し出をし、それを聞いたけいこちゃんも「冷やし中華…いいわネッ!」と乗り気になります。
 かつて、海原雄山氏から「あんな物は中華料理なんかじゃないっ!!」「あんな下等な物食べてみなければクズかそうでないかわからぬと言うのなら、食べ物について云々する資格はないわっ!」など、まるで冷やし中華に親を殺されたかの如くディスられていましたが、実を言うと体力回復&つわり対策に最適な料理の一つ。
 酸味がきいてさっぱりした味だと食欲がない時でも食べやすいのは勿論、お酢の疲労回復効果、きゅうりの水分補給効果、トマトに含まれるクエン酸のつわり軽減効果が妊婦にふさわしいらしく、偶然とはいえ「田中君ナイスアイディア!」と感心したものです。
真夏の時期に出産間近というタイミングも相まって、食欲減退中のけいこちゃんいつも金欠な田中君ですが、この時ばかりはけいこちゃんの為におごると宣言!
 残念ながら、田中君のおすすめするお店は運悪くお休みだったので行けませんでしたが、「けいこくん明日からしばらくこれないからな」と気を使った荒岩主任が、自宅で作る事になります。
 その際、荒岩主任が夢子さんに協力してもらって用意したのが、この“荒岩流冷やし中華”です!
 作り方は簡単で、茹でて冷水でしめた中華麺へ細切りにしたきゅうりと茹で豚、錦糸卵、ハーフカットにしたパイン、スライスしたトマトを飾りつけ、その上から醤油・ごま油・お酢・砂糖・料理酒をよく混ぜて作ったタレを回しかけ、最後にちぎった海苔と紅しょうがと練り辛子をトッピングしたら出来上がりです。
 ポイントは、お水を一滴も使わずアルコール分を飛ばした料理酒でタレを割ること、パインは必ず生を使用すること、麺は冷水で四~五回は揉み洗いしてぬめりを取ることの三点で、こうするとすっきりした仕上がりになるのだとか。
 冷やし中華のタレは鶏がらスープやお水等で割ってマイルドに仕上げるレシピが多いのですが、荒岩主任はキレのいい濃い目の味が好きなようで、あえて料理酒を使ったみたいでした。
 賛否両論である「冷やし中華にパイン」に挑戦するなんてチャレンジャーだな~と思いましたが、荒岩主任曰く「肉とパインってすごくあうぞ」だそうで、実際に食べたけいこちゃん達にも「おいしいーっ」「うんっうまいっ」と好評でした。
近所のお店がお休みだったので、自宅で自家製冷やし中華を作る事に
 最近、急に暑くなってきて早くもバテそうになっているので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピが絵入りで記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具とタレの用意。
 きゅうりは薄く斜め切りにしてから千切り、トマトはヘタを取って輪切り、卵は溶いて薄焼きにしてから錦糸卵を作り、豚肉は中に火が通るまで茹でて細切りにし、生のパインは皮を取ってハーフカットにします。
 その間、ボウルへアルコール分を飛ばした料理酒、醤油、ごま油、お酢、砂糖を入れてよくかき混ぜ、タレを作っておきます。
※豚肉を茹でる時は、料理酒を多めに入れてお湯で茹でたり、八割方熱が通ったら火を落として余熱でじっくり茹でるとしっとり仕上がります。あと、薄焼き卵は何も入れずに焼いてもいいですが、水溶き片栗粉を入れて焼くと破れにくいのでお勧めです。
荒岩流冷やし中華1
荒岩流冷やし中華2
荒岩流冷やし中華3
 次は、盛り付け作業。
 たっぷり沸かした熱湯で生の中華麺を茹で、茹で上がったら一気にザルにあけてたっぷりの冷水で何度も揉み洗いし、ザルで余分な水気をしっかりきります(←すぐに使わない時は、ごま油をまぶして冷蔵庫に入れて保管します)。
 麺がしゃっきりしたらお皿へ高く盛り付け、先程の五種類の具をそれぞれ彩りよく飾ります。
荒岩流冷やし中華4
荒岩流冷やし中華5
荒岩流冷やし中華6
 具を乗せ終えたら一番上にもみ海苔と紅生姜をトッピングし、お皿の隅に練り辛子を絞り、仕上げにタレを回しかければ“荒岩流冷やし中華”の完成です!
荒岩流冷やし中華7
 トマトと紅生姜の赤、きゅうりの緑、錦糸卵とパインの黄色、もみ海苔の黒、豚肉の茶色の取り合わせが見るからに美しく、食欲をそそります。
 その昔、缶詰みかんが使われた冷やし中華を食べて以来この手の組み合わせは避けていたのですが、荒岩主任を信じて食べてみようと思います!
荒岩流冷やし中華8
 それでは、冷たい内に軽く混ぜていざ実食!
 いただきまーすっ!
荒岩流冷やし中華9


さて、感想は…昔ながらのラーメン屋さんで出されそうな冷やし中華っぽくて美味!これからは冷やし中華にパインを標準にして欲しいくらい、アリです!
けいこちゃんや営業二課のみんなにも大好評だった冷やし中華!
 冷やし中華のタレは、ごま油が効いたオーソドックスな甘酸っぱい酢醤油ベースのさっぱりした味付けで、甘い・辛い・酸っぱいのバランスがよく、冷たいツルツルの中華麺にぴったり。
 水を一滴も使っていないので味がビシッと決まっていて濃いめで、麺のタレというよりは具にもちゃんと調味するタレというイメージで、通常の冷やし中華よりも輪郭がくっきりとして垢抜けているのが特徴的です。
 水の代わりに料理酒で割っている為塩辛すぎるという事もなく、お湯で茹でただけの豚肉の臭みをしっかり消しており、後口の風味がキリリと引き締まっているのが爽快で、大人向けのおいしさだと思いました。
 豚肉はしっとりあっさりと茹で上がり、噛むごとに旨味たっぷりの肉汁が溢れるのが食べ応え満点で、ハムや鶏肉よりも全体を本格的で豪華な仕上がりにしているのがよかったです。
 荒岩主任の言う通り、ジューシーで瑞々しくさらっとした果汁の生パインと茹で豚は相性抜群で、衣がなく麺にも違和感なく合うせいかパイン酢豚よりも断然しっくりくる組み合わせになっており、「辛くないトロピカル雲白肉風」な旨さになっていました(←個人的に、メロンよりもパインの方が豚肉とナイスコンビだと思います)。
 紅生姜や練り辛子のピリリとくるシャープな辛味のアクセント、きゅうりのパリパリシャキシャキした涼しげな食感、錦糸卵の優しいふんわりした口当たり、トマトの弾けそうなくらいフルーティーな酸味が存在感のあるタレによって一つにまとまっており、夏向けのすっきりした一皿になっていました。


 本当に食欲がない時でもスルスルいけそうな飽きのこない味付けで、市販よりも安価なのに市販よりも断然おいしくて驚きました。
 缶詰パインの甘ったるい味と違い、生のパインは自然な甘さなのでどの具とも反発しないのがよく、安心しました(←但し、海苔と紅生姜は要注意;)。
 タレ作りも具作りもびっくりするくらい簡単なのに、想像以上に満足度の高い味わいに出来上がったので、これから夏の定番にしたいメニューだな~と思いました。


P.S.
 いちろうさん、もふさん、kawajunさん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
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 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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