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『美味しんぼ』の“韓国巻き”を再現!

初冬には連載再開される予定だった『拳闘暗黒伝セスタス』が、まだ掲載されません…orz。相方・マサル君共々ひたすら待っているのですが、もしかしたらこのままフェイドアウトするのではと気が気ではありません。その為、「こうなったら、私なりの連載再開祈願をするしかない…!」とある事を企む今日この頃です(技来先生、逃げて~!)。
こんにちは、勝手に小さな事を企んでいる小心者・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡さんがある男性からご馳走された夜食“韓国巻き”です!
韓国巻き図
この夜食を作った方と山岡さんが知り合ったのは、夜中のとあるスーパー入り口前。遅くまで残業をしていた山岡さんが夜食の買い物をして帰ろうとしていた時、いきなり後ろから呼び止められて振り返るのですが…。
怖い…。
怖すぎです(((゜Д゜;)))ガクブル!
誤って警察に通報しても即不問にされるレベルですよ、こりゃ!少なくとも私が山岡さんの立場だったら、これ以上近寄られたら正当防衛としてアームロックをお見舞いしてしまいそうです。実際、山岡さんも半分涙目になって「な、な、何なんだ~!」と言っていました(^^;)。
アームロック
結局この方は怪しい人でもなんでもない一般人で、ホテルに一週間以上缶詰にされて連日連夜のルームサービス漬けにうんざりし、「どうしても食べたいものがあるんだ!」と頼み込むために声をかけたのでした(正直、えらく強引で勇気のある人だな~という印象;)。そして、山岡さんが改造した給湯室で早速作ったのがこの韓国巻きです。
作り方は、“山岡流夜食うどん”と負けず劣らず簡単。牛薄きり肉とニラを醤油で味付けして炒めた物を、キムチと一緒に小麦粉・卵・水のみで作った薄焼きにはさんだら完成です。名前を見ると正式な韓国料理のように思えますが別にそういう訳ではなく、単に「味が韓国っぽいから」との事。
韓国巻き材料韓国巻き由来
何だかおいしそうだったので、読んでいる内に急に食べたくなってきました。材料も手元にあることですし、こうなったら再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、薄焼きの準備。ボウルに小麦粉、卵、水を入れて泡だて器でよく混ぜ、タネを作ります(クレープよりちょっと粘度があるくらい)。
韓国巻き1
このタネを、油を薄くしいたフライパンに丸く広げて焼き、お皿にとって少し冷ましておけば薄焼きの出来上がりです。
韓国巻き2韓国巻き3
次は、具作り。
フライパンに薄きり牛肉と三~四センチ幅に切ったニラを加え、ざっと炒めます。
韓国巻き4
韓国巻き5韓国巻き6
そこへ醤油を好きな量だけ投入して味をつけ、よくなじませたら具も出来上がりです。
韓国巻き7韓国巻き8
この具を先程作っておいた薄焼きの上へ乗せ、横にキムチも適量添えます。
韓国巻き9
具を丸め込むようにして薄焼きをパタパタ折りたたんだら、“韓国巻き”の完成です!
韓国巻き10
薄焼きで包まれているせいか、キムチや牛肉の強烈な匂いが結構軽減されています。手を汚さずに作業しながらパクつけそうなので、これは夜食としてむいていそうです。
韓国巻き11
それでは、いざ実食!いただきまーす。

さて、味の感想ですが…ピリッと辛くておいしいです!
韓国巻き12
クレープとチヂミを足して二で割ったような珍しい食感の薄焼きが、牛肉のコクとニラの香ばしさ、そしてキムチの辛味と酸味をしっかり受け止めており、見事に調和しています。作中で言われているように、本格派韓国料理というよりはあくまで韓国風な味わいでしたが、それでも十分ウマーでした。醤油のみというシンプルな味付けですが、不思議と複雑な味がしてよかったです(推測ですが、おそらくキムチに含まれている塩辛等の深い出汁がきいていたおかげだと思います)。
あと、名前通り薄めでヒラヒラしていて、そのくせちょっとフカフカしてモチッとした歯触りの薄焼きが何気に重要な役割を果たしている気がしました。かすかに卵風味がする他は小麦粉の味しかしないというごく素朴な生地なんですが、牛肉・ニラ・キムチという極めて個性的な具を邪魔する事なく一つにまとめ、バラバラになるのを防ぐにはこの生地しかないという程絶妙でした。

刺激的でキレのあるおいしさで、それでいておやつ感覚で食べられる夜食です。「これ、キムチの匂いさえ控えさせることが出来たら売店でファーストフードとして売り出しても好評なんじゃないかな」と思った再現でした。

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
     『孤独のグルメ』 原作:久住昌之 作画:谷口ジロー/扶桑社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

去年のクリスマスに見つけた奇妙な物

大変「今さら?」感が漂いますが、去年のクリスマスネタです。

イブを家族と過ごした翌日、相方・マサル君のアパートに行ってクリスマスを楽しんだのですが、そろそろ夕食の買い物をしようかと話しながらスーパーに行った時これに出会いました↓。商品名は、何のひねりもなく「クリスマス」。価格は880円。
無理があるような…。
ケーキと寿司!そういうのもあるのか。
この無理やり感は、大学時代バレンタインにハート型をしたおせんべいを見て以来。一瞬、久々にマイナス・ノスタルジーに浸ってしまいました。百歩譲ってセットOKにしたとしても、せめてお寿司とケーキのシキリになる物を何か入れておくべきだと思うんですが…見る限り、そんな物は一切なし(「Merry Christmas」という、どう見ても悪あがきしてる金文字プレートとシールはちゃんと用意しているくせに)。そんな店側の対応にケーキも開き直ったのか、思いっきりお寿司にしなだれかかってます。その様子は、見ていていっそ清々しい程でした。

結局、突っ込みどころ満載な所にある意味感動したので、つい買って食べてしまいました。
見た目に反して、お寿司もケーキも味は予想以上においしかったです。特に、ケーキは全然期待せずに食べただけに、かなりおいしかった時の衝撃はデカかったです(酸味があまりないレアチーズケーキに、生クリームを多量にあわせて固めたみたいな味。下のスポンジもふわふわでよかったです)。

『美味しんぼ』の“山椒の牛肉丼”を再現!

先日久々にアクセス解析を見に行くと、当ブログが一日だけとはいえ一万ヒットを記録していた事実を知り、素でパソコンにお茶を吹きかけました。世の中何が起こるかわかりませんね(真っ先に疑ったのはブログ炎上)。
↓心の中の風景
    //\⌒ヽペペペタタン
   //  /⌒)ノ ペペタタタン
  ∧∧_∧∧ \ ((∧∧_∧∧
 ((; ´ДД`)))' ))((・∀∀・ ;)) <みみみんなももちつつけけ
 //  ⌒ノノ ( ⌒ヽ⊂⊂⌒ヽ
.((OO ノ )) ̄ ̄ ̄()__     )))
 ))_)_)) (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)(((_((
そして今日、「も~驚く事はないだろう」と油断しきってネット徘徊をしていると、今度は当ブログがはてなブックマークに百以上の登録をされているのを確認し(その他諸々の記事のはてブも合わせるなら三百以上)、下記の画像のように叫びました。…ざ、ざぶとん足りるかな(意味不明)。とにかく、皆様ありがとうございます!
「えーーー!」 by嫁姑の拳

こんにちは、何か不思議の国に迷い込んでいるような気がするあんこです。

今回再現する漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡夫妻が新居で保護した家出少年に教えた“山椒の牛肉丼”です!
山椒の牛肉丼図
『美味しんぼ』シリーズを一巻からずっと読んでいると、山岡さん達は結構やっかいな事件に巻き込まれる事が多いことに気づかされますが(自殺を思いとどまらせたり、尋ね人の行方を追ったり、誘拐犯に子どもを誘拐されたり、乳児を置き去りにされたりなどなど…)、今回のお話もその例に漏れず、喧嘩して通報された高校生の少年をひょんな事がきっかけで保護することになります。
その少年はお父さんの死後に再婚したお母さんが許せなくてぐれていたんですが、山岡さんに「お母さんを取られたような気がしてすねてるだけだろう」と図星な事を指摘され(似たもの同士だからズバッと言えたのかも^^;)、ぐうの音もでなくなります。そこで、山岡さん夫妻がお母さんや新しいお父さんとの仲直りのきっかけになったらと思って少年と一緒に作ったのが、この丼です。
作り方は意外と手軽で、たっぷりの牛脂で焼いた牛肉ともみ海苔を丼ご飯に乗せ、その上からフライパンに残った油で手作りしておいた醤油ダレをかければもう出来上がりです。
材料も少なく、初心者でも出来るくらいの手順の料理で、前々からどんな味なんだろうと気になってました。
牛肉丼の材料
牛肉丼で大喜び
レシピも材料も手元にあることですし、出来るだけ忠実に再現してみます!

という事で、レッツ再現調理!
まず、フライパンを中火にかけ、牛脂を多めに入れてジュワジュワ溶かしていきます(私の場合、迷いましたが三個使いました)。
山椒の牛肉丼1山椒の牛肉丼2
その間、丼の六分目くらいまでご飯をよそい、パリッと焼いたもみ海苔を散らします。
山椒の牛肉丼3
溶けた油で牛脂が浮かぶくらいになったら一旦取り出し、そこへ五センチの長さに切った牛の薄切り肉を広げながら加えます。この時、焼き過ぎないよう注意!
山椒の牛肉丼4山椒の牛肉丼5
程よく焼けたら火からおろし、フライパンからそのまま牛肉をご飯の上に移します。山岡さんが言うにはこれがポイントで、一回お皿に取ったりしたら風味が抜けるのですぐにご飯へ乗せるのがいいのだそうです。
山椒の牛肉丼6
次は、タレ作り。
先程使ったフライパンを洗わずにまた火にかけ、日本酒、醤油を投入し、取り出しておいた牛脂で焦げかけた部分を洗うようにこすり付けて溶かします。
山椒の牛肉丼7山椒の牛肉丼8
山椒の牛肉丼9山椒の牛肉丼10
煮詰まってきてとろみがついたら、タレの出来上がりです。
※タレはあればある程いいので、日本酒・醤油ともに多量に使用する事をおすすめします(かと言って、某牛丼屋さんみたいにつゆダクにしすぎるとしょっぱくなるので、NGです;)。
山椒の牛肉丼11
このタレを丼の上から全体に行き渡るよう存分に回しかけ、仕上げに山椒の粉を適量降りかければ“山椒の牛肉丼”の完成です!
山椒の牛肉丼12
山椒と牛肉の香気が入り混じり、ものすごくいい匂いです…。お腹がすいている人は、これだけでたまらない気持ちになるんじゃないかな~と思いました。
山椒の牛肉丼13
それでは、熱々の内にいざ実食!いただきまーす。
山椒の牛肉丼14

さて、味の感想ですが…あ~もう激しくウマーーー(´Д`*)!
牛肉の赤身部分と脂身部分、双方の旨味が極限まで活かされており、何とも言えない程美味です。牛脂の中で浮かせるようにして焼いたせいか、肉の一切れ一切れの隅々にまで風味豊かなコクが浸透しており、噛み締めるごとにしっとりと味わい深い仕上がりになっていました。また、手作りタレがひと味違っていて、山椒の鮮やかな香り、焦がし醤油の香ばしさ、脂の旨さがうまい具合に混じりあっており、このタレが染みたご飯をジューシーな牛肉と一緒にかっこむとまさに恍惚、至福です。
ご飯の上にしいてある海苔も、磯の匂いとシナッとした食感がいい箸休めの役割を果たしており、牛肉とご飯だけだと脂っこくなるのを防いでいます。仮に例えるとするなら、和風薄切りステーキもどき丼みたいな感じで、見た目に反してかなりさっぱりめな味がするのが特徴的でした。ですので、気がついたら結構な量を一気にバクバク食べてしまっていたという事態は十分起こりうるので(現に私がそうでした^^;)、ダイエット中の方には天敵の食べ物になりそうです。

安いきれっぱしの牛肉でもこのおいしさですので、いいお肉を使ったらさらに高級感溢れる味になるかと思います。牛肉が安い時には必ず作りたい丼です(・∀・)。

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
     『嫁姑の拳』 函岬誉/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『美味しんぼ』の“生ウニとイクラのスパゲティ”を再現!

昨日、新刊として出たばかりの漫画『だぶるじぇい』を買いに近所の本屋さんに行ったんですが、「スミマセーン、入荷していません。何か(売れる)見込みなかったみたいで…」と店員さんに言われました(´・ω・`)。
こんにちは、ちょっとショックだったあんこです。

今日再現する漫画料理は、『美味しんぼ』の「日本人好みのスパゲティ対決」にて山岡さんが自信満々に出して勝負をかけた“生ウニとイクラのスパゲティ”です!
生ウニとイクラのスパゲティ図
栗田さんとちょっとした事ですれ違い、ケンカしてしまった山岡さんが二木まり子さんと協力し合いながら考え出したスパゲティなんですが、大金持ちのお嬢様のまり子さんが手伝っただけあって生ウニ、イクラ、純生クリーム(もう一皿のスパゲティなんか、アワビ!)と、高くて豪華な材料をふんだんに使っています。
作り方はというと、生クリームと白ワインで溶いた生ウニをソース状になめらかに練って火を通し、そこへ茹でたスパゲティを入れて絡め、仕上げに日本酒と醤油に漬け込んだイクラを上にトッピングするというもの。素人なので専門的な事は言えませんが、素材を活かしつつもさらに高める事を目的にした、無難な調理法だと思いました。
事実、その完成度の高さに審査員だけではなく、普段は山岡さんに厳しい大原社主と小泉局長までもが感嘆をあげて褒めたほどです。
一時は大好評だったスパゲティですが…。
最終的には、審査員から「日本人好みをテーマにしたからといって、日本の食材を使って作ればいいかと思ったら大間違い」「日本料理の真髄は、素材の味を十分に引き出すこと。しかし、究極のメニュー側のスパゲティにはそれが欠けていた」と評価されて惨敗してしまいましたが、私自身は大分前からおいしそうだなと気になっていました(海原雄山のスパゲティも好きですが;)。材料費が高いのがネックですが、勇気を出してレシピを忠実に再現してみます!

という訳で、レッツ再現調理開始!
まずは、ベースのソース作り。刺身用の生ウニ(一舟八百円以上しました…orz)、白ワイン、純生クリームをボウルに入れ、泡だて器でよく混ぜます。
生ウニとイクラのスパゲティ1
生ウニとイクラのスパゲティ2生ウニとイクラのスパゲティ3
生ウニとイクラのスパゲティ4生ウニとイクラのスパゲティ5
このソース状になった生ウニをフライパンに入れて火にかけ、ワインのアルコール分を飛ばします。その際、生ウニは木べらで細かくつぶします。
生ウニとイクラのスパゲティ6
少し煮詰まってきたら、塩、こしょう、醤油、白だし、少量の昆布茶を加えて混ぜます。味見をして塩味がちょうどよかったら、これでソースは出来上がりです。
味付けは作中で一切言及されていなかったので想像するしかないんですが、山岡さんは「日本風」という事を強調していましたし、もう一方のアワビのスパゲティでは醤油など和風の味付けがなされていたので、今回は和をモチーフにした調味をしてみました。
生ウニとイクラのスパゲティ7生ウニとイクラのスパゲティ8
その間に茹でておいたスパゲティを、茹で汁少々と共に先程のソースが入っているフライパンへ投入し、ソースと麺をざっと混ぜます。
生ウニとイクラのスパゲティ9生ウニとイクラのスパゲティ10
全体にソースが行き渡ったらお皿に盛り付け、仕上げに醤油漬けのイクラを乗せたら“生ウニとイクラのスパゲティ”の完成です!
生ウニとイクラのスパゲティ11
黄金色に染まったスパゲティと、赤くきらきらと輝くイクラの対比が美しく、見るからにおいしそうです。材料がいいと、作る人間の技量とは関係なしにうまく出来上がるのでありがたいです。
生ウニとイクラのスパゲティ12
それでは、スパゲティが伸びてしまわないうちにいざ実食!いただきま~す!
生ウニとイクラのスパゲティ13

さて、味の感想ですが…贅沢この上なし。口の中で爆発するような美味で、たまりませんっ…!
アルデンテに茹で上がってシコシコした食感のスパゲティに、ウニ独特の磯の風味や潮の旨味、生クリームの豊かなコク、白ワインの爽やかに甘い香り、そしてほのかにきいている醤油などの隠し味が複雑に絡み合い、思わず絶句するようなおいしさです。途中、イクラがプチプチと弾け、上質な鶏卵を思わせる濃い旨さがトロリと流れ出てくるのも、スパゲティに新たな魅力を付け加えていてかなり高得点でした。煮詰められている分、味がギュッと凝縮されていて濃厚でボリュームがあり、おかげで最後まで満足したまま完食出来ました。
何と言うか、「ここまで豪華絢爛な役者が揃っていて、まずい訳がないだろっ!」とスパゲティから得意気に胸を張られているみたいな、そんな味でした(意味不明ですみません^^;)。作中では海原雄山から「スパゲティの旨さよりソースの旨さの方が大きい」「麺の味を十全に引き出した物ではない」と指摘されていましたが、確かにそう言われても仕方がない感じです。ソースがあまりにもすごすぎる為、麺が完全に引き立て役へと転化しているのです。ただそれだけに、本質からズレていたという点では失格でも、ワンランク上の美食の境地を開いたという点では満点合格でした(たとえ独創性がなかったとしても)。

はっきり言って、作った人間の腕よりも材料のおかげでおいしくなったスパゲティでした。華やかさといい存在感と言い、お祝い事があった時のご馳走にぴったりです(^^)。

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『花のズボラ飯』の“ポトケチャミルクミソ鍋”を再現!

ケミストリーの「You Go Your Way」を聴いていると、高校時代の冬、放課後に新作の『ハリー・ポッター』を図書室で借りて枯れ葉が降る中いそいそと家路を急いでいた頃の自分を思い出します。その頃はちょうどケミストリーの全盛期だったので、おそらくラジオやCDでよくこの曲を聴きながら『ハリー・ポッター』を読んでいたのが自分の中で影響しているのだと思います。
こんにちは、「音」と「記憶」の繋がりが密接な事に改めて感嘆しているあんこです。

本日再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんがある冬の夜に失敗して作り上げてしまった怪しげな料理“ポトケチャミルクミソ鍋”です!
ポトケチャミルクミソ鍋図
一見した所ではスープだかシチューだか分からない、恐ろしく前衛的な創作料理ですが、実はこうなってしまったのには悲劇的で深~い訳があるのです…。
当初、花さんはオシャレにポトフを作る予定で、普通の材料を普通の手順で煮ていました。最初に読んだ時は「え?ポトフってズボラどころか、すごく手がかかりそうなイメージがあるんですが…」と戸惑いましたが、花さん曰く「ポトフって煮るだけだから、意外とズボラ料理なのよね」との事。う~ん、勉強になります。
この時はまだ致命的な失敗に気がついていなかった為、花さんは天に舞い上がる勢いではしゃぎながらポトフを煮込みます。…後に、とんでもない事態になるとも知らず…。
花さん飛翔
その失敗とは、マギーブイヨンの入れ忘れ!しかも、追加しようにも家には在庫なし!おかげで、どこか物足りないぽけた味に仕上がってしまいます。気軽に買い足しに行ける夕方ならともかく、真夜中には手痛い失敗です…。花さんが自己崩壊してしまうのも、無理ありません。
完成かと思いきや…失敗
その後、花さんはめげずに何とか家にある物でポトフをおいしくしようと悪戦苦闘します。
最初に入れたのは、牛乳。花さんが言うには「ミルクシチュー風になっておいしいはず」だったんですが…逆に味がますます薄くなってしまうと言う痛恨のミス!慌てた花さんはさらに牛乳や塩を増加するのですが、味が特に変わる事はなく、事態は一向に改善しません。花さん大ピンチ!
ポトフ改良中
追い詰められた花さんは、最終手段としてケチャップ(!)を投入したり、その上味噌(!?)を隠し味として少量ぶち込んだりしてしまいます。まさに神をも恐れぬ所業。もはや「料理界のタイガー・ジェット・シン」と言っても差し支えないでしょう。
このように、ヤケクソとしか言えない暴挙で作られた“ポトケチャミルクミソ鍋”ですが、驚くべき事に「なにこれ、おいしい!」(花さん言)という味に出来上がってします。何でも、ミルクとケチャップと味噌が物足りないポトフにいい味付けを施しているのだとか…(´Д`;)ホントデスカ。
真偽の程ははなはだ不明ですが、また例の発作(=ややこしそうな再現料理ほど燃え上がる)が起こってきましたので、早速再現してみようと思います!

そういう事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の準備から(以下、花さん風に話を進めます)。面食いメークインは皮をむいて大きめに切り、マダムにんじんは皮をむいたら斜め切りにします。
ポトケチャミルクミソ鍋1ポトケチャミルクミソ鍋2
大根どんに比べて垢抜けてるっぽいイメージを持つカブちゃんは、皮をむいてくし型切りにした後真っ二つに。小粋なセロリは食べやすいスティック状に切り、ブロッコリー伯爵は小房に切り分けます。
ポトケチャミルクミソ鍋3ポトケチャミルクミソ鍋4
ポトケチャミルクミソ鍋5
玉ねぎは縦四つ切りにし、それぞれにクローブを刺します(十字状の切れ込みを入れてから差し込むとやりやすいです)。見た目オシャレになるので、こりゃいいです!
ポトフの材料3
ポトケチャミルクミソ鍋6
ポトケチャミルクミソ鍋7ポトケチャミルクミソ鍋8
厚切りビーフ様は、一口大に切っておきます。ここまできたら、準備万端です!
ポトケチャミルクミソ鍋9
次は、煮込み作業。
大きい鍋に先程の材料全てとローリエを並べながら入れ、水を注いだら火にかけます。
ポトケチャミルクミソ鍋10
煮ている時、塩こしょうをパラパラ振り入れます(後で調節するので控えめに)。
ポトケチャミルクミソ鍋11ポトケチャミルクミソ鍋12
そのままフタをして、コトコト煮込んでいきます。沸騰してきたらアクを丁寧に取り除きます。
ここで一度味見。うむ、花さんの言う通り何かが足りない味になっています。たくさんの具材からいい出汁が出てはいるのですが、このままだと寂しい感じですね。
ポトケチャミルクミソ鍋13
ここで、牛乳をドバッと投入!塩こしょうも追加!見た目はそんなに悪くないものの、一気に白くなった鍋を前にちょっと嫌な予感が走りました(連邦の白いやつめ!)。
もう一回味見をしてみると…う~む、作中での展開通りぼやけた味にしかならない…。どうやら牛乳はコクや味をつけるというより、まろやかさや風味を付加する物と言った方が正しそうです。
ポトケチャミルクミソ鍋14ポトケチャミルクミソ鍋15
ポトケチャミルクミソ鍋16
不安な気持ちはありましたが、花さんと同じくケチャの力を信じ、思い切ってケチャップを投入!
さあ、吉と出るか凶と出るか、ポトフ(もどき)と勝負です!
ケチャ風祈り
ポトケチャミルクミソ鍋17

結果、見事に分離orz。
もしかしたらずーっと火を通し続けていたのが分離の理由かもしれませんが、原因が分かったところでこの惨状は変わりません…。一体どうしたらいいのか、頭を抱えました。
ポトケチャミルクミソ鍋18
しかし数分後、「こうなったらとことん再現してやる!」と腹を決めた私は、味噌を少々溶き入れました。日本軍・味噌とフランス軍・ポトフは、果たして相容れるのでしょうか…?
ポトケチャミルクミソ鍋19ポトケチャミルクミソ鍋20
そのままグツグツ煮込み、器に取り分ければ“ポトケチャミルクミソ鍋”の完成です!
ポトケチャミルクミソ鍋21
匂いはそんなに悪くないですが、かすかな味噌臭とうっすら浮いている元牛乳の残骸が脳内に警鐘を鳴らします。ただ、野菜とお肉は柔らかそうで、そこそこウマーそうです。
ポトケチャミルクミソ鍋22
それでは、いざ実食!いただきます!
ポトケチャミルクミソ鍋23
さて、味の感想ですが…あれれ、これは割とありかも(゜Д゜;)ビックリ?!
花さん大絶賛!
味噌の割合が少し多すぎたせいかちょっと味噌風味が邪魔でしたが、それさえ除けばそう変な味ではありません。まさに「マズくない!けっしてマズくないぞ!!」(by井之頭五郎)の世界。それどころか、言葉では表現しにくい独特の旨さがあるという、何とも摩訶不思議な料理です…。正直、こうして書き込んでいる今も狐につままれているような感じがしてムズムズしています(´Д`;)。
ここを読んでいらっしゃる方には信じて頂けないかもしれませんが、花さんが作中で言っている通り、このスープはマイルドで深みがあります。全体に様々な野菜の出汁がまんべんなく染み出している上、クローブやローリエといった爽やかなスパイスの香りがきいており、それらにケチャップのほのかなトマト風味と牛乳の旨味が合わさる事によって面白いおいしさが構成されています。トマトスープやミルクスープ、ましてやポトフでもないという味の新境地で、最後まで例える料理が思い浮かばない程複雑な後味でした(基本的にどの具もおいしかったですが、中でも私が特に好きだった具はカブ!ジュワッと甘いエキスが口でとろけるので、身悶えします)。
私の勘と手際が悪いせいで「すごくおいしい!」という域にまでは達しませんでしたが、黄金率さえ割り出したら本当にそれくらい激ウマーになりそうです!改めて「花さん、ズボラ飯に関しては天才!」と思いました。いやー、これは是非研究したい課題ですね…。

あと、これは余談ですが、一晩寝かせると飛躍的に美味になっていました。むしろ、「これなら絶品と言っていいかも…」と思わず考え込んでしまう程。ズボラ料理は本当に奥が深いです…。

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/エレガンスイブ
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


○当ブログについて
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○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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