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『華中華』の“クリスマスチャーハン”を再現!

多くの大手他サイトの方々が既に詳細な絶賛の嵐を送っていらっしゃるのに、当ブログのような弱小ブログが今更取り上げるのは恐縮なのですが、最近相方・マサル君が「欲しがってたから買ってきたよ」と言って渡してくれた『テルマエ・ロマエ』一巻と二巻を面白いな~と思いつつ熟読しています。大分前の前置きの時から『ローマ人の物語』や、『セスタス』再現の為に色々な文献を読み返していた私にとってまさに「これだーーー!!」と叫びたくなるような作品で、あちこちの描写に萌える日々です。この漫画を描いていらっしゃるヤマザキマリ先生は、他にもエッセイ漫画『それではさっそくBuonappetito!』を描いていらっしゃるのですが、この作品に出てくるお料理は御サイト・マンガ食堂様の管理人でいらっしゃるumebonさんがこちらにて素晴らしい再現をとっくになさっておられるので、私は『テルマエ・ロマエ』のルキウスが再現したフルーツ牛乳の方を当時の文献を紐解きながら再現したいな~と考えております(この時代のフルーツは何なら手に入ったのかを調べてから材料をそろえたり、地下水に近い温度の水で冷やしたり、パピルス紙のフタなどもやってみたいです)。
どうも、『テルマエ・ロマエ』の真似をしてお風呂に浸かりながら熱燗を飲んでいたら、うっかりそのまま数時間くらい眠って風邪がぶり返しそうになった頭の弱い管理人・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが上海亭でクリスマスパーティーを開いた子ども達の為に考えて作った“クリスマスチャーハン”です!
クリスマス・チャーハン図
クリスマス・イブがもうすぐやって来るという頃、満点大飯店ではマダム・奈可子さんが考えた恐ろしい「クリスマス抽選会(1/3の確率でイブの日を強制無給休暇にしてしまうくじ引き。イブだと中華料理店は閑古鳥が鳴いてガクッと暇になる為、経費削減策として考えたそうです;)」が行われてしまいます。ハナちゃんはただでさえ手取り月給三万円(!?)という薄給な為、当たりを引いてしまうのは困ると思いながらくじ箱に手を突っ込むのですが、以前お見合いした男性・康彦さんがハナちゃんの為にプレゼントを買ってデートに誘おうとしていたのを知っていた楊貴妃さんはわざと当たりくじをハナちゃんに引かせ、ありがたいのかどうか分からない無給休暇を獲得させていました;。この時、何も知らずに楊貴妃さんを信じて引いたハナちゃんが「何でぇ~、楊貴妃さんの意地悪…」と情けなさそうに涙ぐんでいますが、全く持って気の毒でした(^^;)。
ハナちゃん、無給休暇に涙します;。
このまま順調にクリスマス・イブになったら、デート&プレゼントでお二人の間にはそれなりに進展があったはずなんですが、楊貴妃さんがその事をすっかり忘れて「これはハナちゃんの修行になる!」と感じたある母子を上海亭に導いてしまった事から、突如怪しい雲行きになってしまいます。
そのお母さんのお悩みは、「娘やそのお友達の為にクリスマスパーティーをしてあげたいけど、その日は主人の会社の人が家に来るし、私も接待をしなければならないので無理。かと言って、子どもだけでパーティーをさせてくれる会場探しはもっと難しいし…」というものだったんですが、ハナちゃんは快く「うちはいいですよ。メインの食べ物はチャーハンになりますが…」と引き受けてしまったので、残念ながら康彦さんとのデートはお流れになりました;。楊貴妃さんの「誰がクリスマスとチャーハンは合わないって決めた!?そういう考えは嫌いだね」「何事も、やってみなくちゃわからないよ」というセリフは個人的に心から同意なんですが、この時ばかりは本末転倒って感じでハナちゃんと康彦さんが気の毒でした(特に康彦さんは、「きっと、他の人とデートなんだ…やっぱり俺じゃダメなんだ」と勘違いして落ち込んでいた為、尚更です^^;)。
しかし、この経験のおかげでハナちゃんは何ともユニークな名作チャーハン・“クリスマスチャーハン”を生み出します。作り方は中華料理とは思えないくらい大胆で、にんにく・塩・こしょう等で味付けして炒めた鶏もも肉と玉ねぎを基本チャーハンに混ぜんで丸く盛り付け、仕上げにメレンゲ状に泡立ててホタテパウダーなどで軽く調味した卵白をお湯に入れて火を通し、チャーハンの上へ型抜きして揚げたパプリカや柊の葉と一緒に飾り付ければ出来上がりです。チャーハンに牛乳やメレンゲ、そしてパプリカを使うなんて前代未聞ですが、これは単に奇抜な発想というだけではなく食欲が刺激されてやまないおいしそうなチャーハンでしたので、初めて読んだ時は相当に衝撃的でした。
でも、考えてみれば『深夜食堂』のカニを食べるクリスマスといい、『動物のお医者さん』の海鮮鍋のクリスマスといい、洋風料理じゃなくてもクリスマスはそれなりに華やいだ気分で過ごせる物ですので、ハナちゃんのようにチャーハンでクリスマスを迎えるのも十分楽しそう…と思いました。
イブにやってくる子ども達の為に色々と思考試作を重ねるハナちゃん
卵白をメレンゲにして作る雪の飾りがポイント
作中で子ども達は「クリスマスチャーハン最高だねー!」と大喜びで食べ、その後いつもの営業時間にやって来たお客さん達も「こんなチャーハンを考え付くなんて、上海亭はすごい!」と感心しながら行列を作っていました。私も是非同じような感動を味わいたいので、早速再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、鶏もも肉の下準備。鶏もも肉は一センチ角に切り分けてボウルに移し、塩、こしょう、おろしにんにくをまぶしてもみ、牛乳を注いでそのまま放置します。ハナちゃん曰く、「不思議なんですが、鶏肉を牛乳に浸すと柔らかくて美味しくなるんです」との事で、このやり方は満天大飯店の創業者であるハナちゃんの大叔父さんが編み出した方法だそうです。
クリスマスチャーハン1クリスマスチャーハン2
その間、卵を卵白と卵黄にきっちり分けてそれぞれのボウルに入れ、卵黄の方は全卵も加えてチャチャッとかき混ぜます。卵白はまた後で使うので、その時が来るまで冷蔵庫にしまっておきます。
クリスマスチャーハン3
次は、飾り作り。赤・オレンジ・黄色のパプリカとピーマンを、思い思いのクッキー型でかわいらしい外見になるように型抜きし、高温の油で軽~くさっと揚げます。揚がったらキッチンペーパーで余分な油をきり、適度な温度になるまで冷ましておきます。
※作中ではお花っぽい形をしていましたが、私の場合家にあった母のくま・ハート・星の三種類をかたどったクッキー型を借りて使用しました。我流ですみません;。
クリスマスチャーハン4
クリスマスチャーハン5クリスマスチャーハン6
今度は、土台となるチャーハン作り。熱して油をひいたフライパンor中華鍋へ、牛乳に漬けていた鶏肉(牛乳から引き上げてザルで水気をきってから使ったほうがいいと思います)、大きめのみじん切りにした玉ねぎ、塩少々を投入し、火が通るまで炒めます。やがて玉ねぎがしんなりしてきたら火を止め、ボウルへ取り出しておきます。
クリスマスチャーハン7クリスマスチャーハン8
その後、先に用意しておいた卵黄が多めな溶き卵で、以前当ブログにてご紹介したハナちゃん流基本チャーハンのレシピ通りにチャーハンを手早く作り、そこへ先程作ったばかりの鶏もも肉炒めをドバッと加えてよく炒め合わせます。その際、鶏もも肉と玉ねぎから出てきた旨味たっぷりなお汁をご飯粒に染み込ませる事を意識して混ぜる事をお勧めいたします。
クリスマスチャーハン9クリスマスチャーハン10
これでチャーハンは出来上がりですので、ささっとドーム型に形作ってお皿に乗せておきます。少しでも冷めるのが遅れるようラップをするのもいいですし、仮に手間取ってしまった場合は電子レンジで程々に温めなおすのもありです(但し、チャーハンは頻繁にレンジにかけるとパサパサになりますので、一度だけにしておく方が無難です)。
クリスマスチャーハン11
ここまできたら、大急ぎで卵白の用意!冷蔵庫で冷やしておいた卵白を取り出してホタテパウダーと塩で味付けし、ミキサーでツノがピンと立つまでガーッと泡立てます。メレンゲ状になるまで泡立ったら、お酢を入れて沸騰させたお湯の中へそーっと落としてじっくり火を通し、片面が固まったらザルかフライパン返しで慎重にひっくり返してまた熱を通します。両面に火が通りきったらザルで割れないように救い上げて水気をしっかりきり、チャーハンの上へ乗せます。
※とにかく、びっくり仰天するくらいぷわ~っと膨らむのですごく楽しい作業です!まるで、空に浮かぶ雲を実際に作っているみたいな興奮を味わう事が出来ました(^^*)。けれども、匂いの方はゆで卵にそっくりなかすかな硫黄臭がするので、「雲っぽく見えるけど、やっぱり元は卵なんだな~」と妙に納得しました。
クリスマスチャーハン12クリスマスチャーハン13
クリスマスチャーハン14
固まった卵白の上へ素揚げ済みのパプリカとピーマン、柊の葉(残念ながら手に入らなかった為、自作の模造品ですorz)を飾り付ければ、“クリスマスチャーハン”の完成です!
クリスマスチャーハン15
実を言いますと、メレンゲをひっくり返す作業の時にほぼ中心からパックリ割れてしまった為、非常にお見苦しい仕上がりになってしまいました…|||orz|||。そのせいか、あちこちがシュワシュワした感じになっているのでパッと見は生クリームっぽく見えなくもありません;。辛うじてパプリカがその悲惨さを少しだけごまかしてくれているのが救いです。香りの方はにんにくの香りが強く、見た目によらずワイルドな印象を受けました。
クリスマスチャーハン16
それでは、一人前に取り分けていざ実食!いただきま~す!
クリスマスチャーハン17
クリスマスチャーハン18

さて、味ですが…こりゃ~かなり旨しっ!珍しい事に、中華風と洋風双方がバランスよく調和したチャーハンです。
子ども達もみんな大喜び!
土台になっているチャーハンの方は黄身を多めに使用したせいか炒り卵がやや固めで、基本チャーハンよりも大分しっかりした食感なのが特徴的です。見た目は如何にもあっさり風ですが実際は相当に濃厚かつガツンとくるにんにく塩味な上、鶏もも肉のグニグニした歯ごたえと強いコクが要所要所で効いていてとても野性的な料理でした。鶏の脂で炒め煮されたおかげで香ばしくとろけるような甘さになっている玉ねぎはもちろん、一番美味だったのは鶏肉で、牛乳パワーでちょうどいい弾力を残しつつしっとり柔らかく仕上がっているのが非常によかったです。個人的にこの鶏肉は、唐揚げ専門店の唐揚げから衣を抜いただけのような味に近い物があると感じました(正直、単品で食べても十分おつまみになりそうなくらい本格派な旨さです)。
また、雪のような形をした卵白もまるで雲みたいにホワホワした口当たりやシュワシュワと淡くほどけていく舌触りが面白かったです。味わいは例えるなら「メレンゲ状になって空気が沢山含まれている茹で卵の白身」って感じで、風変わりではあるもののホタテパウダーのさっぱりした後味がウマーでした。この儚げな卵白が、ワイルドなチャーハンへ殊の外絶妙なアクセントを付け加えています。作中では子どもの為のクリスマスチャーハンとして振る舞われていましたが、どっちかというとお酒のつまみとして楽しむ事が出来る大人用のクリスマスチャーハンでは?と思いました。

大変メルヘンなビジュアルなので奇異に思われるかもしれませんが、意外にもビールやグレープフルーツ・チューハイに滅茶苦茶合います。ネタになる上に味までおいしいので、クリスマスには一見一食の価値は十二分にあるパーティー用料理だと思います。ただ、作るのはかなりコツと勘が必要になってきますので、メレンゲをひっくり返す際にはくれぐれもお気をつけ下さい;。
それにしても、本当にやってみなくちゃ分からない物だな~と改めて楊貴妃さんの言葉を実感しました。ハナちゃんと楊貴妃さんの飽くなき探究心に、敬礼/(`・ω・´)ビシッ!

P.S.
先程、プロフィール欄にて掲載している「再現料理を予定中の漫画」を初めとするその他諸々を更新しなおしてみました。よろしければ、是非ご一読していただけますと幸いです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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