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『ゆめ色クッキング』の“シチュー・スパゲティ”を再現!

女子高時代、一時期「そうだ、京都へ行こう」のノリで「そうだ、一人旅をしよう(但し夏休みの間だけ)」という思い付きをして貯金をしていた事があったのですが、当然の如く両親から猛反発を食らって泣く泣く諦めた事がありました。正直未だに心残りで、いつか何もかもに余裕が出来る時期がぽっかり出来たら実行してみたいなーと考えています。…ただ、当分は様々なしがらみがあって無理ですがorz。
どうも、「一人旅をどうこう言う前に、まずは立派に一人暮らしをしてみる事の方が先決だろ!」と一人突っ込みをした管理人・あんこです。

本日再現する漫画料理は、『ゆめ色クッキング』にて主人公・芹香ちゃんがお客さんの為に機転を利かして作った“シチュー・スパゲティ”です!
シチュー・スパゲティ図
『ゆめ色クッキング』とは、有名な料理研究家のお母さんに料理の楽しさを教えられて育った高校生の女の子・後藤芹香ちゃんが、高校生活三年間で様々な料理を作る事によって回りの人達を幸せにしていく日常を描いたハートフル系青春料理漫画です。お人よしで世話焼きな性格が災いし、友達カップルや自身の両親(?!)の縁結びをする機会は多々あれど、自分の恋愛は最終巻になるまで遅々として進まなかったという少女漫画においては珍しいタイプの主人公の芹香ちゃんですが(少女コミックは逆ハーレム物が圧倒的主流ですので、結構異色です;)、欲得なしに楽しんで料理を振舞う芹香ちゃんの姿は読んでいるとしみじみ癒される物があります。
ちなみに、そんな芹香ちゃんの恋愛相手は南野さんという駆け出しのグルメ雑誌編集記者。何と、16歳の女子高生と20代半ばの社会人男性という現代では確実にロリコン&犯罪扱いされてしまう事必至な組み合わせなのですが、『ゆめ色クッキング』が連載されていた1980年代はあまりそういった風潮はなかったようで、思わず「時代に救われたね、南野さん(´∀` )!」とついからかい半分の言葉をかけてみたくなっちゃいました;(思えば、中学生と大学生の恋愛を描いたアニメ版『セーラームーン』もこの年代に放映開始されたんですよね…^^;。ただ、原作では高校生と中学生の恋愛なので、充分セーフですが)。まあ、でもネタバレしてしまうとこのお二人の場合高校卒業=結婚という交際期間なしでのゴールインですので、こういう形ならたとえ十歳以上年の差があってもそこまで目くじら立てることはないんじゃないかな?と思います。料理も恋愛も、そこに真面目な愛情さえあれば大抵うまくいくんじゃないかな~とこの作品を読んでいて感じました。
あと、この漫画で一、二を争うほど魅力的なのは、美味しそうで非常に実用性の高いレシピが全巻に全料理分載っている事。意外かもしれませんが、作中に出てくる料理全てのレシピを詳細な分量やコツ付きできっちり紹介している料理漫画は案外少数派に位置する方ですので、料理初心者には嬉しい単行本です。今からざっと見積もって約三十年前の漫画ですが、色々な想いに揺れ動くお年頃の女の子はどの時代でもそう変わりはないものだと実感させられる良作です(・∀・)。
実を言いますと、『花のズボラ飯』が連載されている事でもおなじみの月刊女性漫画誌・『エレガンスイブ』1月号で、『ゆめ色クッキング』の続編が60P載っています。料理研究家と家庭の両立に勤しむ40歳主婦の芹香さんと、その娘であるのに大の料理嫌いの高校生の娘さんのおりなす新しい形の料理漫画ですが、こちらも前作と負けず劣らず面白いです。何と隔週連載として定期的に描かれるとの事ですので、料理漫画好きの私としては大いに期待しています(記念すべき初回では激しくウマーそうなから揚げが登場したので、これもその内再現したいです)!
初登場時は十六歳だった主人公・芹香ちゃん
…さて、大分話が長くなってしまいましたので、本題に戻ります;。
今回再現するのは、高校一年だった頃の芹香ちゃんが友達・さち子ちゃんのお父さんが経営する≪レストランOZAWA≫の助っ人としてお店を一晩切り盛りした時に、「結婚記念日にここのシチューを食べるのが楽しみ」と言った若いご夫婦の為に考えて作った“シチュー・スパゲティ”。
作り方は少しばかり手が込んでいるものの、基本的には簡単。ルーから手作りした具沢山シチューとスパゲティを底の深いカップに入れ、その上に薄く伸ばしたパン生地を被せて高温のオーブンで焼き上げれば出来上がりです。
元はと言えば、残り少ないシチューをカサ増しするために考え出した苦肉の料理だったのですがこれが大好評で、翌日南野さんの手でレストランは雑誌で大きく取り上げられてさらに繁盛していました。それにしても、パイ包み焼きシチューやくりぬいたパンにシチューを入れる盛り付けでしたらよく聞きますが、パンでシチューを包んで焼くとは初耳だったので、最初読んだ時は驚きました。どんなパンでどういう味がするのか、あまり想像がつかない感じで気になります。
何と、パイ生地ではなくパン生地でシチューを覆います!
ちょうど今はシチューをとってもおいしく感じる絶好の季節ですので、早速巻末の詳しいレシピを忠実に再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、シチュー作り。弱火~中火に熱した鍋にバターを入れて溶かし、そこへ小麦粉を入れて手早く混ぜます。やがてバターと小麦粉が一体化してフツフツいい出す直前になったら牛乳を一気に入れ、ダマにならないようガーッと力いっぱい混ぜあわせます。牛乳を全部入れ終わってとろりとしてきたら、簡易板ホワイトソースは準備完了です(他の料理に使う時は、塩・こしょうの味付けが必要です)。
シチュー・スパゲティ1
シチュー・スパゲティ2
別の鍋を用意してバターを溶かし、一口大に切った牛赤身肉、大きめのザクきりにした玉ねぎ、乱切りにしたにんじん、食べやすい大きさに切ったじゃがいもを投入して軽く炒めます。後々煮るので、あまり中まで火を通さなくても大丈夫です。
シチュー・スパゲティ3
シチュー・スパゲティ4
野菜の表面が透き通ってきたら一口大に切ったブロッコリーを加えてザッと炒め、そこへ白ワインを振りかけて臭み消しをします。白ワインが全体になじんだらスープストック、月桂樹の葉、塩、こしょうを入れ、野菜が柔らかくなるまでコトコト煮込みます。
※スープストックは、基本的に洋風であれば何の出汁でもOK。ブイヨンでもコンソメでも、お好きな物を使われるのがベストです(ちなみに前者は深くて濃い味、後者はさっぱり淡い味に仕上がります。ただ、見た目を真っ白にしたい時はコンソメがお勧めです)。
シチュー・スパゲティ5
シチュー・スパゲティ6
シチュー・スパゲティ7
野菜が完全に煮えたらスープだけを取り出し、このスープを少しずつ先程のホワイトソースの鍋に加えながらよーく混ぜ合わせていきます(その際、ホワイトソースを全く温め直さずにスープを入れるとダマダマだらけになるので要注意!)。スープとホワイトソースを分離させずになめらかに合わせられたら、野菜が入っているお鍋の方に戻し入れ、軽く火を入れて混ぜます。これで、シチューの出来上がりです!
シチュー・スパゲティ8
その間、ボウルへふるった強力粉、塩、砂糖、温めた牛乳、ぬるま湯で溶いたドライイースト、バターをツヤが出るまで数十分間根気よくこね合わせ、清潔な濡れ布巾をかけて一次発酵を済ませた特製パン生地を作っておきます(約二倍の大きさになったら、発酵は成功です^^)。
シチュー・スパゲティ9
シチュー・スパゲティ10
次は、最後の工程である焼き作業。底が深い耐熱容器へ硬めに茹でたスパゲティ→シチューの順に具を入れ(色合いを気にする方は、ここで塩湯でしたブロッコリーを新たに乗せても可)、その上に麺棒で薄く伸ばしたパン生地を被せます。その後、耐熱容器のふちに接着剤代わりの溶き卵をぬってパン生地をしっかりくっつければ、スタンバイOKです。
シチュー・スパゲティ11
シチュー・スパゲティ12
シチュー・スパゲティ13
このパン生地乗せ耐熱容器を暖かい場所で約十分~三十分程度発酵させ、表面に溶き卵を刷毛で塗ったら二百度のオーブンで約二十分前後かけて焼き上げます。
シチュー・スパゲティ14
パン生地にいい焦げ目がついてきたら取り出し、出来たての内にそのままサラダなどを置いた食卓へ運べば“シチュー・スパゲティ”の完成です!
シチュー・スパゲティ15
私の力量不足でパン生地がほとんど膨らんでいないのが無念ですがorz、キツネ色に香ばしく焼きあがったパン生地の何ともいえない香りが鼻をくすぐり、何ともいえない幸せな気持ちになります。パイ生地で作ったシチューより華がない見た目かもしれませんが、その分どこかほっと安心する出来栄えって感じでした。
あと、蛇足だとは思いましたが作中で“シチュー・スパゲティ”と一緒に出てきていたエビ入りサラダもついでに再現してみました(マニアックですみません^^;)。茶色一色の背景になるところを救ってくれるので、何気に名脇役だと思います。
シチュー・スパゲティ16
それでは、パン生地をフォークかスプーンで破って窓を作り、野菜やスパゲティなどの具をシチューと共に取り出していざ実食!いっただっきまーす!
シチュー・スパゲティ17
シチュー・スパゲティ19

さて、味の感想ですが…とびきり温かくて、冬にはもってこいな美味しさ!レストランのメニューというよりは、お母さんの家庭料理ってイメージの方が強いです!
漫画に載っているみたいに、本当に湯気がほわっとなりました(^^*)粋な計らいのシチューに、思わず微笑む女性
ちょっとナンに似ていてサックリふんわりと仕上がったパン生地と、舌が火傷しそうなくらい熱々トロ旨なホワイトシチューがばっちり合っています。正直、パイ包み焼きシチューだと後味が相当に濃厚なので最後まで食べ切る前に飽きてしまう事がほとんどだったんですが、これは物が素朴なパンなせいか比較的無理なく食べられました。フォークで突き崩して食べ進めていくと、パンにたっぷり含まれているバターの香ばしい風味やふくよかなコクがシチュー全体へじんわり溶け込んでいく為、その都度味わいが少しずつ変化していくのが面白くてよかったです。なかなかボリュームがある割にはあっさりして胃もたれしない食後感で、野菜の甘味が効いてて癒されるシチューがお腹にすごく優しい一皿でした。噛むごとにほのかな甘みがにじみ出るパンに牛乳の旨みで口がとろけちゃいそうなシチューが染みているのがいい感じで、不思議とほほが緩みます(^^)。
ブロッコリーのザクザクした歯触り、にんじんのほんのりした甘味、じゃがいものホコホコした食感、玉ネギの深いエキス、そして牛肉のガシガシした噛み応えと旨味が強い肉汁がホワイトソースっぽい和む味のシチューと抜群の相性です。一方、スパゲティの方はと言うとまるでスープスパみたいな感じでそれなりにいける感じでしたが、残念ながら歯応えはほとんど残っていませんでした;。しかし、その分あらゆる食材の旨さを麺の隅々まで吸い込んでいるので味自体は悪くないですし、何より独特のモチモチプツプツした食感はどことなく給食のミートスパを彷彿とさせて何だか懐かしい気持ちになります。

濃すぎず薄すぎず、見事なバランスがとれた料理だと思います。面倒でしたら冷凍のパン生地でも十分美味しく出来ますし、お祝い事用に大きい耐熱皿で作ってみても場が盛り上がりそうです(ちなみに下は、実際に作ったジャンボバージョン;)。また、中に入れるスパゲティを冷めても味が劣化しにくいペンネやマカロニにして作ってみてもよさ気だと思いました。
シチュー・スパゲティ20

●出典)『ゆめ色クッキング』 くりた陸/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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