『クッキングパパ』の“荒岩流雪いちご”を再現!

休日、幼い頃からもう何回も見直している『ルパン三世~バビロンの黄金伝説~』のDVDを見ていたのですが、冒頭のあるシーンでカルーセル麻紀氏演じるマルチアーノの口から「ラッキー・ルチアーノ」の名が出てていたのを今更ながら知り、大興奮しました。「巨悪=格好いい、クール」という思想は危険すぎる為、この人物に関して何かを口に出す事は今まで控えてきたのですが、それでもあれだけドン底だった環境と待遇で合理的な新システムを構築して頂点に立てた事は、素直にすごいと思います。幸と不幸の振幅が現代以上に大きかった時代、氏は氏なりのポリシーを貫いて生きていったのだと考えると、なかなかに感ずる物があります。
どうも、晩年にアメリカから追放された事を踏まえて「イタリアの事なんて覚えていない。アメリカで育った。アメリカが祖国だ」という言葉を読むと、目頭が熱くなる管理人・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にてまこと君が荒岩主任に習いながら東京でさなえちゃんの為に作った“荒岩流雪いちご”です!
雪いちご図
まこと君達が小学生で、さなえちゃんがまだ東京にいた頃(さなえちゃんは中学入学前に福岡へ戻ってきます)。東京で夢をかなえようと頑張っている荒岩主任の妹・未知さんと根子田さんカップルが初めて写真の個展を開くと知った荒岩主任は、根子田さんの個展を見に行く&文通をしている初々しいまこと君とさなえちゃんを会わせてあげるという一石二鳥作戦の為に、一泊二日で東京へ行く事にします。
当然まこと君はものすごく喜び、飛行機嫌いの荒岩主任が青くなっている横で「あーっ、早くつかないかなー!」と真っ赤になって大はしゃぎしていました。ちなみにこの時まこと君は、さなえちゃんの大好物であるいちごをお土産として持参しています。大抵、こういう時は大成功するか大失敗するかに二分化されがちなのですが(勝手な思い込みですが、この年頃の男女は「相手が嬉しい物」ではなく「自分があげたい物」をあげる傾向にあると考えてます;)、まこと君の場合ちゃんとさなえちゃんが喜ぶ顔をちゃんとシュミレーションして選んでいるので、よく出来た男の子だな~と感じました。小学一年生だった時に私が男の子からもらったものと言えば遠足の帰りに拾ったかまきりの卵くらいのものだったので、何とも羨ましい話ですorz。…って私の残念な話はどうでも良かったですね、すみません;。
さなえちゃんの住む東京へ行けて、大興奮のまこと君
しかし、東京名物の満員電車でギュウギュウに押し付けられる事によって繊細ないちごは見るも無残な状態につぶれてしまい、まこと君は「あ~あ、せっかくキレイないちごを選んできたのに…(´・ω・`)」とがっかりします。けれど、さなえちゃんはけなげにも「ううん、まこと君ありがとう。あたし、いちご大好きだからこのくらいちっとも気にならないわ」と大切そうにいちごの包みを受け取っていた為、読んでいて「いい子だな~」とほのぼのしました。
個人的に、これならいっそスプーンでグチャグチャに潰して牛乳と砂糖を混ぜて作る“いちごミルク”をお勧めしたいところですが、見た目がちょっとよろしくない上にいちごの素直な甘さが消えてしまうので(色自体はかわいいピンクでいいのですが…)、男の子が好きな女の子の為に作るようなおやつじゃないかもしれません。少なくとも、『美味しんぼ』界だったら山岡さんや栗田さんに「帰りましょう。あんたは茶の心を理解していない」「イチゴ本来の美味しさを殺す虚飾ね」とコテンパンに怒られる事間違いなしです;。
満員電車でぐちゃぐちゃになったいちご…orz
もちろん、荒岩主任もそれだとあまりに芸がないと考えたらしく、やや潰れたいちごでも十分おいしくオシャレに生まれ変わらせられる素晴らしいお菓子をまこと君に伝授しています。それが、この“荒岩流雪いちご”です!作り方は凝ってそうな見た目に反して簡単で、ゼラチンや卵白などで作った即興のマシュマロ生地液でいちごの回りをしっかり固めたらもう出来上がりです。何と、実質上粉ゼラチン・卵・砂糖・コーンスターチ・生クリーム・いちごさえあればすぐにでも作れるというお手軽さで、荒岩主任曰く「他のフルーツでもうまいぞ!」との事でした。
こんなに可愛らしいお菓子をプレゼントされたさなえちゃんは、当然「わーっ、かわいい!!」「おいしいわー、ありがとうまこと君!」と歓声をあげて喜び、まこと君は「でへっ!」と照れまくっていました。ミキサーではなく、泡だて器で心を込めて卵白を泡立てた甲斐があってよかったねーと声をかけたくなるシーンです(^^)。
実を言いますと、この時さなえちゃんに保護者として付き添っていたさなえちゃんのお父さん(まだ若いのに、大手出版社の広告課課長というすごい人)が根子田さんに「あなたの写真、なかなかいいですね。うちの会社で仕事をやってみませんか?」と誘い、写真家としての大きな一歩を進ませる手助けをしています。一見何の関係もないように見えるものの、後々大きな布石になる事の不思議さ、そして人と人との出会いが如何に大事な物かを感じる一コマです。
ぐっちゃりしたいちごを見事に蘇らせるお菓子を荒岩主任が伝授!
九州ではそろそろいちごが出回る時期で、お店を覗いてみると様々な品種のいちごが手頃なお値段でよりどりもどりに揃っていた為、「雪が降る季節で、なおかつおいしいいちごが売られているこの時期に再現しないと!」と燃えました。見た目はごついですが味は最高な地元のいちごも手に入ったことですし、早速再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の準備。いちごは流水で洗った後ザルにあけて乾かしておき、粉ゼラチンは箱に書いてある分量のぬるま湯であらかじめふやかしておきます(私の場合、いちごは見た目重視で小ぶりで形が整っているタイプの品種・とよのかを使用しましたが、見た目より味重視ならばごつくて製菓に向かないものの果汁と甘みたっぷりないちご・あまおうを一押しします)。また、その際既にコーンスターチをいつでも開けられる状態にしておきます。
雪いちご1
雪いちご2
次は、マシュマロ液作り。小鍋に生クリームと砂糖を加えて中火にかけ、沸騰しないように木ベラやお玉でよく混ぜながら火を通します。砂糖が完全に溶けたら一旦火を消して七十度くらいの温度にまで冷まし、先程ふやかした粉ゼラチンを投入して一気に混ぜ合わせます。
※この時、冬場だとマシュマロ液はゼラチンによってちょっとでも温度が下がるだけで急速に固まりやすくなるという非常にデリケートな状態になりますので、これからの迅速かつ確実に行う必要があります。一応、完璧に固まってさえいなければまた火にかけると液体状に戻りますが、せいぜい一~二度程度にしないと舌触りが極端に悪くなるので要注意です。これが、マシュマロ作りを成功へ導くポイントその1!
雪いちご3
雪いちご4
混ぜている内に、下の画像のようにツヤのあるとろけた白色になったら、間髪いれずに余熱が残ったままのガスコンロから小鍋をおろします。この段階になる前に、あらかじめ卵白を泡立てておく事を推奨いたします。ただ、あまりにも先に泡立てておくとボウルの下に液体へ戻った卵白が分離していたりするので、難しいかもしれませんが本当に直前まで混ぜる工程を終わらせるのがマシュマロ作りを成功へ導くポイントその2です。
雪いちご5
ピンとツノが立つまでしっかり泡立てておいたメレンゲ状の卵白が入っているボウルの中へ、先程の小鍋の液体を少しずつ加えながら泡だて器でよーく混ぜ合わせていき、やがて卵白と液体全てがちゃんと混ざりきったらマシュマロ液の出来上がりです。お好みで練乳をたらしておくのもありだと思います。
雪いちご7
雪いちご8
その間、深さ三センチ程度の大きい容器へコーンスターチを敷き詰めて表面を平らにし、卵やコップなどの底をゆっくり押し付けていちごよりも少々大きめな型を作っておきます。この作業をマシュマロ液が出来上がる寸前までに終わらせておくのも、マシュマロ作りを成功へ導くポイントその3です。
※コーンスターチが無い場合は、片栗粉でもOKです。ただ、その他の粉(小麦粉など)を使用するとマシュマロにしみこんで散々な出来になってしまいますので、絶対使わない方がいいです。
雪いちご6
この型へ、さっきの出来てほやほやのマシュマロ液を流し込み、マシュマロ液が僅かに固まっってプルンとしてきたらすぐに水気を拭き取ったいちごをそっと押し込みます。その時、欲張って下に下にといちごを沈ませ続けるとマシュマロの底に穴が開くので止めた方が無難です;。これを冷蔵庫に入れて、冬なら二~三分、夏なら一時間程度放置します。
雪いちご9
マシュマロ液が冷やし固められていちごとくっついたら取り出し、刷毛などでマシュマロについたコーンスターチの粉を丁寧に落とせば“荒岩流雪いちご”の完成です!
雪いちご10
作中だといちごのかなり上部分までマシュマロがくっついていたのですが、私が作った物だとまるでマシュマロがずり下がっているみたいだったのでちょっと落ち込みましたorz。ただ、いちごの春らしい赤色、ヘタの鮮やかな緑色、マシュマロのほんわか温かい白色が目に嬉しい為、すぐに立ち直れました。持った感じは大福とマシュマロを足して二で割った感じのかわいらしい手触りで、思わず約十分くらい和みながらさわさわしちゃいました(^^;)。小動物を撫でている時の幸せに近いかもしれません。
雪いちご11
それでは、雪いちごを一通り愛で終えたらいざ実食!いっただっきま~す!
雪いちご12

さて、味の感想ですが…これは美味!いちごとマシュマロの食感が対照的で、妙に引きつけられる旨さです。
雪いちご13
さなえちゃんも大喜びな雪いちご
ほんのりミルキーで自然な甘さのマシュマロ生地と、爽やかで甘酸っぱいいちごが口の中で見事に融合し、噛むごとに優しくてソフトな甘味がジワジワと広がっていきます。材料自体は洋菓子そのものなのに何故かいちご大福を彷彿とさせる醍醐味があり、まだ冬のはずなのにまるで口の中だけ春がきたみたいな幸せな気持ちになりました。ザクッと一口かぶりついた途端、フレッシュ極まりないいちご果汁がぱっと舌の上へほとばしり、それを淡い牛乳風味でプニプニシュワシュワと儚い歯触りのマシュマロがゆっくり受け止めるのがたまらない一品です。市販されているマシュマロよりも甘みがやや控え目な上にふうわりした口溶けと柔らかさなので、マシュマロのあのネチッとした噛み応えやお菓子が苦手な方でもおいしく頂けるのではと感じました。
福岡のローカル銘菓なので知らない方の方が圧倒的そうですが、例えるなら「黄味餡の代わりにいちごを詰めた"雪うさぎ"」みたいな味わいです(分かりにくかったらすみません;)。マシュマロと一緒に噛み締める事によっていちごの甘味・酸味・おいしさがより引き立てられてはっきり伝わってくるので、ある意味そのまま食べるよりもいちごの良さが伝わる感じがしました。砂糖を多めに使った割にはあっさり軽い後味でそこまで重くない為、これなら食後のデザートとしても、小腹が空いた時のおやつとしてもお客さんへ気軽にお出しできると思います。感覚としてはいちご大福やいちごショートを食べた時の幸福感と似ているので、そういうお菓子が好きな方にとっては至福のおやつそうでした。

作る際に面白さといい、愛らしい見た目といい、冬に誰かと一緒に作るのに最適なお菓子です。夏はともかく、冬は暖房を消した冷え冷えとした台所に置いておけばものの数分で固まるので気軽に作りやすいですし、何より味がおいしいので是非お勧めです!四月に作って春らしさを満喫したり、今みたいな時期に作って春を先取りした気分になるのにうってつけなレシピでした。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『ダシマスター』の“夏希流隠し味入り味噌汁”を再現!

昔、創作和食系のお店でアルバイトをしていた頃、メニューに「明太子コロッケ」という料理があって揚げるのに失敗したものを時々賄いとして食べていたのですが、これが独特の味わいで結構ウマー(゜Д゜)でした。ふかしてからマッシュ状にしたホコホコのじゃがいもの中に、味のアクセントとして半生の明太子が混ざっていたのですが、何ともいえない魚卵の塩気がいい味付けになっていてソースが無くても美味しかったのを覚えています。しかし、お店はつぶれてしまった為、もう食べられない幻の味になってしまいましたorz。
どうも、一回くらいだめもとでレシピを聞いてみればよかったなーと後悔している管理人・あんこです(´・ω・`)。

今回再現する漫画料理は、『ダシマスター』にて承子さんの妹・夏希さんが姉妹間でお味噌汁勝負をした時に知識を総動員して作った“夏希流隠し味入り味噌汁”です!
夏希流隠し味入り味噌汁図
普段は天然っぽいところがクローズアップされがちなものの、食材の味を正確に見抜く能力にかけては神業と言っていい程優れた舌を持つダシマスターの助手兼もう一人の主人公・高原承子さんがダシマスターを伴って実家へ帰った際、たまたま夏休みで帰省していた大学生の妹・夏希さんと久々に再会します。姉である承子さんよりもやや積極的かつ活発な性格で、顔を合わせると半ばじゃれあいのような軽い姉妹ケンカや張り合いををするのが実家にいた頃の日課だったとの事。ご両親曰く、「承子と夏希は永遠のライバルだからねぇ…(^^;)」だそうで、ケンカする程仲がいいとはよく言ったものだと思いました;。一見、見た目だけは大人しめな承子さんと違ってチャキチャキの現代っ子みたいな容姿をしていますが、所々で飛び出す「ちょっと待ったぁ!味噌と聞いちゃスルー出来ない」「はっはっはっ、<女子に三日会わんずば刮目して見よ>!!」というノリノリで個性的な発言を見る限り、やっぱり色んな意味であの承子さんの妹なんだな~としみじみ実感です;。
承子さんの永遠のライバルな妹・夏希さん
そんなやんちゃな高原家の姉妹ですが、実はこの時お二人は偶発的に勃発した「お味噌汁勝負」で熱いバトルを繰り広げています。事の発端は単純で、ある事情で夜中に突然訪問するはめになってしまった承子さんとダシマスターの為に「ご飯とコロッケしかないけど、せめてお味噌汁くらい作るわ」「いいよ、お味噌汁くらい私が作るよ」と言い合っているお母さんと承子さんに、農学部で応用微生物学を学んでいる夏希さんが我慢できず「味噌は今や私の専門分野!お姉ちゃんごときより美味しい味噌汁を作ってあげます!」と首を突っ込み、それにカチンときた承子さんが「…ごとき?専門分野が何だって言うの、料理は知識じゃなくて心で作る物よ!」と言い返し、そこへお父さんが「二人のお味噌汁なら、両方飲んでみたいなぁ…(´∀`*)」と火に油を注いでしまったのが原因。
ちなみにこの時、ダシマスターはその場をおさめようと「ケンカはやめましょう。では、僕がとっておきのお味噌汁を…」と口を挟んでいますが、すっかり燃え上がった承子さんと夏希さんに「お客さんは黙ってて!」と言われてあえなく撃沈されています;。それにしても、主役でなおかつ客人なのに「余計な口出しは一切無用(゜Д゜#)クワッ!」と言わんばかりに一刀両断されたダシマスターがちょっと気の毒になりました;。
主役なのに、あっさり退場したダシマスター;
普段からダシマスターの傍らで料理の勉強をし続けている承子さんが作った見栄えも味もいい渾身の一品・「焼き小ナスの味噌汁」に対し、料理の腕はお世辞にもいいとは言えない(むしろ、油抜きをしようとして手にお湯をぶっかけたり、豆腐をグチャッと潰し切りにしたり、まるでグローブみたいな形の油揚げを切ったりと相当ぎこちない方でした;)夏希さんがやっとの思いで用意したのが、この“夏希流隠し味入り味噌汁”。外見自体はドロドロ~ッとしていてマズそうに見える為、最初は「これじゃ、飲む前に勝負がついてるのでは…」と誰しもが予想していましたが、味だけは思わず感嘆の声をあげてしまう程美味な出来上がりでみんな驚きます。味噌汁に使った味噌もダシ材も同じ物なのに、何故こんなミラクルが起こったのか?
その秘密は、夏希さんがあらかじめ隠し味を加えておいた特製お味噌。その隠し味とは何とヨーグルトで、こうじ味噌へ甘くないプレーンヨーグルトを四対一の割合で混ぜ合わせて寝かせておく事により、ヨーグルトの乳酸菌がお味噌に含まれるアミノ酸などの成分を分解してさらに旨みを増やすのがおいしさの秘密との事でした。さすが微生物学者の卵、見事なアイディアです!
実は、ダシマスターはこの時隠し味をものの数秒で見破るだけではなく、「具に油揚げと豆腐を使ったのも、ヨーグルトの酸味を打ち消す配慮かと」とあっさり言い当てています。ダシマスターの知識の引き出しは出汁だけにとどまらないのかと、感心する事しきりです;。結局、勝負はご両親の「二人ともこんなに美味しいお味噌汁を作れるようになるなんて、それだけで本当に嬉しい!」という温かなお言葉によって引き分けになってしまいますが、たまにはこういう息抜きに近い勝負もありなんじゃないかな~と感じました(^^)。
何と、味噌の隠し味はヨーグルト!
理系ではなくバリバリの文系人間なので原理はさっぱりですが、本当にプレーンヨーグルトで味噌汁は段違いに美味しくなるのか、早速実験してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、お味噌の下ごしらえ。タッパーへこうじ味噌とプレーンヨーグルト(間違って甘い物を入れてしまわないよう注意!)を四対一で調合してよ~~く混ぜ、冷蔵庫に入れて約一晩寝かせます。これは個人的な感想で科学的根拠は全くありませんが、朝から夕方にかけて十二時間熟成するのと、夜から朝にかけて十二時間熟成するのとでは後者の方が圧倒的に効果が絶大そうなイメージがあります;。
※実を言いますと、プレーンヨーグルトだけでなくブルガ○アの「そのまま」という甘さがかなり控えめなヨーグルトでも試してみましたが、量を控えめにしたらそこまで変な味はしなかったです。ただ、やはり一回目はセオリー通りプレーンをおすすめします。
夏希流隠し味入り味噌汁1
夏希流隠し味入り味噌汁2
夏希流隠し味入り味噌汁3
一晩経ったら取り出し、また軽く混ぜ合わせれば特製お味噌の出来上がりです!このお味噌は冬場だと一週間近く持ちますし、何より寝かせれば寝かせるほど徐々に旨さが増えて味わいが変化していくので面白いです(私の場合、二日~三日目くらいが一番好みでした)。
夏希流隠し味入り味噌汁4
次は、出汁の用意。煮干しを熱したフライパンでさっと乾煎りした後に取り出して少し冷まし、それを水をはったお鍋へ昆布と一緒に投入して一時間程度放置しておきます。こうする事により、双方共に雑味のない出汁が取れるようになります。
※夏希さんは頭もワタも取らずにそのまま適当にグツグツ煮込んで出汁をとったっぽいですが、今回は姉・承子さんがやったように丁寧なやり方の方で作ってみる事にしました;。
夏希流隠し味入り味噌汁5
時間がたったら中火にかけ、煮立つ前に昆布を取り出してそのまま煮干しだけが入っている状態で約五~十分出汁をとります。その際、沸騰させるのではなく煮干しがお湯の中でフツフツとゆっくり踊るくらいの火加減にすることがポイントです。やがて出汁が出きったら火を消し、キッチンペーパーか清潔な布巾を敷いたザルで漉せば、出汁の出来上がりです!
夏希流隠し味入り味噌汁6
夏希流隠し味入り味噌汁8
この出汁をお鍋に入れて火にかけ、そこへ好きな大きさに角切りにした豆腐と、熱湯をかけて油抜きした後短冊切りにした油揚げを加えて煮立たせます。沸騰直前になったら一旦火を止め、あらかじめ準備しておいた特製お味噌を溶きいれます。
夏希流隠し味入り味噌汁7
夏希流隠し味入り味噌汁9
味噌を溶かし終えたら再度火にかけてもうひと煮立ちさせ、仕上げに器へ具と共に盛り付ければ“夏希流隠し味入り味噌汁”の完成です!
夏希流隠し味入り味噌汁10
煮干しと昆布の柔らかい香りに、味噌の香ばしい匂いが混じって思わずうっとりします。特に何の変哲もない平凡な香りのはずなのにほっと安心するのは、非科学的極まりないですが「日本人だから」としか言いようが無いです;。匂いと見た目ではどこにもヨーグルトの面影はありませんが、味の方には果たしてどれくらい影響が出ているのが気になるところです。
それでは、いざ熱い内に実食!いただきまーす。
夏希流隠し味入り味噌汁11

さて、味はと言いますと…一口啜った瞬間に「えええ~~?!」と衝撃を受けてしまう程、旨し!正直、普通の味噌汁の二倍は素晴らしい味だったです!
見た目はいまいちですが、味は絶品!な味噌汁
はっきり言って、再現前は「そんなに違いが出なかったら、こっそりお蔵入りさせちゃおう…」と考えていたくらい半信半疑だったんですが(←失礼過ぎですみません;)、想像を上回る実験結果だった為感動しました。作中で言われている通り、まさに「乳酸菌が味噌の成分を分解する事でアミノ酸が増え」た感じの味わいで、味噌の甘味と旨みがよりくっきり浮かび上がってくるようなメリハリのあるおいしさでした。うまく言えませんが、まるで昆布粉末を舐めた時みたいな舌へジワジワと強く訴えかけてくる旨味成分がグ~ンと増幅されたイメージです。この大豆本来の自然な旨さが引き立っているこうじ味噌に、昆布といりこの郷愁を誘う磯風味の合わせ出汁がばっちりあっており、発酵食品の奥深さを垣間見た心境になりました。
豆腐と油揚げのわずかな酸味がヨーグルトの酸っぱさをほぼ完全にかき消しており、おかげで余程神経質にならない限りはヨーグルトの存在に関して全く気になりません。こうじ味噌は醤油に似た塩っ気が特徴的なお味噌ですが、ヨーグルトを入れて熟成させると不思議な事に甘さが際立つ感じがしたので面白いな~と思います。普段そのまま飲むのはもちろん、二日酔いや体調が悪い時に薬代わりとして飲むと胃が浄化されていく心待ちになるような優しい味わいが印象的な味噌汁でした。

豆腐や油揚げ以外の具だと少々酸味が気になるかもしれませんが、ヨーグルトの量さえ加減すればそこまで気になる程の物ではないと思います。ちなみに、下の画像は作中に出てきた夏希さんの味噌汁の見た目を再現してみた際に撮った画像ですが…正直、あの独特なデロデロ感が再現しきれていなかったので微妙だと感じました;。うーん、もっと思い切ればよかったです(^^;)。
夏希流隠し味入り味噌汁12

●出典)『ダシマスター』 原作:早川光 作画:松枝尚嗣/集英社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『クッキングパパ』の“田中流スペシャルミソカレー”を再現!

 今夜、月を見上げるとべっ甲色を帯びた見事な赤色だった為、「卵黄の醤油漬け」を思わず連想し、一気に食欲が湧いてきました;。
 我ながら何でも食に結びつける意地汚さを情けなく思いつつも、既に明後日に向けて卵黄の仕込みを完了させちゃいましたorz。
 これをアテに、ほかほかのご飯を食べるのが今から楽しみです。

どうも、個人的に金星や木星は本当にあそこまで劣悪な環境なのか少し気になっているあんこです(現代の最新機器で調査してみたら、意外な事実が判明しそうな気がします)。

 今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて田中君が弟・二郎君とそのガールフレンドのはるみちゃんの為に作った“田中流スペシャルミソカレー”です!
田中流スペシャルミソカレー図
 田中君には二郎君と三郎君というユニークな弟さん達がいるのですが、三兄弟の仲でも一番要領がよくて人好きのするタイプである二郎君には、何と高校生時代からずっとお付き合いをしている彼女・はるみちゃんがいます。
 実を言いますと、二郎君とはるみちゃんのカップルは田中君から教わったカレーパンのレシピがきっかけで付き合うようになったも同然の為、いわば田中君は恋のキューピッドとしてお二人から感謝されている節があります(もっとも、肝心のレシピを渡したのは荒岩主任ですので、つきつめれば荒岩主任のおかげでもあるんですが…;)。
 そんな二郎君とはるみちゃんが無事博多大学へ進学できたある日、はるみちゃんはすっかり家族ぐるみで仲良くなった田中家の夕食の席で「私たちが付き合う事になれたのはお兄さんのおかげだから、是非会いたい」と二郎君にお願いします。
 普段の田中君のちゃらんぽらんっぷりを知るご家族は、遠まわしに「そんなの気にしなくていいって~」と思い留まらせようとするのですがはるみちゃんは聞かず、とうとう二郎君・はるみちゃんカップルは田中君のアパートへ遊びに行く事になります。
 それを知った金丸産業のみんなは「弟さんにはちゃんと彼女いるんですね~(by梅田君)」「あんた、部屋の片付けやトイレ掃除くらいしときなさいよー(byけいこちゃん)」などと様々な発言をするのですが、中でも夢子さんは田中君がやけに自信満々に「よーし、ここはいっぱつ特製カレーを作ってもてなすかね」「小学生のキャンプの時より作り続けて二十年!カレー作りの天才とは俺のことだぜ!」と公言しているのを見て内心ハラハラします。
 確かに、日頃インスタントやコンビニお弁当しか食べないと断言している男性が「俺のカレーは世界一ィィィ~(゜∀゜)!」と言っていても、あまり信じられない気がします;。
カレー作りだけは大得意で自信がある田中君
 そして運命の日曜日、心配になった夢子さんがアパートを訪ねると、案の定パンツ一丁の田中君が目も当てられない程散らかった部屋の中心で大の字になってグースカ眠りこけていた為、仕方なく部屋の片づけを手伝ってあげていました。
 それにしても、この時から既に「しっかり者のお母さんと、それに甘えて好き勝手するやんちゃ坊主」というべきお二人の図式は完成されていたんだな~と思い、苦笑しました(^^;)。
 おかげで田中君はカレー作りに熱中する事が出来、ある傑作カレーを生み出す事となります。それが、この“田中流スペシャルミソカレー”!
 作り方のポイントは味噌で、味噌をそのまま使うのではなく一旦にんにく・しょうが・七味唐辛子・ゴマ油・白ゴマなどを投入して火入れする事によって作り上げたスペシャル味噌を味の決め手として加えるのがおいしさの秘訣とのことでした(作中だと田中君が手作りしたのではなく、近所のラーメン屋さんからおすそ分けされたものを使用したという設定でした)。
 あと、練り辛子や醤油、インスタントコーヒーを隠し味として入れるとさらに深みが増すのだとか。
 元はといえば、カレー粉はあるけどカレールーがないという不測の事態に田中君が臨機応変に考えて入れたのが誕生のきっかけで、夢子さんは「ま、待って!ねっ、田中君。やめよう、そんなカレー。弟さんの彼女腰抜かしちゃうわよ(´∀`;)アセアセ」と相当に反対していたのですが、実際に食べてみるとこれがかなり予想外な旨さだったそうで、夢子さんも感心していました。
 ついでに言いますとこの特製カレーはスパゲティと殊更よく合うんだそうで、てっきりご飯と合わせるものだと考えていた私は二重に衝撃を受けました;。
 なんと言うか、既存の料理のセオリーに染まっていない分天才的な閃きが随所に生きているのに凡人な当管理人は目が回りっぱなしです。
 ちなみに、この特製カレーは二郎君とはるみちゃんにも大好評で、帰り道にはるみちゃんは「とっても面白くて、優しくて、いいお兄さんじゃない」と嬉しそうに次郎君へ語りかけていました。
ラーメン屋さんからもらった調味味噌がカレーの隠し味はるみちゃんがカレー好きな事をちゃんと知っていた田中君
 実はこの再現料理記事、去年のクリスマス頃に作ってまとめ済みだった少々古い物なんですが、「マンガ食堂」のumebonさんが先に素晴らしい東海林さだおの味噌カレーという再現記事をアップなさっていた為、私如きの未熟な再現をタイムリーにアップしてもアラが目立つだけだと思い、本日まで発表を延ばしていました;。
 アップを今日まで延期した所で画像と文章に見劣りするところに変わりない為汗顔の至りなのですが、本当にいいレシピでしたので恥を忍んで公表させていただきますm(_ _)m。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。カレー用豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんはやや大きめの一口サイズに切り、にんにくは細かく刻み、赤唐辛子(ヘタと種は取る)は輪切りにしておきます。
 この時、じゃがいもはなるべく水につけてアク抜きをしときます。
田中流スペシャルミソカレー1
 次に、油をひいた大鍋に刻んだにんにくと輪切りの赤唐辛子を投入して香りが立つまで弱火で炒め、ちょっと色づいてきたら中火にしてカレー用豚肉、にんじん、玉ねぎを入れて塩・こしょう・カレー粉を好みでふりかけ、ざっと炒め合せます。
 私の場合、田中君がカレー粉にこだわりを持っている描写はどこにも見当たらなかった為、個人的に定番だと考えているS&Bの昔ながらのカレー粉を使いました。
田中流スペシャルミソカレー2
田中流スペシャルミソカレー3
田中流スペシャルミソカレー4
 材料に半分くらい火が通ってきたら固形スープの素(コンソメ系よりブイヨン系がおすすめです)で作ったスープとじゃがいもを加えて、そのままアクを取りつつ約三十分以上煮込みます。
 カレールーを使用しない分、アクなどの不純物はもろ味に影響を与えやすいので、徹底してアク取りする事をおすすめします。
田中流スペシャルミソカレー5
田中流スペシャルミソカレー6
 その間、スペシャル味噌作り。
 フライパンへ白味噌(本当はレシピに書いてある味噌は白味噌だけなんですが、内心不安だったのでついいざという時の伏兵として八町味噌と麹味噌を加えてしまいました;)、すりおろしたにんにくとしょうが、七味唐辛子、ゴマ油、白ゴマ、醤油を入れ、よーく混ぜながら弱火~中火で火入れします。
 やがて香ばしい匂いがしてきたら、スペシャル味噌の出来上がりです。
 味見をしてみると、このままご飯のお供に出来そうなくらい秀逸なおかず味噌だった為、感動しました(´Д`*)。
 ゴマ油のコクと七味唐辛子の辛さが効いていて、そのまま食べるのはもちろん他の料理に使ってみても面白そうです。  レシピ欄に登場している田中君曰く、「このスペシャル味噌をお湯で溶けば味噌ラーメンスープにもなるぜ」との事ですが、確かに十分いけそうな調味料でした!
田中流スペシャルミソカレー7
田中流スペシャルミソカレー8
 このスペシャル味噌を弱火にした先程のカレースープへどっさり投入し、仕上げに練り辛子、醤油、インスタントコーヒーを隠し味として加えます。
 その際、塩加減が物足りなかったら塩とこしょうで味の微調整を行ったり、もう少しとろみが欲しい場合は水溶き片栗粉をお好みで入れます。
 ただ、荒岩主任はそこまで勧めてなかったので、最小限に抑えました。
田中流スペシャルミソカレー9
 このまま煮込んだり冷まして熟成させたりしたら火を消し、茹で立てのスパゲティを盛り付けたお皿へルーをかければ“田中流スペシャルミソカレー”の完成です!
田中流スペシャルミソカレー10
 香りの方はカレーばかりで、正直味噌の存在感はほとんど感じませんが、それでもどことなく「和」なイメージの香りが好印象なカレーです。
 とろみがそこまでついていないせいかサラサラいけそうな感じで、何物か判別がつかない香ばしい風味が気になる一品でした。
 果たしてどんな味か、非常に気になります!
田中流スペシャルミソカレー11
 それでは、スパゲティが伸びてしまわない内にルーを絡めていざ実食!
 いただきま~す!
田中流スペシャルミソカレー12


 さて、味はと言うと…ほんわかした後味でとてもウマーーーーー!びっくりするくらい、カレーとスパゲティの相性は素晴らしいです!
面白くて美味しい味噌風味のカレー
 最初の一口目は「まごうことなきカレー。強いて言うなら和風かな?」と言うしかない味わいなんですが、二口三口と食べ進めて行く内にスペシャル味噌の香ばしくて奥深い風味が朧気に浮かんでくるという面白いおいしさになっています。
 割合は「カレー:スペシャル味噌=8:2」という感じで、例えるなら「長時間煮込んだにも関わらずドロドロしていない、さっぱりサラサラした和の熟成カレー」というイメージの味でした。
 また、練り辛子や赤唐辛子を使用しているせいかビリビリッと舌を指すような強烈な辛味が後から効いてくるんですが、白味噌をたっぷり加えている為サラッとした自然な甘味が辛さをいい具合に和らげているのに感心しました。
 白ごまとごま油の濃いコク、七味唐辛子の香り高さ、しょうがの爽やかな後口、にんにくのがっつりした旨みが予想外にも強く効いていて、たったあれだけの材料で作れたとは信じられない程複雑な味がする和洋折衷料理です。
 不思議な事に、たった二時間くらいしか煮込んでいないのに何日も寝かせたみたいな独特のコクが出ていたのが印象的でした(恐らく、発酵食品である味噌の力だと思います)。
 トロリと口の中でとろける玉ネギ、ホコホコした食感がいい箸休めになるじゃがいも、さっくりしてほのかに甘いにんじん、じっくり煮込まれてホロホロに柔らかくなった豚肉も、このカレーにぴったり合っています。
 シコシコとコシのある歯触りのスパゲティにあっさりかつこってりしたミソカレーがしっかり絡み、完全に調和しているので癖になりました。
 どことなく懐かしい味わいのカレーで、老若男女全てに受けが良さそうです。


 カレー粉が勇猛果敢な主将、味噌が控えめに淡々と役割を果たす軍師になった感じの料理で、喧嘩せずに融合しているのにほっとしました(^^;)。
 ちなみにこの“田中流スペシャルミソカレー”は当然ご飯、おもち、うどんにも格別に合う為、まさに主食を選ばない万能カレーです!
 特に、スペシャル味噌は思わぬ発見だった為、これ以後も常備菜として活用しようと思いました。
田中流スペシャルミソカレー13

●出典) 『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『ダシマスター』の“瑞鹿デリの15分肉じゃが”を再現!

個人的に、さぬきうどんのようにシコシコズルズルといける強いコシのうどんも好きですが、わが地元・福岡で主流なもちもちしたコシのうどんも大好きです。確かにコシ自体はそこまで強くありませんが決してフニャフニャしているのではなく、はんぺんのようになめらかで程よい弾力、優しくツルリとした喉越しがたまらない為、甲乙つけがたいくらい魅力的なうどんだと思います。
どうも、うどん屋へ行くと必ずごぼう天うどんとかしわ飯のおにぎりを頼む管理人・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『ダシマスター』にて主人公・巽瑛次ことダシマスターが半ば無理やりイベントで作らされた“瑞鹿デリの15分肉じゃが”です!
瑞鹿デリの15分肉じゃが図
一癖も二癖もありそうなダシマスターの実兄・巽慧さんとダシマスターの再会は、当初はまずまずな結果で終わったものの(その時のお話がこちら)、数日後にTVで巽慧さんが「私が来月新しく立ち上げる事になったお持ち帰り惣菜ブランド・<瑞鹿デリ>の発売記念イベントにおいて、伝説の出張料理人・ダシマスターがゲストとして料理を作ってくれる事になりました」と事前の説明も無く勝手に報じたのがきっかけで、再び泥沼で険悪な関係へ戻ります。そんな話は聞いた記憶も承諾した覚えもなかったダシマスターと承子さんは仰天し、急いで巽慧さんに断りと抗議の話をしようとあらゆる手段をとるのですが、敵もそんな事は百も承知だったらしく、何と巽慧さんは長期ニューヨーク滞在して連絡を絶つという荒業をとります(行き先が行き先なだけに何やら優雅な香りが漂いますが、やっている事は犯罪者の高飛び同然です;)。そのせいでダシマスター達は歯痒く思いつつも帰ってくるのを待つ事しか出来ず、そうこうしている内にとうとうイベント当日になってしまいます。
その時になってようやく姿を現した巽慧さんはいけしゃあしゃあと「よう!きてくれたな」などと言って爽やかな笑顔で語りかけますが、怒り心頭になりなったダシマスターは「これはどういう事です?こちらの了解を得ないどころか、事前の連絡すらなく話を進めるなんて―」「伝統ある<瑞鹿>の味を大量生産の惣菜として切り売りする事に僕が賛成する訳ないでしょう。それに僕はもう<瑞鹿>の人間じゃない!協力する義理はない!そう言ったはずです」と一気にまくしたてます。
が、敵も然る者。巽慧さんはダシマスターの数十倍は狡猾で、以下のような論点のすり替えを巧妙に行って話を煙に巻きます(文章は丸ごと引用ではなく、少々簡潔にまとめています)。

●事前の連絡も承諾も無く、勝手にイベント出演の話を進めた
 →「お前なら<瑞鹿>の発展の為に協力してくれると信じてたから」
●<瑞鹿>の味を惣菜チェーンで切り売りするなんて…
 →「お前は辞める時、<瑞鹿>は金持ちしか食べられない超高級店だからもっと色んな人に自分の料理を食べてもらいたいと言っていたな?だったら、このイベントに集まった百を超える観客はまさにその客そのものだろう?」
●<瑞鹿>の人間でない自分は、協力する義理がない
→「自分を生み育ててくれた<瑞鹿>に、感謝も恩返しもしないのか!」


…結局、これらの主張を前に一言も言い返せなかったダシマスターは、なしくずし的にイベントへ出演します。はっきり言って、こんなに弁が立って行動力もある兄にずっと自由になる邪魔をされ続けているダシマスターが、ものすごく気の毒に思えてきました(´Д`;)。
罠にはめられ、大勢の前で見世物になるダシマスター…
そんな中、ダシマスターが「インターネットで募集したファーストフード大好き、けれど和食は嫌いという大学生審査員全員が満足する和食を、15分以内に作ってもらいます」という難しい課題を与えられても動揺せず淡々と作り上げたのが、この“瑞鹿デリの15分肉じゃが”です。
作り方自体はそこまで特筆するべき物はありませんが、短時間で和食嫌いにも親しみを持ってもらえるような美味しい味にする仕掛けは随所にちりばめられています。例えば、「じゃがいもは旨みが抜けないよう、皮をむかずに茹でる」「玉ねぎは炒める代わり、揚げる事によって甘みをすぐに引き出す」「牛肉の臭みは、にんにくと一緒に炒めて瞬間的に消す(但し、煮る時はにんにくを取る)」「隠し味に焼肉のタレを使って、風味と甘さをさらに底上げ」など、さすがプロだな~と感心させられます。
中でも一番のポイントとして紹介されていたのが焼肉のタレで、ダシマスター曰く「焼肉のタレは砂糖だけでなく、リンゴや梨などのフルーツの甘みも含まれています。しかも醤油ベースの味ですから和風ダシとの相性もいい。和食の隠し味に最適な、まさに≪万能調味料≫です」だそうで、これ一本で様々な創作和食料理の味わいがぐんとひきたつと絶賛していました。なるほど、勉強になります。
もちろん、渋々準備された<なんちゃって和食>とはいえ“瑞鹿デリの15分肉じゃが”は和食嫌いの大学生達に「すごい食べやすい」「親しみやすい味」と大好評で、ダシマスターはまたしても名料理人としての名声を高めるのでした。
ダシマスター曰く、焼肉のタレは万能調味料!
ちなみに、ダシマスターはイベントの最後にアナウンサーから「今回のような<瑞鹿デリ>料理によって、本物の和食を広めたいですか?」と聞かれた際、「…いえ。これは本物ではありません。手間ひまをかけ、心を入れて作る≪本物≫とは、別物です。本音を言えば、皆さんには≪本物≫の肉じゃがを食べて頂きたかった…!」と、したたかな反論を繰り広げています。もっとも、そのすぐ後に<瑞鹿>の面目を保たせるフォローもしていますので、そこら辺は大人だな~と感じました。憎しみと勢いで相手をとことん追い詰めず、ギリギリのところでポーカーフェイスを貫く姿勢は社会人の鏡です。
実を言いますと、ダシマスターは会場を去る時承子さんに「僕は今日、本当に家族を失った。そんな気がします」と、何かが吹っ切れたような顔で語っています。あまりに悲しすぎる言葉だと思いますが、正直下の画像のような明らかにダークサイドへ堕ちた巽慧さんの邪悪な笑みを眺めていると無理ないな~と思います;。こんな二~三人くらい殺ってると聞いても納得しちゃいそうな極悪顔の家族が唯一の身内だったらと考えると、かなり嫌です…。
人を二、三人くらいばらしていそうな極悪顔のお兄さん
実は、『風流つまみ道場』の“焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけかけ”よりもこちらの方を先に再現していたのですが、前置きを書く時間が足りなかった為あえて後になりました(“アジフライの肉じゃがソース”に使用した肉じゃがは、これです)。作った感想を忘れてしまわないうちに、早速記事を書こうと思います。

という事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の下ごしらえ。じゃがいもは皮つきのまま水から茹で、ほぼ中心付近までほっくり茹で上がったら熱い内に皮を「あつつつ!」と言いつつ手早くはがし、一口大に切ります。にんじんは作中では下準備の様子が書かれていなかったので想像するしかないのですが、これもじゃがいも同様旨みを逃さない事を重視し、皮付きのまま蒸してから皮を切り取って乱切りにします。
瑞鹿デリの15分肉じゃが1
瑞鹿デリの15分肉じゃが2
玉ねぎは薄くスライスして高温の油でさっと揚げ、キッチンペーパーの上で油をきっておきます。揚げ具合は好みによりますが、うっすらキツネ色になったくらいが頃合だと思います。こうすると、不思議な事にものの数分で丹念に炒めた玉ねぎと同程度の甘さが引き出されるので感心します。
瑞鹿デリの15分肉じゃが0
瑞鹿デリの15分肉じゃが00
牛肉はバラか切り落としを用意し、油をひいて熱したフライパンでにんにくと共に強火でジャーッと炒めます(私はタイムアタックを考えていたのが原因で、ついにんにくと牛肉を同時に入れちゃいましたが、出来ればにんにくの方を先に炒めて香りが出てから牛肉を投入する方が望ましいです)。表面に火が通ったらにんにくを別に取り出して牛肉だけにし、ボウルで肉汁を落ち着かせておきます。
瑞鹿デリの15分肉じゃが3
瑞鹿デリの15分肉じゃが4
その間、出汁昆布とカツオ節で一番出汁を贅沢にとり、大鍋へ移します。漉す時は、キメの細かいガーゼを使わないとカツオ節の粉まで入ってしまって味が損なわれるので要注意です。
瑞鹿デリの15分肉じゃが5
瑞鹿デリの15分肉じゃが6
このお出汁に先程のじゃがいも、にんじん、揚げ玉ねぎ、にんにく風味の牛肉を加えて中火にかけます。やがて煮立ってきたら醤油とみりんを適量注いで味付けします。ここでポイントなのは、ダシマスター同様砂糖を入れない事。甘さは、別の方法でつけます。
瑞鹿デリの15分肉じゃが7
瑞鹿デリの15分肉じゃが8
瑞鹿デリの15分肉じゃが9
ここで登場するのが、隠し味である焼肉のタレ!銘柄に指定はないのでここは完全に好みになりますが、私の場合原材料欄にリンゴ・桃・梅などのフルーツ果汁が入っている上に蜂蜜やポークエキスまで混合されている焼肉のタレを使用しました。あと、作中だと焼肉のタレのラベルに「中辛」と明記されてましたので、私も見習って中辛タイプにしてみました(^^)。この焼肉のタレを、お好みで加えてコトコト煮ます。
瑞鹿デリの15分肉じゃが10
瑞鹿デリの15分肉じゃが11
このまま材料全てに火が通るまで沸騰しないよう煮込み、全体的に熱が浸透してきたら火を消して味が染みるまで放置します。この時点で食べてもいいのですが、煮物は冷める時に出汁や調味料が染みて落ち着いた味になるので、あえて数時間~一晩放っておいておくのも手です。
それにしても、「時間が経つ、または(頭が)冷えると落ち着く」なんて、煮物は何て人間くさいんだろうとちょっと思います(^^;)。
※ちなみに、私のようなド素人だと15分以内に全工程を終わらせる事は不可能で、結局煮込み時間を含むとたっぷり40分以上かかってしまいました;。忠実な再現になってなくてすみません。
瑞鹿デリの15分肉じゃが12
冷えて味が染み込んだ肉じゃがを再び温めなおし、そのまま器へ盛り付ければ“瑞鹿デリの15分肉じゃが”の完成です!
瑞鹿デリの15分肉じゃが13
正確には「15分」ではないので、実際には「瑞鹿デリの2時間40分肉じゃが」と表現するのが正しいです(こう書くと、本当に平凡で落ち込みましたorz)。見た目は通常の肉じゃがと変わらないのでつまらない感じがしますが、香りの方は作中で言われている通りどこか親しみが持てる印象で、味が楽しみになります。揚げ玉ねぎが入っているせいか、そこはかとなく香ばしい風味が漂います。
瑞鹿デリの15分肉じゃが14
それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!いただきまーすっ!
瑞鹿デリの15分肉じゃが15

さて、味はと言いますと…これはなかなか美味!「お惣菜としてご飯と一緒に」というよりは、「おつまみとして熱燗やビールと共に」食べたい感じの大人な一皿です!
和食嫌いな大学生達も大絶賛な肉じゃが
基本的には普通のつゆダク肉じゃがと似通っていますが、十五分とまではいかなくても短時間でさっと煮た上、焼肉のタレ・醤油・みりんのみでさっぱりめに味付けしたせいか通常の肉じゃがよりもやや上品であっさりした味わいが特徴的です。砂糖が入っていないのでそこまで甘辛い味はせず、どちらかといえば「ほんのり甘い醤油ベースの和風牛スープ」ってイメージの味わい深さでした。何より隠し味として入れた焼肉のタレが程よく効いており、おつゆを口に含むとそこはかとなくフルーティーで自然な後味が舌にじわっと残るのがよかったです。
牛肉は噛むとわずかににんにく風味が染み出てくるジューシーで臭みのない純粋なコクがかなりウマーで、気のせいかもしれませんが焼肉で食べる牛肉にちょっと似た食べ味です(焼肉のタレの効用?)。あと、玉ねぎは結果的に揚げ煮にされたおかげでトロントロンにとろけそうな舌触りに仕上がっていて、牛脂やおつゆをたっぷり吸い込んだひと味違う旨さが感動物です。じゃがいもやにんじんは皮付きのまま茹でたり蒸したりした為それぞれの旨味の輪郭がよりくっきり浮かび上がっており、特にじゃがいもはホコホコした食感、にんじんは強烈な甘味が二倍くらい上昇していたように感じました。とにかくくどさがまるでないすっきりした味わいが印象的で、みりん、揚げ玉ねぎ、焼肉のタレを砂糖の代わり使うだけでこんなに違うものかと感心です。

焼肉のタレを使うとドギツイ味になるのでは…と当初は予想していたのですが(現に、以前焼肉のタレで味付けした肉じゃがを作った時は結構がっつり濃い目な仕上がりでした)、ダシマスター版だとあくまで隠し味に徹させているせいか、せいぜい「ちょっと薄味だけど今時風」程度に収まっていました。牛肉の代わりに豚肉を使用したり、しらたきを加えてみてもおいしそうです。

●出典) 『ダシマスター』 原作:早川光 作画:松枝尚嗣/集英社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『風流つまみ道場』の“焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけかけ”を再現!

とあるサイトで、「深夜にディズニーランドをさまよっていると、徘徊しているミッ○ーの生贄になる」という都市伝説を見、下手な怪談より恐ろしい話だと震え上がりました(((゜Д゜;)))ガクブル。深夜のディズニーランドは深夜の学校並に怖そうですし、何より○ッキーが背後からあの声音で「ハハッ。み~つけた」などと囁いてこようものなら、間違いなくマンドラゴラの如く「ぎぃやあああああ~!」と叫びだす自信があります。
どうも、ディズニーシーで売られている餃子ドックが恋しい管理人・あんこです。

本日再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて主人公・錦ちゃんがある立ち飲み居酒屋の机の上で作り上げた“焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけかけ”です!
焼き鳥のポテサラのっけ図アジフライの肉じゃがソース図厚揚げの山かけかけ図
夜はおつまみ名人になるものの、普段はごく普通のサラリーマンをやっている錦ちゃん(彼女募集中)はある帰り道、行きつけの飲み屋で出会って以来ちょっと気になっているショートカットが良く似合う美人OL・桜本雪江さんと偶然道端で鉢合わせします。本当は他に好きな女性がいるものの、キレイな女性と飲む事が大好きな錦ちゃんは雪江さんの「一緒に飲みましょ」「立ち飲み居酒屋なんてどう?」という嬉しいお誘いに大喜びし、何とか話を盛り上げて楽しい時間を過ごしたいと気合を入れて昔風の立ち飲み居酒屋へ立ち寄ります。
しかし、いざ連れてこられた雪江さんは男性ばかりで殺風景な店内を見回して「え~…こういう所じゃなくて、最近出来始めたオシャレな立ち飲み居酒屋が良かったのに…」と見るからにがっかりします。何でも、最近では女性一人でも気楽に立ち寄れるショットバー風な立ち飲み居酒屋が流行っているとの事で(調べてみると、何とスペイン風にピンチョスをつまめるお店や、赤ワインをジュース感覚でカパカパ飲める若年層向けバーが今となっては珍しくないのだとか。私は角打ち居酒屋がほとんどなので、こんな洒落た世界は知りませんでしたorz)、雪江さんはすっかり興ざめした顔になります。錦ちゃんは慌てて「まあまあ、とりあえずカンパイしよ」と雰囲気を盛り上げようとするのですが、雪江さんの気持ちはおさまらず「こういう所って、おつまみも芸がないのよねぇ…」とがっかりしながらやや投げやりに定番おつまみの張り紙を眺めていました。はっきり言って、一般的な男性がここまでフルボッコされたら軽いトラウマ物だと思います(少なくとも、私なら涙目確実です;)。
ここまで読み進めると「まあまあ、そう言わずに今回はこれとして愉快に飲みましょうよ~(´∀`;)アセアセ」と横から入って雪江さんの気持ちを盛り上げたくなりますが、確かにおつまみの種類が少ないとテンションが下がるのは食いしん坊としてよく理解できますので、正直不機嫌になる気持ちは分からないでもないです。旨い肴があるとお酒が進むだけでなく、会話も倍以上弾む気がしますので(^^)。
ありきたりな立ち飲み屋のメニューにうんざりする雪江さん
そんな時、すっかり<空気が読めない男>という非常に不名誉なレッテルを貼られそうになった錦ちゃんが「まずい展開だなぁ。よし、ここは一つ逆転を狙うか…」と考え、雪江さんに「こういうシンプルなつまみもアレンジ次第でユニークなオリジナル料理になるよ」と言ってその場で注文可能なお店のおつまみを元にちゃちゃっとアレンジして用意したのが、この“焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけかけ”です!
作り方はレシピと呼べないくらい簡単で、既に出来上がっているお惣菜(錦ちゃんが注文したのは、「塩味の焼き鳥」、「ポテトサラダ」、「アジフライ」、「肉じゃが」、「厚揚げ」、「マグロの山掛け」の六品)をあれこれと工夫しながら組み合わせれば一分もしない内にもう完成します。例えば、“焼き鳥のポテサラのっけ”は塩味の焼き鳥にポテサラを乗せて好きなソースをかけるだけですし、“アジフライの肉じゃがソース”に至ってはアジフライに肉じゃがの汁とマヨネーズをのっけるだけでおしまい!一番手がかかる方の“厚揚げの山かけかけ”にしたって、厚揚げにわさびをぬってうえからマグロの山掛けや醤油をかけるのみで終了ですので、カップラーメンも真っ青なファーストフードっぷりだと思いました(^^;)。ちなみに、これらの即席おつまみは雪江さんに「こんなの初めて!おいしー」と喜んでもらえた為、錦ちゃんは無事面目を保つ事が出来たのでした。
何と、居酒屋のテーブルの上でオリジナルおつまみ作り!
実際に居酒屋で実行するのは周囲の方々へのご迷惑を考えるととても無理ですが、おうちでなら再現しても視線は全く気になりませんので(強いて言うなら、母の「何やってるの?」という困惑気味な視線はありましたがorz)、早速それっぽく再現してみようと思います!
※今回、「他所の出来合い物でもそれなりにおいしく作れるのか気になった」「時間があまり無か(ry」という二つの理由で、通常の再現に比べると市販料理の使用が随所で目立つ再現となりました。その為、手抜きっぽく見える再現がお嫌いな方は現時点にて退出なさる事を推奨いたします。不愉快になった方、申し訳ございません。

という事で、レッツ再現調理!
まずは、“焼き鳥のポテサラのっけ”作り。焼き鳥屋さんで購入した塩味の焼き鳥(作中ではどこの部位を使ったのか記述が無かった為、一番ポピュラーな正肉を使う事にしました)を焼き網で軽くあぶりながら温めなおして和辛子を塗り、その上へ塩・こしょう・マヨネーズ・砂糖・生クリーム等で簡単に味付けを調整した市販のポテトサラダをこぼれないよう乗せます。その上に、錦ちゃんがレシピで挙げていたウスターソース、中濃ソースをそれぞれの串へ適度にかけます。これで、“焼き鳥のポテサラのっけ”の出来上がりです。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ1
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ2
次は、“アジフライの肉じゃがソース”作り。あらかじめ作っておいて数日間寝かせておいた肉じゃがの汁をさっと温め、それをオーブントースターで焼くか揚げ油で揚げ直すかしてカリッとさせたアジフライへざば~っと豪快にぶっかけ、すかさずマヨネーズをスプーンで好きなだけ塗ります。これだけで用意完了!
※実を言いますと、この肉じゃがはある漫画料理再現の際に作った特製肉じゃがを、さらに濃ゆく調味しなおしたものです。その肝心な再現記事は次回アップいたしますので、お暇な時にお読みして下さると幸いです。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ3
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ4
今度は、“厚揚げの山かけかけ”作り。オーブントースターか焼き網でこんがり焦げ目がつくまで焼き上げた厚揚げをキッチンペーパーで拭いて余計な油分を取り、包丁で一口大に切って上部分の表面にわさびを適量塗りつけます。私の場合、辛い物好きなので調子に乗って少し多めにつけちゃいました;。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ5
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ6
そこへ、すりおろした山芋と食べやすい大きさに切ったマグロの赤身を混ぜて作ったマグロの山掛けをどっさりかけ、醤油をたらしたら、“厚揚げの山かけかけ”は準備OKです。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ7
ここまで出来たら後はそれぞれのお皿へ盛り付け、そのまま出来たての内に机へ運んで並べれば“焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけかけ”の完成です!
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ8
見た目は正直お世辞にもキレイとはいえない、まさに「THE・家用ズボラおつまみ」って感じの料理ですが、香り自体はおいしそうでむしろまともでした。人にお出しするというよりは自分だけの晩酌用として作りたい究極のB級…いえ、C級おつまみってイメージで;、手早く安くお酒を飲みたい時にはうってつけな再現料理です。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ9

それでは、いざ実食!
一番目は、“焼き鳥のポテサラのっけ”。いただきまーすっ!
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ10
さて、味はと言いますと…おお、確かに結構いけます!どちらのソースでもナイスでした!
雪江さんも納得の旨さな組み合わせ
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ11
意外にも、炭の香りがほんのり漂うシンプル塩味な焼き鳥と、ほっくりねっとりと舌へまとまとわりつく濃密なマヨネーズ味のじゃがいもの相性はなかなかいいです。ポテサラに入っているきゅうりのパリパリ感、玉ねぎのシャリシャリした歯触り、にんじんのサクサクした食感が鶏肉のグイグイと歯を押し返して来るような弾力をさらに引き立てる結果となっており、口の中が爽やかかつ賑やかになるのがいい感じでした。塩味の鳥正肉はよく言えばさっぱりした旨さ、悪く言えばパンチにかける感じで一本食べれば十分かな~という気分になりがちですが、これだと味わいがジャンクっぽい濃い味になる分ビールやチューハイが進んでつい本数が進みそうです。
ポテサラ・焼き鳥・ウスターソース又は中濃ソースが複雑に入り交じる中、和辛子のスカッとドライな辛さが途中で刺激を与えて甘ったるくダレるのを防いでいた為、いいコンビネーションでした。ウスターソースだとちょっとスパイシーで野性的な甘辛味、中濃ソースだとフルーツ系の甘味が活きた甘酸っぱい感じで、キリッとした無国籍風の後味を楽しみたいなら前者、和製洋食風のしっかりした旨味を堪能したいなら後者がおすすめです(ちなみに冷めても美味でした)。

二番目は、“アジフライの肉じゃがソース”!いっただっきま~す。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ12
さて、味の感想ですが…これはウマーーー!アジフライの旨み成分が飛躍的に向上しています!
肉じゃがの汁って確かに美味ですよね~。
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ13
作中で錦ちゃんが「アジフライはフライだけど醤油をかける人も多いだろ?これはそこにさらに肉の旨味と溶けたじゃがいものコクが加わるんだ」と言っているのも大頷き出来る味わいで、残った肉じゃがの汁がこんなにアジフライと合うとは嬉しい誤算でした。マヨネーズのまろやかさがいい仲立ちとなっており、肉じゃがの熟成された味(特に、玉ねぎの甘味が強かったです)がジュワ~ッと存分に吸い込んだアジフライの衣ともばっちり合っています。醤油は少しかけ過ぎただけでとんがった味になりますが、これだとむしろたっぷりかけちゃいたい感じで、ビタビタにつけて食べると「肉の風味豊かなアジフライ版洋風煮浸し」ってイメージでした。
肉じゃがの汁なので深みがある割にはあっさりした味わいで、「お腹いっぱいだけど、フライ単品で食べるのは飽きたな~」と目先を変えたい時に試しやすい一品です。サクサク感が失われる代わりにホロリとした口当たり、汁が染みてジューシーなおいしさがプラスされたアジの身の双方が楽しめるので個人的にはありだと感じました。ほのかに甘辛い後味がどこか懐かしく、特に焼酎と一緒にやると食が進みます。

三番目は、“厚揚げの山かけかけ”。いただきま~す!
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ14
さて、味はと言うと…目を見張るくらいしっくりくる味で旨しっ!日本酒が進んで止まりません!
おつまみがおいしいと、お酒もグングン進みます!
焼き鳥のポテサラのっけ・アジフライの肉じゃがソース・厚揚げの山かけ15
マグロのさっくり小気味良く噛み切れる柔らかくて冷たい身と、山芋のとろとろヌルヌルしてひんやりした舌触りが、火傷しそうな程熱々でがっしりした歯応えの厚揚げといい組み合わせになっており、熱いのと冷たいのとが口の中で責めぎあって徐々に落ち着いていく様は非常に心地よいです。こんがり焼けた厚揚げの香ばしさもそれ単体でそこそこおいしくはあるのですがやや平凡で、せいぜい副菜止まりになる所をマグロの貫禄ある上品な美味さが加わる事により、見事主役級の存在感溢れる料理へとグレードアップしていました。わさび醤油のピリッとくる辛味がちょうどいいアクセントになっていますし、単純ながらも奥行きある味です。個人的に、これはお寿司屋さんの突き出しとして出てきそうな純和風おつまみってイメージを持ちました。
厚揚げの代わりに冷や奴でやっていたとしたら豆腐側は完全に力負けしていたと思いますが、厚揚げは一回揚げる事によって外側が固められてしっかりした歯応えが生まれると同時に、大豆だからこそ出せる淡泊かつ力強いコクが中側で凝縮されていたので、互いにバランスよく引き立てあっているのが印象的でした。ヘルシーな見た目によらずそこそこボリュームがあり、おつまみとしてだけでなくご飯にもよく合う一品です。

実際に居酒屋の席でやるのは、周囲の方々やお店の方の事を考えると限りなく迷惑そうなのでお勧めできませんが、出来合いのものを家で組み合わせて作るのは十分ありだと思います。火を使わないので手軽に作れますし、何よりささっと短時間でお酒に会う料理が用意出来る為、飲兵衛にはありがたいおつまみだと感じました。私もその内、こんなオリジナルおつまみを考え出したいです。

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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