『華中華』の“枝豆チャーハン”を再現!

 小学校時代の夏、校門前にアイスキャンデー屋さんがよく来ていたのをふと思い出しました。アイスと言ってもハーゲン○ッツみたいなリッチ味のクリーミーな代物ではなく、清涼ジュースをそのまま固めたかのような質素極まりない味だったのですが、むせかえるように暑い日差しの中かじるジュース味しかしないシンプルなアイスキャンデーはからからに乾いた喉を素早く潤してくれた為、格別のおいしさだったように記憶しています(確か、パイン味とオレンジ味が人気だった気が…)。
 どうも、アイスキャンデーと一緒に売られていたアイス最中はアイスキャンデーよりさらに百円高かったからあんまり売れていなかったと言うどうでもいい事まで思い出してしまった管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが実家から届いた枝豆を使って<上海亭>のお客さん達の為に作った“枝豆チャーハン”です!
枝豆チャーハン図
 前回、運よくタダで手に入れることが出来た石焼ビビンバの器で豪華な“秘密の中身はなんじゃろな?チャーハン”をお客さん達へ振舞えたハナちゃんですが、その日の後片付け後、まるでそのご褒美かのようなタイミングで康彦さんから婚約指輪をプレゼントされます。何でも、康彦さん曰く「本当はプロポーズの時とか、結納の時にプレゼントするものなのに…俺、忘れちゃってて。お袋に言われて、慌てて用意したんです(´Д`;)」との事で、思わず「お義母さん、グッジョブ(゜∀゜)b!」と心の中でガッツポーズをとってしまいました;。たとえ儀礼的なものだとしても、やはり目に見える絆の最たる物である指輪でをもらえるのともらえないのとでは結婚に対する心構えが大分変わってきますので、康彦さんが忘れたままではなくてよかった~とほっと一安心です(ただ、指輪ではなくても互いにとって重要な意味のある物だったら何でもいいのかも…と、ふと思いました)。
 当然の如く大喜びしたハナちゃんは、「康彦さん、私…とっても幸せです、ありがとう!」といつも以上に元気一杯になりますが、すぐにある事に気付いて落ち込みます。そのある事とは、職場では結婚した事実を勘付かせる事を一切してはいけないという、直属の上司・陳料理長との約束。修行中に許可なく結婚した見習いは容赦なく退職してもらうという、<満点大飯店>創業以来のルールからハナちゃんを守る為に陳料理長が考えた苦肉の策で、もちろんハナちゃん自身もその心遣いは痛いほどよく理解していた為、仕事をしているほぼ一日中婚約指輪をはずして過ごす生活を過ごします。
 けれども、内心せっかくの好意で婚約指輪を贈ってくれた康彦さんに対して申し訳ないと思っていたハナちゃんは、終業後の夜遅くに公園で一人寂しげにふさぎこみます。そこへ登場したのが、今となってはハナちゃんの守護霊というだけでなくもはや親友的存在になっている幽霊・楊貴妃さん。料理人として生きる事と、好きな人と一緒に生きる事を両立する為には仕方がない事とはいえ、目に見えない制約が多いこれからの生活に不安を感じるハナちゃんの悩みを軽すぎず、重すぎず静かに耳を傾ける楊貴妃さんの姿は、『華中華』の中でも指折りの名シーンだと思います。
 このシーンの中で、個人的になかなかの名言だと思うのが、指輪をする機会が限られている事を気にするハナちゃんへ楊貴妃さんが静かに語った「だったら、こうやって人目がない場所で時々はめればいいのさ!愛する康彦を思ってね。これは世界中でただ一人、ハナちゃんだけのものなんだよ」「人前で指輪が出来なくても、あんたは康彦の婚約者なんだ。それを忘れちゃダメだよ」という言葉。
 婚約届、指輪、結納、結婚式、各方面への結婚報告…どれも夫婦になる二人にとっては大事な事だとは思いますが、それはあくまで元からある絆や決意を補強する副要素に過ぎず、結局は互いが互いを夫(妻)だと強く認識して尊重しあう意思が何よりも大事なのだと、この場面を見て思いました。ここら辺を読み返すたび、あえて苦難の道を選びつつも決してめげずに立ち上がるハナちゃんの幸多き前途を祈らずにはいられません(´・ω・`)。
人前では婚約指輪をはめられない華ちゃんを慰める楊貴妃さん
 その翌日、徳島の実家から届いていた採れたての枝豆を見てハナちゃんがピンと閃いた夏の新作チャーハンが、この“枝豆チャーハン”です!
 作り方は通常のチャーハンよりも一工夫加えられている感じで、塩ゆでしてそのままむいた枝豆を具に、そしてフードプロセッサ-にかけてペースト状にした枝豆を溶き卵に入れてそれをチャーハン作りに使うという、異色のチャーハン。こうする事によって枝豆の違った味わいを二倍堪能出来る上、枝豆だからこそ出せる美しい薄緑色に染まったチャーハンを視覚で楽しむ事が出来ると作中で説明されてました。実を言いますと、枝豆にはアルコールの分解速度を速めて二日酔いを防ぐビタミンC、余計な塩分や水分を排出させるカリウム、肝臓の負担を和らげるレシチンやサポニンといった栄養素が豊富に含まれている為、ビールにぴったりかつ体にもいいというまさに夢のような食べ物だったりします(^^)。その為、夏になると特にビールの消費量が多くなる方には打ってつけなチャーハンだと、初見時は大変感心したのを覚えています。
枝豆ペーストをチャーハンに入れるのがポイント!
 なお、このチャーハンは<上海亭>のお客さん達に大好評で、中には仕事中だというのに「二日酔いにもいいなら、ビール頼んじゃおうかな」などとおちゃらけてみせる男性もいたくらいでした;。当管理人自身大のビール好きで、久々に読んでいるうちにたまらなくなった為早速レシピ通り再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、枝豆の準備から。枝から外した枝豆を多めの塩でこすり合わせるようにして塩もみし、数十分放置して塩味をしみこませます。時間が経過したら、沸騰させた塩入りの熱湯へ枝豆を投入し、三分~五分ゆでます。この時、ゆですぎると旨みも塩味も抜けてイマイチな仕上がりになってしまうので、要注意です。枝豆が茹で上がったらザルにあけてそのまま水をかけずに荒熱を取り、余分な水気が落ちたら洗い流さずに冷蔵庫で冷やせば塩湯でした枝豆の出来上がりです。この枝豆のさやから、枝豆を全部むいておきます。
枝豆チャーハン1
枝豆チャーハン2
 むき終えた枝豆は二等分にし、半分はそのままの状態、もう半分はフードプロセッサ-ペースト状になるまで細かく砕きます。このペーストっぽくなった枝豆を溶き卵が入っているボウルへたっぷり入れて溶きます(ただ、画像の量はさすがに入れ過ぎですので、程ほど大目くらいがベストだと思います。ちなみに、当管理人は残った枝豆ペーストでなんちゃってずんだもちを作りました^^;)。
枝豆チャーハン3
枝豆チャーハン4
 枝豆ペーストが溶き卵に行き渡ったらホタテパウダーを加えて風味付けし、さらに混ぜます。これで、枝豆の下ごしらえはOKです。枝豆についた塩味で十分ですので特に味付けは必要ありませんが、塩っぽい出来が好きな方はこの時点で枝豆に塩をパラパラふっておくのもありです。
枝豆チャーハン5
枝豆チャーハン6
 次は、チャーハン作り。フライパンに油とスライスしたしょうがを入れて弱火でじーっくり熱して香味油を作り、しょうがの香りが油全体へしっかり移ったのを確認したらしょうがスライスを取り除いて中火にします。フライパンが十分に熱されたら、先程の枝豆ペースト入溶き卵→硬めに炊いた冷やご飯の順に投入し、お玉の腹か木ベラでつぶしほぐすようにしてざっと混ぜ合わせます。その際、あんまり力を入れてご飯をほぐすとご飯粒がグチャグチャになって舌触りが悪くなり、ねちゃっと粘りのある仕上がりになってしまうので慎重かつ大胆に行います。
枝豆チャーハン7
枝豆チャーハン8
枝豆チャーハン9
 卵でご飯がコーティングされたら控えめの塩で軽く調味し、続けて枝豆、刻みネギ、こしょうを加えてよく炒め合わせます。最後に醤油を鍋肌にそってちょこっとかけてさらに混ぜます(塩も醤油も、枝豆の塩分がある分を考慮して入れた方がいいです;)。
枝豆チャーハン10
 枝豆と枝豆ペーストがチャーハン全域に混ざり、味見をして好みの火加減になっていたら火を止め、そのまま出来立てを丸くお皿へ盛れば“枝豆チャーハン”の完成です!
枝豆チャーハン11
 緑色のチャーハンを食べた事は今までに一度もなかった為、結構違和感を感じます(^^;)。ただ、枝豆の夏を感じさせる清々しい香りがほわっと漂う為、危機感よりは「匂いならおいしそう…。一体、どんな味なんだろう」という好奇心のほうが先立ちました。枝豆のぷっくりした質感が、見るからにたまりません。
枝豆チャーハン12
 それでは、具の枝豆とチャーハンをれんげですくっていざ実食!いっただっきまーす!
枝豆チャーハン13

 さて、味の感想はと言いますと…思わず「えっ?!」と驚いてしまう程よく出来た一皿。ビールのお供として最適な夏用チャーハンです!
 枝豆を一部ペースト状にして加えたおかげで豆本来のコクある甘味が口の中でストレートにブワッと溢れだし、噛めば噛む程枝豆の濃密な旨さがじわ~っと強く広がっていきます。それも単に甘いだけではなく、塩茹でした枝豆だけが持つ絶妙かつ癖になる塩加減が全体的に効いている為、あのほのかに甘塩っぱい味わいがご飯粒に染みているのがいい感じでした。
 枝豆の味・香り・食感が十分に活きたチャーハンで、枝豆に含まれる自然な油分や旨味成分が強烈な割には非常にさっぱりした食後感なのが特徴的です。具として入っている枝豆のぷりんとした口当たりとサクサクした歯触り、ペースト状の枝豆のポロポロはらりとした優しい舌触りがダブルで口の中を程よく刺激し、そこへ長ネギの鮮やかなシャキシャキ感とキレのいい風味が後口をキュッと締めるのがとても爽やかな印象でした。
 最初は「何だかモソモソしてそう」と心配でしたが、荒過ぎず細か過ぎずな中挽き状態になった枝豆が卵のフワフワ感と一体になっていた為、思っていたよりもボソボソした感じはなかったです。茹でた枝豆ならではの素朴な滋味がたまらなく好きな方には堪えられない程美味に感じるチャーハンで(もちろん、枝豆は普通くらいにしか感じられない方でもびっくりする事請け合いなお味^^)、枝豆のよさがちょうどよく凝縮された一品だと思いました。

 枝豆を入れすぎるとモソモソした舌触りになるので注意が必要ですが、そこさえ気をつければとってもおいしく食べられるチャーハンですので、夏場には一食の価値ありな料理だと感じました。ビールのおつまみになると同時に二日酔い対策まで出来る優れチャーハンですので、夏の間にちょくちょく作ってみようと思います(^^)。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『想い雲―みをつくし料理帖』の“「う」尽くし”を再現!

 先日、コンビニでパンダケーキというパンダの顔をしたミニケーキを買ったのですが、真昼時に数十分かけて歩いて帰ったせいか、家に着いた時にはパンダはバイオハザードに出るようなゾンビに変化していましたorz。思わず心の中で件の名言「かゆ うま」を呟いてしまい、何だか無性にバイオハザード2をプレイしたくなってしまった日曜の午後でした…。
 どうも、その後ゾンビパンダケーキはちゃんと完食して成仏してもらった管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『想い雲―みをつくし料理帖』にて澪ちゃんが土用の丑の日に向けて考え出した「つるや」謹製暑気払いの料理四種・“「う」尽くし”です!
『想い雲―みをつくし料理帖』  澪の鮎飯
 澪ちゃんと芳さんが江戸へやって来て二~三年が経過し、ようやく澪ちゃんの作る今は無き大阪の名料亭・「天満一兆庵」の精神が宿った上方風創作料理が、江戸に住む人達へ徐々に受け入れられるようになってきたある夏の日の事。「つるや」へやって来るたびに「こんな料理、誰でも思いつくわ」「この店の者は、礼儀がなっていない」などときつい憎まれ口を叩くものの、澪ちゃんの作る料理の味を密かに高く買っている皮肉屋な戯作者・清右衛門さんは、何かと言うとよくつるんでいる泥鰌にそっくりな版元・坂村堂さんと二人して、「今年は神田町の登龍楼でも鰻を出すらしいな。それぞれ食べ比べるのが楽しみだ」「ですが、まだ鰻を出すと決まったわけではないんですよね?」と澪ちゃんの前で大盛り上がりします。けれどもちょうどその時、久々に再会した元・「天満一兆庵」の料理人の富蔵の口から、芳さんの行方知れずの息子・佐兵衛さんが遊女殺しで逃亡しているというショッキングな話を聞いていた澪ちゃんは心が揺れて土用の為の特別献立をまるで考えていなかった為、思わずただでさえ下がりがちな両の眉をさらに下げて困惑します(この辺の経緯は、『想い雲―みをつくし料理帖』に収録されている「豊年星」で真実が語られています)。
 案の定、澪ちゃんが土用の丑の日にかけて何も考えていない事を知るや否や清右衛門さんは一気に機嫌を悪くし、土用の丑の日の献立を考えないのは怠慢だと話します。清右衛門さん曰く、「三月続く夏の内、最も辛いのがこれからの土用。お前もいっぱしの料理人ならば、料理に工夫を凝らして、客を喜ばせる努力をしないでどうする」との事で、どうやら江戸っ子にとっては土用の丑の日は、どんどん暑くなる一方の夏場に備えて体力をつけるための大事な一行事だった事が伺えます。考えてみれば、土用丑の日は七月下旬~八月初旬という一年の内で一、二を争う程暑い日を乗り切るために栄養のあるものを食べて滋養をつけようという考えの元に生み出された風習ですので、「つるや」みたいに斬新な料理を次から次へと考え付くお店が何もしないというのはあまりに惜しい気がします。
 その後、だからと言って鰻は高いから「つるや」では気軽に出す事は出来ない…と落ち込んでいた澪ちゃんですが、坂村堂さんから「江戸っ子にとっては、土用もお遊びなんですよ。洒落っ気と言い換えてもいい。うんざりするような暑さも忘れられる、そんな楽しい料理を食べさせて下さい」と語り掛けられたり、何かとお世話になっている医師・源斉先生からその昔は鰻の他に梅干しや瓜といった「う」のつく食材を食べる風習があったと教わり、値の張る鰻の代わりに「う」のつく食べ物で誰にでも喜んで食べてもらえるような暑気払いの料理を作り出そうと心に決めます。そうして、悩むあまりに夢の中まで「う」のつく食べ物を考えてしまってう~う~唸ってしまい、横で眠っていた芳さんに心配されて起こされてしまうという一幕がありつつも生み出した土用の丑の日の献立が、今回再現する“「う」尽くし”です(それにしても、う~う~うなされてながらも献立を夢の中で必死に考える澪ちゃんの姿を想像するだけで、悪いと思いつつつい噴出してしまいそうになります^^;)!
 献立は“鯵の卯の花和え”、“梅土佐豆腐”、“瓜の葛ひき”、“土用しじみの埋め飯”の四種。どれも必ずどこかに「う」がつく洒落のきいたお料理で、高価な食材を使わずにお値段をそのまま据え置きにしつつも創意工夫に満ちた献立に、「つるや」のお客さん達は皆「ちきしょう、うまいねぇ」と嬉しそうに食べていました。
 実をいますと、無知な当管理人は初見時に「土用にしじみ…?」と疑問に思っていたのですが、調べてみるとどうやら土用は力のつく食材ならば土用しじみ、土用餅、土用卵、土用牛(ただ、当時は一般的でなかった上に高かったのであまり普及しなかった模様です)と呼んで食べていたとの事で、中でも土用しじみは安価な上に黄疸や肝臓に聞く夏の強壮剤として広く愛されていたそうで、今まで「土用と言えば鰻!」と考えていた当管理人は感心しました。う~ん、二十年以上も江戸時代のコピーライター・平賀源内氏に踊らされていた自分に赤面です;。
 中でも一番感動していたのが味見役をつとめた老店主・種市さんで、叩いた梅干しを切れ目の入った豆腐に挟んでカツオ節をまぶして揚げた“梅土佐豆腐”を出来たての内にかぶりつき、はふはふと咀嚼してごくりと飲み込んだ種市さんは「こいつぁいけねぇ、こいつぁいけねえよぅ、お澪坊(´Д`*)」と読んでいるこちらの方がいても立ってもいられなくなるような喜びようで絶賛していました。事実、坂村堂さんも「目にして美し、口にして旨し、心に嬉し。これこそ、まさに<う>尽くしです」と大喜びで、去年初めて読んだ時は是非夏場に再現したいと何度も夢見ていました(^^)。
 “梅土佐豆腐”以外の詳細なレシピは巻末に記載されていないものの、注意深く読んでいくと作中のいたるところで簡易な作り方がちょこちょこと散りばめられていましたので、それらを参考に早速再現してみようと思います。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、“鯵の卯の花和え”作り。フライパンでおから(=卯の花)をパラパラと水気が飛ぶまで焦がさないように火を通し、途中で砂糖、塩、みりん、そして隠し味に少量の昆布出汁を加え、最後にお酢を加えて火を止め、よーく混ぜ合わせます(なお、もうちょっと本格的にしたい場合はおからを水で湿らせて絞る手間をかけるのもありです)。ちょっとしとっとしたかな~というくらいになったら、おからの下ごしらえは完了です。
 ※おからの味付けは載っていなかった為、母と昔の料理本を参考にした自己流レシピになります。中途半端ですみません。
「う」尽くし1
「う」尽くし2
 鯵は、水で軽く汚れを落とした後に三枚おろしにしてぜいごと皮をはぎます。この時、鯵の身の中央にある小骨は刺抜きできちんと取り除く事を推奨いたします。
 なお、作中では鯵の中骨をしょうが醤油につけてコンガリ揚げた骨煎餅にしたという記述がありましたので、当管理人も見習って中骨に付着している血やウロコなどの汚れを丁寧に洗い流してからしょうが醤油に漬け込んでおきました。
「う」尽くし3
「う」尽くし4
「う」尽くし5
 鯵にやや強めの塩を振って約一時間放置したら酢水で塩をサッと洗い流し、鯵がヒタヒタにひたるくらいの量のお酢で三十分~四十分浸けて身を引き締めておきます(あんまり長く浸けると身がパサパサになっておいしさが半減するので、要注意です!)。全体の表面に酢がなじんだら引き上げ、キッチンペーパーで酢を拭き取ったら鯵の用意はOKです。
「う」尽くし6
「う」尽くし7
 この鯵を食べやすい薄さに切り、先程下味をつけておいたおからが入っているボウルへ加えてざっくり混ぜ合わせたら、“鯵の卯の花和え”の出来上がりです。
 ※この段階でおからの味見をして「物足りないかな?」と感じた場合は、合わせ酢で調整します。
「う」尽くし8
「う」尽くし9
 次は、“梅土佐豆腐”作り。六等分~八等分に切り分けた木綿豆腐に重石をかけて数時間置いておき、余計な水分が抜けたらキッチンペーパーでさらに表面の水気を拭き取っておきます。あと、梅干しは身肉の厚いものを用意して種を取り、包丁でペースト状になるまで叩いてみりんで適度にのばします。但し、あんまりみりんを入れすぎてしまうと豆腐からこぼれやすくなって揚げる際に飛び散りやすくなりますので、すくってぼたっと落ちるくらいがいいです。
「う」尽くし10
「う」尽くし11
 水気が抜け切った木綿豆腐の側面に包丁で慎重に切れ目を入れ、そこへさっきの梅干しペーストを詰めて小麦粉をまわりにまぶします。梅干しを入れすぎても油がはねて危険、少なすぎてもそっけない味で残念とバランスが難しいので、頃合を探って微調整しつつ入れたほうがいいです;。
「う」尽くし12
「う」尽くし13
 小麦粉をつけた木綿豆腐へコシを切るようにして溶いた卵白→カツオ節(糸削りと花鰹、どちらでも可)の順に衣をつけ、中音に熱した油で表面がかりっとするまで揚げます。木綿豆腐をお箸で挟んでみて「衣がしっかりかたくなってきた」と感じたら取り出し、キッチンペーパーの上で余計な油をきったら、“梅土佐豆腐”の完成です。
 上げている最中にカツオ節の香ばしい匂いがぷ~んと漂う上、揚げたてはカツオ節がちりちりいうので、揚げたそばからバクッとつまみ食いしたくなるのを堪えるのに必死でした(^^;)。
 ※しょうが醤油に浸けておいた鯵の中骨はしょうがと醤油をキッチンペーパーでそっと軽く取り除き、弱火の油でじっくり揚げます。最後の数分間だけ焦げないよう気をつけて高温にして揚げると、カラッと揚がるのでお勧めです。
「う」尽くし14
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 今度は、“瓜の葛ひき”。冬瓜を最初の段階でそのまま輪切りにしてスプーンで種を取り、緑色の皮を筋が残らないようやや厚めに包丁でむいたら一口大に切ります。切った後、さらに包丁で種の名残が残っている中側の柔らかい部分を少々切り除けば冬瓜の下準備は完了です。
「う」尽くし17
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 あらかじめカツオ節と昆布とで結構濃い目に引いておいた合わせ出汁へ先程の冬瓜を投入し、半透明になるまで何も調味料を入れずに煮ます。フタをして中火で煮ると、割とすぐに中まで煮えてくるので簡単かつすぐに出来です(^^)。
「う」尽くし9
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 やがて冬瓜が中まで煮えて始めてきたら、日本酒、醤油、塩を加えて味付けし、一旦水で溶いておいた葛粉を回しかけます。鍋の中を冬瓜を崩さないよう丁寧に混ぜて再度五分くらい火を通したらまた火を消し、フタをして自然に冷まして味をしみこませます。荒熱が取れたら煮汁ごと他の器に写し、冷蔵庫でキンキンになるまで冷したら、“瓜の葛ひき”の出来上がりです。
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 最後に、“土用しじみの埋め飯”作り。最初に数時間程度水に浸けてしっかり泥抜きをしておいたしじみを小鍋に入れて強火にかけ、ジュワジュワ言い出してきたところへ日本酒をかけてすぐにフタをし、酒蒸しにします。しじみの殻があらかた開ききったのを見たら火からおろし、一つずつ丁寧に殻から身を外します。なお、この際に出来る酒蒸しの汁は、後々味付けに使うのでキッチンペーパーで漉してから取っておきます(もししじみの砂抜きが不十分だった場合は、お箸でつまんでお酒少々が入ったボウルでシャバシャバッと砂を洗い流します。ちなみに、このお酒もキッチンペーパーで漉すと旨みを逃さず再利用できます)。
 ※実をいいますと、こちらのレシピも詳細な作り方が材料と調味以外が不明な状態でしたので、「沢庵の贅沢煮」という郷土料理をモデルにした当管理人の我流想像レシピで作らさせて頂きました;。妄想だけでいい加減に再現してしまい、申し訳ございません。
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 その間、たくあんは水を張ったボウルに入れて数十分放置して塩抜きし、食べやすく薄きりにします。その際、薄きりでは食べにくいと感じる場合はさらに細切りにしてもいいと思います(←作中にどんな切り方か載ってなかった為、どんな切り方でも正解だと思います;)。ちなみに今回、なるべく江戸時代の味に近づけたいと思い、ウコンのみで着色して塩や砂糖などで調味した手作りたくあんを使用しました。
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 一方、小鍋にしじみの酒蒸しの汁、カツオ節と昆布の合わせ出汁、千切りしょうがを入れて熱し、そこへさっきのたくあんをぱっと放ってさっと煮ます(煮る時間は個人のお好みでOKだと思います)。興味深い事に、大根の煮物を作るときの香りと酷似していました(^^;)。
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 少し時間が経ち、たくあんが出汁を十分含んできたら醤油と日本酒を投入して味を調整し、そこへ下ごしらえを済ませておいたしじみをたっぷり入れてまた弱火~中火で数分煮込みます。しじみとたくあんに醤油味が染み込み始めてきたら火を止め、そのまま放置して味をしみこませます。
 数時間たって全体的に味が染みていたら、炊き上がったご飯を半量盛った茶碗の中へ埋めるようにして煮物を乗せ、その上にご飯をよそって完全に具を隠します。これで、“土用しじみの埋め飯”の完成です。
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「う」尽くし32
 これら四種のお料理を出来たてほやほやの内にそれぞれの器へと盛り付け、机へ並べていけば“「う」尽くし”の完成です!
「う」尽くし33
 一つ一つは簡単なのですが、一度にまとめて作ると恐ろしく体力を消耗したので作り終えたときにはちょっとヘトヘトになりました;。ただ、実際に四種の「う」尽くしを間近で見ると、どれも夏らしい清涼感のかかるものばかりで、疲れが一気に吹き飛びました(´∀`*)。一体どんな味わいのお料理で、どれくらい暑気払いに効果があるのか、食べる前からワクワクします。
「う」尽くし34

 それでは、いざ実食!
 一番目は、“鯵の卯の花和え”。いっただっきまーす!
「う」尽くし35
「う」尽くし36
 さて、味の感想ですが…鯵の旨味がギュッと濃縮された美味さ!日本酒の冷やがよく合います!
「う」尽くし37
 お酢で外はコリコリと引き締まり、中は半生でじっとりしているシメ鯵の深いコクを、ほのかに出汁の風味が漂うさっぱり味のおからが程よく中和しているので非常にバランスがいいです。旬で濃厚かつしつこ過ぎない脂がじんわりのっている鯵の旨味をおからが優しく包み込んでいる感じで、不思議な事におからが酢飯っぽい役割を果たしてまるで「鯵の卯の花ちらし寿司」と例えたくなるような美味しさでした。
 シメ鯖に比べるとシメアジはこってり感が欠けている分、癖がなくて上品な後口なのが特徴的です。物がおからなだけにすごくヘルシーに頂けますし、キュッと甘酸っぱく味付けされた鯵の味わいが徐々に広がるのが青魚好きには堪えられない一品でした。酢締めされた魚特有の強い酸味をおからがやんわり和らげてくれているので食べやすさもアップしていますし、感心の一言に尽きます。

 二番目は、“梅土佐豆腐”。いただきま~す!
「う」尽くし38
「う」尽くし39
 さて、味の感想はと言いますと…かなりウマー!豆腐の淡い味わいが残りつつ、ボリューム満点な料理に変身しています!
「う」尽くし40
 揚げ出し豆腐風の極薄な小麦粉の衣をバリッと噛み破ると、水気が抜けてしっかりした歯応えになりつつプルンとなめらかな舌触りに仕上がっている木綿豆腐や、みりんのほのかな甘味と奥行きのある風味が効いた梅干しの酸味が一気に溢れだします。カツオ節をまぶして揚げたおかげで、カツオ節のキリッと辛口な濃い旨味がダイレクトに舌へ伝わり、それが豆腐と梅干しによく合ってあっさりした味ながらもどこか惹きつけられる仕上がりになっていました。
 軽く焦げる事によって引き出された強烈に香ばしいカツオ節の香りが食欲をそそる上、からりと揚がってサクサクした口当たりに変化したカツオ節がフルフルしている豆腐といい対比になっている為妙に病み付きになります。レシピ欄で言われている通り、梅干しの塩気が効いているので何もつけずそのまま食べても淡泊で美味だったのがよかったです。

 三番目は、“瓜の葛ひき”。いただきますっ!
「う」尽くし41
「う」尽くし42
 さて、味の感想ですが…一口二口と食べていく内に元気が出てくる、体に嬉しい旨さ!ひんやり冷たいのが夏向きです!
「う」尽くし43
 大根のジューシーな食べ応えと、カブの柔らかなトロトロ感を足して二で割ったような食感ですが、土臭い感じは全くない透明感のある品のいい味わいで、スルリと滑るように喉の奥へ消えていくのがこの上なく涼しげでいいです。面白い事に、どことなくじゃがいもに通じるようなホコホコ感があるのが印象的でした。
 葛だからこそ出せるまったり緩いとろみで固められた醤油味の勝った出汁あんが、カツオ節と昆布の旨味が活きているお出汁をたっぷり隅々まで煮含ませた冬瓜へとろりと絡んでいる為割と濃いめの出来栄えで、少々驚きました。ただ、冬瓜自体は淡く儚い後口で胃をすっきり浄化させてくれるかのような優しい感じの味わいな為、薄過ぎず濃過ぎずうまく調和しています。例えるならば「葛あんかけふろふき冬瓜」と新たに呼びたくなるような滋味のある一皿で、夏の体力が落ちた時にぴったりな味でした。

 四番目は、“土用しじみの埋め飯”。いっただっきま~す!
「う」尽くし44
「う」尽くし45
 さて、味の感想はと言いますと…見た目よりも遥かにこってりした味わいで旨し!いいご飯の友です!
「う」尽くし46
 ふっくらとちょうどいい塩梅に火が通ったしじみのグニグニした歯触りと、お出汁を存分に吸ってさっくり煮上がったたくあんの食感が歯に心地よく、箸が進みます。ちょっと衝撃だったのがたくあんで、短時間しか煮ていないはずなのにまるで長時間じっくり煮含めたような大根の煮物風な味がしたのに驚きました(ただ、漬物らしい張りのある口当たりとやや強めな塩気は残っている為、不思議な感覚です)。
 日本酒の香り高い風味が行き渡ったほんのり甘辛な味わいで、佃煮の奥深さと煮物の程よい煮え加減が融合したいい所尽くしの一品だと感じました。あっさりした合わせ出汁に、しじみの何とも言えない濃密な旨味エキスが全体的な味わいをさらに高めており、そこへ千切りしょうがのすっきり爽やかな辛みやシャキシャキ感がプラスされると口の中がきれいさっぱりリフレッシュするのがよかったです。この煮汁が染みた回りのご飯がまた美味で、汁かけご飯風にしてもいけるんじゃないかな~と思いました。

 材料費はそこまでかかりませんが、手間はうんとかかるので「よく、澪ちゃんは手間賃を取らずにいられるなあ~」と思わず尊敬してしまいました;。特に、“梅土佐豆腐”は簡単なようで豆腐に梅干しを詰める作業で意外に時間がかかる為、手先が不器用な当管理人のような人間には鬼門だと思います;。けれども、夏場のうだるよいうな暑さの中でも元気が湧いて来る素敵な献立で、家族にも好評な再現でした(^^)。

●出典)『想い雲―みをつくし料理帖』 高田郁/角川春樹事務所
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『花のズボラ飯』の“花さん&ミズキさんの変わり餃子三種”を再現!

 最近、『マコちゃん絵日記』に登場した「トロピカルシャベリン」というオリジナルのお菓子が気になってしょうがありません。何でもシャーベットとプリンを合体させたお菓子との事で、作中ではそこまでおいしくなかったと言われていましたが、妙に食べてみたくなったので近々試作をして記事にまとめてみようと考えています。
 どうも、小倉にある蜂楽饅頭屋さんの夏季限定カキ氷は神品の如き美味しさだと九州の片隅で懐かしんでいる管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんとその友人・ミズキさんがワイワイ盛り上がりつつ半ば悪ふざけで作った“花さん&ミズキさんの変わり餃子三種”です!
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種図
 ある夏の夜、花さんが大学生だった頃からかなり親しくしており、一時は「ハナミズ」と周囲からセットで呼ばれていた程仲良しなお友達・ミズキさんが花さんへ電話をかけてきて、花さん宅で餃子大会をしないかと提案します。餃子が大好きで、なおかつミズキさんは餃子が得意だという事を熟知していた花さんは即答で「やるやるやるやるヤルタ協定!」と返事し、いそいそとミズキさんと一緒に餃子作りの用意を行います。相変わらず花さんの言い回しは親父ギャグっぽいダジャレが多くて、妙にツボにはまります(^^;)。
 ちなみにこのミズキさん、自他認めるズボラ主婦な花さんとは正反対な仕事もプライベートも料理もきっちりこなせるしっかり屋さんタイプ。プロのイラストレーターとして今までつけて来た経験と技術でバリバリ活躍している模様で、そのせいかよく花さんは「かっこいいな~(´∀`*)」とミズキさんに見惚れているシーンが多いです。どうやらそこそこの期間お付き合いしているらしい男性もいるようなのですが、ミズキさん曰く「あー、あの人とはしないだろうな。多分」とそっけなく答えたり、「(にんにく入れる時、花さんからキスする予定はないのと聞かれて)ないよ」と断言したりと色々あるようですので、ミズキさんは当分フリーっぽい雰囲気です。正直、やる事なす事ドン臭くて普段からしっかり者な友人達から助けられている当管理人にとって花さんは共感するキャラ、ミズキさんは憧れのキャラです;。
 考えてみれば、餃子は大勢であーでもないこーでもないと言い合いながら大雑把に作ったり、ダラダラおしゃべりしつつ自己流で包んだり、最終的にはみんなで食卓を囲んで歓声を上げつつ頬張るのが一番おいしい、味だけでなく交流も楽しむのに向いている料理のような気がします。親しい間柄であればある程餃子作りは会話が弾みますので、作中の花さんとミズキさんのノリ突込み風の会話を読んでいるだけで自然と餃子を作りたくなってきました。それにしても、チューブのしょうがとにんにくを使う所までは「あ~、これは便利だから分かるなー」と花さに対してうんうん頷いていましたが、市販されている千切りキャベツを使う所はさすがにミズキさん同様「それは花、ズボラ過ぎ!」と突込みたくなりました;。ただ、確かに野菜のみじん切りは地味に時間が消化される面倒な作業ですので、忙しい時にはありかも…とも思います。
ズボラ主婦の花さんとしっかりキャリアウーマンなミズキさんのコント風景;
 そんなこんなで着実に進んでいく餃子作りですが、ごく普通の餃子だけを作るのではつまらない考えたお二人は、「どうせだから変わり餃子も作らない?」「わー、いい!」と言い合って台所にある材料でアレンジしようとあれこれ試すことにします。そうやって作られたのが、この“花さん&ミズキさんの変わり餃子三種”です。
 一つ目は、ミズキさんの提案で“チーズ餃子”。三つの中で最も安全度の高い初心者向けの一品で、本当はとろけるチーズがベストだったそうなのですが、花さんの冷蔵庫に置いてあったベビーチーズを小さく切って餃子のタネと共に包む事によって臨機応変に代用していました。これはもう食べる前からおいしそうで、如何にも堅実派なミズキさんらしい餃子だと思います(^^)。
 二つ目は、ミズキさんの「あー、海鮮系買ってくれば良かったなー、エビ餃子とかいいよね」という一言で花さんがピンと閃いた“エビせん餃子”。何とこれは、皆様おなじみの袋菓子「かっぱエビせん」を砕いて餃子のタネに入れて作るというなかなか奇想天外なアイディア餃子で、常識人のミズキさんは必死に止めていましたが、花さんは「ぷりぷり感がサクサク感に変わったっていいじゃない(´∀` )」とエビせんを手でバリバリに砕きながらマイペースに話していました;。うーん、生えびの代わりにエビせん…料理に関しては実は保守派な当管理人にとっては、半信半疑な一品です…。
危ない餃子エントリーNo.1、疑惑のエビせん餃子
 三つ目は、もう名前だけでもデンジャラスな予感がビシビシ伝わってくる“バナナマーマレードチーズ餃子”。これまたミズキさんの「あとは何入れる?」という何気ない言葉と、たまたま台所の隅に転がっていたバナナが花さんの目に留まった事がきっかけで花さんが思いついたデンジャラスな餃子で、餃子のタネは入れずにバナナ・マーマレード・ベビーチーズを包んで焼いたら出来上がりだそうです。酢醤油はつけずに食べるデザート餃子だとの事で、初見時は「ぐぬぬぬ…信じるべきか、信じぬべきか(´Д`;)」と固まってしまったのをよく覚えています;。ミズキさんが「やめようよ」「…何だか罰ゲームの気がしてきた」と言ったのに、共感です。
危ない餃子エントリーNo.2、バナナマーマレードチーズ餃子
 けれども、作中でこれらの餃子はおいしいと大好評で、「うわ~、アタシ餃子番長名乗ろうかしら!」「アハハ、餃子番長って何するのよ」とお二人は大盛り上がりしていました(その内、“バナナマーマレードチーズ餃子”は「中国とタヒチの出会い」とまで呼ばれています;)。その後、ビールやワインを飲みつつ餃子をつまんでは夜更かしをしたような描写があったので、花さんとミズキさんはやっぱり何だかんだ言って似た者なんだな~とニヤニヤしながら読みました。
 実を言いますと、未だに「本当に信じていいのかな」「騙したりしないよね?」など、まるで恋愛ドラマによくいる危ない男性に嵌りかけてダメよダメよと言いつつズルズル引き寄せられていく典型的な女性主人公の如く悩みましたが、ドラマの男性と違って花さんと餃子が裏切る事はまずないだろうと気をとり直したので、早速再現してみようと思います。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、基本餃子のあん作り。正式なレシピはないのですが、作中でそこそこ詳細に下ごしらえや調味について語られていましたので、なるべくそれにそって再現してみます。
 キャベツは千切りにしたら一旦耐熱ボウルに入れてふわっとラップをかぶせ、レンジに約二分かけてしんなりさせます(意外にも、花さんのアイディアです;)。キャベツがいい具合に少ししんなりしたら取り出し、細かくみじん切りにします。ニラと長ネギはしんなりさせず、そのままみじん切りにします。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種1
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種2
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種3
 ボウルへ先程のキャベツ、ニラ、長ネギを入れ、そこへさらに合挽き肉、塩、こしょう、すりおろしたにんにくとしょうがを投入し、粘りが出るまでよ~く練り上げます(これは作中になかったのであえて省きましたが、合挽き肉だけを最初に白っぽくフワフワになるまで丹念に練り上げると肉汁の量も味わいもUPします)。これで、基本餃子のあんの準備はOKです!
 ※白状しますと、調味が塩こしょうだけなのは心もとないように感じたので、隠し味としてオイスターソースと醤油をちょこっと加えて味付けを調整してしまいました;。あまり再現度が高くなくて、申し訳ございませんorz。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種4
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種5
 次は、餃子の包み作業。ノーマルな普通の餃子は基本のあんのみを餃子の皮で通常の手順通り包み、“チーズ餃子”は一センチ角に切ったベビーチーズと基本のあんを餃子の皮に包みます。あんまりチーズを入れ過ぎてしまうと、トロトロになったチーズが皮からあふれ出てしまう危険性があるので、程々が肝心です。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種6
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種7
 “エビせん餃子”は、手で小さめに砕いたかっぱエビせんと基本のあんを餃子の皮に入れて包みます。実は、かっぱエビせんは大量に入れてもそこまで基本のあんの味を邪魔しないので、風味をアップさせる為にやや多めに入れるのもありです。但し、かっぱエビせんは地味に餃子の皮を破りやすいので、基本あんの中に封じ込めるようにして慎重に包む事をお勧めします。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種8
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種9
 “バナナマーマレードチーズ餃子”は、餃子の皮の上に輪切りか小さめに切るかしたバナナ→薄く小さく切ったベビーチーズ→「ちょっと少ないかな~?」と思う程度のマーマレードジャムの順に乗せ、ジャムがはみ出ないようにきっちり包みます。ジャムを直に皮の上へ落とすと、餃子の皮がすぐにふやけ穴が開きやすいので要注意です。これで、餃子の用意はばっちりです!
 ※個人的な好みですが、この餃子は餅粉入りの餃子の皮を使用すると美味しさが飛躍的に向上するので、よろしければお試ししていただけますと幸いです。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種10
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種11
 ここまできたら、いよいよお楽しみの焼き作業!油をひいて中火に熱したフライパンへノーマル餃子、“チーズ餃子”、“エビせん餃子”を何列かに分けて並べながら手早く置いていき、底が焼けてわずかに焦げ目がついてきたのを確認したら水を回しかけ、素早くフタをして焼けるのを待ちます(フライパンは、マーブルコーティングの物を使うとかなり焼きやすく餃子がはがれやすいので、心から推奨します!)。
 これは作中でも書かれている事ですが、フタをして餃子が焼けるのをビールを飲みつつ待つ時のワクワク感は異常で、時折台所へ行っては餃子の焼ける音を聞くと心底楽しい気分になれます(^^*)。花さんとミズキさんではないですが、「いや~、楽しみですなぁ」「全く、全く」と言いたくなる気持ちはよく分かります。
餃子が焼きあがるまでの時間って、本当にワクワク楽しくなります(^^)
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種12
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種14
 一方。別の油を引いて熱したフライパンでは“バナナマーマレードチーズ餃子”を先程同様ささっと並べて焼き、同じように底が焼けてきたら水を入れてフタをして蒸し焼きにします。花さんは全部一緒くたにして焼いていましたが、個人的におかず用のとおやつ用は別々に焼く方が何となく心情的に安心するので、分けさせていただきました(^^;)。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種15
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種16
 フライパンの中からちりちりという水分が飛んだような音が鳴り出したらすぐにフタを取って餃子の焼き具合を確認し、皮に透明感が出て底もきれいに焼けていたのなら取り出してお皿へ盛りつけ、そのままポン酢やビール類と共に机へ運べば“花さん&ミズキさんの変わり餃子三種”の完成です!
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種17
 所々の焼き加減がバラバラで、作中での「いい感じに焼けた」基準を満たせていない感じなのが残念ですが、真っ黒焦げになった餃子はなかったのでほっと一息つきました;。こうしてみて見ると、ノーマル餃子も変わり餃子も全く同じに見えるので、ある意味ロシアンルーレットみたいだな~と苦笑です。けれども、“バナナマーマレードチーズ餃子”は乳白色の皮からマーマレードならではのきれいなオレンジ色がうっすら透けているのですぐ分かる上、見た目だけなら何だかいけそうな感じだったので、「これはもしかしたら、ひょっとすると…!」とドキドキしてきました。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種18
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種22
 それでは、熱々の内にいざ実食!いっただっきまーす!
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種19
 ※注意:ここから先は、食べかけの餃子の画像が登場しますので、そういった画像が苦手な方は引き返して頂けますと幸いです。








 さて、味の感想ですが…どれも斬新な味わいで旨し!花さんはやはり、餃子番長なのかもしれません!
 まずノーマル餃子の味ですが、キャベツを使ったせいか白菜使用の餃子よりもサクサクした軽やかな食感と強い甘味が強調されているのが特徴的で、本格派というよりは程よく日本人好みに仕上がったご飯やだとお酒にぴったりな餃子だと感じました。白菜餃子に比べるとジューシーさとあっさりしたコクが不足している感じですが、その分キャベツ餃子には肉々した食べ応えと合挽き肉のがっつりした旨味成分たっぷりな肉汁が純粋に味わえるのがとても気に入りました(もっと突き詰めるなら、肉の旨味を白菜はバランスよく中和、キャベツはさらに向上させるという違いがあるように感じます)。
 チーズ餃子は、この基本餃子にチーズの強烈に濃厚な旨さがプラスされてよりこってりした味わいになっているのが非常に美味。中からニラやにんにくの力強い風味と共にチーズのまろやかなコクがトロリととろけ、ビールに最適な仕上がりです。オイスター風味のシンプルな味付けのあんとチーズが案外ぴったりの相性で、何もつけなくてもおいしく頂けました。
 ちょうどチーズハンバーグを食べる時の醍醐味に近い物があり、チーズの熟成された塩っ気が餃子に深みを与えているのに感心です。花さんの言う通り間違いのない味で、中華風のようで洋風な不思議と病み付きになる一品でした。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種20
 エビせん餃子の方は、見た目によらず結構まともなおいしさ。ミズキさんの言う通り、「煎餅の中にエビの風味が閉じ込められて、それが噛んだ途端に口の中に広がる!」という感じで、エビの殻を揚げたような香ばしい匂いがほんのり漂ってくるのがナイスです。エビの味はあんまりしませんが、面白い事にエビの香りだけでもエビ餃子っぽい物を食べている気分にはなれるので感心しました。
 意外にもエビせんにサクサク感はなく、むしろ肉汁をってフワフワホロリとした柔らかい口当たりに変化して餃子と完全に調和してたのがよかったです。時折、湿らずにいたエビせんをカリッと噛み当てると愉快な気持ちになれました。
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種21
 一方、バナナマーマレードチーズ餃子ですが…思わず感動の溜め息をついてしまう程、美味。熱が加わる事によって活性化したバナナの蜜のような甘み、オレンジの爽やかな香りが印象的なマーマレードの爽やかな甘酸っぱさ、チーズのわずかな塩味が口の中で混然となり、素晴らしい一体感が実現しています。内側はもちもち、表面はカリッと香ばしく焼けた皮の食感と、皮を噛み破った瞬間にトロトロッと一気に流れ込んで来るソース状になったマーマレードやバナナの舌触りの対比が絶妙で、花さんの言う通り「南洋のデザート感覚」っぽいイメージを持ちました。
 バナナとマーマレードの割とあっさりめな甘味にチーズの塩分がいいアクセントとなって全体をうまく引き締めており、さらに複雑な仕上がりにしています。フルーツ春巻にちょっと似た感じですが、それよりもずっとさっぱりしているのに好感が持てました。
頑なだったミズキさんをとろけさせるほど美味なデザート餃子
花さん&ミズキさんのオリジナル餃子三種23

とにかく、今回の再現で一番の収穫は“バナナマーマレードチーズ餃子”!ネタとして作ったが最後、甘い物好きでバナナケーキなどといった火のを通したバナナ菓子が平気な方でしたら必ず虜になると思います(・∀・)。食後、「デンジャラスだの危険だの言ってすみません!!」と花さんに心の中で土下座したくなるくらいよく出来た餃子で、これはまた絶対作りたいな~と思いました。

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『おかわり飯蔵』の“洋風刺身麺”を再現!

 夏になるたび、チューペット(愛称:チューチュー)を真ん中で膝割りしては妹と半分こしていた事を思い出します。出っ張っていて量がほんのちょこっと多い片方を巡っては「こっちがいい」と言い争っていたのを、よく覚えています。ただ、あれは偶数の兄妹ならともかく奇数の兄妹にとっては分け方がややこしいおやつだった模様で、三兄妹だった相方さん曰く「どうしても一個余っていたから、中途半端に余ったのはよく冷凍庫に入れてそのまま忘れてた」との事でした;。半分こは単純なのですぐ分けられますが、三等分は色々厄介だったろうな~としみじみ思いました。
 どうも、幼い頃はお寿司の盛り合わせの出前を取った時に一個だけしかないネタを六歳下の妹と本気で取り合っていた情けない管理人・あんこです(二十代に入ってからは、ようやく人並みにおいしい食べ物を譲れるようになってきました;)。

 本日再現する漫画料理は、『おかわり飯蔵』にて主人公の飯蔵さんが離婚寸前のある新婚夫婦の為に作った創作料理・“洋風刺身麺”です!
洋風刺身麺図
 前回ご紹介したのはお刺身ととろろを味付けして乗せた男性向きの“和風刺身麺”でしたが、今回ご紹介するのはその“和風刺身麺”と共に作られた女性向きの創作そうめん料理・“洋風刺身麺”。作り方は“和風刺身麺”同様お手軽で、ケチャップとオリーブ油で調味したそうめんの上に、小さく切った刺身にガーリックオイルとバジルソースを和えた物を乗せてパセリを飾り付けるともう出来上がりです。初見時は、ケチャップ味のそうめんと生の魚介類を一緒に食べるという相当にフリーダムな発想力に、内心「どっちかというと、ゲテモノ料理に分類されるのでは…(´Д`;)ホントニオイシイノ?」とものすごく不安になったのを覚えています;。
 けれども飯蔵さんは決してふざけてこのお料理を考え出した訳ではなく、生のお刺身が大の苦手なリカさんに少しでもおいしくお刺身を食べてもらう為に考え出したお料理と話しており、麺にもお刺身にも生臭さが感じられないような工夫を随所に施している事を説明します。飯蔵さん曰く、生のお刺身にガールックオイルとバジルソースを混ぜ合わせたのは生臭さの緩和と食べやすくUPの為、そうめんにケチャップを混ぜたのはバジルソース味のお刺身とそうめんが少しでも合うように味わいを調節したのとの事で、事実リカさんは「麺から刺身の生臭さは感じられないわ…」「お刺身も、全然生臭くない…!このマグロもエビもイカもホタテも、マリネみたいだわ…!!」と感動していました。
 気になってみたので調べてみると、バジルには確かに魚や肉の臭みを消す効果がある上にトマトとの相性が抜群にいいとの事で、これなら魚が苦手な方でも全くの別物としてとっつきやすいのではないのかな~と感心しました。それにしても、こんな斬新なそうめんを瞬時に思いつける飯蔵さんの柔軟な発想力には心底驚かされます;。
バジルソースで和える事によって生臭みが緩和されたお刺身
 ちなみに、この“和風刺身麺”と“洋風刺身麺”を作った際に飯蔵さんは社長と出会った時のお話をします。
 数年前、地元でそこそこ有名な料亭の息子さんだった飯蔵さんは小さい頃から厨房で幾度となく見てきた食材がゴミへと変わる瞬間に対して感じた「まだまだ使えるはずなのに、どうしてこんなに大量に無駄になった食材が出るんだろう」という疑問に耐える事が出来ずに上京し、程なくして偶然社長と知り合います。その頃はまだぶらぶらしていた飯蔵さんは社長の考えに対して何か感ずる物があった為、時々古道具屋へ通って色々お手伝いをしては様々なノウハウを教わります。
 その頃の飯蔵さんは、今までの反動で「どうやったら食材を無駄にせず済むのか」という道を模索していたのですが、ある日社長が「夢の島」と呼ぶゴミ山で拾ってきた古びたアイロン台を、自分のセンスであちこちを改造してお洒落なカウンターテーブル風の机に生まれ変わらせて見事売ってしまったという出来事を目の当たりにし、衝撃を受けます。「本来は捨てるものが、アイディア次第で商品になる」という事実に衝撃を受けた飯蔵さんは社長に本格的に師事して小さな古道具屋を開き、同時に仕事で得た再利用アイディアをヒントに色々な新しい料理を編み出してきたとの事でした。元料理人の古道具屋…とだけ聞くと「何でなんだろう?」と一見結びつきが分かりにくいですが、古道具であろうと食材であろうと使えるものは無駄なく使い切るという飯蔵さんの「もったいない精神」によって奇妙に繋がっているので、妙に納得してしまいました。こういう閃き力を持つ方は、色んな意味で貴重だと思います。
 ここまで聞くと社長と飯蔵さんは仲がよさそうなイメージを持ちますが、実は当初は結構仲が悪かったそうで、飯蔵さんが古道具屋<JIN>を出す際も「偉そうに出しゃばって!」「年長者のいう事は聞くもんやで!」とかなりやりあったとの事;。ただ、飯蔵さんは途中で「歳も離れているし、社長の事なんて別に分からなくてもええ」と思ったら気が楽になったそうで、今は大の仲良しだと語っていました;。う~ん、一周回って仲がいいって感じで何やら深いですね。これから先、人間関係を築く時に参考になりそうです(^^;)。
お互いが違う人間だと受け入れる事によって芽生えた友情
 その後、上記の話と共に飯蔵さんから「お互い、理解できんでもいいんやない?」「無理に理解しあおうとするより、まずはお互い違う人間だっちゅうことを認め合う事だと思うどぉ」と言われた詩郎さんとリカさんは、すぐにでは無理でも、少しずつ相手に合わせていけるよう努力しようと誓い合って無事離婚を回避していました。
 正直、それまで当管理人は「理解できなくてもいい」という発想は持っていなかった為、初めて読んだ時はショッキングでした;。相手を自分の鋳型にはめる事によって完全に理解しようとばかりするのではなく、ある程度は飯蔵さんみたいにありのままを受け入れてから考える姿勢も人生に必要な事かもしれない…となかなか考えさせられました。
飯蔵さんのおかげで、詩郎さんは渾身の再プロポーズをします
 久々に「危険!危険!」と自分の中にある危ない料理の予感警報が鳴り響いている漫画料理ですが、原作者の魚柄先生及び『おかわり飯蔵』には裏切られたことが一度もないので、早速作中のレシピ通り作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、お刺身の準備。“和風刺身麺”の時同様、既に刺身サイズになっているマグロ、甘エビ、イカ、タコ、ホタテを流水へさっと一瞬だけくぐらせた後水気を拭き取り、包丁でさらに食べやすい小さなサイズへスライスします。
 ※ホタテの場合、横にスライスしてから小さく切るのもいいですが、縦割りにして切ってもシャキッとした心地よい歯ざわりになるのでお勧めです。
洋風刺身麺1
 ボウルへ先程の刺身類と、にんにくを取り除いたガーリックオイルを入れてざっと混ぜ合わせます。その際、ガーリックオイルで刺身の前面をコーティングするようにと意識して混ぜた方がより臭みが押さえられます。
 ※ガーリックオイルは市販品でもOKですが、フライパンにオリーブオイルと芯をとった輪切りにんにくを加えて香りが移るまでじっくり弱火で火を通し、お皿に取って冷ました自家製のものを使用しても大丈夫です。また、作中で紹介されていた「皮をむいた生のにんにくを一ヶ月オリーブオイルに浸けて作るガーリックオイル」を使うものありです。
洋風刺身麺2
洋風刺身麺3
 そこへ、作中で説明されていた通り市販のバジルソース(瓶入りの物でも、パスタ用の袋入りの物でも可です)を投入し、しっかり混ぜます。バジルソースは、気持ち多めの方が香りも味もいいのでお勧めです。これで、上に乗せる具のお刺身は出来上がりです。このまま食べてもいいおつまみになるので、結構重宝します(^^*)。
洋風刺身麺4
洋風刺身麺5
 次は、そうめんの用意。好きな銘柄のそうめん(個人的には、「揖保の糸」がすごく美味しいと思いますのでお勧めです)を程よいコシを残すよう気をつけて茹で、氷を入れてキンキンに冷やした冷水でぬめりを落としながらあらい、ザルで余分な水気をきっておきます。
洋風刺身麺6
洋風刺身麺7
 やがてそうめんから余計な水気がなくなったのを確認したら、あらかじめオリーブオイルとケチャップを泡だて器で混ぜておいたボウルの中へ入れ、麺全域にケチャップを馴染ませるようにしてよく混ぜ合わせます。
洋風刺身麺8
洋風刺身麺9
 ケチャップがそうめんに十分行き渡ったらお皿へ高く盛りつけ、その上へバジルソースで和えたお刺身類(事前に冷やしておいた方が、もっとおいしく頂けます)を乗せます。…うーん、今さら言っても仕方のない事ですが、やっぱりオレンジがかったトマト色に染まったそうめんには若干抵抗感があります;。
洋風刺身麺10
洋風刺身麺11
 お刺身類を好きなだけ乗せ終えたらさらに上へパセリを彩りよく飾りつけ、そのままお箸と一緒に机へ運べば“洋風刺身麺”の完成です!
洋風刺身麺12
 赤く染まったそうめんにバジルソースで和えられたお刺身が合わせられた料理は今までに見た事がないので、一体どんな味がするのか見当もつきません;。ただ、パセリとバジルの清々しい香りが漂うので、匂いに関してはそこまで違和感は感じませんでした。トマト味のそうめんと刺身は、果たして合うのか…緊張の一瞬です(^^;)。
洋風刺身麺13
 それでは、麺と具がぬるくなってしまわない内にいざ実食!いただきますっ!
洋風刺身麺14

 さて、味の感想ですが…全く新しい無国籍風料理というイメージ!予想に反して、なかなかしっくりくる味わいです!
全く生臭くないお刺身に驚愕するリカさん
 ケチャップ味のそうめんを食べるのは初めての経験だったのでおっかなびっくりだったんですが、ケチャップの甘酸っぱさやオリーブ油の透明感ある油分がひんやりしたそうめんに意外とぴったりで、まるで「冷製の海鮮ナポリタン風そうめん」と例えたくなるような非常に面白いおいしさでした。
 バジルソースに入っているチーズの強い塩気が効いたコク、バジルのかすかな甘さや清々しい香りと、ガーリックオイルのガツンとくるにんにくの旨味がお刺身にばっちり合っていて、どこかマリネを彷彿とさせるような味わいに仕上がっています(生魚で飛びっきり新鮮という訳ではないのに全然生臭くなく、なおかつマリネに似ている割には酸味がほとんどなくて食べやすかったです)。イタリア風のようで洋風のような、けれどもどこか和を感じる摩訶不思議な味ですが、個性的なトマト味のツルツル麺をジェノベーゼ風バジルソース味の刺身がしっかり受け止めていて、相当に調和のとれた一品でした。
 肉厚でプリプリなホタテ、コリコリした吸盤がたまらないタコ、シコシコした歯触りのイカが特にバジルソースと合っており、爽やかなカルパッチョ風って感じでよかったです。また、麺とソースを試しに混ぜてみましたがそれも濃厚な後口に変身してウマーでした。そうめんというよりは喉ごしのいい冷製パスタみたいなお洒落な旨さです。

 最近は暑さのあまりそうめん・冷麦・そばを、それぞれとろろ・めかぶ・納豆・大市民風豚肉そばつゆのどちらかの具と合わせるかそのままで食べるかしかせずに食べていた為「さすがに飽きそう;」と思っていましたが、『おかわり飯蔵』風なら目新しい上に美味しいので当分飽きずに楽しめそうです(^^)。お刺身は何個か抜けていてもそれなりにおいしいので、色々試しながらまた挑戦してみる予定です。

●出典)『おかわり飯蔵』 原作:魚柄仁之助 作画:大谷じろう/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『おかわり飯蔵』の“和風刺身麺”を再現!

 実を言いますと、小さい頃から私はあまり「運命」という言葉が好きではありません。似て非なる発想の「引力」や「ご縁」という言葉はそこまで抵抗がなく、むしろ好きなのですが、「運命」は始まりから終わりまで一方的に筋書きが決められているかのような響きで、何やらむっとしてしまうのです;(ご不快でしたらすみません)。正直、自分なりに悩み迷いつつも懸命に進んできた道が全て誰かの手によってかっちり決められてきたのだとしたらやりきれない心境になりますので、仮に何かそういう設定のような物が本当にあるとしても、大きな流れは変えれずとも小さな流れだけは自分で選択可能な仕組みだったら嬉しいな…と思う今日この頃です。
 どうも、上記のようなたいそれた余計な心配をせずともごくごく平凡で何の変哲もない人生が確定していそうな管理人・あんこです。 

 今回再現する漫画料理は、『おかわり飯蔵』にて主人公・飯蔵さんが離婚寸前のある新婚夫婦の為に作った創作料理・“和風刺身麺”です!
和風刺身麺図
 飯蔵さんがお世話になった恩人の一人に、原宿で結構大きな古道具屋さんを経営しているものの、パンチパーマ・グラサン・アロハシャツというトリプルで怪しい外見な五十代くらいの男性・荒関さん(通称:社長)がいます。飯蔵さんが古道具屋<JIN>を営むきっかけになった人物で、年齢は何十歳も違うものの公私共に何かとお世話になっているとの事でした。けれども、飯蔵さんをかわいく思うがあまりに時々行き過ぎた親切をする事が多く、初登場時など飯蔵さんのお店の看板を「相変わらずセンスのない看板やなァ…店頭はお客様が入りやすくせなアカンと言うたのに(´・ω・`)ヤレヤレ」という理由で、無断でお店によじ登ってぶら下がりカッターナイフを使いビリビリと引き裂いてしまうというかなりショッキングな行動を取っています;。その様子は一見するとまるで妖怪クモ男のようで、普段は心の広い飯蔵さんもさすがに顔を真っ赤にして爆発寸前になっていましたが、この期に及んでなおも図々しく「まあまあ、ハンちゃん!笑顔よぉ、笑顔っ(゜∀゜;)アタフタ!」とごまかしにかかる辺り憎めないキャラだと思いました;。ちなみにこう見えてこの社長、意識的にしろ無意識的にしろ飯蔵さんに多大な影響を与えていますので、いつかご紹介できればと考えています。
一見怪しいおじさんに見えますが、一応やり手の社長さんです;
 そんなラテン系のノリで根っから明るい社長ですが、その甥で銀行員をやっている詩郎さんはどこか根暗な雰囲気が漂う少し神経質な男性で、ネット上にて知り合い三年後に結婚した妻・リカさんの気を逆撫でしてばかり。古い道具に手を加えて生まれ変わらせる事を仕事にする社長とは正反対で何でもすぐに捨ててしまうタイプで、最終的には「古くてぼろい」という理由だけで深く考えもせずに飯蔵さんに売った古時計が、実はリカさんの亡き父の形見だったという事件がきっかけで別居してしまい、早くも新婚三ヶ月目にして離婚の危機に晒されてしまいます…。
 リカさん曰く、「相変わらず、自分の話しかしないのね。七時までに帰ってご飯を作れとか、家庭に入れとか…私だって詩郎との生活は大事にしたかったけど、せっかく積み上げてきた仕事を途中で投げ出したくないのよ」「いつぞやの夕食の時は、そうめんは手抜きだってひどく怒ったし」「あなたが好きで勧めてくる刺身も牛乳も、私は嫌い」との事で、詩郎さん本人が嫌というよりは相手の気持ちを思いやらずに自分の意見を押し付けてくる姿勢が耐えられなかった様子。個人的に、「合わない」という事実よりも「合わせようとしない」という意識の方がより深刻な問題だと感じていますので、リカさんが悲観的になる理由も分からないではないな~と思いました。
新婚生活もつかの間、すれ違ってしまった詩郎さんとリカさん夫妻
 けれども、ひょんな事でお二人の成り行きを一部始終見ていた飯蔵さんは詩郎さんの尋常ではない落ち込み具合を見ていて放っておけなくなり、荷物をまとめて出て行こうとしていたリカさんに「気持ちはよう分かるけど…落ち着いて一緒に飯でも食べらんね。とにかく、二人はコミュニケーションが不足しとるんよ」「案外、これが二人の問題を解決してくれるかもしれんどぉ」と言い、リカさんが苦手な刺身のパックを差し出して呼び止めます。当然、リカさんは訝しんで帰ろうとしますが社長とヒロイン兼新米編集者・さくらさんが必死に呼びとめ、飯蔵さんに急いで場を和ませる為のお料理を作ってもらいます。そうして僅か十分足らずで飯蔵さんが即興で作り上げたのが、この“和風刺身麺”と“洋風刺身麺”です(“洋風刺身麺”は、近い内に改めてご紹介いたします^^)!
 作り方は比較的簡単な方で、小さく切った刺身・すった山芋・生わさび・刻みネギ・そばつゆを混ぜた物を茹でたそうめんの上にかけ、仕上げにちぎった海苔をかけたらもう出来上がりです。あまりにもお手軽なので、三十代になるまでそうめんすら茹でた事がなかった詩郎さんでも「たったこれだけ?!」と言わせしめていました;。飯蔵さんが言うには、女性向きな“洋風刺身麺”と違いこちらの“和風刺身麺”は男性向きだそうで、山かけそばや刺身好きな方には堪えられない料理だとの事でした。
 味も見た目も全く違う“和風刺身麺”と“洋風刺身麺”ですが、実はこの二種の料理は詩郎さんとリカさんご夫婦に、間接的にしろ非常に大事な事を教えてくれます。本当は今すぐにでもしゃべっちゃいたいですが、ここから先を書くと“洋風刺身麺”記事を書く時に困ってしまうので、今回はここまでに留めておきます(^^;)。
その場つなぎの一言で編み出された、偶然の産物なそうめん料理です;
 どんどん蒸し暑くなっていくのと比例して、当管理人の体力もすごい勢いで減っていってしまっている為(その為、最近は更新が間遠でした;。ご心配をおかけし、申し訳ございません)、もう一度元気を取り戻す為にも早速作中のレシピ通り再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、そうめんの上にかける具作り。既に刺身サイズになっているマグロ、甘エビ、イカ、タコ、ホタテ(今回、作中で明記されている魚介類を用意して使用しました)を流水へさっと一瞬だけくぐらせた後水気を拭き取り、包丁でさらに食べやすい小さなサイズへスライスします。
 ※ホタテの場合、横にスライスしてから小さく切るのもいいですが、縦割りにして切ってもシャキッとした心地よい歯ざわりになるのでお勧めです。
和風刺身麺1
和風刺身麺2
 ボウルへすりおろした山芋、練りわさび、刻みネギを入れ、まんべんなく混ぜ合わせます。面倒な時はこの時に全ての材料を一緒くたにして入れて混ぜてもOKですが、この段階でわさびとすりおろした山芋がしっかり一体化するまでよく混ぜた方が味が一段とアップする上に食べやすくなるので、なるべくきっちり混ぜる事を推奨します。
和風刺身麺3
和風刺身麺4
 そこへそばつゆ(市販されている普通の麺つゆでも大丈夫です)、先程下ごしらえしておいた刺身類を全部投入し、よく混ぜます。濃い目の味がお好きな方は、おろした山芋が茶色く染まるまで入れてもOKです。これで、具は一応出来上がりです。
 それにしても、パッと見だとまるで焼く前のお好み焼きのタネみたいだったので、思わずこのままフライパンに広げて焼いてしまいたい衝動に駆られました;。実際、そうしても美味しそうです。
和風刺身麺5
和風刺身麺6
 この具を冷蔵庫で冷たくなるまで冷やし、その間にそうめんを茹でて冷水で冷やしてからザルで水気をきっておきます(そうめんは、「揖保の糸」がダントツ美味しいのでお勧めです!)。やがて余計な水気がなくなったのを確認したらそのままお皿へ盛りつけ、上から具をトロ~ッとかけます。その際、そうめんも具も高く積み上げる事を意識すると見た目がぐんとよくなります。
和風刺身麺8
和風刺身麺7
 具を好きなだけそうめんにかけたら軽く炙って香りを立てておいた海苔を指でちぎりながらふりかけ、お箸と共に机へ運べば“和風刺身麺”の完成です!
和風刺身麺9
 甘エビのピンク、マグロの赤、ネギの緑、とろろの白、海苔の黒など、意外にもカラフルな仕上がりでびっくりしました。さすがにパスタに見えるとまではいえませんが、それでもパスタ風に見せかけた新しい創作麺料理には十分見えます。そうめんはボリューム感と栄養がそんなにないのが欠点でしたが、このそうめんは見事にそこらへんの課題を克服しているな~と感心しました。
和風刺身麺10
 それでは、そうめんに味付きとろろをしっかり絡めて刺身と一緒にお箸でつまみ、いざ実食!いっただっきま~す!
和風刺身麺11

 さて、味の感想ですが…一口食べたら止まらなくなる程ウマーーー!作中でさくらさんが言っていた通り、涼しげな夏向きの料理です!
予想以上の旨さに衝撃を受け、背後で雷がスパークしてる詩郎さん^^;
 上にかかっている山芋には、カツオの濃い風味が効いてうっすら甘辛い味わいが特徴的なそばつゆが隅々まで混ざっており、その粘りがそうめんへトロトロ~としっかり絡んでいくので一気にズルズルッといけちゃいます(そうめんが極細なのが効を成し、とろみの中にそのまますっぽり包み込まれているみたいな状態になっている為すごくひんやりと口当たりがいいです)。噛んでいく内、徐々にわさびのツーンとくる和の辛味が刺身やそうめんのおいしさを最大限に引き出していくと同時に全体をぐっと引き締めており、おかげで最後まで飽きずに食べられました。例えるとするなら「わさび風味の海鮮とろろそうめん」って感じで、ネギのシャキッとした歯触りと鮮やかな香りがいいアクセントになっています。
 定番の山掛け風になったマグロ、とろろの淡泊そうで割と強烈な味に負けないくらい甘いイカ、コリコリした歯応えと山掛けのぬるぬる感がいい対比になっているタコなどの具が特にこのそうめんとぴったりな相性で、具としても単品としてもそのまま楽しめる程高クオリティな出来栄えでした。そうめんの他にもそば、冷麦、パスタなどと合わせてもなかなかいけそうだと思います。そこそこボリューム感があるのに食欲のない時でもツルンと軽くいけそうな、創作和食っぽい一品でした。

 刺身に出来る新鮮な魚介類をたっぷり使うので材料費が高くつくのが難点ですが、それさえ除けばまさに夏に最適な贅沢そうめんです!とろろでしっかりスタミナがつく上、暑い時でもすいすいとお箸が進むので夏バテ気味の体にガツンと効く感じでした(^^)。調理工程自体は簡単ですので、色んな方に是非お勧めしたいです。

●出典)『おかわり飯蔵』 原作:魚柄仁之助 作画:大谷じろう/小学館
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プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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 …『百姓貴族』
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