『華中華』の“目出鯛チャーハン”を再現!

 当管理人は、何故か「卵かけご飯にはまる→飽きる→はまる→飽きる」のループを定期的に繰り返しているのですが、最近またはまり始めてきている為しょっちゅう食べています。麺つゆ味にポン酢味、具にはちりめんじゃこor納豆or明太子orきゅうりの柴漬けなど様々なものを試しては「旨し!」と感嘆していますが、最近見つけた一押しの具はフタバのご飯の友というふりかけ!濃厚なかつお顆粒とパリパリ海苔が卵かけご飯にぴったりで、おかげで一向に卵かけご飯に飽きる気配がありません;。
 どうも、バター+醤油+カツオ節の組み合わせも侮れないと考えている管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが自身の結婚式で作って両家のご家族達に振舞った“目出鯛チャーハン”です!
目出鯛チャーハン図
 桜が咲き乱れる春の季節、ハナちゃんが康彦さんに突如プロポーズされてから約半年が経過した、ある大安吉日の日。戸惑い迷いつつも、一歩一歩確実に歩んで自分の信じる道を進み続けてきたハナちゃんは、いよいよ待ちに待った結婚式を身内だけでひっそりと挙げる事になります。元々普段から規則正しく早起きをしているハナちゃんですが、さすがにこの日は特別だった模様で常よりも早く準備を終えており、自室で楊貴妃さんと軽くおしゃべりをしていました。いつも人の事ばかりを考えて自分の事は二の次三の次なハナちゃんを心配した楊貴妃さんは「今日は誰の為でもなく、自分自身の幸せの為にあるんだよ。分かってるね!」と叱咤激励し、ハナちゃんはそれに元気よく「はい!」と答えます。その後、少し間が空いた後に自然にそっと寄り添い、「結婚おめでとう。ハナちゃん」「ありがとうございます、楊貴妃さん」と静かに語り合っていました(このシーンは、『華中華』で文句なしに一番の名シーンだと思います)。
 思えば、ハナちゃんが徳島の高校を卒業してすぐに横浜中華街の満点大飯店へ単身修行に来てからの約二年間、時には友達のように、時には師匠のように、そして時には母のように厳しくも温かく一番近くで支え続けてきたのは楊貴妃さん一人でした。お人よしなハナちゃんは全く自己主張をしないので、一人だけで修行をしていたら日の目を浴びる機会は相当後になっていたであろうことが容易に予想がつきますが、幽霊と言う特殊な存在性を活かしてハナちゃんの力を引き出そうと協力してくれた楊貴妃さんのおかげで、様々な出会いや実になる修行をする事が出来ました。その為、たった二年と言えど、ハナちゃんは仕事・私生活ともに濃密で充実した生活を送れたと思うので、まさしく千人に一人の幸運な料理人だな~と思いました(無論、幸運を幸運だけに終らせず、努力してそれらのチャンスをがっちり掴んできたからこその現在だとは思いますが;)。また、どうやら楊貴妃さん自身女性料理人を育てたのは初めてのようだったようで、この時はかなり感慨深そうな表情をしていました。ある意味、子のいなかった楊貴妃さんにとってハナちゃんは娘のような存在で、それゆえ感動もひとしおだったのかもしれません。
 結婚式場は、ハナちゃんが毎日お昼休みの時にチャーハンを作っている、もはや第二の両親と言っても過言ではないおじいさんとおばあさんが暮らしている上海亭の二階にある座敷の部屋。呼ばれた招待客は、ハナちゃんのご両親と妹の紀子ちゃん、康彦さんのご両親、そして仲人をつとめることになった上海亭のおじいさんとおばあさんの七人(あと幽霊も加えるなら、合計八人です^^)のみという質素なお式でしたが、ハナちゃんはとても幸せそうでした。ちなみに実はこの時、上海亭の表には例の満点大飯店名物のデコボコ先輩トリオ、ちび太・ヒョロ吉・ブーちゃんが偶然通りかかっていたのですが、二階からかすかに聞こえる「高砂や~浦舟に帆をかけて~」という定番の歌詞を聞いて「こんな店を貸しきって結婚式?どんなカップルなのか、顔が見てえよ!ケケケ」と笑っていました;。新郎新婦にとっては冷や汗ものなニアミスですが、個人的には「華子が結婚~?絶対ないない!」と散々馬鹿にしていたのにとうとう先を越されたとちび太先輩が知ったら、一体どんな反応をするのかちょっぴり見てみたかった気もします(^^;)。
とうとう結婚したハナちゃんと康彦さん
 この後、一通りの段取りが済んだハナちゃんは一旦お色直しをするのですが、その時着替えてきた衣装は何と中華料理人の白衣!両家のご両親ともに「な、何や華子、その格好は!」と動揺するのですが、ハナちゃん曰く「これが、私の一番の晴れ着なんです」「今日、私が康彦さんのお嫁さんになれたのは、父ちゃんと母ちゃんがこの横浜中華街へ料理人の修行に出してくれて…そして、こちらの上海亭さんと知り合いになれて、昼の休憩時間にチャーハンを作らせて頂き…(中略)康彦さんとお見合いさせてもらい、結婚出来たんです」「全てが、この中華料理の白衣があったからこそです!」とのことで、とてもしっかりした考えを述べて納得してもらっていました。かく言う当管理人も、初見時は仰天しましたが、今ではハナちゃんらしいなとしみじみさせられる場面です。
 この時になって、初めてハナちゃんは夫婦になって最初の共同作業について康彦さんと事前に打ち合わせをしていたとみんなに暴露し、「私の幸せを形にしたチャーハンを召し上がって頂きたいんです!」と話して康彦さんと一緒に厨房へ移動します。そしてみんなが見守る中、式の際に飾ってあった祝い鯛を使ってハナちゃんと康彦さんが作り上げたのが、この“目出鯛チャーハン”です!
 豪勢な見た目ですが作り方は意外とお手軽で、ごま油・にんにく・しょうが・醤油・日本酒などで味付けして米粉の衣をつけて揚げた鯛のから揚げをぐに基本チャーハンを作り、素揚げした鯛のお頭つきの骨と青しその上に飾ったら出来上がりです。鯛を捌くのが難しい場合は、鯛の切り身を使用して飾りなしのお手軽バージョンを作ってみてもOKとの事でしたが、鯛一尾を丸ごと使って作ると簡単な割りにとっても手がこんで見えて場が華やかになる為、大勢で集まる時はそちらの方がおすすめだとレシピ欄にて説明されていました。確かに、こんな見るからに目出度いチャーハンがあったら祝いの席では盛り上がりそうです(^^)。
 チャーハンが完成した後、一同は一階のお店スペースで“目出鯛チャーハン”を食べるのですが、あまりにも美味しい上にハナちゃん達の幸せが伝わってきてみんな感動した為、心配したハナちゃんが「お、お味はいかがですか?」と声を上げるまで声を出さずに静かに味わっていました。もちろん、この“目出鯛チャーハン”は楊貴妃さんも別の場所で食べており、「旨いチャーハンで人を泣かせるなんて…ハナちゃんだけだよ!」と一筋の涙を流していました。
 実を言いますと、この巻をリアルタイムで買ったばかりの当初はあまりにも綺麗なまとまり方と裏表紙の如何にもな絵とで、「もしや、最終回…?」とハラハラしていたのですが幸いそれは杞憂で、結婚式後一泊二日の新婚旅行へ出かけるハナちゃんと康彦さんの姿が最後に確認できたのでほっとしたという思い出があります;。
いつの間にか、チャーハン作りの腕はお父さんをも超えていました
 鯛を捌くのは今まで一度も無かった為ずっと躊躇していたのですが、せっかく一巻からここまでハナちゃんの成長を追ってきたのだから…と一大決心し、思い切って作ってみる事にしました。未熟な点は多々あるので恐縮ですが、早速巻末のレシピ通り再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、鯛の下準備。鯛一尾を用意してウロコを落とし(専用器具を使って水の中で作業を行うと、ウロコが飛び散らずに楽に落とせます)、内臓を取ったら頭を残るようにして三枚おろしにします。三枚おろしにして取った身から中骨と腹骨を包丁とピンセットで取り除き、皮付きのまま三センチ各のブツ切りにします。
 ※鯛の骨と背びれと尾びれは相当に硬く鋭い為、気をつけて捌かないと非常に手を切りやすいので要注意です。あと、水中でウロコを取ると後々掃除も楽なのでおすすめです。
目出鯛チャーハン1
目出鯛チャーハン2
 ボウルへ、水気をキッチンペーパーで拭き取っておいた皮付き鯛のブツ切り、おろししょうが、おろしにんにく、醤油、ごま油、日本酒、こしょうを投入して混ぜ合わせ、しっかり下味をつけます。鯛は一見淡白そうに見えますが、どんなに強い味付けにしても結構味が残るので、濃い目がお好きな方は調味料を多めに使っちゃっても大丈夫です。
目出鯛チャーハン3
目出鯛チャーハン4
 皮付きの鯛に下味が十分に馴染んだら、米粉をまぶしておきます。ビニール袋の中に米粉と水気を切った皮付きの鯛を入れて、その中でポンポン弾ませるようにすれば簡単に衣がつきます。
 何でも、米粉は素材にごってりつきにくい上に油を吸いにくいので揚げ物がヘルシーに仕上がりやすいとの事で、おまけに時間がたってもサクサク感が持続しやすいという優れものなのだとか。小麦粉に比べるとグルテンが少ない為、少ない油でもカラッと揚がりやすいのが特徴だそうです。
目出鯛チャーハン7
目出鯛チャーハン8
 次は、揚げ作業。尾頭付きの鯛の骨をキッチンペーパーで水気を拭き取って油がはねないようにし、飾りつけ用として170度くらいの油で素揚げしておきます。その際、頭としっぽも隅々までカリッと揚がるよう注意して揚げます。
 ※後でチャーハンを乗せるので、この時油分をきっちり取らないとチャーハンがベチャっとしてしまいます。その為、念入りに油は拭き取っておきます。
目出鯛チャーハン5
目出鯛チャーハン6
 骨を揚げ終えたら油の温度を180度まで上げ、米粉の衣をつけた皮付きの鯛を入れて揚げます。やがて、表面はカリッと、中はふっくらと揚がってきたらすぐに取り出して油をきります。これで、具となる鯛の唐揚げの出来上がりです。身がぷりぷりしているのが一目見ただけで分かった為、味が楽しみです。
目出鯛チャーハン9
目出鯛チャーハン10
 今度は、主役のチャーハン作り。中華鍋(又はフライパン)で、以前に作り方をご紹介したハナちゃん流基本チャーハンのレシピ通りに、基本チャーハンをさっと作っておきます。その基本チャーハンの中へ、まだ熱々の鯛の米粉唐揚げを加え、ざっと混ぜ合わせます(鯛の身が崩れたり、衣がはがれたりしない程度に優しくあわせるのがポイントです)。
目出鯛チャーハン11
目出鯛チャーハン12
 鯛の米粉唐揚げと基本チャーハンが混ざったら火からおろし、鯛の尾頭付きの骨の上へチャーハンを盛り付けて仕上げに青しそをトッピングしたら“目出鯛チャーハン”の完成です!
目出鯛チャーハン13
 見た目は上品かつ薄味そうに見えますが、香りはにんにく醤油特有の胃袋を鷲づかみにされるような強烈な香りの為、食欲をそそります(なので、作中みたいに婚礼の式に出す時は余程気心が知れた仲の方ばかりでないと、問題になるかもしれません;)。鯛の鮮やかな紅色とチャーハンの目にも眩しい黄色が見るからにめでたい感じで、お祝いの席に相応しいチャーハンだと思いました。
目出鯛チャーハン14
 それでは、冷めてしまわない内にいざ実食!いただきまーすっ!
目出鯛チャーハン15

 さて、味はと言いますと…見た目といい、味といい、贅沢な気分に浸れるチャーハン!タイの貫禄ある旨さが活きてます!
楊貴妃さんも、思わず涙
 唐揚げにする事によってムチムチシコシコした歯触りに変化したタイの皮、その皮と身の間にあるねっちりプルプルしたゼラチン質っぽい脂身部分、そしてしっとりジューシーで品のいい深い味わいが特徴的なタイの身が口の中で混然となり、非常に美味です。それまでは他の魚の唐揚げもそれぞれおいしいと思ってはいたんですが、タイの唐揚げは繊細な後口と迫力のある旨味が両立していてまさに別格だった為、さすが魚の王様だと感心しました。
 にんにくの力強い風味、ゴマ油の濃いコク、しょうがの爽やかな香りが効いた豪快かつこってりした醤油味の下味がタイによく合っており、タイの濃密な旨みがさらに強調された「中華風鯛唐揚げ」ってイメージです(タイの淡い味が消えてしまわないか心配でしたが、タイは白身にしてはかなり存在感のある旨さなので逆に深みが増した出来栄えで、ほっとしました)。作中でハナちゃんのお父さんが「これだけでも旨そうやな!ビールのつまみに最高や!」と言っていましたが確かにその通りで、ご飯のおかずにもビールのおつまみにも向いています。正直、もはやこのタイの唐揚げだけでも立派な一品料理だと思いました。
 米粉を使ったせいか衣があまり油を吸っていない印象で、薄くカラッとしていてべとつかない香ばしい衣に仕上がっているのが印象的でした。このがっつり濃いめな唐揚げと、シンプルな基本チャーハンは相性抜群で、フワフワな炒り卵とシャキシャキした長ネギが全体に程よいアクセントを付け足していたのがよかったです。

 見た目の華やかさといい、味の完成度といい、記憶に残るチャーハンでした。鯛の存在感を際立たせつつ味をも向上させる、一石二鳥な一皿です。お祝い事にお出しする鯛料理と言えば塩焼きくらいしか思いつかなかった管理人ですが、こんな風に大胆にチャーハンへと生まれ変わらせるのも立派な一つの手だと感じました。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『セイシュンの食卓』の“ミーソソース”を再現!

 先日、相方さんから「そろそろ鍋がおいしい季節になるな~。楽しみだ」と言われたのに大きく頷きました。鍋は細かい事を気にせず、好きな食材を昆布出汁入りの土鍋へ投入して煮るだけであっという間にウマーに出来上がる為、最近ではすっかり頭の中が鍋気分になりつつあります。その為、最近ではスーパーで白菜を見るたび「まだそこまで寒くないし、値段もまだ高いからもう少し待ってみよう」と気になっている今日この頃です。
 どうも、中でも『大市民』の白菜鍋は冬の鉄板メニューな管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『セイシュンの食卓』にてアパートの管理人さんがある下宿人の男性に振る舞った“ミーソソース”です!
ミーソソース図
 今回ご紹介する『セイシュンの食卓』の一エピソードは、昭和の匂いが未だ残る古きよきアパート内で起こった小話です。そのアパートの管理人さんは、物静かな雰囲気が特徴的な美貌の未亡人。アパートに住む下宿人達の中でも金銭的に困っている学生さん達には、仕送り前に自宅へ呼んで夕ご飯をご馳走するという心優しい振る舞いをする女性で、おかげで懐が寂しい学生さん達はどんなにお金が無い時でも餓え知らずでいられました(初見時は、この管理人さんは『めぞん一刻』の響子さんがモデルになったキャラなのかな~?とつい勘ぐってしまいました;)。
 ある日、口がうまい学生の坂口君と、その友達で実直なのが取り得の倉田君が金欠だった時、管理人さんの元はいつもの如く二人に夕食をご馳走します。その時、管理人さんの作戦によって坂口君には普通のレトルトのミートソーススパゲティが出されますが、倉田君の方にはひと味違ったスパゲティが差し出されます。それが、この“ミーソソース”です!
 作り方はものすご~く簡単で、レトルトのミートソースに味噌・砂糖・醤油を入れて煮詰め、よく混ざったら茹でたスパゲティにかけるだけというお手軽さ。単にレトルトのミートソースへちょこっと手を加えただけの、もはやお料理とはいえないようなレシピですが、作者であるたけだみりこ先生曰く「ミートソースからミーソソース。見た目は同じでも味はぐっと奥深い」との事で、食べたらびっくりする事請け合いなお料理だとお勧めされていました。
 事実、倉田君は“ミーソソース”を一口食べた途端「う…うまい(゜Д゜*)!何ですかこれ、かわってますね」と素直に大喜びしており、隣でごく普通のミートソーススパゲティを食べていた気の毒な坂口君を「な…なんだ?ただの缶詰だろ?」と内心慌てさせています;。そして、管理人さんからミートソースの感想を聞かれた坂口君は追い詰められた心境になってやけくそになり、「あ…お、俺もこんなの食べたのは初めて!やっぱり手作りは違うなー」と調子よく応対していました。
 …しかし、スパゲティを出した管理人さんには坂口君がいい加減な事を言っている事がよくわかっていた為、その貞淑そうな外見とは裏腹に「やっぱり、あいつは信用できん。あっちはただの缶詰だったのに…」となかなかえげつない事を心の中で呟き、家賃滞納グラフで坂口君がダントツトップだったのを思い出しながら呆れ顔になるのでした…(ただ、坂口君と同じ立場になっても「え~?これ、普通のレトルトじゃないですか~?倉田君食べ比べさせて」とか、「別に、普通です」などという馬鹿正直な返答は、当管理人のような気の小さい人間には難しそうなので、個人的にこういう方法で信用度を測るのはちょっと待ったをかけたいですorz)。
一つは普通のレトルト、もう一つは味噌入り
 レトルトのミートソースは飽きやすい味なので、大分前に食べてそれっきりご無沙汰だったのですが、もし味噌を加えるだけで味が大幅に改善されるのだったら、忙しい時に是非多用したいともいました。最近、スーパーの特売セールで安く仕入れることが出来た事ですし、早速再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、ソース作り。小鍋にレトルトのミートソース(缶詰の物でも可です)をそのまま投入して弱火~中火にかけ、そこへ味噌を加えて木ベラでよく混ぜ合わせます。ちなみに、作中では味噌の種類について全く言及されていなかった為、今回は一番無難な合わせ味噌を使用してみました。味噌は最初なかなか混ざりにくいですが、両方とも温まってくるとすぐに混ざりやすくなりますので大丈夫です。
ミーソソース1
ミーソソース2
 ミートソースと味噌が混ざってソース全体が温まり始めたら、醤油と砂糖を入れてさらによく混ぜながら煮詰めます。この時、こまめに味見をしながら味の微調整を行った方がいいです。これで、ソースは出来上がりです。
 ※なお、味噌は入れすぎると塩辛く、かと言って少なすぎても味噌のよさが全然活きてこない為、ちょっとずつ入れながら自分好みの濃さにしていった方がいいと思います。個人的には、スプーンでちょっと食べてみて「少しだけ薄いかな?」くらいが後々ちょうど良かったです。
ミーソソース3
ミーソソース4
 その間、スパゲティを茹でておきます。ありがたい事に、高価なスパゲティよりも安価なスパゲティの方がこのソースにはぴったりなので、スーパーで特売になっている物を推奨します(あと、太さはやや細めの1.4mm程度が合う気がします)。
ミーソソース5
 茹でたてのスパゲティをお皿に高く盛りつけ、その上へあらかじめ温め直しておいた先程のソースをかければ“ミーソソース”の完成です!
ミーソソース6
 香りはミートソースのそれで味噌の匂いは全く、見た目もごく平凡なので、何も言われなければ普通のミートソースとしか思えなさそうです;。確かに、これならレトルトのミートソースと比べても見た目と香りで自分の物と違うものだとは絶対気付かないだろうな~と感じました(^^;)。ここまで何の変化もないと本当に味は違うのか不安になりますが、実際はどんな味がするのか非常に興味深いです。
ミーソソース7
 それでは、出来たての内にいざ実食!いただきま~す!
ミーソソース8

 さて、味はと言いますと…どことなく和風でウマーーー!ミートソースのようでミートソースではない、ひと味違った旨さが印象的です!
 意外にもミートソースの方が味が濃くて前面に出ている為、一口食べてはっきり味噌だとは分からない感じで、食べ進めていく内に鼻の奥でかすかに漂う懐かしい香りで初めて味噌だと気付くくらいです。しかし、味噌を加えた事によってレトルトとは思えない程複雑な深み、熟成された塩気、何とも言えないこっくりとした甘辛さがグイグイ舌を攻めてくるので、目立たない所でしっかり仕事しているイメージの美味しさでした。
 あらかじめよく煮てあってトロトロなトマト・玉ネギ・にんじん・ひき肉・マッシュルームなどの具は味噌との相性が抜群で、そのままだとおいしいもののインパクトにかける味だったのが、味噌によってよりメリハリのついた仕上がりになっています。作中でたけだみりこ先生は、このソースの事を「ジャージャー麺の和洋折衷型」みたいな味わいだと述べていますが確かにそんなイメージで、私なりに例えるならば「洋風トマト肉味噌スパゲティ」だと感じました。
 ケチャップをたっぷり入れたミートソースに似通った甘酸っぱさですが、それよりははるかに酸味が少ないのでどぎつさはなく、あっさり頂く事が出来ます。コシのある茹でたてシコシコスパゲティはもちろん、豆腐、うどん、茹でたじゃがいもにかけても合いそうでした。味噌によってぐっと奥深くなった不思議なコクは、一食の価値ありだと個人的に思います。

 作ってみる前は、味噌のほうが分かりやすく主張してくるのでは…と考えていましたが、実際に食べてみると飲み込んで少しした後に味噌特有の香りが鼻腔をふわっと刺激するのみで控えめだった為、言われなければ味噌が入っているとは分からないかもしれません。赤味噌、白味噌、あわせ味噌など、色々な味噌で試してみたら面白いと思います。

●出典) 『セインシュンの食卓』 たけだみりこと東京ブリタニアン/リクルート出版
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『華中華』の“イカチャーハン”を再現!

 台風が夏の空気を吹き飛ばしたのか、ここ数日急に涼しくなりました。風に氷の粒を思わせるような、何ともいえない匂いが混ざり始めてきた為、つい条件反射的に「中華まんの新作、そろそろチェックしないと…」という肥満人間にありがちな思考をしている今日この頃です。
 どうも、頭の中は既に秋用のメニューでいっぱいになりつつある管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが台風の夜に康彦さんと楊貴妃さんの為に作った夕食“イカチャーハン”です!
イカチャーハン図
 満点大飯店の夏限定・ビーチハウスの営業も残り僅かとなったある日、ハナちゃんのいる湘南海岸へ大型の台風が接近してちょっとした騒ぎになります。実を言いますと、不況が続く中でも満点大飯店のビーチハウスはハナちゃんが去年考え出した“横浜中華街ソースチャーハン”と、今年閃いた“西瓜チャーハン”が話題を呼んで飛ぶように売れていた為「今日こそ、一日の最高売り上げ記録が塗りかえられるかも…!」とスタッフ達から期待されていたのですが、このまま営業するのは危険だと考えた実質上のオーナー・マダム奈可子の判断でビーチハウスは閉店時間が早まり、惜しくも記録更新にまでは至りませんでした。この時、マダム奈可子は少々がっかりしつつも「仕方ないわ。自然にはかなわないもの…」と独り言のように呟いていましたが、潔い英断だったと思います。
 一方ハナちゃんはと言うと、三浦半島での農業が忙しくてなかなか湘南海岸まで来る事ができない康彦さんと約二週間会えない状態が続いて寂しくなっていた矢先だったのですが、悪い事は重なる物で、この時台風対策の為にビーチハウスに一人残り窓や扉の補強を行ってから泊り込むと言う踏んだり蹴ったりな役目を負わされていました;。正直、台風で辺り一帯に暴風が吹き荒れている中木造のビーチハウスに一人で台風対策をして泊まれとかよわい女の子に指令を出せるマダム奈可子は、かなり容赦ない経営者だと思います(^^;)。実際にこんな事を言われたら、チキンな当管理人の場合断る事は出来なくてもガクブル震え上がってすっかり萎縮しそうですが、ハナちゃんはいつも通りの暢気な様子でトンカチ片手に窓を封鎖していたので、華奢に見えて実は相当度胸のあるたくましい女の子なのでは…と感じました(・∀・;)。
 けれども、そんな中でもハナちゃんはいじらしい事に康彦さんを心配し、幽霊で長距離でもすぐにひとっ飛び出来る楊貴妃さんに三浦半島へ行って大丈夫かどうか見てきて欲しいとお願いします。当初、楊貴妃さんは「え~、今からかい…(´Д`)」とあからさまに嫌そうな顔になりますが、他ならぬハナちゃんの頼みだという事もあり、「その代わり、今晩は美味しいチャーハン頼むよ」と言い残し、台風の強い風に流されるようにして三浦半島へ飛んでいきます。
 しかし、楊貴妃さんが三浦半島に着いた時には、既に康彦さんは一人で留守番をしているハナちゃんを心配し、軽トラックに急ぎ乗り込んで湘南海岸へ向かおうとするまさに直前でした。ここら辺を読み返すと、似た者同士だな~と苦笑しつつ微笑ましい気持ちになります(^^)。そして、何時間か経過して真夜中になった頃、康彦さん(と、ちゃっかりその車に同乗して一緒に帰ってきた楊貴妃さん)はハナちゃんと久しぶりの再会を果たし、早速いちゃついていました;。
台風が直撃している中、車を走らせて来てくれた康彦さん
 その際、康彦さんはたまたま昔からの友達で漁師をやっている明さんから「港にある漁協のレストランで、三浦半島の新しい名物として人気が出そうな料理を売りたいって、漁協の組合長からお願いされてるんだ」「この新鮮な三浦半島の名産・お刺身でも食べれる冷凍イカを使って、未来の料理上手なお嫁さんに考えてもらえないかな?」とお願いされた直後に来ていた為、箱一杯の冷凍イカを持参してきています。康彦さんの方はそこまでせっぱつまっておらず、逆に「そんなに急いで料理しなくていいですよ」と言ってくれていたのですが、ハナちゃんは余程康彦さんが来てくれて嬉しかったのか、早速このイカを使って名物チャーハン作りに取り掛かります。そして、真剣な表情でレシピをメモにとる康彦さんと肩を寄せ合いながらハナちゃんが作り出したのが、この“イカチャーハン”です!
 作り方は不朽の名作料理・イカ飯とちょっと似ており、イカゲソ・イカワタ・ネギ・卵を入れてしょうが醤油等で味付けしたチャーハンを生のイカの胴に詰めてつまようじで止め、仕上げにフライパンで蒸し焼きにしたら出来上がりです。ハナちゃん曰く「しょうがとイカって、とても相性がいいんですよ」との事で、しょうがと醤油を要所要所で効果的に使うのがポイントだと作中で説明されていました。初見時は、香ばしく焼けたイカに、イカワタの旨みが染みたチャーハンという組み合わせが外れのわけが無い!とものすごく「食べたい欲」が刺激されたのをよく覚えています(´∀`*)。
 ちなみにこの後、ハナちゃん・康彦さん・楊貴妃さんはそれぞれ“イカチャーハン”をおいしく頂いてほのぼの和むのですが(但し、三杯あったはずのイカが二杯しかないと康彦さんが不思議がると言う、少しひやっとする場面はありましたが;)、食後に停電するというハプニングが起こります。が、真っ暗な中、ハナちゃんと康彦さんは大胆な気分になったのか、一晩中手を握って過ごすというラブラブ状態のまま夜を明かしていました;。楊貴妃さんはその様子を眺めて「青春だね~」と微笑んでいましたが、当管理人もしみじみ同感です。
ゲソチャーハンをイカの胴に詰めて焼くのがポイント!
 刻んだイカが入っているチャーハンは何度か食べた事があるのですが、イカを丸ごと楽しめるチャーハンというのは今まで見た事もなかったので、大分前から興味を抱いてました。九州はワタが小さめのヤリイカの方が主に出回っている為、ワタもゲソも大きめなスルメイカを手に入れるのにはそこそこ苦労したのですが、最近ようやく手に入れることが出来た為、早速作中のレシピ通り再現してみようと思います。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、イカの下準備。生のスルメイカの胴から内臓とイカゲソを取り出し、イカの胴は薄い軟骨を取ってから軽く流水で汚れを落としてから水気をきります。イカの内臓からイカワタを取り出したらブツ切りにしてボウルに移し、イカゲソは塩もみするか包丁の背でしごくかして吸盤から軟骨の輪を取り、一センチ前後の長さに切り分けます。
イカチャーハン1
イカチャーハン2
イカチャーハン3
 イカワタが入っているボウルへイカゲソを投入し、続けて日本酒、醤油、おろししょうが、ごま油を加えて混ぜ、下味をつけます。しょうがは普通の物と新しょうがのどちらでもいいのですが、新しょうがの方が香りが強く、その上辛味や苦味が控えめなのでイカには最適だと個人的に考えた為、今回は新しょうがを使用して作りました(ただ、普通のしょうがよりも水気が多いので、好みで使い分けるのがベストだと思います)。
イカチャーハン4
イカチャーハン5
 油を引いて熱したフライパンで、先程の味つきイカゲソ&イカワタを炒め(刺身用の新鮮な冷凍イカだったら、軽く火を通すだけに留めてもOKです)、全体的に熱が通ったらイカゲソが硬くならないうちに火を消してさっと別皿へ移して冷まします。これで、ゲソチャーハンの具は準備完了です。
イカチャーハン6
イカチャーハン7
 次は、ゲソチャーハン作り。別の中華鍋(又はフライパン)で、以前に作り方をご紹介したハナちゃん流基本チャーハンのレシピ通りにチャーハンを手早く作っておきます。この時、後で味付けした具を混ぜるので塩気が強くなり過ぎないよう、塩分やこしょうは控え目にして作るのがポイントです。
イカチャーハン8
 この基本チャーハンを仕上げる直前、先程用意しておいた具のイカゲソ炒め物を一気に投入し、ざっとあおりながらよく混ぜ合わせます。基本チャーハン全域にイカゲソやイカワタの味がまんべんなく混ざりきったら、ゲソチャーハンは出来上がりです。
 ためしにこの段階で一口味見してみましたが、これだけでもビールのおつまみに最高なおいしさでほっぺがおちそうでした(^^*)。ゲソのコリコリした歯ごたえが乙なチャーハンです。
イカチャーハン9
イカチャーハン10
 ここまできたら、後はいよいよ焼き作業。イカの胴の中へ、さっきのゲソチャーハン(ほんのり温かいかな~?って程度に落ち着いているのが理想です)をスプーンと手を使って慎重かつ丁寧に詰め込み、口を爪楊枝で留めます。全てのイカの胴にゲソチャーハンを詰め終えたら、薄く油を引いて中火に熱したフライパンに並べて焼きます。
 その際、餅米ほど膨らまないので結構詰めちゃっても余程入れすぎない限りは破裂しない為難易度は低めですが、入れるときにチャーハンがポロポロこぼれやすかったり、後で爪楊枝でとめる時に端から溢れて留めにくかったりと違う苦労があるので少し要注意です;。
イカチャーハン11
イカチャーハン12
 やがて表が焼けてきたら菜箸とフライパン返しを使用してひっくり返し、そのままフタをして蒸し焼きにします(作中にはない手順ですが、この時日本酒を少々かけてから蒸し焼きにすると焦げる心配なくイカの臭みも抜けるので、おすすめです)。フタを開けてイカ全体に火が通り、両面がこんがり焼けているのを確認したら強火にし、醤油を回しかけて香ばしく焼き上げます。
 ※あんまりやり過ぎるとイカに傷が入りますが、イカを転がしながら醤油を絡むつつ焼くと味がよく絡む上に見た目も美味しそうになります。ただ、焼きすぎは禁物です!
イカチャーハン13
イカチャーハン14
 焦がし醤油がイカ全面に絡んだらすぐに火からおろして一口サイズの輪切りにし、最後におろししょうがをお好みで乗っければ“イカチャーハン”の完成です!
イカチャーハン15
 蒸し焼きにしてじっくり火を通したせいか、とにかくイカの身がプリンとしているのに驚きました。イカの皮の紅色、中の真っ白な色、しょうがの淡い黄色、ゲソチャーハンの薄い焦げ茶色が見るからにおいしそうで、香ばしい醤油の香りとあいまってどんどん食欲がわいてきます。特に、イカに包丁の歯を入れてある程度まで切り進めた途端、切り口付近の白い身がつつ~っと皮からはみ出るようにして反りかえり始めた時には、否が応にもイカの味わいへの期待が高まりました。
イカチャーハン16
 それでは、熱々の内にいざ実食!いっただっきまーす!
イカチャーハン17

 さて、味の感想は…どことなく懐かしい味がしてかなりウマーーー!イカ好きにはたまらない迫力満点チャーハンです!
これはいい三浦名物になると、楊貴妃さんも太鼓判を押しました^^
 焦がし醤油の香ばしい風味がついているさっくり柔らかなイカの身から、イカワタの濃厚な旨味が染み渡ったチャーハンがはらりとほどけて噛み締めるごとにどんどん混ざり合って一つになっていく為、イカを丸ごと楽しむ事が出来ます。外側のイカは、イカ飯みたいに煮るのではなく表面をこんがり焼いてから少し蒸して仕上げたせいかプリプリした弾力がすごく、まるで縁日屋台のイカ焼きを思い出させるような味わいでした(エンペラのグリグリと歯を押し返すような弾力感溢れる食感がまた美味)。一方チャーハンの方は、「塩っぱくないイカの塩辛風チャーハン」というイメージを持ってしまう程イカワタ使用の塩辛とそっくりな香りと旨味で、こっくりした奥行きのある味が特徴的。また、合間合間で入り込んでくるイカゲソのコリコリした歯触りやネギのシャキシャキ感が小気味良かったです。
 新しょうがのすっきり鮮やかなな香気とキリッと清々しい辛味がイカワタの濃ゆさをちょうどいい加減に軽減させており、強烈な磯の風味がついている割には後口が重くなっていないのに感心しました。餅米ではなくうるち米のチャーハンが入っているので食べる時にパラパラこぼれて少し食べ辛いですが、粘りが控え目で中身もしっかり味がついていると食べやすいのでより万人向きな気がします。イカに包み込まれて半ば蒸されてほんのり湿り気を帯びたチャーハンはイカ本体のエキスが染みて味わい深く、噛むごとに癖になる美味しさでした。

 イカ飯とそっくりなように見えますが、食べてみるとまた違った個性的な味わいだったのでびっくりしました。イカ飯が素材の味を純粋に活かした和食とするなら、このイカチャーハンは技巧を凝らした和中折衷料理ってイメージです。作るのにそこそこ手間がかかりますが、その価値はある名海鮮チャーハンだと思いました。

○追記
 チャンボさん、先日は非公開拍手コメントをして下さり、ありがとうございます。大変遅れてしまいましたが、ご質問のご返答をさせて頂きます。持ち主である母に聞いた所、あの扇型の器は萩焼で、その昔祖父が故郷である山口県萩市にある窯元で購入したとのことでした。ただ、残念ながら、譲ってもらった母も買った場所までは聞かなかったとの返答だった為詳しい事はお答えできない状態です。あまりお役に立てず、申し訳ございませんでした。お褒めのお言葉、大変嬉しかったです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『貧民の食卓』の“日韓共同開催風冷やしうどん”を再現!

 リアルでもネットでも、「芸能人の○○を見た(話しかけた)けど、テレビと違って態度悪かった、嫌な奴だった」という話を昔から沢山聞きますが、個人的にその大部分が「たまたま機嫌悪いか疲れているかでつい雑な態度になったとか、もしくは完全にオフの気分になって一人モードになっていたからそう見えたというのがほとんどなんじゃないかな…」と拝聴していて少し悲しい気持ちになります。というのも、人は色んな顔(例:仕事場モード、趣味モード、友達と一緒モード、恋人と一緒モード、疲れた一人にしてモードなど)を持っていて普通だと思いますし、その一部をクローズアップして「人のよさそうなフリをしているけど、本当の顔は違うんだよ」と主張するはやや一方的なように感じるからです。それと似た話で、よく報道番組や近所の噂話で「あそこの××さんは昼は地味そうなのに、夜や休日はだらしない格好(or派手な格好)をして二面性があった。他所では違う顔を持っていた」と大げさに言わているのを聞いても「単に公の場とプライベートでオンオフの切り替えをしているだけなんじゃ…;」と、自分理論で勝手に想像しては落ち込んでしまいます。
 どうも、学生時代に初めて遊んだ知人から「あんこちゃんは本ばかり読んで暗そうに見えるけど、今日遊んでいて明るいな~って思った!本当のあんこちゃんは明るい子なんだね!」と言われ、どれも私なんだけれどそれじゃいけないのかな~と思った事のある管理人・あんこです。 

 本日再現する漫画料理は、『貧民の食卓』にて主人公・赤柿留吉さんが息子・ハジメ君のお誕生日パーティーの時に作った“日韓共同開催風冷やしうどん”です!
日韓共同開催風冷やしうどん図
 『貧民の食卓』とは、貧乏で家計が火の車な赤柿一家(父・留吉、中学生の娘・千夏、小学生の息子・ハジメの三人家族です)が安くておいしい貧民料理を食べながら、貧しくも自由に楽しく過ごす毎日を描いた作品です。主人公である一家の主・赤柿留吉さんは妻・夏記さんを亡くした後、「二人の子どもの面倒を見るのに忙しいですし、子どもの成長を毎日傍で見ていたいので、当分働く気はありません( `-ω-')キリッ!」という主張をしつつ、約二年近くパチンコで生活費を稼ぐという色んな意味で綱渡りな生活を送っているダメな大人なのですが、オリジナル料理の腕はプロ並な為、毎日安い食材でおいしいお料理を作ってはしっかり者の千夏ちゃんをうやむやの内にごまかしてしまっています;。「お金が無くても何とかなるなる、ケセラセラ~♪」みたいな生活を送る赤柿家の日常生活は現代のお話とは信じられない程のんびりしていますが、赤柿家を軸として色んなキャラ達が活き活きと動いているので読みが応えがあります(^^)。一話一話を読むごとにのどかで気楽な気持ちになれる上に美味しいレシピまでついている為、一冊で一石二鳥なお料理漫画です。
 実を言いますと、一年前の三月頃に当管理人が「再現したい料理はほぽ再現しつくしたので、おそらく今日が最後になると思います」などという偉そうな発言をして一旦再現を休止した作品ですが(その決定的な記事がこちらです;)、ほぼ一年以上経過した現在、改めて読み返してみると「これ、美味しそう!再現したい!って全然再現し尽してないじゃないかー(´Д`;)ジブンノバカ!」という事に気付いてしまいましたorz。なので、今日からまた図々しくも再現させていただこうと思います。
 今回再現するのは、第七話のエピソードの際に作られた“日韓共同開催風冷やしうどん”。ある年の七月七日、同級生で密かに思いを寄せてきている文学少年・鮎川君(でも、お約束どおり千夏ちゃんは全然気付いていません;)から「今日、僕の誕生日なんだ」と言われた千夏ちゃんは、それがきっかけで弟・ハジメ君の誕生日も同じ七月七日である事を思い出し、二人で「一緒だ~」と盛り上がります。その際、鮎川君から「フランス料理のケータリング呼んで誕生日パーティーする事になってんねんけど、千夏ちゃん来てくれるかな?」と誘われ、普段からご馳走に餓えていて食いしん坊な千夏ちゃんは「フランス料理(´∀`*)ジュル!!」とよだれを垂らしてまで大喜びするのですが、家でハジメ君が一人で待っているであろう事を考え躊躇します。そして、「どうせウチのおとーちゃん、子どもの誕生日なんて覚えてへん…なら私だけでも祝わんと!」と責任感を感じた千夏ちゃんはぐっと食欲を抑え、「ごめん鮎川君、明日フランス料理がどんなにおいしかったか教えて…」と鮎川君に言い残し、ダッシュで帰っていました。さすがお姉ちゃん、偉いな~と感心すると同時に、千夏ちゃんの食べ物に対する執着心の強さに呆れつつもついつい共感しちゃいました(^^;)。
弟の誕生日を祝う為。フランス料理を諦めた千夏ちゃん偉し!
 けれども家に帰ると、そこにはちゃんと息子の誕生日を思い出し、ハジメ君とそのガールフレンド・みくちゃんと楽しくトランプをして遊んであげている赤柿さんの姿が(実を言いますと、思い出したきっかけは「今日が誕生日の人には、パチンコのスロット設定プレゼント~!」というパチンコ場のアナウンスなので非常に微妙なんですが、まあ思い出さないよりは思い出した方がいいのでスルーします;)。その後、嬉しい誤算に喜ぶ千夏ちゃんと赤柿さん、ハジメ君、みくちゃん、そして仕事が終わってから途中参加したみくちゃんママがワイワイ盛り上がって協力し合いながら作ったのが、この“日韓共同開催風冷やしうどん”。
 作り方は手間がかからないものの時間がかかるもので、中力粉で一から手打ちしたうどんに、鶏手羽肉・長ネギ・しょうが・にんにく・酒・鶏がらスープの素・白ゴマ・お酢などで作ったスープと、りんご・きゅうり・鶏肉・キムチ・ゆで卵といった具を合わせたら完成です。作中の説明によると、粉ものはとにかく材料費が明日くすむのが特徴だそうで、一度など赤柿さんは中力粉を片手に「これさえあったら、何人来てもばっちり楽しめまっせ~」と豪語していました;。
 その後、“日韓共同開催風冷やしうどん”でいつもよりも豪華な食事を済ませ、ハジメ君はみくちゃんママが気をきかせて買ってきてくれたお誕生日ケーキで無事七歳のお祝いを済ませることが出来手いたのでほっとしました。ただ、お誕生日ケーキは当の本人であるハジメ君よりも千夏ちゃんの方が「きゃ~!」と喜びをあらわにしていた為、思わず「千夏ちゃん、顔自重!」と突っ込んでしまいました;。
みんなでワイワイ騒ぎながらうどん作り
 麺料理は大好物な上、久々にうどんを手打ちしたいという気持ちが湧き上がってきていた為迷わず再現を決意しました。巻末にも作中にも分量つきの詳しいレシピが載っている事ですし、まだまだ厳しい残暑を乗り切るためにも早速再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、特製スープ作り。鍋に水、鶏手羽先、鶏がらスープの素、長ネギの青い部分、しょうが、にんにく、お酒を入れ、沸騰させます。沸騰したら、約一時間アクを取りながらコトコト煮込みます。その際、フタをするとスープがにごりやすくなるので、色合いにこだわる方はフタをしない方がいいと思います。
 ちなみに、スープを作るときに赤柿さんは「スープって時間はかかるけど手間は一個もかからへん。何しろワシ、時間だけはた~っぷりあるからなー」と言って、千夏ちゃんから冷たい目で「自慢にならんて」と突っ込まれてました;。こういう時折入る親子漫才も、『貧民の食卓』の魅力の一つです。
 ※「鶏肉を使うのに、スープの素も使うんか~い!」と千夏ちゃんの如く突っ込む方も多い事と思いますが、作中にてしっかり明記されておりましたし、これでスープの味を補強する事が出来るのでそのまま使用することにしました;。ご了承よろしくお願いいたします…。
日韓共同開催風冷やしうどん1
日韓共同開催風冷やしうどん2
 鶏から出汁が十分出たら火を止めて冷ましておき、十分に冷めたのを確認したらスープはキッチンペーパーで丁寧に漉し、鶏手羽先は骨から身を外して食べやすい大きさになるまで手でほぐします。この頃になると、鶏手羽先はかなり柔らかくなっていた為身はびっくりするほど楽にはずれ、おかげで作業はかなり簡単でした。
日韓共同開催風冷やしうどん3
日韓共同開催風冷やしうどん4
 フライパンで軽く炒った白ゴマをすり鉢に入れてすりこ木でよ~くすり、先程のスープには塩、こしょう、お酢を加えてお好みの味付けにしておきます。白ゴマがあらかたすれて香ばしい匂いがたち始めたら、スープを少しずつ流し込みながら混ぜ合わせます。白ゴマとスープが混ざりきり、味の微調整を行ったら特製スープの出来上がりです。
 ※時間が経つとスープのそこに細かくなった白ゴマが沈殿しますが、お玉で混ぜるとあっという間にもとの状態に戻るので大丈夫です。
日韓共同開催風冷やしうどん5
日韓共同開催風冷やしうどん6
日韓共同開催風冷やしうどん7
 次は、うどん作り。ボウルに中力粉、塩、水を投入し、表面にツヤが出るまで手でガシガシこねながら混ぜます。赤柿さん曰く、「こねりゃこねるほど、コシでまっせ!」との事ですので、腕と肩と腰が「真っ白に燃え尽きたぜ…」状態になるまで徹底的にこねる事をおすすめします。やがてうどん生地がつややかかつ滑らかになってきたらラップでぴっちり包み、冷暗所(夏場は冷蔵庫)で二時間以上寝かせます。
 ちなみに、手でこねるのもいいですが清潔で厚手なビニール袋を二重に重ねた物の中へうどん生地を入れ、日頃のストレスをぶつけながら踏みこねるのもおすすめだと赤柿さんは話していましたので試してみた所、確かにこれは楽!おまけに手でこねるときよりも圧倒的に早く、そして強力なコシのあるうどんが作れますので、個人的に一押しな方法です。ただ、袋が敗れていないか慎重に確認しながら踏んだ方がいいと思います。
日韓共同開催風冷やしうどん19
日韓共同開催風冷やしうどん20
 時間が経ったらうどん生地を取り出し、清潔になるまで拭き掃除をしてから小麦粉をまいておいた台の上で、麺棒を使ってゆっくり薄く伸ばします。この時、薄くなった生地同士がくっついてしまわないよう、こまめに小麦粉をまぶすのがポイントです。うどん生地が同じ厚さに伸びたら三つに折りたたみ、包丁で上から押さえつける方にしてうどん生地を均等な太さに切ったら小麦粉をまぶしておきます。その際、しっかり上から押さえ切りをしないとちゃんと麺が切れず、ブチブチに千切れてしまいやすいので要注意です。
日韓共同開催風冷やしうどん8
日韓共同開催風冷やしうどん9
 大鍋でグラグラに沸かした大量のお湯の中へさっきのうどんをほぐし入れ、約七~八分(火力や鍋、うどんの量によって茹で時間は変わってきますので、何度かうどんの硬さを味見して確かめた方がより確実だと思います)茹でます。時間が経過したらザルにあけて流水でジャブジャブ揉み洗いし、途中で氷を投入したりして徹底的に冷やしながらぬめりを落とします。うどんが冷たくなってぬめりが取れていたら、きっちり水切りをします。これで、うどんは準備完了です。
日韓共同開催風冷やしうどん10
日韓共同開催風冷やしうどん11
 ここまできたら、あとはいよいよ盛り付け作業のみ。底の深い器へうどんを高く盛りつけて冷やしておいた特製スープを注ぎ込み(冷え具合が足りない場合は、氷をちょこっと足すのもありです)、その上へ千切りにしたきゅうり、同様に細切りにした後薄い塩水に浸けておいたりんご、ほぐしておいた鶏手羽先の肉、半分に切ったゆで卵を乗せます。
日韓共同開催風冷やしうどん13
日韓共同開催風冷やしうどん12
日韓共同開催風冷やしうどん14
 最後にキムチを好きな量だけ飾り付け、そのままお箸やレンゲと一緒に食卓へ運べば“日韓共同開催風冷やしうどん”の完成です!
日韓共同開催風冷やしうどん15
 作中のレシピ通りに作っただけなのですが、本当にお店で売られているみたいな本格的な完成図だった為、不覚にも感動してしまいました;。キムチとリンゴの皮の赤色、きゅうりの緑色、うどんの白色、鶏手羽先肉の薄茶色、卵の黄色が何とも鮮やかで、見た目だけでも既に美味しそうな予感がします。特製スープの方も即席で作ったとは思えないくらいちゃんとした出来で、これは味が楽しみです!
日韓共同開催風冷やしうどん16
日韓共同開催風冷やしうどん18
 それでは、冷たい内にいざ実食!いっただっきまーすっ!
日韓共同開催風冷やしうどん17

 さて、味の感想ですが…目新しくてかなり美味しっ!うどんと言うより、確かにアジアンパスタと呼びたくなる味です!
本当においしそうに食べる千夏ちゃん達^^
 通常のうどんよりもわずかに塩気を感じるうどんなのですが、それがやや塩味が薄めで淡泊な味付けのスープとばっちりの相性で、次から次へと箸が進みました。中力粉を使用したせいか、ツルンとしなやかなのにシコシコした歯応えが強く、固過ぎず柔らか過ぎずで大変喉ごしがよかったです。
 ひんやり冷えていて奥行きのある鶏ガラスープに、お酢のほのかな酸味、ゴマの香ばしい風味、香味野菜の清々しい香りが溶け込んでいて涼しげな味わいに仕上がっており、一言で例えるなら「簡易版・鶏風味の韓国冷麺風スープ」って印象のお味でした。作中でおおつぼ先生がおっしゃっている通り、「手羽先の油とか骨の髄液とか染み出ている感じ」がするので簡単な割にはかなり本格的な旨さで、リッチな気分になれます。キムチのザクザクした歯触りと複雑な辛さ、鶏手羽肉のあっさりした旨味と肉汁たっぷりな口当たり(十分弾力が残っているのに、鶏皮がもうホロホロにとろけてしまってるくらい柔らかいのに感動しました)、茹で卵のホクホクした食感、きゅうりの爽やかなシャキシャキ感、りんごのサクサク感がこの日韓折衷的なうどんの美味しさをより引き立ててくれていました。
 意外な事に、りんごの甘味が鶏ガラスープにぴったり合っており、いい箸休めになっていたのに驚きです。後々、キムチの旨辛い出汁がスープ全域へ混ざってピリ辛味に変化していくのがウマーで、最後まで飽きずに一気に平らげる事が出来ました。すりゴマの脂分がさっぱりスープにちょうどいいコクをプラスしているので物足りなくなる事もなく、かなりバランスのとれた一品です。

 うどんやスープ作りに結構時間がかかるので、思い立った時にすぐ作れる料理ではありませんが、休日にのんびり余裕を持って作るのに向いたお料理です。もしうどんを作る時間がない時は市販のコシが強めなうどんを使ったり、もしくは中華麺や本物の冷麺用の麺で代用して作ってみてもよさげだと思いました(^^)。

●出典)『貧民の食卓』 おおつぼマキ/新潮社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『セイシュンの食卓』の“クリームリンゴ”を再現!

 近頃、ある読み物がきっかけでグリーンカレーにはまりました。欧風カレーだと作るのに一時間以上かかるのですが、グリーンカレーだと十五分もあれば出来る上、寝かせなくても十分美味しく仕上がるので気軽にカレーが楽しめるのがお気に入りポイントです。私の場合、その読み物を参考にナンプラーを醤油に置き換えて作っているのですが、より日本人好みな感じの味わいになる為、エスニック系が少し苦手だった嗜好が大きく改善されました。
 どうも、グリーンカレーの具にはたけのこ・きのこ・鶏肉が必須だと考える管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『セイシュンの食卓』のあるお話にて新人アイドルの女の子の危機を救った“クリームリンゴ”です!
クリームリンゴ図
 『セイシュンの食卓』とは、お手軽系お料理漫画を数多く執筆されている漫画家・たけだみりこ先生を一躍有名にさせた、ショートストーリー形式の超絶簡単お料理漫画。特に決まった主人公はおらず、一話一話のページ数も二~三ページのみという少なさですが、その分気楽に読める感じなのでついつい最後まで読んでしまう不思議な魔力がある作品で、短いながらもきっちりきれいに起承転結しているのに毎度感心させられます。その上、登場するお料理もほんの十分かそこらで作れちゃいそうな簡単かつ独創性の溢れるものばかりですので、実用性もばっちりです。
 但し、時折明らかに「…ネタ?それとも、本気?」と判別がつかなくなるようなトンデモ料理があるのがこの作品の最大の問題点;。約九割のレシピはまともなレシピなので、お料理初心者でも安心して作れるイメージなんですが、まるでししとうパックの中に数本まぎれている激辛ししとうの如きさりげなさでキワモノ料理が何でもないような顔をしてぽつぽつ入り込んでいる為、初見者は注意が必要です(^^;)。
 今回再現するのは、その中では比較的危険度が低い部類に入る“クリームリンゴ”。ちなみに、このお料理の誕生は、ある一人のデビュー間近な新人アイドルの波乱だらけな撮影がきっかけ。≪オシャレなピチピチフレッシュギャル☆≫というキャッチフレーズ(今やすっかり死語ですね;)でめでたくデビューが決まり、いざ宣伝用の写真を撮ろうとスタッフは張り切りますが、肝心の新人アイドルの女の子がなかなかじれったいキャラで、「リンゴをかじって若さをアピール!→昨日入れたばかりの差し歯がガタガタに…」「アイスを口に運んで可愛らしくポーズ!→敏感な腸の持ち主な為、お腹を冷やすとすぐにゴロゴロ…」いうNGだらけな状態になってしまい、撮影は難航します。
 そこでスタッフが、「現場にあるありあわせのものだけで、何とか歯にもお腹にもダメージを与えず食べられるオシャレな食べ物を…」と悩みに悩んで苦肉の策で考え出したのが、この一見オシャレなデザート・“クリームリンゴ”。名前だけ聞くとそこそこ凝ってそうな印象を受けますが、材料は何と水・リンゴ・バニラアイスの三種のみという単純さ。けれども作り方はもっと見る人の度肝を抜くもので、要はりんごを切る→水で煮る→アイスを入れて煮るという三段階だけでもう出来上がります;。
 正直、あまり食欲をそそられない感じなのですが新人アイドルの女の子はどうにかこれを無事食べて撮影を成功できたようで、やっとの思いでそれらしく仕上がった写真を見てしみじみ「世の中ってこんなもんなんですね;」と呟いていました;。個人的に、浅いようでなかなか鋭い所を突いている名言だと思います。
目指せ!アイドルの星!!~理想編~理想

目指せ!アイドルの星!!~現実編~現実
 記念すべき『セイシュンの食卓』再現第一弾だというのに、こういう特殊なネタレシピを取り上げていいのかな~と大分迷ったのですが、友人から「最近ネタ料理が無いから、つまらない。時々でいいから、キワドイ漫画料理を作って欲しい」というリクエストを受けたので、早速それに答える形で再現してみようと思います;。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、りんごの準備。りんごは基本的にどんな物でもいいのですが、なるべく煮ておいしい品種(紅玉とジョナゴールドがおすすめです)を用意し、皮をむいて芯を取り、包丁で四つ割り~八つ割りにします。
 ※これは蛇足ですが、新鮮なリンゴは皮までおいしいので、事前によくこすって洗ってからむいた皮をシャリシャリ食べちゃうのもありです(貧乏性ですみません;)。ちょこっと残ったジューシーな身の部分と、皮のパキパキ感はB…いえ、C級チックなおいしさです。
クリームリンゴ1
クリームリンゴ2
 何も入っていない小鍋へ先程の皮むき済みリンゴを入れ、水をリンゴが顔を出すくらいまでちょろっと加えてから弱火~中火にかけ、リンゴの中心部が柔らかくなるまで煮ます。この時、リンゴの甘酸っぱい香りが台所中に漂った為、少々メルヘンチックな気分になりました(´∀`*)。
クリームリンゴ3
 つまようじでリンゴが中まで柔らかいのを確認したら、そこへバニラアイスをそのままドサッと投入し、弱火で約三分間煮ます。作中のレシピ欄によると、アイスは高い物ではなく100円で売られているような安いラクトアイスをポイントだとのことでしたので、お言葉に甘えて毎年暑くなると必ず食べる夏の友・スーパーカッ○超バニラを使用しました。
クリームリンゴ4
クリームリンゴ5
 三分経つ頃には、バニラアイスはもう溶けきってリンゴに馴染み始めているのですぐに火を消します。このまますぐに器に取り分けるのもいいですが、熱々が苦手な猫舌な方は少し冷まして荒熱を取っておいた方がいいと思います。
クリームリンゴ6
 リンゴとソース状になったバニラアイスを温かい内に器へ盛りつけ、スプーンとともに机へ運べば“クリームリンゴ”の完成です!
クリームリンゴ7
 …当管理人の手際が悪かったせいか、作中の完成図に比べると随分不吉な予感を感じさせるビジュアルです;。香りはアイス特有の甘~い匂いが漂って悪くないのですが、見た目が全てを台無しにしていましたorz。分離したアイスの固形部分と液体部分が、見る者の嫌な予感をどんどん増幅させます。本当に美味しいのかどうか心配で仕方がないですが、どんな結果になったとしても今回もちゃんと残さずに食べようと決意すると心が落ち着いたので、頑張って検証してみようと思います。
クリームリンゴ8
 それでは、覚悟が決まったらいざ実食!いただきます!
クリームリンゴ9

 さて、味はと言いますと…予想通り、「う~ん…中の下くらいかな」と微妙な気分になるお味。ただ、決して激マズという訳ではなかったです;。
 一口囓った時のジャクッとした歯触りと、そのすぐ後にホロホロと柔らかく崩れていく舌触りは悪くなかったのですが、味の方は「さっぱりし過ぎな素材そのまま煮リンゴ」って感じで、リンゴ本来の程よい甘味が少々ぼやけているのが残念な出来でした。しかし、その分リンゴから流れ出た素朴な甘酸っぱい果汁と、温かくてちょっぴりクリーミーなアイスが混然と混ざったソースはそこそこいける不思議な美味しさで、ある意味ソースが主役なお菓子かもしれません。また、熱される事によってフルフルに固まった部分のアイスは、面白い事に薄めなカスタードクリームっぽい味になっていました。この部分だけは受け入れられる方は多いと思います。
 正直「おいしい!」と力強く断言出来るような味わいではないですし、かなり人を選ぶお菓子だとも思いますが、それでも食べられない程まずくはないので、「生で食べるのはちょっと…」と言いたくなる少し古くなったリンゴを手軽に消費したい時向きなレシピに思いました;。消化が良くてお腹に優しいので、お腹の調子が悪い時にはいいかもしれません;。

 再現後、ふと思い立って冷蔵庫で冷やしてみてから食べたんですが、やはり劇的においしくなっていたわけではなかったもののやや食べやすくなっていたので「お!」っと感じました。甘くなりすぎず、アイスの風味が染みた柔らかいリンゴという発想は悪くないですので、もっと手を加えたら大化けする可能性は高いと思います。

●出典)『セインシュンの食卓』 たけだみりこと東京ブリタニアン/リクルート出版
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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