『クッキングピープル』の“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”を再現!

 最近、休日のたびに相方さんとドラマ『流星の絆』のDVDを少しずつ視聴しているのですが、見るたびにハヤシライスを食べたくてしょうがなくなります(´Д`*)。その為、『流星の絆』を見る日の夕食は大抵ハヤシライスで、「老舗の洋食屋さんで実際に食べたらさぞ美味しいんだろうな~」とため息をつきつつ洋食屋<アリアケ>秘伝のハヤシライスに想いをはせる今日この頃です。
 どうも、番組HPにて公表されているデミグラスソースから手作りする<アリアケ>のハヤシライスを近々再現して記事にしようと企んでいる管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『クッキングピープル』にて怪盗・ヌブブヌブールが一流寿司職人から盗んだ秘伝のガリで作った“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”です!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司図
 今回ご紹介するエピソードは、今時珍しく黒のシルクハットとマントとタキシード(こう書くと、まるで『セーラー○ーン』のタ○シード仮面みたいな格好ですね;)を颯爽と着こなして登場しては華麗にお宝を盗み出す怪盗・ヌブブヌブールのお話。怪盗・ヌブブヌブールとは、事前に必ず犯行予告状を送りつけて警察の監視をわざわざ厳重にした後に悠々と現れ、狙ったお宝を必ず盗んでいくという、まるでルパン三世や怪人二重面相みたいな凄腕の大泥棒。しかし、盗む物は派手好きなルパン三世とは似ても似つかない珍妙な物ばかりで、一度などは大富豪の冷蔵庫の片隅で眠っていたキャベツの葉三枚・きゅうり一本・大根の切れ端だけを盗んで逃走した事があり、依頼人を(゜Д゜)ポカーンとさせていました;。その為、依頼人達は毎度一様に「あれくらいなら別に盗まれても…」と警察に訴えるのですが、犯罪断固反対で怪盗逮捕に命をかけている熱血刑事・磯山さんは「何を言っているんですか!たとえそれが野菜の切れ端であったとしても、盗むという犯罪行為に変わりはないでしょうが!!」と聞く耳持たずで、おかげで怪盗・ヌブブヌブールが現れるたびに磯山刑事は懲りずにトムとジェリーの如く追いかけっこを繰り返しています(^^;)。まあ、正直一市民の身としては磯山刑事のように職務熱心な方が担当区域にいると安心な気がします。ただ、時々見境なしに拳銃を乱射したりしていますので、ある意味怪盗・ヌブブヌブールより危険人物なのがネックですね…。
 それにしても、この「どうでもいい物をわざわざ勿体ぶって盗みに来る」という下りは、かつて桂正和先生が集英社で連載していた『シャドウレディ』にそっくりな気がする為、何だかほんのり懐かしい気持ちになります。が、あちらの主人公が魅力的な十代の美少女なのに比べ、こちらはどう甘く見積もっても頭皮の曲がり角に差し掛かっている四十~五十代の中年親父ですので、どう考えてもニューヒーローとして日の目を見る日はなさそうなのが気の毒でした;。
 さて、そんな怪盗・ヌブブヌブールがある日犯行予告状をたたきつけたのは、ある高級寿司屋。それも単なる寿司屋ではなく、何と国家から人間国宝と認定され、その手で握る寿司は一貫数百万円(?!)と言われるほどの名人・中村海喜氏のお店だったのだからさあ大変!慌てた警察は、犯行予告状が届いた夜から張り込みする事になります。…どうでもいいことですが、一貫数百万するお寿司をコースで食べると一体どれくらいのお値段になるのか、そしてお味は一体どれ程すごいのか、一回怖い物見たさで確かめたいような気がします。
怪盗ヌヌブヌブールは、いつも事前に挑戦状を出します;
 緊迫状態で待つ警察と、「いかなる客人ももてなすのが私の流儀。たとえ泥棒であっても―」と無駄にかっこいいセリフを呟きながら悠長に一流のネタを握る中村名人はそうこうしている内に雑談を始めてしまうのですが、油断している内に怪盗・ヌブブヌブールはお目当ての品を盗んでしまいます。ちなみにその品とは、何とガリ!
 ガリとは、お寿司の付けあわせとして欠かせない甘酢漬けしょうがの事で、お寿司を一貫食べ終えるごとにつまむと独特のさっぱりした甘酸っぱさが魚の臭みを消して次の一貫がさらにおいしくなる、まさに名脇役。一見地味で安っぽく見える為、その場に居並ぶ警官達は「どうして?」と頭の中がはてなマークだらけになるのですが、ガリを盗まれたと知るや否や、中村名人は細い目をクワッと見開き、 「あのお方は寿司のなんたるかを知っているようだ…」と、またもや海原雄山氏を髣髴とさせるようなかっこいい名言を残していました;。う~ん…、食通のいう事は凡人にはさっぱり分かりません┐(´∀`;)┌。
人間国宝の寿司職人から盗んだのは、何とガリ!
 実を言いますと、怪盗・ヌブブヌブールの正体はごく普通の気が弱そうな窓際サラリーマン(残念ながら実名不詳)で、気が強く贅沢三昧な奥さんと、生意気盛りなお年頃の娘・ミカさんとの三人暮らし。あらゆる富豪や名人達から半ば趣味で盗んできた食材で愛情のこもった料理を作ってはお二人に振舞おうとするのですが、ほとんどが「ふーん、貧乏臭い」「私とミカは外で食べてきたから、あんたは適当に食べておいてよ」という胸が締め付けられるような言葉で食べられずに終わる為、ほぼ毎回怪盗・ヌブブヌブールの愛情料理は自分ひとりで片付ける事になると言っても過言ではない状態です(つД`)。
 ちなみに、この時怪盗・ヌブブヌブールが中村名人から盗んできた秘伝のガリでおひな祭りの日に作ったのが、“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”です!作り方はお手軽で、温め直した鰯の蒲焼き缶・電子レンジで作った炒り卵・刻んだガリ・三つ葉・白ゴマを酢飯に混ぜ込み、仕上げにもみ海苔を散らすだけで出来上がり。作中の説明によると、鰯は血液の流れをよくしてくれる上に生活習慣病の予防・脳の活性化・ダイエット効果・アレルギー改善などの多用な効能があるのだそうで、それに加えて体をほっこり温めて食中毒を防いでくれるしょうがも入っているこのお寿司は、何かと体調を崩しがちな春の季節に最適な一品だとのおすすめされていました。…しかし、このお話の中では父の心娘知らずといったミカさんによって「やだ~、ひな祭りのお祝いはさっきもう女同士で高級なお寿司屋でしてきちゃったんだよね~ママ」と残酷にも拒否られ、結局“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”は怪盗・ヌブブヌブール一人の胃の中に収められる羽目に…orz。やっぱり如何に人間国宝のガリといえど、ごく普通のトロや海老のお寿司に打ち勝つのは難しいよな~と苦笑したエピソードでした;。
天下無敵の怪盗も、家に帰れば女家族に押されがちなしがないお父さん;
 ひな祭りの季節はとうに過ぎ去ってしまいましたが、最近風邪を引いたり、食欲がなくなったり、喉を痛めたりと体調を崩しがちな日々が続いていましたので、厄落としの為に再現してみる事にしました。巻末に詳細なレシピがある事ですし、早速作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、それぞれの材料の用意。ガリ(この料理はガリの良し悪しで全てが決まる為、やや高めで品質のよさ気な物を奮発して購入なさる事を推奨します!)は漬け汁を軽くきって細かく刻み、三つ葉は流水で洗って根元を切り落とした後にやや細かめになるようザク切りにします。鰯の蒲焼きの缶詰はフタを開けて中から鰯のみを取り出し缶汁を捨て、ラップをせずに小皿へ入れて電子レンジで約三分程度加熱し、缶臭さを飛ばします。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司1
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司2
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司3
 水でさっとぬらした湯飲みによく溶いた卵液を入れ、電子レンジで慎重かつ注意深く様子を見ながら約四十~五十秒加熱します(注意:事故の元ですので、絶対に目を離さず電子レンジの癖によって加減しつつ熱を通すこと!)。一定の時間が経つと、その内湯飲みから溢れんばかりに卵がブワワワワ~ッと溢れてきますのですぐさま取り出し、菜箸ですかさずグルグル細かくなるようかき混ぜます。卵がパラパラになったら、炒り卵は準備OKです。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司4
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司5
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司6
 次は、混ぜ作業。大皿(又は木の桶、大きめのボウル)へ炊き立てのご飯をあけて先程の刻んだガリ、白ゴマを投入し、味見をしながらちょうどいい塩梅になるよう寿司酢を加えながら切るように混ぜ合わせます。やがてご飯全域に寿司酢が行き渡ったら、大雑把に形を崩した鰯の蒲焼き、炒り卵、刻み三つ葉を入れ、さっくり優しくまんべんなく混ぜ込んでいきます。
 ※この作業の時、力を込めすぎるorしつこく混ぜすぎてご飯粒を潰さないよう注意します!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司7
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司8
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司9
 酢飯と具が混ざったら器に盛りつけ、仕上げに上から軽く炙った海苔をちぎりながら振り掛ければ“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”の完成です!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司10
 ガリの薄桜色、海苔の黒色、三つ葉の緑色、いり卵の黄色が素朴ながらも美しい一皿です。まさかこんなに安価な材料でここまでおいしそうに出来るとは思わなかったので、改めて料理はアイディア一つで良くも悪くも変わるのだな~と感心させられました。派手さはないのですがどことなく昔懐かしいイメージのお寿司で、花見用のお弁当に詰めて持っていくのにもむいてそうです。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司11
 それでは、出来たての内にいざ実食!いっただっきま~す!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司12

 さて、味はと言いますと… さっぱりしていて食欲がない時でもスルッと胃に収まる美味しさ!素朴で家庭的な味わいのシンプルちらし寿司でした。
 ガリのキュッとくる甘酸っぱさと、後から静かに効いてくる辛さが酢飯全体に混ざっている為、とても爽やかな印象を受ける一品です。酢飯を噛み締めるたびにサクサクと自然に歯に当たり、お寿司屋でよくする甘酢しょうが特有の甘やかで凛とした香りがフワリと鼻腔に立ち上ぼるのにうっとりさせられました。しょうが効果で心もち体がポカポカ温まってくるので、まだ肌寒いお雛祭りの時期にはまさにうってつけなお祝い料理です。イワシの蒲焼きからわずかに染みて絡んだ甘辛いタレがウナギの蒲焼きのタレに少し似ているせいか、ウナギの押し寿司の下にある酢飯をどことなく彷彿とさせる出来栄えで、地味ながらもちょうどいいバランスでスルッと頂けました。
 電子レンジで作った炒り卵は油分が全くないプワプワした食感が特徴的で、フワッとしているような茹で卵のような不思議な味わいですが酢飯にはぴったりの相性でした。口の中でプチプチ弾けて香ばしい香りが広っていく白ごまや、パリパリ砕けて濃い磯の風味が薫る海苔がいいアクセントになっています。シャキシャキシャリシャリした歯触りの三つ葉が後味を鮮やかに引き締めるにするのに一役かっており、そのせいかご飯物を食べているとは思えないくらい口当たりが非常に軽やかでした。

 ガリを混ぜ込んだちらし寿司がこんなにもおいしいとは驚きでした。地味で目立たない為、正直お祝い事には向かないお寿司かもしれませんが、日常的に食べるのには最適な一品だと思います。個人的に、ちりめんじゃこや叩いた梅干しを加えてみてもおいしそうだと感じました。

●出典)『クッキングピープル~使えるカンタン料理コミック~』 たけだみりこ/実業之日本社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『華中華』の“ピザチャーハン”を再現!

 近頃、妹さんから教えてもらった番組・「MOCO'S キッチン」に目が釘付け状態です。「オリーブオイルドバァ」「塩ファサー」「荒い盛り付け」「謎の野菜(詳細はこちら)」「追いオリーブ」などの斬新な料理法が見ていてとても楽しく、料理本ばかり読んで「料理はこうあるべき」とガチガチな頭がときほぐれていくのがすごく爽快です。
 どうも、オリーブオイルで揚げたコロッケの上へさらにオリーブオイルをかけるという驚愕のテクニックに脱帽した当ブログの管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが自分がいない時でも上海亭のおじいさんとおばあさんの二人だけで作れるようにと考えた三百円チャーハン第四弾・“ピザチャーハン”です!
ピザチャーハン図
 ハナちゃんの修行先である<満点大飯店>は、いまやすっかりお茶の間のカリスマシェフとして人気が出てきたオネエ系料理人・島野敏郎さんのおかげで徐々に売り上げを伸ばしてきており、ランチのお客様だけではなく利益に繋がりやすい夜の部のお客様も増え続けてきた為俄然店内は活気付きます。そんな中、島野さんはさらにお昼の情報番組の料理コーナーでゲスト出演して料理を作る事まで決定して周囲は盛り上がります(余談ですが、この一コマを見た時川越シェフや「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」をふと思い出しました^^;)。勿論部下であるハナちゃんも喜んで応援するのですが、「アシスタントがお華ならいつもの調子で料理が出来て、満点の宣伝にも繋がる」という理由で島野さんから助手に指名された為、急遽放送日前日にハナちゃんも脇役とはいえTVに生出演する事となってしまいます!思えば、この時点から島野さんは既にハナちゃんを見所のある料理人として注目していたんだな~としみじみ実感させられます。
 通常だったら嬉しいご指名ですが、定休日以外は毎日お昼休みに<満点大飯店>を抜け出し、上海亭へチャーハンを作りに行っているハナちゃんにとってはまさに死活問題。ミーハーな楊貴妃さんは、その一部始終を見て「TVに出られるなんて滅多にないチャンスだよ。明日は上海亭を休みにしてもらえばいいよ!」とご機嫌になってハナちゃんにすすめますが、上海亭のお客様が最優先なハナちゃんは間髪要れずに「嫌です!」と珍しく怒り気味に言い切り、「私がいなくても出来る三百円チャーハンを用意します!」と断言します。こういう時、あえてお店を休みにしてもらうという楽な道を歩まず島野さんにも上海亭の常連客達にも満足してもらえるよう知恵をこらす所がハナちゃんの何よりの美点だと思います(^^)。
 実を言いますと、ハナちゃんはこれまでに自分がいない時でも上海亭のおじいさんとおばあさんだけで作れるチャーハンとして“炊き込みチャーハン”“真ん丸ゴーヤチャーハン”“秘密の中身はなんじゃろな?チャーハン”(豚の角煮と生卵入りチャーハン)といった名作チャーハンを生み出しているのですが、楊貴妃さんから「けど、豚の角煮入りの石焼チャーハンや、たっぷりのひき肉で包んだ揚げチャーハンとか、具沢山の炊き込みチャーハンは三百円じゃ無理だよ!」とズバリ指摘された通りコストがそこそこかかってしまう為、ハナちゃんが今挑戦している三百円チャーハンシリーズでこれらの味に匹敵して尚且つ安く作れるチャーハンを作るにはどうしたらいいのかとハナちゃんは残り時間がわずかな中もんもんと苦悩します。正直、鍋を振る必要がない上に(上海亭のおじいさんは腕が半ば麻痺している状態で、中華鍋を振れない体になってしまっています)、材料費をかけずそこそこ豪華に見えるチャーハンなどそうそうありませんので、ハナちゃんでなくとも絶望したくなりそうです。電子レンジで作るチャーハンもあるにはありますが、大量かつスピーディーに作るのはほぼ不可能に近いですし…これはかなりの難問ですね。
三百円でなおかつおじいさん達だけで作れる美味なチャーハン作りに苦悩
 しかし、とうとう夜になってもう間に合わないかと思われたその時、ハナちゃんは上海亭のおじいさんとおばあさんが差し出した夜食のピザを見てピンと閃き、すぐに試作に入ります(何でも、中華料理ばかりまかない飯にしているとさすがに飽きてしまうのだそうで、それで時折こういう中華とは全く関係ない料理を食べたくなるとの事でした;。確かに、どんなに美味しくても同じジャンルの料理ばかりだと段々拒否反応が出てきますのでお気持ちは良く分かります^^;)。その結果考え出されたのが、この“ピザチャーハン”です!作り方は簡単で、ホタテパウダーと塩こしょうで味付けしたご飯をラップで挟んで潰して丸い台状にし、それにごま油をさっとぬった後刻みネギ、豆板醤、ごま油、ケチャップ、醤油を炒めたソース・茹で卵・ピザ用チーズを乗せて高温のオーブンで焼くだけでもう出来上がりです。
 これなら腕に負担がかかるような重労働はほとんどないですし、材料費は三百円で利益が出る範囲内で抑えられる上に見た目もそれなりに華やかに仕上がるという事でハナちゃん・おじいさん・おばあさんは大喜びします。そして翌日、ハナちゃんは島野さんの助手としてTV撮影のお手伝いに参加することもでき、尚且つ上海亭を休まずおじいさん達に営業してもらえて無事四方が丸く収まる結果に終わりました;。
おじいさんとおばあさんからもらった夜食のピザがヒントに!
 ちなみにこの時、楊貴妃さんは最後の最後まで「明日はハナちゃんにくっついてTV局にも行ってみたいし…でも、ピザチャーハンも食べたいし…こりゃ成仏できないわけだ!」と幽霊らしからぬ煩悩に満ち満ちた悩みを持っていましたが、結局ピザチャーハンを食べる事の方を選び、空からピザチャーハンをつまみつつ上海亭から満足げに出てくるお客さんを嬉しそうに眺めていました。大抵、漫画や小説の中だと幽霊は食べ物を食べられないという設定になっていることが多いですが、『華中華』ワールドでは人間だろうが幽霊だろうが皆おいしそうに食事を食べることが出来る設定になっている為、微笑ましいな~と感じました。
TV見学をやめ、ハナちゃんのチャーハンを食べる方を選んだ楊貴妃さん
 近所のスーパーで久々にピザ用チーズが大安売りしていた為、これを機に早速再現しようと考えました。作中にあるレシピに対して、なるべく忠実に作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、台の用意。炊き立てご飯にホタテパウダー、塩、こしょうを振って軽くきるように混ぜながら下味をつけ、ラップをしいたまな板の上に丸く形作った味付きご飯を乗せてそらにその上からラップをかけ、ぺちゃんこになるまで押しつぶしてピザの台状に広げます。このご飯のピザ台へ、刷毛でごま油を薄くぬります。これで、ご飯のピザ台は準備OKです。
 ※あんまり力を入れすぎるとご飯が潰れすぎてガチガチに硬くなるので要注意です。
ピザチャーハン1
ピザチャーハン2
 次は、焼き作業。ごま油をひいて中火で熱したフライパン(又は中華鍋)へ斜めにスライスしたネギ、豆板醤、醤油、ケチャップを投入して炒めてソースを作り、このソースを先程用意したご飯のピザ台の上に乗せ、続けて輪切りにしたゆで卵を飾りつけます。
ピザチャーハン3
ピザチャーハン4
ピザチャーハン5
 この上からピザ用チーズをやや多めに乗せ、約三百度に熱したオーブンで十八分~二十分かけてこんがり焼きます。やがて焼きあがったらオーブンから取り出し、熱いうちに食べやすい大きさに包丁で手早く切っておきます。
ピザチャーハン6
ピザチャーハン7
 ピザの上に仕上げの乾燥パセリをパラリと散らし、お皿に乗せてそのままテーブルへ運べば“ピザチャーハン”の完成です!
ピザチャーハン8
 パッと見はピザに見えなくもないですが、白色の台とカリッと言うよりはパリッとした質感とですぐにお米で出来たピザだとわかります(^^;)。コンガリ焼けたチーズや、ほのかに見え隠れしているゆで卵の白と黄色の色合いが食欲をそそり、空腹時にはたまらない感じでした。ご飯で作ったピザを食べたことはないので、一体どんな味がするのかとても楽しみです!
ピザチャーハン9
 それでは、焼きたて熱々の内にいざ実食!いっただっきま~す!
ピザチャーハン10

 さて、味の感想ですが… ガツンとパンチが効いたこってり味が印象に残る一品!もはやチャーハンではないですが、極めて完成度の高い創作料理だと思います。
 カリッと焼けたふちのパリパリしたおこげ部分と、チーズや具が被さる事によってやや蒸し焼き状になった中央のふんわりした部分の食感の対比が二度おいしい感じで、ごま油の香ばしい匂いやホタテパウダーの塩気のおかげでピザ台自体もちゃんと味がついて食べやすいのがよかったです(ライスバーガーをうんと薄くして海鮮風味をプラスしたような旨さでした)。
 味は「中華風ピリ辛トマトドリア」という感じで、最初にピリッときた後にスーッと爽やかにひいていく豆板醤の辛味と、徐々に甘酸っぱさを主張してくるトマトケチャップの風味が複雑に入り混じり合っている為、まるでエビチリソースみたいだと感じました。和中折衷というよりは、伊・日・中が夢の共演をしたイメージのピザです。
 正直ソースと具だけだったらちぐはぐな出来になっていたと思いますが、濃厚なチーズのコクが癖の強いソースをがっつり包み込んでご飯の台とまろやかに調和させていたので、安定感のある味わいになっています。ネギのシャリシャリした歯触りと茹で卵のホクホク感がこの一風変わった中華風ピザと相性がよく、ケチャップが染みたご飯の台がチキンライスを彷彿とさせるせいか、初めて食べるはずなのにどこか懐かしい気持ちになる不思議な一品でした。濃いめなのに後口があっさりしているのも嬉しかったです。

 海老、イカ、ベビーホタテなどの海鮮系の具や、コーン、アスパラ、マッシュルームといった野菜やきのこ類をプラスしてみてもなかなかおいしそうです。また、チーズはピザ用チーズやチェダーチーズといったややこってりめのチーズが合う感じで、モッツァレラみたいにあっさりしたチーズは向かないように思いました。正直チャーハンと呼ぶには抵抗感を感じる一品ですが;、簡単に作れるのに凝った美味しさなので我が家の定番レシピになりそうです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『ゆめ色クッキング』の“まるごとりんごケーキ”を再現!

 近所に、もう十何年以上も真っ黒なかわいい犬(柴犬系の雑種のように思います)を飼っているお家があるんですが、最近久々にその犬をよく見ると、真っ黒だった毛並みがうっすら白っぽくなったのに気付いて驚きました。人間もそうですが、犬にもやはり白髪というのは存在するんだな~と当たり前の事に感心した出来事でした。
 どうも、子犬の「何して遊ぶ?」と言いたげなあどけなさも愛らしいですが、老犬の「しょうがない、遊んでやるか」という大人っぽさもいとおしいと思う管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『ゆめ色クッキング』にて主人公・芹香ちゃんが南野さんの部屋でりんごをもらったお礼として作った“まるごとりんごケーキ”です!
まるごとりんごケーキ図
 ひょんな事で知り合った雑誌編集者・南野さんから、グルメ雑誌に載せる1/4ページのお料理コラムを書かないかと誘われて以来、毎月コツコツ執筆していた高校二年生の主人公・後藤芹香ちゃん(最初のお話はこちら)。最初は軽い気持ちで書いていたのですが、何ヶ月か経過した後に南野さんから芹香ちゃんの文章が読者から好評を得ているという嬉しい事実を伝えられた上、来月からは思い切って丸々1ページ写真入りのお料理コラムを書いてみないかという申し出をされ、芹香ちゃんは俄然やる気を出してその話を受ける事にします。この頃から芹香ちゃんは女子高生料理研究家として徐々に有名になっていき、卒業後も料理研究家として第一線で活躍していきますので、人の縁は不思議な物だと思います。
 このお話をされた時、芹香ちゃんは編集部の一角で南野さんの実家から送られてきた紅玉という品種のりんごを差し入れとして出され「紅玉はね、一番お菓子作りに合うりんごなの。ちょっと酸っぱいけど、私大好き」と言って喜んだ為、南野さんは実家から沢山送られて駄目にしてしまいそうだからという理由でおすそ分けを提案します。最初は遠慮した芹香ちゃんですが、新しい仕事とりんごのお礼をかねて面白いりんごのケーキを南野さんの家でご馳走するというアイディアを思いつき、後日半ば強引に南野さんのアパートへ遊びに行く事にします。
 実はその際、南野さんはしどろもどろになりながら「その…仮にも一人暮らしの男の部屋にだね、女の子一人で…っていうのは…」と照れまくっていましたが、芹香ちゃんは「えーーー、変なの南野さんって!前にもおかゆ作りにいったじゃない(´∀`)!中年のおじさんみたい☆」と非常にあっけらかんとした様子で、南野さんの事を全く男性として意識していないアピールを炸裂させていました;。後々結婚までしてしまうお二人ですが、この時点では芹香ちゃんはどうやら南野さんを半分お兄さん、半分お父さん(?!)として見ていた節がありますので、既に芹香ちゃんに対してほのかな恋心を持っていた南野さんが少々気の毒になってしまいましたorz。それにしても、まだ26歳だというのに好きな女の子からお父さん扱いされてしまった南野さんはショックだったろうな~と同情してしまいします(当管理人と同い年なので、感情移入しまくりです^^;)。
南野さんの田舎から送られてきたりんご・紅玉を食べて喜ぶ芹香ちゃん
 この時、芹香ちゃんが南野さんのアパートへ道具を運び込んでルンルン歌いながら焼き上げたのが、この“まるごとりんごケーキ”!何と、砂糖やバターで軽く焼いたりんごを丸ごと三個もバターケーキの生地に沈めて一気に焼いて仕上げるというなかなか大胆なケーキで、表面にアプリコットジャムを塗るのがポイントだとのことでした。調べた所、どうやら原型のケーキはイギリスにあるようです。当管理人はりんごなどの果実を豪快に生地に入れて焼いた素朴なケーキが大好きなんですが、さすがにりんごを丸ごと入れたケーキは食べたことがなかったのでびっくりしました。りんごの旨味を丸ごと封じ込めたケーキ…考えただけでおなかがすいてきます(´Д`*)。
 ちなみに、芹香ちゃんはこのケーキを焼く時に小さい頃からお母さんから教わった「ケーキを焼く前にはおいしくなれとお願いしながら焼くと、必ずおいしくなる」というアドバイスを南野さんの家でも実行しています。早くも「手伝う事はありませんから、向こうで本でも読んでいてください!」と台所から追い出されてしまった南野さんは、そろ~っとその風景を覗き見て微笑ましく思うのですが…確かにこの構図は「ケーキを焼くまでに成長した少女を見守るお兄さん」ぽいので、芹香ちゃんの気持ちも分からなくもないですね;。
台所で歌いながらケーキを焼く芹香ちゃんを微笑ましく思う南野さん
 その後、芹香ちゃんは委員会の仕事などが重なって疲れていたのもあり、焼けたケーキの荒熱を取っている最中にぐっすり眠ってしまいます。芹香ちゃんを気遣った南野さんは芹香ちゃんをそのまま寝かせておき、その間にちょうどいい具合に熱が取れた“まるごとりんごケーキ”を食べ、「おもしれー」「甘酸っぱくてうまいや」と喜んでいました。毎年実家からりんごが届くたび生のままかじる事がデフォだった南野さんも、ようやく焼いたりんごの美味しさに目覚めたようだったので、芹香ちゃんの苦労が報われてよかったと思う一コマです。ただ、製作者である芹香ちゃんは夢の中で「ケーキを食べ続ける南野さんの為にケーキを延々と焼き続ける」という悪夢と格闘するのに必死の状態だった為直にその感想を聞くことは出来ず、ちょっと残念な結果に終わっていました;。
結局進展は何もなし!それどころか芹香ちゃんは夢の中でうなされてました;
 りんごの旬は本来なら秋ですので再現を迷ったのですが、久々にこのお話を読み返している内にどうしても食べてみたくて仕方がなくなった為、作ってみることにしました。早速、巻末レシピになるべく忠実にそって作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、りんごの下準備。りんごの表面を流水で洗った後、中央のヘタや芯部分をりんごの芯抜き器でぐるりとくり抜いて取り除き、皮を全部むきます。芯を取るのは小さめのナイフなどでも可能ですが、りんごの芯抜き器を使うとあっという間に終わる上怪我をする危険性も減るので、そちらの方がお勧めです(100円ショップで売っています^^)。
 ※お菓子作りに使うりんごの品種は紅玉が一押しですが、無い場合はふじ、ジョナゴールド、国光などが火を通すのに向いています。
まるごとりんごケーキ1
まるごとりんごケーキ2
まるごとりんごケーキ3
 このりんごを、中火で熱して砂糖とバターを少し溶かし炒めたフライパンへ入れ、コロコロ転がしながら焼きます。火を通していくうちに砂糖とバターが茶色く焦げてキャラメル状になっていきますので、それをりんごにまんべんなく絡めながら香ばしく炒めるのがコツです。これで、ケーキに入れるりんごは用意OKです!
 りんごを炒めている時、パン屋さんでよく漂ってくるりんごパイみたいな香りがぷ~んとしてくる為、りんご好きには堪えられない作業でした。りんごの甘酸っぱい香りとキャラメルの香ばしい香りが殺人的に素晴らしく、一気に幸せな気持ちになります(^^)。
まるごとりんごケーキ4
まるごとりんごケーキ5
まるごとりんごケーキ6
 次は、生地作り。ボウルへ小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖をふるいにかけながら振りいれ、よく溶きほぐした卵液を加えながら泡だて器でグルグル混ぜます。そこへ室温に戻した牛乳とバニラエッセンスを投入してさらに混ぜ合わせ、最期に溶かしバターを入れてよく混ぜます(ややゆるめに感じました)。これで、生地も準備万端です。
まるごとりんごケーキ7
まるごとりんごケーキ8
まるごとりんごケーキ9
 ここまできたら、後は焼き作業。薄く油(又はバター)をぬったケーキ型へ先程のケーキ生地を流し込み、その上に荒熱を取っておいた焼きりんごを並べ入れます。このケーキ型を、180度くらいのオーブンで約一時間前後かけて焼き上げます。途中、焦げかけたらアルミホイルを上を覆うなどして調節します。
 ※これは原作にはない箇所ですが、焼きリンゴの周辺や中央の開いた穴にフライパンに残っているリンゴ風味のキャラメルソースを少々垂らすと風味・味・香り共にぐっと深みが出ます。
まるごとりんごケーキ10
まるごとりんごケーキ11
 ケーキが焼けたらオーブンから取り出し、生地が冷めてから型から外して表面に刷毛でアプリコットジャムをペタペタ塗ります。この行程を経ると、ケーキの照りと香りが数段アップします。
まるごとりんごケーキ12
まるごとりんごケーキ13
 アプリコットジャムを塗り終えたケーキを大皿へ乗せてテーブルに運び、傍らに紅茶を添えれば“まるごとりんごケーキ”の完成です!
まるごとりんごケーキ14
 作中に出てくる完成図を見て大体予想はしていましたが、分かっていてもりんごが丸ごと三個ケーキの中にデンと埋まっているのはやはりかなりの衝撃です;。中を切り分けてみると、どっしりしたバターケーキ風の生地としっとり蒸し焼き状になったりんごが迫力満点な感じで、甘い物好きには堪えられない食べ応えのありそうなケーキというイメージでした。表面に塗られたアプリコットジャムとりんごの甘酸っぱい芳香が食欲をそそります。
まるごとりんごケーキ15
まるごとりんごケーキ16
 それでは、一人分に切り分けていざ実食!いっただっきまーす!
まるごとりんごケーキ17

 さて、味の感想ですが…りんごの旨味を豪快にギュッと包み込んだ傑作ケーキ!丸ごとだからこそ堪能出来る醍醐味が素晴らしいです。
 表面はおろしりんごに似たふんわり柔らかな口当たりなんですが、中は生のようで生ではない不思議な食感でシャクシャクサクとフレッシュなので、対照的で面白いです。味自体はキャラメリゼにしたりんごソテーと煮りんごを足して二で割った感じですが、それにしてしてはりんごの自然な甘酸っぱさがそのまま残っていて素直に楽しめる上にまるで生りんごみたいなジューシーな果汁がジュワッと溢れ出てくる為、思わず「カラメル煮風レアりんご」という例えが頭に浮かぶ程でした。
 香ばしく焦げてほろ苦いカラメル風味が染み込んでいるりんごも美味ですが、そのりんごの周囲にくっついているケーキ生地がまた絶品で、特にりんごの穴が開いた中心部分に入って半ば蒸し焼きにされた生地は、りんごの香りがついたプリンケーキと呼びたくなるようなとろけるシュワシュワ感となめらかな甘さがおいしかったです。
 ケーキはカップケーキや焼きドーナツの味とそっくりで、卵たっぷりな生地の特徴である素朴なコク、控え目な甘味、しっとりかつどっしりとした重厚な食べ味を兼ね備えていて、りんごとぴったりの相性でした。バターたっぷりのリッチな旨さがたまらない、シンプルながらも飽きのこない王道的一品ってイメージです。表面に塗られたアプリコットジャムのあっさり癖のない落ち着いた酸味が爽やかな後口をプラスしているのもいいですし、バニラの品のいい甘やかな香りが贅沢な気分にさせてくれました。

 作る前は生地がべチャッとしないか、ちゃんと膨らむのかどうかと心配でハラハラしていましたが、実際に焼いてみると思った以上にふっくら焼けて水っぽい仕上がりにならなかったのでほっとしました(^^;)。見た目にかなりのインパクトがあるので目で楽しめますし、その上香りもアップルパイに匹敵するほどいい香りなので鼻で楽しむ事も出来、まさに一石二鳥の絶品ケーキです。そのままでもおいしいですが、ゆるめに泡立てた生クリームを添えてもおいしそうです。

●出典)『ゆめ色クッキング』 くりた陸/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『クッキングパパ』の“ハマグリのリングィーネ”を再現!

 最近、ローソンの鮭&いくらのおにぎりを食べた時、鮭を混ぜ込んだおにぎりの中にいくらが入っているという最後まで飽きずに食べやすいバージョンになっていたのを見て、不覚にもちょっぴり感動しました;。いくらおにぎりはご飯に対してどうしても量が少なくなりがちで、それが鮭&いくらともなると鮭:いくら=8:2の対比になってとても食べにくいことが多かった為、このアイディアは革命的だとすら感じています。
 どうも、後は明太子おにぎりに入っている明太子の量が飛躍的にアップするのを待つだけだと思う管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任達がニューヨークの<DOGS>というレストランで食べた“ハマグリのリングィーネ”です!
ハマグリのリングィーネ図
 荒岩主任が係長へ昇進し(その為本当は係長と修正するべきなのですが、主任の方が馴染み深いので失礼ながら以後文中では主任のまま進めます;)、田中君の第一子・元輝君が段々おしゃべりが出来るようになった頃の事。荒岩主任と田中君は東山常務から直々に声をかけられ、一週間のアメリカ出張へ出かけることになります。出張の目的は、創立二十周年を迎えた博多のアメリカンレストラン・<パーク>のリニューアルオープンの為に、アメリカ最新の食事情や流行を調べてオーナーの瀬川さんへ新しい料理のアイディアを与える事で、荒岩主任は自身も料理好きな事もあり水を得た魚の如く活き活きと調査をします(^^)。実を言いますと荒岩主任はニューヨーク滞在中、前々から行きたかったという生粋のニューヨーカーが集まるファンキーなライブハウスや、治安が最悪だと有名なハーレムにある生粋のソウルフード・レストランにまで自由時間中に足を伸ばしていますので、半分旅行気分で来たのかもしれないな~と少々苦笑しました;。なので、内心「常務に見つかったら遊びに来たのかとか、公私混同だとかで怒られちゃいますよ~(´Д`;)」と冷や冷やしながら読んだのを覚えています。ただ、作中で書かれていたニューヨークの街の自由な空気と、何人であろうとそっくりそのまま受け入れるおおらかな気風は当管理人自身非常に魅力的に感じた為、荒岩主任達がリラックスして童心に返るのも無理はないような気がしました。
 今回ご紹介するのは、何かと問題を引き起こしがちな田中君がやっぱりニューヨークでやらかしてしまった迷子騒動のエピソード;。ニューヨークへ来て一日目の夕方、あらかた調査を終えた荒岩主任は東山常務の年齢の事を考えて一旦は夜八時まで各自部屋で休憩するよう田中君に指示するのですが、「せっかくニューヨークに来て部屋でゴロゴロしてられるかってーの!」と考えた田中君は、こっそり一人でニューヨーク観光をしに行きます(正直他の漫画だったら死亡フラグ立ちまくりな危険行動ですが、気持ちはよく分かるだけに一概に田中君を責めれません;)。そこで田中君はタイムズスクエアや、何と偶然見つけた博多ラーメン屋(?!)へ足を踏み入れて大満足するのですが、日が暮れて様変わりした街ですっかり道に迷ってしまい、混乱します。
 その内、間の悪い事に焦った田中君は現地のニューヨーカー三人組とたまたまぶつかって咄嗟に「あいた、あぶねえな~」と声が出てしまうのですが、でかくていかにも屈強そうな三人に驚いた田中君は、思わず立ち止まって足がすくんでしまいます。この時、気のいいニューヨーカー達は笑いながら「こいつ、何かびびってるぜ」「そりゃそうだ、俺たちゃどう見ても紳士じゃねえ」「ハハ、違いねえ!」「何か困ってることがあるなら言いなよ、相談に乗るぜ!」とジョーク交じりに話しかけるのですが、英語の分からない田中君はそれを「やばい…やばいぞこのムード!」と解釈してパニック状態に陥ってしまい、財布を落としてそのまま猛ダッシュしてしまいます;。実はこのニューヨーカー達はいい人たちで、田中君が財布を落としたのに気付いてすぐに「ヘイ、待てよ!」「何か落としたぞー!」「大事な物じゃないのかー?」と走って追いかけてくるのですが、いまやすっかり恐慌状態になった田中君は「やばいやばいやばい!」と全力疾走して逃げ切ってしまいましたorz。このシーンを見るたび、まるで森のくまさんみたいなお話だと苦笑してしまいます(^^;)。
森のくまさんを彷彿とさせる田中君とニューヨーカーの追いかけっこ;
 その際、田中君はますます人通りの少ない道に入ったのに危険を感じ、急遽目に留まったレストラン<DOGS>へ飛び込み入店をします。ちなみに、偶然にもこのレストランは約二万人ものニューヨーカー達の投票がまとめられた『ZAGAT』というレストランガイドで<最も人気がある店><最も多くの人が来た店>ランキングの上位に入っている名店で、ゆったりとくつろげそうで洗練された店内に田中君はようやく落ち着きを取り戻します。そして、なくなった財布に涙しつつもポケットの小銭とパスポートに挟まっていた宿泊ホテルの連絡先を使い、ほうほうの体で荒岩主任と東山常務にレストランへ迎えに来てもらってました;。もちろんお二人は当然の如くご機嫌斜めな感じで、特に荒岩主任は「たなかーッ!」と店内であるにも関わらず容赦なく雷を落としていましたが、ついでに夕食を済ませようと食べた<DOGS>のシュリンプカクテル、生カキ&生ハマグリ、スパゲティの見事さにあらかた怒りを忘れたようでした(^^;)。
 それにしても、印象的だったのは東山常務と荒岩主任の対処の違いで、東山常務は当初から一貫して「誰の責任かどうかなど、今はそんな事はよい。それよりも心配なのは何か変な事に巻き込まれていないだろうかという事じゃ。しかるべき所に連絡した方が…」と、さすが責任者といった貫禄で冷静でしたが、荒岩主任は田中君を新人の頃からずっと面倒を見ているせいか心配のあまり感情的になって「何やってんだあいつは!」と激怒しており、それと同時に田中君の直属の上司として常務に非礼をお詫びするなど色々大変そうでした。けれどもその後、荒岩主任はあえて感情を抑えて田中君に「お前には博多で待っている家族がいるんだぞ。軽はずみな事をするな、もしもの事があったらどうする!」とツンデレ風に言ってあげています。正直、こんな思いやりに満ちた言葉とその反動みたいな怒り方をされたらもう無茶は絶対しないと心に誓っちゃうだろうな~と感動しました(つД`)。
 ※実は、田中君の財布は予期しなかったニューヨーカー達との再会で無事戻ってくるのですが、このエピソードも面白いので、宜しければ続きは是非『クッキングパパ』62巻にてご確認下さい。
一人で勝手に出歩いた上に迷子にまでなった田中君、猛省…っ!
 作中で登場した<DOGS>のお料理はどれもおいしそうでしたが、中でも一際輝いてみえたのがこの“ハマグリのリングィーネ”!この時作ってみるのは荒岩主任ではありませんでしたが、レシピ欄を見るとどうやら荒岩主任はその後独自に作り方を研究したみたいで、「日本ではこう作ろう!」と書いてありました。作り方比較的簡単な部類で、オリーブ油・にんにく・マッシュルーム・ハマグリ・白ワインで蒸し焼きにして具とソースを作り、途中でリングィーネを加え塩こしょうで味を調えてパセリとバジルを飾ったら出来上がりとのことでした。通常、こういう貝類のパスタだとまず頭に思い浮かぶのはアサリ&細めのスパゲティの組み合わせなので、ハマグリ&リングィーネ(「小さな舌」を語源とするパスタで、切り口が押しつぶしたような楕円形をしているのが特徴)を使うと知った時は仰天したの覚えています。ただ、荒岩主任達が言うにはコクのあるソースにリングィーネが殊の外良く合うとの事で、初めて呼んだときから興味津々の一品です。
偶然とはいえ、大当たりなレストランに逃げ込んだ田中君大手柄です!
 ハマグリはなかなかスーパーに置いていないのでなかなか再現できなかったのですが、今月はひな祭りがあったせいかまだ扱っているお店があった為、これをいい機会に作ってみることにしました。なるべくレシピに沿って忠実に作れるよう、頑張ろうと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。みじん切りにしたにんにくとオリーブ油をフライパンへ入れて中火で炒め、徐々に香りが立ってきたらあらかじめ一晩塩水につけて砂抜きをした後にこすり合わせてよ~く洗っておいた蛤と、スライスしたマッシュルームを投入します。
ハマグリのリングィーネ1
ハマグリのリングィーネ2
ハマグリのリングィーネ3
 そこへすぐに白ワインをハマグリが半分浸るくらいにまで注ぎ、フタをして強火で熱を通します。
 ※一分たった頃から、段々フライパンの中より「カタカタ」「パカッ」というハマグリのフタが開く音がし始めてきますが、全部開ききるまで我慢します。
ハマグリのリングィーネ4
ハマグリのリングィーネ5
 約二~三分くらい経過したらフタを外し、口が開いたハマグリを素早く別皿へ取り出しておきます。この時、なかなか口を開けないハマグリがいたら火を入れる前から死んでいた可能性が高いので、取って処分しておきます。なお、マッシュルームはそのまま取り出さなくて大丈夫です。これで、ソースは出来上がりです。
 ※もし白ワインの量がまだ多すぎた場合は、ちょっと沸騰させて煮詰めた方がいいです。
ハマグリのリングィーネ6
ハマグリのリングィーネ7
 このソースが入っているフライパンを中火にかけ、やや硬めに茹で上げて湯きりしたばかりのリングィーネを加えてざっと混ぜ合わせます。そこへリングィーネの茹で汁を入れてよく混ぜながらソースを絡ませていき、塩・こしょうで味付けをし終えたらハマグリを戻し入れてざっと混ぜます。これらの作業は、麺が延びてしてしまう前にスピーディーに行うよう注意した方がいいです。
ハマグリのリングィーネ8
ハマグリのリングィーネ9
ハマグリのリングィーネ11
 ソースと具とリングィーネが混ざったら刻んだパセリを振って皿へ盛りつけ、仕上げに千切ったスイートバジルを散らせば“ハマグリのリングィーネ”の完成です!
ハマグリのリングィーネ12
 アサリよりも殻が厚く身が大きめなハマグリを使用したせいか、少々高級感を感じさせられる一皿です。アサリと似た強い潮の香りと、バジルやパセリの爽快な香りが鼻腔をくすぐるせいか、どことなくすっきりと爽やかな気分になりました。リングィーネを食べるのは初めてなので、一体どんな味わいなのか非常に楽しみです。
ハマグリのリングィーネ13
 それでは、リングィーネが延びてしまわない内にいざ実食!いただきますっ!
ハマグリのリングィーネ14

 さて、味の感想ですが…アサリとはまた違った良さ!海水のミネラルをギュッと濃縮させたような複雑な美味さが舌に染み入ります!
 ハマグリからにじみ出た濃密なお出汁、にんにくの力強い風味、マッシュルームの淡いコクが効いた甘塩味のソースが美味で、例えるとするならば「ハマグリとハーブのボンゴレ風スパゲティ」というイメージでした。アサリ出汁だとキリッと引き締まった塩気が際立ちますが、ハマグリ出汁の場合はまろやかで深い甘味と気品漂うあっさりした後口が特徴的で、アサリに比べるとより優しく穏やかな塩味なのが印象的です。
 この旨さたっぷりでほのかなとろみがついたソースが、「やや表面がざらついた厚みのある冷麦」みたいなリングィーネによく絡んでいて、相性抜群な組み合わせでした(リングィーネは平麺らしいもちもちした噛み応えと細麺のツルツルした食べ心地が合わさった感じがナイスです)。
 バジルの新緑を連想させる清々しい香りと、パセリのさっぱり爽やかな香りがいいアクセントになっていて、要所で貝類にありがちな癖を消しています。マッシュルームはプリプリシコシコした張りのある歯触りで、ハマグリともよく合っていました。酒蒸しっぽくして途中で取り出したハマグリがとにかくふっくらジューシーで、歯をグイグイと押し返してくる程弾力があるのに、噛めば噛む程濃厚な旨味エキスをにじませながら柔らかくほどけていく身に仕上がっていた為大満足でした。

 こしょうがピリッと効いているのがいい刺激になっており、いくらでも入る美味しさです。ハマグリをふんだんに使った贅沢な味わいといい白ワインとの相性の良さといい、ちょっとしたお祝い事のある日の夜に振舞いたい特別な一皿だと感じました。リングィーネは日頃なじみの薄いパスタでしたが、フェットチーネよりも食べやすいのにソースがよく絡む所が俄然気にいったので、今後もちょくちょく食べようと思います。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
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『花のズボラ飯』の“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”を再現!

 この前、知人から強く勧められたカレー鍋を実際に試してみたのですが、当管理人の作り方がおかしかったせいかただの土鍋に入ったゆるめのカレーみたいになってしまいましたorz。色んな具を試しましたが、やはり普段からカレーの具として馴染み深いにんじんやきのこ類、豚肉、えびは相性がよく、意外なところでは白身魚、豆腐、水菜ともよく合っていました。仕上げは煮詰めたカレー鍋にご飯・ピザ用チーズ・刻みネギを投入したカレーおじやでしたが、結構おいしかったです。
 どうも、トマト鍋やカレー鍋が思ったよりも広がらないのは、シメが普通の鍋のシメに比べてあまりにも高カロリーになりがちだからでは…と推測する管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんが月見酒をしようと目論んだ晩に作った“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”です!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋図
 それは、花さんがミズキさんから重要な告白をされる数ヶ月前のある秋の夜の事。バイト先である書店の勤務を終えた花さんは、急ぎ足で帰ろうとしていた矢先にちょっと癖のある店長さん(何故か帰ろうとする直前に呼び止めて意味のない長話をしようとしたり、悪気はないもののデリカシーのない発言を直球でしてくる為、花さんから微妙に嫌がられてます;)に例の如く呼び止められてこれまたいつも通り素っ気なく受け答えをするのですが、この時は美味しい日本酒をおすそ分けされた為一気に頬がゆるみ、思わず足を止めます。何でも店長さん曰く、最近はすっかり焼酎党になっていたからいささか持て余していたとの事で、花さんはありがたく高そうな四号瓶と一合瓶を頂戴するのですが、その時に「いいな~美女の一人酒!きししししし」という余計な一言を言われ、ちょっと引いてしまってました;。同じ雇われの身である女性として花さんには深~く同情しますが(´Д`;)、こういう反応に困る発言を繰り返す上司はどんな職場にも必ず出没するものですので、「人付き合いも給料の内だから、お互い頑張ろう!」と力強くエールを送りたいです。
 そして帰り道、花さんは月を見上げながら歩く内に店長さんの言葉とTVでやっていた十三夜特集に影響され、「月でも見ながら一杯飲んじゃおうかな…」と密かに決意します。この時、花さんが決めたテーマはズバリ「かぐや姫気分で日本酒と料理を楽しみ、いい女風に過ごす」事!正直、仕事で疲れきってクタクタになった奥様にはなかなかハイレベルそうな目標に思いますが、花さんはそうと決めた途端先程までの疲れが一気に吹っ飛んだ様子で、急にウキウキしながらスーパーへ直行していました。それにしても、己の食い意地のみで一日の疲労を「小さなお鍋でひとり鍋。オットナ~♪」とニコニコるんるん気分で歩かせるまでに回復させられる花さんは、何気に超人だと感心します;。
パート先の店長から貰った日本酒でかぐや姫気分になろうと思案する花さん
 この時、花さんが「日本酒といえば湯豆腐でしょう!」という理由で作ったのが、“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”。作り方は仕事疲れで料理が億劫になっている方にも優しいお手軽さで、昆布と水を入れて沸騰させた土鍋へ適当に切った白菜・春菊・にんじん・鱈・えのき・しいたけ・豆腐を加えて煮立てたらもう出来上がりです。実を言いますと、花さんは最初豆腐と鱈ときのこだけというシンプルなお鍋にして一杯飲もうとしていたようですが、白菜や春菊などの葉野菜をたっぷり入れる→おなか一杯になる→ご飯を食べなくても大満腹になれるから、炭水化物ダイエットになる!という夢のような方程式が買い物をしていく内に頭の中で組み上った模様で、その為急遽具沢山な湯豆腐ならぬ湯豆腐鍋へと変更したのだそうです;。確かに、毎晩野菜のみのヘルシー鍋で夕食を済ませていると自然と健康体になって体重も減少傾向になっていく為、花さんの企みはあながち間違いではないと思います(しかし、毎日お鍋だと大体一週間前後で「油ほしい!こってりしたの食べたい!クリーム系チーズ系の料理が恋しい!」と体が悲鳴を上げるのを嫌という程実感するのでお勧めできませんorz)。
 ちなみに花さんはお鍋を作成している最中、過去にミズキさんの家で豆腐オンリーの湯豆腐(何と、中央に醤油を入れる容器がある洒落た湯豆腐専門鍋で!)と出来合いのシューマイ・フライドチキン・サラダでワインやチューハイを飲むというデタラメな宴会をして酔いつぶれた事を思い出し、「もうあんな真似できんわ」とと遠い目をしていましたが、当管理人は「その素敵なアイディア、頂いてもいいですか(*・∀・)!?」と一人色めきたちました。飲み会はルールを決めてきっちり飲むより、そういうカオスな展開でフリーダムに飲む方が圧倒的に楽しめると個人的に考えていますので、こういうエピソードを読むと尚更親近感が沸いてきます。
温かい湯豆腐と冷たい日本酒で、すっかり幸せ気分になる花さん^^
 その後、花さんは「はー…湯豆腐っていいわ!ものすごく体にいい事している気がするし!」と一人ごちつつ、食欲の赴くままよ~く冷えた日本酒と“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”を完食しますが、案の定一度火がついたら我慢が出来ないという悪癖が頭をもたげ、遂に禁断の炭水化物・うどんを投入してお鍋第二ラウンドに突入し、無心に貪りまくるという結果に終りますorz。おまけに、当初の目的であるはずのお月見すらせずに日本酒を既に飲みきってしまったというグダグダな夕食になってしまっており、これにはさすがに花さん自身「あ!」とショックを受けたようでした(^^;)。花さんでなくてもトホホと言いたくなるようなお話ですが、まあたまにはこんな一日があってもいいかと思います(考えてみれば、花見も月見もお酒とご馳走を堂々と飲み食いする為の口実に過ぎない場合がほとんどの気がry
月見鍋のはずが、全く月を見ていないことに気がついた花さん;
 やっと春が来たかと思えばまた冬の寒さに逆戻りと言う毎日が続いている為、何か心底体が温まる料理を食べたいと考え再現する事にしました。早速、なるべく作中のレシピにそって作ってみたいと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下準備。野菜類は全て流水で表面の汚れを軽く洗い流した後、白菜は適当にザク切り、しいたけは細かい汚れをはたき、えのきは下部分を切り取ってほぐし、春菊は大雑把に真っ二つに切り、にんじんは皮をむいて輪切りにします(花さん曰く、「日の丸なでしこジャパンてことで」という理由で梅の花形に切るのを辞めたと言い訳してました;)。鱈と豆腐は、それぞれ食べやすい大きさに包丁で切り分けておきます。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋1
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋2
 次は、煮る作業。土鍋に昆布を敷いて水を張り、火をつけて沸騰させます。やがてお湯が煮立ってきたら、硬いと思う野菜から順番に投入して火を入れていきます。当管理人の場合、一番目に淹れたのは白菜の茎、にんじん、しいたけの三種類でした。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋3
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋4
 先程の硬い野菜類に少々火が通ってきたら、続けて白菜の葉、えのき、春菊の茎を入れ、やがてそれらにも火が通ってきたら絹ごし豆腐、鱈、春菊の葉を加えてゆっくり煮立てさせます。特に注意するのが豆腐の煮え具合で、あんまり強火で長く煮てしまうと絹ごし豆腐でもガチガチになってしまうので気をつけたほうがいいです。
 ※野菜を入れる順番は、各々のお好みでOKです。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋5
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋6
 お鍋全体に火が通ってきたらテーブルへ運び、傍らに冷やしておいた日本酒と刻みネギやポン酢を入れておいた取り皿を用意しておけば“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”の完成です!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋7
 白菜の黄色がかった淡い緑色、にんじんな鮮やかなオレンジ色、春菊の濃い緑色、しいたけのこげ茶色、タラと豆腐の純白色の美しい色合いが食欲をそそります。フタを開けた途端、むせ返るような熱々の蒸気がお鍋から溢れてくる為、湯気だけでもほんわかと体が温もってくるのが分かってほのぼのした気持ちになりました。小ネギの他にもみじおろしをかけて食べてもいけそうです。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋8
 それでは、熱々の内に取り分けていざ実食!いただきます!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋9

 さて、味の感想ですが…寒さが吹っ飛ぶ、心温まる味わい!日本酒がスイスイ進む純和風鍋です!
 湯豆腐は絹漉しを使用したせいかまるで口の中で滑るようななめらかさな舌触りで、食べるというよりは勝手にとろけて馴染むというのがふさわしい柔らかさです(ブラマンジェのあの絶妙な口当たりを思い出します)。ゆっくり味わうと大豆の自然な甘味をじんわり感じて、体に優しい美味しさだとほのぼのした気持ちになる為、作中で花さんが「ものすごく体にいいことしてる気がする」と感心するのも納得しました。あっさりしているのに大豆由来のほのかな油分があり、淡いのに存在感のある旨さで、昔の人が「平凡に見えて非凡」と評したのも分かる料理です。
 白菜は昆布出汁をたっぷり含んで食べるとジュワッと噴き出してくるのが美味で、地味ながらも他の具の癖を緩和するという重要な役目を果たしている為鍋にはやはり必需品だと実感しました。鱈はしっかりした噛み応えと淡泊なようで味わい深い白身が豆腐と抜群の相性で、脂が少なくさっぱりした味でポン酢によく合います。一方、春菊はザクザクした食べ応えのある食感と何とも言えない野趣溢れるほろ苦さがよく、鍋全体を程よく引き締める役割を果たしていました。また、しいたけはブリンブリンした柔らかい弾力が特徴的で、しなやかなようで最後はグイッと歯を押し返してくる強い歯応えがよく、にんじんはホクホクした食感と素朴な甘さがいい箸休めになります。

 このお鍋だけでも十分美味で満足できるのですが、作中で花さんはあらかた食べたお鍋に「あーっ!我慢できない!やっぱり物足りないし ヽ(`Д´)ノ!」と言いながら豚バラ肉のスライス・キムチ・うどんをぶちこんで第二ラウンドを開始していましたので、当管理人も見習って投入してみました;。
鍋第二ラウンドで作った、キムチ豚バラうどん!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋10
 さっきとは打って変わってにんにくと唐辛子がきいたガツンと来る味で、シメというにはあまりにヘビーなお鍋でしたが、様々なお出汁を溶け込ませたおつゆとそれらの旨味を吸い込んだうどんはとっても美味しかったです(^^)。ただ、これは日本酒よりビールがぴったりなので、ますます月見酒の風情から遠ざかってしまうのが難点です;。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋11

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
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・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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