『クッキングパパ』の“プレーン和風ポテピザ”を再現!

 先日、三週間ぶりにお寺の猫達に会いに行ったのですが、ものの見事に顔を忘れられていたみたいで、ナデナデをやんわり拒否されましたorz(少しナデナデすると、数歩テクテク歩いて座る→少し時間を置いてナデナデ→ちょっとは許すものの、また数歩歩いて座るの繰り返し;)。
 再度顔を覚えてもらって、前みたいに抱っこしてゴロゴロいわれるような仲になれるよう頑張りたいと思います…。

 どうも、また新しい猫が増えていていた為「住職さんは本当に猫好きだな~」とほのぼのした管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任の部下・青木ルリ子さんがピザに対するわだかまりを消す為に作った“プレーン和風ポテピザ”です!
プレーン和風ポテピザ図
 長年荒岩主任のいる部署で頑張っていた女性社員・吉田さんが辞めた後、可愛さと気立てのよさで既に周囲に知られていた新入社員・青木ルリ子さん(愛称:ルリちゃん)が営業第二課へ転属される事になります。
 実は、田中君の部下である江口君とは同期の間柄で、ルリちゃんの事を入社以来ずーっと片思いしている江口君からは何度も露骨なアタックを受けていたのですが、友達としてなら好きなものの彼氏として付き合うにはどうしても抵抗があったらしく、結局最後まで江口君の想いが実る事はありませんでした;詳しいエピソードは、また別の再現料理を作る際にお話しする予定です)。
 大人しそうな外見とは裏腹に、ルリちゃん作の料理は寿司をほぐして炒める“寿司チャーハン”、讃岐うどんに洋風のソースをまぶす“スパゲティ風讃岐うどん”など結構大胆な発想の物が多く、あの荒岩主任に感心される程でした。

 そんなルリちゃんが、営業第二課のメンバーに大分馴染み始めた頃の事。
 お昼時間、けい子ちゃんにピザを分けられようとして「すみません…あたし、ピザダメなんです」「きっと、小さな頃食べ過ぎたんですね…」とルリちゃんが断っていた現場を見て少し気になっていた江口君は、一緒に仕事している時に「ルリちゃんにも、苦手な物があったんだね。好き嫌いなんて全然ないと思ってたよ」と話しかけ、理由を聞こうとします。
 すると、ルリちゃんは「昔はピザ、大好きだったの」と遠慮がちに言い、ピザが嫌いになったキッカケのお話をします。


 ルリちゃんがまだ小学生でピザが大好きだった時、弟のまさる君と音楽の習い事をしていたそうなのですが、まさる君を担当していたバイオリンの先生が「弟さんはなかなか見所があります。ひとつ本気でやってみませんか?」と紹介状を渡した事から、お母さんはまさる君と週の半分は遠くの先生の元へ行ってレッスンを受け、夜遅く帰ることが多くなるようになります。
 幸いまさる君の才能は本物で何度も賞を取るようになり、お母さんはますます本気になっていくのですが、そんな時期、お母さんの帰りが遅くなる時は必ずテーブルに置かれていたのが、ピザ。
 日頃まさる君に構ってばかりなのを申し訳なく思っていたお母さんは、せめてルリちゃんの大好物であるピザを置いて出かけるようにしており、最初の内はルリちゃんもピザを食べられる事を喜び抵抗感はなかったそうなのですが、大きくなるに連れて段々ピザを見るのが嫌になっていきます。
 そして中学生になったある日、もう温めなおすのが面倒になっていたルリちゃんはそのまま一口食べるのですが、途端に吐き気を感じてもどしたそうで、それ以来ピザは嫌いになってしまったとの事でした。


 正直、ルリちゃんが何故けい子ちゃん達にピザが嫌いな理由を話し辛そうにして黙っていたのか、初見時はよく分からなかったのですが、理由を知ってみると何となく分かるような気がしました。
 思うに、「あたったから」「食べ飽きたから」などという単純な理由ならともかく、これは遠まわしに家族に責任があるのではないかと人から捉えられかねない複雑な理由な為、現在お母さんやまさる君と良好な関係を築いて仲良くしているルリちゃんは、その疑いを示唆する事を口に出してしまうのを恐れたんだと思います。
 もしかしたら、多感だった時期はルリちゃんも色々あったのかもしれませんが、せっかく穏やかに過ごせている今、わざわざ気まずくなるような事を言いたくないルリちゃんの気持ちは、痛いほど分かりました(←事実、ルリちゃんのご家族はルリちゃんがピザを嫌いになっていることを未だに知りません)。
ルリちゃんは小さい頃ピザが大好物で、夕食は様々なピザが用意されていました
 理由を知った江口君は、普段のおちゃらけた顔をひっこめてなんともいえない顔になるのですが、続けてルリちゃんが「今、弟はヨーロッパ留学中よ!」と明るく言うのに「へえ~、すごいね!」と無難に返していました。
 けれども、江口君はあえて笑顔で「でも、そんなに前の事なら案外もう平気かもしれないね」とさりげなく言い、ルリちゃんにそろそろ食べてみてもいいんじゃないかな?という意思をやんわり伝えてみていました。
 どうやら、ルリちゃんはその江口君の言葉が妙に心に残っていたらしく、それから数日経ったある日曜日、朝食にハッシュドポテトを用意して食べている時、ちょっとした案を閃きます。

 その際、ルリちゃんが「本当にもう、ピザは大丈夫なんだろうか?」と実験的に作ったのが、この“プレーン和風ポテピザ”です!
 作り方は少々変わっており、オリーブオイルを引いたフライパンへ千切りにしたじゃがいもを乗せて押し付けながら両面をパリッと焼き、バター・鰹の塩辛・トマト・ベーコン・ピザ用チーズ・セリを散らし、全体に火を通したら出来上がりです。
 アンチョビの変わりに鰹の塩辛、バジルの変わりにセリを乗せるポイントだそうで、もっと和風にしたい時はタケノコやニラを具にするといいとの事でした。
 ルリちゃん曰く、「オーブンで焼いてもOKだけど、これだとフライパン一つで出来るわよ」だそうで、生地を発酵させる手間がない分、かなり簡単だな~と思います。
微妙な仲の江口君から「案外もう平気かもしれないね」といわれ、少し考えていました日曜日、ハッシュドポテトを食べているときに閃いたオリジナル料理です
 その後、出来たばかりの“プレーン和風ポテピザ”をルリちゃんは恐る恐る食べるのですが、一口食べた途端すぐに笑顔になり、「ママ…やっぱり、ピザって美味しい!!」と見事ピザ嫌いを克服していました。
 ちなみに、この後ルリちゃんはある意味恩人でもある江口君にスペシャルな和風ポテピザをプレゼントしに行き、ピザ嫌いが治った事を報告していましたが、「もうちょっといても…」と引き止める江口君を尻目に、さっさと帰ってしまっていました;。
 やはり、人として好きという感情と、彼氏にしたいという感情は、そうそう都合よく並び立つものではないようです…(^^;)。
ピザのおいしさを再確認し、ようやく色んなわだかまりがとけたルリちゃんでした
 先日、母が愛用していた千切りスライサーが見つかったのを機に、再現を決意しました。
 本当にじゃがいもがピザ台っぽくなるのか、レシピ通り作って確かめようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、じゃがいもの台作り。皮をむいたじゃがいもを千切りスライサーで大量に細く切り、塩こしょうを振って下味をつけておきます(水分が出てきますので、キッチンペーパーで軽く拭いた方がいいです)。
 このじゃがいもを、やや多めにオリーブオイルを引いて中火に熱したフライパンへどっさり入れ、平らで丸い形になるよう、フライパン返しなどでギュ~ッと押さえつけます。
 ※平たくなったら、片面が焼けるまで極力触らないようにします。
プレーン和風ポテピザ1
プレーン和風ポテピザ2
 じゃがいも全体がくっついてきたら、ひっくり返してもう片面もギュ~ッと押さえつけながらこんがり焼き、香り付けにバターを乗せて溶かしながら絡ませます。
 これで、じゃがいものピザ台は準備OKです!
プレーン和風ポテピザ3
プレーン和風ポテピザ4
 次は、具を乗せて焼く作業。
 先程用意したじゃがいものピザ台の上へ、少量の鰹の塩辛を薄くまんべんなく塗りつけ、食べやすい大きさに切ったベーコンを乗せます(鰹の塩辛はかなり塩辛いので、乗せすぎに要注意!)。
プレーン和風ポテピザ5
プレーン和風ポテピザ6
 その上へスライスしたトマトを並べてピザ用チーズをたっぷり振りかけ、一旦フタをして中火のまま焼き、チーズが七割方とろけるまで待ちます。
 チーズ全体がとろけだしたら、ざっくり刻んでおいたセリを散らしてまたフタをし、二~三分くらいかけて焼きます。
 ※実は、原作では具を入れるタイミングは全部一緒なんですが、セリは後から入れた方が色合いがきれいな為、今回は分けて入れました。なので、そういった事が気にならない方は、最初から全部入れて大丈夫です。
プレーン和風ポテピザ7
プレーン和風ポテピザ8
 ピザ用チーズが完全にとろけきり、セリがしんなりしてきたら火からおろし、そのままお皿に盛り付ければ“プレーン和風ポテピザ”の完成です!
プレーン和風ポテピザ9
 焦げたじゃがいも特有の香ばしい香りと、チーズの濃厚なにおいが食欲をそそります。
 今までセリをピザの材料に使うことはなかったので少々戸惑いましたが、実際に作ってみるとしっくりなじんでいたのでほっとしました。
 本当にピザっぽい味なのか、食べて確かめたいと思います!
プレーン和風ポテピザ10
 それでは、熱々の内に切り分けていざ実食!
 いっただっきまーす!
プレーン和風ポテピザ11


 さて、味の感想ですが…今まで食べた事がない、新感覚のピザ!洋風な見た目に反し、味はちゃんと和風っぽいです!
 ピザの外側は「揚げずに作ったヘルシー・ハッシュドポテト」というイメージで、カリッと軽くて香ばしい歯触りが美味なんですが、内側はベーコンの肉汁やトマトの果汁を十分に吸ってしっとり湿っており、モチモチ感とホクホク感が入り交じった不思議な食感になっていて面白いです。
 また、材料が似ているせいか「ピザ味のジャーマンポテト」と例えたくなるような味わいに仕上がっており、かなり濃厚な後口だった為ビールのおつまみとして最適でした。
 普通のピザ生地とは違い、芳しいバターの風味がついた台が具と共にトロトロと柔らかくほどけ、口の中で一体化するのが心地よいです。
 当初は「鰹の塩辛がアンチョビ代わりになるかな?」と半信半疑でしたが、実際に食べると確かに癖が強く野性味のある感じだったものの、アンチョビとはまた異なる熟成された力強い塩気がじゃがいもにいい味付けを全体に施しており満足しました。
 一見バラバラに見えますが、チーズのこってりしたコク、カツオの塩辛の奥深い塩味、トマトのジューシーな甘酸っぱさが合わさると意外な程しっくりまとまっていて、結構バランスがよかったです。
 あと、セリのしんなりシャキシャキした張りのある歯応え、鮮やかな香りがいいアクセントになっているのがナイスでした。


 鰹の塩辛の代わりにアンチョビを使ったり、セリの代わりにイタリアンパセリを散らしたりしても美味しいと思います。
 ピザとはまた一味違った食感が楽しめるので、お勧めです。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

“娼婦風スパゲティー”のリメイク記事を、アップしました。

 今更ですが、約四年前の夏にアップした『ジョジョの奇妙な冒険』の“娼婦風スパゲティー”記事に、リメイクした画像を追記欄にプラスして再アップ致しました。
 画質向上したのはもちろん、今回はトニオさんのパスタ皿を使って再現しておりますので、もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、一目見て下さると幸いです。
 ちなみに、URLはこちらです。

『天使のフライパン』の“特製新じゃがカルボナーラ”を再現!

 実を言いますと、当管理人は六歳まで両親が転勤族だった関係で知らぬ間に引越しを繰り返していた為、アルバムを見ると全く記憶にない場所での写真が残っていたりして結構びっくりします(一番遠かった場所は、岩手県)。
 中でも残っていた写真が多かったのが東京にいた頃の写真で、当時完成して間もなかったディズニーランドでの写真や、上野動物園での写真が色々見つかり、「覚えていなくても、写真でこういう事実があったと確認できるのは面白いな~」と写真の素晴らしさを実感しました。

 どうも、上野動物園で幼き日の当管理人が一番好きだった動物はキリンだったと今更教えられた管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『天使のフライパン』にて主人公・国見聡君が初めてお店にやってきた女優さんの為に作った“特製新じゃがカルボナーラ”です!
特製新じゃがカルボナーラ図
 食中毒疑惑が元で閉店した実家のレストランに引きこもっていた国見君は、同じ中学の不良風少年・辻君からの呼びかけを機にやっと登校するようになるのですが(詳しくはこちら)、行方不明の父を知る凄腕の総料理長・村上信平シェフが引退する前に全ての技術を学びたいと思い、高校進学ではなく帝都ホテルのメイン厨房へ就職する道の方を選びます。
 こうして、帝都ホテルで国見君はぶっきらぼうながらも気にかけてくれる先輩シェフ・宮本恒夫さん、心優しい人気パティシエ・城之内綾さん、何らかの因縁がありそうな天才料理人・夏川仁さんに出会い、色んな経験を積んでいくのですが、二巻から三巻にかけて行なわれた料理勝負で夏川さんに負けたのが原因で、せっかく入ったメイン厨房を追い出されるという不運に見舞われてしまいます。
 最初は落ち込んだ国見君ですが、高校を抜け出してはちょくちょく手伝ってくれる辻君の励ましと、宮本さんの「仁はメイン厨房を出てけとは言ったが、帝都ホテルを出てけとは言ってねェぞ」「ホテル内で別の厨房に行けばいい」という言葉によってやっと立ち直り、今度は唯一自分を受け入れてくれたホテル内のイタリアンレストラン・<アル・カポネ>でもう一度料理修業をする事を決意します。
 しかし、実は<アル・カポネ>は周囲から「時の止まった厨房」「アル・カポネ行きになったら終わり」と呼ばれる程閉店秒読みなお店で、一見倉庫と見紛うくらい汚く荒れた店内・近所の公園で一日中ひなたぼっこしている料理長・昼前に無断で帰宅する店員といったツッコミ所満載な問題店で、またまた国見君と辻君は頭を抱えていました;。
 それにしても、物語初期は食中毒ネタでいじめられて引きこもり、実家のレストランは閉店中、父親は行方知れず、帝都ホテルに入った後しばらくは新人いびりでいじめられ、やっと認められたかと思えば厨房から追い出されて問題店に転属するなど、国見君の不運っぷりは料理漫画界で一~二を争う程で、一巻から三巻を続けて読んでいると本当に気の毒になりますorz(←その分、四巻から五巻にかけての熱い展開が輝いて見えるのかもしれませんが…;)。
勝負に敗れ、セントラルキッチンから追い出されてしまった国見君は、再起をかけてつぶれかけたイタリア料理店に入ります
 けれども、「アル・カポネは潰させないよ…!他に…僕の道…ないから」と覚悟を決めた国見君は、辻君と一緒に丸一日かけてお店を片付け、翌朝にはすぐ開店出来る状態にまで<アル・カポネ>を綺麗に生まれ変わらせます。
 が、運がいいのか悪いのか、偶然近所の公園でロケ中だった有名女優・小沢真由さんが営業中と勘違いして席に座り、「あまり時間ないの」「カンタンなのでいいわ。ここイタリアンよね。スパゲティのカルボナーラくらい出来るでしょ?」と急に注文してきた事から、国見君達はいきなり料理をする羽目になります;。
 しかし、掃除が終わった直後でまだ何も買い出しておらず、手元にあるのはたまたま残っていた新じゃが・にんにく・牛乳・ベーコンくらいで、カルボナーラには必要不可欠な卵もチーズもパスタもないという絶体絶命な状態に国見君は追い込まれてしまいます…。

 これまで内気でシャイな国見君は、アクティブでグイグイ引っ張るタイプの辻君に半ば引っ張られるようにして頑張るシーンが多く、その為「い…言いづれーけど帰ってもらうしかねェ!変な料理出して悪評が広まっちまうよりマシだ!!」という辻君の意見にてっきり賛成すると思ったのですが、この時は珍しく「や…やらせてよ辻君…!僕が帝都ホテルで迎えた、初めての客さんなんだ」と初めて自分の意思を押し通しています。
 一巻では誰かと話す事すら稀だった国見君が、正直こんなに急成長するとは意外だった為、初見時は不覚にも「社会に出て大分たくましくなったな~」と胸が温かくなりました(←『ダイの大冒険』に出てくるポップ君みたいに、初期のヘタレっぷりが信じられないほど成長するキャラが、個人的に好きからかもしれませんが;)。
タイミングが悪い事に、レストランの大掃除が終った直後に女優さんが来店します;まだ何も買い出しに出ていなかった為、卵もチーズもパスタもないというピンチにみまわれます!
 その後、国見君が時間的にも材料的にも余裕がない中、「カルボナーラは昔山の中の炭焼き職人がとぼしい食材でカロリーをたっぷり取ろうとして作ったスパゲティだとも言われているよ」「とぼしい食材から生まれたのがカルボナーラの原点ならば、食材のとぼしさを恐れずにやってみよう…!」と考えて即興で作ったのが、この“特製新じゃがカルボナーラ”です!
 作り方はそこそこ簡単で、バター・にんにく・ベーコン・牛乳・コーヒーミルクを炒めた物に千切りした新じゃがを投入して和え、最後に何ときなこを入れて混ぜたら出来上がりです。
 国見君曰く、「牛乳とコーヒーミルクで卵のクリーミー感を代用」「チーズのこってり感をきなこで代用」する事でカルボナーラらしさを演出したようで、特にきなこはかなり重要な役割を果たすと言われていました。
 何でも、きなこは非常に乾燥している為、食べる前に軽く和えただけでクリームをたっぷり吸い込んでコクのある旨味をアップさせる上、卵の代わりにソースのつなぎとなってとろみを増す効果もあるとの事で、初めて読んだ時は感心したのを覚えています(興味が出たので調べた所、驚くべき事に一部では広く知れ渡っていた技法だそうで、二度びっくりでしました;)。

 幸い、小沢真由さんはこの“特製新じゃがカルボナーラ”を痛く気に入って大喜びし、最終的には「また絶対来るわ!」「スタッフにも宣伝しとくわね~♪」という嬉しい言葉を残して帰っていきました。
 ちなみに、小沢真由さんが食事している時のリアクションは期待を裏切らず相当にエロイ斬新なので、一見の価値ありだと思います(その様子は、こちらのサイト様が一番効果的にご紹介されていますので、詳細は控えます^^;)
一見チグハグな組み合わせが、カルボナーラの美味さをさらにアップさせました!舌の肥えた大女優を満足させた上、「スタッフのみんなに宣伝するわ」という約束まで!
 正直に言いますと、ずっと長い間「きなこで本当にカルボナーラらしさが出るのかな…どうもゲテモノっぽいイメージが…」「それも、チーズと卵とパスタなしで…」と疑いの眼差しで見ていたのですが、「分からないなら作ってみればいい」という当ブログのポリシーに従い(←おかげで何度も痛い目を見てますが…orz)、再現を決意しました。
 ちょうど新じゃがも手に入ったことですし、作中のレシピ通り作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、新じゃがの下ごしらえ。泥を洗い流して皮をむいた新じゃがを包丁で二~三ミリの太さに千切りにし(千切りスライサーを使うとぐっと楽な上、より麺っぽくなります!)、氷水に少し浸けて引き締めたらすぐザルにあけ、水気を切ります。
 その間、フライパンにバターと芯を取ってつぶしたにんにくを入れ、弱火でジワジワ熱しておきます。
特製新じゃがカルボナーラ1
特製新じゃがカルボナーラ2
特製新じゃがカルボナーラ3
 にんにくからいい香りが漂い出したら、短冊切りにしたベーコンを投入し、カリッと香ばしくなるまで中火で炒めます。
 やがて、ベーコンに火が通ったら牛乳とコーヒーミルクを加え、沸騰させすぎない程度にフツフツと熱してゆっくり煮詰めていきます(この時、フライパンの底にこびりついている旨味を木ベラでこそげ取りながら混ぜた方がいいです)。
特製新じゃがカルボナーラ4
特製新じゃがカルボナーラ5
特製新じゃがカルボナーラ6
 ソース全体にゆるいとろみがついてベーコンの旨味が混ざりきったのを確認したら、先程用意した新じゃがを入れてよく混ぜ、続けてきなこを加えてさらに混ぜ合わせます。
 きなこは少なすぎても多すぎても効果を発揮できませんので、少しずつ入れながら味見して量を調節する事をおすすめします(個人的に、「ソースがほんのり茶色っぽくなってきたかな~?」くらいがちょうどいいように感じました)。
特製新じゃがカルボナーラ7
特製新じゃがカルボナーラ8
特製新じゃがカルボナーラ9
 きなことソースがまんべんなく混ざって新じゃがに絡んだら火を止め、そのままお皿へ盛って上から荒挽きブラックペッパーをふりかければ“特製新じゃがカルボナーラ”の完成です!
特製新じゃがカルボナーラ10
 さすがに「カルボナーラスパゲティにそっくりだ!」という外見にはなりませんでしたが(下からきなこ由来の茶色い液体が出ているのが激しく気になりますし;)、これはこれで美味しそうです。
 卵やチーズこそ使ってない物の、にんにくや牛乳のこってりした香りが空腹時にはたまらない感じで、撮影中何度もお腹がなりました。
 匂いだけではきな粉を連想させる物はありませんが、果たして味はどうなのか…食べて確かめてみようと思います!
特製新じゃがカルボナーラ11
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきまーす!
特製新じゃがカルボナーラ12


 さて、味の感想ですが…想像していたよりもまとまな美味しさで衝撃!一口食べただけでは、きなこが入っている事に気付けません!
 アルデンテ状に火が通ってシャキシャキサクサクと弾むような食感になっている新じゃがに、きなこによって卵黄で和えたみたいなとろみがついた濃厚ソースがねっとり絡み、噛めば噛む程クリーミーな旨さが口の中いっぱいに広がります。
 正直、本物のカルボナーラに比べると若干あっさりした感じでボリューム感も落ちるのですが、基本的な味付けはそっくりなので、「カルボナーラ風」としてなら十分名乗る資格があると感じました。
 きなこ自体の味はほぼ消し飛び、それどころか牛乳と合わさる事によってまろやかで臭みのないクリーム感、ベーコンと合わさる事によってチーズみたいな塩気、そしてコーヒーミルクと合わさる事によってカルボナーラソースに酷似したコクが生まれており、これなら卵やチーズの匂いが苦手な方でも抵抗感なく頂けるんじゃないかな~と思います。
 あと、中でも重要な役割を果たしていたのは実はにんにくで、独特の力強くてがっつりくる旨味が全体にさらなる深みを与えていたのがよかったです。
 ベーコンや牛乳の脂分だけでなく、バターのふくよかで香り高い風味も溶け込んでいる為こってり感もカバー出来ていますし、言う事なしでした。
  きなこは入れ過ぎにさえ気をつければ粉っぽさは感じませんので、普通のカルボナーラに少し足してみてもいけるかもしれません。


 きなことカルボナーラという一見突拍子もない組み合わせが、ここまで美味しいとは衝撃です(今度は、“ふのりのスパゲティ”も作ってみたいな~と考えています)。
 新じゃがをスパゲティにして作っても美味しく、よりカルボナーラ度がと高まった感じだったので、お勧めです!

●出典)『天使のフライパン』 小川悦司/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『美味しんぼ』の“カキの清蒸風”を再現!

 先日、スーパーで買い物をして列に並んでいた時、ふと傍にあった棚の商品を暇つぶしに見ていたのですが、チャッカマンの一つに「点火無双」という商品名の物があったのを発見し、思わず吹き出してしまいました;。
 個人的には、評価したいです。

 どうも、ある猫缶の側面に書かれていた「キャッと喜ぶ!」はイマイチだったな~とどうでもいい事を思い出した管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡さんが究極のメニューVS至高のメニューのカキ料理対決で出した“カキの清蒸風”です!
カキの清蒸風図
 これは、究極のメニューと至高のメニューがまだ戦い始めたばかりで、海原雄山氏に対して山岡さん達がまだ一度も勝利出来ていなかった、『美味しんぼ』初期の頃のお話。
 中松警部や歌子さんと一緒に歌舞伎見物に行った山岡さん達は、その帰りに偶然、雄山氏が包丁を持った男性に「こ…殺してやるぅ…」と言われ、詰め寄られている現場を目撃します(ちなみに、雄山氏は眉一筋動かさず涼しい顔をしていました。もしや、こういう修羅場は慣れているんでしょうか;?)。
 幸い、相手の男性の覚悟が決まっていなかったのと、雄山氏が「私を殺したら、お前の店の味が上がるとでも言うのか?では、殺してみるがよい」「ほら、どうした、早く来んか!」と一喝したのに恐れをなして崩れ落ちたおかげですぐに警察に取り押さえられ、事なきを得ていました。
 実は意外な事に、山岡さんは男性が逮捕される直前、雄山氏を助けようとして男性に飛びかかろうとしています(←男性が本気でないのに気付いた中松警部によって、止められていますが;)。
 この頃から既に憎しみだけでなく、愛憎入り混じる感情で苦しんでいたんだな~と、山岡さんの複雑な心境を再確認です(´・ω・`)。

 その後中松警部が取り調べたところ、男性の名前は川地郁一さんで、京橋にある<元気亭>という自由な料理を出す事が売りのレストランを開いているオーナーシェフだという事が分かります。
 川地さんが言うには、以前雄山氏が来店した時、「料理の国境とか縄張りだとかにこだわらず、自由で柔軟な発想による、新しい味の発見をしたい」と言っておきながら、生カキのレモン添えという平凡な一品を出したのに対し、雄山氏が「ここには真心を込めて人をもてなそうという真摯さも、新しい味を発見しようとする気概もない」と怒ってマスコミに悪い評価を流し、その結果客が激減したのを恨んで刺し殺そうとしたとの事で、これにはさすがの山岡さんも「不用意すぎるよな…あんなひねくれた男に、生カキをそのまま出すなんてさ…」と呆れていました;。
 正直、雄山氏は街のカレー屋さんに「店主に問う。カレーとは何か?」と壮大な質問をしたり、山岡さんへ「ポン酢のポンとは何か?」と唐突に聞いたりするなど、結構な無茶振りが目立つキャラではありますが、この時ばかりは雄山氏の言う通りだな~と納得したのを覚えています。
このシーンを見たときは、緊迫しているはずなのに思わず「雄山タンらしいな~」と笑ってしまいました;
 結局、川地さんは警察の上層部にこっそり手を回した雄山氏の計らいですぐに釈放されるのですが(←雄山氏の心の広さが窺い知れます)、すっかり気落ちしているのを見過ごせなくなった山岡さんから、「雄山は刃物で刺しても倒せない。料理で刺すんだ」とはっぱをかけられ、もう一度料理で雄山氏にリベンジを果たそうと考えます。
 タイミングがいい事に、ちょうど究極のメニューVS至高のメニューの次の対決日時が迫っていた事もあって、テーマは山岡さんの思惑通りすんなりカキ料理に決定し、川地さんはめでたく究極のメニュー側の助っ人として、カキ料理対決で腕を振るう事が決まっていました。

 ※これは後々分かった事ですが、どうやら雄山氏は悪意を持ってマスコミに話したのではなく、「独自の味の発見と創造に力を尽くす事が料理人の心得の一つ」である事をTVで分かりやすく説く為、つい悪い例として口を滑らせてしまっただけに過ぎなかったようで「私としたことが、店の名を出したのはうっかりした…」と雄山氏にしては珍しく後悔した様子だったのが印象に残っています(←個人的に、この一連の流れは雄山タンの希少なドジッ子シーンだと解釈してます;)。
元気亭を救う為という山岡さん達の思惑は、究極と至高がカキ勝負をするきっかけになります
 こうして、川地さんと協力して雄山氏をあっといわせる新しいカキ料理を探し始めた山岡さんと栗田さんですが、なかなか「これ!」といった料理が見つからず、作業は難航します。
 唯一、山岡さんと川地さんが共同で発明したフランス風料理・“カキのシャンパン蒸し”(←これも後日作ってみる予定です)だけはいいセンをいっていたのですが、試作中に様子を見に来た雄山氏によって「焼きガキは、シャンパン蒸しの持っていない物を持っている」「シャンパン蒸しは、いわば‘看板に偽りあり’みたいな物だからな」「ま、対決当日に審査員の多くがカゼでも引いてくれたなら、シャンパン蒸しでもよいかもしれんがな」ヒントの出血大サービス挑発をして帰っていき、山岡さん達を「香りだ!シャンパン蒸しには、香りの鮮烈さがない…」「シャンパン蒸しも焼きガキも手の内を見られたから、もう使えない…」と大いに慌てさせていました;。

 なお、当管理人は上記三つの雄山氏のセリフを「シャンパン蒸しには焼きガキのように鮮烈な香りがないから不利だ」「もっと上をいく蒸し料理があるから、もう一度探せ」「いいな、香りがカキ料理の秘訣だぞ、大事な事だから繰り返したぞ」と翻訳した為、「優しいな~」とほのぼのしました(´∀`)。
何だかんだ言いつつ、シャンパン蒸しの弱点を教えるヒントを教えるツンデレ雄山タン;
 しかし対決前日、中松警部と大石警部に連れられて行ったお店でタンメンが作られる様子を見た山岡さんは、やっと焼きガキやシャンパン蒸しを上回るカキ料理を思いつき、「できたああああ!!」「おう!俺みたいに中華料理が大好きな人間が、どうしてこの料理を思いつかなかったんだろ!」と興奮して喜んでいました;。
 そして、究極のメニューと至高のメニューがカキ料理で対決する当日、山岡さんが雄山氏のヒントやタンメンの調理行程を元に考え出し、川地さんに作ってもらったのが、この“カキの清蒸風”です!
 作り方は意外と簡単で、片方の殻をむいたカキに醤油・紹興酒・香菜・長ネギを乗せてから蒸し器に入れてさっと蒸し、最後に煮えたぎった落花生油を回りかけたら出来上がりです。
 山岡さんと栗田さん曰く、「これは中国料理の技法なんだ!それを思い出させてくれたのは、あのタンメン屋の親父さんだ!熱したスープのぶつかり合いが、素晴らしく香ばしい香りをたてるんだ!」「海の香りが立って、しかも潮の香りが強過ぎたり、生臭かったりする事もない!」という油を活かした料理だそうで、落花生油を審査員の目の前でかけた事もあり、唐山先生や京極さんはまるで子どものように盛り上がっていました;(調べた所、この技法を使った料理は「清蒸」というのだそうで、本場中国ではカキではなく、尾頭付きの白身魚を使って作られる事が多いとの事。作中では正式な料理名がついてなかったので、勝手に“カキの清蒸風”と名付けちゃいました)。

 海原雄山氏率いる至高のメニューのカキ料理は‘洗練’、山岡さんと川地さん率いる究極のメニューのカキ料理は‘興奮’であるとされ、審査員の結論は最後の最後まで揉めますが、最終的には鮮烈な香りを持つ“カキの清蒸風”の方が高く評価され、見事山岡さん達は雄山氏に対して初勝利していました。
 ただ、川地さんも「この勝利は、私の店にとって大変な宣伝になるでしょう。海原雄山は、自分が私の店を減らした償いをしてくれたんじゃないでしょうか?」と気付いていた通り、この勝負は雄山氏がわざと勝ちを譲ったような闘いだった為、なかなか苦い勝利だったのではないかな~と感じました。
中松警部が行きつけにしているタンメン屋さんのおかげで、いいアイディアを思いつきます!煙が出るまで熱々にした落花生油を上からかけることにより、カキの香りを十二分に引き出すことに成功!
 当管理人の近所では、殻つきのカキはなかなか手に入らない為再現を半ば諦めていたのですが、先日珍しく近所のお店が仕入れていたので、めでたく作れる事になりました。
 作中のレシピ通り、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。加熱用のカキの殻を片方だけ取り除いたら、カキの身にゴミや殻の破片が残っていないかチェックし(残っていた場合は、水でさっと流します)、耐熱皿に並べます。
 その間、落花生油を小さめのフライパンなどに入れ、いつでもすぐに熱する事ができるようスタンバイさせておきます。
 ※生食用でももちろん可ですが、加熱用の方が味が濃いのでお勧めです。
カキの清蒸風1
カキの清蒸風2
カキの清蒸風3
 これらのカキの上に、あらかじめ紹興酒と醤油を混ぜて作っておいた調味液をふりかけます。
 ※カキ自体にも甘みと塩気がありますので、醤油があまり強すぎないよう気をつけて調合した方がいいです。また、紹興酒は日本酒で代用すると味がガラッと変わってしまいますので、ここは本物を使った方が絶対いいと思います。
カキの清蒸風4
カキの清蒸風5
カキの清蒸風6
 調味液をかけ終えたら、細い千切りにした長ネギと大雑把に切った香菜を散らし、そのまま蒸気がモワモワ立ち上る蒸し器の中へ置き、短時間だけ軽く蒸します。
 後で熱した油をかけるので、七~八割程度火が通ればOKです。
 この時点で、先程フライパンに入れておいた落花生油を、煙が上がるまで熱々に煮えたぎらせておきます(←この作業中も、カキにかける時も、油はかなり危険な状態になっていますので火傷に要注意です!!)。
カキの清蒸風7
カキの清蒸風8
カキの清蒸風9
 カキが蒸し上がったらすぐに蒸し器から取り出し、火傷に気をつけながら熱々の落花生油をジャワアァァーー!!と回しかければ“カキの清蒸風”の完成です!
カキの清蒸風10
 長ネギと香菜の芳しい香り、落花生油の香ばしい匂いがふわりと漂う為、食べる前からおいしそうな予感がプンプンします(^^)。
 落花生油とスープがぶつかった時は「怖っ!」と一瞬ひるんでしまいましたが、こんなにもいい香りがするなら耐えられるかも…と思うくらい、高級感溢れる風味でした。
 蒸しカキと落花生油の相性は如何ほどなのか、実際に食べて確かめようと思います!
カキの清蒸風11
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~っす!
カキの清蒸風12


 さて、味の感想ですが…網焼きしたカキとはまた違った美味しさ!カキ料理には珍しく、結構こってりした後味です!
 ギリギリ火が通っているカキのジューシーで柔らかな口当たりと、ふっくらツルンとしたなまめかしい舌触りが嬉しい一品。
 蒸されて身が適度に引き締まり、落花生油で隙間なく包み込まれたおかげで旨味が程よく内に封じ込められたカキが美味で、熱々を噛み破るとカキのミルキーな甘味が一気に口の中を満たしていくのがたまりません。
 生だと磯の香りが強いので好き嫌いが分かれますが、熱した落花生油をかける事によって生臭みが完全に消え、潮の香りがいい具合に凝縮されているのよかったです。
 作中で言われている通り、「熱した油とスープのぶつかり合いが素晴らしく香ばしい香りを立て」、カキ本来の味わいをさらに鮮烈かつ洗練させた物にしているのが印象的でした。
 香菜の清々しくて胸をすくような風味、即席ネギ油の濃厚かつ香り高いコク、紹興酒の熟成された旨さによって奥深い醤油味になった調味液が、まるで極限まで澄ましてまろやかにした海水を思わせるカキのエキスと混然一体となるのが堪えられず、正直このスープを味わう為だけでもこの料理を作る価値はあると思います。
 長ネギのシャキシャキと爽やかな食感がいいアクセントになっていますし、言う事なしです!


 それまで、カキといえば焼きカキか生カキが最高だと考えていたのですが、“カキの清蒸風”を食べて考えを改めました。
 香菜がそこまで好きではない当管理人でもすんなり受け入れられた味なので、お勧めです。


P.S.
 oguogu さん、お久しぶりです。西ゆうじ先生がお亡くなりになった件は、直後にコメント欄にてお知らせして下さった方々がいらっしゃったので、何とか知ることが出来ていました。お気遣いして下さり、ありがとうございます。
 あと、その事を当管理人の代わりにコメント欄にて教えて下さっていた里さん、誠にありがとうございました。
 

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『華中華』の“春キャベツ包みチャーハン”を再現!

 どういう訳か、当管理人はキャベツ料理を思案する時必ず「カレー味のキャベツ炒め」が頭によぎる癖があり、大分前から不思議に感じていたのですが、先日「そうか!給食でずっと食べ続けていたからだ!」と気付き、合点しました;。
 子どもの頃はそこまで好きではありませんでしたが、大人になった今はおつまみのソーセージによく合う組み合わせなので大好きになっています。

 どうも、焼きそばに入っているソース味のキャベツが好きな管理人・あんこです。 


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが陳料理長の牛肉包みチャーハンをヒントにして作り出した“春キャベツ包みチャーハン”です!
春キャベツ包みチャーハン図
 “玄米の春キャベツチャーハン”で上海亭に一騒動あった数日後、ハナちゃんは満点大飯店の先輩であるチビ太さん・ノッポさん・ブーちゃん、そして後輩の原田明菜ちゃんと一緒に、陳料理長のいる東京ニューオリエントホテルのレストランへ話題の“牛肉包みチャーハン”を食べに行きます。
 この時、男性陣は「ダブルデートだ!」と内心ウキウキ気分でやって来ていたのですが、ハナちゃんは完全に新しい料理の研究の為、明菜ちゃんは「チビ太さん達は適当にまいて、帰りは華子先輩と買い物しよう♪」とデートの認識全くなしで、男女間の温度差がひどかったのが少し気の毒でした;。
 レストランに到着後、満点大飯店とはまた違った高級感のある空間に一時は萎縮するハナちゃん一同でしたが、たまたま各テーブルへ挨拶回りをしに来ていた陳料理長とつかの間の再会を果たし、おかげですぐに料理人の顔に戻ってリラックスできていました(^^)。
 実はこの時、偶然パクリ屋の有田店長も別のテーブルに座っていてコソコソ写真を撮ったり、タッパーに料理を詰め込んだりと怪しさ満点の行動を取っていて、それを見つけたハナちゃん達は「きっと牛肉包みチャーハンのレシピを盗みに着たんです!追い返しましょう!」と忠告するのですが、意外な事に陳料理長は「そうか…でもいいじゃないか。盗まれるのはそれだけ料理が素晴らしい証拠なんだからな」と落ち着いていました。
 何でも、陳料理長が言うには「料理人は盗み盗まれて成長するもんなんだ」「ただし、盗んだレシピのまま料理を作って、お客様に出すのは最低だ。自分なりの工夫を加えて進化させてこそ、真の料理人だ」との事で、初見時は陳料理長の度量の大きさに感心したのを覚えています(←蛇足ですが、当管理人はこのセリフを知った時、『ダイの大冒険』に出てきた「別にどうでもいいじゃんか、誰が勇者かなんて。強い仲間なら何人いたっていいし、その内勇者は一人だけっていう決まりがあるわけでもないし」というセリフに匹敵するくらい、視野の広さを感じました)。
陳料理長の、心に残る教え。確かに一理あるので、勉強になります陳料理長から叱咤激励されたハナちゃん達は、俄然やる気を出します
 その後、ハナちゃんは陳料理長が「さー、うちの料理を食べて、気に入ったらどんどん盗んでくれ!」と茶化すのに微笑みながら“牛肉包みチャーハン”を食べるのですが、そのあまりの完成度と美味しさに先輩共々言葉を失い、「これを自分流に工夫しようと考えたら、とんでもなく難しいなぁ…」と少し落ち込んでしまってました;。
 しかし、ハナちゃんはめげずに色んな案を考え、ようやく三百円で出来る範囲で陳料理長のチャーハンを自分なりにオマージュしたと言える新作チャーハンを考え出します。
 こうして、ハナちゃんが夫の康彦さんによって差し入された春キャベツを使って作り上げたのが、この“春キャベツ包みチャーハン”です!
 作り方はそこそこ手が込んでおり、蒸した春キャベツの葉へ春キャベツと豚ひき肉入りの基本チャーハンをロールキャベツ状に包み込み、ごま油で両面を焼いて刻みキャベツを敷いたお皿へ盛って仕上げに甘酢餡をかけたら出来上がりです。
 ハナちゃんが言うには、蒸す時に使う葉は外側のしっかりして青々とした部分、チャーハンや刻みキャベツに使う葉は内側の黄色っぽくて柔らかい部分を使うのがポイントだそうで、巻く時に邪魔になってくる茎は薄くそいでチャーハンに使えば無駄がないと話してました。
 ハナちゃん曰く、「康彦さんが懸命に作ったキャベツを、大事に使いたいだけなんです」だそうで、旦那さんへの愛情がにじみ出ているのに思わずニヤニヤしました(・∀・)。
陳料理長の牛肉包みチャーハンに対する、ハナちゃんの答えがこのチャーハンです!
 ある意味夫婦合作と言えなくもないこのオリジナルチャーハンは、上海亭の常連さんだけではなく、何と銀河楼飯店から偵察に来ていた女性スパイ(!?)二人組にも「めちゃ美味しくない?」「本当に美味しいわ!春キャベツが甘くって…」と大好評で、おかげでハナちゃんはほっとした様子でした(←幸い、有田店長が気まぐれでも起こしたのか、“春キャベツ包みチャーハン”が銀河楼飯店で出される事はありませんでした;)。
 その為、ハナちゃんは当分康彦さんから配達される春キャベツでチャーハンをこしらえようという考えを強めていたのですが、ハナちゃんが満点大飯店へ戻ろうとした時、康彦さんが申し訳なさそうに「華子さん、ごめん…。春キャベツ、全滅しちゃったんだよ」と報告にきた為、いきなり春キャベツ作戦は頓挫する事となってしまいます…。
 どうやら、春キャベツは可愛い見た目と悪魔のような食欲を持つ、ある小動物によって全滅させられたようなのですが…これ以降の話は、また次回に詳しく書きたいと思います!
何と、康彦さんがハナちゃんの為に丹精込めて育てていた春キャベツが全滅!
 春キャベツの甘さと食感が大好きなので、再現する事を決意しました。
 作中の詳細なレシピ通り、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、中に入れるチャーハン作り。ごま油をひいて熱したフライパン(又は中華鍋)へ豚ひき肉を入れて混ぜ、パラパラになって透明な肉汁が出てきたら数ミリ程度にみじん切りにした春キャベツを投入してさらに炒めます(外側の葉ではなく、内側に近い柔らかな葉のほうを使います)。
 なお、この時蒸す用のキャベツの茎から削ぎとっておいた茎も刻んで入れた方が無駄もなく、食感もいいのでおすすめです。
 キャベツが半生くらいに炒まってきたら、塩とこしょうで味付けして火を消します。
春キャベツ包みチャーハン1
春キャベツ包みチャーハン2
春キャベツ包みチャーハン3
 この炒め物を、あらかじめ用意しておいたハナちゃん流基本チャーハンへ投入して混ぜ、しっかり炒め合わせます。
 なお、後々甘酢餡をかけたりしますので、基本チャーハンを作る時は塩と醤油を通常より気持ち少なめにして入れた方がいいです。
 これで、チャーハンの用意はOKです!
春キャベツ包みチャーハン4
春キャベツ包みチャーハン5
春キャベツ包みチャーハン6
 次は、包み作業&焼き作業。
 春キャベツの外側の葉を軽く蒸して水気を拭き取っておいた物をまな板に広げ、先程のチャーハンを上に乗せて四角形にまとまるよう巻き巻きしたら(←ロールキャベツのイメージでやるとうまくいきます;)、爪楊枝で縁をとめます。
 ※電子レンジを使って蒸すと、あっという間に出来るのでお勧めです!ただ、蒸しすぎるとフニャフニャになりすぎて焼いたり包んだりするのが難しくなりますので、注意が必要です。
春キャベツ包みチャーハン7
春キャベツ包みチャーハン8
春キャベツ包みチャーハン9
 このチャーハン包みキャベツを、ごま油を引いて熱したフライパンで両面に焼き目がつくくらいにさっと焼きああげます。
 その間、別の小鍋で中華スープ・醤油・砂糖・お酢を混ぜ合わせて熱し、水溶き片栗粉でとろみをつけて作った甘酢餡を準備しておきます。
春キャベツ包みチャーハン10
春キャベツ包みチャーハン11
春キャベツ包みチャーハン12
 こんがり焼けたチャーハン包みキャベツを、生の刻みキャベツを敷いたお皿へ盛り付け、その上から甘酢餡をたっぷりかければ“春キャベツ包みチャーハン”の完成です!
春キャベツ包みチャーハン13
 正直、原作で絵を見たときは「キャベツだらけで殺風景なチャーハンにならないかな?」と心配でしたが、作ってみるとそこまで寂しい見た目ではなく安心しました;。
 焦げたキャベツのなんともいえない香りが意外に食慾を刺激してきます(←焼き肉屋の焼きキャベツを連想するからかもしれません)。
 一体どんな味がするのか、実際に食べて確認しようと思います!
春キャベツ包みチャーハン14
春キャベツ包みチャーハン15
 それでは、一口大に切り分けていざ実食!
 いただきまーす!
春キャベツ包みチャーハン16


 さて、味はと言いますと…春キャベツだからこそ出せる幸せな甘さが活きていて、美味!ヘルシーで体に優しい味わいです!
 生キャベツのシャキシャキした張りのある食感、炒めキャベツに染み付いたゴマ油の風味、蒸しキャベツのミルキーさすら感じる瑞々しい密な甘味がチャーハンとしっかり調和しており、春キャベツの滋味が口の中いっぱいに広がります。
 中でも蒸しキャベツが秀逸で、しんなりザクザクした柔らかい歯触り、繊維を噛み切るたびに溢れ出す自然で強烈に甘いエキス、焼き目についた何とも言えない香ばしい匂いがシンプルなチャーハンを何ランクもレベルアップさせていました(単なる蒸しキャベツではなく、回鍋肉に入ってる焼きキャベツの美味しさをプラスしたイメージです)。
 トロリととろける甘酸っぱい醤油味の甘酢あんがいい仕事をしていて、蒸しキャベツチャーハンにとってはいいソース、生キャベツにとってはいいドレッシング代わりになっており、よく考えられたレシピだな~と感心しました。
 豚ひき肉のコクのある肉汁が淡泊になり過ぎるのを防いでいますし、非常にバランスがいいです。
 調理法によってガラリと変わる三種三様の春キャベツの旨さが楽しめる為かなり贅沢な味わいで、正直この一皿だけでも春の訪れを実感出来ました。


 正直、予想していたよりもかなり味がいい上にボリュームがあり、満足しました(ただ、ナイフで切り分けて食べないと食べにくいので要注意です;)。
 春キャベツ好きにとっては垂涎ものな美味しさなので、多くの方にお勧めしたいです!

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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