『華中華』の“マグロチャーハン”を再現!

 マグロの値段が年々上昇している今、家でマグロを食べる機会は自然と減少してきているのですが、それでも死ぬまでに一度は食べてみたい贅沢マグロ料理があります。
 それは、「大トロの味噌漬け焼き」!
 あるお寿司屋さんのレシピ集(写真付)で拝見したのですが、味噌によって適度な塩気がついて味が凝縮し、なおかつ両面をさっと炙る事によって牛トロみたいな美味さになると紹介欄に書かれており、これに大根おろしと乗せてご飯と一緒にぱくりといくと、それはもう至福の味わいだと表現されていました(´Д`*)。
 いつの日か、家族と一緒に食べてみたいです。

 どうも、鉄火丼は二層構造でわさびが効いたものが好みな管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが義実家の台所で康彦さんと自分の為に作った昼食・“マグロチャーハン”です!
マグロチャーハン図
 前回、銀河楼飯店の店長・有田さんの悪行の数々をご紹介いたしましたが、実を言いますと有田店長は他にもとんでもない命令を従業員達に下しており、全員を仰天させています。
 その命令とは、何と残飯の再調理!!
 有田店長曰く、お客さんの食べ残しを丁寧に選り分けて作り直す行為は「エコだ、勿体ないの精神だ!今の時代に最も大切な心構えだぞ」との事で、これにはさすがに怯んで腰が引ける料理人達に対しても、「地球に優しいエコだ!こういう時こそ、お前たちの腕の見せ所だぞ!」「うま味調味料でも何でもいいから食える味にして、この残飯を客に出せ!」とさらに追い打ちをかけており、正直読んでてドン引きしました(゜Д゜;)。
 残飯事件で一躍有名になった某料亭ですら、手つかずの残飯のみ使用と一応の線引きをしていたというのに(←もちろん、だからと言って罪の重さは変わりませんが…)、有田店長は一旦箸をつけた料理でも一部分を取り除いてギリギリまで使うというような発言をしていて、悪質さは一段とグレードアップしているな~と心底呆れました。
 これまでもパクリや誇大広告など散々迷惑行為をしてきた有田店長ですが、残飯の再利用は倫理的にも衛生的にも法律的にも問題がザクザクあり過ぎますので、この時ほど「楊貴妃さん、一丁よろしくお願いします」(←時代劇に出てくる「用心棒の先生、よろしくおねげぇしやす」の台詞風に)と願いながらページをめくったことはありません;
残飯の再調理を、「これはエコだ!いい事なんだ~!」と高笑いする有田店長に、皆ドン引き;
 実を言いますと、楊貴妃さんは人間界への関与を制限するよう竹三郎さんからお願いされていたので、有田店長が色んな悪事をしていても最初の内は「我慢、我慢…」と耐えていたのですが、残飯再利用の陰謀を知るや否や「何がエコだよ…横浜中華街の為にも、こんな奴は許しちゃいけないね!」と堪忍袋の緒がブチ切れ、早速お仕置きしていました。
 とは言っても、いつも冗談半分で言っているみたいに雷を落としたり、呪い殺したりとハードなお仕置きではなく、有田店長が「客に出す前に俺が試食するから、試作品を用意しろ!」と料理人に命じて作らせた再利用酢豚の皿へ生ゴミをちょちょいと混ぜ込むという、比較的大人しいお仕置き←普通の人相手ならやり過ぎだと思っていましたが、有田店長なら「自業自得か…」と感じた当管理人は、冷たい人間なのかも知れません;)。
 けれども、たったそれだけでも有田店長には効果抜群だった模様で、お腹を壊して食中毒の症状を訴えた有田店長は救急車で病院に搬送&銀河楼飯店は二か月の営業停止を言い渡され、再利用中華がお客さんに提供されるという最悪の事態は無事回避されていました。
 この頃(八巻以降)になると、一巻~七巻にかけて何かとハナちゃんを手助けしていた楊貴妃さんはめっきり活躍の場が少なくなっていた為、楊貴妃さん好きの当管理人としては寂しかったんですが、このお話では久々に横浜中華街の平和の為に暴れ回っていたので、ちょっと嬉しかったのを覚えています。
日頃はお仕置きを我慢している楊貴妃さんですが、さすがに激怒!!
 一方、その頃のハナちゃんはといえば、満点大飯店が休日だった為三浦半島にある義実家へ帰宅し、何も知らずに康彦さんとの二人っきりの時間を楽しんでいました;。
 本当ならお義父さんとお義母さんも一緒だったはずなのですが、二人して大根農家の親睦会に参加していたので不在で、そのせいか二人ともどことなくラブラブモード全開になっているのが微笑ましかったです(^^*)。
 この時、ハナちゃんが義母・淑子さんから「お昼用に食べてね」と渡されていた三浦港のマグロを使って作ったのが、“マグロチャーハン”です!
 作り方は結構お手軽で、日本酒・醤油・豆板醤・ゴマ油・マグロを混ぜた物を香味油でざっと炒め、基本チャーハンを仕上げる際に合わせたら出来上がりです。
 当初は鉄火丼にして食べる予定だったらしく、家に冷ご飯しかないと分かった時も「三浦港のマグロですから、ちょっと惜しい気もするんですが…」と最後まで残念そうな顔をしていましたが、「いいんです、ぜひお願いします!」という康彦さんの希望に応えて作っていました。
 それまでは、内心「ハナちゃんはどんな食材でも、すぐチャーハンにしたがる女の子」と認識していたんですが(←かなり失礼;)、このシーンを読んで初めて「いつでも何でもチャーハンにするって訳じゃなかったんだな~;」と反省しましたorz。
ハナちゃんは「せっかくのマグロを…」と少し躊躇していましたが、康彦さんから背中を押され、作ってました
 その後、ハナちゃんは駆けつけた楊貴妃さんから有田店長の悪行を聞いてびっくりしたり、周囲から銀河楼飯店にいる非正規雇用の従業員達は二か月の営業停止によってその間無給で放置されるという事実を知ったりして心を痛め(←この件に関しては、楊貴妃さんは「悪い事しちゃったな…」と良心が痛んでいました)、後日ある決意をします。
 それは、マダム奈可子さんに「毎年恒例の海の家で募集される期間限定バイトに、銀河楼飯店の方々を雇っては貰えないでしょうか?」と直訴する事!
 ハナちゃんが言うには、「中華街で生きる仲間として何か手助けをしたい」「素人のバイトさんよりも腕や経験は確か」だから放っておくのは忍びないとの事で、その話を聞いた奈可子さんは少し考え込んだ末にその提案を受け入れていました。
 当管理人的にも、ハナちゃんの言う通り生活の為、有田店長の言う事を嫌々聞かざるを得ない銀河楼飯店の従業員達には同情していたので、ハナちゃん勇気を出してマダム奈可子さんにお願いしてくれた事にほっとしたエピソードでした(^^)。
 次回は、この海の家編で出てきた夏向けチャーハンをいくつかピックアップしてご紹介したいと思います!
営業停止で一時無収入状態になった銀河楼飯店の人たちを、海の家のバイトに雇ってほしいと直訴
 マグロを加熱して食べた事は何度もあれど、チャーハンにして食べた事は一度もなかったので、再現する事を決意しました。
 幸い、近所のお店で生の本マグロをお手ごろ価格で手に入れる事が出来ましたので、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、マグロの下準備。マグロの赤身のサクを一センチ角の賽の目切りにしてボウルに入れ、続けて日本酒、醤油、豆板醤を投入し、混ぜ合わせます。
 全体に調味料の味が染みてきたらゴマ油を垂らし、マグロがしっかりコーティングされるまでよく混ぜます。
 ※巻末には冷凍マグロでも構わないと書かれていましたが、冷凍マグロだとどういう訳か加熱すると生マグロ以上に固くなりやすい気がしますので、出来れば生のマグロを使われる事を推奨いたします。
マグロチャーハン1
マグロチャーハン2
マグロチャーハン3
 フライパンに油とスライスしたしょうがを入れてきつね色になるまで弱火でじっくり火を通し、やがて油にしょうがの香りが移ったらしょうがを取り出し、そこへ先程の下味付きマグロを加えてさっと炒めます(加熱し過ぎると旨味が抜けてしまいますので、八~九割くらいしか火を通さぬよう要注意!←後は余熱や、チャーハン投入時に勝手に火が通ってくれます)。
 形を崩さないよう慎重に焼いたら火を止め、別皿に取り出しておきます。
 これで、マグロは準備完了です!
マグロチャーハン4
マグロチャーハン5
マグロチャーハン6  
 次は、チャーハン作り。
 あらかじめ作っておいたハナちゃん流基本チャーハンへ焼いたマグロを投入し、さっと炒め合わせます。
 なお、マグロを加えたら後は一気に混ぜ作業を終わらせるのが最大のポイントです(←二~三回あおるくらいでOKです)!
マグロチャーハン7
マグロチャーハン8
 チャーハン全体にマグロが行き渡ったらすぐに火からおろし、そのままお皿へ丸く盛り付ければ“マグロチャーハン”の完成です!
マグロチャーハン9
 パッと見だけだとお肉に見えなくもないですが、ツナに似たマグロの香りが後から漂ってくる為、すぐに「そうだ、これはマグロだった」と実感させられます。
 豆板醤の赤色と、青ネギの緑色があちこちに見えるので、そこまで色味は寂しくありませんでした。
 ブツ切りにして豆板醤やごま油で味付けしたマグロは一体どんな味がするのか、ワクワクします。
マグロチャーハン10
 それでは、いざ熱々の内に実食!
 いただきまーすっ!
マグロチャーハン11


 さて、味はと言いますと…見た目通り迫力満点で美味し!生とはまた違った味のマグロが素敵です!
 生だとねっとりとろけるような舌触りで甘かったマグロが、加熱する事によってまるでお肉のようにしっかり歯応えとこってりしたコクに生まれ変わっており、それがパラパラチャーハンによく合っています(←マグロは熱を入れるとすぐガチガチに固くなりやすいので心配だったんですが、ゴマ油でコーティング&生マグロを使用したせいか、中はしっとり柔らかい食感のままで一安心しました)。
 ゴマ油の香ばしい香りが効いた中華風ピリ辛醤油味の下味が、マグロの品があって力強いコクを邪魔しないギリギリのバランスで引き立てていてよかったです。
 牛肉などに比べると油分やジューシー感はあまりありませんでしたが、噛めば噛む程濃密な旨味成分がジワジワ舌の上へ溢れ出すのがたまらない感じで、まるで極限まであっさり焼きあげたステーキのようだと思いました。
 焼く前に気になっていたマグロの白いスジが、熱によって完全に溶けたおかげで純粋な赤身の部分のみ堪能できるようになった上、濃いめの味付けのヅケにする事によって独特の生臭みがほとんど消えていた為、かなり食べやすかったです。
 材料がほぼ同じせいかツナと似た味でしたが、ツナよりもぐっと味わい深く、マグロの凝縮されたエキスが内に留められているのが最高でした。


 マグロにピリ辛味を合わせて本当に合うのか少し不安でしたが、ちゃんと美味しく出来たのでほっとしました。
 冷たいビールにもぴったりでしたので、夏にこそ食べたいチャーハンです。 

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『たけだみりこの極楽ゴハン』の“青ジソスパゲティ”を再現!

 先日、ある雑誌の表紙に「目指せ!年齢不詳女子!」というあおりが書かれていたのを見、「そうきたか…!」と衝撃を受けました。
 作者としては、「いくつなのか真剣に分からない」というプラスの意味で考え出したのだと思いますが、昔から「○○不詳の××氏、逮捕!」というニュースを見てきたせいか、少々複雑な気持ちになりました;。

 どうも、今も昔もプラス何歳にしか見られていない老け顔の管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『たけだみりこの極楽ゴハン』にてかまどの神様がある気の毒な女性の為にレシピを教えた“青ジソスパゲティ”です!
青ジソスパゲティ図
 今回ご紹介するのは、日に日に暑さを増していく夏の日にとんだ災難にあった、ある女性のお話。
 一見、七~八十代くらいのごく普通の老婦人に見える彼女ですが、ご本人曰く実年齢は何と二十五歳(!?)だそうで、どうやらその原因は「そうめんの薬味にでも使うか…」と軽い気持ちで買った、ある植物のせいではないかと疑います。
 それは、二か月程前に買った鉢植えの青ジソ!
 何でも、毎日青ジソがスクスク育っていくのに比例するようにして自分の若さが衰えていくのを肌で実感していたようで、このままではいけないと思った女性は、ある胡散臭い霊能者に相談します(←見るからに怪しさ満載な老人なので、「もうちょっと吟味してからお願いした方が…」と内心思いましたが、それだけ余裕がなかったんだろうな~と同情しました;。探し回っている間に限界まで若さと寿命を吸い上げられたら、洒落になりませんしorz)。
 すると、案の定「間違いない、あなたの老化の原因は、この青ジソじゃ!」「見なさい、この生き生きとした姿を…!あなたの生気を吸って成長しとる証拠じゃ!」と断言され、女性は号泣していました(´Д`;)。
 主の若さと生気を徐々に吸い上げ、青々と茂っていく青ジソ…女性にとってかなりのホラーというか、天敵以外の何物でもありませんね;(←一瞬震えあがり、家庭菜園で青ジソを育てるのにちょっぴり躊躇したのは内緒です)。
 挙句、嘆いて何とかしてほしいと頼み込む女性に対して霊能者は、「これはかなりの手強い相手、ちょいと値は張るがいいかの?」霊感商法の持ちかけ調子に乗る始末で、読んでいて「ちょっと待ったー!」と止めたい気持ちでいっぱいになりました;。
生気を吸い取る妖怪青ジソのせいで、二十五歳のはずが老女になってしまった気の毒な女性;
 しかし、間一髪でかまどの神様が女性の元へ駆けつけて「そうかのう…」と突っ込み、妖怪青ジソから女性に若さを取り戻させるレシピを教えてくれます(←もちろん、無料で;)。
 それが、この“青ジソスパゲティ”です!
 作り方は簡単で、青ジソ・にんにく・白ゴマ・オリーブ油・粉チーズ・塩・こしょうをすり鉢でねっとりするまですり混ぜ、茹でたてのスパゲティに合わせたらもう出来上がりです。
 かまどの神様が言うには、「青ジソの葉をどっさり使った緑のパスタ」との事で、とにかく青ジソをこれでもか!というくらいたくさんすりつぶすのがポイントだと作中で説明していました。
 なお、青ジソをバジルに、白ゴマを松の実に置き換えて作れば本格派のジェノベーゼソースにも変身するのだそうで、その日の気分によって材料を変えてみてもいいかもしれません。

 あと、これは蛇足になりますが、青ジソには食欲増進・健胃作用・防腐作用・殺菌作用がある香り成分のペリルアルデヒドが含まれている上、精神安定や貧血にも役立つ夏バテにはぴったりの食材ですので、夏にはなるべく摂取するよう心掛けたい野菜です(なお、その際若さをわがものにする妖怪青ジソにはご注意を!←まあ嫌な話、悪い商売に色々使えそうなので、あったらあったで喜ぶ偽霊能者人はいそうですが…;)。
いわば青ジソ版ジェノベーゼともいうべきソースで、パスタだけでなく茹でじゃがに和えてもOK
 その後、“青ジソスパゲティ”を食べた女性は食べていく内にみるみる若さが戻っていき、全部食べ終えた頃には元通りの二十五歳の外見に戻って大喜びしていました(・∀・)。
 かまどの神様曰く、仮に若さを吸われたとしてもその青ジソをたっぷり使った料理を食べたら元の年齢に戻れるそうで、危うく大金を取られるところだった女性は「ありがとう、神様」と泣いて感謝していました。
 が、その隙に余っていた若さ入りの“青ジソスパゲティ”を霊能者が「おお、これはうまいっ!!」「若さの味がするわい」と勝手にムシャムシャ食べていた為(←ある意味、直接セクハラされる以上に腹が立つ行為ですね;)、女性はすぐに般若の形相になり「何すんのよ、このインチキ霊能者が!!」と容赦なく蹴り倒していました;。
 ともあれ、たった数口では効果がなかった模様で、哀れ霊能者は特に若返らず、かまどの神様に助けを求めて無視されるという散々な目にあってお話は終わっていました…合掌。
 正直、当管理人も同じ目にあったら確実に「このスパゲティは私のものだ、食べるな食べるな」『蜘蛛の糸』のカンダダ並に拒否していたと思いますので、女性に大きく共感したエピソードでした;。
自分の若さを吸った青ジソをたっぷり摂取し、無事元に戻れてました若さ入りスパを勝手に食べているインチキ霊能者を、タコ殴りしてました;
 八百屋さんで青ジソを大量に安く購入できたましたので、再現する事を決めました。 
 バジルで作ったジェノベーゼは食べたものの、青ジソで作ったなんちゃってジェノベーゼは食べた事がありませんので、一体どんな味がするのか食べて確認しようと思います。


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、ソース作り。すり鉢へ白ゴマ、適当に刻んだにんにく、流水で洗って水気をしっかり拭いた後細切りにした青ジソを投入し、すりこぎでねっとりしてくるまでよくすりつぶします。
 ※最初からいきなり混ぜ合わせようとするのではなく、すりこぎで全体をゴンゴンとまんべんなく叩き潰してしんなりさせてからすると、とても混ぜやすくなります。
青ジソスパゲティ1
青ジソスパゲティ2
 材料が混ざり切ってねっとりしたペースト状になってきたら、オリーブ油、粉チーズ、塩、こしょうを加え、さらにすり混ぜていきます。
 全体的にゆるいとろみがつき、途中味見をしてちょうどいい塩加減になっているのを確認したら、特製ソースの出来上がりです。
 この特製ソースを、茹でたてのスパゲティにたっぷり和えます。
青ジソスパゲティ3
青ジソスパゲティ4
青ジソスパゲティ5
 スパゲティに特製ソースがまんべんなく行き渡るまで混ぜ、お皿へ高く盛り付ければ“青ジソスパゲティ”の完成です!
青ジソスパゲティ6
 ジェノベーゼに比べると少し暗めの緑色ですが、それでも青ジソ特有のすっきりした香りが食欲をさそうので、さほど気になりません。
 松の実ではなく白ゴマを使用したせいか、香ばしい風味がより強い気がしました。
 バジルではなく、青ジソを使うとどんな味がするのか…早速食べて確かめてみようと思います!
青ジソスパゲティ7
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~すっ!
青ジソスパゲティ8


 さて、味の感想ですが…和と伊がちょうどいいバランスで調和してて旨し!夏にふさわしい逸品です!
 見た目はジェノベーゼそっくりなのですが、味は似て非なるさっぱり系の美味さな為、びっくりします。
 うまく言えませんが、ジェノベーゼはバジルの鼻をスッと通る爽快なハーブ臭と、松の実のナッツに近い濃厚な油分が効いた如何にもこってり系イタリアンという味なんですが、これは青ジソの上品で清々しい香気と、白ゴマの香ばしくて程よいコクが絡み合って生まれた如何にも和風な味わいで、初めて食べるのに不思議と懐かしい気持ちになりました。
 ペペロンチーノに通じる物があるにんにくの力強い風味と、青ジソの旨味エキスが溶け込んだオリーブ油がコシのあるスパゲティに絡み、具がなくても十分ボリューム感のある仕上がりになっています。
 青ジソの葉は結構しっかりしているので、時々ペーストになりきれなかった破片が歯を刺激するのですが、適度なサクサク感が思いがけずいいアクセントになっていて、シンプルな味ながらも飽きがこない複雑な後味になっていました。
 すり鉢で一緒につぶされたチーズの熟成された塩気が全体へ行き渡っているせいか、噛むごとに奥深い味わいに変化していくのがよかったです。


 簡単なのにこんなに本格的にできるとは…と感動しました。
 茹でじゃがに和えたり、トーストしたフランスパンに塗っても美味しくなると作中で書かれていましたので、今度試してみようと思います。

●出典)『たけだみりこの極楽ゴハン』 たけだみりこ/竹書房
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『華中華』の“カッパチャーハン”を再現!

 先日、ふと「世の中にはいろんなカレーがあれど、さすがにきゅうりカレーは存在しないはずだ」と思った管理人は試しにネットで検索してみたんですが、何と実在していたので驚きました;。
何でも幻のきゅうりを使用したカレーだそうで、妙に気になっています;。

 どうも、祭りの屋台で売られるようになった棒つききゅうりを漬け物だと思い込んで噛みつくと、ただの生きゅうりで切なくなった事がある管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが梅雨の季節におじいさんから教わりながら作った“カッパチャーハン”です!
カッパチャーハン図
 前回、自店ではなく上海亭がTVで紹介されたり、パクりで妨害してもプチセレブによって常に賑わう満点大飯店を目の当たりにした銀河楼飯店の有田店長は、「うちはカリスマ性がないから、プチセレブを狙ってもダメだ!量と安さがすべての客や、話題性に群がるお上りさん、修学旅行生が狙い目だ」と客層のターゲットを変更し、自店のメニューを一新する事を決めます(←個人的に、お客さんがこないのはターゲットがどうとかいう事よりも、「客は安けりゃ喜ぶ!」と十把一絡げにして舐めた戦略をとるのが一番の敗因のように思いますが…;)。
 とはいっても、“牛肉包みチャーハン”“三種の菜肉包みチャーハン”“新茶チャーハン”をパクったメニューはそのまま出し続け、ランチのみ変更する事にします。
 その新しいランチメニューとは、食品メーカーが作る百種類の冷凍食品やレトルトを使用した2000円の中華食べ放題コース! 
 有田店長曰く、「工場で大量生産したものだから驚くほど安いし、味もそこら辺の物よりも旨い!」「これらの料理は、近頃の安いレストランや料理店、低価格が売りの旅館でさえ使っている。盛り付けも、カタログを見れば考えずに済む!」だそうですが、銀河楼飯店はそれまで一応は手作りの本格中華を売りにしていただけに、料理人達は「それじゃ、俺らの料理の腕は関係ないってことか?」と明らかに不満を抱いた様子でした。
 正直、食品メーカーのレトルトは消費者が想像しているよりも飲食店に広く浸透していますし、味的にも価格的にも利点はあるので決して悪い事ばかりではないのですが、やはり画一的な味なのでそればかりにするとその店ならではの個性が出にくい上に飽きがきやすいですし、何よりランチメニュー全てをレトルトでまかなうのは怠慢にも程があると思いますので、こんな作戦を実行したら先細りするのは必至だと、読んでいてため息が出てきたのを覚えていますorz。
 食べ放題メニューに使うのは、工場で大量生産されたレトルト中華になる事が決定
 他にも、有田店長は倫理的にとんでもない提案をしたので(この件については、次回で詳しく解説します;)従業員達は仰天し、案の定「…俺辞めようかな。料理人の仕事じゃねえよ」「私も辞めたい…」という空気が蔓延しかけるのですが、それを察知した有田店長はすかさず「牛肉包みチャーハンが大ヒットしたから、夏に特別ボーナスを出すからな!」「今回の食べ放題が成功したら、給料も上げてやる!」と言った為、喜んだ従業員達は、すぐに退職フラグをへし折っていました;。
 不況が続くこの世の中、「先の幸せより目先の現金」を選んでしまうのはわが身にも通じる物があって共感するので、思わず飛びついてしまう銀河楼飯店の従業員達を責める気になれず、かなり切なくなりました(´・ω・`)。

 一方、ハナちゃんは“フライドオニオン・チャーハン”がTV放映されたことがきっかけでお客さんが一時的に増え、忙しい日々を送るのですが、そんな中おじいさんにあるお願いをします。
 それは、本場中国ではよく炒め物に使われるきゅうりの炒め方を教えてほしい、という物。
 何でも、ハナちゃんは一度も中華できゅうりを使った事がないのをずっと気にしていたようで、これをいい機会に是非本場流のレシピを学びたいと考えたらしく、おじいさんに頭を下げていました。
 当管理人はハナちゃんがチャーハンばかり作っているのを見続けてきていたので、失礼ながら「チャーハン以外の中華料理を極めるつもりはないのかな?」とずっと考えていたのですが、このお話を見てそうではない事をはっきり感じ取り、申し訳ない気持ちになりました;。
あまりの事に従業員達は辞めようとしますが、ボーナスや給料UPにつられてすぐに撤回…本場中華のきゅうりの炒め物の作り方を教えてほしいとお願いするハナちゃんと、戸惑うおじいさん
 こうして、ハナちゃんがおじいさんから色々教わりながら作った合作料理が、この“カッパチャーハン”です!
 作り方は一見お手軽で、イボや種を取って刻んだきゅうりをしょうがで香りを付けたごま油・お酢・醤油・ホタテパウダーと一緒に炒め煮にし、それを基本チャーハンに加えて混ぜたら出来上がりです。
 おじいさんが言うには、「下手に炒めるとフニャフニャになる」「煮たてが弱いと、食感が中途半端で味が染みない」との事で、見た目によらずそこそこ難しい料理だそうで、読んだ当初は「意外と奥が深い…」と感心しました。
 また、きゅうりにはとにかく栄養がないといじられがちですが、実はむくみ解消に効果があるイソクエルシトリン・タンパク質分解酵素のプロテアーゼ・抗ガン効果のあるククルビタシンといった栄養素が含まれているのが分かっており、体にも嬉しいチャーハンといえそうです。
 ジメジメした梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばす爽やかな味だそうで、おじいさんが「こんな雨の日と、きゅうりが好きな妖怪といえば…?」と洒落っ気をきかせて“カッパチャーハン”と名付けたのもあり、上海亭は一層繁盛していました(^^*)。
 
 しかし、その傍を銀河楼飯店の料理人達が「…俺たちも、他店からパクった料理や工場製品の温め直しじゃなくて、こういう創作料理を作ってみたいよなあ」「あの有田が店長じゃ、無理だよ」「かと言って、今時ボーナスが出る店なんて滅多にないし、辞めるに辞められないよ…」「我慢するしかないな…」とため息交じりに呟きながら通り過ぎていくのを見た楊貴妃さんは、「アタシが大好きな横浜中華街の為にも…何とかしなくちゃだめだわ!」と、久々に他者への干渉を試みる事を決意します(←それまではハナちゃんになるべく干渉せず見守って欲しいと、ハナちゃんの大叔父・竹三郎さんからお願いされていた為、すっかりご無沙汰でした;)。
 果たして、楊貴妃さんによって事態はどう動くのか…次回、また紹介しようと思います。
ハナちゃんのチャーハンと、それを作れる環境をうらやむ銀河楼飯店の料理人達
 きゅうりを薄くスライスした後スープで煮て食べた事はあったんですが、それなりの大きさに切って炒め煮したことはなかった為、どういう味になるのかずっと気になっていました。
 作中に詳細なレシピがある事ですし、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、きゅうりの下ごしらえ。きゅうりのヘタと尻尾の部分を少し切り、イボを包丁で丁寧に取り除いたら縦四等分に切ります。
 種をそぎ落としたら、斜め約一センチ幅になるよう切っておきます。
 ※きゅうりは大きくなりすぎた物や古くなった物ではなく、若い中型サイズを使用される事をおすすめします。
カッパチャーハン1
カッパチャーハン2
カッパチャーハン3
 次は、きゅうりの炒め物作り。
 弱火~中火に熱したフライパンへしょうがの薄切りとごま油を入れてじっくり火を通し、ごま油にいい香りがついてきたらしょうがを取り出して、先程のきゅうりを投入して強火でさっと炒めます。
 炒めたらすぐに火力を弱火にし、そこへお酢と醤油を加えたら一煮立ち、さらにホタテパウダーを投入してもう一煮立ちさせます(←短時間過ぎても中途半端な食感、かと言って火を通し過ぎてもフニャフニャな口当たりになってしまいますので、注意深く観察しながら炒めるのがポイントです)。
 最後に味見して、中に味が染みつつも食感が活きていたら、きゅうりの炒め物は準備OKです!
カッパチャーハン4
カッパチャーハン5
カッパチャーハン6
 ここまできたら、後は仕上げのチャーハン作り。
 フライパン(又は中華鍋)でハナちゃん流基本チャーハンを作り、最後に用意したきゅうりの炒め物を炒め汁ごと加えて、手早く混ぜ合わせます。
 この時、余熱できゅうりに火が通りすぎてしまうと台無しになりますので、出来るだけスピーディーに作業した方がいいです。
カッパチャーハン7
カッパチャーハン8
 チャーハンにきゅうりの炒め物が混ざったらすぐに火からおろし、丸く形作ってお皿へ盛り付ければ“カッパチャーハン”の完成です!
カッパチャーハン9
 ほんのり醤油色に染まっているせいか、想像していたよりもチャーハンにしっくりなじんでいる感じで、見た目はおいしそうです。
 パッと見だと、きゅうりというよりはまるで漬け物のキューちゃんみたいで、少し苦笑しました;。
 和風味に炒めたきゅうりは初めて食べるので、一体どんな味に仕上がっているのか、とても楽しみです。
カッパチャーハン10
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
カッパチャーハン11


 さて、味はと言いますと…きゅうりとチャーハンがばっちり合ってて美味し!ジメジメと蒸し暑い梅雨の時期にぴったりな一品です。
 結構お酢を入れたというのに、舌を突き刺すような酸っぱさは皆無で非常に食べやすく、それどころか程よくキュ~ッとくる爽やかな甘酸っぱさが病み付きになります。
 古漬けにしたきゅうりに似た「バリバリ」「ボリボリ」「ジャキジャキ」と歯に心地よく響く食感が後を引かせる感じで、味的には面白い事に、しっかり糠漬けにしたきゅうりの奥深い美味しさとそっくりなイメージでした←なので、野菜チャーハンというよりは漬物チャーハンと言った方がよりしっくりきます )。
 火を通して煮詰め、ホタテパウダーのコクや醤油の塩気が加わった事によって優しい酸味に生まれ変わったお酢がきゅうりと抜群の相性で、チャーハンにしてはびっくりするくらいさっぱりした後口が特徴的でした。
 水分が抜けた分、生の時よりも実が引き締まって旨味が凝縮されており、またスライスして煮たピラピラのきゅうりとも違って存在感のある味わいになっているのが何とも頼もしい感じで、当初の「きゅうりに火を通す、かあ…」という半ば躊躇した気持ちは見事に吹っ飛びました。
 基本チャーハンの方にも炒め汁がほのかに染みている為、噛み締めると少しずつ品のいい酸味が口の中へ広がっていくのが乙な印象で、大満足です。


 最初は半信半疑でしたが、食べてみるとちゃんとした美味しさでホッとしました;。
 この炒め物はチャーハンに入れるだけではなく、生トマトにかけてサラダ感覚で食べたり、冷やし中華の具のひとつにしたり、蒸し鶏の上に乗せたりしても合いますので、めでたく我が家の定番メニューに決定しました!


P.S.
 ひすい様、先日は当ブログにコメントをして下さり、ありがとうございました。
 分量についてのご質問ですが、残念ながら材料の分量や正確なレシピを当ブログにてお教えする事は、前々からご遠慮願っております。
 再現を始めた当初より、当ブログは「分量を一切掲載しない 」「作り方は大方本通りの物を書くが、100%詳細なレシピは書かない(足りない部分は、実際に自分が作った時に感じた感想を記録として足す事で補う)」と、誠に身勝手ながらも意思を表明しております。
 そもそも、大体の作り方や画像を許可なく載せている当管理人にこのような事を偉そうに書く資格は一切ございませんが、それでも分量や詳しい部分は自らの線引きで微妙にぼかし、完全無欠なレシピは単行本をご購入なさる方のみの物にしたいと考えております。
 そして、原作者の方から削除の希望を出された時は、速やかに全削除する予定です。

 ご不快になっても仕方がないご返答をし、誠に申し訳ございません。
 恐れ入りますが、何卒ご了承して頂けますと幸いです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『クッキングカンタンタン』の“たこライス”を再現!

 当管理人の家では、長らくお米は福岡県産のヒノヒカリを使用していたのですが、最近くまモン印の熊本県産米もちょくちょく食べるようになってます。
 初めて買った時は「あ、くまモンだ。ネタになるし食べてみよう」みたいな軽~い気持ちだったんですが、意外と(←といったら失礼ですが;)甘味が強くて美味しいお米で、この頃はヒノヒカリと交互に購入しています。

 どうも、GWに熊本県へ旅行した際、あちこちで見たくまモンの自販機や看板に萌えた管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングカンタンタン』にてごはんものと名乗る男が冷ご飯を活用して作った“たこライス”です!
たこライス図
 今回ご紹介するのは、江戸時代、寒風が吹きすさぶ寂れた町へふらりと立ち寄った、ある男のお話。
 一見食い詰め浪人に見えなくもないその男は、無法者によって散々困らされていた町の人達によって「無法者が来たぞー!」「隠れろ~!」と一方的に決めつけられ、あちこちから締め出されてしまうのですが、一軒だけ空いていためし屋があった為、そこへ入ることにします。
 けれども、めし屋の店主はたまたま店を閉め遅れたに過ぎなかったらしく、「ケッ!うちにはあんたみてえな無法者に出す飯はないねっ、帰っとくれっ!!」と一喝し、男を追い返そうとします。
 正直、見るからに貧弱でか細いご老人なのに、ここまで強気に出て命は惜しくないんだろうかと最初はハラハラしたのを覚えていますが;、幸いこの男は無法者でも短気者でもなかったらしく、「オイオイ、俺は無法者じゃなくて、ご飯ものだよっ。安心しな」と言って大笑いします。
 …少なくとも乱暴とは縁がなさそうなネーミングなので安心ですが、初見時は「そもそも、ご飯ものとは一体何者?料理で世直しをする水戸黄門みたいな感じ?」と、ますます謎が深まったのを覚えています;。
ある街に訪れたのは、一見無法者風の「ご飯もの」と名乗る男
 どうやらその気持ちは店主も同じだったらしく、相変わらずご飯ものを訝しむようにジロジロ眺めて「ひ…冷や飯でよけりゃあるけんど…」と呟くのですが、ご飯ものは悪びれもせず「冷や飯で大いに結構!」と勝手に厨房へ向かいます。
 そして、「三日前の冷や飯みてえなこの町、放っておけねえや…」と言うなり、ご飯ものは腰にさした刀入れから包丁を取り出し(←店主同様、当管理人も「いきなり抜刀?!」と一瞬ビクッとした記憶あり;)、いきなり料理を作り始めます。
 この時店主に話した内容から察するに、ご飯ものはご飯を使った料理に色々とこだわりがあるらしく、「めしさえあれば後はささーっと出来るのが、ご飯物のいいところでなー」「ふっくらしっとり仕上げたい混ぜご飯用はラップをして、パラッとサラッと仕上げたいチャーハンや雑炊用はラップなしで電子レンジなっ」など、様々なアドバイスを授けては店主から感心されていました。
 個人的に、こういう一品でドーンとお腹が一杯になる炭水化物メニューは男性の方が得意なイメージがありますので中でもチャーハン・スパゲティ・袋麺系は、男性が作ると妙に美味しい気がします)、ご飯ものがテキパキ調理する姿を見ていく内にお腹が空いたのを覚えています;。
色々と解説しながら、手際よく冷ご飯で様々なご飯物を作っていってました
 そうこうしている内に、ご飯ものは最終的に冷や飯で六種類ものご飯料理を作り上げ、「無法者が何か料理しているぞ…?」と恐る恐る覗きに来ていた町の人達へ振る舞います。
 その内の一品が、この“たこライス”です!
 作り方はかなり簡単で、茹でタコ・にんにく・青ジソ・しめじ・塩・こしょう・レモン汁・オリーブ油を炒めて混ぜた物にご飯を加え、最後にバターと白ゴマを入れて合わせたら出来上がりです。
 パッと見はチャーハン風ですが、実は混ぜご飯だそうで、こうする事によってご飯がふんわりさっぱりに仕上がると作中で説明されていました。
 ご飯もの曰く、「コツは熱いご飯を使う事くらいかなぁ」「炊き立てなら文句なし。冷や飯を使うならラップして電子レンジでしっかり温め、温め終わったらすぐ混ぜる」のがポイントだそうで、それさえ守ればまず失敗はないと語っていました(←何でも、電子レンジで温めたご飯はすぐ乾燥するから時間を置いてはいけないのだとか。確かに一理あります)。
最初からご飯と具を炒めるのではなく、後から入れて混ぜご飯風に仕上げるのがポイント
 その後、ご飯ものは自分の料理によって久々に炊き立てご飯のようなぬくもりと活気が戻った町を横目に、「じゃな、白い飯を持て余した時は、またいつでも呼んでくれや」と決め台詞を残して去ろうとしますが、すっかりファンになった店主が「待ってくれぇ~、ご飯もの~っ」「店のメニューにすっから、作り方を教えておくれよ~」と追いかけた為、少しだけ出発が遅れていました;。
 内心、もう少しこの地に残ってご飯を作ってもいいんじゃないかな?と思っていたんですが、レシピを教え終わるとご飯ものはすぐに立ち去ってしまった為、店主と一緒に「行っちゃった…(´・ω・`)」としょんぼりしたものです(←ある小説の「いい男はつれないものですよ」という言葉を思い出しました)。
 ※蛇足ですが、この店主さん、『みをつくし料理帖』シリーズに出てくる種市さんのイメージにぴったりなので、読み返すたびに親近感が湧きます(^^;)。
商売心を刺激されためし屋の店主は、ご飯ものの腕に感心して料理を習ってました;
 茹でタコが珍しく安く売られていたので、再現する事を決めました。
 作中には分量やコツも含んだレシピが記載されていましたので、早速忠実に作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。オリーブ油とみじん切りにしたにんにくをフライパンに入れて弱火にかけ、段々いい香りがしてきたら小さくブツ切りにした茹でタコを投入し、強火にして混ぜます。
 タコがプリッとしてきたら、軸を切り落としてほぐしたしめじを加えて、炒め合わせます。
 ※タコから水分が出てきたら、なくなるまで火を通し続けます。
たこライス1
たこライス2
たこライス3
 しめじがしんなりしてきたら塩、こしょう、レモン汁を加えて味付けし、続けて刻んだ青ジソを入れてざっと混ぜ合わせます。
 後々、また味の調節をしますので、ご飯の分を考えて強めに調味をしたりしなくても大丈夫です(ただ、レモン汁の酸味がお好きな方は量を増やしてもOKです)。
たこライス4
たこライス5
たこライス6
 青ジソに熱が通りだしたらすぐに火を止め、熱々のご飯、バター、白ゴマを投入し、木べらなどでさっくり切るようにして混ぜます。
 その際、味見をしながら塩とこしょうをプラスし、塩気の最終調節をします。
たこライス7
たこライス8
 ご飯全体へ具と調味料が大体行き渡ったのを確認したらコンロからおろし、お皿へ盛り付ければ“たこライス”の完成です!
たこライス9
 醤油やソースといった色のつく調味料を入れないので、真っ白く仕上がるのではと予想していたのですが、タコやしめじ、バターによって全体にうっすらとツヤが出ており、それが何とも食欲をそそりました。
 やや飴色がかった色になったタコが美味しそうで、思わずのどが鳴りました。
 冷ご飯だとパサパサになるイメージがあったので少し心配ですが、実際に食べて確かめてみようと思います!
たこライス10
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
たこライス11


 さて、味はと言いますと…タコの出汁が染みたご飯が旨し!熱々でも冷めてても美味で、バターの香りが口いっぱいに広がります!
 タコやしめじのエキスを炒めて染みこませるのではなく、混ぜご飯風にして吸い込ませたからか、チャーハンに匹敵する程コクのある味わいでありながらちっとも油っこくなく、意外とあっさりしています。
 見た目は完全に洋風ですが、白ゴマの香ばしさや青ジソの爽やかな風味が効いているせいかどちらかというと和風寄りな美味しさで、もっと詳しく名付けるとするなら「タコのふんわり和風レモンバターライス」というイメージの一皿でした。
 焼肉屋においてある塩レモン味のタレを、もっと淡くまろやかにしたような優しい味がご飯についており、不思議と懐かしい気持ちになりました(←思うに、タコと梅肉の混ぜご飯と似通った旨さだからかもしれません)。
 タコの柔らかいコリコリした弾力、しめじのシコシコした歯触り、白ゴマのプチプチ感がいいアクセントになっていて、癖になります。
 直に火を通していない為表面が乾燥しておらず、ちょうどいい具合に水分が残ってふっくらハラリとした口当たりなのが食べやすく、その上油分をまとってモチモチした噛み応えをも兼ね備えているのにうっとりしました。


 これまで、当管理人にとって冷ご飯はチャーハンか雑炊しか使い道がなかったため、冷ご飯でも美味しく作れる混ぜご飯というのはとても新鮮でした。
 この他にも、作中で“カレー雑炊”“鶏中華粥”“豚菜ごはん”といったそそられるご飯料理が紹介されていたり、何と他の作品で続編(?!)らしき話が載っていたりしたので、またいつか再現したいと思います。

●出典)『クッキングカンタンタン』 たけだみりこ/永岡書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『食べる門には福来る』の“なめたけ炒飯かつお酒盗風味”を再現!

 先日、我が家で長年根付いていた山椒の木が枯れてしまいました。
 幼い頃に引っ越して以来ずっとそばにあった木で、普段の食にも再現料理にも役立ってくれていた木だったので、思ったよりもショックが大きいです。
 その為、もう一度植えるべきかどうか、ただ今思案中です。

 どうも、ローリエの木が無事だったのが唯一の救いな管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『食べる門には福来る』にてあるものぐさな女性が幽霊から教わって食べていた“なめたけ炒飯かつお酒盗風味”です!
なめたけ炒飯かつお酒盗風味図
 『食べる門には福来る』とは、『酒のほそ道』『風流つまみ道場』などの日常系食漫画を代表作に持つラズウェル細木先生が、ちょっと変わったお手軽レシピをそれぞれ主人公が異なるショートショート形式の短編漫画でご紹介していくという、アレンジ系料理漫画です。
 元々、ラズウェル細木先生が描く料理は身近な材料でパパッと作れるのに凝って見えるお助けレシピが多く、それはこの『食べる門には福来る』に出てくる大部分の料理にも当てはまるのですが、どういう訳か『セイシュンの食卓』初期に似たなかなかにカオスな料理も時々登場する為、ネタとしても十分面白い作品になっています;。
 例えば、簡単を通り越してもはやズボラ料理に近いご飯や(例:さきいか等を足したカップ焼きそば・コンビニおにぎりをチャーハンにして海苔で巻いた巻き物・ご飯にインスタント味噌汁と目玉焼きをぶっかけただけの丼etc...)、あまりにも斬新過ぎて見る人によってはゲテモノに見えかねないオリジナル料理(例:タクアンを使ったパフェ・野菜の珈琲クリーム煮・揚げナスぜんざいetc...)など、他の著作には見られないようなかなり実験的なレシピが混じっていますので、これまでとは一味違ったラズウェル細木先生ワールドを楽しめます。
 はっきり言って、ア○ゾンのレビューで「投げやり感がある」とおっしゃった方がいるくらい(←すみません、ちょっぴり共感しました;)玉石混淆の観がある作品ですが、それでも各話たった四ページたらずだというのに起承転結、レシピ、オチの三つをきっちり載せつつまとめあげている腕前は見事と言う他ありませんので、少しでもご興味をお持ちの方にはぜひおすすめしたいです。
食べる門には福きたる
 今回、その中からご紹介するのは、夜中に瓶の中へ閉じ込められて体中が溶ける(?!)というヘビーな夢を見て飛び起きた、ある若い女性のエピソード。
 当然、女性はそのまま眠っていられず飛び起き、何か冷たい物を飲んでからまた眠ろうとして冷蔵庫を開けるのですが、中から出てきたのは何とおかっぱ頭の小さな女の子←かの有名なトイレの○子さんにそっくりな風貌で、こんな子がいきなり真夜中に出てきたら即失神する自信があります;)!
 彼女の名前は「キッチンの冷子さん」で、どうやら人間ではなくお化けの模様。
 なんでも、女性が見た夢は冷蔵庫の奥で人知れず賞味期限が迫りつつある瓶詰たちの怨念が見せた夢との事で、そのただならぬ気配を感じた冷子さんは女性と瓶詰達を助けるべく、瓶詰をきれいに使い切れるレシピを教えにやって来たと語っていました。
 …正直、このお話を初めて読んだ時、「そういえばうちにも、そんな瓶詰があるような…」と冷や汗が出てきたものですorz(←当ブログを読まれている方の中にも、お心当たりのある方はいらっしゃいませんでしょうか…?)。
 ズボラな当管理人は、半分くらい消費した瓶詰は何故か手が伸びなくなり、はっと気が付いた時にはとっくに賞味期限が切れて腐っていたという事例が多数あったので、猛省したのを覚えています;。

 この時、冷子さんが女性に教えてくれた瓶詰レシピの内の一つが、この“なめたけ炒飯かつお酒盗風味”!
 作り方はとってもお手軽で、油を引いて熱したフライパンで溶き卵・ご飯・なめたけ・酒盗・醤油を炒めるだけであっという間に出来上がります。
 なめたけはともかく、酒盗は使い道に困る瓶詰ベスト3に入る厄介な瓶詰(←注:当管理人にとっては;)なので、このレシピを知った時は大いに興味がわいたのを覚えています。
冷蔵庫の冷子さんと、ある普通の女性が夜中の台所で出会います
 その後、女性は冷子さんのアドバイスに従って作った様々な瓶詰料理をおいしく平らげ、何とか冷蔵庫の中をほぼ片付ける事に成功するのですが、最後の最後で思わぬ瓶詰の霊に襲われてしまいます。
 それは、昔「ふたが開かなくなっちゃった」という理由で奥に押し込み、そのままカビを生やさせてしまった自家製ジャム!
 どうやら、他の瓶詰仲間たちは全部食べられて浮かばれたのに、自分だけ腐っている為消費されず成仏できないのに耐えかねて襲い掛かったようですが、間一髪で冷子さんによって止められていました(自家製ジャムには、ちょっと気の毒ですが…)。
 幸い、これは冷子さんが持ち帰って供養するとの事で一件落着していましたが、読了後はどことなく落ち着かない気持ちになり、つい冷蔵庫の中を整理してしまいました;。
 おかげで、生き残っていたいくつかの瓶詰は慌てて消費する事が出来ましたので、この漫画と冷子さんには感謝しています(^^;)。
最後に襲われたのは、ふたが開かなくなって放置していた手作りジャムの瓶でした;
 ちょうど酒盗となめたけを使い切りたかったので、再現を決意しました。
 なめたけでチャーハンを作るのは初めてなのでどういう出来になるか気になりますが、早速作中のレシピ通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、チャーハン作り。フライパン(又は中華鍋)へ油を引いて強火で熱し、十分に表面が熱されてきたら溶き卵とご飯を続けざまに入れてざっとあおって混ぜます。
 やがてご飯全体に溶き卵がコーティングされてパラパラになってきたら、なめたけを加えてさらに炒め合わせます。
なめたけ炒飯かつお酒盗風味1
なめたけ炒飯かつお酒盗風味2
 なめたけがチャーハン全域に行き渡ったら、かつおの酒盗と醤油を溶きあわせた液を鍋肌に沿って投入し、よく混ぜ合わせます。
 ※この時酒盗の量を誤ってしまいますと、味のバランスが悪すぎるやら、しょっぱいやら、臭いやらで散々な出来になってしまいますので、「これだと微妙~に少ないかな?」くらいの量で大丈夫です。
なめたけ炒飯かつお酒盗風味3
なめたけ炒飯かつお酒盗風味4
 酒盗がチャーハンに混ざり切ったら火を消し、最後にレンゲと一緒に机へ運べば“なめたけ炒飯かつお酒盗風味”の完成です!
なめたけ炒飯かつお酒盗風味5
 野菜も何も入っていないので、かなり茶色く色味に乏しいチャーハンですが、日本酒の香りを濃くしたようなにおいが漂うため、ただのチャーハンではないとすぐに分かります。
 その為、日本酒が苦手な方は抵抗感を感じそうな出来栄えになっています;。
 一体、酒盗となめたけが合わさるとどんな味になるのか…食べて確認しようと思います!
なめたけ炒飯かつお酒盗風味6
 それでは、出来立ての内にいざ実食!
 いただきま~す!
なめたけ炒飯かつお酒盗風味7


 さて、味はと言いますと…即席で作ったとは思えない程、奥行きのある味わい!主食としてだけでなく、おつまみ代わりにもなりそうな一品です。
 なめたけのほんのり甘辛い味付けと、酒盗の荒々しいまでに強烈な個性を持つ独特の塩気や香り高い日本酒の風味が、意外にもチャーハンにぴったりマッチしています。
 火を通す事によって、臭みや癖がそのままそっくり旨味に変化しているのが食べやすく、チーズに似た後を引くこってり塩味が病み付きになりました。
 なめたけのプリプリした食感とツルンとした舌触りが、いいアクセントになっています。
 時間をかけて熟成されたかつおの濃厚なコクを、卵や油をまとってしっかりした食べ味になったチャーハンががっちり受け止めて調和している為、安定感のある美味しさだと感じました。
 酒盗入り醤油のせいか、チャーハンというよりは炊き込みご飯と例えたくなるようなガツンとくる「和」の味付けが特徴的です。
 ただ、炒り卵のおかげでそこそこまろやかになっているとはいえ、酒盗の存在感が強すぎて正直好みが別れやすい味になっていると思いましたので、あくまで隠し味程度にして主役にはしないか、もしくはネギやカマボコなどの具をいれるなりして味を和らげた方が良さげです;。


 思っていたよりもスルッと食べられたので、ほっとしました;。
 くさや系の味が苦手な方にはおすすめしかねますが、癖のある料理が好きな方には是非食べて頂きたいチャーハンです。

●出典)『食べる門には福来る』 ラズウェル細木/ぶんか社
 →調べた所、同じ出版社様から出た『食蔵(たべぞう)』という単行本と内容がほぼ同じだそうですので、ご購入の際はご注意を!
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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