『まかない君』の“ニジマスのホイル焼き&きのこご飯”を再現!

 今日の記事で、再現料理数の合計が七百個になります。
 飽きっぽくていまいち信用性に欠ける人間とよく評されている当管理人ですが、それでもフラフラしつつ何とかブログを続けてこられたのは、ブログを見て下さっている方々、コメントを投稿して下さる方々、拍手をして下さる方々から、たくさんの元気と励ましの気持ちを頂いてきたからです。
 宜しければ、もうちょっとだけ続くことになる当ブログに、お気が向いた時にだけお付き合いして頂けますと幸いです。

 どうも、いつまでたっても食べることしか考えていない進歩のない当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』にて浩平君が弥生ちゃんのリクエストに応えて作った“ニジマスのホイル焼き&きのこご飯”です!
ずニジマスのホイル焼ききのこご飯図
 それは、凜さんがまだ同居していた去年の初秋の事。
 いつも通り弥生ちゃんと晩ご飯の買い出しに出かけた浩平君は、某メーカーのレシピを参考に松茸のお吸い物の素で炊き込みご飯を作ろうとし、エリンギを手に取るのですが、弥生ちゃんから「えー、エリンギ?」と反対の声が上がります。
 普段はあまり好き嫌いを言わない弥生ちゃんですが、意外にもエリンギは「キライってほどじゃないけど」「味がないから」という理由で苦手だったみたいで、最後まで「むー。浩平いじわるだ」と拗ねていました(←この時のすね顔がまたかわいくて、浩平君共々微笑ましく眺めたものです)。
 個人的に、エリンギは香りも癖も強くない分旨味を吸い込みやすいコリコリした歯応えが美味な、どんな料理にも使える万能食材だと思っていただけに、かえって「なるほど、そういう感じ方もあるんだな~」と感心したのを覚えています(弱点と言えば、あまりに特徴のない味過ぎて塩こしょうだけだと物足りない所ですので、もしかしたら弥生ちゃんはそういう炒め物しか食べた事がないのかな?と色々想像しちゃいました)。

 こうして帰宅後、イマイチ気乗りしない弥生ちゃんを宥めつつ浩平君が用意したのが、この“ニジマスのホイル焼き&きのこご飯”です!
 作り方は両方ともお手軽で、“ニジマスのホイル焼き”は鱗や内臓を取ったニジマスのお腹の中に味噌と玉ネギを入れた後、玉ネギ・赤パプリカ・しめじを乗せておいたアルミホイルの上に移して塩とこしょうを振り、マヨネーズとレモンのスライスを飾り付けて包んでそのまま蒸し焼きにしたら出来上がり、“きのこご飯”は炊飯器へエリンギ・しめじ・お米・水・日本酒・醤油・松茸のお吸い物の素を投入して普通に炊き、炊けたら粗びき黒胡椒とバターを加えてさっくり混ぜたら出来上がりです。
 どうやら、“きのこご飯”は元々のレシピだと黒胡椒やバターを使っていなかったようなんですが、「おいしくしく食べてもらうためなら、手段は選んでられないよ」という理由で急遽投入したみたいでした;。
 松茸のお吸い物の素で松茸そっくりな風味を、そしてきのこと相性抜群なバターでコクをプラスしたエリンギは、確かに弥生ちゃん同様「そんな事して不味いわけないじゃん!」と突っ込みたくなる程おいしそうですので、初見時はなかなかの策士だな~と感心しました。
美味しく食べてもらう為には手段を選ばない…実にいいセリフです!
 実を言いますと、当初浩平君はニジマスを買う予定はなかったのですが、あまりに不服そうな弥生ちゃんを見かねて「代わりにメインディッシュは弥生ちゃんの食べたいの作るよ」と言った時に、「ほんと?そんじゃこれ!」と指さされたのがニジマスだった為、今回初めて川魚調理にチャレンジしたそうでした。
 なんでも、弥生ちゃんの故郷は海なし県でニジマスのような川魚がポピュラーな地域だったとの事で、こちらに来てなかなか売られていないのを知りびっくりしたと語っていました←標準語や大型スーパーが広がり、どの県も変わり映えしなくなってきたと嘆かれて久しい昨今ですが、未だにこういう細かい地域差がある事を聞くと、まだまだ大丈夫なんじゃないかなと思います)。
 調べた所、ニジマスは味が淡泊で水気が多い魚な為、適度に水分を抜きつつやや濃いめに味付け出来るホイル焼きはかなり的を得た調理法らしく、初挑戦とは思えないくらい勘が冴えている浩平君はすごいな~と驚きました。

 ちなみにそこまで思い入れのある食材にも関わらず、弥生ちゃんは捌く方は全くの不得手だったらしく、何と芋虫を素手でつまめる猛者なのにハラワタをブチブチ引きちぎるシーンは「ひーーーっ!」とまるで楳図かずおばりのホラー顔になっており、面白がった浩平君から「地元じゃ皮で魚手づかみで獲って痛快丸かじりしてたんじゃなかったっけ」とカッパ扱いされ、プンプン怒っていました;。
 おかげで食事中、佳乃さんからも「夜な夜な養殖池を食害して回った黄金の日々が思い出されてならないでしょ」とからかわれてしまい、「どんな野生動物だよ!」と苦笑いしながら否定する羽目になってましたが、個人的に「カッパとまではいかなくても、小学男児やガキ大将とあだ名されそう…」と少し苦笑しました(←虫を素手で掴める・ラムネ菓子等の駄菓子携帯・つまみ食い好きなどで;)。
当管理人も海側に面している県なせいか、あまりニジマスに馴染みはありませんでしたニジマスを懐かしいといったばかりに、故郷の川で生魚を丸かじりした疑惑をかけれられた弥生ちゃん;
 幸い、“きのこご飯”はエリンギが苦手な弥生ちゃんをも「ん!エリンギシャキシャキしておいしい!」「ごめんエリンギ!食べる意味無いとか言って悪かったよ」と虜にする程美味しく、“ニジマスのホイル焼き”も「臭みもないし、淡泊な味でおいしい魚だな」とおおむね好評だった模様で、浩平君も満足した様子でした。
 しかし、ニジマス→「一部地域では馴染みがあっても、そこ以外ではあまり見ない物」雑談→浩平君の実家では時々、お弁当にイナゴの佃煮が入っている事があってギョッとした体験が…と話題が移り変わっていく内につれ、凜さんが嫌な記憶を思い出します(←イナゴの佃煮に慣れてる浩平君でも、一瞬「異物混入」に見えるとの事;。当管理人自身、某お弁当屋さんでマテ貝の甘辛煮がたっぷり入ったお弁当を見た時、分かってはいても「グロい…」と思った経験がありますので、気持ちは分かります;)。

 それは凜さんも佳乃さんも高校生で、お弁当を交代で作っていた時の事。
 佳乃さんがお弁当当番だったある日、凜さんがお弁当を開けるとご飯の上に焼きたらこ丸々一本&おかずは前の晩のカレーのみという驚愕の組み合わせが鎮座していたそうで、思わずその場で頭を抱えたと困惑顔で当時を語っていました;。
 佳乃さんが言うには「お姉ちゃん、たらこもカレーも好きでしょ?好物だけのピンポイント弁当だ」という気持ちで持たせたみたいでしたが、正直これ以上ないくらいのありがた迷惑だな~とほろ苦く笑いました。
 カレーとご飯ならまだしも、焼きたらことカレーはご飯にはあまり合わなかったのでは…と、久々に背筋が凍ったエピソードでした;(←次点で凍り付いたのは、相方さんのみりん干し弁当&にんにく臭プンプン餃子弁当)。
弥生ちゃんもすごいと思っていましたが、佳乃さんの料理の腕も負けず劣らずだったです…
 当管理人の実家近くのスーパーも川魚を扱う頻度が低い所だった為、再現は半ば諦めかけていたのですが(←何故か鮎は仕入れてたんですが…)、先日奇跡的に入荷していたのを発見して再現を決意しました。
 作中には詳細なレシピが絵付きで紹介されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、“きのこご飯”の下準備。研いだお米と心持ち少なめの水が入った炊飯器へ、縦に薄切りにしたエリンギ、石突きを取ってほぐしたしめじ、日本酒、醤油、松茸のお吸い物の素を加えてフタをし、そのまま普通に炊飯します。
ニジマスのホイル焼ききのこご飯1
ニジマスのホイル焼ききのこご飯2
ニジマスのホイル焼ききのこご飯3
 ご飯が炊けたらフタを開けて、バターと粗挽き黒胡椒(←挽きたてがおすすめです)をふりかけて底からさっくり優しく混ぜ合わせ、すぐにフタを閉めて数分間蒸らします。
 これで、“きのこご飯”は出来上がりです!
ニジマスのホイル焼ききのこご飯4
ニジマスのホイル焼ききのこご飯5
 次は、“ニジマスのホイル焼き”作り。
 ニジマスはボウルに入れて、流水の中包丁を使ってウロコとぬめりを徹底的にこそげ落とし、新聞紙を敷いたまな板の上でお腹に切り込みを入れて内臓類を取り出します(←こうすると、捌いた後の片づけがものすごく楽です)。
 はらわたを取り終えたら流水でお腹の中の血を洗い流し、ついでに背骨周りについている血合いも丁寧に取り除いて、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取っておきます。
ニジマスのホイル焼ききのこご飯6
ニジマスのホイル焼ききのこご飯7
 綺麗になったお腹の中に味噌を塗り付けてスライスした玉ネギを挟みこみ、同じようにスライスした玉ネギをたっぷり敷いておいたアルミホイルの中央に置きます。
 ※特に味噌の種類は指定されておりませんでしたので、今回は長期熟成タイプの合わせ味噌を使用しました。
ニジマスのホイル焼ききのこご飯8
ニジマスのホイル焼ききのこご飯9
ニジマスのホイル焼ききのこご飯10
 ニジマスの周囲に石突きを取ってほぐしたしめじ、種とヘタを切り落として縦に薄切りにした赤パプリカ(←黄色パプリカでもOKです)を飾りつけ、上から塩こしょうをふって味付けします。
 この上にマヨネーズを横一文字に絞って、真ん中にレモンの輪切りを一枚乗せ、アルミホイルを隙間がないようきっちり包んだら水を注いでおいたフライパンに並べてフタをし、中火で二十分くらいかけて蒸し焼きにします。
ニジマスのホイル焼ききのこご飯11
ニジマスのホイル焼ききのこご飯12
ニジマスのホイル焼ききのこご飯13
 ニジマス全体に火が通っているのを確認したら火からおろしてお皿に置き、ご飯も炊き立てを茶碗へよそえば“ニジマスのホイル焼き&きのこご飯”の完成です!
ニジマスのホイル焼ききのこご飯14
 “ニジマスのホイル焼き”はレモンの黄色とパプリカの赤色のおかげでパッ見は華やかな一品に仕上がっており、“きのこご飯”は見た目が地味なものの松茸風のいい風味と黒胡椒やバターの洋風の香りが心地よく、なかなかいい組み合わせだと思いました。
 ニジマスを食べるのも、松茸のお吸い物で炊き込みご飯をするのもほぼ初めてですので、一体どんな感じなのか食べるのが楽しみです。
ニジマスのホイル焼ききのこご飯16
ニジマスのホイル焼ききのこご飯18
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いっただっきま~すっ!
ニジマスのホイル焼ききのこご飯15


 一番目に食べるのは、“ニジマスのホイル焼き”。
 さて、味はと言いますと…凜さんの言う通り臭みが全くなくて美味し!味噌味大正解、しめじのシコシコ感がいい箸休めになってます!
ニジマスのホイル焼ききのこご飯17
 ニジマスは上品かつ淡泊な白身で、そのくせ食べ応えのある豊富な脂分が特徴的な魚なんですが、甘辛くこってり濃厚なコクの味噌マヨネーズ味により、ガツンとご飯の進む味に変身していました(←例えるなら「ニジマスの洋風マヨちゃんちゃん焼き」というイメージです)。
 味噌の芳しい風味で奥行きが増し、ニジマスの旨味エキスや玉ネギの甘味が溶け出して底にたまったスープが、一歩間違えばしつこくなるマヨ味をまろやかに和らげているのがナイスでした。
 塩焼きのような香ばしさはありませんが、蒸し焼きにする事によってジューシーさが保たれ、比較的しっかりしている身がホロリと身離れよく柔らかく仕上がっているのがよかったです。
 時折、レモンの清々しい香りとフレッシュな酸味が後口をスカッと爽やかにしているのがいい感じで、塩気が濃い割にさっぱり食べられるのが印象的でした。


 二番目は、“きのこご飯”。
 さて、味はと言いますと…エリンギが歯応え味共にいい仕事をしてて旨し!本当に松茸の香りがご飯全体に染み込んでいて、大満足です!
ニジマスのホイル焼ききのこご飯19
 弥生ちゃんが心配していたエリンギの味の無さですが、炊き込む事によって「シャキシャキ」「プリプリ」「コリッ」とした弾力と瑞々しさが両立した癖になる食感、そしてほのかな甘さによって松茸に匹敵するおいしさになっており、溜め息が出ます。
 バターのリッチなコク、きのこ類の奥深い旨味エキス、松茸のお吸い物の素の鰹出汁によって「松茸風味の和洋折衷きのこピラフ」と呼びたくなるような仕上がりになっており、見た目よりは大分洋風寄りでした。
 味わいはむしろピラフに近いんですが、途中までは油分を加えず普通に炊いている為口当たりはしっとりふっくらしてモチモチ感は控え目で、不思議な気分になります。
 噛むごとに荒挽き黒胡椒がビリッとスパイシーな辛さを効かせ、よく言えばまったり、悪く言えばやや単調な味付けをしっかり引き締める役割を果たしていてよかったです。


 “ニジマスのホイル焼き”はニジマスの川魚とは思えない程癖がなくてすっかり虜になり、“きのこご飯”は本物の松茸ご飯と見分けがつかない程とまではいかずとも、十分それっぽく仕上がっていましたので感心しました。
 以前、某動画で「きのこは炙ってから入れると松茸っぽさがアップする」という情報を見た事がありますので、次回はそれも試してみようと思います(←このきのこで作ってみても美味しかったです!)。

●出典)『まかない君』 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『3人分クッキング』の“あっさり和風パスタ若干スープパスタ風”を再現!

 実は今月の初め、ある事で少し悩んでいたんですが、『ヤングキングアワーズ』2014年08月号で『それ町』の歩鳥ちゃんが語っていた漠然とした不安がまさに自分の抱えていた悩みそのもので、あまりのタイミングの良さにびっくりしました。
 偶然とはいえ、その出来事で心がちょっと軽くなったのは事実ですので、作者の石黒正数先生には非常に感謝しております。

 どうも、時が経つにつれて貧乏で何もないけれども自由だったかつての自分を懐かしく思い返している管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『3人分クッキング』にて主人公・まどりさんがある日の夕方に作った“あっさり和風パスタ若干スープパスタ風”です!
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風図
 『3人分クッキング』とは、料理上手でしっかり者の松島まどりさん、マイペースでゲーマーの天橋あゆむさん、アニメ大好き眼鏡オタっ子な安芸ほずみさんの女子大生三人組が、築16年3Kの部屋で共同生活を営む日々を描いた、ルームシェア系ドタバタ料理漫画です。
 大抵のグルメ漫画では、2人分or4人分の分量でレシピが書かれる事が多いのですが、『3人分クッキング』はその題名通り3人分のレシピと大体かかる費用(!)まで明記されている珍しいタイプの作品。
 その為、一部の方は少々使いづらいと感じられるかもしれませんが、当管理人の場合は「お腹が空いた2人分の料理を2人前の分量で作ると、少なく感じることが多い…しかしこれなら、多過ぎず少な過ぎず2人共ちょうどよくお腹を満たすことが出来そう!便利だ!」とありがたく感じたものです;。
 また、作中に出てくる料理は身近にあってお安く手に入る材料しか使わない物がほとんどなのに、今まで見た事がないタイプの斬新なレシピが結構出てくる為、読んでいて興味深いです。
 ※ちなみに、作者のfuta先生ご自身も現在は3人でルームシェアしつつ漫画家生活を送られているとの事だった為、初見時は「もしや、これは限りなく実体験に近い作品なのでは…!?」とワクワクしましたが、実際は作ろうとしても「タダじゃないならパス…」「自分で作るし」と断られているのでこの漫画は完全なフィクションだと書かれており、ずっこけました;。ただ、3人でお食事を取られる機会はそこそこ多いように見受けられましたので、作中のギャグチックなやり取りはあながちフィクションではないのでは…と希望を持っています;。
食事を作るのは主にまどりちゃんで、他のお二方は料理が超絶に苦手な設定です;
 残念ながらあゆむさんとほずみさんは料理が苦手な為(←一度ほずみさんが料理に挑戦した回もあったんですが、ミスの連発でかなり悲惨な事になっていました;)、料理当番はまどりさん一人なのですが、和洋中お菓子と様々な料理が紹介されていますので、物足りなさは一切ありませんでした。
 五月病・メタボ化・リア充への嫉妬・花見用のおつまみ要請など、毎回様々なトラブルを抱えて部屋に飛び込んでくるあゆむさんとほずみさんを、半ば呆れつつも受け入れて問題解決の為に料理を作るまどりさんの姿は読んでいて好感の持てる物で、「大変だな~」と苦笑しつつも全体的に微笑ましく読めます。
 また、食事シーンの方もアニメ版ミスター味っ子風のオーバーリアクションで感想を言うのが面白い上(←アイス乗せ小倉トーストを食べたほずみさんが「目を閉じればそこは素敵なオープンカフェ。これで私もリア充の仲間入り?」とうっとりしたり、ナス料理を食べたあゆむさんが小型のナス達と一緒にサーフボードに乗って波乗りしているような錯覚を起こしたりなど;)、三人そろってミニテーブルで狭いながらも賑やかな食卓を囲んでいる様子がほのぼのする感じで癒されますので、明るい気分に浸りつつ食欲を刺激されたい方にはおすすめの作品です。
ルームシェアをして賑やかな毎日を過ごしている、三人暮らしの女の子を描いた作品です。
 今回ご紹介するのは、記念すべき第一話目でまどりさんがスーパーで買い物した直後に3人分作っていた夕食・“あっさり和風パスタ若干スープパスタ風”です!
 作り方は簡単で、熱したフライパンへ塩とこしょうをまぶした豚ひき肉・長ネギ・しめじを入れて炒めた後料理酒を加えてざっと混ぜ、砂糖・チューブしょうが(おろししょうがでも可)・醤油・麺つゆ・スパゲティの茹で汁も足してよく混ぜ合わせ、そこに茹でたスパゲティを投入して軽く和えてから刻み海苔を散らしたら出来上がりです。
 まどりさんが言うには、小麦の溶け込んだ茹で汁には油と水分が混ざりあう「乳化」を手伝う作用があり、ひき肉や食材を炒めた時の油がスープに溶けてうまくなるとの事で、スパゲティの茹で汁でスープの素を作ると同時に全体を乳化させてさらに美味しく仕上げるのがこの料理の最大のポイントのようでした。

 スープパスタは今までに何度も聞いた事があり食べた事もありますが、ここまで和風に仕上げたスープパスタは見た事がなかった為、妙に記憶に残ったのを覚えています。
 よりさっぱり仕上げたい時は鶏ひき肉、もっと濃厚にしたい時は豚バラ肉を使うといいと説明されており、色々とアレンジのし甲斐がありそうなレシピだと思いました。
 なお、この料理は3人分作ったとしても材料費は468円、1人分に換算すると156円しかかからない超節約料理だそうで、バイト代の8割がDVDとアニメグッズに消えてしまうほずみさんでも「3人分でもワンコイン以内!」と感動して即座に財布を出していました(←が、朝にBD-BOXを着払いで買ったばかりだった為それすらも払えず、大目玉をくらってました…;)。
茹で汁でおつゆたっぷりに仕上げるのがこの和風スパゲティのコツだそうです。
 和風スープパスタに以前から興味を持っていた為、再現する事にしました。
 作中には分量と作り方が分かりやすく説明されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。包丁(又は調理用ハサミ)で長ネギを縦一直線にズバッと切った後適度な長さに切りそろえ、しめじは石突きを切り取ってほぐします。
 豚ひき肉は塩こしょうをまんべんなく振って軽く混ぜ、そのまま少し放置して味をなじませます。
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風2
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風1
 次は、ソース作り。
 油をひいて強火に熱したフライパンに豚ひき肉を投入してざっと炒め、白っぽくなってきたらしめじを加え、全体に油をなじませるようにして炒め合わせます。
 しめじが少ししんなりしてきたら長ネギも入れ、混ぜ合わせます。
 この間、スパゲティを塩をきかせた熱湯に入れて同時進行で茹でておきます。
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風3
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風4
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風5
 長ネギの表面に透明感が出るくらいにまで炒まったら、料理酒(日本酒でもOKです)を注いでざっくり炒め、あらかたアルコール分を飛ばしたら火を弱めて砂糖、すりおろししょうが、醤油、麺つゆを加え、さらに混ぜ合わせます。
 調味料が全体に行き渡ったらスパゲティの茹で汁を足して中火にし、フライパンを揺らしながらソースと一体化するようによ~くかき混ぜ、最後に茹でたスパゲティを投入して手早く混ぜ合わせます。
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風6
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風7
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風8
 ソースと茹で汁が混ざりきってスープ状になり、スパゲティにスープが絡んだらすぐに火からおろして具ごとお皿へ盛り付け、上から刻み海苔を散らせば“あっさり和風パスタ若干スープパスタ風”の完成です!
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風9
 しょうがと海苔の和を感じさせる香りが食欲をそそります。
 スパゲティの茹で汁と豚肉の油分が混ざり合ってまったりと乳化しており、スープのようなゆるい餡かけのような、不思議なとろみがついていました。
 初めて食べるタイプのスパゲティソースですので、どういう味がするのがちょっとドキドキしますが、勇気を出して食べてみようと思います!
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風10
 それでは、麺がのびない内にいざ実食!
 いただきまーす!
あっさり和風パスタ若干スープパスタ風11


 さて、味はと言いますと…結構ボリューム満点で美味し!初めて食べるはずなのに、不思議と懐かしくなる味わいです!
 大抵のスープスパはサラサラスルッとした飲み心地と、あっさりorさっぱりした味付けである事が多いですが、これは豚ひき肉の脂分やパスタの茹で汁がまんべんなく溶け込んでいるせいかトロンと舌にまとわりつくような口当たりで、予想以上に濃厚な味付けが特徴的でした。
 この絶妙なとろみ加減のスープが、まるであんかけスパゲティ並に麺によく絡むのがナイスで、食べやすかったです。
 例えるとするなら「豚南蛮そば風きのこのスープスパ」という印象の純和風な味わいで、しょうがのすっきりした風味が効いた甘辛砂糖醤油味が、こってりした豚ひき肉と相性ぴったりでした。
 スパゲティには牛ひき肉ばかり使われるイメージがありましたが、豚ひき肉特有の甘い肉汁とコシのあるスパゲティはよく合っていましたので、これはありだな~と感心です。
 正直がっつり系のスープですので、一歩間違えばくどくなっていた可能性があるのですが、シャキシャキ感とねっとりした甘味が両立した煮ネギと、シコシコした歯触りでいい出汁が出ているしめじのおかげでちょうどいい具合に緩和されており、最後まで飽きずに頂けました。


 スパゲティの茹で汁でもちゃんとスープっぽくなっていて、感心しました。
 しめじではなくエリンギや舞茸を使うとまた違った味になるとの事でしたので、今度試してみようと思います!

●出典)『3人分クッキング』 futa/一迅社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』の“簡単薬膳カレー”を再現!

 ある休日、某ホテルへビュッフェを食べに行ったのですが、デザートコーナーに本物のメープルシロップがなみなみと入った大瓶が気前よくデンと置かれているのを発見し、「おお…!」と感動しました(←普通に買うと、結構いいお値段なんですorz)。
 料理も手の込んだものばかりで、それだけでもリピート決定だったんですが、中でもフレンチトーストはきっちり中央まで卵液が染み込まされていてスフレかと思うくらいシュワっとしており、久々にため息をつきました。
 家でフレンチトーストを作る時は卵液をケチり、中央に味気ないただのパンの部分を残してしまってる当管理人は、大いに見習わねば…と猛省しました。

 どうも、焼いたお餅にメープルシロップをかけると美味しいという情報を教えて下さった広田先生と芝田先生に感謝している管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』にて芝田先生が広田先生のご希望に応えられて作った“簡単薬膳カレー”です!
簡単薬膳カレー図
 広田先生が三十代の頃、特に病気を患われている訳ではないのに体がだるく、何となく元気がでてこない時期があったそうなのですが、そんな時に食べて体調を取り戻されるきっかけとなったのが、芝田先生が料理教室で振る舞われていた薬膳カレー。
 広田先生がおっしゃるには、「生命の力の味というか…体の臓器が一つ一つじんわりホッとしていく味というか…疲れが飛ぶとかじゃなくて解放されて…癒されていく味というか…まァウマイんです」と表現したくなるような美味しさとの事で、初見時はかなり興味を抱いたものです。
 当管理人自身、昔は「ちょっとくらい体に悪くても、おいしいならいっか!」と特に健康に重きを置かない食生活をしており、多少の無理は若い体がカバーをしてくれていた感じでしたが、最近はそれだとモロに反動が体に跳ね返って体調を崩すようになっていて、食が心身にどれだけ大きく影響するかを痛感していた為、広田先生が感動されている様子は心に響くものがあったのを覚えています。

 その為、すっかり体の微調整が出来た広田先生は「先生教えて!」とレシピの伝授を希望されたみたいなんですが、芝田先生から「2週間かかるわよ」と言われ、思わず絶句;。
 何でも、芝田先生が作られる薬膳カレーはルーを一から手作りする本格派薬膳料理で、豊富な種類のスパイスを炒めて二週間なじませた後にハマグリの出汁を合わせたり煮込んだりと、結構時間と手間と費用がかかるらしく、びっくりしました。
 この時、広田先生は「体調が崩れた時に食べたいのに、気力あふれる健康な人のみが作れるという矛盾!!」と叫んでがっくりしていましたが当管理人も同感で、「あらかじめ体調を崩すのを予期してストックするか、もしくは誰かに作ってもらわないと用意するのはきつそう…」と苦笑しました;(←今以上に料理が出来なかった約十年前、留守番中に風邪をひいておかゆを作ろうとした時、レシピ本を見て作ろうとするとこれくらい手が込んだ作り方が書いてあって「無理だ…」とヨーグルトだけ食べて大人しく寝た記憶を思い出しました)。
三十代の頃、体調を崩していた時に食べると体がじわっと癒されたと語られてました
 けれども、諦めかけた広田先生を見かねられたのか、後日芝田先生は「なっちゃん、簡単にできる方法を思いついたわ」と声をかけます。
 その際、芝田先生が広田先生に教えられたのが、“簡単薬膳カレー”です!
 作り方はぐっと簡単になっていて、油を引かずに熱したお鍋で豚ひき肉を脂が出るまで炒め、そこへすりおろしたにんじん・ごぼう・しょうが・れんこん、食べやすく刻んだれんこん・じゃがいも、お水、コンソメキューブ、カレー粉、ガラムマサラ、砂糖、醤油を入れて二十分以上コトコト煮込み、一旦冷まして味をなじませた後にもう一度温め直したら出来上がりです。
 ポイントは、ひき肉を炒めた時に出る脂分のみで油を一滴も使わない事と、煮込んですぐに食べるのではなく必ず冷まして温め直した後に食べる事の二つで、こうする事によって胃にも優しく味のしっかり染み込んだカレーに仕上がるようです。
 ネットや料理本で色々と探してみましたが、芝田先生のレシピほど作りやすさと本格さが両立している物は見つからず(←本格過ぎて手軽には作れない物と、なんちゃって系に二分化してる気がしました;)、「本当に試行錯誤されて考えられたんだな~」と頭が下がる思いだったのを覚えています。

 このカレーには小麦粉みたいなとろみの元は一切入っておらず、使う食材もシンプルな物ばかりですのでシャバシャバにならないか気になったんですが、すりおろしたれんこんが代わりに自然なとろみをつけてトロッと仕上がり、程よくご飯に絡むのとの事で、感心です。
 芝田先生によりますと、このカレーには胃腸の働きをよくし(ガラムマサラ)、体をほっこり温め(根菜類)、肝臓を回復させる(カレー粉のターメリック)という三つの効能があると説明されており、食べておいしいだけではなく薬のように効くなんて一石二鳥だと改めて思いました。
完全にノンオイルで体にもよく、とろみもレンコンによってついているのだそうです
 その後、試食された広田先生は「うわー体に薬効が染みわたるこの感じ!これですよ!この味!!」「味的にはほぼ同じですよ!!」と絶賛されており、簡単バージョンでも十分引けはとらない事を満足されていました。
 ちなみに、広田先生は周囲の方にもこの“簡単薬膳カレー”を作って食べてもらった事があるようなんですが、中でも大人の女性から人気だったと記されており、ほとんどの方はレシピを聞いてくるくらい好評だったみたいです。
 しかし、このカレーはやや漢方薬っぽい味と薬みたいな匂いがするせいか、お子さん方には不評だったと書かれておりましたので、色んな意味で大人向けのカレーだな~と深く頷きました(お子さんは三名とも食べた瞬間黙ったそうで、正直「子どもはカレー好きで、大抵なら喜んで食べるケースが多いのに、まさかここまで拒否反応を示すとは…!」と少しだけ怯みました;)。
残念ながらお子さん達には不評だったようですが;、女性の方々には好評だったとの事でした
 漢方薬みたいな味という表現にちょっと躊躇しましたが、どんな味がするのか非常に気になりましたので再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下ごしらえ。にんじん、ごぼう、しょうが、れんこん(←こちらは半分だけ)はよ~く水洗いして泥や汚れを落とした後、皮ごとすりおろします。
 もう半分のれんこんは皮付きのままみじん切りにし、じゃがいもは皮をむいてから小さないちょう切りにします。
 これで、野菜類は準備OKです。
簡単薬膳カレー1
簡単薬膳カレー2
 次は、炒め煮作業。
 中火に熱したお鍋へ豚ひき肉(よりさっぱりした味がいい方は、鶏ひき肉がいいです)を入れ、油を足さずにそのままパラッとするまで炒めます。
 豚ひき肉から十分に脂が出て火が通ったらお水を注ぎ、続けておろしにんじん、おろしごぼう、おろししょうが、おろしれんこん、刻みれんこん、刻みじゃがいもを投入し、ざっとかき混ぜます。
 ※ひき肉は火が通らない内に無理に混ぜようとすると、下の方がくっついてうまく炒まりませんので、そのまま脂が出てひき肉が自然にはがれるのを待った方がいいと思います。
簡単薬膳カレー3
簡単薬膳カレー4
簡単薬膳カレー5
 そこへ、コンソメキューブ、カレー粉、ガラムマサラ、砂糖、醤油を加えてまた軽く混ぜ、一旦沸騰させます。
 お鍋がグツグツいってきたらフタをしてひと煮立ちさせ(大体二十分ほどかかります)、全体に熱が浸透して若干煮詰まってきたら火を止め、味がなじむよう少し冷まして落ち着かせます。
 ※この冷ます作業は地味に見えて結構重要ですので、必ずやった方がいいです。
簡単薬膳カレー6
簡単薬膳カレー7
簡単薬膳カレー8
 カレーが完全に冷めたら再度温め直し、そのまま具ごとご飯を盛りつけたお皿へ注いで盛り付ければ“簡単薬膳カレー”の完成です!
簡単薬膳カレー9
 作中で言われていた通り、とろみの元を全く入れていないにも関わらずおろしたれんこんの力によってほのかなとろみがついており、驚きました。
 内心恐れていた薬臭さは今のところほとんどなく、逆に根菜類の香ばしい匂いとスパイスの風味が心地よく鼻をくすぐります(←「カレー風味の根菜汁?」といいたくなるくらい、ごぼうやれんこんの香りが強かったです)。
 薬膳カレーを食べるのは生まれて初めてですので、一体どんな味がするのか楽しみです!
簡単薬膳カレー10
 それでは、冷めない内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
簡単薬膳カレー11


 さて、味はといいますと…今までに食べた事がないタイプの、すごく胃に優しい不思議な美味しさのカレー!刻んだレンコンのザクシャキ感にハマります!
 初めは「薬臭いと表現されるなんてどんな味なんだろう…」と心配してましたが、実際に食べるとガラムマサラやカレー粉の刺激的な香りと野菜の複雑な出汁が入り交じった、「スパイシーな癒し系薬効野菜カレー」というイメージでさほど癖はなく、少なくとも本格派インドカレーが平気な方なら十分いけると思います。
 正直もっと薄味を想像していましたし、事実あっさり甘辛くてやや塩気の薄い味付けだったんですが、薄いのはあくまで塩分だけで逆に旨味は濃厚で、すりおろした根菜類から出た滋味溢れるエキスが全体を優しくまったりと包みこみ、その結果お肉だけでは生まれないヘルシーなのに奥深いコクが生まれているのが感動的でした。
 れんこんやにんじんの素朴な甘味、しょうがのすっきり爽快な辛味、ごぼうの力強い風味が混然一体となって広がるのが心地よいですうまくえないんですが、美味しいだけじゃなく疲れた体に染み渡って回復させるような本能的に欲する味わいという感じで、それが何ともほっとするのです)。
 油を最小限に抑えているせいかびっくりするくらいさっぱり軽い後味なんですが、豚ひき肉から出た甘い脂がしつこすぎないギリギリのラインで効いており、全く物足りなくありませんでした。
 おろしレンコンの粘りによって自然ととろみがついたホワホワ柔らかいすりおろし野菜がご飯にもったり絡むと同時に、サラサラしたスープカレー風の汁気がしっとり染みるのがかえって食べやすく、よかったです。


 これまで食べてきたどのカレーよりもスルスル入るカレーで、これなら体調が悪い時でも食べられそうな気がします(←実はカレーには二日酔いを和らげる効果があるんですが、このカレーはそんな時に最適って感じです)。
 らっきょうや福神漬けよりも、ピクルスや浅漬けが箸休めとして相性がいいです。

●出典)『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』 作者:広田奈都美 監修:芝田里枝/秋田書店
     (月刊フォアミセス 2014年3月号掲載分)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『甘々と稲妻』の“甘辛ダレからあげ‏”を再現!

 先日、母が薄焼き卵でおにぎりを包んだたまごおにぎり(鹿児島県徳之島ではポピュラーだそうです。どうやら、以前ケンミン○ョーで見て以来興味を抱いていた模様;)を作ってくれたので食べたんですが、シンプルなのにすごく美味しくてはまりました。
 持ち運びに便利なのでお弁当に最適ですし、何より大量に作った青唐辛子味噌(←最近、母から実家のレシピを教わりました)と相性ピッタリでしたので、当分お世話になりそうです。

 どうも、『美味しんぼ』に出てきた唐揚げ入りおむすびや、たらこまぶしおむすびも気になっている管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『甘々と稲妻』にて主人公・犬塚公平さんが皆と協力し合って作った“甘辛ダレからあげ‏”です!
甘辛ダレからあげ‏図
 『甘々と稲妻』とは、半年前に妻を亡くして以来男手一つで子育てをしているものの思うように料理が作れない高校教師・犬塚公平さんが、出来立ての美味しい手料理を食べたがるようになった一人娘・つむぎちゃんの為、ひょんな事で料理を教わり作り合う仲になった担当するクラスにいる母子家庭の女子高生・飯田小鳥ちゃんと一緒に食卓を囲む日々を描いた、ハートフル系食卓ドラマ漫画です。
 アマ○ンの「両手に花の食卓ドラマ」というキャッチコピーの方を先に見た為、最初は「もしかして、女子高生との禁断の恋を描いた作品…?」とドギマギしていたんですが、実際に読んでみると恋愛要素よりも家族愛要素の方が強く、小鳥ちゃんとの関係もあくまで教師と生徒という線引きをきっちりしている感じだった為、安心して読む事が出来ました;。
 日常パートもほのぼのしていいのですが、最も秀逸なのは三人で色々と会話しながら調理する料理パートで、単に会話する以上に色々な事がつむぎちゃんに伝わり、一種の交流手段となっているのに感動します。

 父親としてはまだまだ新米ながらも、娘の笑顔をみたいという一心で毎日手料理を作り続け、様々なトラブルが降りかかる中娘と真摯に向き合い誠実に接していく犬塚さんがとにかくかっこよく、応援したくなっちゃいます。
 個人的に一番魅力的なキャラはつむぎちゃんで、まだ五歳と幼いせいか母の死を朧気に理解しているものの元気いっぱいの性格に陰りはなく、喜怒哀楽の表情を全力で表して男児並にぴょんぴょんと跳ねる所がすごくかわいくて、萌えます←この作品の最大の見所は、つむぎちゃんが幸せそうにご飯を頬張るシーンだといっても過言ではありません!)。

 あと、一見クール系美少女に見える小鳥ちゃんですが、実際は真面目で内気な性格でがっつりご飯を食べる大食い系キャラで、母一人子一人で頑張る姿が健気でいいです。
 見ている限り、犬塚先生にほのかな恋心を抱いているように思うのですが、どうやら昔離れたっきりの父親の姿を重ねているようでもあり、誰かと共に囲む幸福な食卓に対する憧憬を満たしているようでもありと、自分でも整理しきれない感情がゴチャゴチャになっていて、本当はどうしたいのかまだわかっていないようですので、今後小鳥ちゃんの心境がどう変化していくのか目が離せません。
妻を亡くして半年目の主人公・犬塚先生と、その一人娘のつむぎちゃん一見クーデレ系にみえるものの、実は引っ込み思案なドジっ子の女子高生・小鳥ちゃん
 実を言いますと、本当に料理が上手でレシピを提供をしているのは、料理研究家をしている小鳥ちゃんの母・恵さん(←ご飯屋<恵>を経営していますが、多忙でなかなか空けらない日が続いている為、最近では犬塚先生達が料理をする舞台の一つとなってます)で、小鳥ちゃんは過去のトラウマで包丁を握る事が出来ない全くの素人なのですが、同じく料理初心者である犬塚先生や簡単なお手伝いなら出来るつむぎちゃんとドタバタしつつも何とか料理をこなしていく様子が微笑ましく、読んでいるととても温かな気持ちになります。
 当初は「大変だな~」とハラハラしたものでしたが、逆にお互い何も出来ないからこそ会話が弾み、心の距離が近くなっていっていると取れなくもありませんので、こういう形のスタートもありだな~と妙に感心したのを覚えています。

 複数の登場人物で調理するタイプの料理漫画だと、大抵は一人料理上手なキャラがいるものですので、読者としては「ナビゲーター役がいる!」とほっとするのですが、上記の理由で『甘々と稲妻』は三人全員が危なっかしいという新タイプの料理漫画ですので、毎話目が離せません;。
 けれどもそれゆえに、一話目では土鍋ご飯を震えながら炊こうとしていた小鳥ちゃんが自信を持って出汁をとれるようになったり、二話目では大根をうまく切れずに吹っ飛ばしていた犬塚先生がうまく薄切りに出来るようになったりしたシーンが一際輝いて見え、読んでいると「私もこの時の気持ちを忘れないようにしなければ…」と、思わず初心に帰ります。
まるで本当の親子のような、ほのぼのした温かい食卓を囲む犬塚先生たち。
 今回ご紹介するのは、三人でGW用のお弁当を作ろうと<恵>のキッチンで集合した時のエピソード。
 お弁当にはたくさんのおかずが必要不可欠という事で、おにぎり・唐揚げ・卵焼き・キャベツ&しらす炒め・野菜のマリネ串・ビックハム串・ちくきゅうチーズ・かぼちゃクリームなど、計八品を三時間以内に作る事にするのですが、普段一品のおかずを用意するだけでも四苦八苦している犬塚さん達ですので、当然の如く現場はパニック状態になります;。
 当管理人も何度かこういう経験はありますが、複数のおかずを同時進行で作っていき、お弁当箱に詰め込む作業は本当に手間がかかるもので、工程が半分まで過ぎたあたりでぐったりして「行楽地に行く前なのに、すでに大半の体力が持っていかれてる…」と『あしたのジョー』のように真っ白に燃え尽きる事もよくあった為、犬塚先生の苦労は分かるような気がしました(←おまけに持ち運びしなければいけない分、汁漏れせず腐りにくいおかずを吟味する必要もありますので、準備の時間もいつも以上にかかりますorz)。
 けれども、出来上がったおかずをあれこれ言い合いながら、一つずつ丁寧に詰め込んでいく犬塚さんとつむぎちゃんの楽しげな様子は当管理人にも共感する部分があり、初見時は久々に大物のお弁当を作りたくなったものです。
お弁当を準備する為、朝から台所でドタバタ用意する様子に激しくデジャブ;
 この時、小鳥ちゃんがお母さんのレシピを見ながら味付けし、犬塚先生が決死の思いで揚げて作り上げたのが、この“甘辛ダレからあげ‏”です!
 作り方は簡単で、鶏もも肉を水に浸して水分を含ませた後、醤油・日本酒・すりおろししょうが・すりおろしにんにくを合わせたボウルに入れて味付けし、片栗粉をまぶして二度揚げしたのを醤油や砂糖で作った甘辛ダレに絡めたら出来上がりです。
 ポイントは、味付けする前に鶏もも肉へ水を吸わせること(←意外ですが、こうするとジューシーな仕上がりになるのだとか)、一度目は低温で二度目は高温という二度揚げにすること、甘辛ダレは唐揚げが熱い内に絡めることの三つだそうで、これさえ守れたら確実に美味しく仕上がると作中で説明されていました。
 これまで、下味をしっかりつけた唐揚げはそのまま食べるものだと思っていたので少し驚いたんですが、よくよく思い出せば油淋鶏ザンタレなど、タレがかかってて美味しい唐揚げは一杯ありますので、これはいけそうだ…と俄然興味を持ったのを覚えています。

 リアクションの大きさから推測するに、つむぎちゃんがお弁当の中で一番気に入ったのはこの“甘辛ダレからあげ”だったみたいで、「からあげおいしい、からあげっ、からあげ!!からあげー!!」「ぷりんぷりん、じゅわって!」「このねっ、あまっからくてゴマかかってるのなに!?おいしい!」と息を荒げながら興奮していました;。
 犬塚さんは小食なのですが、つむぎちゃんはお母さん似(?)なのか肉が大好きらしく、それぞれの個性が分かって面白かったお話でした。
手作り唐揚げのあまりの美味しさに興奮してはしゃぐつむぎちゃん;
 鶏肉にお水を浸けてから調理すると美味しくなるという情報は以前から知っていたんですが、これまで試す機会がなかった為、これをいい機会に再現する事を決意しました。
 作中にはもちろん、巻末には詳細な分量つきレシピがしっかり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、お肉の下準備。鶏もも肉は一口大の大きさに切り、水の入ったボウルへ浸して約十分待ちます。
 時間が経ったら鶏もも肉を取りだしてキッチンペーパーで水気を軽く拭き取り、醤油、日本酒、すりおろししょうが、すりおろしにんにくを混ぜ合わせておいたボウルへ投入し、さっと揉みこんだら約十分漬けます。
甘辛ダレからあげ‏1
甘辛ダレからあげ‏2
甘辛ダレからあげ‏3
 十分が経過したら、水を足してまた五~十分待ちます(←正式なレシピにはなかった手順ですが、作中には漬け汁に水を足しているシーンがありましたので追加しました)。
 ここまできたら、いよいよ揚げ作業。
 この味が染みた鶏肉の水気をさっと拭き取り、全面に片栗粉をまぶしてはたいたら、160度に熱した油で一分半程揚げます。
 表面が薄く茶色に色づいたらキッチンペーパーに取り出して約三分休ませ、今度は190度に熱した油で四十秒くらい揚げ、再度キッチンペーパーに置いて油をきります。
甘辛ダレからあげ‏4
甘辛ダレからあげ‏5
甘辛ダレからあげ‏6
 その間、熱したフライパンに醤油、砂糖、みりんを入れて煮詰め、最後に白ゴマを加えて仕上げた甘辛ダレを用意しておき、そこへ先程揚げたばかりの唐揚げを投入し、まんべんなく絡めます。
 ※甘辛ダレは、唐揚げが熱々の内に絡めるのがポイントとの事でした。
甘辛ダレからあげ‏7
甘辛ダレからあげ‏8
甘辛ダレからあげ‏9
 唐揚げに甘辛ダレがしっかり絡まったらレタスを敷いたお皿へ並べ、仕上げにお好みのピックをあちこちに刺せば“甘辛ダレからあげ‏”の完成です!
甘辛ダレからあげ‏10
 見た目真っ黒なので最初はびっくりしますが(←黒天丼を思い出しました;)、にんにくやしょうがの香りが胃袋を強力に揺さぶる為、大して気になりませんでした。
 作る前は、タレがついたら衣がしけっちゃわないか気になってましたが、このタレは染み込むというよりは表面に絡む感じで、カリッとしたままだったのが嬉しかったです。
 油淋鶏を作った事はあったものの、こういう甘辛系のタレをかけた事は今まで一度もなかった為、どんな味がするのかとても楽しみです!
甘辛ダレからあげ‏11
 それでは、揚げたて熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
甘辛ダレからあげ‏12


 さて、感想はと言いますと…バシッと味が決まった、がっつり系の美味しさ!ご飯は勿論、お酒にもぴったりです!
 やや硬めでカリカリザクッと香ばしく砕ける、クリスピーで薄い竜田揚げ風の衣を噛み破った途端、プリンプリンッと弾力のある鶏もも肉が飛び出すのがとにかく美味で、つむぎちゃんが興奮するのも分かる気がしました。
 作中で言われている通り、水につけてから揚げるといつもの唐揚げよりもややぷっくりジューシーな食感になっており、十分効果があると思いましたが、個人的には肉汁の多さよりも肉質の柔らかさの方が印象に残る感じで、時間が経って冷めた後でも全く劣化しないのがよかったです。
 お肉に付いている下味は、こってりした旨味とキリッとした香りが効いた濃厚なにんにくしょうが醤油味で、お惣菜コーナーで売られている唐揚げというよりは居酒屋にあるザンギというイメージでした。
 一方かかっているタレは、名古屋名物手羽先唐揚げによくかかっている甘辛白ごまダレにそっくりで、カラメルっぽい焦がしたような風味を帯びた奥深い甘辛さが、濃いめの唐揚げと相性抜群です(←普通だったらコテコテすぎてくどくなりそうな物ですが、後味がしつこく残らないせいか逆に中毒になりました;)。
 白ごまのプチプチ感がいいアクセントになっているのがナイスでした。


 実は、「水をお肉に吸わせたら、逆に水っぽくなるのでは…」と不安だったんですが、実際に作ってみたらそんなことはなくてほっとしました。
 この技は唐揚げ以外にも色々使えそうなので、助かります。

●出典)『甘々と稲妻』 雨隠ギド/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

『華中華』の“糸蒟蒻と長葱チャーハン”を再現!

 実は、個人的には深夜よりも早朝の方が怖いと思っています(←ただ、これは室内に限りますし、周囲に誰かがいたら平気です)。
 その理由は、小学生の時に図書館で読んだ漫画版『雨月物語』に収録されていた「吉備津の釜」という話を読み、震えあがった為。
 冒頭はよくある怪談話で、裏切られ続けて遂には生霊となった妻に追い詰められた浮気性の夫が、陰陽師から「死にたくなければ、このお堂から四十二日間出るな」と言われたのを聞き入れ、外から怨念の声が聞こえるのに怯えながら四十二日間やり過ごそうとしたというお話なんですが、真に恐ろしいのはその結末。
 やっと四十二日が過ぎ、心配してお堂の外に付き添っていた親戚の彦六も、やっと朝の陽ざしが自分に降りかかるのを感じほっとして門をくぐろうとし、夫も安心して戸を開けるのですが、その瞬間彦六の背後から身の毛のよだつような悲鳴が。
 驚いた彦六は振り返るのですが、恐ろしい事に先程まではしらじらと明るくなっていたはずの空は再び真っ暗な夜に戻っていて、肝心のお堂の中には既に夫の姿はなく、その代わり夫の髷とおびただしい量の血が飛び散っていた…というのです。
 夜を朝に見せかけるという力技を使ってまで夫を呪い殺したいと思った妻の執念が悲しいと同時にとても怖くて、おかげで今でも早朝一人で部屋にいると「騙されているのではないか…」と内心ビクビクしています。

 どうも、明かりの絶えない現代にでも十分怖い話を後世に残した上田秋成はすごいな~と尊敬した管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが危うく犯罪に手を染めそうになった青年を改心させるために作った“糸蒟蒻と長葱チャーハン”です!
糸蒟蒻と長葱チャーハン図
 ハナちゃんが満点大飯店を退職してしばらく経ち、上海亭と義実家を往復する日々に慣れてきた、ある初夏の日の事。
 仕事を終えたハナちゃんは、信用金庫に売上金を入金したいと言うおばあさんと一緒に駅方面へ歩いていく事になるのですが、ちょっと目を離した隙におばあさんが引ったくりにあってしまい、「今日の夕飯は初鰹にしようかな」と和やかムードになっていたお二人は、一瞬にして緊迫した空気に包まれます。

 幸い、その日は楊貴妃さんだけでなく幽霊仲間の船長さんやシンちゃんも傍におり、「犯人はアタシが捕まえるから、おばあさんを頼んだよ」とすぐに追跡してくれた為、引ったくり犯は呆気なく発見されていました(←幽霊ならどんなに狭くて閉ざされた所でも簡単に追いかける事が出来ますので、ある意味警察やヘリコプター以上に頼もしい存在だと思います;)。
 まだお金には手を付けていない状態だったので、楊貴妃さんはひとまず船長さんとシンちゃんに引ったくり犯の上へ乗ってもらって身動きが取れなくなるようにし、バックを取り返してハナちゃんにどう処分するのか聞きに上海亭へ戻っていましたが、ハナちゃんは「警察にでも突き出すかい?」という楊貴妃さんを遮って「いいえ、私に考えがあります」と言い、現場へと向かっていました。
 正直、当管理人は「ひったくり犯=怖い」という認識で、出来る事ならばなるべく関わりたくないと考えている為、仮に幽霊達がいるとしても一対一で会おうと考えたハナちゃんは度胸があるな~と感心します。
今回活躍したのは、幽霊仲間の船長さんとシンちゃんで、逃げないようがっちり押さえてくれてました;
 その後、ハナちゃんは船長さんとシンちゃんにひったくり犯の上からどいてもらうようにお願いし、そのまま上海亭へと連行して詳しい話を聞きます(←ちなみに、一度「サンキュー!」と言って逃げようとしていましたが、再度幽霊達によって押しつぶされて確保されていた為、それからはすっかり大人しくなってました;。今のハナちゃんなら、スタンド使いとだって戦えそうな気がします;)。
 ひったくり犯の名前は丸山貴志君、年齢は十九歳で、出身地は群馬県。
 去年までは自動車会社の工員だったものの、突然解雇されて困窮し、家に置いてくれた悪い先輩から命令されて今日初めて引ったくりしたとの事で、同情の余地がある分もう二度とこんな事をしてほしくないと思ったハナちゃんは、丸山君にあるお願いをします。
 そのお願いとは、「チャーハンを作ってお金をいただく事の大変さを、その目と身体と心で知って」もらう為、「明日の朝8時にこの上海亭に来て、わたし達と一日一緒に働いて下さい」という物で、その条件を飲むのであれば引ったくりの事は許しますと語っていました(←ただ単に許すのではなく、心を入れ直してくれるよう色々働きかけるのは相当難しい事なので、ハナちゃんの心の広さには頭が下がります…)。

 ちなみにこの時、ハナちゃんは丸山君に体が動かなくなったのは「丸山君の心の中にある罪悪感というか、良心みたいなものが、体を縛り付けたのよ」「今回が初めての引ったくりだったんでしょ?だから、悪い心より良い心の方がまだ強かったんだと思うの」と巧みに言い聞かせており、丸山君に残っていた良心を強く刺激するのに成功しています。
 楊貴妃さんと出会った当初は頼りない初心な少女だったハナちゃんも、こんな機転がきくようにまで成長したんだな~としみじみさせられる一コマです;。
ある日、ハナちゃんと楊貴妃さん達は危うく犯罪に手を染めそうだった青年をすんでのところで止めます
 こうして、ハナちゃんが丸山君の心を動かす為、上海亭に泊まりこんで一晩中試作しまくった末に考え出したチャーハンが、この“糸蒟蒻と長葱チャーハン”です!
 作り方はやや手間がかかる感じで、ごま油をひいたフライパンで牛ひき肉・糸蒟蒻・長ネギ・赤唐辛子・オイスターソース・醤油・こしょうを水分がなくなるまで炒め合わせて具を作り、基本チャーハンに混ぜ合わせたら出来上がりです。
 ハナちゃん曰く、蒟蒻芋と長ネギを栽培する農家を実家に持つ丸山君に、少しでも故郷を思い出してほしくて作った一品との事。
 ポイントは、塩を入れたお湯で糸蒟蒻を軽く下茹でして臭みを取り食感を良くする事と、その糸蒟蒻を米粒くらいのサイズになるまで丹念に刻む事の二つで、これをするのとしないのとでは味が断然違うと書かれていました。
 牛肉と蒟蒻は一緒に火を通すと固くなるので心配でしたが、調べた所、下茹でしてある程度カルシウム分を抜いてからざっと炒め合わせる分はそこまで影響は出ないとの事で、安心したのを覚えています。
実家は群馬で、実家は蒟蒻を作っていると聞いていた為、ハナちゃんはそれを生かしたチャーハンを作ってました
 結局、丸山君が上海亭に来た頃にはほとんどの準備が終わっていた為、おじさんが長ネギを刻んだり、おばあさんがお米をといだり、ハナちゃんが料理する所をみるだけで精一杯だったんですが、たった三百円のチャーハンといえど手を抜かず、心を込めて作業をしているハナちゃん達の姿を目の当たりにし、丸山君は自分がどれだけひどい事をしようとしていたのか、朧気ながらもやっと理解します。
 どうやら、ハナちゃんは最初から丸山君に雑用をさせる気はなく、上海亭の精神を感じてもらうのがお手伝いの目的だったみたいで、なかなか考えたな~と感心しました(←何だか、『北風と太陽』を思い出しました。声を荒げてきつい罰を与える=北風よりも、自らの行動で静かに教え諭す=太陽の方が、効果的な場合もあるという事ですね)。

 そして開店前、丸山君は“糸蒟蒻と長葱チャーハン”を試食させてもらうのですが、「うめ~よ!!」「オレなんかにこんな美味しいチャーハンを作ってくれた…お姉さんやおじいさん、おばあさんの優しさを思ったら…涙が…」とすっかり改心し、完食後はおばあさんの代わりにチャーハン運びをしていました。
 その上、どうやらハナちゃんの影響で料理人になる夢まで芽生えたらしく、しばらくは上海亭で出前係として働くことまで決まっており、初見時はあまりの急展開ぶりにびっくりしたものです;。
 出前まで出来るようになってさらにパワーアップした上海亭がどうなるのか…続きはまた次回の記事でご紹介したいと思います! 
お客さんの為に一生懸命頑張るハナちゃんやおじいさんたちを見て改心した丸君は、その後上海亭で働く事に
 先日、特売の国産糸蒟蒻と地元産の長ネギが手に入った為、再現する事を決意しました。
 作中には詳細な分量つきレシピが載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、具の準備。塩を入れて沸騰させたお湯に糸蒟蒻を投入してさっとゆがき、表面がプリンとしたらすぐにザルにあけ、ご飯粒くらいの大きさになるまで丹念に刻みます。
糸蒟蒻と長葱チャーハン1
糸蒟蒻と長葱チャーハン2
 一方、ごま油を引いて中火に熱したフライパンで牛ひき肉を軽く炒めておき、全体が色づいてきたら先程の糸蒟蒻を加え、水分がなくなるまでよく炒めます。
 この時、炒め方が不十分だと調味料の絡みが悪く水っぽくなりますので、要注意です。
糸蒟蒻と長葱チャーハン3
糸蒟蒻と長葱チャーハン4
糸蒟蒻と長葱チャーハン5
 糸蒟蒻から水分が完全に飛んだのを確認したら、食べやすく刻んだ長ネギ、輪切り唐辛子、オイスターソース、醤油、こしょうを入れてしっかり味付けし、今度は長ネギの水分が飛ぶまで炒め合わせます。
 やがて長ネギがしんなりし、味見して塩加減がちょうどいいのをチェックしたら、具は準備完了です!
糸蒟蒻と長葱チャーハン6
糸蒟蒻と長葱チャーハン7
糸蒟蒻と長葱チャーハン8
 次は、チャーハン作り。
 熱した中華鍋(又はフライパン)で、以前ご紹介したハナちゃん流基本チャーハンのレシピ通りチャーハンを作り、仕上げにさっき用意した具を投入してざっと混ぜ合わせます。
糸蒟蒻と長葱チャーハン9
糸蒟蒻と長葱チャーハン10
 チャーハン全域に具が行き渡ったら火からおろし、丸く形作ってお皿へ盛り付ければ“糸蒟蒻と長葱チャーハン”の完成です!
糸蒟蒻と長葱チャーハン11
 牛ひき肉、糸蒟蒻、オイスターソースと色が黒っぽくなる条件は十分整っているのに、赤唐辛子の赤、長ネギの緑、卵の黄が利いているせいか、そこまで殺風景なチャーハンにならずに済みました;。
 オイスターソースの食欲をそそる濃厚な香りが、期待感を高めてくれます。
 糸蒟蒻がこんなに沢山入っているチャーハンを食べるのは初めてですので、一体どんな効果をもたらしてくれるのか楽しみで仕方がありません。
糸蒟蒻と長葱チャーハン12
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いただきま~すっ!
糸蒟蒻と長葱チャーハン13


 さて、味はと言いますと…ヘルシーさとがっつりした美味しさが両立していて感心!これはビールに合います!
 オイスターソースのこっくりと奥行きのある牡蠣エキスが効いたピリ辛醤油味のチャーハンに、牛肉の濃厚な味わいがぴったりの相性で、力強い旨味同士互いに引き立て合ってぐっとメリハリのある仕上がりになっているのがたまりません(材料が似ているからか、「甘さを抑えた牛肉のオイスターソース炒め風チャーハン」と例えたくなる味付けになってました)。
 ご飯粒くらいになるまで刻んだ為、最初の内は糸こん蒻の存在感は薄く、入っているかどうかよく分からなかったんですが、噛めば噛む程口の中のあちこちで控え目ながらも「プリプリ」「クニクニ」と自己主張してくるのがいい感じで、ちゃんといるな~と何だか頬が緩みます。
 そのせいか、火を通すとややしっかりめの歯応えになる牛ひき肉がたっぷり入っているにも関わらず、糸こん蒻がクッション代わりになって口当たりがほんわりと柔らかいのが特徴的で、いくらでも食べられそうでした。
 全体的に塩気の強い濃いめの味つけですが、炒り卵のふんわり優しい味や長ネギのシャキシャキ感、そして糸こん蒻に癖がないおかげで俄然あっさりした後口になっており、ちょうどいいバランスだったのがよかったです。
 あと、糸こん蒻は水分が抜けた分色んな旨さを吸い込んでいる為、いつまでも噛んでいたくなるくらい味わい深いのもナイスでした。


 ダイエット中の方は、牛ひき肉とご飯を減らして糸蒟蒻を多めに入れ、醤油を控え目にするとより効果的だと思います。
 糸蒟蒻の太さによって出来栄えが大分違ってきますので、色々なメーカーの物で試してみると面白そうです。

●出典)『華中華』15巻 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
     『華中華』16巻 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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