『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』の“魔法のホワイト担々麺”を再現!

 先週、家族と一緒に三日間の京都旅行をしてきました。
 実に十数年ぶりの京都でしたが、六波羅蜜寺の空也上人立像を始めとする重要文化財に見入ったり(←ガラスの瞳が光を反射し、潤みを帯びて見える角度を探して眺めていると、お寺の方から「それでええ、百点満点や!」と誉められました;)、『源氏物語』を読むたびに憧れを募らせていた野宮神社の黒木鳥居を見て感慨深くなったり、『せやし だし巻 京そだち』『華中華』『作って食べる!全国有名駅弁レシピ 』にてそれぞれご紹介されていた料理の再現に必要な食材を手に入れたり、畑野軒老舗で香り高い麩まんじゅうを食べたり、下鴨神社で神聖な気持ちになったりと、充実した時間を過ごせました。
 中でも、三十三間堂では中学生の時に訪れた感想と、今の感想とでは大分内容が違っており、「また十数年経ったら、今の自分も赤の他人のように遠く感じるんだろうな」としんみりしたものです。

 どうも、今度は奈良の長谷寺へ牡丹を見に行きたいな~と考えている当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』にて芝田先生が外食にはない味としてご紹介されていた“魔法のホワイト担々麺”です!
魔法のホワイト担々麺図
 暑い夏の時期に汗をかきかき食べる熱々の麺類もまた一興ですが、個人的に温かい麺が一番真価を発揮するのは、やはり寒風吹き荒れる真冬の時期だと考えています(←おつゆをひと啜りするごとに、凍えきった体がしゅ~っと溶かされていくのがたまりません…)。
 嬉しいことに、それは広田先生も同じでいらっしゃるようで、「麺は主食いらずで一品で完成するというとてつもないメリットが」あるのもお好みだと語られていました。
 確かに主食がご飯やパンだと、メイン・副菜・汁物・小鉢の最低四種類を用意しないとどこか寒々とした食卓になる為、結果どうしてもそれなりに手間がかかるのが面倒ですが、うどん・そば・パスタみたいな麺類をメインにすると、不思議と一品だけでも罪悪感がそこまで刺激されませんので、当管理人も大いに共感しました←なので、どうしてもお米を食べたい&手抜きしたい時は、五目寿司orカレーorおかず系鍋をドーンと作って楽しています;)。

 しかし、麺類は便利だと思われつつも、広田先生はかねてより「麺は外食のほうがウマイね!!」という持論をお持ちだったそうで、ご自宅で作る麺料理にあまり納得されていらっしゃらないご様子でした。
 というのも、外食の麺類でよく見かける炙りチャーシューや、長時間煮込んだスープのような手の込んだものを一般家庭で用意するのは到底無理で、必然的に「外食の麺類>>>(越えられない壁)>>>自宅の麺類」みたいな味の差があるのを目の当たりにされるのがその理由らしく、最近では麺はもっぱら外食だとおっしゃっていました。
 正直、家で作れる物でも芝田先生がご紹介された“魔法のカルボナーラ”や、『美味しんぼ』で登場した“美味しんぼ風味噌ラーメン”のような秀逸な麺類が沢山存在しますので、家の麺類もお店の麺類に全く対抗できない訳ではないと思うのですが、それでもやはり「外でしか食べられない麺の味」というのは厳然として存在しますので、何となく分かる気がしたものです。
ラーメンみたいな麺類は、外食で食べる方がおいしい…確かに一理ありますね;。
 けれども、そんな広田先生に芝田先生が「えー、なっちゃんもったいない!」「外食にありそうでない、かつ栄養価も高く!!」「そしてお決まりの簡単!すぐ出来る!おいしい!の3拍子そろったレシピなのよー」と自信満々に教えられていたのが、この“魔法のホワイト担々麺”です!
 作り方は簡単で、熱したフライパンへ豚ひき肉・にんにく・ふかしたじゃがいも・塩・粗挽き黒胡椒を炒め合わせ、豆乳とコンソメキューブを加えて煮込み、最後に茹でた中華麺が入った丼へ具ごと注いだら出来上がりです。
 ポイントは、豚ひき肉は表面が少し焦げるまで香ばしく炒めること、じゃがいもは皮を剥いてラップで包んだ後に電子レンジで加熱してふかすこと、スープを仕上げる直前に塩を調整して絶対に沸騰させないことの三つで、その気になれば十~十五分くらいで用意できるのが魅力的だと思いました。

 豆乳・ひき肉・じゃがいもを使った麺類と聞くと、つい洋風系のメニューを連想しがちですが、これらに中華麺に合体させる組み合わせは今まで聞いた事がなく、初見時は色々衝撃だったのを覚えています(←もちろん、恒例のネット検索も行いましたが、ここまでシンプル&独創的なレシピはやはりございませんでした;。いつもながら、芝田先生はどうやってこんなオリジナリティー溢れるレシピを思いつかれているのか、気になって仕方がありません)。
 実を言いますと、当管理人は担々麺の上によく乗っているこってりした肉味噌を、「初めはとてもおいしいけど、味が濃すぎるせいか、途中から少し飽きてくるな~;」と常々感じていたのですが、これならひき肉には特に調味していない為、最後まで飽きずに頂けそうだと好感を抱いたものです。

 ここまでだったらあまり担々麺らしく感じられない為、戸惑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、レシピを一通りご説明された後、芝田先生はすかさず往来の担々麺っぽさがぐっと増すおすすめトッピングをご紹介されます。
 そのトッピングとは、砕いたピーナッツとラー油!
 そのままでも十分に美味ですが、これらをプラスすると途端に大人っぽくてプレミア感のある美味しさに変化するとの事で、香ばしさもアップすると書かれていました。
 こういう、自分好みに味を調節できるレシピは二度おいしくて楽しいので、尚更興味を惹かれます。
そのままでも美味ですが、ラー油と砕いたピーナッツを足せば、ぐっと担々麺っぽくなります!
 なお、試食された広田先生は「ニンニクが効いてパンチのあるスープになってる」「豆乳のこっくりした風味に豚ひきの香ばしさと、じゃがいものほくほく感が三位一体となって、調和のとれた味になってる!」「ラーメン…というより、さながらスープパスタに近いようなシャレた味!!」と叫ばれており、一気に麺をすすられてました;。
 それどころか、「麺は外食」と断言されていたにも関わらず「あああっ、こっこれは!ウマイッ、久々にうなる味!!」「外食にはない味ですよ、コレ!!」とまでおっしゃっており、相変わらずの神レシピっぷりに感心したものです。

 その後、広田先生は試しに三人のお子さん方にこの“魔法のホワイト担々麺”を作られたそうなのですが、一見ラーメンなのかパスタなのかイマイチ分からない謎の食べ物だったせいか、食前は「なにコレ!?ラーメン!?」「こんなのラーメンじゃない!」「普通のやつがいい!!」と例外なく非難され、拒否反応がすごかったとの事;(←いつもは喜んで食べられるシーンがほとんどですので、これにはびっくりしました;)。
 しかし、実際に食べられた途端、お三方とも一転して「ウマー!」とキラキラの笑顔になったみたいで、思わず「そんな、表情まで変えさせるなんて…芝田先生、恐ろしい子!」(←『ガラスの仮面』の月影先生ネタを使いたいが為に慣れ慣れしくお呼びしてしまい、すみません!)と白目をむきそうになりました;。

 ちなみに、広田先生のお子さん方はそれぞれ味の好みが違い、全員一致で賞賛するのはとても珍しいとの事。
 如何に好みがバラバラでも、「無難に美味しい」くらいならストライクゾーンが広いので難しくないかもしれませんが、個々の細かいツボを押さえた時に心から出る「ウマイ!!」という絶賛の声を合致させるのは相当に難しいと思う為、激しく気になったものです。
にんにくが効いた豆乳のこっくりした風味のスープが中華麺にぴったり!それぞれに好みが違う三兄妹の意見が合うのは、かなり珍しいことなのだそうです
 「外食にない味」というフレーズに惹かれた為、再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、スープ作り。中火で熱した深めのフライパン(又は焦げにくい小鍋)へ、豚ひき肉とみじん切りにしたにんにくを投入して炒め、塩と粗挽き黒胡椒で味付けします。
 この時、豚ひき肉は表面がちょっと焦げてカリッと香ばしくなるまで炒めます。
魔法のホワイト担々麺1
魔法のホワイト担々麺2
 そこへ、皮を剥いてラップで包んだ後電子レンジで柔らかくふかし(←500Wで三分程度が目安です。最初は固くても、少し放置したら余熱でちょうどよくなります)、数分放置してからラップの上から手で軽くグニグニつぶしたじゃがいもを加え、ざっと炒め合わせます。
 ※じゃがいもは、親指の頭くらいの、少し食べ応えがあるコロコロした粒になるまでつぶすのがベストです。
魔法のホワイト担々麺3
魔法のホワイト担々麺4
 じゃがいもに豚ひき肉がなじんで来たら、豆乳とコンソメキューブを入れて煮込み、グツグツ沸騰しそうになったらすぐに火を消します(←沸騰したら分離しますので、要注意です!)。
 一旦味見をして塩加減を調整したら、その間別の小鍋で中華鍋を指定の時間通り茹で、しっかりと湯切りしておきます。
 ※今回使用したのは、何と豆腐も作れてしまうくらい濃いというスジャータの有機無調整豆乳です。後々色々な豆乳を使った結果、使う豆乳によって味も舌触りも多少異なるという事が判明しましたので、何卒ご調理の際はご了承の程よろしくお願いいたします。また、調整豆乳よりも無調整豆乳を使われる事を推奨いたします。
魔法のホワイト担々麺5
魔法のホワイト担々麺6
魔法のホワイト担々麺7
 茹で上がった麺をラーメン丼へ移し、その上から先程の豆乳スープを具ごと注ぎ入れれば“魔法のホワイト担々麺”の完成です!
 ※なお、最初からトッピング版を食べたい場合は砕いたピーナッツを振りかけ、ラー油を垂らします。
魔法のホワイト担々麺8
 ぱっと見は麺が見えないせいか、「じゃがいもとひき肉の豆乳スープ」という感じで、教えてもらわなければとても担々麺だとは気付かない感じです;。
 しかし、お箸でさっと混ぜるとにんにくの強い香りとかんすいの匂いが立ち上り、一気に「ラーメン!!」と主張し始めるのがとてもおいしそうで、これは味が楽しみです!
魔法のホワイト担々麺9
 それでは、麺がのびない内にいざ実食!
 いっただっきまーすっ!
魔法のホワイト担々麺10


 さて、感想はといいますと…癒し系な外見を裏切り、まさかのガツンとくるパワフル系!トッピングのあるなしで印象がかなり変わります!
 シンプル版は、まったり濃厚でリッチなミルクスープという感じで、にんにくの力強い風味や豚肉の甘い脂が効いているせいか、「生クリーム多めで優しいカルボナーラ風」と言いたくなる仕上がり(←粗挽き黒胡椒のドライな辛さが、濃すぎてダレそうな全体をビッと引き締めている所がまた、カルボナーラにそっくり!)。
 広田先生の仰る通り「ラーメン…というより、さながらスープパスタに近いようなシャレた味!」で、中華麺特有のかんすいのアルカリな匂いとこのミルクスープは、すごく相性がよかったです。
 蒸したおかげでホクホク感が増したじゃがいもと、柔らかくて旨味たっぷりな豚ひき肉の組み合わせも、コロッケを彷彿とさせる懐かしい美味さで、ちょうどいいボリューム感が出ていました。
 あと、じゃがいもの澱粉が溶け込み、豆乳にゆっくり火を通してとろみがアップしたのが原因か、ラーメンスープというよりは、もはやゆるめのクリームソースみたいなもったりトロトロした舌触りが特徴的で、洋風な印象を受けました。


 対してトッピング版は、シンプル版を遥かに超える超特濃・こってりクリーミーな、それでいて刺激的な塩味。
 こちらは、ラー油に含まれるごま油の強烈に香ばしいコクが結び付いたせいか、まるで「塩気が薄くてマイルドなコテコテとんこつラーメン」のような、骨が溶けてポタージュ状にまでなったぽってりスープを連想させるおいしさで、完全に中華風の味付けになっていました。
 例えるとするなら「辛さがまろやかなクリーム坦々麺」というイメージで、ピーナッツのカリサク感とラー油のピリ辛さだけでここまで変わるとは…と驚きです。
 ただ、二つとも共通しているのは飲み込んだ後のさっぱり爽やかな後口で、これは植物性の豆乳がベースになってるからだろうな~と感心しました。
魔法のホワイト担々麺11
魔法のホワイト担々麺12
魔法のホワイト担々麺13


 作る前と作った後とでは味の印象が著しく違う一品で、かなりハマりました;。
 ただ、シンプルなレシピなだけに使用する豆乳によって味が結構変動する感じでしたので、ご自分好みの味はどの豆乳なら出るのか、色々食べ比べしてみても面白いかもしれません(←今回は「豆腐が作れるくらい濃厚!」を売りにした豆乳でしたので上記のような感想になりましたが、こちらこちらのようなお店でよく見かける無調整豆乳だと、ややあっさりめに仕上がりました)。
 ※調整豆乳や味付き豆乳だとほぼ確実にイマイチな味になりますので、要注意です!


P.S.
 相方さんにたべてもらった所、最初は広田先生のお子さん方と同じく「豆乳?ラーメン?えー!」と不満げでしたが、食べ終わると「また食べたい!」と意見が一転していました;。なので、もしかしたらこちらは男性向けレシピなのかもしれません。

●出典)『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』 作者:広田奈都美 監修:芝田里枝/秋田書店
     (月刊フォアミセス 2015年2月号掲載分)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『まかない君』の“カボチャとニンジンのごま和え&サーモンの酢漬け”を再現!

 近頃、『ギャングース』『キングダム』『ごほうびごはん』『姉のおなかをふくらませるのは僕』『忘却のサチコ』『アラサーちゃん』『Love&Peace~清野とおるのフツウの日々~』『コウノトリ』『かわうその自転車屋さん』『ゆびさきエレジー』の続きが気になっており、読み返すたびに「先生!次の話が早く読みたいです!」と内心ジタバタしています;。
 中でも、『ゆびさきエレジー』は掲載誌の「もっと!」が最終号を迎えた上(←他の雑誌では実現しえない個性的な名作ばかりで大好きなので、すごくショックでした…)、移籍先も現在明言されていない為、「もしや、あんないい所で終了…?」と不安になっており、思い出すたび胃が痛くなっていますorz。

 どうも、清野とおる先生の『ゴハンスキー』で拝見したダイソーの108円ワインを飲みたいと思って探し回ったものの、近所のダイソーは軒並み扱っておらず撃沈した当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』にて凜さんがドイツから初めて帰ってきた日の夜に作った“カボチャとニンジンのごま和え&サーモンの酢漬け”です!
カボチャとニンジンのごま和え図サーモンの酢漬け図
 それは、凜さんがドイツの研究所に転勤してひと月経った頃のこと。
 職場でも何かと頼りにされる凜さんはまだ日本で細々とした仕事が残っていたみたいで、数日だけまた浩平君たちの家に戻る事になるのですが、浩平君は無意識の内にウキウキした表情になっており、弥生ちゃんから「なんだかごきげんだね」「浩平、凜姉のこと好きなの?」と指摘されます。
 これはこの記事あの記事でも推測した事ですが、どうやら浩平君は年も近くじゃれ合う関係である佳乃さんと弥生ちゃんより、最も年長で頼もしい長女気質の凜さんの方を一番「姉」だと感じているらしく、すぐに「なに変な事言ってんの!姉のように慕ってるだけだよ!」と慌てて言い返し、「凜姉が好きな人疑惑」を即座に否定していました(←しかし、それだけにしてはなかなかに激しい狼狽っぷりでしたので、もしかしたら初恋に限りなく近い憧れの感情を昔抱いていた可能性は、存外高いのかもしれません;)。

 けれども、弥生ちゃんはその言葉だけでは物足りなかったようで、「じゃあわたしは?」と珍しく自分から突っ込んだ質問をしており、浩平君をさらに動揺させていました(←日頃は恋愛フラグをバッキバキにへし折っている子なので、初見時は「これは…ひょっとして、無意識のジェラシーフラグ?」とドキドキしたものです;)。
 結局、浩平君はその場で本心を打ち明けれず、「えっ…えとその…あーとそう!妹のようにかわいく思ってますですよ!」(←日本語が変になってるのに気付かない程混乱したのは、後にも先にもこの時限り;)とお茶を濁すのですが、意外にも弥生ちゃんはそのセリフを痛く気に入ったみたいで、「…かわいい?えへ…へへへー」「あははは、もーこのっ!」と浩平君の肩を叩いて照れを誤魔化していました。
 かわいいと言われて嬉しくない女の子はまずいませんので、浩平君の返しはとっさの割には見事だったと思います;。

 …が、かと思えば「ん?こら!あたしのが年上なのに妹よばわり!?上から目線でなまいきだ!」と急に怒り出して軽くパンチをくりだし、「年上ったって、二か月しか違わないだろ!誤差範囲じゃないか!」「笑ったり怒ったり忙しいな!」と浩平君から苦笑されていました;。
 当管理人も浩平君と同意見ですが、一歳差が十歳差に思えて良くも悪くも気にするのは若さの証ですので、微笑ましく感じます。
かわいい妹扱いで最初は喜びますが、すぐに「あたしが二か月年上だ!」と姉さんぶってました;
 そんなこんなで夕方になり、凜さんが帰ってくる前に副菜だけ先に作っておこうと考えた浩平君は、弥生ちゃんと一緒に準備に取り掛かります。
 その際、浩平君が手早く用意したのが、この“カボチャとニンジンのごま和え&サーモンの酢漬け”です!
 作り方は両方とも簡単で、“カボチャとニンジンのごま和え”は茹でたカボチャとニンジンに味噌・すりごま・ピーナッツバター・砂糖・醤油・粉チーズで作った和え衣に絡めるだけ、“サーモンの酢漬け”は刺身状のサーモンを玉ネギ・青唐辛子・市販の寿司酢をふりかけて漬けるだけで出来上がりです。
 ポイントは、“カボチャとニンジンのごま和え”はカボチャとニンジンは軽く茹でるに留めて多少歯応えを残すこと、“サーモンの酢漬け”は寿司酢を注ぐ時はヒタヒタ程度にすることで、メインを作るついでにちゃちゃっと作れそうな所がいい感じです。 

 味噌とピーナッツバターとすりごまの組み合わせなら「担々麺風の味付けに似ている…ともいえなくもない」とまだ味の想像がつくのですが、そこへ砂糖醤油や粉チーズを合わせるとなるともはや想像不可能で、考えすぎて頭痛がしたのを覚えています;。
 あと、寿司酢で刺身を漬けるというのも目から鱗で、浩平君曰く「すし酢だと調合済みだから味が決まってて楽でいいよ」との事で、十代男性とは思えぬベテラン主婦っぽい機転に感心したものです。

 なお、副菜を作り終えたちょうどその時に凜さんが帰宅したのですが、何と金髪のカツラと碧眼のカラーコンタクトをつけて「グーテンゾーリンゲン!イェーガーマイスター!私はもう半分ドイツ人なんだよ!」と開口一番言い放つという強烈なジョークを飛ばしていましたorz。
 しかし、性格は真逆とはいえ、同じギャグセンスを持つ妹の佳乃さんが午前中に「今頃きっとブンデスリーガのバウムクーヘンがフルヘッヘンドして青い目になってんじゃないの」というきつい冗談を言っていたせいか誰も本気にはしておらず、すぐにバレています;。
 個人的に、凜さんは一番の常識人という印象を抱いていた為「真面目な人が思い切ったギャグ行為をとると、反応に困るな~;」とつい苦笑いしました(^^;)。
ドイツで暮らす内にドイツ人になったというジョークを飛ばす為、カラコンとかつらを装着;
 その後、久々に浩平君達は四人揃って賑やかな食卓を囲むのですが、「んー、サーモンの酢漬けもおいしいよ。たまねぎシャキシャキ」「さっぱりしたサーモンの後のごま和えの、甘みと香ばしさがけしからんな。箸が止まらなくなってしまう」など、副菜はどれも好評でした。
 ちなみに、この日のメインは“豚とキャベツの常夜鍋”(←こちらもお勧めです!)だったのですが、シンプルなお鍋の合間にこれらの濃いめな副菜をつまむとビールが殊更進んだらしく、佳乃さんは「冬はいいものだね。鍋をつつきながらアルコールを摂取するこの幸せ」としみじみ呟いていました。
 一人鍋も乙な物ですが、やはり鍋は気が置けない身内同士であれこれ言い合いながら食べる事に醍醐味があると感じていますので、このシーンを読むたびほのぼのした気分になります(←後々、シメのうどんを女性陣が「グワッ」という擬音付きですかさず取り合ったシーンを見ても、そう思います;。確かに、シメはどんなにお腹がいっぱいでも譲れません;)。
酢漬けの酸っぱさの後にゴマの香ばしさがきて、そこへビールを流し込む…最高ですね
 己の副菜のレパートリーが少なさから、少しでも参考にしたかったので再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、“カボチャとニンジンのごま和え”作り。ボウルへ味噌、すりごま、ピーナッツバター、砂糖、醤油、粉チーズを入れ、スプーンの背で丹念につぶしながらしっかりと混ぜ合わせ、和え衣を準備しておきます。
 ※当管理人は手元にあった麦味噌を使いましたが、作中では特に指定されていませんでしたので、お好きな味噌を使っていいと思います。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え1
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え2
 その間、塩をちょっと加えて沸かしたお湯が入ったお鍋へ、千切りにしたカボチャとにんじんを投入してさっと軽く茹で、茹ですぎずまだ歯応えが残っている内にザルにあけて湯切りします(←余熱で熱が通るので、「まだ早いかな?」くらいで丁度いいです)。
 そして、まだ熱々のままのカボチャとにんじんを先程の和え衣が入ったボウルへ入れ、手早くざっくりと和えます。
 これで、“カボチャとニンジンのごま和え”は用意OKです。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え3
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え4
 次は、“サーモンの酢漬け”作り。
 底の深い器(又はタッパー)へサクから刺身状に切ったサーモンを並べ、その上にみじん切りにした玉ネギと、輪切りにして種を取り除いた青唐辛子をふりかけます。
 そこへ、市販されている寿司酢をひたひたになるまで注ぎ、サーモンの表面がほんのり白っぽくなるまで待ちます(←漬け時間は明言されていませんが、あんまり長時間だと硬くてパサッとしますので、程々になるよう気を付けた方がいいです)。
 ※個人的に、サーモンの厚さは0.5~1センチ弱くらいがいいように感じました。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え5
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え6
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え7
 “カボチャとニンジンのごま和え”を深いお皿に盛り付け、“サーモンの酢漬け”の汁気をきって平皿へ並べ、傍らにわさび醤油入りの小皿を添えれば“カボチャとニンジンのごま和え&サーモンの酢漬け”の完成です!
 ※“サーモンの酢漬け”は、わさび醤油につけて頂きます。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え8
 カボチャの黄色、にんじんの赤、サーモンのピンク、青唐辛子の緑色、玉ネギの白の取り合わせがとてもカラフルで、テーブルがぱっと明るくなります。
 カボチャやにんじんにピーナッツバターをまぶすのも、サーモンを寿司酢に浸すのも今までした事がありませんでしたので、どんな仕上がりになっているのか非常に気になります。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え9


 それでは、いざ実食!
 一番目は、“カボチャとニンジンのごま和え”。
 いっただっきまーすっ!
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え10
 さて、感想はといいますと…デパ地下のお惣菜のような洒落た美味しさ!洋風のようで和風のような、不思議な味わいです。
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え11
 さっと塩茹でしたおかげでカボチャはホクホクシャグシャグ、にんじんはサクサクコリコリとした、柔らかさと固さのちょうど中間に位置する絶妙な食感に仕上がっており、まるで浅漬けを食べているみたいで歯に心地いいです。
 味噌と砂糖醤油でついた奥深い甘じょっぱさが、根菜特有の滋味溢れるほのかな甘味をさらに引き立てるのに成功していて、噛むごとにしみじみ癒されました。
 正直、もっと塩辛い味を想像していたんですが、ピーナッツバターと粉チーズのまろやかなコクが全体を包みこんでいるせいか、後口はクリーミーで塩気はそこまで強くなく、食べやすかったです(←カボチャサラダに少し似ている気がしました)。
 ピーナッツバターのがっつり濃厚な香ばしさ、すりゴマの芳醇な香ばしさがダブルで効き、口の中がこの上なく複雑な香ばしさによってぶわ~っと満たされ、鼻を抜けていくのがたまりませんでした。


 二番目は、“サーモンの酢漬け”!
 わさび醤油にちょんちょんとつけて、いただきま~すっ!
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え12
 さて、感想はといいますと…刺身のようで刺身ではない、なのにすごく懐かしい旨さ!サーモンの生臭さが完全に消えています!
サーモンの酢漬けカボチャとニンジンのごま和え13
 寿司酢は砂糖の量が多めなのか、関西風寿司酢に近い結構な甘酸っぱさで、その上最終的に醤油をつけるせいか、南蛮酢にそっくりな味付けになっていました。
 酢でほんのり水分が抜け、トロリとした噛み応えの身がシコシコした弾力の表面によって封じ込められたサーモンに、同じく酢の効用でしんなりし、ザクザクシャキシャキとフレッシュな歯触りになった玉ネギが抜群の相性で、シーフードサラダ感覚でさっぱり頂く事が出来ます←生の玉ネギなのに全く辛くなく、変な話ですがハンバーガーの中によく入っているみじん切りの玉ネギを思い出しました;)。
 半生の程よい具合に身が引き締まっている所は「和風マリネ」のようですが、青唐辛子の爽やかな辛味が刺激的なアクセントをつけている所は「生魚の南蛮漬け風」でもあり、それでいてシンプルに甘酸っぱい酢の味は「サーモン版ますのすしの酢締め」っぽく、食べる度に印象が異なるのが楽しいです。


 凜さんの言う通り交互に食べるとたまらなく、冬にコタツでビールを飲みつつ食べると止められなくなります。
 但し、サーモンは薄めに切ると酢が染みすぎやすく若干パサつき感がでますので、やや分厚く切った方がより美味しく頂けそうだと思いました。


P.S.
 村野さん、先日は非公開コメントにてご質問ありがとうございます。『薬膳仙女マダム明』の最終回は、いずれ料理と共にご紹介する予定ですので、ご縁がありましたらその際にお目通しして下さいますと幸いです。

●出典)『まかない君』 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『華中華』の“牛肉と宝石野菜チャーハン”を再現!

 それは、約十年前、当管理人が高校を卒業する直前のこと。
 先生に遅れた提出物を渡しに職員室へ行った時、入口の前でちょっと派手めな同級生女子二人組が会話しているのが聞こえてきたのですが、その際彼女たちは「にしても、もう卒業やねー」「ねー、早過ぎ」「でも、高校出たらずっと好きに服着れてよくない?」「あ~ね~。でもさ、校則やぶって着るからよかったって感じない?」「あー、分かる!それメッチャある!反抗して着るから意味があったみたいな!」「やろ~!?」(←昔の事なので、詳しい部分はうろ覚えです;)と非常に盛り上がっており、衝撃を受けた記憶があります。
 ガチガチに真面目だった当時は、「だから制服に手を加えていたのか…」と自分にない発想に一種の感動すら覚えたものでしたが、今となっては「職員室の前でよくそういう本音を大声で暴露したな~;」とそちらの方に苦笑しています。

 どうも、スクールカースト的には明らかに下層(←いじめはなかったものの、口下手で内気でとろい生徒でしたorz)だった当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にて銀河楼飯店の范料理長が屋台で出していた“牛肉と宝石野菜チャーハン”です!
牛肉と宝石野菜チャーハン図
 前回前々回ご紹介した通り、上海亭と満点大飯店、そして他の出店者の方々は正々堂々と勝負を挑んでいましたが、銀河楼飯店サイド(←というより、正確に言うなら有田さんサイド;)は「横浜中華街チャーハン対決」が行われる前日までハナちゃんの後をつけて盗撮し、どんなチャーハンを作るのか探って自分も真似してやろうという相変わらずセコイい発想で奔走しており、相方の范料理長から呆れられています;。
 実際は、フェアプレーを信条とするハナちゃんと島野さんは対決前に己が作るチャーハンについて教え合った事は一度もなかったのですが、遠くからこっそり偵察していた有田さんは読唇術の技術がなかった為、そんな事を知る由もありません;。
 身近にいたら非常に厄介ですが、こういう「普通に戦っていたら勝つかもしれないのに、あえて卑怯な手段を使って墓穴を掘る敵キャラ」は、『ミスター味っ子』以来脈々と受け継がれている古典的な敵キャラのモデルケースでもありますので、読んでいると「ああ、『水戸黄門』に登場する悪代官の如く安定感のあるキャラだな~」と妙な安心感を抱きます;。

 その後、ハナちゃんがたまたま夫・康彦さんから大量に野菜をもらったタイミングで島野さんと話しているのを目撃した有田さんは、「島野と華子は、お互いに野菜のチャーハンにしようと談合してたんだ」と早合点し、范料理長へ「女性好みのヘルシーな野菜のチャーハンで行くぞ!」と一方的に命令しており、「それってパクリじゃないですか!?」とドン引きされていました;。
 本心では調理場で大会用の新レシピを考えるのに集中したかったはずなのに、包丁を触るどころかこういうスパイ紛いの行動に巻きこまれ、最悪のコンディションで対決に出ざるを得なかった良識人の范料理長に、激しく同情してしまいます。

 有田さんとしては、過去に店長→店長代理→店長代理見習いへと順調に降格されるという失態を起こしていましたので、それを挽回しようと必死だったのかもしれませんが(←というより、これ以上はもう降格のしようがない為、下手したら次はクビの可能性も濃厚ですが;)、そういう時「こうなったら真正面から勝負してやる!」と腹を据えるのではなく、バレたら訴えられかねない犯罪スレスレな行動で挽回しようとするのを見ていると、ある意味懲りないというのは一種の才能なのかな~と感心する事しきりです;。
 初めて読んだ時、「初めは凄そうに見えたのに、あっという間に外道キャラへ転落していくこの堕ち方…どこかで見たような…」とデジャヴを感じたのですが、後に『中華一番!』のこの方と同じだと気づき、すぐに合点がいったのを覚えています。
こっそりハナちゃんと島野さんをつけて盗撮した有田さん達は、野菜中心のチャーハンと勘違い!
 しかし、いざ「横浜中華街チャーハン対決」が始まってみると、ハナちゃんも島野さんも屋台で出したのは野菜ではなくお肉が主役のチャーハンで、それを目の当たりにした有田さんは「クソ~、まんまと騙されてしまったぞ」「島野と華子が野菜を使うと見せかけたのを、素直に信じてしまった」と悔しがります(※ハナちゃんも島野さんも、何も企んでいません;)。
 実を言いますと、この時点で銀河楼飯店が出していたのは飾り切りにした野菜をたっぷり入れた“宝石野菜チャーハン”だったのですが、有田さんは「奴らが肉を使って人気なら、ウチも牛肉を加えて…そうすりゃ、客は一気にこちらになびく…」と画策し、どさくさに紛れて「儲けを度外視して材料を増やさない」という大会規則を「元々は入れる予定で、途中でバージョンアップしただけ」と巧妙に破り、密かに追加購入した牛肉を范料理長へ渡して新しいチャーハンを作らせます。

 その際、范料理長が急な変更にもめげず必死に考え出して用意したのが、この“牛肉と宝石野菜チャーハン”です!
 作り方は結構簡単で、ダイス状に切った牛バラ肉へキウイ・醤油・胡椒・お酒・ゴマ油をかけてしっかり揉み合わせた物を、ハートや星などの形に型抜きした玉ネギ・にんじん・赤パプリカ・黄色パプリカと一緒に炒め、最後に基本チャーハンと混ぜたら出来上がりです。
 ポイントは、キウイは肉と合わせて長時間放置しないことと(←肉の繊維がボロボロになって旨みが逃げます)、野菜はヘナヘナにならないよう炒めすぎに気を付けることの二つで、下ごしらえさえ済めば後は手早く用意出来るのがいいな~と感じました。

 有田さんは出来る限り材料費を抑えようとした為、輸入物の固い牛肉しか手配できなかったそうですが、范料理長はキウイが持つ強力なタンパク質分解酵素・アクチニジンを利用して短時間で柔らかい肉質へと変化させて調理しており、感心しました。
 調べた所、牛肉にキウイを漬け込むという手法は洋食業界では有名な手法らしく、主にステーキ肉に使われるケースが多いとの事でした(←もしかしたら、范料理長は昔洋食の世界にいたのかもしれません)。
 こうするとお肉がスプーンで切れるほど柔らかくなる上、フルーツ特有の爽やかな風味が臭みを消すのに役立つのだそうで、勉強になりました。
タンパク質分解酵素を持つキウイを揉みこみ、牛肉を極上のやわらかさに仕上げます
 幸い、このスレスレの綱渡りは運営側にグレーと判断されて失格にはならず(←もっとも、「ブースに立つのは四人だけ」という決まりを破って客寄せをした為、ペナルティーとして100ポイントも減点されてしまってましたが;)、300円という安さなのにお肉も野菜もたっぷりというお得感がお客さんから大うけし、銀河楼飯店の屋台は大繁盛します。
 正直、輸入物の牛バラ肉はステーキ肉として最適とは言いにくい部位ですので、有田さんの「高級牛肉のステーキダイス」という表現は詐欺ではないかと内心苦笑いしましたが、皮肉にも范料理長が施した下ごしらえが的確だったおかげで、最後までバレる事はありませんでした;。
 まあ、お客さんの方も散々悪い噂を聞いた後ですので、「あの銀河楼飯店だから、誇大広告かもしれないけど…美味しいならいっか!」と半ば納得しているかもしれません;。

 しかし、そこまでして危ない橋を渡ったにも関わらず、范料理長は心のどこかで焦っていたらしく、「長時間炒め物や煮物をして放置すると、すぐに酸化して錆が出る」という中華鍋最大の注意点を忘れて具を鉄錆臭くさせ、お客さんから苦情が殺到して全員へ全額返金するという失態をおかしていましたので、やっぱり悪いことは出来ないな~と感じました(´・ω・`)。

 こうして、混戦模様のまま一日目は終了し、最終日である二日目突入した「横浜中華街チャーハン対決」ですが、翌朝思わぬトラブルが発生したせいで勝負の行方はますます分からなくなってきます…。
 果たして、「横浜中華街チャーハン対決」で一位の栄冠を手にするのは誰なのか…次回は、その一部始終をご紹介しようと思います!
有田店長に急かされて下ごしらえがおろそかになり、錆の味が具全体に移ってしまいます
 安い代わりに固い輸入物の牛バラ肉でも柔らかくなるキウイのパワーを実感してみたくて、再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、牛肉の下ごしらえ。牛バラ肉の塊をやや小さめの一口大に切ってボウルへ入れ、刻んだキウイ、醤油、胡椒、お酒、ゴマ油を加えてよく揉みこみます。
 全体に調味料がしっかり染みたら冷蔵庫にしまい、三十分程度漬け込みます。
 ※一時間くらいの誤差なら大丈夫ですが、それ以上放置すると、お肉はボロボロになって旨みが逃げてしまうと作中で説明されていましたので要注意です!
牛肉と宝石野菜チャーハン1
牛肉と宝石野菜チャーハン2
 次は、基本チャーハン作り(←いつもはハナちゃんや満点大飯店のレシピで作りますが、今回は銀河楼飯店流の基本チャーハンレシピで作ります)。
 ボウルへご飯、溶き卵、塩、こしょう、うま味調味料を加えてなるべく均一になるよう混ぜ合わせ、あらかじめラードを溶かしておいた熱いフライパン(又は中華鍋)に入れて一気に炒めます。
 全体がパラッとしてきたら、刻みネギと醤油を投入して更に混ぜ、手早く炒め合わせたら準備完了です。
牛肉と宝石野菜チャーハン4
牛肉と宝石野菜チャーハン5
 その間、具の用意。
 下味がついた牛バラ肉を漬け汁ごと熱したフライパンへ入れ、全面に火が通るまでこんがり焼け上げます。
 段々色が変わってきたら、ハート・星・ダイヤなどの形になるよう型抜きした玉ネギ、にんじん、赤パプリカ、黄色パプリカを投入し、ざっと炒めます。
 ※玉ネギやにんじんの方が火が通るのが遅いので、パプリカ系は少しずらして入れた方がいいです。
牛肉と宝石野菜チャーハン6
牛肉と宝石野菜チャーハン7
牛肉と宝石野菜チャーハン8
 パプリカの表面に油がなじんで来たら小さい輪切りにした長ネギを加え、さらに炒め合わせます(←この頃になると、漬け汁は蒸発しきって具に染み渡っていますが、念の為塩加減がちょうどいいか確認した方がいいです)。
 これで、具は出来上がりです。
 ここまできたら、後は仕上げ作業のみ。
 先程作っておいた基本チャーハンが入ったフライパンへ出来立ての具を投入し、よーく混ぜ合わせます。
牛肉と宝石野菜チャーハン9
牛肉と宝石野菜チャーハン10
 基本チャーハン全域に具が混ざりきったらすぐに火からおろし、お皿へ丸い形になるよう盛り付ければ“牛肉と宝石野菜チャーハン”の完成です!
牛肉と宝石野菜チャーハン11
 ハートや星の形に切ったおかげで見た目に変化があって面白く、表面も油によってツヤツヤに輝いている野菜が見るからに食欲をそそる感じで、大人だけではなくお子さんにも受けがよさそうです。
 香りもキウイが入っているせいか、どことなく爽やかなのが嬉しく、これは味の方も期待が持てそうです。
牛肉と宝石野菜チャーハン12
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いっただっきまーすっ!
牛肉と宝石野菜チャーハン13


 さて、感想はといいますと…その名通り宝石箱のような美味しさで美味し!キウイパワーすごいです!
 フルーツで下味をつけたら甘ったるくなりそうで怖かったのですが、あくまでも「ほんのり甘辛い」程度の自然かつ控え目な甘さで、果肉を使用したからこそ出る爽やかな風味と、フルーティなのにあっさりした後口がナイスでした。
 牛肉の味付けは、さっぱり薄口仕立ての焼き肉のタレ味という印象ですが、ちゃんと噛み応えを残しつつホロホロとほぐれる柔らかな肉質はまるで煮込んだかのような仕上がりで、不思議なおいしさです。
 キウイの甘やかな果汁が全体に効いたチャーハンは、中華な見た目に反してかなり南国チックな出来栄えで、例えるとするなら「トロピカル焼き肉チャーハン」というイメージでした。
 パプリカのシャキシャキ感や瑞々しい汁気、にんじんのサクサクと小気味良い歯触り、玉ネギのシャクッとした甘味を噛み締めた途端、口の中が一気に華やぐのがとてもよく、野菜も牛肉に負けないくらい濃い旨味があるのだな~としみじみします。
 また、キウイの種の軽く砕けるサクサクパリッとした食感が意外にもいいアクセントになっており、満足でした。
 基本チャーハン自体は科学調味料やラードでややこってり系の味わいで、卵のパサつきが若干気になる仕上がりでしたが、牛肉や野菜のエキスが溶け込んだ炒め汁が絡んだせいか卵にしっとり感が戻り、味もあっさり感が出た上に深みも出て、ワンランク上の味へ変化したのがよかったです。


 鉄製の中華鍋ではなく、テフロン加工したフライパンで作ればまず失敗はありませんので、いろんな方におすすめしたいレシピです。
 但し、キウイに漬けるとお肉はすぐに柔らかくなりますが、効果が絶大なゆえに長時間漬け過ぎると繊維がボロボロになって肉汁が逃げてしまうますので、そこは気を付けた方がいいと思いました。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『風流つまみ道場』の“生サーモンのネギ油造り”を再現!

 先日、あるメーカーさんのマスカットゼリーを何の気なしに食べていた所、底からハート形のゼリーがざっくざっくと掘り出された為、少し驚きました(←このゼリーですが、パッケージでは特にハートゼリーの存在は強調されていなかったので、尚更衝撃的でした;)。
 こういう、食べてみて初めて分かる遊び心は思わずニヤリとすると同時に心がなごみますので、ちょっと幸せな気持ちになります。

 どうも、以前あるお店で茶碗蒸しを食べた所、底におもちが忍ばせてあって嬉しくなった当管理人・あんこです。 


 本日再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて錦ちゃんがサーモンが苦手な大家さんの為に作った“生サーモンのネギ油造り”です!
生サーモンのネギ油造り図
 ある日、仕事帰りに錦ちゃんはいつも通り<夕月>へふらりと立ち寄るのですが、そこで偶然にも憧れの女性・恵梨華さんと、その父である大家さんと遭遇します。
 この思わぬ幸運に錦ちゃんは喜ぶのですが、その直前にちょっとしたひと騒動があった為、錦ちゃんは急遽<夕月>の臨時助っ人として厨房に立つ事になります(←もっとも、錦ちゃんはお酒に弱くてすぐ酔いつぶれて眠るタイプ&恵梨華さんは酔うと性格が180度変わってヒートアップする酒癖の悪いタイプというあべこべな組み合わせですので、どちらにしろあまり会話できなかったと思うのですが;)。

 その原因は、輸入物の生サーモン。
 この日、<夕月>のおすすめメニューは生サーモンのお刺身で、それを聞いた恵梨華さんは「あッ、アタシ大好き。じゃあそれくださーい」とウキウキしながら注文するのですが、それに待ったをかけたのが大家さん。
 何でも大家さん曰く、チリやノルウェー産のサーモンは「いやあ、あれはボクは脂がのりすぎてて苦手だなあ」「おまけに鮭くささも強くてさ」という理由で敬遠していたらしく、娘の恵梨華さんが宥めようとしても「いや、何か工夫をしてくれないとボクは食べたくないね」と頑なに拒否しており、ママも「えー。刺身なら切るだけでいいから楽なのに」と思わず心の本音を漏らしていました(お二人とも気持ちは分からなくもないですが、ママに対しては「その言葉は飲食店の方にとって禁句だと思いますよー!」と突っ込みたくなりました;。ママは見た目は大人の色っぽい女性ですが、中身は無邪気な子どものままで、傍から見ていると危なっかしくて目が離せないです;。←だからこそ、錦ちゃんも苦笑しつつ手伝っているのかもしれません)。

 北欧の冷たい海で養殖されたサーモンは脂たっぷりで、日本だけではなく海外でも根強い人気がありますが、その割に値段もお手頃で食卓をパッと華やかにする力があり、カルパッチョやマリネなどにするといいおつまみになるのが嬉しい魚です。
 とはいえ、なまじ生で食べるのが一番おいしいだけに、下手に手を加えるとかえって本来の旨味が損なわれてしまう難しい食材でもある為、ママが困惑するのも分かる気がしたものです。
娘さんとは違ってサーモンが苦手な大家さんの為、錦ちゃんはアレンジ料理を作る事に
 その際、錦ちゃんが「大家さんでも食べやすいように、ちょっとアレンジしてみましょう」と言って用意したのが、この“生サーモンのネギ油造り”です!
 作り方は簡単で、サーモンのお刺身に昆布茶と醤油をまぶした物に長ネギ・しょうが・青ネギをたっぷり乗せ、熱したゴマ油とサラダ油をネギ類めがけて一気にかけ、全体をざっくり混ぜ合わせたら出来上がりです。
 ポイントは、油は煙が出るほど熱々にして手早くかけることと、油は薬味類にだけかかるようにすることの二つで、こうする事によってネギやしょうがの香りが引き立ち、サーモンにも余分な熱が入らず食感を保てるとの事でした。

 中華風の刺身に少し似ていますが、あちらは材料がもう少し多くナッツ類も足してあり、使う刺身も鯛オンリーなのに対し、こちらは薬味も味付けもよりシンプルにして味が濃いめなサーモンを合わせているのが決定的に異なっており、味の想像がつかなかったのを覚えています。
 実を言いますと、ラズウェル細木先生はこの単行本を出された頃、サーモンのお寿司を「どうもいまだになじめないのですが」と表現なされているくらい、サーモンは然程お好きではないご様子だったのですが、だからこそこういう新しい食べ方を考案されたのだそうで、その食に対するあくなき好奇心とチャレンジャー精神には頭が下がったものです。

 実際に食べた大家さんが言うには、「フムフム、薬味とゴマ油の風味がサーモンのクセをおさえていて、たしかに食べやすい」との事で、思ったよりも食べやすいのに感心していました。
 ちゃっかり味見という名のご相伴にあずかったママも;、「サーモンの脂っぽさが気にならないわね」「ビールやチューハイのおつまみにピッタリね」と満足しています。
 生サーモンの舌触りと脂をそっくりそのまま残し、それでいて刺身やカルパッチョとは一味違った旨さに仕上げた、面白い料理だと思いました。
こうする事によって鮭の臭みも消え、サーモンが苦手な方でも食べやすくなるのだとか
 食後、一転してサーモン好きになった大家さんから「いやはや、こーしてみると生サーモンもなかなかうまいもんだなあ」と言われ、恵梨華さんからも「さすが錦之介さんだわ」と尊敬のまなざしを向けられた錦ちゃんはすっかり気をよくし、満面の笑みを浮かべて「輸入の大西洋の鮭は品質管理がしっかりされているので、寄生虫の心配もなく安心して生食できるんですよ」とサーモン豆知識を披露します(←『酒のほそ道』の宗達さんと同じく、気分が乗ると食のうんちく話をするのが錦ちゃんの唯一の欠点;)。

 しかし、あまりにも饒舌になり過ぎたせいで「いわば深窓の令嬢。恵梨華さんみたいに、なーんちゃって。だははは」とつい口を滑らせてしまい、ムッとした大家さんから「おいおい、ウチの娘を食べないでくれよ」と釘を刺されていました;(←錦ちゃんが恵梨華さんへの好意を大家さんの前で表したのはこれが初めてですが、どうやら父の勘で錦ちゃんの恋心を敏感に察知したみたいです;)。
 おかげで、ママから「食べるならたっぷり脂ののった錦ちゃんよね。ただし薬味とネギをうーんときかせて」といじられてその場のみんなから大笑いされてしまい、踏んだり蹴ったりでしたorz。

 けれども、後々大家さんは恵梨華さんに「そうだ錦之介くんを婿に迎えようか?そしたらいつもとびっきりのつまみを作ってもらえるから」と半分冗談めかしつつも薦めていましたので、案外錦ちゃんの恋を応援していたりして…と感じました(←どうやら、錦ちゃんは「男をつかむなら胃袋をつかめ」「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」をうまいことミックスさせたすごい作戦を、知らず知らずの内に実行していたみたいです;)。
 ただし、当の恵梨華さんは「勝手に決めないでよ~ッ、そんなことッ!!」と汗を流しながら否定していましたので、錦ちゃんの恋路はまだまだ険しそうです…;。
つい口が滑って余計なことを言ってしまい、大家さんから釘を刺されていました;
 先日、おいしそうなサーモンのサクを見つけましたので再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、サーモンの下ごしらえ。生食用の新鮮なサーモンのサクを薄く切って刺身状にし、ボウルへ入れて昆布茶と醤油をまぶし、しっかり味付けします。
 サーモンに下味がついたら、大きめのお皿へ丁寧に盛り付けます。
生サーモンのネギ油造り1
生サーモンのネギ油造り2
生サーモンのネギ油造り3
 次は、薬味の準備と仕上げ作業。
 先程のサーモンが乗ったお皿の上へ、千切りにした長ネギ(←白髪ネギにするとさらに食感がよくなります)、皮を剥いて細く切ったしょうが、小口切りにした青ネギをたっぷりふりかけます。
 そこへ、煙が上がるほどフライパンで高温に熱しておいたゴマ油とサラダ油を、薬味類だけにかかるよう気を付けながら一気にかけ回し、全体をざっくり混ぜ合わせます。
 ※テフロン加工のフライパンで煙が出るまで熱すると、せっかくのコーティングがダメになりますので、鉄製のフライパンで熱した方がいいです。あと、火事にはご注意してください;。
生サーモンのネギ油造り5
生サーモンのネギ油造り4
生サーモンのネギ油造り6
 薬味類がサーモンの切り身へまんべんなく混ざり、ネギ油も全体に行き渡ったのを確認すれば“生サーモンのネギ油造り”の完成です!
生サーモンのネギ油造り7
 ネギ油によって芳しい香りがつき、艶やかに照り輝くようになったがサーモンの鮮やかなオレンジの身が美しく、食欲が湧きます。
 貝類や白身魚はともかく、サーモンをこんな風にして食べるのは初めてですので、一体どういう仕上がりになっているのか楽しみです。
生サーモンのネギ油造り8
 それでは、出来立ての内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
生サーモンのネギ油造り9


 さて、感想はといいますと…料理店で出されても不思議じゃないくらい本格的な料理で美味!ママの言う通り、サーモンの脂っぽさが気になりません!
 最初は「脂が多いサーモンと、ごま油…胃にもたれるのでは?」と心配していたのですが、油は油でも、一気に熱したおかげで香味野菜の香りが華やかに開花した爽やかなネギ油しか使っていない為、油っこいどころか逆にすっきりあっさりした後口でした。
 ごまの奥深い香ばしさ、ネギの清々しいエキスによって濃厚かつ複雑な旨さに仕上がったネギ油が、サーモン独特の臭みを完全に覆い隠し、極薄でトロンとした膜を張って口当たりがさらに滑らかになっているのが恍惚物で、例えるとするなら「薬味がきいた広東風香味油のコク旨刺身」というイメージです。
 それまで、サーモンは濃い脂に身の味が負けて少しぼんやりしている印象があったんですが、これは昆布茶の強い旨味成分で身の味わいがぐっと際立ち、噛むごとに軽いヅケ状になってやや引き締まった身からしっかりした出汁醤油味が染み出てくるのが食べやすく、気に入りました。
 しんなりシャリシャリして程よく辛味が効いたネギ類の食感と、キリリとした香りで全体をまとめているしょうがの香気が、ネギ油と共にサーモンの癖を押さえてサラダっぽいさっぱりした仕上がりにしているのが見事です。


 サーモンとマヨネーズの組み合わせは途中でくどくなりますが、ネギ油をかけるとお酒片手に箸がスイスイ進んで、あっという間になくなりました;。
 個人的に、しょうがはネギと同じくらい重要な役割を果たしているな~と感じました。

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『花のズボラ飯』の“ダイ・ハード茶漬け”を再現!

 物心ついた時から、洋画好きな両親は頻繁に洋画番組(←昔は、週三~四回くらいあった気がします。木曜洋画劇場とか、金曜ロードショーとか、ゴールデン洋画劇場とか)を見ていた為、当管理人も自然と多くの洋画を目にするようになっていました。
 当時は子どもだったので、時々意味の分からない箇所もあり退屈になったりもしたのですが、大人になってから「そういう事か!」と理解して愉快になる機会が何度もありましたので、「子どもにはどうせ分からない」とつまみ出されなかったことを、今になって感謝しています;。
 『エイリアン』、『プレデター』、『ターミネーター』、『ホーム・アローン』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ロボコップ』、『ダイ・ハード』、『グーニーズ』、『アパートの鍵貸します』、『ネバーエンディング・ストーリー』、『インディ・ジョーンズ』、『ベン・ハ-』、『ジョーズ』、『E.T.』、『グレムリン』など、全部挙げたらきりがありませんのでこれくらいにしますが、何年たっても覚えています。
 子どもの頃に一度見ておくと、後々感じ方が変わったりして二~三度目でもとても新鮮に見る事が出来ますので、目に見えない財産だな~と思います。

 どうも、毎年夏に放送されていた『ルパン三世』シリーズや、衛星アニメ劇場も大好きだった当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんが時間に追われながら作った夕食“ダイ・ハード茶漬け”です!
ダイ・ハード茶漬け図
 ある夜、YOUTUBEで懐かしい物サーフィンをしていた花さんは夕食を取るのも忘れて没頭し、ハッと気がついた時にはもうすぐで夜9時という時間帯になってしまいます(←YOUTUBEはもちろん、wikipediaも時間を鬼のように食らう事で有名ですね。当管理人も、寝る前に「ちょっとだけ」のつもりで気になる歴史人物のみを調べたはずが、途中から関係者・先祖・子孫の項目にまで飛びまくり、結果何時間も就寝が遅くなって寝不足になった事は数えきれないほどありますorz)。
 実は、花さんは「9時以降は水以外おなかに入れたらデブの元」という豆知識を知って以来、出来るだけ夜9時前には食事を終えさせていたようなのですが、この時には既に残り10分にまで迫っており、「早くしないと…早く!」「絶対9時までに食べてやる…!おデブ爆弾は爆発させないわ!」と焦ります;。
 こういう時、アニメやドラマの時限爆弾でありがちな「50%の確率で爆発を防げる、赤と青の電線」が人間にもあったら便利なのにな~とつくづく思います…外れても、せいぜい己がメタボになるだけで世界は平和ですし;。

 しかし、今やズボラ主婦として名高い花さんですが、超絶に疲れた時以外は何だかんだでちゃんと美味しさの為にひと手間かけて料理するタイプな為、家にはふりかけやお茶漬けの素といったすぐにご飯を食べられる備蓄が存在せず、あれこれ悩んでいる内に1分…2分…と着実に時は過ぎていきます(←正確には、夫・ゴロさんが帰ってくる前後は夜食としてストックしているそうですが、この頃はしばらく帰っていなかったらしく、在庫はありませんでした。「一人なら食べないけれど、二人だったら食べる物」は地味にありがちですので、妙にリアルに感じたのを覚えています)。
YOUTUBEで懐かし物サーフィンをしていたら、もうこんな時間…あるあるですね;夜九時以降の食事は太りやすくなることから、それ以降の飲食を「おデブ爆弾」と命名;
 そんな時、花さんは受験勉強をしていた中学生の頃、お母さんが一回だけ「肉のお茶漬け」を夜食として差し入れしてくれ、大感動した出来事を偶然思い出し、お母さんにそのレシピを聞こうとすぐに電話します(←限られた状況での電話だったせいか、『クイズ$ミリオネア』のテレフォンを連想しました;)。
 …が、残念ながらお母さんはその事を全く覚えておらず、逆に「何味?」「そうだっけ」「わかんない」と言う有様で、最終的に花さんは「え~、ほら豚肉かなんかのってて、ネギとちぎった海苔がパラパラのってて」と朧気ながらも記憶の底から自力で具を特定しており、もはや何のために電話したのか分からない状態になっていました;。
 文章や画像で詳しい情報が残り、跡継ぎがいれば安定した「味」が受け継がれるお店のレシピとは違い、家庭のレシピは作る人が忘れてそれっきりになったり、使う調味料も分量も変わって別の料理になっている事は決して珍しくない為、いつ「幻の一品」と化してもおかしくないという事を実感させられるエピソードです。

 その後、新しい手がかりが何も見つからないまま残り5分にまで追い詰められた花さんが、お母さんの「スープご飯」という一言から想像を膨らませて作ったのが、この“ダイ・ハード茶漬け”です!
 作り方はとても簡単で、お鍋へお水と麺つゆを入れて沸騰させたら料理酒・コンソメ・醤油・豚バラ肉・長ネギを投入して煮込み、汁ごと丼ご飯へかけて千切った海苔をふりかけ、最後にわさびを添えたら出来上がりです。
 ポイントは、豚肉を入れたら中火にして決して煮立たせ過ぎないことと、アクは丁寧に取り除くことの二つで、こうすると肉の旨みがよく出て透き通った上出来な出汁に仕上がるとの事でした。

 個人的に、お茶漬けは軽く済ませたい時に頂くイメージが強いので、こういうこってりなのかあっさりなのか、イマイチ判別がつかないメニューは正直混乱するのですが、考えてみれば当管理人が好きな肉味噌うどんも「そのままならツルツルさっぱり食べられる冷たいうどんに、濃い味付けの肉と卵を乗せてわざわざガッツリ系にした不可解な食べ物」と言えなくもありませんので;、これも実際に食べてみたら何だかんだで病みつきになりそうだな~と感じたのを覚えています。
その昔、花さんのお母さんは肉茶漬けみたいなものを夜食として作ってくれたとの事
 これだけお手軽なお茶漬けなら、時間内ギリギリにかっこみ、おデブ爆弾の爆発を未然に防いだかとご想像される方もいらっしゃると思いますが…結局、間に合ったのは料理完成までで、食べるのは余裕で間に合いませんでしたorz。
 というのも、もっと雑に作ったならセーフかもしれなかったのに、「わ~何これウマいかも!肉のだし出てる!」とじっくり味見したり、海苔を入れる時に「海苔を…細かくちぎって…」とこだわったり、「ちょっとでもおいしくしたいの!!」と味の微調整やアク取りを怠らなかったからで、食いしん坊の花さんらしい失敗理由だな~と苦笑いしたものです;。
 その昔、レシピさえあれば完全に同じ味を再現できると信じていた当管理人ですが、この「ちょっとでもおいしくしたいの!!」という熱意があるかないかで、味はまるで変わってくることをこれまでに痛い程思い知りましたので、初見時は襟を正す心境になったものです。

 思いおこせば、花さんは過去にもダイエット中に卵かけご飯を「今ならアタシ、ブタと呼ばれてもいいっ」と宣言して二杯食べたり、「A.P.Cのジーンズを履けるようにする!」とプールを泳ぎまくった後に大盛りカレーを何杯もお代わりするなど、「食べる>>>(超えられない壁)>>>ダイエット」という図式を明確にしてきましたので、この結果は必然だったのかもしれません;。

 幸い、お味の方は「なにこれ~肉汁がでて超ウマシ!!」「お茶漬けと…スープごはんの中間…いや…ハイブリッド」というくらい美味しかったらしく、ゴロさんが帰ってきたら「すごいハードな仕事して帰ってきた晩に食べるお茶漬け風」として食べてもらおうとひとりごちていました(←なので、大事件に巻き込まれて一仕事する主人公が登場する映画の名を借りて、“ダイ・ハード茶漬け”と命名したそうです;)。
お茶漬けとスープご飯の中間のような、そうでないような不思議な食べ応え。
 最近はハードな仕事を免れているものの、疲れている時にぴったりなお茶漬けを食べてみたくて再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、出汁作り。お鍋へお水と、ごく薄目の麺つゆを入れて火にかけて沸騰させ、沸き立ってきたら中火にし、食べやすく切った豚バラ肉、料理酒、コンソメを投入してコトコト煮ます。
 この時、結構な量のアクが出てきますので、丁寧にすくい取ります。
ダイ・ハード茶漬け1
ダイ・ハード茶漬け2
 やがて、アクがほとんど出なくなってきたら千切りにした長ネギを加えて少し火を通し、続けて醤油で味を調整します。
 その間、ご飯を丼へふんわりよそい、海苔を小さく千切っておきます。 
 ※再度沸騰させたら豚肉が固くなりますので、煮たたせないよう注意です!
ダイ・ハード茶漬け3
ダイ・ハード茶漬け4
 出汁の味が整ったら火からおろして丼へ具ごとたっぷり注ぎ、仕上げに千切った海苔を散らしてわさびを丼の縁へにゅっと絞れば“ダイ・ハード茶漬け”の完成です!
ダイ・ハード茶漬け5
 適当に煮ただけとは思えない程、下のご飯まで透けて見える澄んだ琥珀色のお汁が見るからにおいしそうで、食欲をそそります。
  肉茶漬けと聞くとがっつり系に思えますが、これはお腹が一杯でも入りそうな軽い系に見えますので、どういう味がするかワクワクします!
ダイ・ハード茶漬け6
 それでは、熱々の内にさっとひと混ぜしていざ実食!
 いっただっきま~す!
ダイ・ハード茶漬け7


 さて、感想はといいますと…びっくりする程スルスル入り、さっぱりした食後感!飲んだ後のシメにもよさげです!
 汁は、麺つゆの和風出汁がほのかに効いた薄口あっさり醤油味というイメージで、後から少しだけ淡い甘さがじんわりくるのがたまりません。
 豚肉から溶け出た濃い脂分が強い旨味を足し、それが優しい癒し系の汁にくっきりした輪郭を与えているせいか、どことなく肉うどんのおつゆに似ている印象で、ほっこりします。
 しかし、コンソメの洋風スープが効いている影響なのかちょっぴりスパイシーで、一口では何が入っているのか分からないくらい複雑な後口が印象的でした。
 温かいお出汁でご飯をサラサラと軽やかにかっこむ醍醐味はまさに「お茶漬け」ですが、様々な材料から出たエキスをご飯に染み込ませてしっかりした食べ応えを実現している所は「スープご飯」とも取れる感じで、花さんの「ハイブリッド!」という一言も分かる気がしました(←考えた末、磯の風味によって全体にいいアクセントを与えている海苔の存在感の大きさから、「お茶漬け:スープご飯=6:4」だと判断;)。
 しんなりシャキシャキして小気味良い食感の長ネギが、お茶漬けにありがちな単調さを防ぎ、汁に爽やかさをプラスしているのがナイスです。
 基本的には和洋折衷な味ですが、わさびを溶かすと途端に気品ある香りと余韻のある辛さが広がって一気に和風になる感じで、面白いです。


 わさびの代わりに柚子胡椒で辛味をつけたり、ゴマや三つ葉を散らしても美味しくいただけるとの事でした。
 簡単かつ短時間で作れる割には、澄んだいい出汁が楽しめますので、時間がない時におすすめです。


P.S.
 先日、『ごほうびごはん』と『姉のおなかをふくらませるのは僕』の二作を、新たに「再現料理を予定中の漫画」一覧へ追加しました。ただ今、『ごほうびごはん』の単行本発売を指折り数えながら待っている所です;。


●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
    (「motto!」2014 AUTUMN 掲載分)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ