『まかない君』の“ささみの3種類のはさみ焼き”を再現!

 最近ゆかりふりかけにはまっており、お弁当のおにぎりや朝食のご飯によく振りかけています。
 梅干しほど酸味は強くないけれどもさっぱりした味わいと、極限まで乾燥してサクサクした食感が癖になり、おかげで夏バテとは無縁で過ごせました。
 一番試してみて衝撃だったのはバターと合わせる食べ方で(←パスタやこふきいもなど)、バターとゆかりって予想以上に合うんだな~と遠い目になったものです。
 
 どうも、冷奴には旅行の友をかけて食べるのが好きな当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』にて浩平君が六月のある日に作った夕食・“ささみの3種類のはさみ焼き”です!
ささみのはさみ焼き3種図
 梅雨が終わって夏の気配がし始めた頃、浩平君はいつも通り弥生ちゃんと近所のスーパーへ夕食の買い出しに出かけるのですが、そこで偶然高校時代の後輩・郷古さんと再会します。
 長い黒髪と眼鏡がチャームポイントな、如何にも文学少女といった感じのかわいい女の子だったせいか、別の売り場に行ってて事の次第を知らなかった弥生ちゃんは、最初「ナンパ?やるねー」とからかって浩平君を慌てさせていました(←ヒロインというよりは、まるで主人公のお姉さんみたいな台詞ですね;。実際、弥生ちゃんは「姉代わりみたいなもんかな」と自己紹介をしていますし)。

 この時、お二人は「いいですね先輩、こんなかわいい人と一緒に住めてうらやましいな」「後輩ちゃんかわいいうえにいい子だね!」「そんなことないです、従姉さんこそすごいかわいいです」という非常に女性らしい誉め合戦的なやり取りをしており、思わず「こういう場面、よくある」と心の中で頷きました。
 浩平君は「世にも実のないやりとりだなあ」と呆れられていましたが、あまり親しくない、それも初対面同士の間柄だと褒め合いは天気の話題並に無難な会話の一つですので、そこは見逃してほしいな~と苦笑したものです。
高校時代の後輩の女の子・郷古さんとスーパーで偶然再会した浩平君
 それからしばらくして、浩平君は「浩平の元カノかわいいじゃん」と強引に二人が昔付き合っていた前提で話してくる弥生ちゃんをうまくかわしながら帰宅し、台所で夕食つくりに取りかかります。
 その際、「ささみでちょっと試したいレシピがあるんだ」と浩平君が話して手際よく用意したのが、この“ささみの3種類のはさみ焼き”です!

 作り方は簡単で、筋を取って広げたささみの上へ梅干し・蜂蜜・塩昆布のタレ&青じそ、味噌・こしょう・蜂蜜のタレ&青じそ、海苔の佃煮・マヨネーズ&とろけるチーズをそれぞれ乗せて二つ折りにし、両面を蒸し焼きにしたらもう出来上がりです。
 ポイントは、ささみは白い筋をきっちり取りつつも形が崩れないよう慎重に観音開きにすることと、片面に焼き目がついてひっくり返した時にフタをして蒸し焼きにすることの二つで、凝ってそうな割にはお手軽に作れるのが印象に残りました。

 どの具もささみのはさみ焼きとしてはオーソドックスなイメージですが、梅干しには塩昆布、味噌にはこしょうや蜂蜜、チーズには海苔の佃煮をプラスするなど、目新しくて味の想像がすぐにはつかないのがいい感じです。
ささみに三種類の具を挟み込み、味に変化をつけていました。胡椒味噌の発想は意外でした
 ちなみに、弥生ちゃんは海苔佃煮マヨネーズが一番気に入ったみたいで、「これはほんとにもー!」「チーズ&海苔佃煮マヨだけでじゅうぶんおかずになるね」とホクホク顔になっていました。
 その上、「チーズとマヨで口の中が濃厚になったとこを、梅塩こんぶでさっぱりと」という、何と肉で肉の口直しをする大胆な食べ方まで提案しており、「ささみだからこそ出来る大胆な技!」「その発想はなかった…!」と初見時は驚愕したものです←焼き鳥屋さんで、「豚バラの後は鶏ももでさっぱりと」「癖のあるレバーやハツの後はねぎまで口直し」と考えながら食べた事はありますが;)。

 その後、余程気になっていたのか弥生ちゃんは郷古さんの事をまたしても「浩平の元カノ」として佳乃さんに話し、とうとう浩平君を「元カノじゃないって!ただの後輩だって言ってるだろ!」「先輩後輩の関係でしかないから」とムキにさせていました。
 どうやら弥生ちゃんとしては、二人は本当に何の関係もないという確証が欲しい為に郷古さんの話題を出したっぽいのですが、佳乃さんは物書きの血が騒いだのか「でもさ、いままではただの先輩後輩だとしても、再会をきっかけにこれからどうなるかはわからないよね」「この広い東京で再会するなんて、これは偶然じゃなくて必然じゃないのかな?」とかえって煽るような言い方をしており、急に無口になっていました(←特に最後の台詞はシンプルながらも地味に胸にくる感じで、さすが現役の小説家だと感心したものです)。
 佳乃さんとしては「最近からかってもスルーしてた浩平が、久々に痛快なリアクションをするネタを手に入れた♪」というくらいの軽い気持ちでつっついていたみたいでしたが、からかわれる浩平君としてはたまったものではなかったようで、「ああもう、二人出会わなければこんな思いしないで済んだのに…」と、まるで恋愛小説の一節みたいな詠嘆をしていました(←どういう訳か、小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』が頭の中に流れました;)。

 これまで全然脈なしに見えていた弥生ちゃんですが、三巻目にしてようやく(無意識ではあるものの)浩平君を意識する場面が挿入され、個人的にはちょっとドキドキした回です。
てっきり冷やかし続けるかと思いきや、急に無口になってしまった弥生ちゃん
 国産のささみが近所のスーパーで特売していたので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピが図入りで記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、三種類のはさみダレ作り。一つ目のボウルへ、種を取り除いて包丁で細かく叩いたペースト状の梅干し、蜂蜜、塩昆布を投入し、よく混ぜ合わせます。
 梅干しと蜂蜜が塩昆布にねっとり絡んだら、梅塩昆布のタレは出来上がりです。
ささみのはさみ焼き3種1
ささみのはさみ焼き3種2
 二つ目のボウルへ、お好みの味噌、こしょう、蜂蜜を加え、スプーン等で練るようにしてしっかりまんべんなく合わせます(←味噌は固形なのでなかなか混ざりにくいですが、根気よく!)。
 これで、こしょう味噌のタレは出来上がりです。
ささみのはさみ焼き3種3
ささみのはさみ焼き3種4
 三つめのボウルへ、海苔の佃煮とマヨネーズを入れたらガーッとかき混ぜます。
 これで、海苔佃煮マヨネーズのタレは出来上がりです。
ささみのはさみ焼き3種5
ささみのはさみ焼き3種6
 次は、ささみの下準備。
 ささみの白い筋を調理用ばさみで見える所だけチョキチョキ切り取り、下まで貫通しないよう気を付けながら縦に左右にと包丁を入れて観音開きにし、三分の二の各ささみには青ジソを二枚、三分の一の各ささみにはとろけるチーズスライスを敷きます。
 そして、青ジソの方には梅塩昆布とこしょう味噌、とろけるチーズスライスの方には海苔佃煮マヨネーズを乗せ、二つ折りにして挟みます。
ささみのはさみ焼き3種7
ささみのはさみ焼き3種8
ささみのはさみ焼き3種9
 今度は、焼き作業。
 オリーブ油を引いて中火に熱したフライパンへ先程のささみを並べて焼き、焼き目がついたらひっくり返してフタをし、じっくり蒸し焼きにします。
 その間、他のオリーブ油を引いたフライパンでは輪切りにしたズッキーニを両面ともソテーし、塩こしょうで軽く味付けしておきます。
ささみのはさみ焼き3種10
ささみのはさみ焼き3種11
ささみのはさみ焼き3種12
 ささみも具も中まで火が通ったらお皿へ一個ずつ盛り付け、傍らに付け合わせのズッキーニを添えれば“ささみの3種類のはさみ焼き”の完成です!
ささみのはさみ焼き3種13
 梅干しの爽やかな香りや海苔の磯風味、味噌の香ばしい風味が混然となって漂い、見た目もさることながら匂いだけでもお腹が鳴ります。
 ささみのチーズはさみ焼きはよく見かけますが、梅味やみそ味は食べた事がありませんので、どういう仕上がりになっているのかとても楽しみです。
ささみのはさみ焼き3種14
 それでは、焼きたての内にいざ実食!
 いただきまーすっ!


 さて、味はと言いますと…同じささみでもかなり違う旨さ!シソがパリッと破れる時の食感や、チーズのトロトロした舌触りがたまりません!
 焼いた時に出来た焦げ目の香ばしさと、しっとり蒸されてジューシーになった柔らかい肉質が美味で、噛むごとに中の具と共に肉汁がジュワッと溢れます。
 梅塩昆布は、梅干しのすっきりした酸味と昆布の奥行きのある出汁、そして蜂蜜のこっくりした甘味が加わり、蜂蜜梅風のまったり甘酸っぱい味付けになっています。
 梅だけだったらさっぱりしているという印象だけで終わっていましたが、塩昆布の旨辛い塩気のお陰で味の輪郭がよりくっきりし、シンプルながらも深い出来栄えでした。
 塩昆布のコリコリした口当たりがいいアクセントになっています。
ささみのはさみ焼き3種15
 こしょう味噌は、オーソドックスな味噌味と思いきや後からビリッとくるこしょうのドライな辛さが洋風な感じで、一番意外性がありました。
 結構濃いめですが、シソの風味が効いている為さほどくどくありません。
 「なす抜きのあっさりした鍋しぎ風」と言いたくなる王道な味噌炒めっぽい味付けですが、砂糖や味醂の代わりに蜂蜜を使っているおかげでどことなくあっさりして品があるのが特徴的で、おかずというよりは酒肴的一品でした。
ささみのはさみ焼き3種16
 海苔佃煮マヨは、海苔佃煮の甘辛さとマヨネーズのまろやかなコクが組み合わさって生まれたこってりクリーミーな味わいで、一番濃厚。
 淡白なささみにマヨ&チーズがたっぷり油分を足し、胸肉ともも肉の中間くらいな食べ応えを演出しているのが見事で、磯の香りがぷーんと漂うせいか思ったよりも和風だと感じました。
 例えるとするなら「極力ヘルシーにした揚げないチーズカツ風~照りマヨ味~」というイメージです。
ささみのはさみ焼き3種17


 個人的に一番好きだったのは飽きが来ない梅塩昆布ですが、胡椒味噌はどのお酒にも合う感じ、海苔佃煮マヨネーズはビールとご飯にバッチリな感じがそれぞれ気に入りました。
 マヨネーズとささみが合わさるとここまでボリューム感が出るのかと感心しましたので、何かに応用できれば…と勉強になった再現でした。

P.S.
 キンメさん、先日はコメント欄にて誤った個所のご指摘をして下さり、誠にありがとうございます。単行本の帯にあった「1582年⇔2015年Wでうまい!!」という売り文句を参考にしてそのまま書き写したのですが、文中をよく確認すると「1820年」が正解でしたので訂正しました。ご協力感謝いたします。


●出典)『まかない君』 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『銀平飯科帳』の“江戸風炭火焼き職人うどん”を再現!

 最近飲みに行く事が多くなり、必然的に色んなお店で様々なタイプのシーザーサラダを見る機会が増えています(←自分も含めて三十歳目前の知人が多い為、なるべく野菜を取ろうと悪あがきしているのが原因)。
 刻んだ茹で卵やアンチョビが入っているタイプ、卵がない分チーズがふんだんに使われているタイプ、ベーコンが厚切りで肉々しているタイプなど色々ありましたが、やはり温泉卵が乗ったオーソドックスなタイプが一番美味しく、オリジナルを超えるのはとても難しい事なんだな~と痛感しています。

 どうも、最近知って大好きになったギャグ漫画・『ラブラブエイリアン』のおかげでシーザーサラダを平静な気持ちで眺められなくなった当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『銀平飯科帳』にて主人公・武藤銀次さんが江戸時代で作った“江戸風炭火焼き職人うどん”です!
江戸風炭火焼き職人うどん図
 『銀平飯科帳』とは、幼い頃から鋭い味覚を持ちながらも忍耐が続かず全てが中途半端になっている惜しい料理人・武藤銀次さんが、某稲荷神社にある不思議な井戸を通って江戸時代と現代を行き来できるようになり、自身が経営する潰れかけの創作居酒屋を盛り返す為、江戸時代で様々な料理のネタを仕入れてはお店で出していく日々を描いた江戸グルメ漫画です。

 確かな舌と勘の良さを持っているのに、料理をするのに必要不可欠な基礎知識や技術がないばかりにとんちんかんなゲテモノ系創作料理しか作れなかった銀二さんが、江戸時代で料理人としての「土台」を少しずつ手に入れ、ちゃんとした創意工夫の料理を作れるようになるまでに成長していく過程が面白いです。
 あと、江戸時代ではポピュラーだったものの、今ではすっかり廃れてしまった古き良き調味料や料理が分かりやすく説明され、更にどのように応用するのかという具体的なアレンジレシピまで細かく紹介されているのが読んでいて勉強になり、日常のご飯作りにも役立つのが嬉しいです(←煎り酒にオリーブ油を足し、サラダのドレッシング代わりにするアイディアには感心しました)。

 日頃お調子者でいい加減な性格ではありますが、危うく役人に突き出されかける・抜き身の刀を突きつけられる・江戸時代に閉じ込められかける(!?)という恐ろしい目にあっても、天性の明るさや柔軟な発想力を失わない銀次さんは読んでいて好感が持てますので、続きが楽しみな作品です。
『銀平飯科帳』 河合単/小学館
 なお、江戸時代で出来た初めての知り合いである長谷川主税・長谷川宣茂兄弟と銀次さんとの関係も、何気に目が離せません。
 実はこのお二人、かの有名な『鬼平犯科帳』に出てくる主人公・長谷川平蔵のお孫さんで、双子の弟である宣茂さんは武芸はからっきしなものの得意な料理の腕を活かし、膳奉行を勤めています(←ちなみに、時代設定は1820年)。
 と言っても宣茂さんは本当は女性で、味覚を失ってしまった兄・主税さんの代わりにお家断絶を防ぐ為男になりすまして役目を継いでいるのですが、最近は将軍・家斉から「料理が単調でつまらない」「新鮮味がない」と言われている上、祖父が昔作った江戸中にある料理店の番付表を最新版に更新して欲しいという難題まで出されており、困っている所に現れたのが銀次さんとの事でした。

 男装して固い言葉でしゃべってはいるものの、隠しきれないその美しさに銀次さんは内心ドキッとしており、赤面しながら「オレは男には興味がない…はずだ!」と困惑しているのが、おかしいやら気の毒やらで苦笑します『FF5』で女と知られる前のファリスが眠っている時、その寝顔にバッツとガラフがドキドキしながら見惚れていたシーンを思い出しました;)。
 しかし、銀次さんには現代で密かに片思いしている女性・葉瑠さんがいますので、今後どちらをヒロインとして進展していくのかちょっと気になる所です。
あの有名な鬼の平蔵の血を引く兄妹と江戸時代で出会い、様々な経験をします
 今回ご紹介するのは、第7話「炭焼き麺」で、銀次さんが何とか江戸時代の材料で再現できないかと試行錯誤して生み出した創作料理・“江戸風炭火焼き職人うどん”です!
 作り方は簡単で、菜種油・にんにく・長ネギを炒めた所へ茹でたてのうどんを加えてざっと混ぜ、酒粕・うどんの茹で汁・卵黄・塩・こしょうを混ぜて作ったソースの入ったボウルへ投入して手早く和えてお皿に移し、最後に粉チーズと粗挽き黒こしょうを飾り付けたら出来上がりです。

 ポイントは、酒粕はうどんの茹で汁でよく溶いてから他の材料と合わせること、ソースに火が通りすぎないよう気を付けること、それでいてうどんの余熱でソース全体にとろみがつくようにすることの三つで、初見時はたったこれだけでカルボナーラもどきが作れるとは…と驚いたものです。
 元々最初は牛乳で作る予定だったのですが、宣茂さんのうっかりミスで全部こぼしてしまい、何とか他の物で代用できないかと銀次さんが色々試してみた結果、一番クリーミーに仕上がったのが酒粕だったとの事。
 正直、初めて読んだ時は「いくらなんでも…」と半信半疑でしたが、ネットで検索した所、驚くべきことにゆるく溶いた酒粕はチーズに近いコクがあるのでカルボナーラのベースにするのは勿論、生クリームや牛乳の代わりに他の料理に使ってみても合うとあちこちで書かれており、感心しました。

 銀次さん曰く、「ベーコンがない分、ニンニクで旨味を補いました」だそうで、一体どんな味になるんだろう…と興味津々になったのを覚えています。
牛乳の代用品を探して色々試作した結果、何と酒粕が一番ドンピシャだったのだとか
 先日、いい酒粕を手に入れたので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピがきっちり記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、ソースの用意。酒粕を入れたボウルへうどんの熱い茹で汁を加え(←ゆるくなり過ぎないよう、ご注意!)、泡立て器でよーく溶きます。
 やがて固形の酒粕が消え、全体がトロンとしたソース状になってきたら卵黄を投入してしっかり混ぜ、塩とこしょうで味を調えます。
 これで、ソースは出来上がりです。
 ※うどんの種類は、冷凍のやや細めな讃岐うどんが一番合っていましたので、そちらを推奨します。
江戸風炭火焼き職人うどん2
江戸風炭火焼き職人うどん3
江戸風炭火焼き職人うどん4
 次は、炒め作業。
 菜種油を引いて弱火で熱したフライパンへみじん切りにした長ネギとにんにくを入れ、じっくり炒めて香りを引き出します。
 そこへ茹でたてのうどんを投入し、手早くかつまんべんなく油がなじむよう混ぜ合わせ、香味野菜ごとうどんをソースの入ったボウルへ加えて急いで絡め、卵が固まらないようにしつつ余熱でとろみをつけます。
江戸風炭火焼き職人うどん1
江戸風炭火焼き職人うどん5
江戸風炭火焼き職人うどん6
 ソースにカルボナーラみたいなとろみと艶が出てうどんに絡みきったのを確認したらお皿へ盛り付け、上から粉チーズと粗挽き黒こしょうを散らせば“江戸風炭火焼き職人うどん”の完成です!
江戸風炭火焼き職人うどん7
 香りはさすがにちょっと違いましたが、パッと見は本物のカルボナーラそっくりで、酒粕だけでこんなに似せる事が出来るとは…と驚きを隠せませんでした。
 透明感のある艶やかなうどんに、淡いクリームイエローのソースがゆるゆるに絡まっているのが美味しそうで、否が応にも味への期待が高まります。
江戸風炭火焼き職人うどん8
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~す!
江戸風炭火焼き職人うどん9


 さて、味はと言いますと…本当にクリーム系のパスタソースに仕上がってて衝撃!トロンとしているのにサラッと口溶けのいいとろみが癖になります!
 酒粕特有のフルーティーで目眩がしそうなくらい強い吟醸香が効いた和風カルボソースを、ツルツルモチモチしてしっかりとコシのある太いうどんが力負けする事なくがっちり受け止め、調和していました。
 同じ発酵食品のせいか卵黄と合わさると、まるでチーズと牛乳を足して二で割ったような不思議な旨味が舌でとろけます。
 長ネギのねっとりした自然な甘さと、酒粕の滋味深くてこっくりした甘さが渾然一体となり、一般的なカルボナーラよりもまったり甘辛い味付けになっているのが特徴的で、どことなく優しい味わいに癒されました(←新米をよく噛んだ時に感じる、あのミルキーな甘味に近いです)。
 この甘やかなソースを、黒胡椒がピリッと引き締めてくれるのがバランスがよかったです。
 にんにくのガツンと来る濃い味と組合わさった結果、ベーコンや生クリームに匹敵するクリーミーなコクが生まれていますが、それよりも遥かにすっきりして胃にもたれない爽やかな後口が特徴的でした。
 正直、酒粕だけだったらここまでそっくりにならなかったと思うんですが、粉チーズがまろやかな丸みと乳製品ならではの風味をプラスしたおかげで巧みに物足りなさがカバーされ、より完成度が高まっているのがナイスです。
 カルボナーラのこってり感と、釜玉うどんのあっさり感が両立したような面白い一品で、何と冷めても美味しさはそのまま持続するのに感動しました。


 母に試食してもらった所、最初の一口二口では「このカルボナーラおいしいね!」と酒粕が入っている事には全く気づきませんでしたので、牛乳やチーズの代用品として本当に使えると思います(←ただし、食べ進めると酒粕の風味はすぐに分かります)。
 パスタやペンネに絡めても美味ですが、個人的にはうどんの方が相性抜群に感じましたので、是非一度は試して頂きたいです。
 あと、これはわざと冷ましてみても冷製パスタ風としていけますので、そちらの方も声を大にしておすすめします!

●出典)『銀平飯科帳』 河合単/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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