『華中華』の“ペペロンチーノしらすチャーハン”を再現!

 東京に滞在していた時、『孤独のグルメ』Season5の第一話でご紹介された焼肉屋・「寿苑」さんで夕食をとった事があるんですが、五郎さんの言う通りおいしすぎて一同感動しました。
 タン塩は分厚いのに柔らかくてごま塩ダレとぴったり、上カルビは濃厚でジューシー、キムチも辛さと酸味が丁度良く、どれも絶品だったんですが、中でも頭一つ抜けていたのがガーリックハラミ!
 柔らかいのにしっかりした弾力があり、噛めば噛むほどコクのある肉汁がジュワジュワといつまでも溢れ出てくるのがこの上なく美味で、「これは近い将来、絶対夫と一緒に食べに行きたい…!」と心の中で強く思いました。
 クーラーがないので全身汗だくになり、服を着たままシャワーを浴びたくなる程でしたが、時折通り抜けるほのかな風が肌に心地よく、お店の方々が親切で感じのいい接客をされていたこともあり、当管理人の中で一、二を争うほ程の名店として記憶に残っています。

 どうも、妹がお昼を自由に食べにいける部署にいた頃「孤独のグルメごっこ」をしていたと知り、間違いなく自分の姉妹だな…と実感した当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にて華ちゃんの元先輩・チビ太さんが新たに考案した“ペペロンチーノしらすチャーハン”です!
ペペロンチーノしらすチャーハン図
 前回、ハナちゃんが提案した三浦海岸チャーハンバトル大会は大盛況を博し、中でも明さんの海の家「楽々亭」は現状第一位になるという大成功を収めます。
 しかし、意外にも満点大飯店のビーチハウスはピタッと客足が止まり、お昼のかき入れ時だというのに閑古鳥が鳴く有様となってしまいます。
 その原因は、値段の高さ!
 「楽々亭」を始めとする他の海の家は平均六百円くらいでそこそこ手に取りやすいお値段なのに対し、満点大飯店のチャーハンは一皿千円と気軽に食べにくい価格設定で、高いお金を出さなくても色んなしらすチャーハンを食べられるようになった今、急に売り上げが落ちたのでは…とハナちゃん達は分析していました。
 確かに、たった数百円の違いでも桁が一つ違ってきたら途端に高く思えて買いにくくなりますので、これは大きいハンデだな…と読んでいて思いました。
 近年、大型連休でも家でのんびりコースや日帰りコースで済ませるご家庭が大半を占め(興味深い統計がありました)、海辺で遊ぶ時もあらかじめスーパーなどで購入した飲食物で済ませる傾向にあるくらい各家庭の財布の紐は固くなっていますので、むしろチャーハンバトルが盛り上がっただけでも御の字だろうな…としみじみ思いました;(←持ち込みに厳しい印象のディ○ニーも、最近はペットボトル飲料の持ち込みをなし崩し的に黙認しているみたいですし、時代ですね…)。
 尚且つ、島野料理長が考えた熱い黒酢餡のかかった天津飯風のしらすチャーハンだと、真夏日で弱った胃にはヘビー過ぎるという弱点もあったそうで、改めて単に美味しいだけでは売れないんだな…と痛感しました(←そう考えるとBBQって凄いですね。熱くてボリュームもあって手間もかかるのに、安定の人気…やっぱり野外だと、みんなでワイワイ盛り上がれるタイプの料理が強いです)。
意外にも苦戦する満点大飯店の弱点を冷静に分析します
 そして折悪しく、思いがけず大イベントになった事を知ったマダム奈可子さんから「程ほどに勝つよう手伝ってきて」と派遣されて来た島野料理長にこの事態を知られ、チビ太さんは大目玉を食らいます。
 この時、チビ太さんは恐る恐る値下げを提案するのですが、「満点大飯店は値下げするような安いお店じゃないのは、よーく分かっているはずでしょ、チビ太」という島野料理長の言葉通り、今更ブランドイメージを下げるのは最もしてはいけない悪手だというのが満点大飯店の総意であった為、あえなく却下されます←約十年以上前に行われたハンバーガーや牛丼の値下げ戦争は、一度下がったブランドイメージやロイヤリティは簡単には戻らない、本来の適正価格で来てくれていた得意客が来店しなくなるなど色んな弊害がありましたので、気持ちは分かるような気がします)。
 そこで、偶然ビーチハウスへアドバイスをしに来ていたハナちゃんが提案したのが、満点大飯店が材料的にも技術的にも六百円で出しても不自然ではない新作チャーハンを代わりにお店に出すことで、その役をチビ太さんに任せてみては…とお願いします。
 当然、島野料理長は「何を言うの、この子はまだ半人前よ」と慌てて反対するのですが(←不甲斐ないけどかわいい息子にそんな負担はかけさせられない!と心配するお母さんチックな言い方で苦笑;)、少し前にチビ太さんが“ペペロンチーノ・チャーハン”という他にないオリジナリティのあるチャーハンを生み出したことを知るや否や、チビ太さんにそれとしらすを合体させた新チャーハンをすぐに試作するよう命じます。
以前、創作ペペロンチーノチャーハンを作った事を島野さんに伝えます。
 その際、チビ太さんが自分なりに考えて発明したチャーハンが、この“ペペロンチーノしらすチャーハン”です!
 作り方はお手軽で、オリーブ油・にんにく・赤唐辛子・塩・しらすを炒め合わせた所へご飯を入れてざっと混ぜ、仕上げに刻んだバジルの葉を加えて炒めたらもう出来上がりです。
 ポイントは、オリーブ油とバジルとしらすは多めに使ってそれぞれの風味が強く出るようにすること、最初ににんにくを炒める時だけ弱火でじっくりにして香りを出しつつ焦げないようにすることの二点で、材料と手順が少ない分こういう細かい所で味が左右されるんだろうな~と思いました。
 シンプルに塩だけで味付けしている分、どのしらすチャーハンよりもしらすの香りと味がより引き立ってそうですし、見た目もバジルの緑色がきれいでさっぱりしてそうなのがお客さんの気をひきつけそうな感じだな~と初めて見た時は感心したものです。
 その後、一口食べた島野料理長は「(チビ太さんに話しかけられて)うるさいわね。今、余韻にひたってるとこなの、邪魔しないで…」「悔しいけどこのチャーハンは本当に美味しいわ!」とチビ太さんの力を認めて“ペペロンチーノしらすチャーハン”を大々的に売り出し、見事三浦海岸チャーハンバトルで逆転優勝することに成功していました(^^)。
ペペロンチーノチャーハンにバジルを加え、さらに夏向けに!
 東京から帰る時、あるスーパーで新鮮なバジルの大容量サイズが安く売られているのを発見し(ザル一杯で299円!)、すぐさま購入して再現することを決めました。
 単行本には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います! 


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具の炒め作業。
 弱火に熱したフライパン(又は中華鍋)へ多めのオリーブ油と細かく刻んだにんにくを入れ、焦がさないようじっくり時間をかけながら熱を通します。
 やがて、にんにくのいい香りがたってほんの少しだけ色づいてきたら輪切りにした赤唐辛子と塩を加えてさらに火を通し、途中しらすを加えたら中火に切り換えてざっと炒め合わせます。
ペペロンチーノしらすチャーハン1
ペペロンチーノしらすチャーハン2
ペペロンチーノしらすチャーハン3
 しらすに油がなじんできたらご飯を投入してパラッとしてくるまでしっかり混ぜ合わせ、ご飯全体が油でコーティングされたのを確認したら塩気を微調整し、刻んだ新鮮な生バジルをたっぷり入れて手早く炒めます。
ペペロンチーノしらすチャーハン4
ペペロンチーノしらすチャーハン5
 バジルとチャーハンが混ざったらすぐに火からおろし、仕上げに丸く盛り付けて生バジルをトッピングすれば“ペペロンチーノしらすチャーハン”の完成です!
ペペロンチーノしらすチャーハン6
 生バジルの鮮やかな緑色とすっきりした香りがとても清々しい印象のチャーハンで、夏場に海の家で出されたら確かに見栄えがよくてインスタ映えしそうです。
 パスタなら間違いなくありな組み合わせですが、ご飯でも果たしておいしいのか…食べて確認してみようと思います!
ペペロンチーノしらすチャーハン7
 それでは、冷めない内にいざ実食!
 いただきまーすっ!!
ペペロンチーノしらすチャーハン8


 さて、味の感想は…シンプル・イズ・ベストな味わいで旨し!しらすとにんにくの相性がこんなにいいとは衝撃です!
 にんにくのワイルドかつパンチの効いた旨味と、しらすの磯の香りをまとった潮味が溶け込んだオリーブ油がご飯一粒一粒をコーティングしているのが何とも美味で、単純なのに噛めば噛むほど味わい深くなっていくのがたまりません。
 味付けはまんまご飯版ペペロンチーノという感じで、単純なようで奥行きのあるほんのりピリ辛なにんにく塩味が特徴的ですが、例えるとするなら「イタリアン仕立てのフレッシュバジルとしらすのガーリックライス」という印象で、より日本人好みに仕上がっているのがナイスです。
 卵やネギなどが定番の具が入っておらず他の具も少ない為、くどくて単調になるのではと心配でしたが、バジルのスーッと鼻を抜ける爽快な風味がチャーハン全体に行き渡っているせいかしつこさがなく、バジルの食感もザクザクシャリシャリと意外に存在感があったので、物足りなさはありませんでした(←逆に具が多いと味のバランスが崩れ、旨味が濃いご飯に集中出来なさそうなのでこれがギリギリのラインだったと思います)。
 最初の一口はにんにくが強いですが、食べ進めていく内にしらすからにじみ出る潮気を帯びた海の幸ならではのコクがどんどん色濃くなっていくイメージで、これはれっきとしたシーフードチャーハンだと感じました。


 味が濃い目なせいか、不思議と冷めてもそのままおいしく頂けました(←がっつりにんにく味ですので、残念ながらお弁当には不向きですが;)。
 女性受けしそうな見た目ですが、夫に試食してもらったところ意外と受けがよかったので、男性にもおすすめしたいチャーハンです。


P.S.
 kawajunさん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『じったんの時短レシピ』の“肉巻き谷中しょうが”を再現!

 先日東京へ行った際、様々な飲食店で飲み食いして食いしん坊万歳な生活を送っていたのですが、その時うっすら気づいたことがあります。
 それは、餃子の皮の厚さと焼き鳥のタレが福岡とは少し異なるということ!
 福岡は本格中華のお店でない限り餃子の皮はほとんどがピラッと薄く、焼き鳥のタレもどちらかといえばサラサラ系で肉に絡めてそのままパックに入れるという感じなのですが、気のせいか東京の餃子の皮はもうちょい厚めでむっちりめ、焼き鳥のタレも比較的濃い目でとろみもあり、パックに入れる時もお玉で注いでから渡してくれる感じで、当初は「些細だけど、何となく違う!」とびっくりしました(←数店しか食べ比べしていませんので、一概には言えないかもしれませんが…)。
 当管理人的にはどちらもおいしくて好みで、帰宅後しばらくは餃子も焼き鳥もダイエットを気にせずもっと食べればよかったな~と嘆息していました;。

 どうも、金子半之助の秘伝甘辛ダレと胡麻油の香りが効いた絶品江戸前天丼を食べて以来、「全ての天丼に半熟玉子天が標準装備されたらいいのに…」と真剣に考えている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『じったんの時短レシピ』にて傷心の珠里さんがあるお土産を使って作った“肉巻き谷中しょうが”です!
肉巻き谷中しょうが図
 二十×歳、彼氏いない歴三年半に一刻も早くピリオドを打ちたい珠里さんは、ある初夏の日に新しい男性と東京下町デートをします。
 実を言いますと、珠里さんはアクセサリー会社のチーフとして忙しい日々を送っている割には結構チャンスが多い方で、一巻から二巻にかけて少なくとも七回は出会いや恋愛のきっかけがあるなど、そこそこ恵まれている方(←某恋愛シュミレーションゲームばりにイベントが豊富だと思います)。
 今回デートする男性も、何と読者が知らない内に知り合って休日に二人きりで会う仲にまで行きついていたという、まさに時短の極みな進行をしており、初見時はそのあまりの展開の早さに目を白黒したものです(←個人的に、『究極!!変態仮面』で主人公が初期からいるお嬢様ヒロインではなく、途中から転校してきたサブヒロイン的チャイナ娘といつの間にか結婚していた時に近い衝撃でした)。
 しかし、何かしっくりこない事でもあったのか、デートも佳境に入ろうかという夕方近くにいきなり「…ごめん。珠里さんとは付き合えない…」と男性は告げて去ってしまい、登場ページ僅か半ページというあまりに時短過ぎる恋の終わりに珠里さんは呆然と立ち尽くします…。
 ちなみに、お二人が話していた場所は夕やけだんだんという夕焼けの絶景スポットで、この日も美しい夕焼けの光が階段を照らしていたのですが、失恋したばかりの珠里さんの目には眩し過ぎたようで、「夕日が目にしみるぜ…」と遠い目でたそがれていました(←失恋直後のヒタヒタと押し寄せて徐々に濃くなっていく絶望感と、次第に色を失っていく夕焼けのグラデーションって、どことなく似ていますよね…orz)。
 はたから見てると出会いが多いのは華やかで楽しそうですが、考えてみれば交際に至らなければ間接的にも直接的にもフラれる機会が増え続けるという事でもありますので、ありんこメンタルな当管理人だったらとっくの昔に押しつぶされてそうです;。
夕焼けだんだん名物の美しい夕日を、一人で見る羽目に…
 その後、大泣きしながら自宅に帰った珠里さんは「谷中ぎんざで手に入れたのは…このデートで手に入れたのは…彼氏じゃなくて谷中生姜だけ!!!」と叫び、涙を流しつつも失恋の痛みを癒す為に晩酌の準備をします(←何だかんだで既に立ち直りつつある珠里さんのたくましさを尊敬します;)。
 珠里さん曰く、「江戸時代は谷中の特産品だったんだよね…この<葉しょうが>というものは生でも食べられるほど…辛みも少ない!!」だそうで、勢いのあまり洗わずそのままパキィッとかじっていました(^^;)。
 調べたところ、谷中生姜は収穫時期がお盆に重なっていたのもあってお坊さんからお中元として贈られることが多かったらしく、その美味しさから「盆生姜」とも呼ばれ段々広まって有名になったとの事。
 ニンニク・タマネギ・ネギ・ニラ・ラッキョウのように力の出る野菜を禁止されていた中、生姜は強い風味で元気をつけてくれる貴重な香味野菜だったんだろうな~と色々考えさせられます。
 けれども、実は生姜は古代ローマで何と媚薬として使われていた恋愛ハーブだそうで(←中枢神経を刺激して全身の血行がよくなる=体が熱くなり恋の意欲もわいてくるという理屈で、現代のフランスでも普通に媚薬扱いされているのだとか…)、この知識が江戸時代に普及して禁止されてなくてよかったな~と思わず胸を撫で下ろしました;。
 この余計な豆知識を得て以来、谷中生姜を片手に下町デートというプランが色っぽく思えてなりません;。
江戸時代、谷中の特産品だったといわれる谷中生姜が唯一の戦利品
 この時、その谷中生姜を使って珠里さんが作ったおつまみが、“肉巻き谷中しょうが”!
 作り方はすごく簡単で、葉を切り落とし皮を取った谷中生姜の下部分に豚の薄きり肉を巻き付け、油をひいたフライパンで両面を焼いた所に醤油・みりん・砂糖を混ぜて作った調味液を入れて煮詰めつつ絡めたらもう出来上がりです!
 ポイントは、谷中生姜の皮を取る時はスプーンで優しく軽くこそげ取る程度に留めること、火入れは豚肉に火が通るくらいにしておくことの二点で、こうする事により生で食べられる生姜の旨さを存分に活かせるそうです。
 砂糖とみりんを一緒に使う上、原作レシピの割合だとなかなか甘めに仕上がりそうですが、生の谷中生姜という味の濃い食材と組み合わせるなら、それくらいがちょうどいいのかも…と思いました。
 実際に食べた珠里さんが言うには「甘☆辛ぁ!!」「わはは!タレの濃い味がしょうがのスッキリ感で中和され…ついつい手ののびるうまさ!」な一品だそうで、ビールにもってこいな味わいみたいでした(←日頃はキリンの一番搾りやサッポロ黒ラベルが好みですが、こちらの料理には珠里さんがセレクトした通りアサヒスーパードライのような辛口ビールが合いそうです)。
 作中にて描写されている「シャクシャク」という擬音がおいしそうで、読み返すたびにお腹がすいたものです。
豚肉のこってり味を生姜がすっきり緩和!ビールにぴったり!
 東京から福岡に帰る際、スーパーに並ぶ谷中生姜を見て「これだ!やっと挑戦できる!」と購入し、帰宅早々再現することにしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、谷中生姜の下ごしらえ。
 流水で谷中生姜の泥を落としつつ食べやすい大きさに折り、茎を約十センチ程残して切り落としたら、皮をスプーンで軽くこそげ取ります(←あんまり神経質に取りすぎなくて大丈夫です)。
 ここに、豚肉の薄切りをぐるぐるっと巻き付けておきます。
※作中にはどこの部位なのか明確な指定がありませんでしたので、豚ロース肉と豚ばら肉の薄切りをそれぞれ使ってみました。今回は味の違いを食べ比べてみたかったので別々にしましたが、両方巻いてみるのもいいかもしれません。
肉巻き谷中しょうが1
肉巻き谷中しょうが2
肉巻き谷中しょうが3
 次は、焼き作業。
 熱したフライパンに油を薄くひいて先ほどの谷中生姜を並べて焼き、片面に焼き色がついたらすぐにひっくり返してまたこんがり焼きます(生でも食べられる生姜ですので、肉に火が通りさえすればOKです)。
 豚肉が全面焼けたら、醤油、砂糖、みりんをよく混ぜ合わせて作った調味液を回しかけて煮詰めながら焼きます。
 この時、谷中生姜にタレを絡めるようにして焼くと見た目的にも味的にもいい感じになります。
※せっかく手に入れた東京ならでは食材、醤油の違いで味が変わったらいけないので、今回は甘くないキッコーマン醤油を使いました。
肉巻き谷中しょうが5
肉巻き谷中しょうが6
 全体にタレが染みたら火からおろしてお皿へ盛り付け、最後にフライパンに残ったタレをまんべんなくかければ“肉巻き谷中しょうが”の完成です!
肉巻き谷中しょうが7
 照りっ照りに仕上がった豚肉のこげ茶色に、谷中生姜の艶やかな紅色と鮮やかな緑色が美しく映え、見るからに食欲をそそります。
 味の記憶も残らないほど大昔、焼き魚に添えられていた小さいはじかみ生姜を食べた記憶はありますが、谷中生姜を食べた事は恥ずかしながら一度もない為、どんな味がするのかとても気になります…!
肉巻き谷中しょうが8
 それでは、焼きたてほやほやの内にいざ実食!
 いっただっきま~す!
肉巻き谷中しょうが9


 さて、味の感想は…日本の夏を象徴するような、キリリとした粋な美味しさ!これほど旬を感じる照り焼きはそうそうありません!
 生姜を丸ごと食べた事はなかったので正直怖かったのですが、確かに生姜らしいピリッとシャープな辛さはあるものの生でも全然いけるくらいのちょうどいい塩梅の辛味で、腹の底から力がわいてくる食べ味です。
 固いのにサクサクシャキッと簡単に歯が通り、瑞々しいすっきりとした汁気が噛むごとにジュワ〜ッと溢れてくる感じはちょっとヤングコーンに近いですが、そちらよりも圧倒的に実が詰まったような存在感の強い食べ応えは他に類をみない感じで、癖になりました。
 ここにやや甘めの甘辛照り焼きダレと、豚肉のジューシーで濃厚な肉汁が加わるとさらに生姜のすっきりした味わいが際立ち、後を引きます。
 スタンダードな生姜焼きとそっくりな味付けですので親しみはありますが、こちらの方が生姜の比率が大きい分より洗練された酒の肴へと進化しており、谷中生姜の旨味が強いあまり「生姜の豚肉添え」というような完全に主役が逆転してしまった観がありました。
 豚ロース肉だとしっとりあっさりした赤身肉が生姜を引き立てるヘルシー系の旨さ、豚ばら肉だとこってりしっかりした脂で生姜を引っ張っていく骨太な旨さで、意外と使う部位によって味が変化したのも面白かったです。
 一応お肉料理なのに、生の生姜を丸ごと使うせいか肉サラダともいうべきかなり爽やかな後口なのが印象的でした。


 生でもいけますが、当管理人的にはちょっとだけ熱が通った方がさらに食べやすい気がしましたので、こちらのレシピはまさにうってつけでした。
 たったあれだけの調理工程なのに、こんなにおいしくて栄養満点で、尚且つビールにもぴったり…福岡では手軽に入らないのがものすごく残念です(つд`)。


P.S.
 おもちさん、オーロラさん、???さん、kawajunさん、無記名さん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『じったんの時短レシピ』 岡村みのり/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『クッキングパパ』の“ドラオム”を再現!

 先日、妹や母と浅草でもんじゃを食べたのですが、コテを鮮やかに使いこなしながら土手作りをした妹の手際のよさに感嘆しました(←「カカカカカカ!」と鋭い音を鳴らしながらコテで具を刻んでいく姿は、OLというよりまさに熟練の職人!)。
 具は定番の明太子もちチーズで、絶妙な焦げ加減のパリパリ部分といい、お腹がいっぱいでも不思議とするする入るちょうどいい軽さといい、大好きになりました。
 ただ、そばで見ていてもんじゃは「反射神経のよさと器用さを求められるおやつ」だと実感しましたので(小さいコテで何度も自分の手を鉄板焼きしそうになったとろくさい当管理人は論外)、次に東京へ行く時までにはせめてコテくらいまとも使いこなせるようにならないと…と新たな使命感を感じたものです。

 どうも、胃袋の容量問題で結局頼まなかったガクトもんじゃ(GACKTさん考案のもんじゃ。牛すじ・ネギ・キムチ・辛みその組み合わせ)がずっと気になってて後悔している当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が休日に大平課長と息子さんに作ってあげた“ドラオム”です!
ドラオム図
 それは、荒岩主任がまだ若手で料理上手だという事実を隠していた頃のこと。
 同じ職場の上司である大平課長が、ある日喫茶店のショーケースでオムライスを見かけて以来、すっかり頭の中がオムライス一色になってしまいます←こういう「○○が無性に食べたい!」モードってすごく分かります…他の食べ物がどんなに美味しそうでも、目に入らなくなるんですよね。個人的に、カレー・お好み焼き・ラーメンなど味が濃いジャンク系な食べ物が多い気がします)。
 そこで、夕飯時に奥さんにお願いしたり、お昼タイムにお店で頼もうとしたりするんですが、家族からは「きゅうになにをいいだすのかと思ったら、オムライスだなんてーほほ…」「なーに小学生みたいなこといってんだよ、とーさん」と笑われてひっこめたり、たまたま居合わせた田中君に「課長、ここのAランチいーすよ。スープにコーヒーもついてるし」と勧められて断りきれなかったりとどうもタイミングが悪く、そのままオムライス心を満たされないままズルズルと数日が経過する羽目になります…。

 今でこそ、オムライスはコンビニや専門店で気軽に食べられるようになりましたので、こっそり食べるのも難しくなくなりましたが、このお話が掲載された昭和61年はまだそこまで普及しておらず、「子どもの食べ物=大人が食べてたら浮く」という感じの食べ物でもありましたので、大平課長もさぞかし居心地が悪かったろうな~と気の毒になりました;。
 気のせいかもしれませんが、今から数十年前は結構人の好みにうるさいというか、「男のくせに」「女のくせに」という考え方がまだまだ大手を振ってまかり通っていた感じで、それこそオムライス一つ食べるのも自由に出来ない雰囲気が根強かったように思います。
 けれども現在、グルメブームで食の多様化も進み、『孤独のグルメ』を始めとする一人飯ブームもあって「好きなものを好きなように食べていいじゃん!」 みたいな開放的な空気になってきており、食の好みを主張しやすい時代になっていますので、ある意味今が一番ご飯を一人でおいしく食べられる時代なのかもしれません。 
あるお店に見本として飾ってあったオムライスで昔を思い出します
 ちなみに、何故大平課長がそこまでオムライスを食べたかったのかというと、それは青春時代を彩る思い出の一食だった為。
 何でも貧乏学生時代、バイト料が入るとおんぼろアパートを飛び出して近所の大衆食堂で奮発して食べていたのが大きなオムライスだったそうで、二十数年経って仕事も家庭も落ち着いてきた今、妙に恋しくなって食べたくなったと荒岩主任に語っていました。
 がむしゃらで若さだけはあった時は当たり前で気にもしなかったことが、気が付けば遠くなっていて、いとおしむように懐かしく思い返すようになる…という機会は年を経るごとに当管理人も多くなっている為、大平課長の気持ちが分かるような気がしたものです。

 しかし、外食で何度も食べようとしても運悪く食べられなかった大平課長は一念奮起し、「そーだ明日の日曜うちのヤツでかけるってたな。昼にでも自分で作ってみるか」「そーだよ自分で作ればいーんだ、なあ荒岩くん!」「これでも学生時代は自炊してたんだからな。なーにオムライスなんてチキンライスを卵で包めばいーんだろ」とフラグ立てまくりの宣言をしていました。
 当然、オムライスの難しさについて熟知している荒岩主任も失敗の予感がヒシヒシとしていたようで、「私が作ってあげましょーかー(^∀^)/」と心の中でずっとうずうずしていましたが、結局その日はそのまま別れていました(←心の中ではフットワークが軽くて気さくで馴れ馴れしいなのに、口下手で臆病なのが邪魔して何も言えぬまま終わる…内弁慶あるあるですね、よく分かりますorz)。 
 確かにチキンライスは料理初心者でも簡単に作れますが、その「卵で包めばいーんだろ」がどんなに難しいか…何だったら包まないタンポポオムライスだって、キレイにおいしく作るのは最初どれだけ手こずるか…こりゃ~台所が荒れて帰って来た奥さん激おこパターンだぞと読み返していてヒヤッとしました;。
 失敗だらけで失意のまま取り掛かる台所の片付けは、料理の何倍もHPを削ります。
 けれど、面倒だからといって荒れたまま放置した台所は、命がとられることはありませんが心は死にます。

注文しにくいなら、自分で作ればいいと決意する大平課長でしたが…
 そして翌日、野球クラブに出かける息子さんの分と自分の分のオムライスを作ろうと大平課長は頑張るのですが、やっぱり卵をうまく包めずグチャグチャの焼き飯状になってしまい、焦ります。
 が、そこへ心配になってやって来た荒岩主任が「いや、ちょっとうちのヤツからオムライスのコツを聞いてきたので」(←いくら奥さんに詳しく聞いたとはいえ、すぐ作れるようになるものなのか?というツッコミはなしでお願いします;)と台所に参戦したおかげで、無事オムライスを完成させて大平課長を満足させていました。
 この時、荒岩主任が若くてまだ甘い味わいに郷愁を感じない息子さんの為に作ってあげたのが、“ドラオム”(ドライカレーオムライスの略)です!
 作り方は結構簡単で、にんにく・豚ばら肉・にんじん・玉ねぎ・ピーマン・パセリ・ご飯を炒めた所にカレー粉・醤油・ウスターソースで味付けしてドライカレーを作り、砂糖と塩を混ぜてバターで焼いた卵で包み、仕上げにパセリを飾ったら出来上がりです。

 ポイントは、卵は砂糖たっぷりで甘めに&ご飯はカレー粉多めで辛めにして正反対の味付けにすること、ご飯を入れた後は強火にかけてべちゃつかせないことの二点で、当初は「オムライスの卵に砂糖?!」と驚きましたが、たんぱく質の凝固を遅らせる力を持つ砂糖によってよりふわふわになって味もコクが生まれるそうで、感心しました。
 上にかけるソースがウスターソースだけというのも潔く、ケチャップを使うよりかえってあっさりして食べやすいかも…と思います。
 こういうオーソドックスな料理でも新たな発見があるのが『クッキングパパ』のすごいところで、読んで楽しく日常でもちゃんと役に立つのが非常にありがたいです。 
まだ若くノスタルジーを感じない息子さんには、ピリッと辛いドライカレーオムライスを!
 オムライスとドライカレーという組み合わせは以前から魅力的だと感じており、偶然材料も揃っていたので再現してみることにしました。
 作中には詳細なレシピもきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、ドライカレー作り。
 油をひいて弱火に熱したフライパンへみじん切りにしたにんにくを入れて軽く炒め、いい香りがしてきたら中火にして小さめにカットした豚バラ薄切り肉を加えて炒めます。
 肉から油分が出て脂身がカリッとしてきたら、みじん切りにしたにんじんを投入し、ざっと炒め合わせます。
『クッキングパパ』の“ドラオム”1
『クッキングパパ』の“ドラオム”2
『クッキングパパ』の“ドラオム”3
 そこへ、みじん切りにした玉ねぎを加えて透き通ってくるまで炒め、続けてみじん切りにしたピーマンとパセリを入れてさっと混ぜ合わせ、軽く塩とこしょうをふりかけます。
 ここで強火にして冷やご飯を投入して手早く炒め、味見をしながら塩加減を調整します。
『クッキングパパ』の“ドラオム”4
『クッキングパパ』の“ドラオム”5
『クッキングパパ』の“ドラオム”6
 ご飯に具と油が行き渡ってしっとりしてきたら、カレー粉、醤油、ウスターソースを入れて味付けし、しっかり混ぜ合わせます(←醤油とウスターソースは隠し味程度がいいですが、濃い目がお好きな方は加減して下さい)。
 これで、ドライカレーの準備はOKです!
『クッキングパパ』の“ドラオム”7
『クッキングパパ』の“ドラオム”8
『クッキングパパ』の“ドラオム”9
 次は、卵焼き&包み込み作業。
 よく熱したフライパンへバターを入れてなじませ、全部溶け切る前に砂糖と塩で調味してかき混ぜた卵液を一気に流し込み、菜ばしでさっと混ぜます。
 やがて、外側が焼けてきて内側は半熟状になったら、すぐに片側へドライカレーを半月状になるように乗せ(ラップであらかじめ成型しておくとやりやすいです)、お皿へ滑らせながら包みつつ移します。
 ※包むのに時間がかかると非常に焦げやすいので、あらかた卵に熱が通ったことを確認したら火は消してから作業した方がいいです。
『クッキングパパ』の“ドラオム”10
『クッキングパパ』の“ドラオム”11
『クッキングパパ』の“ドラオム”12
 オムライスを成型し終えたら上からウスターソースをかけ、最後に傍らへパセリを飾り付ければ“ドラオム”の完成です!
『クッキングパパ』の“ドラオム”13
 原作通りのドーンとしたボリュームを出そうと四苦八苦した結果、なんとも不恰好なおばけオムライスに;。
 ソースがケチャップではなくウスターソースなのも見た目的にちょっと寂しい感じで、この時ばかりはパセリ様の鮮やかな緑色に感謝しました。
 しかし、肝心なのは味!果たしてどんな感じなのか…ワクワクします!
『クッキングパパ』の“ドラオム”14
 それでは、冷めない内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
『クッキングパパ』の“ドラオム”15


 さて、味の感想は…甘い辛いのバランスが絶妙で美味!まさに大人向けの洋食で、レストランというよりは昔の喫茶店を連想させる粋な味わいです!
 たっぷり入った野菜の凝縮された甘い旨味エキスや、ウスターソースの複雑な香辛料が何とも言えない深みを出しているせいか、即席とは思えない程コクのある本格的なドライカレーに仕上がっています。
 淡白な鶏肉ではなくジューシーで濃い肉汁がでる豚バラ肉、そしてガツンと力強い風味のにんにくを使っているおかげでよりパンチがあって切れ味の鋭いピリ辛味になっており、食べ応え満点な味付けになっていました。
 正直これが塩味の卵だったら飽きるというか口の中が疲れてきたと思うのですが、こちらは関東風の卵焼きのような昔懐かしい優しい甘味とバターの艶かしい風味が効いた、まるで西洋菓子のようにとろけそうなふわふわ半熟卵で、辛味を柔らかく包みこんでクリーミーに緩和させ、程よい甘辛さになっていたのが良かったです(←炒り卵と肉そぼろの丼を食べる醍醐味に似ている気がしました)。
 にんじんのカリカリした心地いい歯触り、パセリの香草らしい清涼な風味、ピーマンのほろ苦さとジャクッとした口当たりがいいアクセントになっており、後を引く味わいになっているのもナイスです。
 あと、当初はウスターソースをかけるだけなんて乱暴だと思ったんですがこれがぴったりで、ドライでスパイシーなカレーと甘やかな卵の旨さを損なわずスカッとした酸味の刺激だけプラスしているのに感心しました。


 オムライスに甘い卵がこんなに合うとは予想もしていなかった為、目からうろこでした。
 夫も初めてだったそうですがすごくおいしいと喜んでおかわりまでしていましたので、大人の男性相手でも十分通用する組み合わせだと思います。
 ケチャップ味のチキンライスだとまた印象が違いそうで面白そうですので、近々実験がてら作ってみるつもりです。


P.S.
 kawajunさん、てけとうさん、キンメさん、ちやまさん、銀猫さん、温かいお言葉を下さりありがとうございます。
 ちょうど留守中に大雨が直撃する形になったのですが、幸い自宅、両実家、親戚宅に被害はありませんでした…しかし、今回の甚大な被害には心が痛んでおります(←もう大分昔になりますが、大雨や台風で自宅に被害が出た事があります)。
 西日本で大雨被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『紺田照の合法レシピ』の“あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-”を再現!

 実は現在、今年の秋に結婚する妹から誘われ、母と一緒に東京の妹の家へ遊びにきています(←夫は仕事を休む訳にいかず、猫たちとお留守番をしています)。
 妹が東京の学校へ進学した頃から、毎年泊まりにこないかとお誘いは受けていたのですが、何やかんやでバタバタしている内に年月は過ぎ、ようやく一人暮らし最後の年に遊びに行く事が出来ました;。
 とりあえず、約十五年ぶりくらいにディズニーシーへ行ってみる予定です(「海底2万マイル」や「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー」が好きですが、母からは「タートル・トーク」を勧められています)。

 どうも、空港から目的地に向かうまでのリムジンバスの乗車後30分後のムードが完全に「遠足の帰りのバス(みんな疲れて寝て静か)」でノスタルジーに浸った当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『紺田照の合法レシピ』にて紺田君がある雀荘での出来事をヒントに生み出した“あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-”です!
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-図
 ある日、組の経営する雀荘の店長から「厄介な客が連日バカ勝ちしている」「絶対にイカサマしてますよ」と報告を受けた紺田君達は現場に急行するのですが、そこには明らかにヤバイ感じの男がおり一同をびびらせます。
 その男の名前は蛍烏賊 正…今までに一度もサマを見破られたことがない凄腕で名の通ったイカサマ雀士で、挑んだ者を必ず破滅するまで徹底的に破滅させる事から、ついたあだ名は「搾り鬼」。
 この日は手術器具一式まで持参し、「君達が勝てばチャラの大チャンス!そして負けたらこコレで臓器を摘出していく!まずは肝臓あたりから…これでとことんまで搾り合えるって訳♪」と危ない提案までしており、その場の人間を完全にドン引きさせていました(全く関係ないですが、名前の響き的に『男坂』の喧嘩鬼を思い出しました。まあ、あちらも山中を通る人に喧嘩をしかけては敗者の生首を引きちぎって食べてしまう伝説を持つなかなかの猟奇キャラですので、ある意味似たようなものかもしれません!←雑すぎるまとめ方)
 しかし、紺田君は冷や汗一つかかずに「俺にやらせてください」「火中の栗は早く拾わねば…店と彼らの破滅は避けられないかと…」(←どんな緊迫したシーンでも毎回食べ物を絡めた決めセリフを言う料理好きの紺田君、余裕ありすぎです)と勝負を受け、早々に席についていました。
 正直、会長・組長・若頭から非常に可愛がられている紺田君を鶏みたいにさくっと壺抜きしようものなら、いくら同意の上での勝負でもただでは済まされないと思うのですが…知らないって恐ろしいことですね…((((;゜Д゜)))。
見るからにヤバイ勝負師・蛍烏賊氏の顔は、某賭博漫画の某社長に似ています
 こうしてお互い絶対に負けられない麻雀対決が開始されるのですが、何と紺田君、麻雀を打つのは実は今回がほぼ初めてだと読者だけに暴露(←その時、あんこに電流走るっ…!)。
 とはいえ、かの有名な麻雀漫画『アカギ ~闇に降り立った天才~』に出てくる天才博徒・アカギも13歳で初勝負に挑んだ時は同じく素人で、知っているのは簡単なルールのみで役など一切知らない状態でも悪魔的頭脳で勝てていましたので、「冷静な性格もチートな能力も二人は似ているし、もしかしたらいけるかも…!?」と当初は思ったのですが、次のコマで普通に大負け寸前まで追い込まれており、ずっこけました;。
 料理に関しては狂気の沙汰じゃない才能があるんですが、どうやらそれと博打とは別問題だったみたいですね(←当たり前)。
 考えてみれば、紺田君は後々ゲームも歌も壊滅的に下手なことが判明していますし、遊びにまつわることは軒並み相性が悪いのかもしれません…。

 けれども、紺田君は持ち前の洞察力で一緒に麻雀を打っていたお客さんが蛍烏賊さんとグルであることを見抜き、当たり牌を大量に手に隠しているのを発見して見事イカサマを破ります。 
 何故分かったかといえば、それは指の不自然さ!
 この時、蛍烏賊さんの仲間は板前風の変装をしていたのですが、水と火を多用する料理人にしては手荒れがなく爪も異様に長かったのが気になったそうで、何故そんな指をしているのか考えたらおのずと答えは出たのだとか…まさに、圧倒的閃きっ…!!
 おかげで雀荘は守られ、霜降肉組も面目を保ち、蛍烏賊さん達も別の場所にいなくなり(きっと「めっ!」って軽く怒られるだけですよね☆)、紺田君はまた一つ手柄を立てるのでした。
 それにしても、ギャンブルの知識がなくて麻雀も弱い主人公が料理の知識を活かしてイカサマを見破るなんて前代未聞な事件、後にも先にもこの漫画だけだと思います;。
決め手は、料理人の割につめが長く手あれがない手が不自然だったこと…手だけに
 その後、紺田君は蛍烏賊さんの「まずは肝臓あたりから…」という言葉であん肝を、「麻雀牌を見ていたら食べたくなってしまった」という理由で押し寿司を連想し、夕食に新作創作料理を作ります(←発想が小学生男子みたいに無邪気で和みます)。
 それが、この“あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-”です!
 作り方はそこそこ手が込んでおり、ラップを敷いた型へ汁気を切った水煮のあん肝を入れ、その上からカボス果汁・刻んだみょうが・塩もみしたきゅうりをを混ぜてさっぱり仕立てた酢飯を詰めて形を整え、仕上げにカボスの果汁・醤油・みりん・出汁・ゼラチンで作ったカボスジュレを乗せたら出来上がりです。
 ポイントは、あん肝水煮は缶詰使用というイカサマで失敗を極力避けること、酢飯の形を整えるときはラップ越しに上からそっと押さえ決して力任せにしないこと(←拷問成型は強引にするより、一見ソフトな方が人も寿司もかえって効果的だそうです)の二点で、美味しさの為ならどんな手でも使う紺田君の理念が反映されているな~と思いました。
 酢飯にもジュレにもカボスを使って味に統一感を出す工夫をしているのも流石で、毎度ながら紺田君が若干18歳で現役高校生であることを忘れてしまいそうになります。

 実際に食べた紺田君曰く、「濃厚なあん肝と爽やかなカボスの風味がベストマッチ」「やはりレバー界で一 二を争う旨さという噂は本当だったようだ」「この男…肝麻雀の雀鬼…!!」な出来だったとの事で、あん肝のポテンシャルの高さに感動したようでした。
 当管理人にとって、あん肝といえば『美味しんぼ』の山岡さんが「フォワ・グラよりうまい」と言ったシーンが印象強いのですが(黒歴史ゲームの「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」の迷呪文も同時に思い出します;)、紺田君も『美味しんぼ』で予習していたのでしょうか…何だか親近感がわいてきます。
この男…どこまでいっても料理好き…っ!圧倒的食べ物好き…っ!!
 紺田君の言う通りあん肝は生も缶詰も結構いいお値段だったので躊躇していたのですが、どうしても食べてみたかったので思い切って再現することにしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、酢飯の準備。
 炊飯器へ研いで水気をきったお米、お酒、昆布、規定量より少なめのお水を入れ、数十分放置してお米に水分を吸わせた後に炊きます。
 炊けたら昆布を取り出し、すぐにカボス果汁、塩、砂糖、お酢を電子レンジにかけて混ぜて作った合わせ酢を回しかけ、うちわで風を送りながらしゃもじで切るように混ぜます。
 お酢がお米になじんで荒熱が取れたら、いちょう切りにして塩もみしたきゅうりと千切りにしたみょうがを投入してざっくり混ぜ、そのまま人肌くらいの温度になるまで落ち着かせます(←濡らした後に絞った手ぬぐいかラップを被せて保存します)。
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-1
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-2
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-3
 次は、カボスジュレ作り。
 小鍋へカボスの果汁、醤油、みりん、出汁を入れて一煮立ちさせ、火から降ろして粉ゼラチンを加えてかき混ぜたらバットへ流し込み、そのまま冷蔵庫で冷やし固めます(←熱い内に入れると他の食材が腐りやすくなりますので、必ずある程度冷ましてからしまってください)。
 ジュレが固まったら、スプーンなどで小さく刻むようにして砕いておきます。
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-4
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-5
 ここまできたら、いよいよ成型作業。
 ラップを敷いた型(パウンドケーキ型が使いやすいです)へ、缶から出して汁気を軽くきったあん肝を並べ、その上に酢飯を乗せてさらにラップを被せ、手でそっと押さえつけてなじませます。
 あん肝と酢飯がくっついてうまく成型できたらひっくり返し、ラップごと切り分けてお寿司だけ取り出します(←このほうが形が崩れにくかったです)。
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-6
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-7
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-8
 お寿司を数切れお皿へ移し、その上から砕いておいたカボスジュレを飾りつければ“あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-”の完成です!
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-9
 こっくりした色合いのあん肝を、キュウリの緑色とみょうがの紅色が美しく引き立てており、見た目でも楽しめるお寿司に仕上がっています(←色が似ているせいか、一瞬ウニの押し寿司に見間違えました;)。
 少量だけならまだしもこんなに大きいサイズのあん肝を食べたことはなく、それもジュレで味付けしたものは初めてな為、どんな感じのお寿司になっているのか非常に楽しみです。
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-10
 それでは、お寿司にジュレを絡ませつついざ実食!
 いただきま~すっ!
あん肝の押し寿司-カボスジュレをのせて-11


 さて、味の感想は…舌の味蕾がガツンと花開く贅沢な美味さの寿司で衝撃!さすが味にうるさい山岡さんに贔屓されるだけのことはある食材です!
 フォアグラに匹敵するほど猛烈に重厚なコクと、鶏の白レバーに引けをとらない甘味を帯びた気品ある脂分を兼ね備えており、確かにレバー界の大御所といった風格があります。
 この強烈にこってりした味わいのあん肝に、意外にもカボスの和を感じさせるさっぱりした酸味の料亭風酢飯が相性ぴったりで、存在が食われる事なくきっちり両立していました。
 きゅうりのパリパリ感、みょうがのシャリシャリ感が小気味いいアクセントをプラスしているのがナイスです。
 初めは何故タレをジュレ状にするのかわかりませんでしたが、液体だとすぐに滴り落ちてあん肝に十分な味がつかないところを、ジュレはプリプリねっとりトロリジュワ~ッと徐々に官能的にとろけ、あん肝に力負けせずしっかり味付けしてバランスがよかった為、なるほどと納得しました。
 カボスのキリッと爽やかな風味が生きたポン酢味ジュレとあん肝が組合わさると、まるで「高級感溢れる夏向け冷製あん肝ポン酢蒸し」というイメージで、はまりそうです。
 正直そのままだと缶独特の酸化したような癖があるのですが、カボスジュレがまんべんなく絡み付いて臭みと苦味を消し、香味野菜の清涼な香気が効いた酢飯が後口をさっぱり洗い流すので極力旨味だけが残るようになっており、よく考えられた料理だなーと感心しました。


 今まで色々食べてきたジュレ料理の中で、一番ジュレの形状である必要性を実感させられた一品でした。
 このカボスジュレはお寿司には勿論、お刺身、サラダ、冷奴の味付けにも使えそうですので、今後も使っていきたいな~と思いました(←カボスを除いて醤油味オンリーにするなら、トロとかハマチとか脂が濃くて液体をはじくお刺身にすごく合いそうです!)。


P.S.
 おにぎりさん、らむねさん、拍手コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『紺田照の合法レシピ』 馬田イスケ/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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