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『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”を再現!

 その昔、たらこパスタが誕生したのは老舗パスタ専門店<壁の穴>が、常連客の「キャビアを持ってきたので、これでスパゲッティを作ってくれ」という要望に応えて作り、もっと安価な物で似たようなパスタを作れないかと偶然試したのがきっかけだと知り、「こんなにおいしいのに、最初は代用品扱いだったんだ!」と驚きました。
 まるで、ビーフシチューを日本で再現しようとして代用品で無理やり作ったのが肉じゃがの発祥だったというお話みたいだな~と思います;。
 ただ、どちらも共通しているのは今や本家に勝るとも劣らない定番料理になっている所で、これなら本歌取りされた立場の国の方々にも許していただけるんじゃないかな?と勝手ですが感じました。

 どうも、イタリアに冷製パスタはないと聞いた時、「日本で例えるなら、水で洗った冷やご飯でサラダを食べるような感覚になるからかな?」と空想した当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任がティートさんの彼女・ジョールジャーさんの為に作った“荒岩流冷やしスパゲティ”です!
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”図
 『クッキングパパ』に初期から登場しているキャラは数多くいますが、その中でもかなり初めからいるのが、イタリア人のティート・チョッタさん(←何と、実の妹の味知さんやみつぐ君よりも先に登場しています)!
 単行本二巻で、金丸産業と業務提携しているロメオ・アルフ社の担当者として挨拶をしに来て、ひょんなきっかけで“本場イタリアのスパゲティ”を一緒に作って以来荒岩主任達とは大の仲良しで、家族ぐるみのお付き合いをしています。
 陽気な性格で決して悪い人ではないものの、困った事に超がつく程の女好きで、独身だった頃の夢子さんを「デートシマショーッ!」「心カラ愛シテマース!!」と積極的に口説いたり、クラブのお姉さん達と遊びまわったりとやりたい放題でしたorz。
 けれどもその後、結婚してマリアちゃんという女の子が生まれ、金丸産業にもやっとコンプライアンスの強化という近代化の波が押し寄せた事もあり(←おかげで新入社員だった頃のルリちゃんが助かってました;)、ティートさんの女好きも少しは落ち着いていました。
 ちなみに、虹子さん・けいこちゃん・種ヶ島さんら三人の美女もボディタッチされそうになっていましたが、虹子さんは頭に拳骨して「気安くさわんないのっ!!」と笑っていなし、けいこちゃんは顔はにこやかでも「甘いっ!あたしにゃ亭主も子どももいんの!!」とおぼんを脳天に叩きつけて返り討ちにしたり、種ヶ島さんは「キャーっ!!」と叫びつつ背負い投げで躊躇なくふっ飛ばしたりなどなかなかバイオレンスにかわしており、ティートさんは結構命がけで女性にアタックしていたんだな~とその熱意と根性に感心したものです;。
実はかなり初期から登場していたイタリア人のティート・チョッタさん
 今回ご紹介するのは、後にティートさんの妻となるイタリア人女性・ジョールジャーさんが初登場した時のお話。
 荒岩主任との打ち合わせ中、いつも通り商談そっちのけで夢子さんに言い寄っていたティートさんでしたが、折悪しくまだ婚約者だった頃のジョールジャーさんがアポなしでやって来てその現場を目の当たりにし、泣いて逃げてしまいます←もしかしたら、仕事中のカッコいい姿が見たくて真っ先にやって来たのかもしれませんが、それが『課長 島耕作』ばりに仕事中でも女性といちゃつく場面を目撃したのですから、ショックだったはずです。まあティートさんは島耕作と違って会社の女性に全然モテないので、心配いらないと思いますが)。
 どうやら、ティートさんが結婚前の羽伸ばしとばかりに日本で遊びまわっている事を薄々勘付いていたようで、「私、明日ニデモイタリアニ帰リマス!」「帰ッテアナタノオ父サマニ一部始終報告シマス」「ソシテ、私達の事ナカッタコトニシテイタダキマスッ!!」とすっかり怒り、ティートさんをホテルの部屋から閉め出していました。
 イタリアは家族間の結びつきが非常に強い国で、結婚直前の婚約者と破局&実家の家族激怒の危機は相当深刻な問題だったと思う為、これにはさすがに楽観的なティートさんも落ち込み、翌日荒岩主任に相談します。
 ティートさん曰く、待つ身の辛さで精神的に不安定になったジョールジャーさんはストレス解消でお菓子ばかり食べるようになり、交際当初よりもかなり太って怒りん坊になってしまったようで、それを聞いた荒岩主任は「心のこもったプレゼントでもしなきゃあなっ」とアドバイスし、仲直りに協力する事になっていました←見るからに「ティートの自業自得だ」という表情で渋々話を聞いているのに、女性が困ってるとなると見捨てられない所が優しいです;)。
 それにしても、こんな事態になっても「ジョールジャーハジョールジャー、夢子サンハ夢子サン」「私ハ2人トモシンケンニ愛シテマス!!」とまだ言い張れるティートさんはもはや天晴れとしかいいようがない筋金入りの女好きで、アニメならルパン三世、実在の人物ならパンツェッタ・ジローラモさんに匹敵するな~としみじみ思いました。
まだ独身だった夢子さんをくどいている所を、ばっちり目撃されます;
 こうして、荒岩主任が作ってホテルにいるジョールジャーさんに渡すようティートさんに渡したのが、この“荒岩流冷やしスパゲティ”です!
 作り方は簡単で、茹でた後氷水で洗って水気をきったスパゲティに色んな種類の刺身・海草・青じそ・パセリを盛り付け、その上に白味噌・お酢・砂糖・白ワイン・練り辛子を混ぜて作った酢味噌ソースをかけて海苔を散らしたら出来上がりです。
 ポイントは、酢味噌は通常のレシピよりお酢や白ワインを多めにしてゆるめに作ること、パスタはザルでしっかりと水気をきっておくこと、刺身はタコ・イカ・ホタテ・甘エビなど魚系以外の刺身もたっぷり使うことの三点で、アルデンテに茹でた冷たいパスタには酢味噌ソースが実によく合うと語られていました。
 冷製パスタが一般的になった現在でも、ここまで刺身を豪快に飾った、それもソースに酢味噌を加えた物は見た事も聞いた事もない為、初見時は度肝を抜かれたのを覚えています;。
 しかし、味噌にパスタという組み合わせはこちらの再現をした時案外合う事が分かっており、それなら酢味噌もありなのかもしれません。
 実際、作中でジョールジャーさんは「オーッ、ケ・ブォーノ(なんておいしい)!!」「オイシカッタワ、オリエンタルデファンタスティックデ…」と大喜びしていました(←実は最近、味噌などの日本食材がイタリアでもはや日常化しているようですので、意外と味噌パスタはイタリアでも受けるかも…と思ったものです)。
 幸い、この料理とティートさんの「日本ニイテモ、カタトキモジョールジャーノコト、忘レナイヨ!」という言葉にすっかり感動したジョールジャーさんは仲直りし、一件落着するのですが…この後もティートさんは隙を見ては女性を口説きまわっている事を知っている当管理人は、ちょっと複雑な気持ちになるのでした(^^;)。
何と酢味噌を使ったパスタソースで、荒岩主任がわざわざ作ってました
 いつものスーパーで刺身の特売セールをやっているのを見た時、まず思い出したのがこちらの料理で、勇気を出して作ってみることにしました。
 作中には詳細なレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、酢味噌ソースとパスタの用意。
 ボウルに白味噌、砂糖、お酢、白ワイン、練り辛子を入れ、よ~く混ぜ合わせます(←原作の分量通りだと、普通の酢味噌よりもずっとゆるめになりますが、その方が断然いいです)。
 その間、パスタをアルデンテになるまで茹でてザルにあけ、たっぷりの氷水で何回かにわけてしゃっきりするまで洗い、水気をしっかりきっておきます。
※冷製向けパスタとしてカッペリーニが有名ですが、作中では特に指定もされず絵も普通の太さっぽかったのと、酢味噌の味の濃さに負けてしまいそうという理由から、いつも使っているmmのパスタを使いました。
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”1
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”2
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”3
 次は、盛り付け作業。
 お皿へ先程のパスタを高く盛り、そこへ刺身のタコ、イカ、ホタテ、甘エビ、好みの魚数種(←今回は鯛とブリ系の刺身を使用)を丁寧に飾りつけます。
 その傍らに海草サラダ、青じそ、パセリを添えたら上から酢味噌ソースを回しかけ、さらにイクラの醤油漬けをパラリとトッピングします。
※酢味噌ソースは少量でも結構味がするので、最初は刺身メインにかけて後から継ぎ足す方式をお勧めします。
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”4
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”5
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”6
 上から刻み海苔を適度に散らし、ぬるくなってしまわない内に急いでテーブルへ運べば“荒岩流冷やしスパゲティ”の完成です!
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”7
 パッと見はごく普通の冷製魚介パスタに見えなくもないですが、イタリアンにしては違和感がある酢味噌の香りが漂ってくる為、頭が混乱します;。
 パスタと酢味噌という一風変わった組み合わせは試したことがないのでちょっと不安ですが、荒岩主任を信じて食べてみようと思います!
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”8
 それでは、パスタにソースをざっと絡めていざ実食!
 いただきまーすっ!
『クッキングパパ』の“荒岩流冷やしスパゲティ”9


 さて、味の感想は…酢味噌とパスタが不思議なハーモニーを奏でており、衝撃!白ワインと味噌って合うんだな~と目からウロコです。
 酢味噌は白ワインがベースとなっているせいか、普通の酢味噌と違いどことなく爽やかな甘味とフルーティーな風味がついているのが特徴で、淡白な刺身と相性がいい味わいになっています。
 白味噌とお酢が効いてまったりと甘酸っぱい中をシャープな練り辛子の辛味がキリリと舌の上を走り、その後を白ワインのすっきりした香りが追いかけていくのがキレのよさを倍増させており、ひと味違う垢抜けた印象のソースだと感じました。
 冷えたパスタは太くてなめらかな舌触りの中華麺みたいな仕上がりで、そこに酢味噌がゆるめのクリーム状になって少し絡むと、まるで「とろみがほんのりついた噌風味の和伊折衷冷やし中華」と例えたくなるような美味しさになっていました。
 刺身と酢味噌の組み合わせは定番のぬたその物で合わない訳がなく、ほのかな甘さとあっさりした旨味を持つタコやイカ、ホタテ、甘エビを濃厚かつさっぱりとした旨さに仕立て、イクラがプチプチと弾けてコクのある塩気のアクセントをプラスしていたのがよかったです。
 ただ、完全に和風というよりは新しいイタリアン風の前菜みたいな仕上がりになっており、白ワインって大人しいようで実は主張が強いんだなーと意外でした←しかし、魚系の刺身は元々ワインと合わないのもあって生臭さがさらに際立つので、正直やめた方がいいです…。鯛だけは合っていました)。
 中でも一番合っていたのはやはりというか海藻で、白ワインともうまく馴染んでいました。


 酢味噌ソースは新しい冷製パスタソースとして充分いけたので、魚の刺身は事前にマリネにしたり、或いは魚肉に火を入れてから使ったらより酢味噌ソースになじみ、俄然万人受けする旨さに大化けするのでは…と食べていて思いました。
 パスタの調理法は開拓され尽くしたと考えていましたが、考えを改めた再現でした。


P.S.
ミトナリさん、kawajunさん、AKHさん、コメントを下さり、ありがとうございます。


●出典)『クッキングパパ』2巻 うえやまとち/講談社
      『クッキングパパ』4巻 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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