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『紺田照の合法レシピ』の“角切り具材のラーメン炊き込みご飯”を再現!

 先日、昔あった珍商品や珍メニューで夫と話が盛り上がったのですが、その時「むか~し、すっごくむか~しにマックがカレーを出しているのを見たことがある」と聞き、仰天しました。
 ネットで調べてみると本当で、その上何とチャーハンまで出ていた時期があるのもこちらで知り、「迷走色々と挑戦していたんだな~」と複雑な気持ちになりました。
 正直、当時見かけても怪しんで食べなかったとは思いますが、今考えるとハンバーガー店でご飯なんて逆にレアな気がしますので、「話の種に食べてみたかったな~」と惜しく感じています。

 どうも、後々後悔しないようにネタメニューを頼みまくっているせいか地雷遭遇率がかつてない程急上昇している当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『紺田照の合法レシピ』にて紺田君が仕事先での騒動をきっかけに作り出した“角切り具材のラーメン炊き込みご飯”です!
角切り具材のラーメン炊き込みご飯図
 十八歳とは思えない程老けている大人びている紺田君は、高校で生徒のみならず教師からも恐れられて浮いているのですが、そんな中唯一臆する事なく接してくれる友達がいます。
 その友達とは、同じクラスメイトの春 真希さん!
  小さい頃から空手をしている健康的な美少女で、根っから明るくフレンドリーな性格で皆から好かれており、紺田君もその性格を密かに羨ましがっていました(←ヒロイン的空手少女というと、電柱にヒビを入れる・チェーンロックしたドアを蹴破る・走る車の窓を破壊する・ナイフを切断する・銃弾を避けるなど、倒すにはもう範馬勇次郎ケンシロウを連れてくるしかないレベルの超人・『名探偵コナン』毛利蘭さんを思い出しますが、真希さんは今の所ちゃんと人間レベルの強さですのでほっとしてます;)。
 最初は普通に友達として仲がいい感じでしたが、自覚なく男前な言動と行動を示すおかげでモテまくるという天性のレディーキラーっぷりを発揮する紺田君に真希さんはすっかりときめいており、最近ではほのかな恋心を抱いているようでした。
 大抵のハーレム漫画は主人公の好かれる理由が希薄なケースが多いですが、紺田君の場合ヤ○ザな暴漢から文字通り命がけで守ったり、ホスト顔負けのイケメンなフォローをしたり、普段無表情な分たま~に見せる微笑がお宝級などモテない方がおかしい描写ばかりですので、かつて前代未聞の円満な脱衣ハーレムエンドを迎えた『ギャンブルフィッシュ』みたいな最終回になってもおかしくないとさえ考えています。

 ちなみに、そんな真希さんがもうすぐ誕生日を迎えようとしている紺田君にプレゼントを贈ろうと、ある服屋さんに行くシーンがあるのですが、「オニクロ」というどう見てもユニクロをパロった名前で吹き出しそうになりました;。
 ユニクロといえばお手頃かつ高品質な商品が有名で、どんなに高くても一万円もあれば上質なコートが手に入るのですが、「オニクロ」は税抜きで二万八千円というその名通り鬼のような価格設定になっており、「全然お金足りない、どうしよ…」と真希さんを困らせていました。
 なお、出血大セールと銘打ってこの価格…現実で庶民派アパレル業界がそんな価格で統一しようものなら、その昔約七千人のフランスの主婦が「パンを寄越せ」と行進したヴェルサイユ行進の如く、日本の主婦達も平成最後の一揆とばかりに抗議の行進を始めそうです。
ユニクロのパロディでここまでおら付いている名前は初めてです…
 結局、紺田君に納得のいくプレゼントを渡したい真希さんは、急遽引越しセンターで短期バイトをする事になるのですが、そこで作業中に依頼主である「オニクロ」の代表取締役・紅花ゆのさんから一億円の花瓶を割った疑惑をかけられ、全責任を押し付けられそうになります(←関係ないですが、ニッチェ江上敬子さんの髪型に似ているな~と思いました;)。
 けれども、偶然紅花さんに取立てをしに来た紺田君が現場の様子を冷静に見て、「花瓶の底に氷とビー玉を仕込み、時間が経つと氷が溶けて倒れるという自作自演だったんでしょう」と名推理を披露し、安物の花瓶で一億円の補償金を手に入れて借金返済しようとした事を見抜いたおかげで、無事疑いは晴れていました。
 氷やビー玉といった小道具を使ったトリックというと真っ先にコナン君が思い浮かぶのですが、高校生探偵という立場は金田一君と同じでもあり、程よくミックスしているな~と苦笑しました←『名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』の中だと、紺田君は「メチャクチャ怪しすぎて逆に犯人じゃない容疑者」枠のキャラとして扱われそうですが;)。
 それにしても、料理要素、格闘要素、学園モノ要素、恋愛要素、シュールなギャグ要素とただでさえ飽和状態な作品なのに、ここにきて推理モノ要素まで投入されるとは思ってもいなかった為、頭が混乱したのを覚えていますorz。
オシャレ上級者じゃないと許されないヘアーをするとは…恐るべし!コナン君や金田一君ばりの名推理を披露し、まきちゃんを救う紺田君でした
 その後、無事紅花さんの取り立てを終わらせて帰宅した紺田君は「担保の品を結構な数運んで体力を使った事だし、米と肉を食べよう」と決め、仕事中に得たインスピレーションを元に夕食を作ります。
 その際に出来たのが、この“角切り具材のラーメン炊き込みご飯”です!
 作り方は簡単で、角切りにした大根・にんじん・椎茸・ベーコンブロックをごま油で炒め、即席豚骨ラーメンのスープ・その麺・お米・水と一緒に土鍋に入れ、そのまま普通に炊飯したら出来上がりです。
 ポイントは、具材は軽く焦げ目がつくまでしっかり炒めること、即席ラーメンの粉末スープはそのまま入れずにお湯で溶いてから入れること、麺は細かく砕いてから使うことの三点で、アレンジしたい場合はお水を何割か牛乳にしてもおいしいと語られていました。
 使われた即席ラーメンは、「チャカオラ」というチャルメラをパロった豚骨味タイプの商品でしたが、パッケージがいつもの優しそうなおじさんではなくイタリアンマフィア風の物騒なおじさんに代わっており、ラーメンすらオラついているなんてこの世界に平穏はないのか…と軽く絶望しかけたものです;。
 実際に食べた紺田君曰く、「ベーコンの歯応えと麺の旨みが強力。大根やニンジンのほっくり感…椎茸の深い風味とコクで戦力アップだ」「ラーメンスープが染みたご飯がたまらない!」「この炊き込みご飯、実に旨楽しい!!」だそうで、いそいそとおかわりしている姿が微笑ましかったです。
何と、味付けはチャカオラ(チャルメラ)とんこつ味を使用していました!
 豚骨スープでご飯を炊くというのは今まで聞いたこともなかった為躊躇していましたが、「どんな味がするのか気になる」という好奇心の方が勝り再現する事にしました。
 作中には大体の手順が記載されている上、こちらにも分量つきの詳しいレシピがご紹介されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具の下準備。
 ごま油をしいて中火に熱したフライパンへ、皮を剥いて角切りにした大根、にんじん、椎茸、ブロックベーコンを投入し、全体に軽く焦げ目が付くまで炒めます。
角切り具材のラーメン炊き込みご飯1
角切り具材のラーメン炊き込みご飯2
 その間、チャルメラ豚骨味の麺を手で細かく砕き、粉末スープと調味油はボウルに入れて少々のお湯を加え、ざっと溶いておきます。
※のどかな表情でラッパを持ついつものおじさんの姿にほっとします;。しかし、スープの豚骨臭は福岡県民である当管理人でもちょっと驚く程強かったので、豚骨の匂いが苦手な方はマイルドなインスタント豚骨ラーメンを使うのもアリかもしれません。
角切り具材のラーメン炊き込みご飯3
角切り具材のラーメン炊き込みご飯4
角切り具材のラーメン炊き込みご飯5
 次は、炊き込み作業。
 土鍋(又は炊飯鍋)へ、といで水気をきったお米、先程の溶いたスープ、お水、炒めた具材、砕いた麺を入れてフタをし、そのまま普通に炊きます。
 炊き上がったらしゃもじで全体をさっくり混ぜ、少し蒸らします。
※少し塩気を薄く感じたら、塩とこしょうで微調整してもOKです。
角切り具材のラーメン炊き込みご飯6
角切り具材のラーメン炊き込みご飯7
角切り具材のラーメン炊き込みご飯8
 ご飯全域に具材や麺が行き渡ったらお茶碗へよそい、急いでテーブルへ運べば“角切り具材のラーメン炊き込みご飯”の完成です!
角切り具材のラーメン炊き込みご飯9
 目隠しして匂いだけかいだら、確実に「あっ、豚骨ラーメン!」と言ってしまうくらいそのまんまな香りなのですが、実際は炊き込みご飯なので奇妙な気持ちになります;。
 豚骨ラーメンとは長年慣れ親しんでいる仲ですが、こういう一面を見るのは初めてですので、一体どういう味になるのかドキドキします。
角切り具材のラーメン炊き込みご飯10
 それでは、冷めない内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
角切り具材のラーメン炊き込みご飯11


 さて、感想は…香りの強烈さに反し、どちらかといえばあっさり感が勝った意外な美味しさ!同じ材料のはずなのに、ラーメンライスよりも遥かに品よく出来ててびっくりしました。
 味付けは中華おこわ風の塩ごま油味ですが、噛めば噛む程こっくりとした豚肉の出汁や奥深いコクがじわじわと口の中一杯に広がり、シンプルながらも後を引く味になっていました。
 豚骨スープを飲んでいる時の醍醐味に似ていますが、それよりも塩気・しつこさ・油っこさが薄まってぐっと食べやすくなっているのに、豚の純粋な旨味エキスはより凝縮されている感じで、ベーコンから出た甘やかな脂分と相まってすごくしみじみとした奥行きのあるご飯に仕上がっています。
 旨味成分が濃厚なのでこってりしているといえばしているんですが、ご飯の甘味で中和されているのか和風炊き込みご飯のような上品っぽい後口で、例えるなら「博多ラーメン屋のまかない風あっさり塩系炊き込みチャーハン」というイメージでした。
 この不思議なご飯に、ベーコンの熟成された塩気、にんじんの優しい甘味、大根のさっぱりしたジューシーさ、椎茸の深い風味が効いたコリコリ感がぴったりで、紺田君の言う通り実に旨楽しいです。
 あと、ラーメンの麺は完全に伸びていたものの、ふにゃふにゃな中にも最低限ギリギリのコシは残っており、柔らかいようでシコシコ感のある食感はそばめしのジャンクな味わいにも通じる物があると思いました。
 ご飯入りですが麺の量も結構あるせいか時々すすり食いするような場面もあり、まるで汁ぬき豚骨ラーメンを食べているような不思議な気持ちになる事も多々あって、何だかおかしい気持ちになったものです。


 本物の豚骨ラーメン風に刻みネギや紅しょうがをトッピングすると、とてもしっくりきておいしかったです(←恐らく、きくらげ・海苔・白ゴマ・味玉を乗せてもいけると思います)。
 冷めるとあっさり感はより強まっていましたので、お弁当にもいいかもと感じました。


P.S.
 キンメさん、ロッサさん、ノリスケさん、kawajunさん、ゴローさん、コメントして下さりありがとうございます。
 キンメさんからのお気遣いのお言葉、痛み入りました。いつもお心配りありがとうございます。
 ロッサさんとゴローさんからの木守りのお話、大変勉強になりました。風流な習わし、私も見習いたいです。ご指摘ありがとうございます。
 ノリスケさんとkawajunさんからご指摘頂いた前記事の件、どちらもごもっともで「確かに!」と思いました。特に、町会長さんの視点は「そういう考え方ならあの行動もしっくり来る」と目から鱗でしたので、町会長さんへの当たりを少し和らげた文章に置き換えました;。
 皆様からのご意見やご質問は、いつもありがたく参考にさせて頂いております。改めて感謝です。


●出典)『紺田照の合法レシピ』 馬田イスケ/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『ミスター味っ子』の“味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯”を再現!

 先日、とうとう我が家にも宅配ボックスが導入されたのですがこれがすごく便利で、ただでさえ通販ばかりなのにさらに回数が増えました。
 液晶パネルタイプでポチポチ入力してから取り出すのですが、宅配ボックスの色と相まってまるで金庫を開けるルパン三世のような気持ちに毎度なっており、中から宅配品を取り出す時「よし!ミッションクリア!」と心の中で呟いています。
 中身は何なのか知っているのですが、それでも欲しい物を箱から取り出す瞬間はいくつになってもわくわくする感じで、クリスマスプレゼントを枕元で見つけてはしゃいでいた子供時代を久々に思い出している今日この頃です。

 どうも、家の近くで何故か一つだけ採られず放置されてついている柿の実を見るたび『最後の一葉』を思い出す当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ミスター味っ子』にて陽一君が山で採れた食材を駆使して即興で作った“味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯”です!
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯図
 それは、丼兄弟とのうどん勝負が終わって少し経った頃のこと。
 毎年恒例である隣町との合同キャンプツアーに参加した陽一君は、料理当番として自分の町の人達の食事を作る事になるのですが、運悪く食材を持った男性が足を滑らせて川に落ちてしまい、荷物を丸々失う羽目に。
 手元に残ったのはお米くらいという悲惨な状況になった陽一君は、隣町の町会長に料理当番として雇われていた有名な料理評論家・高平謙さんに食料を分けてもらえないかとお願いしに行くのですが、「だめだね」「こちらの材料をあんたたちに分けたりしたら、こちらの料理だって満足にいかなくなる」「わたしも請われて来た以上、完全な料理を出す責任がある」と断られてしまい、結局自分達の力で何とか材料を調達しなくてはいけなくなります←ちなみに隣町の町会長は、それらの争いを見て見ぬ振りをするという大人のズルさを発揮;。筋が通っている説明ではあるものの、無愛想な言い方でいらぬ恨みを買ってしまっている高平さんに対し、あえてだんまりを通して目立たないようにしている町会長は、なかなかの世渡り上手だと思います。陽一君は高平さんに怒っていましたが、「陽一君、後ろ!もう一人の責任者後ろ!」とドリフのお約束ツッコミばりに指摘したくなるワンシーンです)。

 なお、隣町の参加者達は助けるどころか「だいじょーぶなんじゃないの」「そっちにはミスター味っ子がいるんだからさ」「せいぜいおいしい料理作ってくださいな」と半笑いで煽っており、激怒した町の人たちとあわや一触即発の状態になります(←ここは『北斗の拳』に出てくる水と食料を奪い合う暴力の荒野なのでしょうか?)
 まるで、試合が白熱した時に繰り広げられる過激なサッカーサポーターの煽り合いのようで、いつフーリガン級の暴動が起きてもおかしくなかったのですが、陽一君が止めてくれたおかげで事なきを得ていました。
 同じく対立が激しい組み合わせといえば、きのこの山VSたけのこの里の泥沼バトルが真っ先に思い浮かびますが、あちらは直接顔を合わす機会がないのでネット上の口論で済むものの、こちらはなまじ隣同士で直接顔を合わせる分タチが悪くて危険だといえそうです。
実は何一つ間違ったことは言っていない料理評論家・高平謙さん
 その後、陽一君は丼兄弟の太郎さんや次郎さんと一緒に山の中に入り、夕食の材料になりそうな食べ物はないかと懸命に探し回ります。
 一応少年漫画ですので、「いきなり!黄金伝説」の濱口優さんや『海人ゴンズイ』のようにモリで魚を突きにいく派手なアクションシーンがあるのでは?と初見時は期待していましたが、近くに海があるにも関わらず全くナシでした←どうやら陽一君には、『トリコ』の美食ハンターみたいな才能はなかったみたいです;)。
 生で食べられる貴重なタンパク源を見抜いては、そのままモリモリ食べる姿に悲鳴が上がる定評のあるベア・グリルスみたいな専門知識やサバイバル能力がない素人の陽一君達に、山中での狩りという過酷なノルマをこなせるか心配でしたが、幸いにも陽一君は肉食系ではなく草食系だったせいか山中での収集は得意で、自生していたゆず・むかご・銀杏(←道端に落ちている銀杏を食べられるようにするには一週間近くかかるという野暮なツッコミは封印)を安全にゲットし、無事下山していました。

 ちなみに、むかごは山芋のつるに生えている肉芽ですので、下の方には100g1000円近くする天然物の高級食材・自然薯が埋まっていたはずなのですが、「醤油がなくて味付けできないから」という理由で陽一君はスルーしています。
 確かに醤油があった方が断然おいしいですが、輪切りにして焼くだけでも充分美味しい秋の味覚になったのにもったいない…と読む度に身悶えします(^^;)。
食材を求めて山中をさ迷う陽一君と、ここにきても薄着な丼兄弟のお二人;ゆず、銀杏、むかごなど、秋の山中だからこそ採れる食材をゲット!
 こうして、山中からゲットした旬の食材を使って陽一君が工夫の限りを尽くして作ったのが、この“味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯”です!
 作り方は意外と簡単で、むかごと甘納豆をご飯と一緒に炊き込み、最後にすりおろしたゆずの皮・ゆずの果汁・銀杏を加えて混ぜ合わせ、最後にゆずの皮の千切りを飾ったら出来上がりです。
 調味料がなくて強い味付けや香り付けが出来ない所を、陽一君は鮮やかで個性の強い風味を持つゆずを丸ごと使うことによってインパクトのある調味を施し、何ともいえない清涼感の漂うご飯に仕上げて周囲の度肝を抜いていました。
 初見時は、「銀杏・むかご・ゆずだけでも充分おいしそうなのに、何故そこに甘納豆を入れて一気に闇鍋風に…?」とすごく疑問でしたが、陽一君曰く「あと…あとひと味!何かが足りない気がする」という最後のひと味が甘味だったそうで、食べた人達は「酸味の強い混ぜご飯の中に、ふんわり甘い一点のアクセントが味わいを広げるっ」と絶賛していました。

 調べた所、甘納豆をご飯と一緒に炊き込むレシピはそんなに珍しいものではないらしく、特に北海道では小豆の代わりに甘納豆を使って作るお赤飯が一般的だと説明されているサイトもあり、むしろ正当派な味付けな事が判明して感心しました。
 考えてみれば、サツマイモや桜でんぶも甘いのにご飯とぴったりですし、『美味しんぼ』の「恥ずかしい食べ物自慢大会」でも大福を乗せたご飯にお茶をかけて食べる大福茶漬けが登場した事がありますので、甘味+ご飯は思ったよりもポピュラーな組み合わせなのかもしれません←大福茶漬けは原作の中でも「きもちわるい~」と拒絶されていましたが)。
山で自生していたゆずの果汁と皮を使って味付けし、清々しい味付けをプラス熟したての翡翠銀杏もいれ、秋の味覚盛りだくさんにしてました謎の紫色をした豆の正体は、何と小豆の甘納豆でした!
 ちょうどいいサイズのむかごだけがどうしても手に入らなくて諦めかけていたのですが、先日何とか手に入れることが出来ましたので再現する事にしました。
 作中に載っている大体のレシピと、文庫本に載っている辻学園様のレシピを参考にしつつ、なるべく忠実に作っていこうと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下ごしらえ。
 銀杏の殻を包丁の背で潰すなどして中身を取り出し、薄皮がついた状態のまま沸騰したお湯が入ったお鍋へ入れ、お玉の背で銀杏を鍋底にくるくる押し付けながら皮を剥きます(←大体二分くらいが目安です)。
 皮が全て剥けたらすぐに取り出し、余分な水分を拭いておきます。
※形が少々悪くなりますが、封筒に二重包みして電子レンジにかけて皮や殻を取り除く方法もあります。ただ、長くかけすぎると電子レンジ内で飛び跳ねたり焦げたりしますので要注意!
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯1
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯2
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯3
 ゆずは皮をしっかりこすり洗いした後水気をふき取り、半分は皮をすりおろして果汁をまぶし、半分は皮を薄く切り取って白い部分を取り除いてから千切りにします。
 むかごは流水で汚れを丁寧に洗い落として水気をきり、甘納豆は外側の砂糖の粒だけをさっと洗い流し、こちらも水気をきっておきます。
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯4
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯5
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯6
 次は、炊き込み作業。
 炊飯器(又はお鍋)へといだお米とお水を入れて三十分~一時間放置し、お米が充分に水分を吸ったら塩を加えてざっと混ぜ、その上にむかごと甘納豆を投入してそのまま炊きます。
 炊き上がったらすりおろしたゆずの皮と銀杏を加え、さっくりと混ぜます。
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯7
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯8
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯9
 具がご飯全域に行き渡ったらお茶碗に盛り付け、仕上げに千切り状のゆずの皮を散らせば“味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯”の完成です!
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯10
 ゆずのむせかえるような柑橘系の香りが湯気となって立ち上るのが何とも雅びな感じで、たったこれだけなのに高級な和食店でお食事しているような気分になります。
 甘納豆の形が崩れて分かりづらくなったのが残念ですが、果たしてこれが吉と出るか凶と出るか…食べて確認してみようと思います!
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯11
 それでは、炊きたて熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
味吉陽一特製山の幸の混ぜご飯12


 さて、感想ですが…「あれ?意外とありかも!?」と頭が混乱する旨さ!ゆずの鮮烈な風味とわずかな塩味が、びっくりするほどご飯に合ってます!
 通常、混ぜご飯はどこを食べても大体の味わいは同じですが、こちらは一緒に食べる具によって味付けの印象がガラリと変わる感じで、その都度味が変化するのが面白いです。
 甘納豆は小豆のふくよかでコクのある甘味が優しくとろけ、まるでおはぎを連想する味わいなのですがあくまで甘さはほんのり程度でさっぱり控えめなのが食べやすく、ご飯についた塩気と引き立てあって後引く味に(←どちらかといえば「少し甘めのお赤飯」といった方が近いかもしれません)。
 むかごはパリッと皮を噛み破った途端、ねっとりホコホコとした里芋みたいに粘りのある実が野趣溢れる旨味と共に舌に広がるのが美味で、これぞ秋の真打ち味覚というイメージの芋ご飯の味に。
 銀杏はむちむちほっくりした弾力のある実と品のいいほのかな苦味が正統派な和の旨さで、料亭風あっさり塩味に仕上がっており、むかごを「男性的な動の味」とするならこちらは「女性的な静の味」というおいしさでした。
 これらのバラバラな良さを持つ具を、ゆずの高貴でこの上なく清々しい香気とフレッシュな酸味が一つにまとめあげており、最後はスーッと鼻を抜けるような爽やかな後口にしているのがよかったです。
 一言で例えるなら「秋の山の豊かな恵みを堪能できる滋味深い混ぜご飯」で、噛むごとに豊穣な大地の恵みで口の中がいっぱいに満たされていくのを感じました(←きのこご飯やサンマご飯も秋らしくていいですが、こちらは地味ながらもよりどっしり力強い味わいなのが通好みな感じ)。
 むかごから溶け出た粘り成分のせいか、ご飯全体がいつもよりもっちりした食感になっており、なんちゃっておこわ風な味わいになっているのが面白かったです。


 甘納豆は一緒に炊き込むと柔らかくなりすぎて食感の面白さが軽減される気がしましたので、こちらも銀杏同様後から混ぜ込む方式がいいかもしれません。
 高級食材は入っていませんが、思い出すと不思議と食べたくなるご飯で、酢豚にパイナップルみたいなおかず系+甘味が苦手な方以外におすすめしたい創作ご飯です。


P.S.
 ふにゃふにゃさん、ムーンライトさん、コメントして下さりありがとうございます。
 リクエスト受付の件ですが、当管理人ができる範囲でだけ再現させて頂く形を取っております。


●出典)文庫版『ミスター味っ子』 寺沢大介/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

『クッキングパパ』の“荒岩流ヒジキのフルコース”を再現!

 今から約一ヶ月前、ハロウィンイベント中の「俺のフレンチ」に行って限定メニューのかぼちゃ料理を頼んだのですが、くり抜かれたかぼちゃに何とフォアグラやポルチーニソースが詰められていて驚きました。
 未知の組み合わせすぎて、当初は「こういうのってお肉と合わせるんじゃなかったっけ…?」と若干不安でしたが、実際に食べるとすごく重厚でリッチな、臭みが全くないとろけるようなレバークリームのグラタンという感じの美味しさで、感動しました。
 こういう、「あれとこれをあわせたらいけるんじゃない?」という食材の組み合わせを見抜く能力が当管理人には全くないので、プロのセンスってすごいな~と思います。

 どうも、最近いつも行くスーパーでお気に入りの激安鍋用麺が扱われないようになり、何気にショックを受けている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が東山常務と奥さんの為に作って出した“荒岩流ヒジキのフルコース”です!
ヒジキのフルコース図
 『クッキングパパ』初期から現在に至るまで、かなり長く荒岩主任と関わってきた人物の一人に、金丸産業の東山常務がいます。
 偶然荒岩主任のお弁当を食べて以来、「うまいっ荒岩くん。いやあ、いつ食っても最高だね」「これだけ料理のうまい奥さんはめったにいるもんじゃない」(←この頃は虹子さんが料理上手だと誤解されていました;)とその腕前にすっかり夢中になって時々お弁当を交換しあう仲になっており、主任と常務という立場の違いなどもろともせずすぐに親密になっていました。
 トリスおじさんことアンクルトリスに似た小柄でちょっぴり丸い体格と、ちょび髭とツルツル頭がチャームポイントの気がいい食いしん坊なおじさんで、普段は役職柄なのか少々威圧感を出しているのですが、マスコットキャラクターみたいなお茶目なルックスが原因なのかそこまで恐れられていないのが何とも気の毒;←アンクルトリスは繊細な昭和サラリーマンの哀愁をモチーフにしたキャラみたいですが、そういう部分も東山常務にかぶるところがあります)。

 一度、重役出勤をしている事で田中君に影で「いいねえっ。ラクチンだろね重役はー」と噂された時、「それはちがうよ、きみ」「毎晩、連日、接待接待。気はつかうし夜は遅いし…けっこう大変じゃぞ、これも」「昨夜も東京からの客人を中州に案内してな、終わったのは午前3時、ホテルまで送って家に帰ったのは4時過ぎじゃ」と重役ならではの苦労を愚痴ったシーンもあり、読んでいて「大変だな…」と思ったものです(←TVのグルメ番組や旅行番組を見て、「会社のお金で食べたり泊まったりできて、お給料までもらえるなんて羨ましい」と言う視聴者に対し、「そんなうまい話があるか!」と裏側を暴露したくなる業界人と同じ心境でしょうか?)。
 当管理人は仕事が終わったらなるべく定時で帰宅する荒岩主任、もしくは「フグタ君、今夜も一杯付き合わないかい?」を合言葉にアナゴさんと気楽に飲んでから帰るマスオさんの日常の方が断然いいので、とても田中君のように「接待といったらうまいもん食って酒飲んでだろ!?やっぱいいよな」と能天気には考えられないです;。
毎晩接待で飲み歩いて帰りが遅く睡眠不測だと嘆く常務;
 そんな東山常務が、あるお昼休みに荒岩主任の元へ訪れた時の事。
 荒岩主任がひじきの煮物をご飯に乗せたお弁当を食べているのを見て飛びついた東山常務は、一口味見させてもらうなり「うまいっ!!」と目を大きく輝かせます。
 東山常務曰く、「近ごろこういう味に飢えていたような気がする」「わしは会社一のグルメと呼ばれるくらい食い物にはけっこううるさくてな」「和食、洋食、中華―すべてかなりよい店でよい料理を食べていると自負しておるんじゃが」「なんというかこのごろはなにを食ってもかわりばえがせんというか、印象が薄いというか」「今も昼めしをなににしようか考えているうちに、なんだか疲れてしまってな」だそうで、一種のランチ難民と化していた事を明らかにしていました(『孤独のグルメ』の五郎さんのように、「俺にお似合いなのはこういうもんですよ」と言いながら身近なグルメを食べ歩く趣味があったら別なのでしょうが、東山常務みたいに会社勤めで立場があるとそういう訳にもいかないのかもしれません。ドラマ版のイントロに流れる「時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり、<自由>になる」ような最高の癒しを毎日堪能できる五郎さんって、改めて現代の貴族なのだと実感します…orz)。

 贅沢な悩みのような気もしますが、確かに当管理人も旅行先で連日連夜外食続きでいた時、「自分で作った適当な具沢山味噌汁を、明太子や納豆乗せただけの炊き立てご飯を、名もなき平凡な手抜き惣菜の数々を、帰ったらすぐに食べたい…!」と最終日付近はギラギラしていた記憶がありますので、それが長期的になったら東山常務みたいになるのも仕方がないかも…と頷いたものです。
 外食も勿論魅力的で美味しいですが、家庭料理は自分と家族の好みや健康に100%合わせて日々飽きないよう特別に拵えた、いわば完全オーダーメイドの特注品みたいな物ですので、そりゃ~色んな意味で最強だろうなと思います(←手作りお菓子だったらもう少しランクアップして、オートクチュールという感じでしょうか?)。
連日連夜贅沢な食事ばかりで、何がおいしいのか分からなくなっていました
 そんな東山常務を見て放っておけなかった荒岩主任は、「今日の夕食にうちのやつにヒジキのフルコースを作らせておきますから、食べにきてください」と誘い、東山常務は喜んで行くことにします。
 この時、荒岩主任が用意したのが“荒岩流ヒジキのフルコース”!
 フルコースは全部で四品で、“ヒジキの炒め煮”、“ヒジキの海賊汁”、“ヒジキサラダ”、“ヒジキ海苔巻き”というなかなかお目にかかれない珍しいラインナップでした。
 作り方はどれも簡単で、“ヒジキの炒め煮”は熱したフライパンへ水で戻したヒジキ・厚揚げ・糸こんにゃく・砂糖・お酒・醤油を入れて炒めて煮るだけ、“ヒジキの海賊汁”は洗っただけでまだ戻していないヒジキを鍋で煮て豆腐・油揚げ・味噌を入れて火を通すだけ、“ヒジキサラダ”は戻した後に熱湯をかけて水気をきったヒジキにマヨネーズ・塩・こしょう・レモン汁を混ぜて生野菜と盛るだけ、“ヒジキ海苔巻き”は炒め煮したヒジキ・ネギ・甘酢らっきょうを白ご飯と一緒に海苔で巻くだけで出来上がりです。
 ポイントは、ヒジキを戻す時は水に浸けて小さなゴミを取ってから二十分かけて戻すこと、“ヒジキの海賊汁”は他に出汁を使わず汁が黒々としてから味噌を加えることの二点で、こうするとヒジキの味がしっかり出るみたいです。

 ヒジキで出汁を取ってお味噌汁の具にしたり、ヒジキ単体でマヨネーズを和えたり、白ご飯と甘酢らっきょうとヒジキを合わせて海苔巻きを作ったりと、今でもなかなか見られないオリジナリティ溢れるレシピには脱帽しますが、中でも地味に驚いたのがどれも他に一切出汁を使わない事。
 ヒジキの炒め煮は味を濃くする為か、必ずと言っていい程他に出汁や旨味の元となる食材を足してから作るのがセオリーとなっているのですが、こちらはヒジキが持つ味わいを大事にする為極力シンプルな味付けにしており、仕上がりが全く想像できないと同時に「面白いなー!」と感心したのを覚えています。
ヒジキを出汁なしで炒めるという、オリジナリティ溢れる調理法どこか懐かしいヘルシーなヒジキ料理の数々に癒されていました
 最近妙にヒジキが食べたくなっていたのと、前々から「どんな味になるんだろう…?」と興味津々になっていたのもあり、再現してみることにしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、“ヒジキの炒め煮”作り。
 油を入れて強火に熱した中華鍋(又はフライパン)へ、水に浸けて二十分かけて戻した後水気をきったヒジキ、コマ切れにした厚揚げ豆腐、塩でもんだ後流水でさっと洗って水気をきった糸こんにゃくを入れ、かき混ぜながら炒めます。
 そこへお酒、砂糖、醤油を加えて中火で数分炒め合わせ、汁気がなくなってくるまで弱火で煮込みます(←時々様子を見ながらかき混ぜたほうが良いです)。
ヒジキのフルコース1
ヒジキのフルコース2
ヒジキのフルコース3
 次は、“ヒジキサラダ”作り。
 水に浸けて二十分かけて戻したヒジキをザルに入れて熱湯をかけ、氷水につけて冷やした後余分な水気をしっかりときっておきます。
 このヒジキをボウルに入れ、塩、こしょう、マヨネーズをかけて全体に行き渡るまで和え、食べやすく切っておいた生野菜と一緒にお皿へ盛り付けます(←レタス、きゅうり、トマト、レモンスライスがおすすめ)。
 仕上げにレモン汁を絞って回しかけます。
ヒジキのフルコース4
ヒジキのフルコース 22
 今度は、“ヒジキ海苔巻き”作り。
 巻きすに海苔を敷いて白ご飯を薄く乗せ、下の方に先程作っておいたヒジキの炒め煮、甘酢らっきょうの千切り、刻んだ小ネギを乗せてくるりと巻きます(←巻き終わりの部分にはのりしろ部分として空きを必ず作っておきます)。
 きっちり巻けたら、包丁でその都度濡らして拭きながら一口大に切ります。
ヒジキのフルコース5
ヒジキのフルコース6
ヒジキのフルコース7
 ここまできたら、いよいよ“ヒジキの海賊汁”作り。
 水で洗っただけの戻していないヒジキを多めのお水と一緒にお鍋で煮込み、約十分程経過してお鍋が黒々としたスープでいっぱいになってきたら、食べやすく切った油揚げと豆腐を加えてさらに煮ます。
 具材に火が通ったら味噌を溶き入れ、器によそって刻んだ小ネギをぱらりと散らします。
ヒジキのフルコース8
ヒジキのフルコース9
ヒジキのフルコース10
 それぞれのヒジキ料理を器へ盛り付けてテーブルへ運べば、“荒岩流ヒジキのフルコース”の完成です!
ヒジキのフルコース11
 ヒジキだらけのせいか食卓が磯の香りに包まれ、「ヒジキって見た目は目立たないけど、それなりに個性が強いんだな~」と苦笑しました。
 炒め煮はともかく、他三品は全く未知の品ですので、一体どんな味がするのかとても楽しみです!
ヒジキのフルコース12
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
ヒジキのフルコース13


 さて、感想ですが…同じヒジキなのにどれも印象が違ってて面白い味わい!ヘルシーなおいしさで体も舌も嬉しいフルコースです!
 “ヒジキの炒め煮”は、ヒジキ自体から出ている濃い磯の風味が効いてあっさりした、シンプルな甘辛醤油味がしみじみ美味。
 色んな出汁が合わさったオーソドックスな炒め煮もいいですが、こちらは他の出汁がない分ヒジキの旨味が何一つ消される事なくしっかり活きているのがよかったです。
 ヒジキの出汁が染みてこっくりとした深みが出た厚揚げ豆腐と、クニクニした弾力がたまらない糸こんにゃくが程よいアクセントになっており、地味ながらも飽きません。
ヒジキのフルコース14
 “ヒジキの海賊汁”は、勇ましい名に反してかなり優しいほっこりする味の味噌汁で衝撃。
 出汁なしで心配だったんですが、意外にもヒジキの戻し汁には玉ねぎの味噌汁に似た自然ながらも力強い甘味の出汁が出ており、それでいて野菜にはない淡い潮の香りが後口でふわりと香る素朴で心和む一品でした。
 正直、海草系の出汁では一番甘いかもしれません。
 そのままだとやや淡白なのを、油揚げと豆腐がコクのある油分をプラスしてまろやかな旨さを出しているのがよかったです。
ヒジキのフルコース15
 “ヒジキサラダ”は、洋風な味付けがヒジキとびっくりするくらい合っており、市販されてないのが不思議な程。
 塩コショウマヨネーズのこってりクリーミーな味付けと、レモンの爽やかな香りがヒジキの癖をいい意味で隠しており、海草というよりはシャキシャキザクザクした歯応えが楽しい新種の野菜みたいな味わいになっています。
 レモンマヨのさっぱりしたコクがヒジキをぐっと垢抜けさせ、野趣溢れる風味を品よく万人受けしそうな味にまとめているのに感心しました。
ヒジキのフルコース16
 “ヒジキ海苔巻き”は、白ご飯を使っているのにらっきょうの甘酢のせいかほんのり酢飯みたいな味付けになっており、おにぎりと海苔巻きの中間みたいな不思議な美味さが特徴的。
 ヒジキの武骨なまでに強い磯の旨味と、らっきょうのシャリシャリした歯触りや甘酸っぱさはとても相性がよく、噛むごとに奥行きが生まれるのがたまりません(←例えるなら梅の実ひじきみたいな組合わせ。酸味とヒジキはよく合います)。
 海苔とヒジキがダブルで濃厚な海の香りを出しているせいか、華やかではないものの海鮮巻きって感じがちゃんとしました。
ヒジキのフルコース17


 日頃こういう地味系料理にあまり感心がない夫も、「どれもおいしい」とパクパク食べてくれました(←健康診断に引っかかったからというのもあるでしょうが;)。
 中でも驚いていたのが“ヒジキ海苔巻き”で、「え~、らっきょう?イカでも巻けばいいのに」と思いながら食べたそうなのですが、意外にぴったりだったと喜んでくれていました。


P.S.
 kawajunさん、無記名さん、コメントして下さりありがとうございます。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
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・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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