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『ミスター味っ子』の“岡田屋特製クレープ焼きそば”を再現!

 当管理人は小さい頃甘い味つけが苦手な方で、なるべく出汁が効いた辛めの料理ばかり食べてきたのですが、去年頃から妙に甘いおかずが好きになってきており、びっくりしています。
 例えば、「嫌いではないしそれなりに美味しいけど、率先しては食べないな…」と昔思っていたのは、いなり寿司・砂糖を入れた卵焼き・かぼちゃの煮物・生ハムメロンなのですが、最近むしょうに食べたくなるくらい大好きになり、特に卵焼きは甘い味付けオンリーになりました。
 実家の母としては同じいなり寿司好きが増えたのが嬉しいらしく(←実家は母以外辛党)、実家のいなり寿司のレシピを是非教えたいと誘われている今日この頃です。

 どうも、妹が地元に帰るたびに醤油や出汁を買い込んでいるのを見て「幼い頃からの味覚って根強いんだな~」と改めて思った当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ミスター味っ子』にて岡田屋さんが陽一君へのリベンジをかけて桜祭りで出した“岡田屋特製クレープ焼きそば”です!
クレープ焼きそば図
 ある春の日、ウキウキ気分の法子さんは若いアイドルの歌を歌いながら店先を掃除し、陽一君から「ねえー、母さんやめてくんないかなあ。恥ずかしいったらないよもう…!」と注意されるのですが、「いいじゃない、歌ぐらい誰に迷惑かけてるわけじゃなし。母さんの歌は、この町のうるおいなのよ」と全く反省せずに言い返します;(←ちなみに、この時法子さんが歌っていたのはアニメ『シティーハンター2』のOP曲。結構高めの声なんだな~と想像すると同時に、古きよき昭和レトロの時代を思い出して遠い目になりました…)。
 陽一君はそれを聞いて呆れ笑いをしますが、法子さんは初登場時こそほうれい線くっきりの老けた奥様に描かれていたものの、話数が進むに連れてどんどん若返り、一馬君とカレー対決をする頃には二十代くらいのナイスバディな若奥様へとクラスチェンジしていたという、アンチエイジング界のカリスマ美魔女主婦←一部では「息子・味吉陽一の料理に若返り効果があるのでは?」と根強く囁かれていますが、もしそれが本当なら『ジョジョ』のトニオさんが持つパール・ジャムみたいなスタンド持ちという事になる為、夢のある話だな~と思います)。
 現実世界でも、gooで行われた「最高に色っぽいと思う人妻キャラ」ランキングで三位に入賞するという快挙を果たす程人気がありますので、法子さんの言葉もあながち嘘ではないんじゃないかな?と感じたものです。 

 しかし、陽一君が真に心配していたのは「いつもこの季節になると大きなポカする」事で、それを聞いた法子さんは「浮かれはしても、やるべきことは母さんちゃーんとやってますから」と胸を張るのですが、その直後に桜祭りの出店申請をコロッと忘れていた事に気づき、大慌て!
 去年、申し込みが遅れたばかりに岡田屋さんと大揉めし、お好み焼き勝負に発展した苦い過去を思い出した慌てた法子さんはダッシュで公民館へ行き、何故か最後まで残っていた一等地の残り一枠のスペースをゲットします。
 正直、この時点で『ミナミの帝王』の「自分で儲かるうまい話を他人に持っていくアホはおらんちゅうこっちゃ」という格言が脳裏をよぎった当管理人は嫌な予感がしましたが、法子さんは「キャーッ、どうしよう!ラッキーだわー!!」と素直に喜んでおり、複雑な気持ちになったのを覚えています;。
桜祭りの届出をうっかりコロッと忘れてしまっていた法子さんは大慌て
 しかし、当然そんなギリギリまで残っていたスペースに問題のないはずがなく、まもなく陽一君達は一等地に屋台を出す条件を知って唖然とします。
 それは、完全にゴミを出さない工夫をすること!
 実行委員である事務長さん曰く、一等地である公園の噴水近くのスペースには空き容器でいっぱいの汚いゴミ箱を置いて景観を損ないたくない為、透明容器・紙皿・串みたいなすぐ捨てたくなる使い捨て容器や道具は一切使わないで欲しいようで、使うとしたら薄手の包み紙くらいにして欲しいと話していました。
 ちなみに、日之出食堂が割り振られていた屋台料理はよりによって“焼きそば”…そりゃ普段はバイタリティの塊みたいな陽一君も「容器なしじゃ焼きそばなんて食べられないよっ」「そんなのできっこないよ…」と絶望したくもなると同情しました;←いっそ開き直って、ベビースター焼きそばソース味焼きそば屋さん太郎を出してお茶を濁したくなる案件)。
 個人的に、焼きそばパンならどうだろう?と思いましたが、考えてみたらお祭り屋台でパン系はアウェイ感がすごいですし、仮にあったとしても「わざわざお祭りまで来て、コンビにでも買える惣菜パンを食べるのはちょっと…」と敬遠されそうですので、これはかなりの難題だと思ったものです(←関係ないですが、漫画で不良が誰かをお使いさせる時に高確率でリクエストするパン一位ですよね、焼きそばパン。「ソースの味って男のコだよな」と語る『孤独のグルメ』五郎さんにシンパシーを感じているのでしょうか?)。
見晴らしがいい一等地が最後まで残ったのは、容器ナシのしばりがあった為
 けれども、実はお隣で出店予定になっている岡田屋さんは既に容器いらずの焼きそばを発明しており、去年の桜祭りの雪辱を果たさんと燃えに燃えていました。
 その型破りな新作メニューが、“岡田屋特製クレープ焼きそば”です!
 作り方は簡単で、茹でて油をちょっと塗った後に丸く成型したこんにゃく粉入りの中華麺の上にスモークサーモンとホワイトソースをトッピングし、そのままくるっと巻いて包み紙でラッピングしたらもう出来上がりです。
 ポイントは、麺は油を塗ったらすぐに使うのではなく少し放置しておくことで、こうすると麺自体の重みと粘りで自然と平たく固まり、まるで本物のクレープ生地のようなキレイな円盤状に仕上がると説明されていました。
 岡田屋さんが言うには、二~三時間前から作り置きしてものびないようにし、普通の焼きそば麺よりもさらにコシがあって食感をよくするという一石二鳥効果を狙ってこんにゃく粉を配合したそうで、同じ関西弁キャラである一馬君同様、細やかな計算が出来る人だな~と感心したのを覚えています。

 何とも奇抜なアイディアに見えますが、現在カナダではジュレ状のラーメンスープを麺や具と一緒に巻いたラーメンクレープと言う謎の日本食が流行し、「これは面白い!」とお客さんが殺到しているそうですので、それなら焼きそばもありなのかも…と妙に納得しました。
 見た目が変わっていて色合いも美しい料理は、インスタ映え狙いのお客様に反響があってすぐにネットで拡散しそうなので、効果的に宣伝できそうなのも有利だな~と思います。
湯がいた麺に油を塗って放置し、円盤状の成型する事でクレープっぽくします!こんにゃく粉を練りこんだ中華麺を使うことにより、コシをアップ!使う具は、何とスモークサーモンとホワイトソースという変り種
 こんにゃく粉入りの中華麺がなかなか見つからず、長い間断念していましたが、先日やっと見つけたので再現する事にしました。
 作中には大体の作り方が載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、麺の準備。
 こんにゃく粉入りの中華麺を用意してやや硬めに茹で上げ、しっかり湯きりしたら油を塗っておいたラップの上に円を描くようにして平らに丸く成型します(←巻くと厚みが出ますので、薄めに敷いたほうがいいです)。
 麺を乗せ終えたら表面に薄く油を塗って少し放置し、さらに形を固めます。
※スープは後日、失礼ながら他の中華麺に合わせて頂きました。おいしかったです。
岡田屋特製クレープ焼きそば1
岡田屋特製クレープ焼きそば2
岡田屋特製クレープ焼きそば3
 次は、ホワイトソース作り。
 バターを溶かしたフライパンへ薄力粉を入れてよく炒め合わせ、とろりとしたペースト状になって粉っぽさがなくなってきたら牛乳を一気に入れ、手早く混ぜ合わせます。
 火が通るにつれてとろみが出てきたら、塩と胡椒で味付けをします。
岡田屋特製クレープ焼きそば4
岡田屋特製クレープ焼きそば5
 ここまできたら、いよいよ包み作業。
 先程の渦巻き麺の中央にスモークサーモンを乗せ、その上からやや冷ましておいたホワイトソースをたっぷりかけます(←スモークサーモンに熱が通って生じゃなくなってもいい方は、熱いままかけてもOKです)。
 ソースをかけて適度に広げ終えたら、麺の両側部分をそっと内側に巻いてくっつけます。
※この作業が一番うまくいくのか心配してハラハラしていた所なのですが、拍子抜けするくらいすんなりと巻けてくれました。恐らく、こんにゃく粉入りの麺とホワイトソースの粘りが接着剤代わりになったからだと思います。
岡田屋特製クレープ焼きそば6
岡田屋特製クレープ焼きそば7
岡田屋特製クレープ焼きそば8
 具を巻いた麺を形が崩れぬよう気をつけながらクレープ用包み紙に入れ、急いでテーブルへ運べば“岡田屋特製クレープ焼きそば”の完成です!
岡田屋特製クレープ焼きそば9
 単にお皿に盛られているだけだったらそこまでおかしい見た目ではないのですが、やはり包み紙に強引にねじ込まれている麺の図と言うのは結構シュールな絵面で、一瞬頭が混乱します。
 材料の相性はよさげなのですが、調理法や盛り方が異色だとここまでギクシャクして見えるのだな~といい勉強になりました(←納豆ご飯を平皿に盛り、フォークとナイフで食べるが如くの違和感)。
 とはいえ、『ミスター味っ子』料理は思ったよりも当たりが多くて信頼が持てますので、今回もルネッサンス情熱精神で食べてみようと思います!
岡田屋特製クレープ焼きそば10
 それでは、出来立ての内にいざ実食!
 いただきま~すっ!
岡田屋特製クレープ焼きそば11


 さて、感想は…想像していたよりもまともな美味しさでびっくり!啜らず噛むだけでも長い麺ならではの旨さがあって、それでいてちゃんと生地っぽく仕上がっています。
岡田屋さんの娘でお店のマスコットキャラでもあるみのりちゃんのお墨付き
 こんにゃく粉入りの中華麺は多少冷めてはいますが、普通の中華麺と違ってのびる事なくしっかりコシが残っており、ぷっつりと噛み切れる歯応えとモチモチした弾力がたまりません。
 卵やかん水入りの麺などと比べて癖や臭いがない為淡白なのが特徴的で、細麺同士がほのかな粘りでくっつき合ってもっさりした塊になっているのと相まり、まるでビーフンとカッペリーニを足して二で割ったような味わいだと思いました。
 このプリプリしたあっさり麺に、バターの芳醇な風味とコク、そして牛乳の優しい甘味が効いた濃厚なホワイトソースがぴったりで、かぶりつくと麺の間から滑らかなソースがトロリと溢れてくるのが斬新で面白かったです。 
 味付けは例えるなら「しっとりスモークサーモンのシンプル冷製クリームパスタ」というイメージで、焼きそばというよりはイタリアンみたいでした。
 スモークサーモンのほのかな苦味を帯びた香ばしい燻煙の風味とチーズのような旨味が、まったりしたホワイトソースにほどよい塩気のアクセントをプラスし、奥深さを出しているのがよかったです。
 元々サーモンとクリーム味は王道の組み合わせなものの、大抵のサーモンパスタは加熱してあの何とも言えないとろけるような舌触りが消えているのがネックでしたが、こちらは冷やす前提なので違和感なく生のスモークサーモンとクリーム味が両立しているのが秀逸で、お酒にも合う為大人向けの一品だと感じました。


 持ち上げると自重で形がクニャッと崩れてしまう為、作中にある通り手で持って食べるのが非常に困難で、結局お皿にお箸で食べる羽目になりました;(←但し、円形の形は崩れず固まったままでしたので、上記でご説明した通りただの麺料理とは一線を画しています)。
 しかし、意外にもこんにゃく粉の麺とホワイトソースの粘着力は強く、包み紙からポタポタ落ちる事はありませんでしたので、色々と調理法を改良したら大化けしそう…と感じました。
 麺の両面をしっかり焼いて、強度を持たせたらうまくいくかもしれませんが、それだとクリーム味に合わなくなりそうなのがネック…難しいですね(←それってただの固焼きそばじゃ…と思わなくもないですし)。


P.S.
 キンメさん、ほーりーさん、コメントを下さりありがとうございます。
 次回の『ミスター味っ子』再現は陽一君の焼きそばもチャレンジしたいと考えていますので、宜しければご覧になって頂けますと幸いです。


●出典)文庫版『ミスター味っ子』 寺沢大介/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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