FC2ブログ

『裏の家の魔女先生』の“イタリア風べったら焼き”を再現!

 最近、U-NEXTで配信されている『刑事コロンボ』を毎日のように見ています。
 犯人が最初から分かっている「倒叙スタイル」の推理ドラマ・『古畑任三郎』のモデルとなった作品で、実際にみてみると、一度目をつけた容疑者には腰を低くしながらもしつこくつけまわし、その鋭い観察眼で真実を解き明かす姿勢は古畑さんもコロンボもそっくりで、思わず苦笑しました。
 ボサボサの髪とヨレヨレのレインコートがトレードマークで、安い葉巻をくわえてオンボロ車を乗り回しているせいか周囲から「本当にキレ者の刑事?」と疑いの目で見られることが多いのですが、親しみやすい雰囲気は犯人を油断させる為にわざとかというくらい頭の回転が早く、絶対に敵に回したくない人間の一人です;。
 ちなみに、夫は当管理人の事を社内で「うちのカミさん」と呼んでいるらしく、お互いそういう呼び方が似合う年齢になったんだな~としみじみしたものです(←個人的に、アラフォー以上のご夫婦で多く使われているイメージ)。

 どうも、コロンボが好きでいつも食べている“チリ”(←アメリカでは給食によく出るくらいポピュラーな料理らしいです)が気になっている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『裏の家の魔女先生』にて沙希子さんが冷蔵庫の残り物を片付ける為に作った“イタリア風べったら焼き”です!
イタリア風べったら焼き図
 裏の家に沙希子さんが引っ越してきて少し経ったある日、一週間ほど東北の方へ取材旅行に行く為留守をする事になります。
 何でも、東北地方に点在するまりき太子の塚を巡る旅だそうで、沙希子さん曰く「遠足前日の小学生のように浮かれています!」との事でした(←大人の修学旅行は、自分で場所を決めて行ける所がいいですね)。
 残念ながら作中に登場する地名や人名は実在しない造語らしく、不勉強な当管理人には元ネタが何か分からなかったのですが、どうやらクトゥルー神話を元にした邪神崇拝ネタのようで、嘘か本当か分からない都市伝説的なホラー話で蛍太君と盛り上がっていました。
 邪神信仰というと、『ベルセルク』に出てくるラブ&ピースなフリーセックス集団いかがわしさマックスなカルト宗教が思い浮かびがちなので物騒に聞こえますが、八百万の神々の国・日本では邪神も立派な崇拝の対象で、逆に災厄から守ってくれる存在として祀られている事も珍しくない為、神学的にも民俗学的にも大変興味深いテーマだと思います。
 ちなみに、沙希子さんは「三陸海岸の竜神信仰」についても取材して詳しく話していましたが、実際に三陸地方では八大竜王の神社が多いそうで、感心しました(←フェイクなのか、作中に出ている「竜神の鈿護サマ」「ご神体が魚竜or人魚の化石」らしき神社はネットで調べても出てこなかったのですが、人魚の骨がご神体の龍宮寺は福岡に実在しました。本当はジュゴンの骨だったと判明してますが)。
 『喰いタン』の小説家・高野聖也先生は取材旅行といっても、グルメ雑誌を創刊するのかと突っ込みたくなる程の鯨飲馬食っぷりだったので、ちゃんと仕事をしている沙希子さんの姿を見て小説家の鑑だとしみじみ思ったものです。
ご当地の邪神信仰の逸話とか、調べるとワクワクしますね!
 この取材はとても有意義なものだったようですが、時折奇妙な出来事があり、なかなかスリリングな道中だった模様。
 沙希子さんがいうには、「行く先々でいつもカラスがうるさく鳴いていた」「物かげにたたずむ黒い影しょっちゅう視界に入ってきた」「一夜知人のお家に泊まったのですが、そこはザシキワラシが居るという旧家なんですね。寝ていると布団のまわりをはいずるような音がするんです。いったいどんな姿をしてるのかと見てみたら、真っ赤なこどものようなモノがはいまわっていて、こちらの視線に気付くと部屋のすみに引っ込んでいきました」など、まるで『新耳袋』『ほんとにあった怖い話』に出てきそうな地味にリアリティのある体験をされたようで、蛍太君を震え上がらせていました;。

 沙希子さんはホラー作家の性なのか、実際に怪異に遭遇するといいネタになるので「望むところです」と考えるそうで、そのプロ精神は東方仗助にボコられつつも「こんな体験…めったにできるもんじゃあないよ。これを作品に生かせれば…グフフフ」と血まみれで嬉しそうにしていた露伴先生を彷彿とさせるものがあります…。
 なお、こんなホラーな経験をしているというのに、沙希子さんは「霊感は全然ありません」と話しており、そこはかの有名な怪談話の大御所・稲川淳二先生と同じだと思いました。
 幽霊や妖怪が出てくる作品で大人キャラだと、『GS美神 極楽大作戦!!』の美神さんみたいに霊感バリバリなイメージがあったので、ちょっと意外だったのを覚えています(←霊感はなくても凄腕の魔女ですし、不思議な力で充分戦えていたので、霊能力はもはや必要ないのかもしれませんが;)。
この体験談だけで充分小説のネタになると思います…
 今回ご紹介するのは、沙希子さんが取材旅行に出る前、冷蔵庫に残っていた余り食材を全部使い切る為に即興で作った“イタリア風べったら焼き”!
 作り方は簡単で、小麦粉・お水・プチトマト・ブラックオリーブを混ぜて用意した生地をフライパンにたらし、途中アンチョビとイタリアンパセリを乗せてさらに生地をたらして両面を焼き、最後に辛子マヨネーズとレリッシュ(=刻んだピクルス)を横に飾りつけたら出来上がりです。
 ポイントは、強火で焼くと中がまだ半生の内に焦げやすいので弱火でじっくり焼くことで、こうすると中にちゃんと火が通りつつ外は香ばしく仕上がります。
 沙希子さんとしては、べったら焼きどんどん焼きたらし焼きをモデルに考案したそうで、要は簡易版のお好み焼きみたいなものだと説明していました。

 実はこちらの料理、「この材料でそう変てこなのは出来ませんから」とぶっつけ本番で初めて作った料理とのことで、「美味しい」の計算が頭の中で出来る人はすごいな~と尊敬しました(←『ミスター味っ子』の一馬君は「おまえもやっぱり、料理を頭で食べる口かや」「料理に理屈ばっかりこねてこれはうまいはずや…これはまずいと頭ン中で食う」と料理の脳内計算を嫌うような発言をしていましたが、こういうプラス思考の計算なら受け入れてくれるはず…多分;)。
 本家レシピだと、ベーキングパウダー・卵・砂糖などがほぼ使われているのにこちらでは使われておらず、味付けもアンチョビの塩分頼りで調味料は一切入っていないのが斬新で、かなり大胆なレシピだと驚いたのを覚えています。
取材旅行前に、冷蔵庫を一掃するためにお片づけ料理
 材料は単純なのに、どういう味になるのか想像がさっぱりつかず、気になってしょうがなかったので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピが絵付きで記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、生地作り。
 ボウルに小麦粉とお水を入れ、なめらかなとろみが出るまで泡だて器でよく溶きます。
 そこへ輪切りにしたプチトマトとブラックオリーブを加え、スプーンでざっと混ぜます。
イタリア風べったら焼き1
イタリア風べったら焼き2
 次は焼き作業。
 油をひいて弱火に熱したフライパンへ先程の生地をたらしこみ、少し回りが透き通って固まってきたら、アンチョビとイタリアンパセリを乗せます。
※油は指定されていませんが、オリーブオイルが一番合うように感じました。
イタリア風べったら焼き3
イタリア風べったら焼き4
 具を全て乗せ終えたらさらに生地をもうひとたらししてひっくり返し、両面ともしっかり焼きます。
※生地の厚さにもよりますが、あっという間に焼きあがります。ハンバーグやお好み焼きの焼け具合の確かめ方と同じで、生地をちょっと押してみて柔らかくなかったらOKです。
イタリア風べったら焼き5
イタリア風べったら焼き6
 生地が両面焼けたらお皿へ移し、仕上げに刻んだピクルス(=レリッシュ)と辛子マヨネーズを横に添えれば“イタリア風べったら焼き”の完成です!
イタリア風べったら焼き7
 不器用な当管理人が作った為、具の色がイマイチうまく出ていませんが、それでも色合い的には充分美しくて「おおー!」と感動しました。
 見た目はインスタ映えしそうな感じで抜群にいいですが、果たしてお味の方はどうなのか…とても楽しみです!
イタリア風べったら焼き8
 それでは、熱々の内に切り分けていざ実食!
 いただきまーすっ!
イタリア風べったら焼き9


 さて、感想はと言うと…見た目を裏切らぬお洒落な味わいで美味!ファーストフード風に見えますが、正直レストランにあってもおかしくない一品です!
この初めて作ったはずなのに、このクオリティとおいしさ…!
 小麦粉を溶いただけとは思えない程むっちりモチモチとした、どこか透明感を帯びた弾力の生地で、まるでタピオカ粉やすりおろしたじゃがいもを入れたようなプリプリした口当たりが特徴的でした。
 生地全体にトマトの爽やかな後引く出汁が染み込んでいる為、噛むごとにあっさりながらもじわじわと深い余韻が生まれるのが秀逸で、生地だけでも十分美味だと思います。
 このように中はふんわりもっちり系ですが、表面は油でじっくり焼かれている為、パリッと香ばしいというギャップがいい感じでした(←焼き餅の醍醐味に近いかと)。
 例えるなら「イタリア貴族のピザ風お好み焼き」というイメージで、ピザの具沢山でダイナミックな旨さと、お好み焼きのずっしりした食べ応えが融合した、双方のいい所取りな創作料理だと思います。
 見た目は上品系ですが、アンチョビの熟成されたこってりとした塩気、イタリアンパセリのシャープな清々しい風味、ブラックオリーブのこっくりしたコクがガツンとくるせいか結構ボリューミーな仕上がりで、甘い辛い酸っぱいのメリハリが効いていました。
 濃厚でピリッとした辛子マヨと、ピクルスのさっぱりした甘酸っぱさがキリリといいアクセントになっており、よりお好み焼き感が増すのが面白かったです。
 チーズや肉類は一切使用していないのに、「熱したプチトマトのジューシーな甘味」「アンチョビの旨味が強い塩味」「小麦粉の生地」が組合わさると、それだけでもうピザっぽい味に感じるという発見が興味深く、「プリン+醤油=ウニ」みたいな昔懐かしいなんちゃって食べあわせに通じるものがありました。


 シンプルなのに色んな味がして、ちょっと贅沢な気分になります(←仕上げにピザ用チーズを乗せてとろけさせても、もちろんおいしいです)。
 意外とあっという間に出来るので、時間がないけどしっかり食べたい時にもおすすめです。


P.S.
 mizo-ochiさん、無記名さん、コメントを下さりありがとうございます。
 「しばらく見ていなくて、消えていないか気になって久々に見たらまだあって、すごく笑えるという訳ではないけどちょっとクスッとなって暇つぶしになるブログ」というのを当ブログは日頃目指していますので、そう仰って頂けると嬉しいです。
 当管理人自身、ふと思い出して見に行ったものの削除されていたり、何年も更新停止されていたり、以前と雰囲気がガラリと変わっていたりと何度か切ない気持ちになった事があるので、せめて当ブログは「あ、生きてるな。今回はこの作品を再現か~」と安心して寛いでもらえる場所でありたいと思います(←二年近く放置した過去があるので、あまり信用性はないかもしれませんがorz)。


●出典)『裏の家の魔女先生』 西川魯介/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ