『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』の“魔法のサイダーしょうが焼き”を再現!
- Sat
- 18:00
- 再現料理
年々、積ゲーならぬ積再現予定漫画がひどくたまってきていますので;、なるべくためないようコツコツご紹介していけたらと考えております。
どうも、コメント欄にてご助言やご感想を率直に教えて下さる皆様に、日々深く感謝している管理人・あんこです。
本日再現する漫画料理は、『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』にて広田先生が芝田先生から教わった革新的なおかず・“魔法のサイダーしょうが焼き”です!

芝田先生は料理教室を運営されているだけあり、毎日料理していてもあまり苦ではないようなのですが、広田先生は夕食作りが日々負担となっているそうで、作中でも何度か苦悩している様子を描いています;。
ロールキャベツはキャベツを茹でたりタネを作ったりが面倒、コロッケはじゃがいもを茹でたりひき肉を炒めるのが面倒、とんかつは筋切りや衣づけする作業が手間など、考えただけでうんざりしちゃうとの事で、「よせー、何もしたくね~」と言いながら目をぐるぐる回されているシーンに「確かに…」とこっそり共感したものです(←ロールキャベツの場合、「生キャベツを破かずはぐ作業は結構難易度が高い」「芯を抜いて丸ごと茹でる手もあるけど、それだと余ったキャベツの使い道が…」という悩みが必ずついて回る為、特にゲンナリ度が高いですorz)。
食事の手抜きはいけないと頭では分かってはいても、仕事と家事の板挟みだとたまには楽をしたくなる日があるのも現実で、実際当管理人もきつい時は切る・煮る・食べるだけのお鍋or温野菜サラダだけで夕食を済ませる事も多々ある為、両方ともこなしてしまうスーパーマンのようなお母さんは心底尊敬しています…(勿論、一日も休まず働いて大黒柱となっているお父さんにも敬礼!)。
とはいえ、広田先生が「でもそこはホラ、お惣菜買ってくるほどの度胸はないワケですよ」とおっしゃっている通り、罪悪感がチクチクつつかれるので買って済ませる事も出来ず、結果冬は鍋ばっかり食べて過ごしている有様です;。

そんな悩みを広田先生が打ち明けている時、芝田先生が「このレシピは今日みたいな作りたいけどちゃんとした一品を出したい日にはピッタリよ」と前置きして教えて下さったのが、この“魔法のサイダーしょうが焼き”です!
作り方はかなり簡単で、筋切りして小麦粉をまぶした豚ロース肉をフライパンで両面をさっと焼き、両面に焼き目がついたらサイダー(!?)、しょうが、にんにく、醤油を入れてフタをして数分間蒸し焼きにし、フタを開けた後はソースを煮詰めてお肉ごとそのまま器へ盛り付ければ出来上がりです(←器へ移す前に食べやすいサイズに切るのがお勧めとの事)。
これまで数多くのしょうが焼きレシピを見てきましたが、正直サイダーで味付けする調理法は見た事も聞いたこともなかった為、初見時は一、二を争う程「…信じていいんですか?」と疑心暗鬼になったものです;。
しかし、芝田先生曰く「サイダーの炭酸の力でお肉が柔らかくなる」、実際に食べられた広田先生がおっしゃるには「嘘みたい!この厚さの豚肉で素人の私がこんなに柔らかく焼けるなんて!!」「サイダーの甘さが爽やかな甘さ」「洋食屋さん風」との事で、当初は疑いしかなかったものの読めば読むほど信憑性が増し、最終的にはやっと半信半疑くらいの気持ちに回復したのを覚えています(←小心者なため、さすがに作る前はまだ全面的に信じられなかったです;)。

ちなみに、何故サイダーに含まれる炭酸のおかげでお肉が柔らかくなるのだと芝田先生が確信されたのかと言いますと、試作されている時に何とガリ○リ君ソーダ味でこのしょうが焼きを作ろうとし、見事に硬い仕上がりになってしまったからなのだとか(゜Д゜;)。
なお、そのしょうが焼きは硬いだけではなくガリ○リ君その物の味がするという恐ろしい代物だったそうで、これにはさすがに付き合いが長い広田先生も「わーーー」と真顔で引いていらっしゃいました;。
それにしても、いくら味が似ているとはいえ本当にあのガリ○リ君ソーダ味でしょうが焼きを作ってしまうとは…こんな罰ゲームすれすれな冒険をしてでも、新しいレシピの開発に余念がない芝田先生はすごいプロだな~と畏敬の念を感じたエピソードでした。
この情熱に対抗するには、ガリガリ君コーンポタージュ味で斬新なレシピを生み出すくらいの気概がなければ到底敵わないなーとしみじみ思いました(←…と思って調べた所、失敗された方が大半だったとはいえ既に多くの方が挑戦されていました;。すごいです)。

味の予想が全くつかないだけに好奇心が刺激された為、再現してみる事にしました。
作中には分量つきの詳細なレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!
という事で、レッツ再現調理!
まずは、豚肉の下処理。とんかつ用の厚さに切られた豚ロース肉の筋に、包丁で切れ込みを入れて筋切りをし、両面へ軽く小麦粉をはたきます。
この豚肉を、中火に熱して油をひいたフライパンに並べて両面に焼き目をさっとつけます(この時、中に火が通らなくても大丈夫です)。



豚肉に大体焼き目がついたら、フライパンへサイダー(←ダイエットタイプの物は嫌な甘味になりますので、必ずオーソドックスなタイプのソーダを使用してください)、千切りしょうが、すりおろしにんにく、醤油を加えてフタをし、そのまま一~二分ほど蒸し焼きにします。
時間が経ったらフタをとり、水分を飛ばすようにしてソースを煮詰めます。


ソースが煮詰まってとろみがついてきたら火からおろして食べやすい大きさに切り分け、千切りキャベツやプチトマトを飾ったお皿へ盛って上からソースを全てかければ“魔法のサイダーしょうが焼き”の完成です!

ナイフでお肉を切ってみると、確かにいつものお肉とは違って刃がスッと通りやすい印象で、食べる前から手ごたえを感じていました。
作中で推奨されていた付け合わせの刻みキャベツやミニトマトと言った色鮮やかな野菜のおかげで、見るからに食欲をそそられます。
よーく嗅ぐと、サイダーのおかげかしょうが焼きにしては爽やかな風味が混ざっていましたので、一体どういう味がするのか楽しみです。

それでは、熱々の内にいざ実食!
いっただっきま~す!

さて、味の感想ですが…サイダー入りとは思えない正当派な旨さ!お店でこれが出て来ても納得する味わいです!
とんかつ用の厚い豚肉を使っているのに、炭酸パワーのおかげでさっくりとすぐに噛み切れる驚きの柔らかさで、脂身もホロトロッとろけるような舌触りになっていました(←脂身に限るなら、豚角煮一歩手前の溶けるような仕上がりになっています)。
小麦粉で全体がコーティングされている為、肉汁たっぷりとはいかなくても噛むごとに旨味がにじみでてくる感じで、安い豚肉でも銘柄豚に匹敵する食べ応えになっているのに感動しました。
一方味付けも、甘さ辛さしょっぱさのバランスが非常に巧みでしつこくなく、広田先生のおっしゃる通り「万人受けする味」「サイダーの甘味が爽やかな甘さでくどくなくて、上品な味なんです」な出来栄えで、おろしにんにくを入れた割には独特のがっつり感が表に出過ぎず、しょうがのすっきりした風味の方が際立って後味が重くないのが特徴的です。
定食屋のしょうが焼きというよりは、レストランのポークジンジャーという印象を受ける品のよい味わいで、ご飯に合うのはもちろんなんですが、単品だけでも十分楽しめる程おいしいしょうが焼きはこれが初めてでした。
サイダーに含まれる様々な香料か、それとも酸味料のせいなのか、サイダーと醤油と香味野菜オンリーな調味だとは信じられないくらいワンランク上の複雑な甘辛さが生まれているのがよかったです。
サイダーを使うか使わないかでここまで差が出るとは思わなかった為、とても参考になった再現でした。
今回はとんかつ用肉で試しましたが、正直もっと分厚い肉でも柔らかくなるのでは…とにらんでいる為、近々試してみる予定です。
●出典)『ママの味♥魔法のおかわりレシピ おかず編』 作者:広田奈都美 監修:芝田里枝/秋田書店
(2013フォアミセス5月号別冊ふろく)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
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