『くーねるまるた』の“するめ出汁のみそラーメン”を再現!

 バレンタインから数日たったある日、知り合いの看護師の方とホワイトデーが話題にのぼったことがあるんですが、その方の上司である医師は毎年人数分の某高級ハンドクリーム(約二千円相当)を丁寧にラッピングしてお返ししているとの事で、仰天しました。
 ラッピングはお店の方がしているにしても、費用は想像しただけで心臓が跳ね上がるものがありますので、お返しも所変わればここまでゴージャスになるんだな~と感心したものです。
 なお、某商社に勤めていた知人は、女性が二人しかいない部署だったせいか一度高級ブランドの財布を共同でお返しされた事があると話しており、これまたひっくり返りました;(←※以上のお話はあくまで一部の職場のお話ですので、すべての看護師さんやOLさんがそのようなお返しを受けていると思いこんだ訳ではございません;)。

 どうも、ここまで力の入ったお返しだと逆に恐縮するのでお菓子でお返しされるのが気楽でいいな~と怯んだ小心者な管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてマルタさんが元旦に作って食べた2014年初のご飯・“するめ出汁のみそラーメン”です!
するめ出汁のみそラーメン図
 それは、気持ちよく晴れた元旦の午前中の事。
 マルタさんは近所にある神社へ初詣に行くのですが、そこで何と大吉のおみくじを引きます。
 何でも、おみくじによると「新しいことに挑戦すると吉」「陽がのぼる海原を渡すような強い運気のなかにあります」のだそうで、それを知ったマルタさんは早速何を新しく試すべきか考えていました(←ちなみに、マルタさんは神前でお願い事をするのではなく、「オブリガータ(ありがとう)」とお礼を言うに留めています。謙虚だな~と感心しましたが、もしかしたら宗教が違うという理由で遠慮をしたのかもしれません)。
 なお、個人的に気になったのはチラリと見えたおみくじに「縁結び金運の神様におすがりしましょう」の一文が載っていた事で、これは日本の神様からも「ご縁もお金も、さっぱりないのう…(´・ω・`)。くれぐれも気を付けて」と心配されている証拠なんだろうかと、苦笑しました。
 どちらにしろ、かなり鋭い所をついたおみくじなのは間違いありませんので、マルタさんが今年も強運かつ元気に美味しい物を食べられる確率はとても高いと予想されます(←ただ、金運はともかく縁結びはほとんどの読者の方々が望まない展開ですので、マルタさん同様この一文だけはスルーでOKだと思います)。
2014年初のくーねるまるたは、神社へ参拝しに行くマルタさんの姿が描かれました
 その後、マルタさんは引き続き「何だろう、<新しいこと>って…習い事?」とあれこれ思い悩みながら帰宅するのですが、郵便受けには年賀状がいくつか来ていた為、一旦思案を中断します。
 どうやら、<笑明館>の住人は現在全員が里帰り中みたいで、北海道からは由利絵さん、岡山県からは美緒子さんより年賀状が届いており、その他にも去年お世話になったゆかりの方々から年賀状がたくさん来ていて、マルタさんは思いがけず楽しいひと時を過ごせたようでした毎年、年賀状を見る度「今年もこの人からきた」「あー…今年はこなかったか;。来年はご遠慮しよう」「しまった、予想外にこの人から来た!急いで年賀状を出さねば!」と喜んだり落ち込んだり慌てたりとバタバタしますので、マルタさんのように安定した顔触れから来るのは羨ましいです;)。
 中には、ポルトガルに住んでいる陽気なお母さんから届いた新年のカードもあったそうで(←昔はクリスマスカードが新年祝いも兼ねたメッセージになっていたようですが、最近では海外もぼちぼち新年をお祝いしてカードを贈る習慣が根付きつつあるようです)、冗談好きなお母さんのいつものジョークに、ご家族の近況にまで触れる事が出来、マルタさんは幸せそうに笑っていました。
 しかし、一枚だけマルタさんが困った顔になったのは、神永さんから「おーい!酒のつまみになりそうな年賀状があったから送るぞー」という文章と共に届いたするめ入りの年賀状で、おかげで神永さんは和歌山県のご出身なのだという事が判明しました(←正式名称は「するめ~る」で、和歌山南漁業協組合の方が販売されています。詳しくはこちら)。
 如何にも飲兵衛の神永さんらしいセレクトですが、もしかしたら神永さんなりに「マルタは食いしん坊だから食いもんの方が嬉しいだろう」と予想して選んだかもしれませんので、そう思うとなかなか微笑ましい年賀状です。
お正月、神永さんが面白さ優先でするめいり年賀状を送ってきていました;
 そんなこんなで、年賀状を眺めていく内にお腹が鳴ったマルタさんは(←去年はその都度「あっ!」と赤くなって恥ずかしがっていましたが、もう慣れたのか「私のお腹も元気そうで何より!」とたくましく開き直っていました;。ちょっぴり寂しいような…orz)、冷蔵庫に残っていたもやしと卵、そして去年由利絵さんからもらっていたインスタント味噌ラーメンを見ていいアイディアが閃き、すぐに調理に取り掛かります。
 その際、マルタさんが作ったのがこの“するめ出汁のみそラーメン”です!
 作り方は安定の簡単さで、はさみで小さく切ったするめを水や日本酒と共にボウルで一時間浸けた物を、バターで炒めてしんなりしたもやしが入っているフライパンに投入してそのまま火を通し、沸騰したらスープの素と麺(あらかじめ別の鍋で茹でておいた物を使用しても可)を加えて煮たら出来上がりです。
 マルタさん曰く「イッカー!!」「すごい!予想以上!!イカの出汁が効いて濃厚ぉぉ~!!!」なくらい、イカの旨味がいい仕事をしているラーメンに仕上がるとの事で、作中でも夢中になって食していました。
 調べてみますと、何でもグルタミン酸が豊富な味噌と、イノシン酸が豊富なイカが組み合わさると相乗効果で旨味が何倍にも跳ね上がるのだそうで、偶然とはいえ非常に理に適った料理をとっさに思い付いたマルタさんに感心したものです
 どうやら、神社で見たおみくじの「新しいことに挑戦すると吉」に触発されてこのような試みを思い付いたのだそうで、「新年早々、新しい試みで大吉スタートですよ~☆」と満面の笑みでスープをすすっていました。 
マルタさん曰く、「イッカー!!」な味わいの味噌ラーメンだったとか。
 本当に、するめの旨さは味噌ラーメンの中でもそこまで活きるのかどうか気になって仕方がありませんでしたので、再現を決意しました。
 作中には大体の調理工程が載っていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、するめの下ごしらえ。お好みのするめ(今回は奮発して、二杯分で600円くらいのお高いタイプを使用しました)をキッチンばさみでチョキチョキと細かく切ってボウルに入れ、そこへお水と日本酒を加えて約一時間放置します。
 この時、イカの後ろにある透明の骨を丁寧に取り除くのがコツです。
 ※ラーメンに使うお水の量を袋の裏でしっかり確認して、それ以上入れないよう気をつけます。
するめ出汁のみそラーメン1
するめ出汁のみそラーメン2
するめ出汁のみそラーメン3
 次は、炒め煮作業。
 バターを入れて中火にかけた深めのフライパンへもやしを投入して炒め、少ししんなりしたらすぐに先程のするめ入りのお水を流し込んで煮ます(シャキッとしたもやしがお好きな場合は数十秒も炒めたら十分です)。
 沸騰してきたら麺を加えて既定の時間通り火を通し、火を消してからスープの素を振りかけてざっと混ぜ合わせます。
 ※麺を別の小鍋であらかじめ茹でて置いてから、スープの素と同時に入れてもOKです。
するめ出汁のみそラーメン4
するめ出汁のみそラーメン5
するめ出汁のみそラーメン6
 スープの素がお湯全体へ完全に溶けこんだらラーメン用の丼へそのまま移し、すぐさまテーブルへと運べば“するめ出汁のみそラーメン”の完成です!
するめ出汁のみそラーメン7
 イカとバターの入り混じったそそる香りが湯気となってテーブルを漂い、何とも温かな気持ちにさせてくれます。
 元は乾物のするめとはいえ、こうして見てみると生のイカを炒めた物とさほど差はない感じで、十分美味しそうでした。
 味噌ラーメンはそこそこ濃い味ですのでするめいかの出汁が負けてしまわないか心配ですが、実際に食べて確かめてみようと思います。
するめ出汁のみそラーメン8
するめ出汁のみそラーメン9
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!
 いただきま~すっ!
するめ出汁のみそラーメン10


 さて、味はと言いますと…思っていたよりも落ち着いた美味しさ!マルタさんの言う通り、「イッカ~!」な味わいです!
 正直、一口食べてわかる程イカイカしたスープではなく、最初はちょっと海鮮風味が漂う味噌ラーメンというイメージなのですが、二口三口と食べ進めていく内に突然イカの濃厚な出汁が口の中でその存在を主張し、あっさりしつつも後引く仕上がりになっています。
 材料が材料ですのでこってり系を想像していたんですが、意外にもスルスルいける軽さで、ラーメンスープというよりは「イカの洋風すまし汁」という印象を受けました。
 味噌の奥深い塩気と、バターの豊かなコクが濃過ぎず薄過ぎずマイルドに効いており、イカの熟成された旨さをより引き立てているのがよかったです(←塩味や醤油味のラーメンだとシンプルな味付けの分、イカというよりは「するめ」っぽさが前面に出そうですし、とんこつ味だとイカの味わい自体が掻き消えますので、味噌が一番だと思いました)。
 生イカの新鮮でジューシーなエキスも美味ですが、するめ特有の練れた旨味出汁もしみじみおいしくて和みます。
 焼きイカみたいなプリプリ感を保ちつつコリコリな噛み応えが増し、噛めば噛む程甘味が増すするめと、弾むようにシャキシャキした食感の半生もやしの相性が抜群で、ツルツルの麺と共に食が進みました。

 するめは水に浸けて放置すると、生いかとするめの中間のような面白い美味しさになりますので、一度は試してみる価値があると思います。
 するめの出汁は何と合わせてもいけるくらい万能ですので、おすすめです!


◎おまけ
 上記では高めのするめ&味噌ラーメンで作りましたが、後日ふと「もっとお手軽な材料で作ったらどうなんだろう?」と思い、再挑戦してみました。
 この時使ったのは、三杯分入って280円のタイ産するめと、サッポロ一番味噌ラーメンです(なお、するめの量は全く同じになるようあらかじめ計って使いました)。
するめ出汁のみそラーメン 番外編1
するめ出汁のみそラーメン 番外編2
するめ出汁のみそラーメン 番外編3
 出来上がってみますと、見た目は多少違っていたものの(←サッポロ一番の方が濃いめそうな印象を受けました)、大体は同じでした。
 サッポロ一番の方は七味唐辛子がついてきますので、赤い彩りが味的にも見た目的にもアクセントになっている感じでよかったです。
 それでは、麺がのびない内に実食してみようと思います!
するめ出汁のみそラーメン 番外編4
するめ出汁のみそラーメン 番外編5
 さて、味ですが…正直、安いするめと高いするめにそこまで違いはありませんでした;。
 強いて言いますと、安い方は乾物特有の癖が若干残っていて生らしさは高い方に叶わない感じでしたが、出汁の出具合や固さはほぼ同じですので、匂いはあまり気にしないという方はどちらでもいいと思います。
 一方、味噌ラーメンの差ですが、ラ王の方はあっさり上品で優しい合わせ味噌味サッポロ一番はしっかり濃くてピリ辛な赤味噌味で、どれもするめイカとよく合っていました。
 前者はとことんリアル指向、後者は袋麺ならではの良さを追求する指向ですが、どちらもするめやバターと相性がよかったです。
 ただ、あえて好み別に分けるとするなら、イカの旨味をダイレクトに感じたい場合はラ王、「味噌ラーメン」という範疇でバランスよく美味しく食べたい場合はサッポロ一番というイメージでした。
もしかしたら、この二つ以外の味噌ラーメンでもっとするめと相性がいい物があるかもしれませんので、近々また実験してみようと思っています。
するめ出汁のみそラーメン 番外編6
するめ出汁のみそラーメン 番外編7

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
   (週刊ビッグコミックスピリッツ NO6 2014年1月22日号掲載分 通算NO1684)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2014.02.21 Fri 17:18  |  

おいしそうですねー。お正月のお雑煮はスルメで出汁をとる地方に住んでおりますので、ラーメンにも心惹かれます。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
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