『セイシュンの食卓』の“ある愛の形丼”を再現!

 最近、一年前に流行ったというマシュマロヨーグルトにはまっています。
 ただ単にヨーグルトの容器にマシュマロをいれて一~二日放置するだけなのですが、ヨーグルトの水分を吸ってシュワシュワになったマシュマロが病みつきになる美味しさで、近頃はこれにブルーベリーヨーグルトを合わせるのがマイブームになっています。

 どうも、マシュマロがホワイトデーの定番商品として定着しないのは何故なんだろうと疑問に感じている管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『セイシュンの食卓』にてあるいかつい女性が好きな男性と食べる為に定期的に作っている“ある愛の形丼”です!
ある愛の形丼図
 今回ご紹介するのは、ある奇妙な関係を結んでいるカップル(?)のお話。
 都内某所の小さなアパートに住む、一見ニューハーフ風のごつい外見をした女性・エビ子さん←実は本名不詳なのですが、別話でエビに例えられていましたので仮名としてつけました)は、時折ふらりと現れては一緒に丼を食べ合うだけという、不思議な交際相手がいました。
 男性は名を福山さんといい、普段は窓際課というまんまな名称の課で淡々と仕事をしている、推定年齢五十歳のごく平凡な中年男性なのですが、地味な見た目に反してかなりクールで寡黙な渋い男性
 あまりしゃべらない為何を考えているのかイマイチ分かりにくいのですが、どうやらエビ子さんの作るある丼に夢中なのは確実のようで、もう何年も離れられずに通い続けている様子でした。
 たま~に会っても、する事は数分間一緒に丼を食べるだけ…と聞くと、付き合っているのかどうかすらあやふやな頼りない関係に見えますが、顔を真っ赤にして一心不乱に丼をかっこみ合い、完食後はしばらく息を切らせながら余韻に浸っているお二人の様子はこちらが赤面しそうなくらい妙に生々しい感じで、これはこれでなかなか奥深い世界だな~と感じます;。

 そんなミステリアスな恋人の為に、エビ子さんが毎回欠かさず作って出しているオリジナル丼が、この“ある愛の形丼”です(副題は“ドーム型焼肉味丼”)!
 作り方はちょっと凝っていて、焼肉のタレを揉みこんだ豚ロースの薄切り肉を、あらかじめラップを敷いた丼へ隙間がないよう並べ、同じ焼肉のタレで味付けした玉ネギと卵を絡めたご飯を詰めて包んでラップの上部分をキュッとしばり、そのまま電子レンジに何分かかけて火を通した後丼へひっくり返し、上に刻んだ三つ葉と紅ショウガを乗せたら出来上がりです。
 焼くのではなくあえて電子レンジで火を通すことによって一風違う食感にし、単に焼肉+ご飯の王道な組み合わせにするのではなく卵や玉ネギも加えて味にひとひねり加えているのが、どことなくアブノーマルっぽいお二人にぴったりの丼。
 肉とご飯を同時に調理にする事により、ご飯全体へ豚の脂がじわっと染みていい仕事をするのだそうで、突飛な作り方ではあるものの間違いなく美味しそうな料理だと思います。
どういう経緯で出会ったのかは永遠の謎ですが、丼を食べ合うという奇妙な関係は続いてます;ただ単に同じ空間で丼を食べているだけなのに、どうしてこんなにアブノーマルに見えるんでしょう;
 ちなみに、この丼を食べた後福山さんは黙って立ち去ろうとし、エビ子さんを「えっ、もう帰るの?」「また来てくれる?」と不安にさせていましたのでどうなる事かとハラハラしましたが、少し沈黙を置いた後急にお茶目な表情で投げキッスをしたので、思わずずっこけました;。
 当管理人的にはかえって不安と不信感が増しそうな対応でしたが、何故かエビ子さんには素敵に映ったみたいで、さっきの心配はどこへやら「ああ、幸せ…」と至福そうな表情になっていました。
 作中に書かれている通り、本当に愛にはいろんな形があるな~と考えさせられます←傍目からみればチンプンカンプンでも、そういう独自な世界を築きあえる存在がいるというのは、幸せな事だと思います)。

 エビ子さんと福山さんは見た目だけでは接点がまるで見当たらない為、どうやって知り合ったのかさっぱり分からないのですが;、お互い相手の素性をよく知らない&エビ子さんの料理の腕によってこの関係は成り立っているという所から推測するに、エビ子さんが勤めているオープンキッチンタイプの飲食店へ福山さんが来店→福山さんはエビ子さんの丼を一口食べるなりビビッとくる→目が合ったエビ子さんへ投げキッスし、それを受けたエビ子さんは一目惚れでハートがズキュン!→「あたしのプライベート・丼が食べたいなら、ここへ来て…」とエビ子さんが連絡先の書かれたメモを渡して、現在の関係が始まった…のではないかな~?と勝手に空想しています(←長々とした当管理人の一人妄想にお付き合いして下さり、誠にありがとうございますorz)。
「また来てくれる?」という問いに、投げキッスで応える窓際課の福山さん
 なお、これは別の話で初めて分かった事ですが、パッとしない外見にも関わらず福山さんは実はモテモテで、エビ子さんと出会う前に既に若くて綺麗な奥さんと結婚していた事、おまけにこういう関係を持っていたのは自分だけではなく、何と御年八十歳くらいのお婆さんの所へも漬け物を食べに通っていた事まで発覚し、閑静なアパートは一転して騒々しい修羅場の舞台になっていました;。
 正直、こういう場面になったら大抵の男性は慌てふためくか逃げるかのどちらかしか出来ないと思うのですが、驚くべきことに福山さんは眉一筋動かさない冷静な状態で「フーッ、みんなオレをあんまり困らさないでくれよー」とイケメンな台詞を言い、エビ子さんらを激怒させるどころか「はー、ステキ」「しびれたわ」とますますメロメロにさせて夢の三重生活スタートの予感を匂わせていた為、これは大物だな~と感心しました;(←よくよく考えれば、直接的な浮気は一切していないからこそここまで堂々としてられるのかもしれません^^;。)。
 もしかしたら、そこそこ仕事が出来る風なのに窓際課にいるのは、この無駄なフェロモンでいらぬ騒動を起こしたのが原因なのかも…と余計な想像をしてしまったエピソードでした。
これ以上ないくらいの修羅場ですが、その割には全く悲壮感はなく、喜劇に見えるのはなぜでしょう;
 初めて読んだ時から、「電子レンジで焼肉丼を作れるとは…」「是非とも試したい!」と興味津々でしたので、再現を決意しました。
 作中には分量つきの詳細なレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下準備。豚ロース薄切り肉は切らずにそのままボウルへ入れて焼肉のタレを振りかけて揉みこみ(←当管理人の場合、一番スタンダードな「コク醤油味」を使用)、薄くスライスした玉ネギは別のボウルへ入れて同じ焼肉のタレをかけてざっと混ぜ、熱いご飯は溶いた生卵をまんべんなく絡めます。
 出来れば、この時に三つ葉をザク切りにしておいた方がいいです。
ある愛の形丼1
ある愛の形丼2
ある愛の形丼3
 次は、熱入れ作業。
 大きめの丼容器へラップを十字に敷き、その内側に先程の豚ロース肉を丁寧に隙間なく貼り付けます(ラップはギリギリではなく、余裕を持って長めに敷いた方がいいです)。
 そこへ味付き玉ネギ→卵ご飯の順に具をきっちり詰めます。
 ご飯はあんまり沢山入れ過ぎますと、中で膨らんで豚肉からはみ出しますので、気持ち少な目に詰める事をお勧めします。
ある愛の形丼4
ある愛の形丼5
ある愛の形丼6
 ラップを上部分でキュッとひねってフタをし、電子レンジに入れて約三~五分加熱します(電子レンジの性能・ワット数・癖によって加熱時間が変化しますので、ちょくちょく様子を見ながらかけた方がいいです)。
 何度か様子を見て、豚肉にもご飯にも熱が通っているのを確認したら電子レンジから取り出し、丼へひっくり返して形を崩さぬようそっとラップを外します。
 ※長時間電子レンジにかけすぎた場合、豚肉はカチカチに固くなりますのでかけすぎには要注意です!
ある愛の形丼7
ある愛の形丼8
 一番上に刻んだ三つ葉と汁気をきった紅しょうがを飾り付け、お箸と共にテーブルへ運べば“ある愛の形丼”の完成です!
ある愛の形丼9
 作中にあった完成図同様、本当にまん丸な出来上がりで少々驚きました;。
 焼肉のタレのおかげで胃袋を鷲掴みにされるような香りに仕上がっているのですが、見た目が今までに見た事がない異質な感じなため、素直に食欲が湧かないのが印象的です;。
 電子レンジで調理しても、果たして焼いて作った焼肉丼みたいになるのかどうか、実際に食べて確認してみようと思います!
ある愛の形丼10
ある愛の形丼11
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
ある愛の形丼12


 さて、味はと言いますと…新感覚の豚丼で目を見張るおいしさ!豚ロースの旨味がご飯に染みています!
 焼き肉のタレのガツンとくる甘辛いにんにく醤油味が染みた豚肉は食べ応え満点、噛めば噛む程濃厚なコクが溢れ出す感じで、例えるとするなら「ちょっぴり分厚い肉を使用した、焼き肉屋のサブメニューにありそうな豚丼」というイメージです。
 ただ、熱が入る事によって豚肉自体から出た焼肉のタレで半ば煮たようになっている為、焼いた時の香ばしさがないのがちょっと残念な気がしました(←一時期牛丼屋さんにあった豚丼をもっとワイルドにさせた感じで、十分おいしくはあるのですが;)。
 中のご飯は卵が間に入ってクッション代わりになっており、意外とふっくら柔らかな口当たりなのが特徴的で、豚肉と触れている所は甘やかな脂分が絡んでしっとり美味ですが、中央は油と塩気がないチャーハンみたいで卵の優しい味わいがふんわり広がりほっとします。
 クタクタにとろけるまで煮たみたいに仕上がっている玉ネギの滋味深い甘味と、シャキシャキして爽やかな三つ葉の瑞々しい食感が豚肉の濃い味を和らげ、サクサクと噛み締める度に強い酸味が広がる紅しょうがが後味を引き締めてくれるのがよかったです。
 正直当管理人は紅しょうがが苦手なんですが、かなりこってりしていて逃げ場がないように感じる丼の中で、紅しょうがはさっぱりと癒してくれる一種の清涼剤のような役割を果たしていた為、逆にないと困るくらい重要な役割を果たしていて感心しました。


 最初は「肉巻きおにぎりと酷似してるのでは?」と予想していたのですが、食べてみるとそれよりもはるかにご飯がふわっとしていてびっくりしました。
 今回はコク醤油味を使ったのでスタンダードな味になりましたが、味噌系や塩系の焼肉ダレをつかってみても面白そうです。

●出典)『セイシュンの食卓 愛の丼ぶり編』 たけだみりこ/メディアファクトリー
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
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・再現料理を予定中の漫画:
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