『まかない君』の“あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し”を再現!

 先日、大好物である天津飯のカロリーがふと気になって調べてみたのですが、餃子の王将は796kcal、大阪王将は857kcalという真実を知り、真っ青になりました;。
 考えてみれば、当管理人自身あそこまで卵をふわふわにしたい時は油を大量投入して作っていましたので、これが至極当然なカロリーである事はとっくの昔に予測できたはずなのですが、無意識の内に怖いものは見て見ぬふりをして日を過ごしていましたorz。
 せめてこれからは、餃子を一緒にオーダーするのはやめようと思います。

 どうも、ケチャップはカロリーが高いと知りつつもオムライス用のチキンライスにはつい大量に投入してしまう当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』二巻にて浩平君がある五月の夜に主菜として作った、“あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し”です!
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し図
 一巻の終盤で家長的存在の凜さんがドイツへ転勤になったり、その結果浩平君・弥生ちゃん・佳乃さんの三人だけになって一家の眼鏡率がとうとう100%を超えたりするなど、大小様々な変化がありましたが、何だかんだ言いつつみんな元気に暮らしている様子が二巻では描かれており、読んでいてホッとしました(←正直、凜さんはこのまま物語からフェードアウトするのかな~?と心配でしたが、登場回数はめっきり少なくなったもののたまに帰省しては食卓を囲むシーンがちゃんとあった為、安心しました;)。
 凜さんがいなくなって的確なツッコミ役はとうとう浩平君一人になった為、天然気味な弥生ちゃんと確信犯的にとぼける佳乃さんを相手に、突っ込む機会が二倍に増えた浩平君を当初は気の毒に思いましたが;、やんわりかつクールに突っ込む浩平君となかなか話し上手な佳乃さんの打てば響くような言葉の応酬といい、お二人が話す丁々発止な文学知識についていけない弥生ちゃんがかなり独創的な発想を口にして「違います」と同時に突っ込まれるパターンといい、話のカオス度は上がったものの妙につじつまの合う会話は読んでいて面白く、これはこれでありだな~と思います。

 今回ご紹介するのは、一巻の最終話から少し経った、ある春の日の事。
 五月くらいになると寒さの峠はとっくに越えていて、お昼は上着なしでも過ごせるほど温かい日がほとんどというイメージがありますが、この日はいつもよりも肌寒かったようで、浩平君は体が温まるメニューを作る事にします。
 この頃になると、連載当初は「呪わしいほどマズい」と佳乃さんから評されていた弥生ちゃんも少しは上達してきているのですが、それでもまだ卵がうまく割れず殻が豪快に入っていましたので、助手を卒業するのはまだまだ先になりそうだと苦笑しました;。
 ただ、隣に弥生ちゃんがいて他愛ない会話をしたり、ちょっと手伝ってくれるだけで浩平君はモチベーションがアップしてますますおいしい料理が作れている様子でしたので、今の所はこれでいいんだろうな~とほのぼのしました(←「あさりの殻をこすり合わせると、カエルの鳴き声みたいな音が出る」という等、小ネタがいちいち共感する事だらけなのがいいです)。
あさりの殻をこすり合わせた時の音を、「かえるが鳴いてるよう」と表現していました
 その際、浩平君が弥生ちゃんと一緒に作ったメインが、この“あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し”です!
 作り方はとても簡単で、おろしにんにくやマヨネーズで下味をつけた豚コマ肉・パプリカ・あさり・プチトマト・キャベツをフライパンへ敷き詰め、その上に塩とこしょう、バター、白ワインを振りかけてフタをし、あさりが全て口を開くまで火を通したら出来上がりです。
 温めたワインは体をポカポカに温める効能がありますし、疲労回復に役立つ成分を豊富に含むあさり(タウリン)と豚肉(ビタミンB1)のダブル効果で体の抵抗力を高めることも出来ますので、気温が移ろいがちな五月の夜にぴったりなレシピだと思います。
 弥生ちゃんが言うには、「殻つきだと、なんかゴーカな感じー」「んー!バターとにんにくとあさりのうまみでおいしいのは当たり前だね!」と思わず顔がほころぶ乙な一品だそうで、概ね好評でした。

 なお、この時浩平君は副菜に“きのことわかめのおろし和え”、汁物に“キムチ豆乳みそスープ”を採用して共に食卓へ並べてたのですが、副菜に入っていたわかめがきっかけで弥生ちゃんが「あたしわかめとかコンブを見るたび、浩平のこと思い出すんだよ」「ホラ、いつだったか夏休みに浩平んとこに行った時、海に連れてってもらったでしょ。あの時浩平海の中で取ってきた海藻、そのままかじって食べてたよね」という爆弾情報を漏らしており、初見時はびっくりしました;。
 佳乃さんはその事を覚えていたみたいで、「海イグアナみたいだなって思ったよ」と話に乗っていましたが、浩平君はその記憶をきれいさっぱり忘れていたらしく、「そんな事してたかな?」と終始きょとんと顔でした。
 この「自分は全く覚えていないのに、周囲は覚えていてしきりにつっついてくる」という空気は身に覚えがありまくる為、リアルだな~と苦笑いしたものです(←記憶は自分のいいようにすり変わっていくという事実を思い知らされますorz)。
バターとにんにくとあさりの旨味が合わさった主菜に、ご満悦だった弥生ちゃんその昔、海でとった海藻をそのままガジガジかじっていたワイルドな浩平君;
 ちなみに、この後話題は「子どもの頃苦手だったけど、今は大好物な食べ物」へと移っていくのですが、今では自他認める甘い物信奉者の佳乃さんが「年齢を重ねて味覚が変わる事ってあるよね。今は全然平気だけど、子どもの頃はあんずジャムがだめだったなー」と言っており、少し意外でした。
 何でも、あんずのちょっとした癖が昔は苦手だったようなんですが、現在はまるでゼリーみたいに丸々一瓶完食する程好物になっているとの事で、変われば変わるものだな~としみじみしました(←後々調べてみると、あんずジャム一瓶のカロリーはメロンパン一個分でした。てっきり月餅ロールちゃん並の高カロリーだと予想していた為、思っていたよりも低くて衝撃だったのを覚えてます;)。
 佳乃さん曰く「脳が糖分を求めるからしょーがないの」だそうですが、作中を見る限り糖分は主に巨乳の方へ吸い取られていっている気がしましたので、何だか複雑な気持ちになります;。
あんずジャムが苦手だったよっちゃんも、今は一瓶まるごと食べられるまでに成長しました;
 あさりと豚肉が特売で安く手に入ったので、再現を決意しました。
 作中には詳細なレシピが記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下ごしらえ。ボウルへ豚こま肉(小さめの時はそのまま、大きい時は大雑把に切ります)、おろしにんにく、日本酒、マヨネーズを投入してよく絡め、下味をなじませます。
 あさりは塩水に数時間浸けて砂抜きをした後、流水の中で殻と殻をこすりあわせて表面の汚れを洗い流し、ザルにあけて余分な水分をきっておきます。
 ※マヨネーズ好きの方は下の画像のように多めに使って大丈夫ですが、さほどでもない方は程々に抑えておいた方がいいです。
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し1
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し2
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し4
 次は、蒸し焼き作業。
 大きいフライパンへ、ザク切りしたキャベツ→下味付きの豚コマ肉→水気をきったあさり→種とヘタを取って細く切った黄色いパプリカ→ヘタをもぎ取ったプチトマトの順に材料を重ね入れます。
 キャベツは焦げを防ぐ重要な役割がありますので、他の材料よりもやや多めに使う事をお勧めします。
 ※パプリカは色合いのバランスの都合上黄色を使用しましたが、別に気にならない場合は赤でもオレンジでもOKです。
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し3
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し5
 材料を全部敷き詰めたら、上から塩、こしょう、バター、白ワインを振りかけてフタをし、中火にかけてあさりの殻が開くのを待ちます。
 その際、透明のフタを使うと中の様子が分かって便利ですが、注意深く耳をすましていると「カパッ、カタッ」という音によって殻が開いたかどうかは十分判別できますので、なくても大丈夫です。
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し6
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し7
 あさりの殻が全部開いたら火を消し(←最後の最後まで開かないあさりは最初から死んでいますので、この時に取り除きます)、そのままフライパンごとテーブルへもっていって鍋敷きの上へ置けば“あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し”の完成です!
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し8
 プチトマトの赤色、パプリカの黄色、キャベツの薄緑色の対比が見るからにカラフルで美しく、如何にも春!というイメージの主菜です。
 白ワインの芳しい匂いと、野菜の瑞々しい風味が一体となって湯気に交じり、見た目だけでなく香りでも華やかな印象を与えさせられます。
 見た所はイタリアン風ですが、味の方は一体どうなのか…食べて確かめてみようと思います!
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し9
 それでは、出来立てほやほやの内に小皿へ取り分けていざ実食!
 いっただっきまーすっ!
あさりと豚肉とキャベツのバター蒸し10


 さて、味はと言いますと…マヨネーズが効いてて美味し!おかずというよりおつまみとして最適な一品です!
 にんにくバターの強烈なまでにこってりした旨味と、マヨネーズのまろやかなコクが合わさる事によって生まれたクリーミーな甘塩味が単純ながらも具の旨味をぐっと引き立て、全体を一つにまとめています。
 例えるとするなら「あさりと豚のマヨネーズ仕立てアクアパッツア風」というイメージで、やや濃いめの味わいの割に後口がサラッとしてキレがいいのは、白ワインと塩こしょうがベースのシンプルな味付けだからかな~と思いました。
 クタクタとザクザクのちょうど中間くらいに煮えたキャベツのジャクッとした歯応え、肉厚で噛み応えのあるパプリカの甘味、火が通ってさらに果物のような甘酸っぱさが増したプチトマトの果汁がいい箸休めになっており、野菜がたっぷり入っている為体に優しい感じがします。
 あさりの身を滴るおつゆごと噛み締めると、油分によって大分マイルドになったものの十分奥深い潮味や磯のエキスがじんわりと舌を刺激し、癒されました(←まったりしたあさりの白ワイン蒸しという印象)。
 マヨネーズに含まれる酢のせいか、硬い豚こま肉が驚きの柔らかさになり、おまけに油膜で覆われる事によってしっとりジューシーな仕上がりになっていたのがよかったです。


 豚肉とあさりの出汁が合わさるとバラバラになるのでは…と少し不安でしたが、白ワインやマヨネーズのおかげでそこまで相反しておらず、しっくりくる味になっていました。
 白ワインはもちろん、意外にもビール・赤ワイン・チューハイにもぴったりですので、飲兵衛には嬉しいおかずです。

●出典)『まかない君』 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
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