『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』の“魔法のカルボナーラ”を再現!

 博多区に古くからある櫛田神社の拝殿には、雷神と風神が向き合っている木彫りがあるのですが、先日地元番組で「ここの風神は、雷神にあっかんべーをしている」と放送されており、驚きました;。
 視聴後、気になってここここで注意深く画像を見ると、確かにお茶目な表情であっかんべーをしながら走って逃げる風神と、そんな風神を「ちょ、お前ふざけるな!待てー!」と怒って追いかけているように見える雷神の姿が彫られており、思わず笑いました。
 実際は、「暴風雨を一緒に起こそうと風神を誘っている雷神」と、「神社の氏子の願いを聞き入れて<嫌だよ、あっかんべー>と退散する風神」を模している図との事ですが、いつも絵画の中で厳めしくポーズを決めている風神雷神よりもずっと身近に感じられて、ほのぼのしたものです。

 どうも、意見が対立して収拾がつかなくなった時は風神のようにすたこらさっさと逃げたくなる当管理人・あんこです(←もちろん、あっかんべーは抜きで;)。


 本日再現する漫画料理は、『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』にて広田先生が「出したくない」と恥じらう芝田先生を説得して公表されていた“魔法のカルボナーラ”です!
魔法のカルボナーラ図
 これは今回初めて知ったんですが、広田先生がおっしゃるには『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』に毎月載せているレシピが一回の打ちあわせですんなり決まるケースは、なんと稀だとの事。
 大抵は、広田先生・芝田先生・担当編集者のAさんの三人で何度か試食会を兼ねた打ち合わせをし、「これはどう!?」と意気込んでおすすめレシピを持ち込む芝田先生に、毎回Aさんと広田先生が「おいしい…けど、どっかで食べた味かなー」「うーん、クックパッ○にありそう。あとちょっと材料が多いかな?時間もかかりすぎかな」と厳しく却下し、何度も考え直しをお願いして吟味した末にやっと決まるのがほとんどだとの事で、初見時はそのこだわりっぷりに感動したのを覚えています(←それでもへこたれない芝田先生を見ていると、ネームのやり直しを何十回命じられてもめげないある新人漫画家の方を思い出し、涙が出てきます;)。

 それもこれも、お三方共「おかわりレシピは月に一度だけ!!だからこそ皆さんに本当に作ってほしいレシピを熟考してお届けしているのです」という理念を持って作品作りをしているだからだそうで、プライベートでも当ブログでもその恩恵を預かっている当管理人は、頭が下がる思いがしました。
 『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』に出てくるお料理は、ただ作るのが簡単で美味しいというだけではなく(←もちろん、そういうレシピも貴重でありがたいんですが)、再現前から「これをこうしたらこうなるなんて、本当かな?楽しみ!」というワクワク感と夢があり、食べた後も「確かに美味しい!そして簡単、斬新!!」という喜びを感じるのとリピ率が高いのが特徴的で、だからこそ夢中になった観がありますので、こういう背景を知ってますます応援したくなったものです(^^)。
なんと,一発OKはそこまでなく、何度も熟考&試食して決められているとの事!
 どうやら、芝田先生は考えすぎるとスランプになるタイプでいらっしゃるらしく、ある日「考えると駄目なのよねー」と珍しく落ち込まれるのですが、広田先生が「先生が普段作っているレシピでいいんですよ」とおっしゃると、「横着しすぎて恥ずかしくて、そんなの出せないわぁっ」と嘆きます(←…とは言うものの、実は芝田先生がそう恥じらいながら紹介される簡単レシピは毎度とても評判がよく、その度複雑そうな反応をされています;。当管理人が思うに、料理研究家である芝田先生が横着されても、それは一般の方が普通に感じるくらいの手間にしかならないので、むしろちょうどいい感じになるのが原因なのでは?と思いました)。
 けれども、興味津々の広田先生は「えーどんなの?」と何とかその内の一つを作って頂くのですが、これがまさかの大好評で、広田先生もAさんも「えっ、こんな作り方でいいの!?えっコレウマイ!激ウマ!!」と満場一致でこのレシピを採用されていました。

 その時のレシピが、この“魔法のカルボナーラ”です!
 作り方は簡単で、中火でベーコンを炒めておいたフライパンへ小麦粉・牛乳・コンソメ・茹でたパスタを投入してぐるぐるかき混ぜ、全体に火が通ってきたらピザ用ミックスチーズ(又はプロセスチーズ)を加えてさらにぐるぐる混ぜ合わせ、仕上げに卵黄と粗挽き黒胡椒を乗せたら出来上がりです。
 ポイントは、小麦粉と牛乳はあらかじめ別の器でよーく混ぜ合わせてから入れること、パスタは袋に書いてある時間よりも一分短くゆでること、コンソメは砕いて溶けやすくしてから加えること、ソースを混ぜている時は手を休めずとにかくぐるぐるまぜることの四つで、たったそれだけで濃厚クリーミーになると書かれていました。
 正直、牛乳とチーズを組み合わせたカルボナーラはそこまで珍しくないのですが、塩を使わずコンソメのみで味を調整して深みを出したり、牛乳とベーコンさえあれば後は家に常備している材料だけで手軽に作れるようにしていたり、卵黄はあえて生にしてとろける感じを演出していたりと、相変わらずオリジナル要素満載で 、思わず「こんな高クオリティで申し訳なく思う必要はないです!それ以上手を抜いて料理をしている自分が情けなくなりますorz!」と自虐をおりまぜた投書をしたくなったほどでした;。
先生曰く「横着し過ぎで恥ずかしい」カルボナーラですが、これがお二人から大絶賛!
 ちなみに、試食された広田先生の感想は「ウマーーー!!冗談みたいにおいしい!古典的な家庭の味的ウマさ!」「生クリーム使ってないのにものすごいクリーミー」、Aさんの感想は「ああっ、コレ男子が好きなガッツリ系かも!!女子のクリーム系好きにもうけそう」「グラタンみたいに濃い味」というもので、材料さえ見なければとても生クリーム&パルメザンチーズ抜きとは信じられないくらい濃厚な味わいなのだとか。
 あと、もう一つ特徴的なのは、味が濃い割に満腹状態で食べても気にならない程油っこさがない所みたいで、沢山試食された後でもお箸が止まらなくなっていた広田先生のご様子を見て、「どんな感じなんだろう…」とかなり気になりました。

 何でも、芝田先生は料理研究家としての性なのか、見映えがよくて凝ったお料理をご紹介したがるそうなのですが、広田先生としては「パッと見派手でも作らなければ意味がないですよね」と考えていらっしゃるらしく、「地味でシャレた感じはないですが、読んで確実に今日作れる!!そして、作りたくなる!!というレシピ」との基準を定めて発表されているようで、だからこそ当管理人はこんなにおかわりレシピに惹きつけられるんだな~と実感しました(←ただ、当管理人も「力の入った文章の方が受けがいいのでは?」と考えて書いたものの、適当に書いた文章の方が逆に評価されてギャフンとなった事があった為、力作よりも普段の簡単レシピを求められて困惑されるお気持ちは、少し分かるような気がします;)。

 これからも、「ごはんを食べる人だけじゃなくて作る人もハッピーになれるレシピ」をご紹介すると宣言された広田先生と芝田先生とAさん、そして『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』に携わる編集部の方々を、陰ながら応援したいと改めて感じた回でした。
生クリームもパルメザンチーズも使わないのに、安いチーズと牛乳だけで濃い美味しさに!「食べる人だけじゃなく、作る人も幸せになれるレシピ」を目指すとのお言葉、非常にありがたいです
 自宅でいつも作るカルボナーラは、卵黄&生クリーム&パルメザンチーズ&にんにくをどっちゃり入れて作るゴテゴテ系だった為、どういう味になるのか気になって再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。中火に熱したフライパンへ拍子木切りにしたベーコンを投入し、油が出てカリッとするまで炒めます(←テフロン加工のフライパンでしたら何もひかなくて大丈夫ですが、そうでない場合は食用油やバターをお好みで加えます)。
 ※大きめのフライパンをお持ちの方でしたら、「フライパンでパスタを茹でる←茹で上がったらザルにあける←空いたフライパンへ急いでベーコンを入れて炒める」というやり方にすると、洗い物が減ります!
魔法のカルボナーラ1
魔法のカルボナーラ2
 次は、炒め煮作業。
 ベーコンがこんがり焼けたら、小麦粉を合わせてよ~く溶いた牛乳、細かく砕いたコンソメキューブ、袋に記されている時間よりも一分短く茹でてざっと湯切りしておいたパスタを加え、中火のまま菜箸でグルグルと絶えずかき混ぜます。
 この時、混ぜる手を休めると小麦粉がダマになってしまいますので要注意です。
魔法のカルボナーラ3
魔法のカルボナーラ4
 やがて、ソースにふつふつと火が通ってぷっくり大きな泡がでるようになったらピザ用ミックスチーズ(又はプロセスチーズ)を投入し、全て溶けきるまでまたぐるぐると混ぜ合わせます。
 ※余熱で溶かそうとするのではなく、火はつけたままで混ぜます。
魔法のカルボナーラ5
魔法のカルボナーラ6
 ソース全体にチーズがしっかり溶け込んだらすぐに火からおろしてお皿へ盛り付け、中央に卵黄を乗せて上から粗挽き黒胡椒を振りかければ“魔法のカルボナーラ”の完成です!
魔法のカルボナーラ7
 こんもりとしたオレンジ色の卵黄と、びっくりするほど純白のカルボナーラソースに、真っ黒な粒々でアクセントをプラスしている粗挽き黒胡椒の色合いがとても美しく、「早く食したい!」と喉が鳴ります。
 いつも作るカルボナーラとは全く違った感じですので味の想像がつきませんが、芝田先生のレシピはいつも感動を与えてくれるものばかりですので、安心して食べてみようと思います!
魔法のカルボナーラ8
 それでは、卵黄を崩して絡めていざ実食!
 いっただっきまーすっ!!
魔法のカルボナーラ9


 さて、感想はといいますと…これは全く新しいタイプのカルボナーラ!お腹いっぱいでもバクバクいける、稀有な一皿です!
 作中で言われている通り、生クリームを使ってないのが信じられないくらいクリーミーで、ガツンと濃厚なのに全然油っこくなく、不思議とさっぱりした後口なのがすごいです。
 塩は一切入れてませんが、コンソメのまろやかな洋風出汁が効いた甘塩味と、チーズやベーコンの味わい深い塩気のおかげでちょうどいい塩加減になっており、癖になる旨さに仕上がっていました。
 例えるとするなら「カルボナーラ風チーズクリームパスタ」というイメージで、もったりと麺に絡んで離れないくらい強いとろみなのに、口溶けがサラッと滑らかなのが特徴的です。
 担当編集者・Aさんはこの味を「グラタンみたいな濃い味」だとおっしゃっていましたがまさにそんな印象で、ゆるくてシンプルな味付けのチーズ系ホワイトソースに生の卵黄が組み合わさって釜玉っぽくなり、あっさりとこってりが両立した複雑なコクになるのがたまりませんでした。
 通常のカルボナーラは、個性の強い材料が我先にと存在感を主張し合う荒々しい美味しさが売りですが、こちらは卵黄とチーズとホワイトソースが反発せず優しく調和して生まれた穏やかな美味しさがほっとする感じで、癒されます。
 このままでもいいですが、刻みネギを入れるとシャキシャキしたアクセントと鮮やかな香りで一気な和風になり、また違った味わいになるのがよかったです。
魔法のカルボナーラ10


 卵黄オンリーのカルボナーラはごってり系の味しか知らなかった為、今回はいい意味で予想を裏切られた再現でした。
 特に、粗挽き黒胡椒の辛さは味を引き締めるいい仕事をしていましたので、一度は是非挽きたてを使用される事をおすすめします。
 なお、芝田先生はこのパスタがあまった時はグラタンに転用しても美味しいとおっしゃっていますが、今のところ一度もあまった事がない為(←冗談じゃなく、本気で「あと一口…」とつい手がのびる味なのです)、今後作る機会はないだろうな~と感じました;。


P.S.
 麻さん、先日はコメント欄で誤字のご指摘をして下さり、誠にありがとうございます。実を言いますと、幼い頃「おさか」のところまで読んだ時点で「おさかなやさん!」と勝手に脳内変換していた模様で、教えていただくまで「おさかやさん」という不思議な表記になっている事に気がついていませんでしたorz。当管理人も、「酒屋さん」の意味合いで書かれたという説の方が正しいと思いますので、そのように訂正させて頂きました。心より感謝いたします。

●出典)『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』 作者:広田奈都美 監修:芝田里枝/秋田書店
     (月刊フォアミセス 2014年10月号掲載分)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2014.10.13 Mon 09:03  |  

こんにちは。
いつも美味しそうな内容で楽しませていただいてます。
今回、こちらでご紹介されているパスタを作ってみたのですが、どうも粉っぽい…というか、ざらつきが感じられました。ホワイトソースを作っている段階では感じなかったので、使用したとろけるチーズのせいなねかな…。
ざらつき以外はとても美味しくできました(^-^)

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
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 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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