『風流つまみ道場』の“唐揚げバルサミコソース”を再現!

 今年のイブは、家族と一緒に街へ出て食事をしたり、クリスマスイルミネーションを見に行ったりしたのですが、予想以上にきらびやかで美しく、「来てよかったな~」と感じました。
 実を言いますと、こんな風に外へ出てクリスマスを祝うのは本当に久々で、毎年イブが来ると家族と実家でささやかなご馳走を作って軽い宴会をするのがお決まりのコースだったんですが、今年は何故か「いつもと違う事をしてみたい」という衝動がわき出て、じっとしていられなくなりました;(←大学時代は相方さんや友達と飲み騒いでましたが、社会人になるとなかなか予定が合わず、結果家族と一緒がスタンダードに;)。
 それまでは、「クリスマスの中心街は恋人だらけで甘い雰囲気なんだろうな~」と偏見丸出しな事を考えて半ば敬遠していたのですが、いざ行ってみると確かにカップルの比率はやや高かったもののそんなに甘々という感じでもなく、友達同士や家族連れの方々も結構多かったので、もっと早く素直に楽しんでいたらよかったな~と後悔しました;。

 どうも、一番好きなクリスマスソングはマライアキャリーの「恋人たちのクリスマス」な当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて錦ちゃんがある年のクリスマスイブに作った“唐揚げバルサミコソース”です!
唐揚げバルサミコソース図
 それは、ある年に迎えた日曜日のクリスマスイブの事。
 前日の夜遅くまで記憶が曖昧になるほど飲みまくった錦ちゃんは、どうせ今日も休みだという思いでついつい爆睡するのですが、ハッと起き上った時には既にとっぷりと日が暮れており、「もう夕方か…」と憂鬱な気持ちになります(←睡眠も大事ではありますが、それで休日が丸々潰れてしまうとひどく損した気分になりますので、錦ちゃんに共感しました;)。
 重い足取りでリビングまで移動した錦ちゃんは、何となくTVのニュース番組を見るのですが、そこで繰り広げられていたのはクリスマスイブの街中中継。
 さっきまで頭がぼんやりしていた錦ちゃんは、ここでようやく「そうか、今日はクリスマスイブか…」と気づくのですが、だからと言って何か予定がある訳でもなく、アナウンサーが「こちら湾岸でもクリスマスイブをともに過ごそうとたくさんのカップルやファミリーが…」と華やかなクリスマスイルミネーションを紹介する様を覇気のない表情でじっと眺めており、何だかいたたまれない気持ちになりました;。

 別にクリスマスイブだからといって特別な事をしないといけない訳ではありませんので、肩身を狭くする必要は全くないと思うのですが、錦ちゃんはあまり割り切れないタイプらしく「あーッ、寂しい…」と呟いてTVを消し、「世間は今夜はクリスマス一色なんだろうな」「オレはどうしよう?」と今夜どうするかを真剣に考えます。
 こういう手持ち無沙汰な時、いつもだったら馴染みの飲み屋さんの<夕月>か<WINE Napa BEER>へ行くか、お隣のマユミさん&辰五郎さんカップルと共に宴会するかの二択なのですが、折悪く飲み屋さんは両店とも休業、マユミさん達も予約したディナーを食べに出かけて不在で、錦ちゃんはますます暗い顔になっていました;。

 当管理人も何度か同じ体験をしたので分かるのですが、「大事な予定も共に過ごす相手もない=寂しい」という単純な気持ちよりも、自分一人だけが取り残されたかのように感じて押し寄せる虚無感と、「こんな日に一人で何やってるんだろ…」と自嘲する瞬間の方がずっと胸にきましたので、普段仲のいい人達と過ごせないのは結構きつかったろうな~と思いました←まあ、ネットをするようになってからは案外同じ境遇の方が多い事がわかりましたので、大分気が楽になったのですが;)。
クリスマスイブのニュースを見て、初めて今日がイブだと気づき、急に虚しくなった錦ちゃん;
 けれども、その内悩むだけ無駄だと思った錦ちゃんは「しゃあない、ひとりでワインでも飲むか~ッ」と開き直り、近所のコンビニへ買い出しに行きます。
 こうして帰宅後、コンビニで買ってきた唐揚げを使って錦ちゃんが作り上げたのが、この“唐揚げバルサミコソース”の完成です!
 作り方はとても簡単で、お水を入れて沸騰させたフライパンへコンソメ・赤ワイン・バルサミコ酢・砂糖・水溶き片栗粉を加えて煮詰めてソースを作り、そこへ温め直した唐揚げを投入して絡めたら出来上がりです。
 ポイントは、バルサミコソースを作る時割としっかりめに煮詰めることで、こうすると安いバルサミコ酢でも高級品に近づくと、作者のラズウェル細木先生がご説明されていました。

 あえて本格的な鶏料理をさけ、コンビニの唐揚げを使用したのは「一見わびしく見えるけど、ひとりで丸ごと1羽なんて料理してたらそれこそ悲しいよッ」というこだわりがあったからだそうで、確かにこれなら食べ切りサイズなので一人でも気軽に作れそうだな~と感じました(←ホールケーキみたいに、一人だとどうしても食べきれず翌日まで持ち越してしまうアイテムはより虚しさが募りますので、これは助かります;)。
 実際に食べた錦ちゃん曰く、「うんうん、コクがあって酸味のやわらかなバルサミコソースが、コンビニの唐揚げを極上のイタリアンに変身させたぞ!」との事で、赤ワインにぴったりだと上機嫌になりながらグラスを傾けていました。
 ちなみに、ラズウェル細木先生は巻末で「これで、ひとりのクリスマスももう淋しくありません。チキンをたくさん買ってきて、大いに飲んだくれましょう。幸せそうなカップルを呪いながら。メリー・クリスマス!」というあまりにも率直すぎる一文を残されており、初見時は苦笑しました;。
バルサミコソースとコンビニの唐揚げを絡めるだけで、極上のイタリアンに大変身!
 その後、錦ちゃんは“唐揚げバルサミコソース”をつまみつつ「そもそもクリスマスにチキンを食べるのは、家族で豊かな食卓の象徴であるチキンの丸焼きを食べるイギリスの風習からきているらしな…」と独り言で薀蓄を語るのですが、すぐに空しくなり、さっきまでの躁状態が嘘のように静まってしまいます;。
 それどころか、「あ~あッ、恵梨花さんも雪江さんも(←注:お二人とも錦ちゃんの想い人)、誰かと楽しいイブを過ごしているんだろうなあ」「チクショーッ!クリスマスのバカヤロ~ッ!!」とヤケ酒状態になってしまい、そのまま赤ワインを何杯も飲んで早くも酔いつぶれちゃってました。

 正直、これだけでもかなり悲惨なのですが、その数時間後、もっと気の毒な事実が判明します…。
 その事実とは、<夕月>はクリスマスイブも営業していて、そこでは恵梨花さんも雪江さんも常連さんも揃っており、錦ちゃんがやってくるのをずっと待っていたということorz。
 実は、錦ちゃんは前日も<夕月>で飲んでいて、ママから直接「イブは特別に営業する」という話を聞いてとても喜んでいたのですが、あまりに飲み過ぎたせいでその記憶がすっかり消えてしまったらしく、おかげで本当は「イブは<夕月>でいつもの面々とクリスマス会!恵梨花さんも雪江さんもやってくる!」という最高にうれしい予定があったにも関わらず、一人で飲んだくれて台無しにしたのでした;。
 正直、ここまで重大な約束を忘れるのは逆にすごいな~と思いましたが、もし自分がそれをやらかしたら…と考えると、ぞっとします;。

 一応、心配になったママが何回か電話してくれていたのですが(←いつもはかなり適当な性格ですが、いざという時は勘が鋭く、気も利くのが頼もしいです)、ただでさえお酒に弱いのに赤ワインを丸一本飲んで泥酔した錦ちゃんの耳にそのコールは届かず、無情にも携帯はテーブルの上で空しく震えるのみでした…。
 残念ながらこれで話は終わっていますので、その後どうなったのか分からないのですが、やっぱりこのままだと散々すぎるので、「この後、トイレに起きた錦ちゃんはコールに気づいてママと話し、すぐにコートをひっかぶって<夕月>へ駆けつけた」という展開があったと勝手に脳内保管しています(←個人的に、これは一生後悔しそうな案件ですので…;)。
泥酔していた錦ちゃんは、本当は今日<夕月>が空いていることも、恵梨香さん達が来ていることも思い出せず;結局、ママからのコールに気がつかないまま、大いびきをかいて眠っちゃっていました;
 バルサミコソースと唐揚げという組み合わせが以外で、急に食べたくなりましたので再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、バルサミコソース作り。水を入れたフライパンを火にかけ、少し沸騰してきたらコンソメ(←顆粒がお勧めされてますが、よく溶かすならキューブでもOKです)、赤ワイン、バルサミコ酢、砂糖を投入し、弱火~中火の間でゆっくり煮詰めていきます。
唐揚げバルサミコソース1
唐揚げバルサミコソース2
 全体が程よく煮詰まり、味見してちょうどいい塩加減になっていたら一旦火を消して水溶き片栗粉を加えてしっかりかき混ぜ、また火にかけてとろみをつけます。
 これで、バルサミコソースは出来上がりです。
 この出来立てほやほやのバルサミコソースが入ったフライパンへ、温め直したコンビニの唐揚げを投入し、ざっと混ぜ合わせます。
 ※作中ではコンビニの唐揚げとしか指定されていませんでしたので、今回はセ○ンイレブンの薄衣唐揚げを使用しました。ない場合はスーパーのお惣菜唐揚げや、手作り唐揚げで代用しても大丈夫です。
唐揚げバルサミコソース3
唐揚げバルサミコソース4
 唐揚げにまんべんなくバルサミコソースが絡みきったら火からおろし、そのままお皿へ盛り付ければ“唐揚げバルサミコソース”の完成です!
唐揚げバルサミコソース5
 パッと見はイタリアンというより、まるで黒酢オンリーのシンプル酢豚という感じで、香りさえ嗅がなければ中華風と見紛う感じです;。
 どことなく赤ワインを思わせる芳しい香りが洒落たイメージで、一体どんな仕上がりか楽しみです!
唐揚げバルサミコソース6
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
唐揚げバルサミコソース7


 さて、感想はといいますと…即席で作れたとは思えない程練れた味の一品!これはワインに合いそうです!
 今回はセ○ンイレブンの唐揚げを使ったんですが、思ったよりも衣は薄くて油ギッシュではない上、脂身は極力取り除かれていて身はしっとり柔らかな歯応えで、なかなかレベルが高い仕上がりなのに感心しました←難点を言うとするなら、衣はカリッとしておらずモロモロフニャッとややふやけた所ですが、餡をかけている為あまり目立たないようになっています)。
 唐揚げの下味は専門店によくあるタイプのこってりしたにんにく醤油系で、そのまま食べても十分なくらいしっかりした旨味で、おかげで赤ワインベースの濃い洋風餡にも力負けしておらずバランスよく感じました。
 一方餡ですが、バルサミコ酢は黒酢と旨味の質が近いのか、中華の黒酢豚にやや似た味わいになっており、驚きました。
 例えるとするなら「イタリア版黒酢の酢豚~アーリオ仕立て~」というイメージの美味しさで、フルーティな甘酸っぱさが出来合いの唐揚げにありがちな強い油分を出来る限りさっぱりさせているのがよかったです。
 ただ、奥深いコクとまろやかな酸味は黒酢を使った餡にそっくりなものの、こちらは赤ワインでぶどう由来の芳しい風味がつき、バルサミコ酢ならではの甘味に特化した熟成された旨さが効いているせいか、より上品でフレッシュな印象の餡なのが特徴的でした。


 今回は原作通りコンビニの唐揚げを使って再現しましたが、手作りの唐揚げで作るとさらに美味しくなると思います。
 ただ、竜田揚げを使うとパラパラの粉っぽいのがソースに混ざってざらっとした舌触りになりそうですので、表面がしっかりしたタイプの唐揚げを使った方が良さげです。

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
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 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
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 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
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