『クッキングパパ』の“ピンクカレーシチュー”を再現!

 その昔、家族と一緒に大阪へ行ったことがあるのですが、何よりも印象に残ったのはたこ焼きに入っているタコの大きさと値段の安さで、子ども心に「さすが大阪!」と感動したのを覚えています(←当時から色気より食い気で、そういう事ばかり衝撃を受けていました;)。
 知人に聞いた所、お店によっては置いてある牛筋煮込みのたこ焼きや、ぺったんこにして焼くイカ焼きも美味しいとの事でしたので、またいつか遊びに行って食べてみたいな~と思っています。

 どうも、家でたこ焼きを作る時に生地が余ったらチーズやお餅を具にして食べるのが鉄板の当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にてまこと君が料理対決の際に作った“ピンクカレーシチュー”です!
ピンクカレーシチュー図
 それは、まこと君がまだ中学生くらいだったある年の夏休みのこと。
 ある日、珍しく帰りが早かった荒岩係長と虹子さんは夕食に豪華な天丼を作り、みゆきちゃんとまこと君から大喜びされます。
 その際、ふとしたきっかけでみゆきちゃんは「にーちゃんも料理が上手で、かあちゃんも上手で…とうちゃんも上手でみゆきも上手で…」「誰が一番かな~っ」という素朴な疑問を口にします(←みゆきちゃんは当時まだ幼稚園生でしたが、大人の手助けもあるとはいえ、この頃には既に卵をキレイに割れたり、フレンチトーストを焼いたり、ダックワーズの成形もしたりしていたりと、将来料理上手になるであろう片鱗を見せていました。当管理人が同じ年頃の時は、せいぜい『クレヨンしんちゃん』三巻に出てくるようなマグカップ納豆ご飯を作るか、ねるねるねるねを練ることくらいしか出来ていなかったので、純粋にすごいな~と感心したものですorz)。

 まこと君は「そりゃあもう―決まってるさ」と何の疑問もなく荒岩係長の方を見るのですが、この日の夕方にまこと君からおいしい手作りたこ焼きをご馳走になっていたみゆきちゃんは「あっ、わかったにーちゃんだね!!」と断言し、まこと君を困惑させます;。
 まこと君としては、「だってにーちゃんもかあちゃんも、料理はみんなとうちゃんから…」という思いがあったみたいで、荒岩係長より料理の腕が上だとは露とも考えていない様子でしたが、みゆきちゃんはお兄ちゃん大好きっ子なせいか「う…うん、とうちゃんも上手だけど、みゆきはにーちゃんだと思うヨッ」と必死に訴えかけており、その愛らしい言い合いを見ていた荒岩係長はニコニコしていました(←普段、みゆきちゃんが一緒にいる事が多いのはまこと君=料理している背中を見る機会が多いのもまこと君ですので、それでムキになったのかもしれません^^;)。
 そうこうしている内、荒岩係長はこども達が一体どれくらいの料理を作れるようになったのか知りたくなったらしく、「よし、勝負してみようかまこと」「大人対子供ってのはどうだ?みゆきとまこと対とーちゃんかーちゃん」と話を持ち掛け、結局次の日曜日に料理勝負することになっていました。

 一見子どもチームが不利に見えますが、まこと君達は荒岩係長達と違って夏休みですので時間的余裕がありますし、何より大人チームには過去にあれこれそれやで料理と台所を幾度か壊滅状態にさせてきた猛者・虹子さんがいますので、実際はほぼ同条件の戦いだな~と苦笑したのを覚えています;(←後々、それなりに料理が出来るようになった虹子さんですが、この時はまだ自信がなかったようで、事前に「かあちゃん、とうちゃんの足ひっぱるからー」と宣言していました;。正直、「いえいえ、さすがにみゆきちゃんよりは優秀な助手ですよ!」とまで断言できないのが辛い、です…orz)。
みゆきちゃんの何気ない一言がきっかけで、大人VS子どもで料理対決する事に!
 その後、料理の素材はみゆきちゃんが好きな「タコ」に決定し、大人チームと子供チームはそれぞれ勝負に出す特別な一皿を考え出そうと奮闘します。
 当初は知識と経験の不足で頼りなく見えたまこと君ですが、分からない事は花椎商店街の魚屋・<伊藤鮮魚店>で質問責めにする事で補い、タコ料理にいくつか工夫を施したい時はみゆきちゃんと共に片っ端から試作する事で解決しており、着々と準備を整えていきます(←大人チームも頑張るには頑張ったのですが、ご夫婦そろって仕事が忙しい時期にぶち当たっており、料理をするどころか構想する時間すらそんなにとれていませんでした。社会人の悲哀がヒシヒシと伝わるシーンです;)。

 こうして迎えた日曜日、家族四人でぎゅうぎゅう詰めになった台所で、お互いワイワイ言い合いながらまこと君とみゆきちゃんが作ったのが、この“ピンクカレーシチュー”です!
 作り方は結構簡単で、熱したフライパンへオリーブ油・カレー粉・生タコの足・にんにく・しょうが・玉ネギ・じゃがいもを炒め、お水を入れてコトコト煮たらシチューのルー・牛乳・塩・こしょう・カレー粉を加え、さらに煮込んだら出来上がりです。
ポイントは、必ずタコの足は生を使うことと(←特徴的なピンク色も、おいしいお出汁も、生だからこそ出るのだとか)、最初の内にアクをしっかりとることの二つで、凝ってそうな見た目の割に意外とお手軽なのに感心したものです。

 まこと君曰く、「みゆきがたっぷり食べられるように、全然辛くないカレーにしたんだ」との事で、子ども受けしやすいよう色も可愛らしく仕上げたと話しており、相変わらず妹思いの優しいお兄ちゃんだな~とほのぼのしました(´∀`*)。
 最初は「カレーとシチューの組み合わせは、ありそうで見た事がないな…」と半信半疑だったんですが、調べたところ、昭和二十年頃から現在まで一部の地域では給食の定番メニューとして組み込まれていて、あながちありえない組み合わせではない事が判明しましたので、俄然興味を抱いたのを覚えています。
あっという間にキッチンはぎゅうぎゅう詰めになりますが、終始和やかな空気でした珍しくない、辛くないタイプのカレーのシチューで、みゆきちゃんにも虹子さんにも好評でした。
 試食した荒岩係長と虹子さんが言うには、「おおっうまい」「わあっ、おもしろい味ねーっ」だそうで、カレーのようでしっかりシチューしている不思議な旨味が特徴的なようでした。
 しかし、その次にまこと君が大人チームの作った“夏向きタコのマリネ”を試食した所、一瞬言葉を失うくらい美味だったようで、急に自分の作った“ピンクカレーシチュー”が色褪せて見え、「やっぱり、かなわないなー」とほろ苦く笑います。
 初見時は「たった一晩の試作時間でそんなスペシャルレシピを生み出せるなんて、やっぱり才能があるんだな~」と感じましたが、今考えてみればその荒業を荒岩係長が成し遂げられたのは、約二十五年以上台所に立ち続けて培ってきた経験と勘が後ろ盾として存在し、それらをフル回転させたからこそできた事だと気づきましたので、改めてまこと君はとんでもない人と勝負していたんだな~としみじみしたものです;。

 ちなみに勝負の結果ですが、まこと君は負けたと思っていたものの、“ピンクカレーシチュー”を試食したみゆきちゃんが「あたしにーちゃんのカレーが好き」「すっごくおいしい!カレーの勝ちだね」と満面の笑みで言った事から、荒岩係長と虹子さんの判断で今回は子どもチームの勝ちになりました。
 まこと君としては「で…でもさ…」と複雑そうでしたが、荒岩係長は「まこと、子供の舌は一番正直なのさ」「おまえのみゆきの舌にあわせたカレーにはかなわなかったよ」となだめた為、やっと嬉しそうな表情になっていました。
 ラストでは「おもしろかったねー」「またやろうよ」と会話しており、事実大分巻を重ねてから二回目が開催されていましたので、いつか二回目の料理勝負を再現できたらな~と夢見ています;。
結局、みゆきちゃんの笑顔と「にーちゃんのカレーが好き」という一言で勝敗は決しました
 最近、生のタコの足を近所のスーパーで見つけましたので再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピが記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、タコの下ごしらえ。生タコの足を塩でよ~く揉んでぬめりをしっかり洗い流し、包丁でブツ切りにします(←足の先っぽは毒がありますので、少しだけ切り落とします)。
 この生タコの足を、オリーブ油をひいて中火に熱したお鍋(又はフライパン)で炒め、カレー粉をまぶして混ぜます。
ピンクカレーシチュー1
ピンクカレーシチュー2
ピンクカレーシチュー3
 そこへ、にんにくのみじん切り、しょうがのみじん切り、スライスした玉ネギを加え、しんなりするまでさらに炒めます。 
 やがて、タコも野菜類も炒まったら、皮を剥いて食べやすく切ったじゃがいもとお水を足して強火で煮込み、沸騰してきたら中火でゆっくり煮ながらアクをとります。
 この時、タコの出汁が溶け出るせいかお鍋の中は少しずつ濃いピンク色へと染まっていき、思わず「おお~!」と母と歓声をあげました;。
ピンクカレーシチュー4
ピンクカレーシチュー5
ピンクカレーシチュー6
 タコのお出汁がそこそこ出ていいスープに仕上がってきたら、火を止めてシチューのルーを入れてよく混ぜ合わせ、ルーが混ざりきったら弱火にかけて牛乳を注ぎます。
 軽く混ぜてまた煮えてきたら、カレー粉、塩、こしょうを足して味付けします(←カレー粉は香りが出る程度で留めます)。
ピンクカレーシチュー7
ピンクカレーシチュー8
ピンクカレーシチュー9
 全体に調味料が行き渡って煮えてきたら火を止め、そのままスープ用のお皿へ具ごと注ぎ入れれば“ピンクカレーシチュー”の完成です!
ピンクカレーシチュー10
 実際に見るとほんのりピンクなんですが、時間が経つとタコのエキスが下に沈む(?)せいか、何故か画像にすると普通のシチューに写りました;。
 牛乳の優しい香りと、カレーの香ばしい風味が合わさった湯気が食欲をそそる為、味の方はどんな感じなのかとても楽しみです!
ピンクカレーシチュー11
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~す。
ピンクカレーシチュー12


 さて、感想はといいますと…シチューのようでカレーのような、不思議な美味しさ!シチューにタコは合います!
 散々焼いたり煮たりしたタコなので、当初は「硬そう…」と心配していたんですが、茹でダコではなく生を使用したせいか意外にもグニグニシコシコとしなやかな弾力で、ガチガチどころか簡単にさっくりと噛み切れたのでびっくりしました(←例えるとするなら酢ダコくらいの柔らかさで、本当にちょうどいい歯応えです)。
 特に、吸盤のコリコリ感が普通の茹でダコよりも一際鮮やかで張りがあるのが素晴らしく、噛めば噛む程磯の香りと、あっさりジューシーなタコエキスが溢れるのがたまりません。
 味の割合は「カレー:シチュー=7:3」というかんじで、慎重に味わうと基本的にシチューのマイルドなミルクコンソメ味が土台にしっかり存在していると分かるのですが、一口目からカレーのすっきりスパイシーな旨味が先立ってガツンと自己主張してくる為、カレー風味のシチューというよりは「シチュー風味のまろやかホワイトカレー」というイメージだと感じました。
 タコから出た出汁が全体に優しい甘さをプラスし、しょうがが後口を爽やかにしているせいか、どことなく和風っぽい仕上がりなのが印象的です。
 まこと君の言う通り、牛乳やシチューのルーでカレー粉の辛味は大分緩和されており、そのおかげでスパイスは本格的に効いているのに甘口カレーくらいの味に収まっている為、辛いのが苦手な方におすすめできそうだと思いました。


 カレーとシチューをいっしょくたにして大丈夫か心配でしたが、思ったよりも反発しなくて安心しました。
 カレー味ではありますが、ご飯よりはパンに合う感じでした。


P.S.
 大久保さん、先日はご質問ありがとうございます。陳皮は作中に載っていたレシピで自作したものですが、残念ながらこちらで表明した通り、作り方を詳しくお教えすることが出来ない状態です。お力になれず、誠に申し訳ございません。しかし、ただいまネット上で陳皮の作り方を調べた所、『薬膳仙女マダム明』の作り方とさほど変わりませんでしたので、宜しければ検索していただく事をおすすめいたします(←要は洗って乾かすだけと言えなくもないので、どのレシピでもすごく簡単に作れます;)。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.01.07 Wed 05:44  |  

いつも楽しく拝見させて頂いております。私もクッキングパパが大好きなのですが128巻のcook.1248ゆかい~なサザエ飯で2度目の対決してます(*^^*)

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
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 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

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