『華中華』の“ふわふわ卵とトマトのチャーハン”を再現!

 先日、イオン限定のエースコックのワンタンメン五食パックを久々に購入して食べたのですが、中華風のようで和風のようなシンプル塩スープに、母共々ハマりました(←母の思い出の味で、開発秘話によると、何と松茸フレーバーが入っているとの事!一緒についていたこぶたのパスケースも、愛らしくてよかったです)。
 その為、また近所のイオンで同じ商品を探したんですが、五食パックどころかバラでも見当たらず、落ち込みましたorz。
 結構な勢いで売り切れていましたので、関係者の方が「思った以上に人気があるな!」と考えて今後も定番商品として扱ってくれないかな~と、内心期待しながら数日に一度袋麺コーナーをうろついている今日この頃です。

 どうも、こぶたのデザインが三代目と四代目とではかなり違うのを発見し、「何があったんだ、こぶたくん…!」と心配になった当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にて大丸菜館の料理長が屋台で出していた“ふわふわ卵とトマトのチャーハン”です!
ふわふわ卵とトマトのチャーハン図
 二日目に突入し、いよいよ佳境を迎えた「横浜中華街チャーハン対決」ですが、その日の早朝に思わぬハプニングが発生します。
 そのハプニングとは、予想以上の大寒波。
 時期が時期なので、運営側もある程度の想定はしていたようなのですが、まさか気温が低くなるだけではなく強い寒風がひっきりなしに吹き荒れて雪まで降り出すとは思ってもみなかったようで、客足がぱったり止んだのに弱りきってしまいます(←なお、会場にあるストーブは投票箱近くの一台のみで運営スタッフが独占しており、「この季節に無謀すぎる…!」と内心ずっこけました;。せめて、ビニール製の風よけをばっちり張り巡らせたテントがあったら大分違ったと思います;)。

 楊貴妃さんが推察した所によると、「寒風が、ものの数分でチャーハンを冷え切らせてしまってるのさ」「こんな寒空の下では、冷えたチャーハンなんて食べられたもんじゃないからね」との事で、現にお客さん達の大半は「やっぱりお店の中で食べる方がいいわね」「近くの店に入ろうか…」と言い合いながら会場を後にしていました。
 もし今回扱っているのがチャーハンではなく、豚汁やラーメンやおでんみたいな汁物系だったら、かえって「あったまる~!」「染みる~!」と盛り上がってお客さんは増えたと思うのですが、やはりどんなに熱々で提供したとしてもご飯物はすぐ冷めてパサパサカチカチになってしまいやすいので、お客さんが離れてしまうのも無理ないな~と納得したものです。
寒風が吹き荒れる中、チャーハンは数分で冷めて不味くなるというトラブル発生!
 しかしそんな中、ハナちゃん率いる上海亭は麻婆ソースに濃いとろみをつけて“麻婆餡のぶっかけチャーハン”に、そして島野さん率いる満点大飯店は、万が一の為に仕込んでおいた中華チキンスープを使って“トロ~リスープ掛けのピリカラ唐揚げチャーハン”に変身させ、極寒の中でも冷めにくい工夫をしてお客さんを引き寄せます。
 すると、その様子を見ていた他店も「うちも負けてられない!」と燃え、どこもかしこも餡かけorスープ掛けにしてチャーハンを出すようになり、最終的には前日と同じくらいの客足が会場に蘇っていました。
 おかげで、イベントを中止しようか迷っていた運営側もやる気になり、結局「横浜中華街チャーハン杯決」は当初の予定通り執り行われる事になります。

 正直、こういう主人公の料理が瞬く間に真似されて広まっていく展開は、過去の『華中華』や『みおつくし料理帖』シリーズでもよくあったシーンですので、初見時は激しくデジャブを感じました;。
 一見、真似をする方々はズルいように見えますが、単に同じような料理(又は劣化版コピー)を作ってもクオリティの面でオリジナルには絶対勝てませんし、もし自分なりに改良して全く別の高クオリティな料理が誕生したら、それはそれで喜ばしいことですので、長い目で見たらいい事なのかもしれません(←その昔、陳料理長が言った台詞や、『美味しんぼ』の雄山氏が話した「本歌取り」の技法を知ってそう考えるようになりました。あくまでケースバイケースですが…)。

 それから数時間後、大好評の内に投票は終了し、皆が広場に集まり固唾を飲んで見守る中、開票と集計が行われます。
 その結果、一位は凱旋門酒家、二位は満点大飯店、三位は上海亭、四位は大丸菜館、五位は銀河楼飯店(←初めて読んだ時はびっくりしました;。いつもは自分で自分の首を絞めている有田さんですが、どうやら范料理長を見込んだその目だけは確かだったようです)で、惜しくもハナちゃんは優勝を逃していました。
 個人的にはいい線をいっていると思っていたので残念でしたが、凱旋門酒家の後ろには今なお凄腕の料理人・中村竹三郎さんがいた上、カリスマ料理人・島野さんもその知名度とセンスを活かして票を稼いでいましたので、現時点のひよっこなハナちゃんでは、致し方ないのかもしれません。
 そして、それはハナちゃん自身よく分かっていたようで、「わたしみたいな駆け出しが1位をとれるほど、横浜中華街は甘くない…」「もっともっと努力して、世界一の料理人になります!だから見てて下さい…中村の大叔父様、島野さん、そして楊貴妃さん!」と、決意も新たにしていました(←この時、楊貴妃さんは空の上で「その気持ちが大事なんだよ」と微笑んでいました。楊貴妃さんの場合、比喩ではなく本当にずっと見守る事が出来ますので、頼もしく感じたものです;)。
惜しくも優勝は逃してしまったハナちゃんでしたが、修行中の身ながら三位と大奮闘!
 ちなみに、四位に入賞していた大丸菜館が「横浜中華街チャーハン対決」一日目に出していたのが、この“ふわふわ卵とトマトのチャーハン”です!
 作り方は比較的お手軽で、熱したフライパン(又は中華鍋)にトマトを入れて炒めた所へ、塩・豆乳・ホタテパウダーで味付けした溶き卵を入れてすぐに取り出し、最後にご飯・塩・こしょう・刻みネギを炒め合わせて作った基本チャーハンへ投入し、ざっと混ぜたら出来上がりです。
 ポイントは、トマトはしっかり焼かず軽く火をいれるくらいにすること、卵を入れたら高温&短時間で手早く火入れしてまだまだ半生っぽい内に取り出すこと、卵が冷めて固まる前に超特急で基本チャーハンを仕上げて卵を合わせることの三つで、如何にスピーディーに用意するかが最大の鍵だと感じました。

 大丸菜館の料理長が言うには、「うちのチャーハンの最大の特徴は…どこまでもふんわりとした卵の食感が、食べた人の心を優しく包んでくれることです」「卵に豆乳を混ぜる、これが秘訣です」だそうで、一見地味だけれども妙に惹きつけられたものです(←例え名店でも、卵を使った料理はお店によって当たり外れが大きいので油断大敵なのですが、大丸菜館なら序盤のかき玉スープからデザートのエッグタルトに至るまで満足できそうなので、想像するだけでお腹がすいてきたのを覚えています;)。
 実を言いますと、二日目の最初の時点では二位で、一時は満点大飯店と優勝争いをしていた程有望なお店だった大丸菜館。
 けれども、天気が崩れてお客さんが餡かけチャーハンを出すお店にしか行かなくなり、やむなく片栗粉を多めに入れた卵スープチャーハンにメニューを変更したものの、やはりスープに入っているさっぱりした卵では、たっぷりの油と高温の鍋でふわっと仕上げたコクのある卵の代用にはならなかったみたいで、それが勝敗に大いに影響したようでした。

 このエピソードを読むたび、勝負は実力が伯仲していればいる程、ほんの少しの判断ミスが大きな差となって命取りになるという事を再確認させられ、背筋にヒヤリとした物を感じます…;。
豆乳を入れる事で卵をふわふわにし、トマトを加える事で旨みをプラスします
 卵料理が苦手な当管理人が作るのは無謀だと思い、一時期は躊躇していたんですが、何事も挑戦が大事だと考え再現する事にしました。
 作中には詳細な分量つきのレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、溶き卵の準備。ボウルへ生卵、塩、豆乳、ホタテパウダーを入れ、菜箸で切るようにしてチャッチャッとかき混ぜます。
 ※あんまり混ぜすぎるとふんわり感が出にくくなりますので、程々の混ぜ加減になるよう気を付けます。
ふわふわ卵とトマトのチャーハン1
ふわふわ卵とトマトのチャーハン2
 次は、卵とトマトの炒め作業。
 十分に熱して油をなじませたフライパン(又は中華鍋)へ乱切りにしたトマトを投入して手早く炒め、トマトにほんのり火が通ってきたら先程の溶き卵を一気に注ぎます。
 段々卵がふんわりしてきたら、木べら(又はお玉)で優しく軽く混ぜ合わせ、火が通りすぎる前にボウルへすぐに移します。
 ※個人的に、卵を入れた後は二~三回程大きく混ぜるだけでいいように感じました。あと、後々火が入りますので卵は多少生っぽく汁っぽいくらいで取り出した方がいいです。
ふわふわ卵とトマトのチャーハン3
ふわふわ卵とトマトのチャーハン4
ふわふわ卵とトマトのチャーハン5
 ここまできたら、いよいよチャーハン作り。
 油を入れて十分に熱したフライパン(又は中華鍋)へご飯を加えてパラパラになるまで炒め、途中刻みネギを入れて塩とこしょうで味を整えます。
 ご飯がパラリとしてきて塩加減もちょうどよいのを確認したら、一旦取っておいたトマトと卵の炒め物を投入し、卵に火が通りすぎないよう細心の注意を払いながらさっと混ぜ合わせます。
ふわふわ卵とトマトのチャーハン6
ふわふわ卵とトマトのチャーハン7
ふわふわ卵とトマトのチャーハン8
 トマトと卵がチャーハン全体に大体混ざったらすぐに火からおろし、お皿へ丸く盛り付ければ“ふわふわ卵とトマトのチャーハン”の完成です!
ふわふわ卵とトマトのチャーハン9
 ぱっと見はべっしゃりして水っぽい失敗作に見えるかもしれませんが(←当管理人自身、内心びくびくしていましたorz)、レンゲでそっと崩してみると意外にもチャーハンはパラリ・卵はふわりとしていて一体化はしておらず、ほっとしました;。
 トマトの瑞々しい赤、卵の淡い黄色、ネギの鮮やかな緑の取り合わせが美しく、味は一体どういう感じなのかワクワクします。
ふわふわ卵とトマトのチャーハン10
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~すっ!
ふわふわ卵とトマトのチャーハン11


 さて、感想はといいますと…一口ごとにほっと心が休まるおいしさ!天津飯並に卵が主役になっているチャーハンです!
 当初はベチャッとしてないか心配していたんですが、意外とそこまでご飯に水分は染みておらず、卵はトロトロな朧状になってご飯に絡みつつもしっかり別々に独立している感じで、口当たりがかなりしっとりしているのに、ちゃんとチャーハンと呼べる一品になっていました。
 チャーハンの炒り卵というよりは、まるでホテルの朝食に出てくるスクランブルエッグをさらにふるふるにさせたような儚い舌触りで、口に含んだ途端卵がほわ~っととけていくのがたまりません。
 不思議とトマトは表に出てこず脇役に徹している為、基本的な味付けは「高級中華料理店の上品な海鮮系塩味チャーハン」という印象で、醤油なしで香ばしい風味や強い塩気がついていない分それぞれの具の存在感が際立っており、どこまでも優しくふんわりした卵の美味さが100%活きていたのがよかったです。
 トマトのほのかに酸味を感じる旨味出汁を吸いこんで味にメリハリがつき、ちょっぴり甘酸っぱくなった焼き飯は、味自体はシンプルなのに旨さの余韻がいつまでも後を引くイメージで、豆乳のまろやかなコクとホタテのあっさりしたエキスが効いた淡い卵にぴったりの相性でした←調味料は塩こしょうのみですが、薄味でも平坦でもないのはトマトのおかげだと思います)。
 また、刻みネギのシャキシャキ感が要所でアクセントになり、柔らか一辺倒にならず適度に飽きを防いでいるのもいい感じでした。


 今まで計五種類の対決用チャーハンを食べましたが、正直一、二を争う程自分好みなチャーハンです。
 未熟な自分の腕と、フライパンでもこの美味しさが出せたのなら、本物の料理人が中華鍋で作ったらもっとおいしいんだろうな~とため息が出た再現でした。

●出典)『華中華』17巻 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
     『華中華』18巻 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.03.10 Tue 08:46  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • #

2015.03.15 Sun 02:39  |  

いつも拝見していたのですがはじめてコメントさせていただきます。
このチャーハン、原作で見ていた時からずっと気になっていたのですが
チャーハンを上手く作れないので指をくわえてみておりました……
あんこさんが見事再現してくださったのに感動しています。

料理の上手さもそうなのですが、あんこさんは文章の表現が本当にお上手です。
画像の美味しさを文章上で完全に再現できているところを、本当にいつも惚れ惚れと拝見・拝読させていただいています。
これからも素敵なブログの更新、楽しみにしておりますのでどうぞよろしくお願いします。

  • #5Gwh6QkE
  • tubure
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2015.06.27 Sat 23:48  |  

まずそうっす

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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