『くーねるまるた』の“ねばねば汁‏ ”を再現!

 先日、またいつものお寺へ行って猫達に会ってきたんですが、その内の一匹がへそ天状態のまま指をグーパーと広げたのを初めて目撃し、「猫の指ってこんなに広がるんだ…!猫版・手のひらを太陽に!」と衝撃を受けました(←飼い主である住職さん曰く、普段は人間につれないみたいなんですが、子猫時代からの付き合いである私達には「ニャア~ア~アン!」と駆け寄ってくれる、やや長毛なオス白猫です)。
 ちょうどこの動画の猫と同じで、相方さん共々びっくりしました。
 一瞬、「これでチョキができればじゃんけんも可能では…」という考えがちらっと浮かびましたが、猫にチョキを特訓しようものなら嫌われる事確実ですので、おそらく一生試すことはないと思います;。

 どうも、その昔コタツにもぐって昼寝した際、ハッと気がついたら猫の片足が額にピタッとくっついており、ぼんやりした頭で「お宮と貫一みたいな事になってるな…」と考えた事がある当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてマルタさんが賞味期限の過ぎた納豆を使って作った“ねばねば汁‏ ”です!
ねばねば汁図
 それは、ある初夏の日の事。
 少しずつ暑くなってきていた影響で、ここ数日頭がぼーっとしていたマルタさんは、うっかり納豆の賞味期限を三日くらいきらしてしまい、反省します。
 とはいえ、納豆は元々発酵食品な為、数日過ぎた程度なら火を通せば十分美味しく頂けるという事をマルタさんは知っていたようで、「…今日は納豆チャーハンかな…」「納豆をバターで炒めてじゃこを少々…あれおいしいんだよねー…」とすぐに立ち直り、早くも次の昼食まで考えていました(←さすが自他ともに認めるポジティブ系食いしん坊さん、転んでもただでは起きません;)。

 個人的に、日本人でも好き嫌いがはっきり分かれる納豆をマルタさんが食べられるとは意外で、実際マルタさんも来日したての頃は衝撃を受けたみたいですが、今ではもう慣れたと語っていました(←ただ、「今度お姉ちゃんが来たら、食べさせてみよう…」というチャレンジ精神は、危険すぎると思いました;。あの騒動の時のように、今度こそポルトガルへ強制帰国させられかねませんorz)。
 正直、納豆チャーハンは生の納豆よりも匂いが強烈に立ち上る為、納豆好きな当管理人でも結構きつく感じる時があるのですが、マルタさんは全く平気なようで、随分たくましくなったな~と苦笑です;。
 考えてみれば、「食事中に音を出さない」教育をみっちり受けた外国の方が、最も抵抗感を抱かれやすい「麺をすする」という日本の風習すら、比較的短期間で慣れてしまうくらい柔軟なマルタさんですので、納豆を食べることくらいお茶の子さいさいだったのかもしれません。

 それにしても、ザリガニを自作の釣竿で釣った上臭み抜きして調理したり、鰻屋さんの煙でおにぎりを食べるというダクト飯をマスターしたり、偶然親切にしたお地蔵さんから何をしてもつきまくるというラッキータイムをプレゼントされたり(!?)など、マルタさんは色々とすごいスキルを持っていますので、もう世界のどこででも生きていける気がしています;。
うっかり納豆の賞味期限を切らしてしまい、火を通して調理しようと考えます
 けれども、思案中マルタさんは納豆チャーハンよりも納豆汁を食べてみたいと考え、お隣の美緒子さんに「できたらごちそうするよ」という約束を交わしてすり鉢とすりこ木を借り、調理し始めていました(←今では難しくなりましたが、こういう何かを貸したらおまけつきでお返しされる、大らかな長屋的お付き合いを気兼ねなくし合える笑明館の皆さんは、とても幸せだと思います)。
 何でも、マルタさんの作る納豆汁は包丁ではなくすり鉢ですって風味を出し、具は油揚げと豆腐、出汁は鰹節オンリーで極力シンプルな味付けにするのがミソみたいで、一口味見して「!ねば~っ!おいし~ッ♡」と満足げに頷いていました。

 納豆汁は体を温める作用がありますので、どちらかと言えば冬向けだと言われている料理ですが、夏でも熱い食べ物を食べた方が胃腸に優しいですので、理にかなっていると思います。
 何より、納豆には滋養強壮の効果だけではなく、ジピコリン酸という大腸菌0-157に強い抗菌物質も含まれ、抵抗力が弱りがちな季節の変わり目にうってつけですので、無意識とはいえマルタさんの選択は的確だと感心したものです。

 本来ならこれで完成だったのですが、納豆汁に合う薬味を思い出していく内にあるアイディアが浮かんだマルタさんは、急いで八百屋さんへ駆け込んで山芋を買います。
 その際、マルタさんが納豆汁と山芋を合体させて作り上げたのが、この“ねばねば汁‏”です!
 作り方は簡単で、おろし金でおろした山芋をすり鉢でさらに細かくすり、そこへ納豆汁の汁だけを注いではすり、また注いではすりを繰り返してしっかり合わせ、最後に鍋で全部混ぜて火を通し、三つ葉をかけたら出来上がりです。

 ポイントは、納豆はねっとりするまですってから味噌汁に入れることと、山芋と納豆汁を合わせる時は分離しないようちょっとずつ注ぎ入れることの二つで、とにかくすり鉢でよくするのがコツみたいでした。
 ネバネバ食材同士はすごく相性がいいので、納豆と山芋の組み合わせも決して珍しい物ではないのですが、納豆汁にとろろを入れて尚且つ火を通すレシピは見た事がない為、初見時は「どんな味になるんだろう…」とマルタさん同様ドキドキしたものです。
美緒子さんにすり鉢とすりこぎを借り、うろ覚えの納豆汁を作っていました。
 その後、マルタさんは約束通り美緒子さんの部屋へ“ねばねば汁‏ ”を持って行き、二人一緒に頂くのですが…お味は「ねば~~~!!」と思わず笑顔になれる程のおいしさ!
 気が利く事に、既に美緒子さんはご飯を炊いてスタンバイしていたのですが、それにもぴったりみたいでした(←美緒子さんがメインを作る事はあまりないのですが、こういう「あったら嬉しい一品」や副菜をさりげなく差し入れする場面は多く、地味ながらも貴重な存在。サポート能力抜群なので、将来いいお嫁さんになりそうだと勝手に想像しています;)。
 美緒子さんが言うには、二日酔いの神永さんを体力回復させるのにふさわしい栄養満点な料理との事で、またマルタさんのレパートリーが増えそうです←…しかし、納豆も山芋もそれぞれするとそこそこ体力を消耗しますので、朝一番に作るのはしんどそうな予感;。よって、神永さんが飲み会に出席する前夜にあらかじめ作り置きする必要がありますね;)。
納豆汁にすりおろした長芋を入れ、ひと煮立ちするだけなんですが、これが旨し!
 納豆も山芋も大好きですので、味が気になり再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、納豆汁作り。すり鉢へお好みの納豆を入れ、すりこ木で突くようにして粒を叩き、段々形が崩れてきたらねっとりしたペースト状になるまでゴリゴリとすりつぶします(←こうすると、納豆が俄然すりやすくなります)。
 その間、別の大鍋で鰹節の出汁を取って漉しておきます。
ねばねば汁‏ 1
ねばねば汁‏ 2
ねばねば汁‏ 3
 この鰹出汁を別の小鍋へ移したら、短冊切りにした油揚げと一口大に切った木綿豆腐を投入してひと煮立ちさせ、具に火が通ってきたら味噌を溶き入れます。
 そこへすっかりペースト状になった納豆を加え、汁全体に混ざるようよ~く溶かしたら、納豆汁は準備完了です。
 ※いきなり納豆を入れると分離してなかなかなじみませんので、あらかじめ味噌汁の汁だけを少しずつすり鉢へ入れ、慎重にすり合わせてトロトロにさせてから入れるとやりやすいです。
ねばねば汁‏ 4
ねばねば汁‏ 5
ねばねば汁‏ 6
 次は、山芋を足す作業。
 皮を剥いた山芋をおろし金ですりおろし、すり鉢ですってさらに細かく滑らかなとろろにしたら、先程の納豆汁の汁だけをちょっとずつ注ぎながら丁寧にすり合わせていきます。
 やがて、全ての納豆汁をとろろに合わせたら具が入っている鍋へ移し、中火で温め直します。
ねばねば汁‏ 7
ねばねば汁‏ 8
ねばねば汁‏ 9
 全体が沸騰寸前になるまで温まったらすぐに火からおろし、そのまま椀へよそって上から刻んだ三つ葉を散らせば“ねばねば汁‏ ”の完成です!
ねばねば汁‏ 10
 火を通した納豆特有のこゆい香りが湯気となって立ち上る為、好みが分かれそうですが、その癖の強さが納豆好きにはたまりません。
 とろろを溶け込ませた汁に火を通して食べるのは初めてで、どういう味になるか予想もつきませんが、確実に美味しいであろうことは分かりますのでワクワクします!
ねばねば汁‏ 11
 それでは、いざ実食!
 いただきま~すっ!
ねばねば汁‏ 12


 さて、感想はといいますと…食べ慣れた食材ばかりなのに、新鮮な味わい!出汁を吸った油揚げも、ふんわり豆腐も、ネバネバ納豆に合ってていい感じです!
 思ったよりも山芋の存在感が強く、火を通したのも相まって生のとろろにはない、どこかもっちりした口当たりになっているのが印象的でした。
 舌触りは、もったりして濃い粘りを帯びた粒々ポタージュという感じで、味噌汁が合わさった分より汁物っぽくなり、飲みやすさが増しているのがよかったです(←但し、ちょっとの量でも結構お腹にズシンときますので、「汁物兼おかず」「食べるスープ」っぽいとも言えます;)。
 例えるとするなら「味噌ベースの香ばしい納豆とろろ汁」というイメージで、鰹出汁の上品な風味が全てをふんわりとまとめていますが、食べるごとに納豆の力強い大豆由来のコクがどっしりと立ち上ぼってくる為、「最初は品よく、最後は野生的」という変わった後口になっていました;。
 山芋には独特の匂いがあるので好き嫌いが分かれがちですが、こちらは味噌の甘くまろやかな塩気と、納豆の熟成された発酵臭のおかげで嘘みたいに消えています。
 正直、そのままだったら大豆まみれで重厚かつ野暮ったい味になっていたかもしれませんが、三つ葉の爽やかな香気とシャキサクした食感が清涼感をプラスし、キリリと全体を引き締めているのがナイスでした。


 そのままでもいいですが、ご飯や麺類にかけても絶対いけると思います。
 途中、七味唐辛子をかけて目先を変えてもよさげです。

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
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