『くーねるまるた』の“新タマネギの炊きこみご飯&マルタさん流さつま揚げ”を再現!

 こちらを再現した際、お褒めの言葉をいくつか頂いた猫の箸置きですが、持ち主である母に聞いた所、昔友達からプレゼントされた物で大事にしまっていたと話されました(←なので、残念ながら製作メーカーがどこなのか不明のままです;)。
 その時、ついでに「どういう方だったの?」と聞いたのですが、ニャロメに似ている人だったよ」と即答され、余計どういう方だったのか分からなくなりましたorz。
 個人的には、コミカルでかわいい方だったんだろうな~と予想しています。

 どうも、最近頂いて一番うれしかった贈り物は伯父が栽培したひょうたんカボチャだった当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてマルタさんがある春の日に作った“新タマネギの炊きこみご飯&マルタさん流さつま揚げ”です!
新タマネギの炊きこみご飯図自家製さつま揚げ図
 それは、去年の「清明」と呼ばれる日の事(←毎年四月五日前後に迎える節気の一つ。「万物がすがすがしく明るく美しいころ」として認識されている、お花見にふさわしい時期を指すそうです)。
 マルタさんは近所の八百屋さんまで出かけ、安くておいしいある旬の野菜をたっぷり購入し、鼻歌を歌いつつホクホク顔で帰宅します。
 その野菜とは、新タマネギ。
 マルタさん曰く、「この季節に出回る収穫したてのタマネギは水分が豊富で辛みが少なく、とっても美味!」だそうで、春が来ると必ず購入するみたいでした。

 調べた所、玉ネギはマルタさんの故郷であるポルトガルでは一、二を争うくらい料理によく使われ、人々の生活に密着している野菜との事。
 どれだけ親しまれているかというと、「人生とは玉ねぎのように平凡で、一枚一枚の小さなドラマの集まりからできている。そして、時々涙を流すことがある」という、玉ネギを人生に例える詩が昔から語り継がれている程です(←ちなみに、たまに泣いたとしても「É a vida(訳:それが人生さ)」で寛容に受け流し、のんびりマイペースに過ごす空気がポルトガルにはあるのだそうで、まさにマルタさんそのものだと感じました)。
 以前、当管理人が一回だけした海外旅行でスーパーに立ち寄った際、日本にあるのと同じ野菜を発見して「同じだ!」と嬉しくなった事があるのですが、マルタさんも来日した時八百屋さんで玉ネギを見かけて同じ気持ちになったのかな~と、つい妄想が広がったものです。

 この時、マルタさんが自分用にと夕食に作ったのが、“新タマネギの炊きこみご飯”!
 作り方はとても簡単で、炊飯器にお米・新タマネギ・コンソメキューブ・バター・お水を入れて普通に炊飯し、最後に粗挽き黒胡椒をかけるだけで出来上がりです。
 ポイントは、新タマネギはスライスした後三十分空気にさらしてから使うことで、こうする事によって辛みがさらに抜けてより甘く仕上がるみたいです(←バーのマスターから“レモンマヨのツナサンド”のレシピを教わった際、玉ネギの辛味の抜き方も詳しく教わっていましたので、もしかしたらこの方法もマスター経由で教わった方法なのかもしれません)。
 なお味は、一口食べたマルタさんが思わず後ろに倒れて「し…新タマネギ…最高♡」と涙ぐみ、「も~今週はタマネギ祭りだー。いくらでも食べちゃうぞ~ッ」と躊躇せず二杯目をよそい始めるくらい美味だったようで、ここまでしゃもじが似合う外国人はそうそういないんじゃないかな~?と感じしました;。
新タマネギは安くて美味で季節感がある為、出回る季節になると必ず買うみたいです
 しかし、そんな愉快なタマネギ祭りも、いつもの如く大いに飲み過ぎて帰宅した神永さんの「マルタぁ!このやろ~」という大声によって強制終了します(←字面だけだと、完全にワンカップ片手に近所を練り歩く酔っ払いおじさんというイメージで、とても妙齢の美人女医だとは思えないのが切なかったですorz)。
 神永さんが言うには、新人歓迎会の帰りに築地の場外市場へふらっと立ち寄って飲んだそうで、傍らには白身魚のすり身が入った袋が落ちており、指摘されるとマルタさんに「土産!やる」と渡していました。
 こういう気遣いはすごく女性らしいのですが、如何せん大の字で伸びる寸前の姿勢と男らしい口調のせいか、どちらかと言えば「子どもたちの為にお土産を持ち帰ってきたほろ酔いお父さん」を連想させ、ますますおじさんっぽさが増したのが複雑でした;。

 元々魚が好きなマルタさんは「あっ!これって…!」と喜ぶのですが、一瞬目を離した隙に共用廊下で神永さんが爆睡し出してしまい、「ダ、ダメ!神永さん、ここで寝ないでッ!自分の部屋で寝て~!!」と大慌てで叫んでいました;。
 ちょっとでも酔うとすぐ足腰が立たなくなる当管理人にとって、どんなに泥酔しても絶対に笑明館へ帰り着く帰巣本能の強い神永さんはすごいと日頃より尊敬しているのですが、無意識の内に「何が何でも家に帰る!」と気が張りつめている分、いざ帰り着いた時の緊張の糸の切れようは凄まじいんだろうな~と苦笑したものです;。
いつものように酔っぱらって帰り、玄関先で力尽きた神永さん;帰巣本能はすごいですね;
 そして翌日の晩、マルタさんは「ミンチにしたての白身魚…つみれ鍋にしようかなァ…それとも蒸しもの…?」と白身魚のすり身とにらめっこしながらメニュー選びに悩むのですが、新タマネギに目が留まった途端 「そうだ!」と急にいいアイディアが浮かびます。
 こうして、マルタさんが神永さんのお土産と自分の新タマネギを合体させて作り上げたのが、この“マルタさん流さつま揚げ”です!
 作り方はかなり簡単で、白身魚のすり身に刻んだ新タマネギを合わせてよく混ぜ、熱したオリーブ油でカラッと揚げたらもう出来上がりです。
 ポイントは、新タマネギは食感を活かす為にやや粗めに切ることと、揚げ油はオリーブ油を使用することの二つで、極めてシンプルな料理な分、こういう細かいコツを守るのがぐっと美味しくさせる秘訣なんだろうな~と思いました(←何でも、オリーブ油は「素材の中へあまり浸透しない」「熱を早く浸透させる」という特製があり、揚げ油に向いているとの事)。

 その後、マルタさんは神永さんを含むいつものメンバーを部屋に集め、揚げたての“マルタさん流さつま揚げ”をご馳走するのですが、「うおおー、なんだコレ!?めっちゃウマ!!」「できたてのさつま揚げって、こんなにおいしいのぉ!?」「新タマネギの食感もいいですねぇ!」と絶賛の嵐でした。
 …しかしそんな中、神永さんは「いや~白身のすり身がいい味出してるな~。こんなの、どこで買ってきたんだ?」という爆弾発言を投下し、マルタさん達に「どこで買ってきたかも覚えてないなんて…」「まさか盗品なんじゃ…」「さすがにそれは…」といらぬ心配をかけていました;。
 幸い、必死に頭をフル稼働させた神永さんが「昨日最後に行った築地場内の店で、隣で飲んでたおっさんにすすめられて買ったんだ」と思い出してくれたおかげで盗品疑惑はすぐに晴れていましたが、ここまで信用されていないというのも少しショックだったろうな~と推測しました;(←普段は強力な武器になる圧倒的なコミュ力も、時と場合によっては考え物ですね…)。

 酔って気が大きくなった時に勢いでする買い物は、後から「何故自分はこんなものを…orz」と大抵後悔しがちですが;、今回はおいしいさつま揚げをみんなで食べられた上、食後は盛り上がって四人一緒に夜桜見物まで出来ていましたので、こういうお土産だったらいつでも大歓迎だな~と感じました。 
翌日、いつものメンバーで揚げたてのさつま揚げ試食会を開催していました
 新タマネギが安く出回りだしたので、再現する事にしました。
 作中には大体のコツとレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、“新タマネギの炊きこみご飯”作り。炊飯器へ研いだお米、薄めにスライスした後空気に三十分くらいさらした新タマネギ、軽く刻んだコンソメキューブ、バター、お水を投入してフタをし、ある程度放置して水を吸わせたら通常通り炊飯します。
 炊けたらしゃもじでさっくりと切るようにして底から混ぜ合わせ、またフタをして蒸らします。
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ1
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ2
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ3
 次は、“マルタさん流さつま揚げ”作り。
 ボウルへ白身魚の生すり身と(←作中では築地の物が使用されていましたが、当管理人の場合、近所のスーパーで市販されている物を使用しました;)、粗めのみじん切りにした新タマネギを入れ、スプーンでしっかり練り合わせます。
 このすり身をそれぞれ一口大の丸い形に成形したら、オリーブ油のみを使って180度に熱した揚げ油へ加えて両面が色づくまで揚げます。
 揚がったらキッチンペーパー等へ一旦引き上げ、余分な油をきっておきます。
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ4
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ5
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ6
 炊き込みご飯をお茶碗へよそって上から挽きたての粗挽き黒胡椒をふりかけ、さつま揚げは天ぷら紙を敷いたお皿へ盛り付ければ“新タマネギの炊きこみご飯&マルタさん流さつま揚げ”の完成です!
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ7
 ぷっくり膨れていいきつね色に揚がった“マルタさん流さつま揚げ”は視覚を、玉ネギとコンソメの芳しい香りが漂う“新タマネギの炊きこみご飯”は嗅覚を強烈に刺激する感じで、食欲が湧きます。
 これまで、新タマネギをさつま揚げにしたり炊き込みご飯にした事はなかったので味の想像が尽きませんが、マルタさんを信じて食べてみようと思います!
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ8


 それでは、いざ実食!
 一番目は、“新タマネギの炊きこみご飯”!
 いただきま~す。
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ9
 さて、感想はと言いますと…旬の新玉ネギのよさを100%堪能できる絶品ご飯!黒胡椒のスパイシーさがいい仕事してます!
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ10
 新玉ネギが持つこっくり濃密で蜜のように滋味深い甘味が、ご飯一粒一粒の芯までじんわりと染み込んでおり、口の中いっぱいに野菜とは思えぬ素朴で力強いコクが一気に広がります。
 炊飯時の高温と水分が多い身質のせいか、新玉ネギはほのかにシャリッとはするもののすぐに崩れ、ねっとりトロトロにとろけてご飯を柔らかく包み込む感じで、具というよりはご飯に絡んで味をさらに膨らませる一種のジュレ状ソースのようだと思いました。
 コンソメベースのあっさり癒される甘塩味と、バターの芳しいまろやかな風味が組み合わさったおかげで、炊き込みご飯というよりは「オニオンバターピラフ春仕立て」というイメージの出来で、完全に洋風寄りな仕上がりです。
 正直、結構甘やかな仕上がりだったので途中からダレる危険もありましたが、時折黒胡椒特有のビリッと鋭く走るシャープな辛味が全体を引き締めていた為、甘すぎず辛すぎず終始バランスよく頂けました。


 二番目は、“マルタさん流さつま揚げ”。
 いただきまーす!
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ11
 さて、感想はと言いますと…何も調味料を入れていないのに、しっかり味が決まっていて美味し!白身魚も新玉ネギも同じくらい主役になっています。
新タマネギの炊きこみご飯自家製さつま揚げ12
 第一印象は、「サービスエリアの屋台で立ち食いするような、出来立て熱々のシンプルさつま揚げ」。
 むっちりプリプリした弾力と、ふんわり柔らかい弾力が両立した優しい生地に、荒みじんにした新玉ネギがツルンと入り込んでサクサクシャキッと歯を刺激してくるのがいいアクセントになっており、癖になります。
 揚げた割には中へ油分があまり染みておらず、本当にさっぱりとキレのいい後口で、この独特の爽やかな香りはオリーブ油を使ったからかなと思いました。
 みりんや砂糖が効いて上品に甘いすり身と、新物ならではのフレッシュで瑞々しい甘さの新玉ネギが組合わさると、同じ甘味同士でも微妙に違って複雑な味わいになっており、噛むごとに奥深さが増していくののにうっとりします。
 ゴボウやニンジンよりもソフトな口当たりで香ばしさは少し弱まっていましたが、その分揚げ物らしからぬ繊細な旨味が生まれているのが印象的でした。


 新タマネギが持つ甘みの深遠を味わい尽くしたいなら“新タマネギの炊きこみご飯”、新タマネギの食感と透き通るような白さを楽しみたいなら“マルタさん流さつま揚げ”がおすすめです。
 特に、揚げたての“マルタさん流さつま揚げ”は日本酒にも焼酎にもビールにも相性ぴったりですので、春の晩酌用として最適です。

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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