『まかない君』の“鶏つくねの照り焼き”を再現!

 先日、『ひとりぼっちだけど ほめられたくてせっせと料理写真をアップしてます。』に登場した超カンタン玉子カルボナーラや数々のおつまみを作って食べたんですが、どれもすごくおいしくて感動しました。
 レシピの有用性が高いのは勿論、あちこちに挿入されている料理写真を撮る際の小ネタがものすごく共感するものばかりで、何度読んでも不変的に楽しめるのがよかったです。
 筆者の市川ヒロシ先生は、この他にも『どんぶり委員長』という面白い料理漫画も掲載されていますので、個人的にますます目が離せなくなってます。

 どうも、酔って意識がない時にSNSをするべからずという教訓を教えて下さった市川先生に感謝している当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『まかない君』にて浩平君がある春の夜に用意した夕食・“鶏つくねの照り焼き”です!
鶏つくねの照り焼き図
 それは、四月始めのある日のこと。
 いつもの如く、浩平君は弥生ちゃんと一緒に夕食作りに取り掛かります(←いつもだったら何ページかイントロがあるのですが、今回は珍しい事にいきなり調理シーンが挿入されている為、やや唐突な展開になっています;)。
 その際、浩平君が作ったメインがこの“鶏つくねの照り焼き”です!
 作り方は結構簡単で、ボウルへ鶏ひき肉・豆腐・お麩・塩・日本酒を入れてしっかり練って一口大にまとめた後フライパンで焼き、醤油・みりん・日本酒・おろししょうがを混ぜたタレを加えて煮絡めていったら出来上がりです。

 ポイントは、お麩を手で細かく砕くことと、豆腐を水きりせずにそのまま使うことの二つで、浩平君曰く「お麩が水分を吸うから、豆腐は水切りしなくてもいいんだ」との事でした。
 調べた所、何でもお麩は細かい網目構造をしていてパン粉の1.5倍保水力があり、加熱時に流れてしまう肉汁をより多く保ってくれる上、無味無臭なので多めに入れても肉らしさが失われないという二つの利点があるのだそうで、初見時はかなり感心したのを覚えています(←ちなみに、ネタ元は「ためして○ッテン」HPです;)。
 豆腐をつなぎにすると柔らかくなるのは知ってましたが、その水分をお麩に吸わせて肉汁を演出するという発想はありませんでしたので、「相変わらず浩平君はチャレンジャーだな~」と、その飽くなき好奇心に尊敬の念を抱いたものです。

 なお、浩平君は付け合わせに千切りレタスと茹でもやしに、特製にんじんマヨソースをかけた物を添えています。
 おろしにんじんにポン酢とマヨネーズを足して混ぜるだけのお手軽ソースなんですが、普通にマヨネーズをかけるよりもヘルシーかつ彩り鮮やかになると作中で好評でした。
 作品紹介では「一家の料理係」「自炊男子」と紹介されている浩平君ですが、見た目も栄養も価格も一切妥協しないその完璧さは、もはや一流のフード―コーディネーターのようだと思います;。
お麩が水分を吸ってくれるので、豆腐は水切りしないまま投入していいとの事でした
 調理中、味見した弥生ちゃんは「あっさりしてておいしい!てりやき味のリップとかあるといいのにね」←バニラやストロベリーの香りがするリップは個人的にアリですが、照焼きフレグランスは始終お腹がすきそうで、つけるのに勇気がいりそう;。こんなお茶目な弥生ちゃんには、アメリカに実在するベーコンフレーバーのリップをプレゼントしてみたいです;)と目を細め、佳乃さんは「んー、ふんわりやわらか」「キロ単位で食べたいよ」とご機嫌になっており、それを聞いた浩平君は「じゃあまた作るよ。ピーマンに詰めてチーズとトマトで煮たりとか」とさらにパワーアップしたアレンジレシピを思い付いていました。
 数年前、朝食を食べ終えたばかりなのにもう夕食の事を考える弥生ちゃんを浩平君は半ば呆れ眼で見ていましたが、どうやら長く共に暮らすうちに考え方が似てきた模様で、いろんな意味で順調に仲良くなってるな~とニヤニヤしました。

 実を言いますと、この時浩平君は洋風仕立てのたけのこご飯も作っていたのですが、そちらは「たけのこは強いね。ベーコンとコンソメを入れても全然和だよ」「洋風にしようとしたけど、ゆるぎなく和だったよ」という微妙な失敗作だったみたいで、少し残念がっていました(←但し、佳乃さんや弥生ちゃんがかつて生み出した失敗作とは違い、失敗といえど普通に美味しかったらしい所がさすがだな~と感じます;)。
 作者の西川先生が仰るには、「たけのこの炊き込みご飯を、洋風にできないかと作った一品」だったみたいですが、結果は漫画にあった通り和の完全勝利だったようですので、改めてたけのこの地味に見えて頑固な個性に唸ったものです。
他にも洋風たけのこご飯を作っていましたが、こちらはゆるぎなく和で苦笑していました。
 通常、食事し終えた浩平君達はそれぞれの部屋へ散って憩いの時を過ごすのが日課なのですが、その後浩平君と弥生ちゃんは「腹ごなしに夜桜見に行こ!」という話になり、屋台が立ち並ぶ賑やかな公園へと外出していました←しかし、佳乃さんはお仕事が残っているのでお留守番。社会人の世知辛さを痛感しましたが、もしかしたら案外気をきかせてわざと二人きりにさせたのかもしれません)。
 故郷では桜が咲くのが四月の終わり頃~ゴールデンウイークという浩平君は、四月もまだ始まったばかりの日に満開の桜を見るのに未だ慣れていないらしく、物珍しそうに桜の木を見上げているシーンが印象に残りました←当管理人のいる九州は三月中旬にはもう咲き始め、下手をすれば四月初旬にあらかた散ってあっという間に初夏が始まる為、ゆっくり春を堪能できる浩平君達がすごく羨ましいです…orz)。

 が、弥生ちゃんは四月の桜にはもう慣れっこだったみたいですぐ屋台の方に心奪われ、夕食を食べたばかりだというのに焼きそばと缶ビールを購入して浩平君にびっくりされていました;(←夕食と晩酌は別腹というやつですね、分かりまry)。
 その際、浩平君は「あたしのビールが飲めないっての?」と早くも絡み酒ムードになった弥生ちゃんから缶ビールを渡されて間接キス飲みをしたり、てっきり意識していないかと思いきや「あ、間接キスしちゃったね」と弥生ちゃんからサラッと突っ込まれてむせたりと心情的に忙しく、「三年目の春も変わらず大変そうだな~」と苦笑しました;。
 考えてみれば同棲中(←もしくはシェアハウス生活)といえなくもないお二人ですが、それでもこんなに初々しい関係のままなのは、片想い中という切ないスパイスがきいているからなのかな?とふと思いました。
夕食後、浩平君と弥生ちゃんは近所の公園へ夜桜を見に行っていました。
 コメント欄で教えて頂いて以来、ずっと試したいと考えていたお麩+ひき肉レシピですので、再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、生地作り。ボウルへ鶏ひき肉、少し崩した豆腐、小さく砕いたお麩、塩、日本酒を投入し、スプーン等でよく混ぜ合わせます。
 全体に粘りが出てきて、お麩も豆腐も全体にしっかりなじんで一体化してきたら準備OKです。
鶏つくねの照り焼き1
鶏つくねの照り焼き2
 次は、焼き作業。
 油を引いて熱したフライパンへ、スプーンですくった先程のタネを落として適度に広げて焼き、焼けたらひっくり返してもう片面もきっちり焼きます。
 やがて両面がこんがり焼けてきたら、醤油・みりん・日本酒・おろししょうがを合わせたタレを注ぎ、じっくり煮詰めて味を含ませていきます。
 その間、ボウルへおろしにんじん、ポン酢、マヨネーズを入れてよくかき混ぜ、にんじんマヨソースを作っておきます。
鶏つくねの照り焼き3
鶏つくねの照り焼き4
鶏つくねの照り焼き5
 タネにタレがよく絡んで来たら火からおろし、千切りレタスと茹でもやしににんじんマヨソースをかけておいたお皿へ並べれば“鶏つくねの照り焼き”の完成です!
鶏つくねの照り焼き6
 一見ごく普通の豆腐ハンバーグ風で、当然ですが見た目だけではお麩が入っているようには見えません;。
 照焼きダレの香ばしい香りといい、にんじんマヨのサーモンオレンジといい、食欲を効果的にそそってくれます。
鶏つくねの照り焼き7
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!
 いただきま~すっ!
鶏つくねの照り焼き8


 さて、感想はと言いますと…つくねとは思えぬ驚愕のふわふわ感で美味!ここまで癖がない照り焼きは初めてです!
 鶏ミンチはよくも悪くもあっさりして硬めの食感が特徴的なんですが、こちらは二種のつなぎのおかげでふんわりホワホワした優しい口当たりで、まるで羽毛布団のような癒される絶妙な弾力でうっとりします。
 お麩が鶏の肉汁を一滴も逃さずしっかりと抱き抱え、豆腐が合間に入ってしっとりした柔らかさを実現しているせいか結構ジューシーで、それでいて肉のしつこさを軽減している為、例えるとするなら「何故か鶏の味がついている豆腐オンリーのハンバーグ」を食べているような軽い味わいが印象的でした。
 照り焼きダレも、砂糖ではなくみりんのみで甘味をつけているおかげでかなり上品でくどくない甘辛さに仕上がっており、濃い目な割にはヘルシーで体に嬉しいイメージです(←しょうがのキリリとした風味がついている為、スタンダードなタレというよりは、照り焼きダレとしょうが焼きのタレを足して二で割ったハイブリッドダレだな~と思いました)。
 なので、ご飯が進むおかずというよりは単品で美味しい一品という感じです。
 一方にんじんマヨは、マヨネーズのコクで完全に独特の匂いが消え、ぽってりホワホワした舌触りの淡く甘酸っぱい味付けがシャキシャキもやしやパリパリレタスにぴったりで、照り焼きの後口をさっぱり爽やかにさせるいい箸休めになっていました。


 佳乃さんの台詞ではないですが、本当にキロ単位で食べられそうです;。
 冷めても美味しいので、お弁当のおかずにも向いています。 

●出典)『まかない君』 西川魯介/白泉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
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