『華中華』の“手作りラー油のニラ玉チャーハン”を再現!

 まだ五月になったばかりだというのに、連日猛暑&強烈な紫外線続きでぐったりしております(←当管理人は九州に住んでいます)。
 五月でこれなら、夏は一体どうなるのか…と内心震え上がっていますが、こういう日の仕事終わりに飲むキンキンに冷えたビールはまた格別ですので、暑いのも悪くないな~と早くも自己防衛本能が発動している今日この頃です。

 どうも、こんなに暑いのに「まだ七月じゃないから」という理由でクーラーをつける事が出来ない職場で軽く熱中症になりかかっている当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが上海亭の昔の味を引き継いで作った“手作りラー油のニラ玉チャーハン”です!
手作りラー油のニラ玉チャーハン図
 それは、アサリや春キャベツを使ったチャーハンとその価格について、一悶着あった数日後のこと(詳しくはこちらこちらです)。
 ハナちゃんの大叔父である竹三郎さんが、「横浜中華街チャーハン対決」の時のようにまたロー・サンチクという架空の人物になりきって、見込みがあるものの利益重視で味が落ちてきているお店を食べ歩きしては欠点を指摘する「世直し食べ歩き」をし始めます。
 どうやら、竹三郎さんは料理人として直接料理する道は引退した時点ですっぱり諦めたようなのですが、間接的にこれまでの経験と知識を総動員して横浜中華街をよりよくしていきたいという意志は常に持ち続け、それが「世直し食べ歩き」の実行に繋がったそうなのですが、ほとんどのお店は「ただのクレーム」「ただ暇を持てあましたヤツ」「一体何が目的だ?」と認識し、その誤りを正すお店はごく少数だったみたいでした。
 正直、竹三郎さんのしている事は長い目で見ればそのお店の為になる事ですので、大半のお店側の反応はちょっと残念でしたが、ある意味竹三郎さんのしている行動は道場破りのような不躾で押しつけがましい部分もなくはない為、素直に聞き入れられなくても仕方がないかもしれない…と色々考えさせられたものです(←なお、竹三郎さんは自身でもそういう自覚はあったようで、迷惑料代わりなのか値段がどんなに安くても一万円を丸々置いていってました)。
名店なのにむざむざ劣化していくのが耐えられず、世直し食べ歩きをし始めます
 その後、竹三郎さんはとうとう「上海亭」へもたどり着き、ハナちゃんは相手が大叔父さんだとは露とも知らずドキドキしながらニラ玉チャーハン(←以前ご紹介した“ニラ玉チャーハン”とは違い、ニラの香りと食感を最大限まで活かしたリニューアル版です)を出します。
 結果…竹三郎さんの評価は幸い「可」だったそうで、「300円でここまでのチャーハンを作るとは立派だ」と満面の笑みでパクパク食べるのですが、奇妙な事に少しだけ残し、ハナちゃんにこんな言葉を言い残します。
 それは、「だが…最後の一口まで食べ終えるには至らぬ…」「ニラと卵、ご飯の絡み具合はいいのだが…ゆっくりと味わいながら食べるというより、腹を満たすだけのチャーハンともいえる。これは、年寄りにとっては苦痛だ」「何故か…?それはこの店…<上海亭らしいパンチ>がないからだ」というもの。

 個人的には、安くておいしくてお腹も満たされれば十分なのでは…と思うのですが、竹三郎さんとしては上海亭を将来的に継いでいくハナちゃんがその伝統と味と技法を全く受け継いでいないのは実にもったいないと考え、あえて苦言を呈したと話していました。
 老舗が次の後継者へ代がわりし、お店もメニューも材料も一新した途端、閑古鳥が鳴くようになったというお話はそう珍しくありませんので竹三郎さんの心配も杞憂とはいいがたいのですが、自分の味を確立するようになった上に昔の上海亭の味を知らないハナちゃんにとっては、さぞかし難題だったろうな~と初見時は苦笑いしたものです。
ハナちゃんの作ったニラ玉チャーハンは味は良かったものの、パンチが足りないと酷評
 その後、竹三郎さんの「上海亭らしいパンチ」という台詞に反応したおじいさんが、「うちでは海老と五目の二種類だけで、ニラ玉チャーハンは作ってなかったんだがなぁ」「でも、ニラ玉定食は出していた。あれは評判が良くて…上からかけた<特製ラー油醤油>が効いててご飯が進むってな」と言ったのを聞いたハナちゃんが、「そのラー油が間違いなく上海亭の味…パンチなんです!」と気づき、おじいさんから当時のレシピを教わりながら作り上げたのがこの“手作りラー油のニラ玉チャーハン”です!
 作り方は簡単で、国産の一味赤唐辛子・お水・米酢・熱した油で作った手作りラー油へ醤油を混ぜ合わせ、ごま油で風味付けして作ったニラ玉チャーハンの上へお好みでかけたら出来上がりです。

 ポイントは、ニラは炒めすぎずサッと火を通すにとどめることと、熱した油を一味赤唐辛子へ合わせる際は間髪入れずにかき混ぜることの二つで、「手作り」という響きの割にそこまで難しくなさそうでほっとしました(←大昔再現した“飲めるラー油のチャーハン”の特製ラー油は、結構手間がかかった記憶がありますので…)。
 おじいさん曰く「お酢の酸味がラー油を旨くする!」との事で、市販のラー油にはないどことなく甘やかな風味にハナちゃんは感動していました。

 こうして翌日、ハナちゃんは今のハナちゃんの味と昔の上海亭の技法が入り混じった新しい“手作りラー油のニラ玉チャーハン”を竹三郎さんに試食してもらうのですが…結果は当然大成功!
 単調なニラ玉に手作りラー油が変化をつけてくれているとお客さん達に大好評で、上海亭は前以上に繁盛していました。
昔の上海亭伝統の味が、現在の上海亭へと受け継がれた瞬間です。
 久々に手作りラー油の良さを実感したくなりましたので、再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピもきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、手作りラー油醤油の用意。ボウルへ国産の一味赤唐辛子、お水、米酢を投入して泡立て器でよ~くかき混ぜ、全体にしっかりとなじませます。
 お水と米酢を唐辛子が隅々まで吸い込んだのを確認したら、白い煙がもくもく出るまで熱した油を一気に注ぎ、間髪入れずにガーッと混ぜ合わせます(←大変危険ですので、火傷と火事に要注意です!!)。
 油に赤唐辛子の辛味と風味が溶け込んだらそこへ醤油を入れ、再度かき混ぜたら手作りラー油醤油は出来上がりです!
 ※作りたても十分美味ですが、今回は原作通り一晩寝かせた物を使用します。
手作りラー油のニラ玉チャーハン1
手作りラー油のニラ玉チャーハン2
手作りラー油のニラ玉チャーハン3
 次は、ニラ玉チャーハン作り。
 熱したフライパン(又は中華鍋)へゴマ油をなじませ、刻んだニラを加えて焦がさぬよう気を付けながらさっと炒めます。
 ニラに半分火が通ったら溶き卵を回しかけて混ぜてニラ玉にし、すぐさまご飯を投入してパラパラになるまでフライパンをあおりながらよく混ぜ合わせます。
手作りラー油のニラ玉チャーハン4
手作りラー油のニラ玉チャーハン5
手作りラー油のニラ玉チャーハン6
 ご飯全域にニラと卵とごま油が行き渡り、ふんわりかつパラッとしてきたら塩とこしょうで味付けし、刻みネギを加えて香ばしくなるまでもうひと炒めします。
 これでニラ玉チャーハンは準備万端ですので、お皿へ丸く盛り付けます。
手作りラー油のニラ玉チャーハン7
手作りラー油のニラ玉チャーハン8
 この丸く盛り付けたニラ玉チャーハンの上から、あらかじめ寝かせておいた手作りラー油醤油をかければ“手作りラー油のニラ玉チャーハン”の完成です!
手作りラー油のニラ玉チャーハン9
 見た目はなかなか強烈ですが;、ハナちゃんの言う通り単に辛いだけではなくどことなく甘い芳香がぶわっと立ち上り、それが猛烈に食欲を誘います(←『鉄鍋のジャン!』の飲むラー油に少し近い物がありました)。
 お酢と醤油入りの手作りラー油を食べるのは初めてですので、一体どういう味わいなのかとても楽しみです。
手作りラー油のニラ玉チャーハン10
 それでは、チャーハンにラー油を絡ませていざ実食!
 いっただっきま~す!
手作りラー油のニラ玉チャーハン11


 さて、感想はと言いますと…単に辛いだけではない複雑な美味しさに絶句!出汁は一切入れてないのに、深みが半端ないです!
 ニラ玉チャーハン単品は、醤油が入っていない分あっさりした塩ごま油味でニラ本来のねっとりした甘さや、シャキシャキと小気味良い食感が活きた優しい味わいが特徴的。
 しかし、作中で言われてた通り若干薄味でパンチが足りず、そのままだとすぐに飽きてしまうのが弱点でした。
 が、その欠点を巧みに長所に変えて何倍にも味を膨らませてくれるのが、手作りラー油!
 一口目は確かにガツンと辛いのですが、そのすぐ後にスカッとしてさっぱり爽快な酢の酸味と、奥行きがあって香り高い不思議な甘味が辛さを軽減させ、病み付きになります。
 ラー油のおかげで旨味がさらに濃くなった醤油が全体的に物足りない塩分を補い、メリハリのついたがっつり系のチャーハンへと変身させているのが見事でした。
 出来立てほやほやのラー油の風味はどこか甘やかで清々しく、それがニラの味わいをかえって引き立てているのが特徴的です。
 まさに「辛旨い」「辛ずっぱい」としかいいようのない独特な塩気で、例えるとするなら「ラー油入りで数段スパイシーな餃子のタレ」をかけて食べているみたいだと感じました。


 チャーハンにかけて食べるのはもちろん、ニラ玉や餃子にかけて食べたり、焼いたお肉にかけて食べるのにも向いていると思いました。
 一味ではなく、七味で作ってみても違った感じでおいしくなりそうです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
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