『じったんの時短レシピ』の“じったん流しょうが焼き”を再現!

 先日、某スリランカカレー屋さん(←行きつけのお店とはまた別)へ相方さんと初めて行ったんですが、何故か扉の前に無表情かつ無言なスリランカ人の男性(?)が二人入口を塞ぐようにして立っており、一瞬回れ右をしかけましたorz。
 幸い、コミュ力抜群&人懐っこいを通り越してもはや図々しいと職場で評されている相方さんが「どもっ☆入りま~す!」と笑顔で割って入っていくのをコバンザメの如くぴったりとくっついて入店できましたが、一人だったら確実に入れませんでしたので、一人飯を極める為には相方さんの鉄の心臓を見習わねば…と反省したものです。
 あ、ちなみにカレーはとてもおいしかったです(^^)。

 どうも、店内に貼ってあった「野生動物の出現場所が詳細に載っているスリランカ地図」に目が釘づけになった当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『じったんの時短レシピ』に主人公・吉永珠里さんがある日の夕食に作った“じったん流しょうが焼き”です!
じったん流生姜焼き図
 『じったんの時短レシピ』とは、アクセサリー関係の会社で仕事が早く的確だと評されている20代後半の独身チーフ・吉永珠里さん(←あだ名はじったん)が、私生活でもその時間短縮術を活かして「手早い・おいしい・楽しい」と三拍子揃ったお料理を作る日常を描いた、スピーディー系グルメ漫画です。

 どこかミュージカルを彷彿とさせる大袈裟で少しファンタジーが入った表現と、1話につき7~10Pという比較的短いページ数の中でテンポよく話がまとまっていて爽快な読後感は『3人分クッキング』『花のズボラ飯』にやや似ていますが、色気がないように見えて実はかなりスタイルがいい珠里さんの口元や胸元のエロスがちらりと描かれている所は『まかない君』に通じるものもあり、全体的にバランスよくまとまっているのが特徴的。
 題名に偽りなく、どの料理も最短2分・最長でも19分しかかからないお手軽さは勿論、基本的に特別な材料も器具もいらずカロリーも高すぎない物が多いのが素晴らしく、女性ならではの視線を活かしているな~という印象が残りました。

 三年半前に彼氏と別れて以来なかなかいいご縁に恵まれず、作中で何度も失恋しては車田泣きも真っ青な大泣きシーンを何度も披露している珠里さんですが;、根っからの明るい性格と立ち直りの早さで一向にめげず、常に前向きに出会いを模索する姿が読んでいて清々しく、「うまくいくといいな~」と応援しているつもりが、段々「私も頑張ろう!」と読んでいるこちらが反対に励まされるという逆転現象が起きてしまうのも、また魅力の一つでもあります。

 あと、生まれも育ちも高知県出身の珠里さんは地元の特産品や土佐料理を愛してやまず、作中でもちょこちょこ高知ゆかりの料理を作るのが特徴的(←高知県出身の主人公が出てくるグルメ漫画は、当管理人が知る限りこちらだけです)。
 ゆず茶・カツオのタタキ・すだちうどんなどといった地元色の濃い料理の数々はどれもそそるものばかりで、単に時短であればいいという訳ではなく、ちゃんと季節感やこだわりが垣間見えるのが個人的に高ポイントでした。
二十×歳、徳島出身彼氏な一人暮らしな日々を送る料理上手な女性・じったんが主人公。
 今回ご紹介するのは、2話目「しょうがストック」のお話。
 前々から同じ職場の課長にほのかな恋心を抱き、「今日も吉永はがんばってるなぁ。お前等も見習えー」という言葉に胸をときめかせていた珠里さんですが、その僅か数日後に課長が結婚のご報告&お相手は自分の同期でこの度寿退社するというダブルでショックな事実を知り、自宅に帰るや否や大声で泣き叫びながらキッチンへ駆け出します…←別れた後の気まずさを考えると、社内恋愛は水面下で進めるのが正しい作法なのかもしれませんが、珠里さんのように密かな片思いをしている人々にとってはまさに青天の霹靂だろうな~と同情しました;)。

 どうやら、珠里さんが「課長にもっと評価されたい!」と連日残業して仕事に全力投球している間、お二人はほぼ定時上がりで愛を深め合っていたみたいで、珠里さんの不器用さとアピールする所のズレっぷりに、似た者同士のよしみで思わず涙が出そうになったものですorz←いい所を見せようと作業中、ふと「誰か見ているかな?」と後ろを振り向くと、誰も見ていないどころか自分そっちのけで皆が談笑していた時に感じる寂寥感に近い物がありますね…)。
 おかげですっかりやさぐれモードに突入した珠里さんは、「吉永珠里2×歳彼氏いない歴3年半。お局まっしぐら…」と虚ろな状態で調理を始め、実家から届いた巨大しょうがを全部すりおろして大量にあまらせてしまいます。
憧れの職場の上司が同僚と社内恋愛結婚してひどく悲しみ、グロッキーな表情でしょうがをすりすり;
 そんな時、珠里さんがおろししょうがをたっぷり使って三分以内に作り上げたのが、この“じったん流しょうが焼き”です!
 作り方はすごく簡単で、ボウルへおろししょうが・豚細切れ肉・醤油・お水を入れて揉みこみ、ちょっぴり寝かせて中火のフライパンでこんがり焼いたらもう出来上がりです。
 ポイントはおろしたての新鮮なしょうがを惜しみなく使うことと、お水はしょうがと豚肉と醤油をしっかり混ぜてから加えることの二つで、料理初心者でも安心して作れるシンプルな手順に感嘆したものです。

 初見時は、「しょうが焼きなのに、砂糖やみりんを使わない?!」「臭み消しのお酒も入れない!」「それどころか、お水まで入れちゃうのか…」と色んな意味で衝撃的なレシピでしたが、考えてみれば焼いた豚肉にしょうが醤油をかけるだけでも十分美味しいので味的には問題なさそうですし、お水を揉みこむという下ごしらえも「加熱すると肉の中の水分はどうしても蒸発するが、あらかじめ水分を外部から足しておくと残る水分は多くなり、結果的にお肉は柔らかく仕上がる」という根拠があるそうなので、意外と侮れない調理法かもしれません。

 その後、珠里さんは焼きたてほやほやの“じったん流しょうが焼き”を頬張って「絶世絶品~!」「しょうがが利いててあつあつで…これはもうあれよクレオパトラよ!この美味しさ世界三大美女級よ!!」とすっかり元気を取り戻し、最終的には「イケメン新入社員に期待よ~!」とポジティブに締め括っていました;。
料理酒でも砂糖でもみりんでもなく、くわえるのはなんと水!衝撃が走ったものです
 ちょうど材料が手元にあり、以前からどんな味か気になっていたのもあって再現する事にしました。
 作中には詳しいレシピが載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、豚肉の下準備。ボウルへたっぷりしょうがをすりおろし、食べやすいサイズに切った豚こま切れ肉を投入してざっとなじませます。
 ※普通のしょうがでもいいですが、新しょうがを使った方が風味もよく辛味もそこまで強くないのでおすすめです。
じったん流しょうが焼き1
じったん流しょうが焼き2
じったん流しょうが焼き3
 そこへ醤油をたらして手でよ~く揉み合わせ、お水を足して再度で手でざっくり揉んだら少し時間を置いて全体をなじませます。
 これで、豚肉は準備完了です!
じったん流しょうが焼き4
じったん流しょうが焼き5
じったん流しょうが焼き6
 次は、焼き作業。
 中火で熱したフライパンへ先程の豚肉を漬け汁ごと加え、軽く焼き色がつくまで焼きます(←漬け汁が多めだったら、一旦お肉だけ取り出して漬け汁を煮詰め、最後にお肉を戻し入れて絡めるという方法もありです)。
じったん流しょうが焼き7
 豚肉にしっかり熱が通ってほのかに焼き色がついたら火からおろし、レタスやトマトを飾っておいたお皿へ盛り付ければ“じったん流しょうが焼き”の完成です!
じったん流しょうが焼き8
 普通の生姜焼きに比べるとやや汁気が目立ちますが、しょうがの香気が倍以上にぶわっと立ち上る為、それだけでもう食欲がそそられます。
 たったあれだけの調味料で本当に味がちゃんとついているのか心配ですが、ここはじったんを信じて食べてみようと思います! 
じったん流しょうが焼き9
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~す!
じったん流しょうが焼き10


 さて、感想はと言いますと…すごく爽やかな美味さ!単純に見えて、実はかなり計算された複雑な味わいに衝撃です!
 おろししょうがのキリリとフレッシュで清々しい辛味と、豚肉から染み出た濃厚な旨味エキスが醤油に奥深い味付けを施し、まるで何かの素を使ったかのような凝った仕上がりになってます。
 けれど、それでいて市販の合わせ調味料にはないすっきりしてベタつかない爽快な後口が印象的で、いくら食べても一向に飽きませんでした(←おろししょうがのホワホワシャリシャリした優しく心地よい口当たりは、手作りならではの良さ!)。
 砂糖やみりんは一切使っていませんが、しょうがの素朴で自然な甘味がほのかに効いているせいかほんのり甘辛く、その絶妙な塩梅が後を引かせます。
 当初は水っぽい出来にならないか心配でしたが、しょうがの酵素パワーで固い筋が緩和した豚肉は逆に水分を程よく含んでふっくらし、結果片栗粉をまぶして茹でた豚しゃぶみたいにしっとり柔らかい肉質になっててナイスでした。
 唯一の弱点は、こんがり焼いた肉特有の香ばしさが不足し、「しょうが焼き」というよりは「しょうがソースの炒め煮」っぽくなっている所ですが、再その分しょうがの風味や長所がまんべんなく活かされた一品になっている為、十分満足できるレシピだと感じました。


 ご飯のお供、ビールのおつまみ、お弁当のおかずにも向いている最強の生姜焼きで、ここ数日はハイローテーションで作っていました。
 しょうがをたっぷり摂取できるので体にもいいですし、色んな方に一押ししたいです。


●出典)『じったんの時短レシピ』 岡村みのり/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.05.31 Sun 03:50  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • #

2015.06.12 Fri 20:46  |  

スリランカ地図なかなか興味深いです、世界は広い…

おろしショウガの辛味と豚の脂がよく合って美味しそうです!

  • #-
  • サガノ
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/1144-2033e762
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ