『くーねるまるた』の“刻みらっきょうキーマカレー”を再現!

 ネットの普及のおかげで、「地元ではポピュラーだが、実は全国展開していないローカルな食べ物」はもう知り尽くしたであろうとタカをくくっていたのですが、先日新たに見つかりびっくりしました。
 その食べ物とは、山汐菜の漬け物
 高菜に似ているようで実はもっとあっさりした、独特のシャキシャキコリコリした食感がたまらない漬け物なんですが、何と山汐菜は筑後川流域のごく一部の地域でしか育たない作物で大量生産はされていないらしく、従って限られた場所でしか売られてはいないとの事でした(←地元民しか分からないローカルネタで、申し訳ございません)。
 おかげで、最近ではスーパーに行くたび「当然の顔をして並んでいるけど、もしかしたらあれもこれもここら辺でしか売られていない隠れローカル食品なのでは…」と疑心暗鬼になっている今日この頃です。

 どうも、ご飯のお供はもちろん、福神漬けみたいにカレーのお供にしても不思議と合う山汐菜の懐の深さに感心している当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてある暑い日にマルタさんが即興で作った“刻みらっきょうキーマカレー”です!
刻みらっきょうキーマカレー図
 それは、うだるように暑いある日の事。
 お昼の時間、外出先でカレーパンをかじっていたマルタさんは、昨日の夕食もカレーだったことに気づいてハッとします(←一瞬、『孤独のグルメ』の「ダブってしまった」ネタを思い出した当管理人は、五郎ちゃんファンです;)。
 マルタさんが推測するに、どうやら体調を崩しかねない暑さに対抗する為に自然と体がスパイスを欲していたようなのですが、あんまりカレー続きなのもどうかと思い、「今晩こそちがうものを食べるぞ~!」と心に決めます。

 実を言いますと、カレーは「発汗作用で体温を調節し、内側の熱を逃がす」「抗菌作用で食中毒を予防」「食欲増進作用で夏バテ解消」「健胃作用で消化をよくする」「スパイスが漢方薬のような働きをし、免疫力が高まる」という効用があり、夏場には非常に理にかなった食べ物。
 その為、別にカレーばかりでも何も問題はないのですが、確かに同じ物ばかり食べていると体にはあまりよろしくないようですし、当管理人も「昼は揚げ物を食べたから、夜は和食で中和(←?)させよう」と選択する、まるで『賭博黙示録カイジ』にでてくるバランス理論の男みたいな発想を良くしている為、マルタさんの気持ちは分かる気がしました(^^;)。
暑い日が続くと自然と体がスパイスを欲するのか、当管理人にも同じ経験があります;
 しかし帰宅する途中、何故かカレー屋さんの看板ばかり目についたり、バスで前の席からカレーコロッケのいい匂いが胃を刺激したり(←密室にこもるカレーの匂いは、空腹時には立派な兵器ですorz)、ご近所さんの家から「ママー、今日の晩ご飯なあにー?」「今日はカレーよ」というほのぼのした会話が聞こえてきたりと、もう拷問としか思えない様々なカレーの誘惑がマルタさんを襲います…。

 おそらく、「意識しないと決めたらかえって意識してしまう」という恋愛漫画によく出てくる心理が原因だと思うのですが、カレーは特定の人と違って町中に溢れかえっている上、匂いが直接頭を刺激してきて抗うのがとても困難ですので、読んでいて気の毒になったのを覚えています;。
 おかげですっかり心が折れそうになったマルタさんは、これ以上余計な情報を目に入れまいと猛ダッシュするのですが、角を曲がればアパートはもう目の前という所でインド人留学生の男性二人から道を尋ねられ、一気に脱力していました。
 …ここまできたら、もはや何らかの天意というか引力を感じるレベルですね。
食べないと決めた途端、急に周囲でカレーの誘惑が強まり、すっかりまいってしまいます
 こうして、カレー軍からの容赦ない猛アタックに抵抗する事を諦めたマルタさんは、今晩もカレーを食べようと決意して台所に立ちます(←渋々かと思いきや、頭にターバンを巻いていそいそと料理していますので、どうやら本心ではカレーに惹かれてたみたいです^^)。
 その際、マルタさんがいつものレシピにもうひと手間加えて用意したのが、この“刻みらっきょうキーマカレー”です!
 作り方はお手軽その物で、にんにく・しょうが・玉ネギ・合いびき肉・らっきょう・水で溶いたカレールー・ウスターソースを水分がなくなるまで炒め煮にしたら出来上がりです。

 ポイントは、始めににんにくとしょうがをしっかり炒めて香りを出しておくこと、らっきょうは丸ごとではなくみじん切りにして入れること、カレールーはあまり水で薄めすぎないよう気を付けることの三つで、キーマカレーってこんなに簡単に作れるんだな~と驚きました。
 ネットで見かける日本風キーマカレーのレシピは、トマトケチャップ(またはトマト缶)や他の野菜が高い確率で入っていて賑やかなイメージですが、マルタさんのキーマカレーは基本中の基本であるにんにく・しょうが・タマネギ・合挽き肉の他はらっきょうのみで、なかなか硬派だな~と感じたものです。
 その昔、マルタさんは大学で同じ研究室にいた廣岡さんから、肉を抜いたポークカレーへ大量にらっきょうを乗せる食べ方を教わって以来らっきょうが好きになったというエピソードがありましたので、もしかしたらそれが着想のヒントになったのかな?と予想しました←ちなみに、らっきょうに含まれる硫化アリルには肉に含まれるビタミンB1の吸収を高めたり、辛味を軽減する役目があるのでカレーとは栄養的にばっちりな組み合わせです!)。

 その後、マルタさんは「おほっ!!おいっし~ッ♡」「らっきょうが、しっかりいい味出してる~!」「色んな誘惑に負けたけど…カレーにしてよかった♡」と大満足しており、めでたしめでたしな形で一日を締め括っていました。
らっきょうとカレーの相性の良さを再確認し、実にいい瞳で平らげるマルタさん
 先日、国産のらっきょうの甘酢漬けがたくさん手に入ったので再現する事にしました。
 作中には大まかな作り方が記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。油をひいて弱火に熱したフライパンへ、みじん切りにしたにんにくとしょうがを投入して炒め、少しずつ香りを引き出していきます。
 いい香りがしてきたらみじん切りにした玉ネギを加え、全体的に透き通ってくるまでよく炒め合わせ、合挽き肉を入れてしっかり火を通します。
刻みらっきょうキーマカレー1
刻みらっきょうキーマカレー2
刻みらっきょうキーマカレー3
 合挽き肉の色が完全に変わって野菜類と一体化してきたら、みじん切りにしたらっきょうを足してざっと混ぜ合わせ、続けて市販のカレールーを水(←溶けにくい時はぬるま湯でもいいです)で溶いたものとウスターソースも加え、水分が飛ぶまでじっくり煮込みます。
 ※ウスターソースやらっきょうの影響でそこそこ甘味が出ますので、出来ましたら辛口のカレールーを使用される事をお勧めします。
刻みらっきょうキーマカレー4
刻みらっきょうキーマカレー5
刻みらっきょうキーマカレー6
 大分水分が飛んでぽってりねっとりしてきたら火からおろし、炊き立てご飯をよそった器へ盛り付ければ“刻みらっきょうキーマカレー”の完成です!
刻みらっきょうキーマカレー7
 見た目だけだと普通のドライカレーと何ら変わりがないように見えますが、湯気はどことなく甘やかなイメージでそそります。
 らっきょうに火を通したらフニャフニャになりそうでちょっと怖かったんですが、ここは食いしん坊のマルタさんを信じて頂いてみようと思います!
刻みらっきょうキーマカレー8
 それでは、ご飯へ適度に絡めていざ実食!
 いっただっきまーす!
刻みらっきょうキーマカレー9


 さて、感想はと言いますと…がっつり系で美味し!らっきょうが二重にいい仕事をしてます!
 辛口のカレールーを使用したんですが、らっきょうのキュッとくる瑞々しい甘酸っぱさと、ウスターソースの熟成された甘味が加わっているせいかそこまで辛くなく、むしろやや甘口っぽい仕上がりになっていました(←但し完全に辛味が消えたわけではなく、後から徐々にピリピリくるので決して物足りなくはないです)。
 短時間しか煮ていないのですが、ウスターソースに含まれる様々な香辛料や野菜類の出汁、奥深いコクのせいか即席とは思えない程複雑な深みとスパイシーな旨味が生まれており、後口に何とも言えない爽やかなフルーティーさが感じられるのが特徴的でした。
 ねっとりトロリと舌に絡む柔らかいルーの中で、火を通しても尚シャキシャキパリパリと張りがあって小気味良く砕けるらっきょうの歯応えがいいアクセントになっており、癖になります。
 濃厚に甘辛いソース味が下地になってるせいか、本格派キーマカレーというよりは「カレー風味のこってり肉味噌」というイメージで、ナンよりも断然ご飯!というべき日本人好みな味わいでした。
 らっきょうの酸味がひき肉の油分のキレをよくしているおかげで、濃いめながっつり系の割にはさっぱりした食後感なのが印象的で、食欲がない時でもパクパク食べられそうです。


 通常、カレーには白いご飯の他にもサフランライスやにんじんライスなどが合いますが、こちらは何も味がない白いご飯の方が断トツ相性がいいです。
 なお、個人的にらっきょうと合挽き肉は野菜に匹敵する程たっぷり使った方がより美味しくなると感じました。


P.S.
 あすかさん、先日はご質問コメントをして下さりありがとうございます。『華中華』は現在、1巻~18巻の途中まで再現しております。ちなみに、それらの記事はこちらに全てリンクしております。 
 波多野鵡鯨さん、先日はご情報と励ましのお言葉を下さりありがとうございます。『お江戸まかない帖』『おいしいかおり』『マルさんのスナック』『ゆかりちゃん』、是非読んでみますね。
 そして、先月からコメントや拍手を下さる皆様、誠にありがとうございます。毎日ブログで目を通しては大いに勇気づけられておりますので、感謝しております。私の方こそ、いつも楽しみにしながらコメントを拝見しております。

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.07.01 Wed 23:21  |  

あんこさん、こんばんは

冒頭の「食事の中和」、よくわかります(笑)

自分も「朝昼の食事がカロリー少なかったから夜は揚げ物でも大丈夫だな……」「昼は洋食でこってり系だったから夜は煮物にすれば問題ない」などと勝手に納得していることがよくありますし……

らっきょうを刻み入れたカレー、みじん切りのらっきょうが食感のいいアクセントになって美味しそうですね~
カレーソース&ミンチ肉と絡んだ大量のらっきょう……らっきょう好きの自分はこのイメージだけでお腹が空きます
シンプルな具だからこそ、らっきょうが活きるんでしょうね

今度実家よりらっきょうが送られてきたら試してみたい料理です

  • #-
  • キンメ
  • URL

2015.07.10 Fri 12:39  |  本棚食堂

7/7からNHK BSプレミアムで毎週火曜23:15~23:45に『2次元グルメドラマ 本棚食堂』というドラマが放送されているのですが、そのドラマは少女漫画家のコンビが行き詰まったときに小説や漫画で描かれた料理を再現して食べるというストーリーです。
同じようなことを行っているあんこさんなら興味あるかと思いましたので、報告させてもらいます。

  • #MJTlGfcs
  • ゴンベ
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プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
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