『じったんの時短レシピ』の“じったん流カツオのタタキ‏”を再現!

 先日、巨大たまご工場の舞台裏番組をみたのですが、あまりにも厳しい管理体制で感嘆しました。
 洗浄ひとつとっても、たまご専用のブラシをわざわざ開発して使っているほどの懲りようで、しばらくは卵かけご飯を食べる度に「ありがたや~」と頭を下げながら食べそうです。

 どうも、雌鶏だらけの鶏舎を見て「ここはいうならば、全寮制女子高みたいなものだな」と思った当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『じったんの時短レシピ』にて珠里さんが故郷を懐かしく思いながら作った“じったん流カツオのタタキ‏”です!
じったん流カツオのタタキ‏図
 前回、上司に失恋したショックを吹っ切った珠里さんは、数日後に気心の知れた友達である菜月さんと光恵さんのお誘いで、合コンに参加します。
 どうやらお二人には、「傷心中の珠里の為、今回は引き立て役に徹する!」という思惑があったようで、合コン会場を珠里さんの故郷・高知の郷土料理を出すお店に設定し、会話の中心となるようさりげなくフォローしていたのですが、それがかえってあだとなります…(←合コンという男女の修羅場でここまで気遣ってくれる友達を持つ珠里さんは、本当に恵まれているな~と思います)。

 というのも、土佐料理愛が人一倍強い珠里さんはカツオのタタキを一口食べるなり「あんなの本物のタタキやない!!」と反発心が生まれ、その場にいた男性陣が「うわっ!この魚めっちゃうめぇ。オレも高知に生まれてー!」「羨ましいよ!毎日こんなの食ってたの?」「オレも地元好き!つってもこんなうまいモンないけど」と言い出したのに失望し、「帰る。ここにはわかり合える男はいないわ」と見切りをつけ、お店を飛び出した為!
 珠里さんとの付き合いが長い菜月さんと光恵さんも、まさか珠里さんの郷土愛がここまですごかったとは予想外だったみたいで呆然としており、気の毒でした(←珠里さんが帰った直後は、さぞ気まずい雰囲気だったはずですorz)。

 正直、当管理人も以前某所で「醤油や魚介出汁が入っている博多とんこつラーメン」や、「唐揚げにサラサラマヨソースがかかったチキン南蛮」を食べて衝撃を受け、何とも言えないモヤモヤを抱いた経験がある為、珠里さんの気持ちも分からなくもないです。
 しかし、一生懸命その場の空気を盛り上げようとテンションをあげていた男性陣は皆すごくいい人達だな~と感じましたので、「珠里さん勿体ないよ、早まりすぎだよ!」と心の中で突っ込んだものです;。

満足できないカツオのたたきを食べ、本場のカツオのたたき恋しさのあまり合コンを離脱します;
 その後、珠里さんは自宅近くのスーパーへ真っ直ぐ向かって特売中だったカツオのタタキのサクを買い、本場の味を再現すべく台所へ立ちます(←『美味しんぼ』の山岡さんみたいに、合コン会場からみんなを引き連れて「本当のカツオのタタキを食べさせますよ」とお部屋へ招待すれば少しはチャンスが掴めるのでは…と思いましたが、そんな事は一切なくお一人のままでしたorz)。
 こうして、所要時間わずか16分48秒という恐るべき短時間で珠里さんがこだわりまくって作り上げたのが、この“じったん流カツオのタタキ‏”です!
 作り方は簡単で、ラップへ青じそ・みょうが・細ネギ・木の芽・カツオのタタキのサクを乗せて上から塩をかけ、その上からさらに青じそ・みょうが・細ネギ・木の芽を乗せてグルグル巻きにし、ラップの上から手で叩いて徹底的になじませ、薬味がしんなりしてきたら一口大に切って出来上がりです。

 ポイントは、カツオのタタキのサクは少しだけ炙って温め直してから使用すること、薬味類はまるで「緑の絨毯」になるくらいふんだんに乗せること、味の決め手となる塩はお気に入りの上質な物を使うこと(←海塩か岩塩がお勧め)、カツオをたたく時は身がグズグズにならぬよう力加減に気を付けることの四つで、時短レシピとはいえ抑え所はきっちり押さえているのに好感を持ちました。
 珠里さん曰く、「木の芽(山椒の若葉)があるとないとじゃ味が格段に違うんだよー」との事で、薬味は味というよりは香りと食感重視みたいでした(←どうやら、合コン会場のカツオのタタキは薬味が単なる添え物&カツオは一切叩いておらずただの刺身状態なのが許せなかったようです;)。

 初見時は「酢醤油やしょうが醤油ダレではなく、塩だけで味付けするなんて珍しいな~」と思いましたが、調べた所高知では昔から知られている食べ方だそうで、一説によると「漁師さんが釣ったばかりの鰹を塩で食べていたのが塩タタキの始まり」なのだとか。
 カツオのタタキというと、にんにくやしょうがが沢山かけられているイメージでしたので全く使われていないこのレシピは意外でしたが、その方がカツオの旨味が純粋に味わえそうだと興味を抱いたものです。
薬味の中で一番重要なのは木の芽で、あるのとないのとでは段違いとのこと。薬味とカツオのサクをラップでしっかり包み込み、しっかり叩くのが調理のコツ
 実際に食べた珠里さんは「これです…!」「カツオからにじみ出た脂に薬味がしみて、そこにほのかな塩味…そう…これぞタタキ…!!」とほんのり涙ぐんでおり、読んでいて「確かにこれは美味しそう…!」と激しく食欲をそそられたのを覚えています。
 一口食べた時の、「もにゅっ」「シャクシャク!」「じゅわ…サキッ」という擬音も、「最初にカツオがトロンととろけて、次にネギとみょうがが弾けて、それからカツオの脂と薬味の香りがじわじわと溢れてくるんだろうなぁ…」と想像するだけでお腹がすく感じで、堪えられません。
 おかげで珠里さんはすっかり機嫌がなおり、至福の表情を浮かべていました。

 …けれどもその直後、菜月さんからきた「合コン代!女子は1人3000円!立て替えといたよ^^。払ってネ~」というメールを読んだ珠里さんは一気に現実に戻り、「…ごめん、忘れてた」と反省していました。
 合コンからの逃走を怒るどころか、この寛大で気の利いたフォロー…やはり珠里さんには男運はなくとも、優しい友達運はすごくあるようです;(←断じて悲しい友情運の方ではないです)。
薬味の香りが染みた塩によって、カツオの脂がより引き立つのが美味!
 先日、いいカツオのタタキのサクが手に入ったので再現する事にしました。
 作中には詳細な作り方がちゃんと記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、薬味とカツオの準備。大きく広げたラップの上へ、千切りにした青じそとみょうが、小口切りにした細ネギ、流水で洗った後しっかり水気を拭き取っておいた木の芽をたっぷり敷いて緑の絨毯状態にします。
 そこへ、焼き魚にならないようちょっと温め直す程度に炙ったカツオのたたきのサクを置き、自分が一番好きなこだわりの塩を全体へふりかけます。
 ※当管理人は、昔ながらの製塩方法 ゛流下式塩田゛を利用してつくられた100%海水塩で、それでいてお値段もお手頃な沖縄の浜比嘉塩がお気に入りです。この塩は「あ、ちょっとかけすぎたかな?」という量でも塩気はそこまで強くなく、甘味とミネラル豊富な旨味が強いので大好きです。
じったん流カツオのタタキ1
じったん流カツオのタタキ2
じったん流カツオのタタキ3
 塩を適度にかけ終えたら、先程と同じ薬味類をたっぷりとふりかけてカツオのサクをサンドし、ラップできっちりと包みます(←ラップが足りなかったり、包みがゆるかったりすると、たたく時にはみ出て悲惨な事になりますので要注意です!)。
 この薬味サンドカツオを、身が崩れないようやり過ぎには気を付けて手で揉みたたき、薬味と塩をカツオの身にしっかりなじませます。
じったん流カツオのタタキ4
じったん流カツオのタタキ5
じったん流カツオのタタキ6
 薬味類が十分しんなりしたらラップを外し、そのまま包丁で食べやすい厚さにジャクジャク切り分け、大皿へ薬味ごと盛り付ければ“じったん流カツオのタタキ‏”の完成です!
じったん流カツオのタタキ7
 青じそと木の芽の瑞々しい緑と、みょうがの艶やかなピンクがカツオの身をさらに美味しそうに飾り立て、早く食べたい衝動に駆らされます。
 皮が焦げて脂が弾けた香りと、薬味のすっきりした香りが混然となり、五感を刺激してきます。
じったん流カツオのタタキ8
 それでは、薬味を絡ませていざ実食!
 いっただっきま~すっ!
じったん流カツオのタタキ9


 さて、感想はと言いますと…目を見張る程鮮やかな味わい!塩で締められ軽く水分が抜けて旨味が凝縮され、炙って香ばしさも蘇ったカツオが最高です!
 にんにくとしょうがを使っていないので臭みがすごいのでは…と予想していましたが、潰れてさらに風味が際立った薬味類のむせ返るような香気のおかげでさほどではありません。
 カツオの癖を完全に消すというよりは、「独特だけど病み付きになる熟成されたチーズ的な匂い」へと昇華されており、薬味に押されがちな従来のタタキとは違いカツオの個性が完璧に引き出されているのが印象的でした。
 青じその爽やかな和の香り、みょうがの華やかなハーブっぽい香り、そして木の芽のまるで5月の若い新緑みたいな清々しい香りがカツオに品のいいベールを纏わせて高級感をプラスし、派手さはないものの奥行きのある美味しさを実現しています。
 よくあるにんにくが効いたがっつり系のポン酢味もパンチがあっていいですが、今回のように香味塩だけだと、噛むごとにじわじわと染みでるカツオの豊潤な脂分や赤身特有の繊細なコクが、酸味がなくてシンプルな分よりシャープに、くっきりと鮮烈に浮かび上がるのが魅力的でした。
 ネギと青じそのザクザクした歯触りやみょうがのジャキジャキした食感が、モチモチして歯にまとわりつくように柔らかいカツオの身に、丁度いいアクセントを付け足しているのもいい感じです(←おひたしみたいにしなっとなりつつ、張りを保ったままなのがたまりません)。
 塩気の中にあるまろやかな甘みが特徴的な自然塩のおかげで塩辛さは微塵もなく、濃厚な味の割には後味さっぱりなのがナイスでした。


 改めて焼き直すひと手間は「火が通りすぎないかな…」とハラハラしましたが、注意していればそうそう焼き過ぎにはなりませんし、何よりこの香ばしさにはそれだけの価値があります。
 お酒のおつまみにもメインにもなる、素晴らしい一品でした。


P.S.
 ブログに関する情報を下さったkawajunさんとゴンべさん、そしてコメントして下さった皆様、いつもありがとうございます。
 今後のブログ更新の励みとさせて頂きます。

●出典)『じったんの時短レシピ』 岡村みのり/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.07.15 Wed 04:17  |  んまー、カツオ!

と、年をとったカツオが無沙汰をしていたサザエさんにいきなり金の無心をして怒らせた時の台詞なんですが(実は夢で、目覚めたサザエさんが理不尽にカツオを責めるというオチ)それはさておき…。カツオの叩きってホント、何であんなに美味しいんですかね(´Д` ) 新鮮なヤツで作ると、歯応えといい香りといい、酸味のある赤身の味といいたまりませんね。僕の生まれ育った所ではこれといった郷土料理が無いので、あんこさんや珠里さんのように土地の味の記憶と、それに対するこだわりを持つ方が大変羨ましいです。

話はまるっと変わりますが、僕のコメントがあんこさんの励みになるのも嬉しい限りです( ´ ▽ ` )ノ これからも再現料理記事、のんびりと頑張ってください。「ごほうびごはん」の2巻も発売になりましたし、ますます楽しみにさせていただきます。では、また〜。

  • #QHwcdr9.
  • kawajun
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  • Edit

2015.07.15 Wed 21:54  |  

ああ、じったんの、中途半端にそれっぽくされてしまった自分のふるさとの料理に対する悔しさと悲しさ…!
地方に住む者からすると、強く共感できるポイントですね(*^^*)
とんこつラーメンは特に、全国津々浦々にアレンジされたものが出回っていますもんね…福岡で、初めてとんこつラーメンを食べたとき、これが本場の味なのか!と衝撃を受けたこと、よく覚えています~。
地元で食べていたものは「とんこつ風」だったんだなと…
工夫を凝らされた良さはあるけれど、別物なんですよね。

塩たたき、とってもおいしそうです!
焼きなおすところと、木の芽を使うところが私にとっては新鮮なポイントでした。
やっぱり地元のひとは、一番美味しい食べ方を知っているものですね~
鰹のたたきはもちろん、薬味大好きなので、試したいです!

  • #-
  • すず
  • URL

2015.07.18 Sat 15:13  |  

あんこさん、こんにちは
最近は台風がいくつも襲来してきて天気がコロコロ変わりますね 私は京都に住んでいるのですが、台風が過ぎ去ったあとの盆地特有の蒸し暑さが少々辛いです

鰹のタタキは他の魚の刺身と違って食べ方が地域(特に高知のような鰹の名産地と他の地域)ごとに異なっているので、よく料理漫画に題材として取り上げられますね

「美味しんぼ」では鰹にマヨネーズを付ける食べ方が紹介されていたり、「蒼太の包丁」ではワラを焼いて炙る暖かい鰹のタタキが登場したり……

今回あんこさんが再現された鰹のタタキもとても美味しそうです
このやり方だと、ただ上から乗せるだけのやり方よりも薬味の香りや味が鰹に馴染むようで食欲をそそります

鰹のタタキはシンプルなのに奥が深いですね


  • #-
  • キンメ
  • URL

2015.07.21 Tue 21:26  |  

いつも楽しくブログ拝見しています。
ところで結構前の記事なんですが、クッキングパパのおからクッキーってありましたよね あれのレシピ(分量)を知りたいのですが教えてくださいますでしょうか? よろしければお願いします。

  • #-
  • URL

2015.07.26 Sun 01:55  |  上の人

再現料理のレシピの分量についてはプロフィールの○お知らせ って欄を読んであげて下さい。

  • #-
  • 残光
  • URL

2015.08.04 Tue 19:22  |  

ありがとうございます。

  • #-
  • URL

2015.09.02 Wed 22:07  |  実に美しいそう!

これはやってみます いつもありがとうございます

  • #-
  • なおかた
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プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
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