『姉のおなかをふくらませるのは僕』の“焼き白菜とベーコン煮パスタ‏”を再現!

 九月初めに『ジュラシック・ワールド』を3DIMAXで見てきたのですが、噂に違わぬ大迫力作品で圧倒されました(←特にモササウルス)。
 小学生の時にオープン前の『ジュラシック・パーク』を見た身としては、実際にオープンしているパークの姿だけでも胸にくるものがありましたが、今回一番涙が出そうになったのはラプトルと主人公の何とも言えない関係で、やっぱり私は恐竜が好きだな~と改めて実感しました。

 どうも、小さい頃は考古学者か司書になるのが夢だった当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『姉のおなかをふくらませるのは僕』にて弟の忍君が姉の京子ちゃんや学校のお友達の為に作った“焼き白菜とベーコン煮パスタ‏”です!
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏図
 漫画『姉のおなかをふくらませるのは僕』とは、連れ子同士で血がつながっていない姉・京子ちゃんと弟・忍君が両親を亡くした後に二人寄り添って暮らしていく様子と、料理上手な姉弟が作る美味しそうな料理が描かれた、日常系姉弟ラブラブ料理漫画です。
 題名があまりにもキワどいのが原因で一部ネットで騒がれた作品ですが(←しかも、公式略称が『姉おな』ですし;)、中身はやや色っぽい絵柄ではあるものの、時にはお二人やその周囲にいる人々とのコメディタッチなやり取りに笑い、時にはお二人の「あたしどこにも行かない」「この世でたった二人の家族じゃないか」と支え合う家族愛に涙したりと、意外にも堅実でしっかりまとまっている内容ですので、安心していろんな方にお勧めできます。

 こういうかわいい系統のグルメ漫画だと、「性欲>食欲」のパワーバランスで実食シーンが描かれるケースが多いのですが、『姉おな』の実食シーンは根底に色っぽさがありながらも「おいしい!幸せ!」という食への喜びが一番に表現され、下品どころかどことなく品まで感じさせられるのが魅力的で、読んでいるこちらまでその料理を食べているような気になるのが好印象。
 また、『まかない君』の食事シーン同様、お二人が料理の感想を言い合うのを皮きりに、学校であった事や思い出話に花を咲かせる場面もこの作品の見所の一つで、二人しかいなくても家族の団欒というのは十分成立するのだという事を実感させられます。

 女の子みたいにかわいい外見とは裏腹にしっかり者で大人びている小学生の忍君が、スタイル抜群美少女なものの未だ子どもっぽくてちょっぴり変な女子高生の京子ちゃんを、「心配でほっとけない、ぼくがちゃんと守らないと」と思って孤軍奮闘しているのが微笑ましくともけなげで、心から幸せになってほしいです。
『姉のおなかをふくらませるのは僕』艶のある絵柄ですが、出てくる料理は全て地に足がついたものばかりなのが好印象です
 あと、出てくる料理のどれもが浮ついていない、地に足がついた物ばかりなのが特徴的で、姉弟の個性が色濃く反映されているのが読んでいて面白い!←「本当に同一人物が考えているの?」とびっくりするくらいレシピが異なっている為、原作者の方は芸が細かいな~と尊敬してます

 例えば、京子ちゃんの料理は叔母・梨由子姉さん曰く「シンプルで変に媚びたことがない」、忍君曰く「経済観念に欠けてる」豪快でドーンとした直球系の一品物ばかりで、手間をかけずとも美味しく出来る「男の料理」っぽい料理が目立つ傾向(←京子ちゃんは「あたし大人になっても絶対お酒飲まない」と梨由子姉さんの酒乱っぷりを見て心に誓ってますが、“豆腐アボカド”や“長芋バター炒め”みたいなお酒にぴったりな肴を好む所を見ると、将来は大のお酒好きになる可能性大だと思います;)。
 一方、忍君の料理はスーパーの特売品や冷蔵庫の余り物を計画的に利用し、丁寧な下処理・繊細な下味・計算された調味料の組み合わせで真面目かつおしゃれに仕上げる、お母さんの味的な家庭料理というイメージで、料理って本当に性格が出るな~と苦笑したものです。

 正式なレシピは公表されてませんが、大体の分量とコツは作中で細かく書かれているという親切設計で、料理初心者でも安心して挑戦できるのがナイスです。
何事もアバウトな京子さんと、きちんと細かく下処理する忍君のコンビは、不思議と息があってます;
 今回ご紹介する料理は、雪合戦をしてすっかり体が冷えてお腹ペコペコになった京子ちゃん、忍君と同じクラスのゆみみちゃんとロングキスグッドナイトちゃん(←両方ともあだ名で、何と本名は不明。何故、こんな長いあだ名がついたのか…気になって仕方がありません;)の為に、忍君が「すぐにできて暖まるもの」と考えて手際よく用意したお昼ご飯・“焼き白菜とベーコン煮パスタ‏”です!
 作り方は簡単で、バターを溶かしたお鍋へにんにくとベーコンを入れ香りがでるまで炒めたら、小さく切って塩で下味をつけておいた白菜を入れてさらに炒め、白菜がしんなりしたら水を足して二十分煮込み、最後に粉末バジル・バター・牛乳・粗挽き黒こしょう・茹でたフェットチーネを投入してざっと合わせたら出来上がりです。

 忍君が言うには、「白菜を半分も使うので、焦げ目をつける前にけっこう水が出ちゃうかもしれないけど気にしない!」「(バターの量もすごいので)料理慣れしてない人だと、どのくらいの量かピンとこないかもしれないけど、なかなかけっこうな量なのでびっくりしないように!」「塩をする順番だけはまちがえないでね」との事。
 ポイントは、あらかじめ切った白菜に塩を強めに振って軽く葉にすり込むことと(←先にきっちり下味をきかせることによって、白菜の甘みと旨味を凝縮させるのが狙いなのだとか)、白菜をお鍋に入れたらちょっとフタをしてバターとベーコンの香りを移すようにして火を通す事の二つで、忍君らしい細やかな下ごしらえだな~としみじみしました。

 キャベツを使ったパスタはよく見かけますが、白菜のクリーム系パスタというのはそんなに見かけないので、初見時は忍君の独創性に感心しながらも「どういう味なんだろう…」と興味津々になったものです。
 なお、実際に食べたロングキスグッドナイトちゃんは「忍ってこんなにちゃんとした料理作れるのか…やっぱりすごい奴だ…」「頭良くてかわいい上に作る料理もおいしくて…」とますます忍君に夢中になったみたいで、忍君も罪作りだな~とニヤニヤしたものです(←ただ、ツンデレっ子なので素直に表現できていない所がもどかしいですね;)。
白菜に塩をきかせ、しっかり下味をつけるのがこのパスタのコツだとの事
 白菜もバターも手ごろなお値段の物が手に入ったので再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピが絵付きでしっかり書かれていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。ボウルへ小さく切った白菜の葉と茎を入れ、塩を振って全体に軽くすりこみながらギュッギュッと混ぜ合わせます。
 その間、中火に熱したお鍋(又は深めのフライパン)へバターを溶かし、みじん切りにしたにんにくと拍子木切りにしたベーコンを炒めておきます。
 段々香りが出てきたら、先程の下味がきいた白菜を汁ごと加え、少しフタをして香りを移すようにしながら焼きます(←白菜の茎は火がとりにくいので、鍋底に押さえつけるようにして焼き付けます)。
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏1
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏2
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏3
 白菜がしんなりしてきたら水を注いで完全にフタをし、二十分程度煮込みます。
 やがて、白菜がクタクタになってきたら、粉末バジルを散らしてバターを入れてぐるぐるとかき混ぜ、牛乳を足してさっと煮ます(←あんまり煮すぎると分離しますので、食べる分だけ別のフライパンへ取り出して合わせた方がいいです)。
 続けて粗挽きブラックペッパーで味付けし、あらかじめ茹でて湯切りしておいたフェットチーネを投入して手早く和えます。
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏4
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏5
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏6
 フェットチーネにソースが絡んできたら火からおろし、具やスープごとフェットチーネをお皿へ盛り付ければ“焼き白菜とベーコン煮パスタ‏”の完成です!
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏7
 バターの芳しい匂いと、白菜の甘やかな香りが温かな湯気となって顔にまとわりつくのがたまらなく、否が応にも食欲をかきたてられます。
 予想していたよりも濃厚そうな仕上がりで、一体どういう味がするのかすごく楽しみです!
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏8
 それでは、麺がのびない内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
焼き白菜とベーコン煮パスタ‏9


 さて、感想はと言いますと…心温まる家庭的な味わいなのに、レストランで出そうな緻密な一皿でうっとり!白菜が具としてもスープとしても大活躍してます!
 ベーコンの香ばしい風味と凝縮された脂の旨味を吸い込んだ白菜はクタクタしてとろけそうに柔らかいのですが、その一方でジャクッとしたしなやかかつ張りのある口当たりで、病み付きになります。
 あらかじめ塩で下味をつけた為、白菜自体にちょうどよい塩気がついていて食べやすい上に甘味がギュッと濃縮されており、まろやかで平坦になりがちなクリーム系スープにほんのりアクセントをつけているのがナイスでした(←かといってやりすぎると甘くなりすぎる所を、黒胡椒がキリッと引き締めてて、かなり高度な出来栄えです)。
 にんにくとバターを贅沢に使用したせいか、まるでカルボナーラやチーズクリームスパみたいに重厚でどっしりしたコク塩味で、牛乳がベースとは信じられない程リッチな味付けが特徴的でした。
 このこってりスープを、きしめんによく似ていながらもそれよりやや厚みがあってモチモチし、食べ応えのあるフェットチーネがしっかり受け止めており、パワー負けせず調和していたのがよかったです。
 そのくせ、白菜から出たミルキーで柔らかい甘味のエキスが効いているせいか、後口はとてもすっきり爽やかでくどさの欠片もなく、例えるとするなら「チーズっぽい味がするのにあっさりした癒し系和シチュー」なスープだと感じました。


 乾麺のフェットチーネでもいいですが、出来れば生タイプを使った方がよりモチモチしてこってり感も増すのでおすすめです。
 バターの量が多いので最初はびっくりするかもしれませんが、レシピ通り作らないと味がガラッと変わってしまいますので、思い切って投入した方がいいです。

●出典)『姉のおなかをふくらませるのは僕』 原作:坂井音太 作画:恩田チロ/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.10.09 Fri 14:07  |  

『The long kiss goodnight』とは渋い所を。
『リーサルウエポン』シリーズで有名に成ったシェーン・ブラック脚本作品ですね。
余談ですが彼の監督デヴュー作『Kiss Kiss Bang Bang』(Kiss好きですねw)に薬で干されて居たロバート・ダウニーJr.を推薦したのがシェーン・ブラックの盟友メル・ギブソンだそうで、其れが無ければロバート・ダウニーJr.の『アイアンマン』シリーズや彼の長者番付一位も無かった訳で、数奇な運命を感じますねぇ。

  • #-
  • Kazz
  • URL

2015.10.16 Fri 00:02  |  

ジュラシック・ワールド面白いですよね。

これだけのロングラン上映が人気を裏付けしています。

個人的に気になったのがメインストリートのシーンで『寿司』の看板があったところですね。
やっぱり日本人の観光客もあの島にいくのだろうかとか、まさか恐竜の肉なんてでないだろうなとか、どうでもいいことばっか考えてました(笑)

  • #-
  • ゆうびん
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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