『くーねるまるた』の“熱々!和風オニオングラタンスープ”を再現!

 告白しますと、実はつい最近まで日本酒はたま~に少し飲む程度で、どちらかと言えばビール・ワイン・焼酎・チューハイ派だったんですが、先日久々に母や妹と飲みに行ってこの日本酒を薦められて飲んで以来、すっかり目覚めて色々試すようになってます。
 それまでは、お刺身や和食にもビールやワインを合わせていたんですが、日本酒と合わせるようになっては「お酒と料理の相乗効果って、こういう事を言うんだな…」と感動しており、もっと早く挑戦していたらよかったな~と後悔することしきりです。

 どうも、「すず音」を初めて飲んだ時「甘い!これはもはや、お米のジュースだ!(←※喜んでます)」と衝撃を受けた当管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてマルタさんが家にたまたま置いていた食材だけで作った夕食・“熱々!和風オニオングラタンスープ”です!
熱々!和風オニオングラタンスープ図
 それは、桃の節句が間近になったというのに、雪が降り積もるくらい寒い日々が続いていた頃の事。
 たまたまある公園で一休みしていたマルタさんは、小学生の男の子が女の子に対して季節外れの怪談話をしているのを目撃し、つい聞き耳を立てます。


 ある男の子のお母さんがさ、たまにすごく怖い顔でいつもよりずっと大きな鍋をかき混ぜている日があるんだって…
 それはもう、魔女みたいな顔してさ…。
 ある時、男の子はおそるおそる聞いてみたんだ。
 「お母さん、何をつくってるの?」って。
 するとお母さんはふりかえってこう答えた…
 「恐怖のみそ汁よ…」



 …残念ながら、最後まで話を聞く事なく女の子が怖がって逃げ出してしまった為、本当のオチは分からず仕舞だったのですが、それだけにマルタさんは続きが気になって仕方がなくなったようで、帰り道に「なんだったんだろう…あの話は」「引っかかったのは魔女だよね。一般的な魔女像として、東洋であっても、やっぱり、魔女は大鍋で何かをかき混ぜてるイメージなのかな…」とえんえん考えこみます(←東洋の魔女的存在は山姥ですが、そちらも確かに何か煮ているイメージがあります。但し、決定的に違うのは「魔女=見るからに怪しい材料を煮ている、マズそう」というイメージなのに対し、「山姥=客を油断させる為に食欲をそそる汁物を煮てる、実際美味」というイメージな所でしょうか。…まあ山姥の場合、刃物を研いでるイメージが圧倒的に強いので、魔女に比べれば鍋の印象はやや薄れている観がありますが;)。

 どうやら、元大学院生として日本文学や風俗を学んだ身としては興味津々な題材だったようで、最終的には「それこそ日本でも…例えば大鍋で魔法のような効きめのある薬をつくってしまう人たちが、妖怪のように言われて、魔女狩りのごとく迫害されたりしたのかも…!これは…突き詰めて考えていくと、意外な文化の共通性がある予感…!」と、からかい好きな神永さんに知られたらさぞ爆笑されそうな深読みをしていましたorz。
 MMRほどではありませんが、トンデモ学説を考えつく学者さんもマルタさんのように暴走して発表に至るのかな…と遠い目になったものです。

 この怪談は当管理人が小学生の頃にはもう広まりきっていた為(ちなみに、オチはこちら)、ほとんどの方がオチに心当たりがあるかと思いますが、海外で生まれ育ったマルタさんにそれが分かるはずもなく、「帰ったら(笑明館)のみんなに話してみよっと♪」とすっかりルンルン気分なのを、初見時は「あちゃー…」と苦笑いして読んだのを覚えています(←しかし、現在六十代の母はしらないとの事でしたので、年代によっては全く認知されていないのかもしれません)。
魔女といい怪談のお母さんといい、大鍋で何かをかき混ぜるという共通点が…
 その夜、考えるのに夢中でうっかり買い物を忘れてしまったマルタさんは、たまたま備蓄してあったありあわせの食材だけで夕食作りに取りかかります。
 こうして、マルタさんが機転を利かせて作ったのが、この“熱々!和風オニオングラタンスープ”です!
 作り方は簡単で、飴色になるまで炒めた玉ネギへお湯・コンソメキューブ・塩・こしょうを入れて煮たオニオンスープにお麩ととろけるチーズを浮かべ、オーブントースターでチーズがこんがりするまで火を通したらもう出来上がりです。
 ポイントは、玉ネギは炒める前に十分くらい電子レンジにかけてしんなりさせておくことと(←炒め時間が短縮されます)、お麩にはオニオンスープをしっかり吸わせておくことの二つで、これなら時間がない時でも楽々用意できそうだな~と感心しました。

 本当はフランスパンを使うはずだったのですが、うっかりカビを生やさせてしまい、悩んだ末に「これなんていいかも!?」と思い付いたのがお麩との事でした。
 パンの代わりにお麩、と書くと一瞬怪訝となるかもしれませんが、実はお麩はパンの代用品としてかなり優秀らしく、ネット上では既に麩レンチトースト、お麩ハンバーグ、お麩餃子などといったレシピが流布されていた為、これはイケるかも…と驚きつつも納得したものです(←お麩はパンと違ってカビませんので、いざという時に助かりますね)。
本当はパンを入れる予定でしたが、かびてしまっていたので、急遽あれに変更!
 その後、マルタさんは出来立ての“熱々!和風オニオングラタンスープ”を食べ、「ん~、ひみる~ッ、フランスパンの代わりにお麩!大正解!」「思った以上にお麩がスープになじんでて嬉し~!!」と上機嫌になり、今後もお麩を常備して色んな料理を作ろうと心に決めます。
 なお、その際に白味噌を入れるバリエーションも思い付き「って、それじゃただの麩のみそ汁か」と一人ツッコミを入れるのですが、この時やっと「ふのみそしる…今日麩のみそ汁…ハッ!」「ま…まさか…<恐怖のみそ汁>って…<今日、麩のみそ汁>ってオチーッ!?」と気づき、一気に脱力していました;。
 当管理人もその昔、似たような怪談で「悪の十字架」や「猫の魂」、「カエルの怨霊」のオチを知った時はマルタさんと同じくガクーっときましたので、苦笑しつつも妙に懐かしい気持ちになった回でした(^^;)。
半分やけになって入れたお麩でしたが、これが大成功でマルタさんご満悦でした恐怖の味噌汁=今日、麩の味噌汁というオチだと気づき、冷や汗をかいてました;
 最近、夜はめっきり冷え込むようになり、何か温かいスープを飲みたくなったので再現する事にしました。
 作中には大体のレシピが絵つきできっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、オニオンスープ作り。スライスした玉ネギを器へ入れて電子レンジで約十分加熱し、水分がある程度とんだら弱火に熱したフライパンで飴色になるまでじっくり炒めます。
 そこへ、お湯とコンソメキューブを投入して煮込み、塩とこしょうで味を調えたらオニオンスープは準備完了です!
熱々!和風オニオングラタンスープ1
熱々!和風オニオングラタンスープ2
熱々!和風オニオングラタンスープ3
 次は、焼き作業。
 深みがある耐熱容器へ先程のオニオンスープを具ごと注ぎ、お麩を浮かべてスープをたっぷり吸わせ、その上からとろけるチーズをふりかけます。
 チーズでお麩を覆ったらオーブントースターへ入れ、そのまま加熱します。
熱々!和風オニオングラタンスープ4
熱々!和風オニオングラタンスープ5
 チーズがとろけて表面に焦げ目がついたらそっと取り出し、火傷せぬよう気を付けながらテーブルへ運べば“熱々!和風オニオングラタンスープ”の完成です!
熱々!和風オニオングラタンスープ6
 分厚いチーズの層に隠れていてお麩は見えませんが、パンとはちょっと質が違う独特の香りがふわりと漂い、普通のオニオングラタンスープとは一味違うと感じさせられます。
 お麩とチーズが合うのか不安ですが、マルタさんを信じて食べてみようと思います!
熱々!和風オニオングラタンスープ7
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いっただっきま~す。
熱々!和風オニオングラタンスープ8


 さて、感想はと言いますと…パンにはない口溶けのよさで、そのくせチーズともマッチしていて美味し!お麩が入るだけでこんなに「和」になるとは驚きです!
 バターやオリーブ油、にんにくを完全カットしている為、従来のオニオングラタンスープよりもややあっさりした仕上がりのスープですが、その分玉ねぎの自然な甘味がシンプルかつ効果的に引き出されており、しみじみ癒される出来映えです(←例えるとするなら、「洋風玉ねぎの澄まし汁」というイメージでした)。
 玉ねぎはほろほろに煮えてとても柔らかですが、噛み締めるとシャグシャグと適度に歯を刺激してくるちょうどいい食感なのが乙で、まさに食べるスープといった感じです。
 浮き実にパンが使われていると、如何にスープを吸っていようとある程度しっかりした口当たりでまだまだパンの個性が残っているものですが、これがお麩だとまるでスフレかメレンゲみたいな淡くきめ細かい生地から、空気と共に限界まで吸われたスープがフワフワジュワワ~っと一気に吹き出し、最後にはテロテロモチモチした何とも言えない舌触りへと変化していくのが面白く、より優しいほっとする後口になっているのがたまりません。
 お麩には味がほとんどないので、スープの旨味を邪魔することなくボリューム感だけ出すのに成功しています。
 唯一癖があるとするならクラッカーに近い素朴な香ばしさで、この独特な香ばしい風味がチーズとお麩を違和感なく結びつける橋渡し役をしているのに感心しました。


 一見目立たない存在で、主役に据えてみてもやはりどうしても地味な印象がぬぐえないお麩ですが、こんな風にパンっぽく浮かべてみたり、ハンバーグなどのつなぎにしたりと、想像以上に使い勝手がいい食材だと改めて感じました。
 今度は、バター等で洋風仕立てにしたスープでもお麩は合うのかどうか、試してみる予定です。

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2015.10.23 Fri 13:52  |  このネタ

あんこさん、こんにちは。いつも楽しく拝見しています。

「恐怖のみそ汁」の話で思い出しましたが、中学生時代に友人が披露した替え歌も、この系統のネタでしたね。
「あ〜「クマ」の力、身に〜つ〜けた〜。正義の聖闘士〜ベアー檄、ベアー檄〜〜」(デビルマンのOPの節で)

お粗末でした。では、また〜( ´ ▽ ` )ノ

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  • Edit

2015.10.30 Fri 19:27  |  

あんこさん、こんばんは。
今回の再現料理は朝晩がめっきり冷えてきたこの時期にぴったりですね!そして写真のチーズの焼き具合がたまりません!とってもいい香りがしそうです。
お麩を洋風料理に使うというのは意外でしたが考えてみれば小麦粉が原料ですし、特に和風の味がついているワケでも無いのでいろんな料理に使えそうですね~。
次回も楽しみにしています。

  • #-
  • キンメ
  • URL

2016.12.31 Sat 23:50  |  あけおめー!

あんこさん、こんばんは。いつも楽しく拝見しています。
ご結婚の準備は順調ですか?この調子だと色々お忙しいのでしょうね。
もうすぐ新年!来年もよろしくお願いいたします(о´∀`о)

  • #jkZ6tFIc
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
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 …『夢色パティシエール』


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 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
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