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『華中華』の“玉々チャーハン”を再現!

 先日、外出しようとして玄関のドアを開けようとした瞬間、何だか嫌な予感がして扉をピタッと触った事があったのですが、目玉焼きは無理でもお湯を沸かして温泉卵を作れるんじゃなかろうかと思う程熱く、ぞっとしました。
 聞いた話によりますと、今年の夏は気温が高すぎて蚊すら日陰でじっとするか死ぬかのどちらからしく、どおりで今年は全く蚊に刺されないはずだ…と今更ながら恐ろしくなってます(←蚊にとって体がでかい当管理人の血は霜降り和牛のようなものらしく、毎年必ず集中攻撃されます)。
 おかげで日中はあまり出かけられず、最近は日がほぼ沈んでからスーパーへ買い物に出かけている今日この頃です。

 どうも、自宅の蛇口をひねると水に設定しているはずなのにぬるま湯状態で、毎回温度設定を二度見してしまう当ブログの管理人・あんこです(←ガス代をかけずに洗い物の汚れが落ちやすくなるなんて助かるな~とポジティブな現実逃避をしています)。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが上海亭で最後に生み出した創作チャーハン・“玉々チャーハン”です!
玉々チャーハン図
 前回、三浦海岸チャーハンバトル大会が大好評の内に終了してから大分経った、ある初肌寒い冬の日のこと。
 一流ホテルやショッピングモールなどを手がけ、事業を急速に拡大させつつある巨大IT企業・S&Gホールディングが横浜中華街で最大級の中華飯店を開店する事になるのですが、ハナちゃんにそこでチャーハン担当チーフとして働かないかとヘッドハンティングの声がかかります。
 何でも、町中をリサーチしたところ上海亭のチャーハンはとても評判が良く、偵察で食べに行った舌の肥えた担当者も絶品だと認めたことから「小さくても巨大なライバルになる店」と脅威に感じたらしく、絶対に引き抜いてみせるとお偉いさんから目を付けられていました(←満点大飯店のマダム奈可子さんといい、島野料理長といい、銀河楼飯店の有田店長といい、ハナちゃんは一筋縄ではいかない人にばかり目を付けられるな~と思わず同情しますorz)。
 満点大飯店を心ならずも退職して上海亭オンリーの出勤になってからというもの、最先端の技術を習得する機会は大幅に失われ、材料も安いものに限定されるなどどうしても修行に不利な点が目立っていたハナちゃんですが、このお話を受けたらその問題が解決する上にお給料まで大幅にアップする為、まさにいい事尽くしな申し出に思えたものです。

 けれども、ハナちゃんの答えはきっぱりNO(←正直、薄々予想していました;)!
 ハナちゃん曰く、「わたしは、ずっと上海亭さんでチャーハンをこしらえたいんですから!」「一人前300円でどんなチャーハンがこしらえられるか、それを考え出すのが料理人としての修行にもなるんです」だそうで、ハナちゃんらしいな~と苦笑いしました(←『みをつくし料理帖』の主人公・澪ちゃんの、「贅を尽くした特別なものではなく、食べる人の心と身体を日々健やかに保ち得る料理を、私は作り続けていきたい」というセリフを思い出しました。美味しいのは勿論、欲得なしに誰かを思いやって作るからこそ多くの人たちの心と胃袋を掴むのだと感じます)。
 それにしても、連載当初は「徳島の村一番の料理人になる」と誓い、実家の食堂こそが自分の帰る場所だと考えていたハナちゃんですが、今では生まれ故郷の徳島よりも嫁ぎ先の三浦半島よりも横浜中華街が自身にとっての「軸」で、もはや自分よりも上海亭を一番の料理店にすることが新しい夢になったんだな~としみじみしました。
何と、ハナちゃんを新しい中華飯店の主任はどうかといきなりスカウトしてきます!
 しかし、断られた後もS&Gはハナちゃんを諦めきれずにとうとう上海亭の土地を買い取り、地区の再開発を理由に立ち退きと閉店を要求します。
 おかげでハナちゃんは困り果てるのですが、満点大飯店から話を聞いて駆けつけたマダム奈可子さんご夫妻と、同じくヘッドハンティングの話が来ていたものの断った島野料理長(←とはいえ、CEOから提示された月収一千万・ボーナス青天井という話には未だに後ろ髪を引かれている様子でした;。アヒルさんの保険会社が昔のCMで歌っている通りお金は大事ですから、仕方ないデスヨネ!)から先住権を盾にした訴訟をすることをおすすめされ、顧問弁護士を紹介される一歩手前までいきます。
 …が、何と上海亭の主であるおじいさんは「もし、うちがS&Gさんと訴訟でもめているとお客様がお知りになったら、どんな気持ちになるんだろうかと思って…」「きっと、もめている店なんかに行ってまで食事をしたくないと思われるはずです」と言い、立ち退き料を高く取りたいと勘繰られるのも煩わしいとして訴訟はしたくないと反対します。
 そして、最終的には上海亭の立ち退き抗議のデモをする常連のお客さんたちへ「わたしはもめごとが大嫌いです。だから立ち退きを受け入れる事にしました」「今の店は畳んで…上海亭は屋台で再出発いたします!!」という爆弾発言をし、その言葉通り本当に引っ越してしまってました(゜д゜;)。

 おじいさんとハナちゃんが言うには、一旦ランチボックスカーでチャーハンを売って資金を貯め、今度こそ一方的に立ち退きしなくていいような新しい上海亭を手に入れようと決意してこの度のような思い切った行動に出たようなのですが…まさかここまで大胆な策に出るとは考えもしなかった為、初見時はしばし呆然としたのを覚えています。
 その昔、『三国志』である武将が敵からの侵略を防ぐのが難しい歴史あるお城を捨て、守りに特化した新城を建てたお話を読んだことがあったのですが(詳しくはこちら)、それに似ていなくもないかも…と感じました。
 道のりは厳しそうですが、ハナちゃんには陰ながら見守りいざという時には強力な助っ人になってくれる楊貴妃さんと大叔父さん、実の親子のように強い絆で結ばれた上海亭ご夫妻、何より愛すべき夫の康彦さんがついていますので、めげずに頑張ってほしいと節に思ったものです。
揉め事が嫌いな上海亭のおじいさんは、一旦閉店して出直すことにします
 今回ご紹介するのは、上海亭から立ち退く前にハナちゃんが新しく生み出してお客さんに出していた最後の創作チャーハン・“玉々チャーハン”です!
 作り方はお手軽で、油・豆板醤・玉ねぎ・ゆで卵の白身・ホタテパウダー・醤油を炒めて用意した具を基本チャーハンへ加えて炒め合わせ、仕上げに茶漉しで裏漉ししてミモザ状にしたゆで卵の黄身をトッピングしたら出来上がりです。
 ポイントは、醤油ベースの味付けになるので塩分が強くならないよう基本チャーハンは塩を入れずに作ること、ゆで卵の白身はいためすぎるとゴムみたいになるのでさっと炒める程度に留める事の二つで、こうする事によってありふれた材料でも凄くおいしくなると説明されていました。
 試食したおじいさんは「心が明るくなるチャーハンだな!」「味も食感もいいし、ピリ辛なのが、今日みたいに寒い日だとお客様に喜んでいただけそうだな!」と大喜びで、ハナちゃんもそう考えてこしらえたと話していました。
 ゆで卵のミモザはサラダやオードブルといった洋風メニューに使われることが多く、チャーハンみたいな中華料理に使われる事はまずない為、味の想像がまったくつきません;。
 ただ、ミモザ仕立てにしたゆで卵とせりをご飯に乗せてお出汁を回しかけた山吹飯が和食では有名ですので、あながち無理のある組み合わせではないのかも…とも思います。
卵の黄身を茶漉しで漉してミモザ飾りにするのがみそ!
 冷蔵庫や食品棚の整理をしていた所、材料が全て揃っているのに気づきましたので再現することにしました。
 単行本には分量や手順が細かく書かれたレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、具の用意。
 フライパン(又は中華鍋)へ油と豆板醤を入れて弱火で熱を通し、辛味成分が油に溶けていい香りがしてきたらみじん切りにした玉ねぎを投入して炒めます。
玉々チャーハン1
玉々チャーハン2
 玉ねぎが程よい食感を残すくらいにまで炒まったら、みじん切りにしたゆで卵の白身を加えてさっと混ぜ、玉ねぎの汁が絡んだらホタテパウダーと醤油で味付けします。
 あんまり長く火を通すとゆで卵の白身は硬くなり、食感の魅力がなくなってしまうのでなるべく手早く炒め合わせて別皿に取り出しておきます。
 これで、具は準備完了です!
玉々チャーハン3
玉々チャーハン4
 次は、チャーハン作り。
 油を入れて強火に熱したフライパン(中華鍋)へ溶き卵を一気に投入し、続けてご飯を入れて急いで混ぜ合わせます(←卵でご飯をコーティングして黄金色のご飯を作るような感覚が望ましいです)。
 ご飯に卵がなじんでパラリとしてきたら醤油を少したらして混ぜ、先ほど用意した具を汁ごと加えてよく炒め合わせ、刻んだ長ネギとこしょうを入れて手早く混ぜ合わせます。
玉々チャーハン5
玉々チャーハン6
玉々チャーハン7
 具と調味料全てがご飯に行き渡ったらすぐに火からおろし、上からゆで卵の黄身を茶漉しで裏漉ししながら散らしてミモザ飾りをあしらえば“玉々チャーハン”の完成です!
玉々チャーハン8
 本当にミモザの花がぱっと散らされたようなキレイな色合いで、黄色って気分を明るくするだけでなく、癒しのパワーも兼ね備えた色なんだな~と実感しました。
 以前、ゆで卵をチャーハンの飾りとして使用したことはありますが、ゆで卵が主役のチャーハンというのは初めてなため、一体どんな感じの味わいなのか非常に楽しみです!
玉々チャーハン9
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーすっ!
玉々チャーハン10


 さて、味の感想は…びっくりする程奥行きのある美味さ! たったあれだけの材料で作ったとは思えないくらい本格な仕上がりです!
みても食べても心が明るくなる素敵なチャーハンでした!
 ホタテのミルキーでふくよかな甘さを帯びた磯の風味がご飯全域に染みており、噛むごとに深みが増していくのにうっとりしました(←パウダーの原料は干し貝柱ですので、生のホタテを煮たのとは違うぐっと熟成されたエキスなのがナイスです)。
 ホタテの炊き込みご飯に近い味ですが、炒めご飯特有の香ばしさがあるせいか焼きホタテに醤油をたらしたのをもっとあっさりさせたような醍醐味がプラスされており、ひと味違います。
 この海鮮系中華出汁醤油味のあっさりかつ濃密な味付けのチャーハンに、ふんわりしっとりした口当たりでコクのあるミモザが溶け込み、さらに味を膨らませつつまろやかな後口にしていくのが心地よいです。
 意外と存在感があったのが卵の白身で、プリプリツルルンとした柔らかいようで弾力に富んだ歯応えと淡白な味わいが濃い旨さのチャーハンと相性抜群で、玉ねぎや長ネギのシャキシャキした歯触りや爽やかな香りと同じくらいいいアクセントになっていました。
 ただの唐辛子ではなく発酵させた豆板醤を使っている為、明太子みたいに単に辛いだけではない複雑で旨味の強い辛さなのが印象的で、短時間で用意したとは思えない凝った感のある味わいなのがよかったです。
 ピリ辛で刺激的とまではいかないものの、ほのかで優しい辛味が後から追いかけてじんわり効いてくるのがちょうどいい感じで、病み付きになりました。


 安くて栄養もありどこでも手に入るのに、調理法や切り方でこんなにも味が変化していく卵…改めてすごい食材だな~と感心しました。
 にんにくもしょうがも入ってないのにひと口ごとに力が湧いてくる一品で、おすすめです。


P.S.
 無記名さん、キンメさん、おもちさん、あめふらしさん、コメントとご指摘をしてくださり、ありがとうございました。


●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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