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『ミスター味っ子』の“堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ”を再現!

 少し前までスシローには「マグロの竜田揚げ」という商品があったのですが、最近とうとうなくなってしまいましたorz(←HPには載ってなかったものの、店舗の注文画面ではレギュラー扱いされていたメニュー)。
 100円の割には食べ応えがあっておいしく、お肉みたいな味がするのにから揚げよりはさっぱりしており、好きなメニューだったのですが…。
 代わりに「カツオの竜田揚げ」が新登場したんですが、マグロとは微妙に味が違っていて量も少なくなっており、「戻ってこないかな…」と遠い目になっている今日この頃です。

 どうも、夫がサーモンや生鮭ばかり食べている横でいくらばかり食べている当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ミスター味っ子』にて一馬君があるTV番組でピンチをもろともせずに作った“堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ”です”!
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ図
 それは、大河内さんとのおにぎり対決が終わって少し経った頃のこと。
 夕食を終えて一段落ついた法子さんは、自称「当代一の毒舌グルメ」・倉田道明さんというグルメ評論家が毎週日本全国から挑戦者の料理人を募り、「うまい!」と言わせたら賞金二百万を進呈するという料理勝負番組を陽一君に勧めるのですが、「興味ないね俺は」と『FF7』のクラウドみたいな事を言って不機嫌になります。
 料理勝負好きですぐに熱くなる陽一君なら興味津々で見るのでは…と思ったので意外でしたが、程なくしてその理由が判明します。
 それは、倉田さんの度が越えた毒舌と目に余る悪行っぷり!
 倉田さん曰く、「俺が意地悪でうまいっていわないんじゃないかって!?そんなことはないよ!!」「舌に関してはグルメの意地にかけて嘘はつけんのよ」「長年の美食追及の結果、俺の舌が今の料理より進化しちゃったわけだな」だそうで、悪意はないと主張しているのですが、その割には「今の日本にはもう、オレの舌を満足させる料理人なんていねーんじゃねーの」「まっ今回のお二人もせいぜいきばってやってみてちょうだい」と余計な挑発を連発。
 その上、一生懸命料理をしている挑戦者の背後から「手ぎわが悪いねえ」「もっとてきぱきやんないと旨味が逃げる」「おいおい火がちょっと強すぎんじゃないの」「料理の持ち味をこわさないぎりぎりを見切らなくちゃな」「なんだなあ…こりゃダメだわお客さん。今回もちょっと期待できそうにないわ」など、まるで料理動画にチクチクと小言をコメントするネット小姑のような嫌味を連発していました;←数々の伝説を持つ「MOCO'Sキッチン」のもこみちさんなら、オリーブオイルドバァ・野菜ザクザクッ・塩ファサーでネチネチ言われても笑顔でスルーして美味しく調理してくれそうだと勝手に予想)。
 有名な食通との事ですので、調理の工程でよっぽど見過ごせない何かがあった可能性も無きにしもあらずですが、観客を巻き込んで笑い者にするかのような趣向ってどうなんだろう?と疑問に思ったものです(←これがお笑い芸人だったら「いじってもらえた!チャンス!」の世界なんですけどね…;)。
毒舌グルメ評論家として番組を取り仕切っている倉田道明氏
 これらの所業だけでも大概ですが、極めつけが試食シーンで、挑戦者の料理を一口ずつ食べるや否や「ダァメだこりゃ!!食えたもんじゃねえや!!」と叫んでひっくり返すという暴挙に出ており、TV前の陽一君を「本当に料理の好きな人なら、あんなことは…けっしてできないはずなんだ!!」「出された料理に誠意も真心も感じない、そんな食通なんて…そんなの…本当のグルメなんかじゃないよ!!」と激怒させていました(←今のご時世、バラエティではクレームを避ける為に「この後スタッフが美味しく頂きました」というテロップを必ず入れるくらい食べ物関係にはうるさくなっているというのに、倫理的にも芸能生命的にも恐ろしい事をしますね;。今、倉田さんが毒舌料理番組をしたらネットもTVも大炎上しそうです)。
 毒舌なグルメ評論家というと『鉄鍋のジャン』の大谷日堂が真っ先に思い浮かびますが、数々の外道行為を行った大谷日堂ですら食べ物を粗末にするシーンはなかった為、呆れたのを覚えています。
 とはいえ、大谷日堂は食に対するマナーがある代わりにジャンを執拗につけ狙ったり、自分に恥をかかせた料理人を杖で殴ったり、料理人全てを潰そうとわざと難しいお題を出したり、ジャンを土下座させて頭をグリグリ踏み付けたりと人間相手には厳しいのですが、それらを上回るくらいジャンとその祖父には散々気の毒な目にあわされててバランスが取れていますので、倉田さんみたいなモヤモヤ感がないのが特徴だと思います。
 こうして考えてみると、『こち亀』の両さんが悪巧みをしては失敗して武装した大原部長に追い回されたり、『家政婦は見た!』の市原悦子さんが派遣先を家庭崩壊させて戻った後必ずドジをして怪我をするなど、過激な行動をしてても憎まれないキャラはお約束として毎回制裁を受けており、笑えるギャグオチになっているのが最大の共通点だと感じます。
一生懸命作られて料理をひっくり返して馬鹿にする…蛮行以外の何物でもありません
 最初は関わりたがらなかった陽一君ですが、「これは料理人全体への挑戦よ」「ここは一発!ミスター味っ子の力を見せつけてやんなさい!!」という法子さんの言葉で一念奮起し、同じ理由で挑戦者に名乗りをあげた一馬君共々倉田さんの番組に出場する事になっていました。
 お題はハンバーグで、陽一君は例の“パン包み串焼きハンバーグ”を作ろうとしていたのですが、何と本番五分前に豚挽き肉を運んでいたトラックが事故にあって届かないというアクシデントが発生!
 急遽、豚挽き肉の代わりとなる他の食材を足したハンバーグを作る羽目になります。
 この時、陽一君はある西洋食材に目をつけていたのですが、一馬君はそれとは真逆の食材を豚肉の代用品として使うことにします。
 その食材とは、何とアジ・アンチョビ・ハム!
 どれもハンバーグとは無縁に見える為エキセントリックな発想に思えますが、作中の説明によるとアンチョビとハムの旨味がハンバーグに潤いを与えて肉汁を出させ、アジがふっくらとした柔らかいパテに仕上げるとの事で、その見事な焼き上がりに会場中がどよめいていました。
 調べた所、アジやハムは分かりませんでしたがアンチョビの方は挽き肉との相性がよく、一部のプロはハンバーグに隠し味として入れる事もあるのだそうで、びっくりしました←塩漬けして発酵させた魚と挽き肉をあわせて蒸しハンバーグ状にした香港の家庭料理・鹹魚蒸肉餅というのも存在しますし、案外魚と肉という組み合わせはありなのかもしれません)。
一馬君が豚肉の代用として使ったのは、何とアジ・アンチョビ・ハム!
 唯一のネックは、大量の魚のすり身を入れることによって発生する臭みとえぐみでしたが、それを一馬君はしょうがの絞り汁をパテに混ぜ込むというアイディアで見事克服しており、試食した倉田さんは「これはなんというピュアな味と香り…!!」「魚のコクと旨味だけが生き、一点の生臭さもないすばらしいうまさだっ」と絶賛していました(←魚料理に親しんでいる日本人ならではの発想という感じですね)。
 おまけに焼き方まで工夫しており、先にハンバーグの側面を焼いてから普通に上下を焼くことによって肉汁の逃げ場を完全にふさぎ、この上なくジューシーな仕上がりにしていました。
 個人的に、オーブンで全面を同時に焼いた方が肉汁がより封じ込められるのでは…何よりすごく焼きにくそうと思いましたが、図解にされると何だか説得力があるように感じなくもない為、好奇心が騒いだものです。
魚肉から出る強い臭みは、しょうがの絞り汁で完全カットしていましたハンバーグの側面から焼くことによって、肉汁の流出を防ぐ!
 「本当においしいんだろうか…」「案外いけるかも…」と相反する思いがあって悩んでいましたが、ルネッサンス情熱が蘇ってきたので再現する事にしました。
 作中には大体の材料とレシピが載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、パテの準備。
 アジは三枚おろしにして皮・小骨・ぜいごなどを取り除いた後、包丁二刀流で細かく叩いてミンチ状にします(←臭みが気になる場合はお酒をふるのもありです)。
 ハムはかなり小さくなるまで細かく切り刻み、アンチョビは小骨を絶つように心がけながら何度も叩き切りにしてみじん切りにします。
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ1
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ2
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ3
 ボウルへ先程のアジ、ハム、アンチョビ、牛挽き肉、塩、こしょう、生卵、しょうがの絞り汁を入れ、全体に粘りが出てくるまでしっかりと練り合わせます。
 最初赤っぽかった挽き肉が、うっすら白っぽくなってきたらOKです。
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ4
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ5
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ6
 次は、焼き作業。
 先程用意したパテを厚めの小判型に成型し、油をしいて強火に熱したフライパンで側面を全て焼いていきます(←お箸など先端が尖っているものを使うと非常に崩れやすいので、木ベラのように平たいもので押さえながら焼き、入れ替える時は素手でころころ回しながら焼き固めることをお勧めします)。
※事前に冷凍庫で短時間冷やし、表面だけ少し固めたほうが焼きやすいです。
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ7
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ8
 側面を全て焼き終えたら片面をフライパンにつけてフタをした後中火で焼き上げ、焦げ目がついたらひっくり返して再度フタをし、じっくり蒸し焼きにします。
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ9
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ10
 パテの中央にまで熱が通ったことを確認したらお皿へ盛り付け、焼いた後のフライパンにデミグラスソースを加え、肉汁を溶かしこんで上からかければ“堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ”の完成です!
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ11
 見た目は普通のハンバーグとさほど変わらないのですが、香りは焼き魚やさんが焼きのような和風よりの香ばしい匂いが強い為、頭が混乱します;。
 今に至るまで肉と魚の合い挽き肉を試した事がないので味の想像が全く付きませんが、勇気を出して食べてみようと思います! 
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ12
 それでは、一口大に切り分けていざ実食!
 いっただっきまーす!
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ14


 さて、感想はと言いますと…肉と魚が交互に行き交う摩可不思議な美味しさ!和テイストの創作洋食といった出来映えでした。
堺一馬特製豚肉抜きハンバーグ13
 外側は少しゴツゴツしたやや硬めの食感で、どことなくさつま揚げを思わせるようなしっかりした口当たりでしたが、内側は普通のハンバーグよりも大分柔らかく、ふっくらふわふわと口の中で崩れるしっとり優しい食感が特徴的。
 アジ:牛ひき肉:アンチョビ:ハム=5:3:1.5:0.5という比率の味わいで、例えるとするなら「魚風味なのに肉々しいハンバーグ」というイメージでした。
 意外にもハムはそんなに味がせずあってもなくても分からない感じでしたが、アンチョビのコクある油分と熟成された深い塩気が全体に旨味の濃い味付けをしており、他の挽き肉料理にはない「出汁が効いている」感じを出してます。
 作中で言われている通り生姜のキリリとした風味と爽やかな辛味は魚肉の臭みを消し、牛肉に合うよう味を調節していましたので、結構重要なアクセントだと思いました。
 正直、最初の一口は「魚ハンバーグ?焼きつみれ?」と連想するくらい魚の存在感が強いですが、噛むごとに牛挽き肉のこってりした旨味が徐々に姿を現して魚勢に対抗するイメージで、慣れない内は戸惑ったものの面白くておいしかったです。
 あと、確かにパテはふんわりしてボリューム感が出ていましたが、残念ながら肉汁はほとんど出ておらず、多少パサつきが出ていたのがネックだと思いました。
 しかし、デミグラスソースのまったりした肉汁のコクや濃厚な肉類のエキスが加わると肉らしさがグッと増し、ジューシーとまではいかずとも充分カバーできていたのでほっとしました。


 肉類の中では結構匂いが強い方の牛肉も、魚肉の前ではこんなにも大人しくなってしまうんだな~と勉強になりました(←ステーキとお刺身だったら、ステーキの方が味の濃さでは勝つのに…謎です)。
 アジは魚の中でも脂が淡白なほうに分類されるのでジューシーにという訳にはいきませんでしたが、これが脂分の多い旬のイワシやトロだったら結果は大分違っていたと思いますので、機会があったらまた挑戦してみたいな~と思いました。


P.S.
 無記名さん、無記名さん、コメントしてくださりありがとうございます。


●出典)文庫版『ミスター味っ子』 寺沢大介/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2018.11.30 Fri 03:37  |  魚パワー!

あんこさんこんばんは、いつも楽しく拝見しています。
やはり、食べ物を粗末にするヤツは許せませんね!
ヽ(`Д´メ)ノ この話の料理評論家は「やっと自分の眼鏡にかなう腕前の持ち主が現れた!嬉しい!」とラストで浮かれてましたが、その前にテメーの評論姿勢をマントルより深く反省しろ!(#゚Д゚)ドルァ!! と思いますね。大谷日堂に比べても子供っぽく、中学生の陽一くんや一馬くんの方がよっぽど大人な対応をしていたのが印象的です。
いやぁ、一馬くんのサーカス的なハンバーグ焼きを再現するとは、お疲れ様でした!冷蔵庫で冷やして締めたとしても、パティの横焼きはかなり大変なのでは。漫画みたいな曲芸はちょっと…ね。アジとアンチョビ、ハムを刻んで牛肉と混ぜたハンバーグの味は正直どんな感じなんだろう、と興味しんしんでした。四方を焼いて逃げ場をふさいでも、元々少ない肉汁は、漫画みたいにグツグツ溢れては来ないんですね。さつま揚げっぽいというコメントも、肉とアジの比率を別にしてもアジの主張が思った以上に高いという興味深い事実を裏付ける感想かと。
あんこさんのおっしゃる通り、イワシやサバ、サンマなどの油の多い魚を使うと、また違っジューシーなハンバーグになるのかもしれません。全く関係ない話ですが、ウチではイワシのミンチに少量の合挽き肉、玉ねぎのみじん切り、笹掻きごぼうを混ぜたパティに小麦粉→溶き卵→パン粉の順に付けて揚げる、イワシのメンチカツ風が定番のご馳走メニューです。中濃ソース、辛子醤油、何にでも合いますね。
(*´Д`*) 長々と失礼しました。これからも再現料理記事、楽しみにしています。では、また〜。

  • #jkZ6tFIc
  • kawajun
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  • Edit

2018.11.30 Fri 07:22  |  No title

この回の陽一君には、『試作時の自分の行動を振り返れ』とか思いました当時(´-ω-`)
とはいえ、陽一君の方のハンバーグ再現も待ってま〜す(^o^)/

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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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