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『ゆめ色クッキング』の“生ハーブ入りオムレツ”を再現!

 これまで自分で試行錯誤して作ったり、色んなお店で注文したりして様々なパスタを食べるようになりましたが、個人的にどうしても忘れられない思い出のパスタがあります。
 それは、2011年に売られていたローソンの和パスタ、牛肉と野菜の和風だし味!
 今となってはうろ覚えなのですが、よく煮た牛ばら肉ときのこに、醤油ベースのお出汁と赤唐辛子がピリッと効いた和風味で、後入れで足すしゃきしゃきの水菜がいいアクセントになっており、何度食べても飽きなかったのを覚えています(←ネギや七味といった和のフレーバーが香るのもポイント高し)。
 それが一年くらいして売られなくなり、その内リニューアルされて出るのではと思ってずっと待っていたのですが結局それっきりで、再現しようとしてもどうもうまくいかない為幻の味となっています…。

 どうも、近所のスーパーがハーブを急に扱わなくなったのにショックを受け、「こうなったら自分で育てるしか…でも、猫達があっという間に荒らしそうな予感に一万ペリカ(←目新しい物が増えたら必ずひっくり返す悪癖あり)」と悩んでいる当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『ゆめ色クッキング』にて主人公・芹香ちゃんが初めて好きになった男性の為に作った“生ハーブ入りオムレツ”です!
ハーブオムレツ図
 後に、第一話以来自分の傍であしながおじさんの如く見守ってくれていた南野さんと結婚する芹香ちゃんですが、実は南野さんを意識するようになる前、ある男性にほのかな恋心を抱いていた時期がありました。
 その男性とは、若きカメラマンの卵・浅倉一矢さん。
  南野さんへ原稿を渡しにティーンズ編集部に来た時出会ったのですが、十七歳と二十二歳というちょうどいい頃合の年齢差の上、明るく前向きな性格の者同士で気が合った為、どちらからともなく自然と仲良くなっていきます。
 そして、二人とも好きだと告白するシーンは一切ありませんでしたが、そういう確認ナシでも僅か数日で徐々にお付き合いがスタートしていました(←ある意味、「じゃ、ケッコンすっか!」「んだ!」というやり取りだけでゴールインした『ドラゴンボール』の悟空とチチ以上に淡白。数年後、色々すっ飛ばしていつの間にか子どもが生まれていたベジータとブルマ状態になっても驚きません。コミュ力おばけすぎて天上人のように思えます;)。
 子どもの笑顔が大好きで、過去に撮り集めた多くの写真をアルバムにして持ち歩いており、「世界中まわっていろんな国の子どもたちの写真撮るんや」と語っては芹香ちゃんから微笑ましく感じられていました(←色んなニュースを見て心が汚れた当管理人は、一瞬「実益兼ねたロリコンさんかな?」とついよこしまな想像をしてしまいました、すみませんorz)。

 少女漫画でありがちな「好きで好きでたまらない!」という熱情や、「素直になれなくてすれ違い…」というもどかしさはなく、当初から友達の延長線みたいな空気で「付き合っている」というにはあまりに淡すぎる恋でしたが、それだけに二人とも自然体で理解しあえている感じで、正直このままうまくいっていたら南野さんの出る幕はなかったかもしれません;。
 実を言いますと、南野さんはこの頃既に芹香ちゃんが気になっていたのですが、ただでさえ恋愛に奥手で地味な上に「俺はあの子より十歳も年上!」と自分を戒めたり、実際芹香ちゃんからも「おじさん」「お父さんを思いだしちゃった」などと言われて保護者役に徹していたので、その結果どうしても社交的で生き生きとした浅倉さんには遅れを取っていました。
 『ベルサイユのばら』のオスカルの「血にはやり武力にたけることだけが、男らしさではない」「だれかがいっていた。心やさしくあたたかい男性こそが、真に男らしいたよるにたる男性なのだということに気づくとき…たいていの女はもうすでに年老いてしまっている…と…」というセリフではありませんが、若い頃は大きな目標を掲げて勇ましく進んだり、見た目も性格も華があったり、向こう側からちょっと強引に距離をつめてくる人の方がどうしても異性として魅力的に見える物なんだとしみじみ思います(←浅倉さんも違うベクトルで心優しいので、芹香ちゃんの見る目はどっちにしろ正しいのですが)。
子ども好きで、いつか世界中の子ども達を写真に撮りたいと願う青年写真家さん二十二歳と若年ながらも、大人びた思想と少年のような心を持つ浅倉さん
 しかし、そんな楽しい時間もつかの間で、ふんわり付き合い始めてまだ一~二ヶ月くらいしか経ってないある日、浅倉さんからしばらくアメリカへ行くと告げられます『ローマの休日』ばりに短くも密度が濃い恋ですね)。
 何でも数日前、高名なカメラマンから写真を見て気に入ったと言われ、今度の取材旅行にアシスタントとしてついてきて欲しいというオファーがあったのだそうで、最低でも一年間は戻ってこられないとの事(←個人的にアメリカで修行と聞くと、『スラムダンク』の谷沢さんの「アメリカの―その空気を吸うだけで、僕は高く跳べると思っていたのかなあ…」という絶筆を思い出して不吉な気持ちになるのですが;、浅倉さんの場合幸いにも大丈夫だった事が後に判明しました)。

 とんでもない大チャンスに浅倉さんは大喜びするのですが、まだ始まったばかりの芹香ちゃんとの仲を一方的に断つ事が出来ず、「芹香ちゃんどう思う?」と聞きます。
 当然芹香ちゃんはショックを受けるのですが、かつての浅倉さんが語った夢を思い出してすぐ気を取り直し、心の中では泣きそうになりつつも「おめでとう、やったじゃない!!」「浅倉さんの夢がかなうんだもん」とあえて明るく喜んでみせ、後日お祝いも兼ねて送別会をしようと提案していました。
 この時、一年後にまた交際を再開しようと約束する事も出来たはずなのですが、お互い「一年は長すぎる」と思っていたのか、浅倉さんがアメリカに行く時点で一旦リセットするという暗黙の了解が成り立っていた模様。
 二十代後半以降になると一年なんてあっという間に過ぎるので、「寂しいけど、ちょっとの辛抱だよね。いってらっしゃい!」くらいの感じで軽く見送れるようになりますが、十代の頃感じていた時間の進みは、今思えば懲役30日の主人公が感じていたスローすぎる速度にちょっと近い物があった為、気が遠くなって別れを選んだお二人の気持ちも分かる気がしたものです。
高名な写真家に認められてアメリカに一年間行くことになり、戸惑う芹香ちゃん
 こうして数日後、自分の手料理で二人っきりの送別会を行う事にした芹香ちゃんは、浅倉さんからプレゼントしてもらったハーブを使ってあるおもてなし料理を作ります。
 それが、この“生ハーブ入りオムレツ”です!
 作り方は簡単で、卵・塩・こしょう・牛乳・パセリ・チャイブ・チャービル・バジル・トマトをボウルに入れて混ぜ合わせ、バターをしいて熱したフライパンでかき混ぜながら焼いて木の葉形に成型したら出来上がりです。
 ポイントは、卵を割りほぐす時泡立てないよう気をつけること、ハーブ類はドライタイプではなく必ず摘み立てのフレッシュタイプを使うことの二点で、こうすることふっくらとした風味のいいオムレツに焼きあがると説明されていました。
 通常、ハーブオムレツは一~二種類のハーブのみで、ソーセージ・じゃがいも・ほうれん草などを加えてボリューム満点にする事が多いのですが、芹香ちゃんは極力他の具を省きハーブを倍以上使用する事でよりハーブの香りを活かした味に仕上げており、関西出身で素材の持ち味を引き出す味付けを好む浅倉さんから絶賛されてました。

 結局、芹香ちゃんは「浅倉さんにアメリカになんていってほしくなかったの」という本音をポロリと漏らしつつも、「浅倉さんの夢がせっかくかなうのに。そう思ったから」と最後まで物分りよく送り出しており、感謝の笑みを浮かべた浅倉さんから「ありがとう。あんとき芹香ちゃんに止められたら、ちょこっとだけぐらついたかもしれん」とお礼を言われています。
 その上、こういう時大人でも別れは湿ったものになりがちなのに、「じゃあ、いまから泣いてすがっちゃおかな。‘いかないで’って」「もお、あかん。切符こおたしもったいないわ」「ひどーい」とコントみたいなやり取りをし、円満にお別れしていました。
 この話を読む度、恋愛がうまく進むかどうかは如何に本人達が真剣かどうかという事よりも、「タイミング」と「勢い」の方が重要なのだと改めて考えさせられます(←仮に99%の部分がしっくりきても、たった1%でも何かが足りなかったら簡単に終わってしまうのが恋愛の奥深さだな~と思います。当管理人が付き合ったのは夫だけなので、経験で語れないのが情けないところですが;)。
二人きりのお別れ会のとき、プレゼントしてもらったハーブでオムレツを作ります
 他のハーブは手に入るものの、チャイブ(←西洋あさつき、エゾネギとも言います)だけがどうしても見つからなくて長年諦めていたのですが、最近近所のお店でやっと見つけて再現する事にしました。
 単行本には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。
 チャイブ、チャービル、バジル、パセリ、トマトをよく洗ってしっかり水気をふき取り、それぞれみじん切りにします(←手に入らないハーブがある時は青ジソやあさつきで代用しても可とレシピにはありましたが、これらを使うとどうしても和風の別物になってしまいますので、思い切って手に入るハーブのみで作るのもありだと思います)。
 一方、ボウルへ卵を割り入れて軽くほぐし、塩、こしょう、牛乳を投入して泡立てないよう気をつけながらさっとかき混ぜます。
 そこへ、先程の刻んだハーブ類とトマトを加え、手早く混ぜます。
生ハーブ入りオムレツ1
生ハーブ入りオムレツ2
生ハーブ入りオムレツ3
 次は、オムレツ作り。
 強めの中火でフライパンを熱したらバターを入れて全体になじむよう溶かし、全部溶け切らない内に用意しておいた具入り卵液を一気に流し入れます。
 卵液の縁が徐々に固まったらざっくりとかき混ぜ、半熟に固まってきてトロリとしてきたらフライパンの片隅めがけて少しずつ折りたたんでいき、形を整えます。
生ハーブ入りオムレツ4
生ハーブ入りオムレツ5
 オムレツを成型し終えたらお皿へ盛り付け、傍らにレタス、プチトマト、茹でたアスパラ等を飾り付ければ“生ハーブ入りオムレツ”の完成です!
生ハーブ入りオムレツ6
 バターとハーブの芳醇な匂いが湯気となって香るところといい、黄色に緑と赤のカラフルな色合いがちって見るからに美しいところといい、否応にも食欲をかきたててくる一品です。
 ハーブと言うと食材の香り付けに使うイメージで、こんな風に主役にして食べるとは思っても見なかった為、どんな味がするのかとても楽しみです!
生ハーブ入りオムレツ7
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
生ハーブ入りオムレツ8


 さて、感想は…三つ星ホテルのブレックファーストに出てきそうな品のある味わい!見た目はフレンチですが、中身はがっつりイタリアンで親しみやすいです!
 バターのリッチで芳しい風味が浸透したフワフワのとろける半熟卵から、細かく刻まれても尚シャキシャキジャクッとした張りのある食感のハーブが溢れ出て、噛むごとに様々な香りがス~ッと立ち上ります。
 味付けは基本塩のみでシンプルなんですが、トマトのジューシーで瑞々しい甘酸っぱさがオムレツ全体に出汁みたいに効いているせいか、何とも言えない深みがいるのが特徴的でした(←ピザのマルゲリータをぐっとあっさりさせ、ハーブ香をより鮮烈にして卵に包んだような旨さ)。
 バジルはハーブの女王の名に恥じない華やかな爽やかさ、チャービルは甘味を帯びてほのかに苦い清涼感、パセリは野趣のある清々しさがキリッと舌にくる風味で、それぞれに香気が強いのにまろやかな卵で中和されているおかげでバランスよく調和しており、例えるとするなら「香りが開花するオープンガーデン風オムレツ」というイメージです。
 チャイブはほんのりあさつきみたいな匂いがするのですが、ネギよりも癖や独特の臭みがない為他のハーブにもすんなり馴染む感じで、上品な香りの芽ネギみたいだなと思いました。
 時折、ホワイトペッパーの淡白な辛味がわずかにピリッと効いて後口を引き締めるのが味がダレるのを防いでおり、よかったです。


 生ハーブだと匂いがきつすぎないかと心配していましたがそんな事はなく、程よく鼻腔をくすぐって爽快な気持ちになるのがとても心地よかったです。
 そのままでも満足ですが、作中にある通りバターを塗ったバゲットに乗せるとぴったり合う上にお腹も満たされる感じで、休日のお昼に食べるといい気分になりそうだと感じました。
 ただ、後日調子に乗ってレシピにある分量以上のハーブを使ったら、途端に調和が壊れてハーブハーブしすぎてしまった為、欲張らずに程ほどの量に抑えるのがコツだと思いました;。


P.S.
 MoonLightさん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『ゆめ色クッキング』 くりた陸/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2019.02.25 Mon 00:52  |  No title

あんこさん、こんばんは。
最近は暖かい日々も徐々に増え、春が近づいているのを感じます。

行きつけのスーパーでいつもあるモノが急に無くなると困りますよね~。
自分は関西在住ですが、常備している地元の小さなメーカーのソースがこの間から置かれなくなりどこで手に入れようかと思案中です…。

今回のオムレツは写真を見てるだけでフワッと香りがするような気がします。こういう彩りの良い卵料理はいっそう食欲をそそりますね!

今後もいろいろな漫画の再現料理、楽しみにしています。

  • #-
  • キンメ
  • URL

2019.02.28 Thu 03:30  |  嬉しいです(´;ω;`)

あんこさんこんにちは。

ゆめ色クッキングからの再現、楽しみにしてたのですっごく嬉しいです!(´;Д;`)
しかも、私の大好きなエピソードからの再現なので感動でした。
漫画を読んでいいなぁこれ作りたい!って思ってたのですがハーブというと買ってもドライハーブミックスくらいなので、まだ挑戦してませんでした。あんこさんのお料理の写真を見て私もそろえられるだけ材料をそろえて作ろうと思いました。

さすがはあんこさん、半熟オムレツも完璧ですね。

恋愛は、やっぱりタイミングなんですかね(>人<;)
あんこさんの見解、興味深く読みました。
私、あんこさんよりひとつ年上なのですがまだ一度も結婚したことがないので、いろいろ旦那様とのお話?も聞けたら嬉しいです笑

また猫ちゃんとの暮らしも聞きたいなあと思います。

ゆめ色クッキングの続編もある事を最近知ったのでそちらも読んでみたいと思ってます。

  • #-
  • ほーりー
  • URL

2019.02.28 Thu 12:57  |  管理人のみ閲覧できます

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プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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