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『クッキングパパ』の“タラの親子丼”を再現!

 先々月のお正月、久々に実家へ帰省した妹と両親とで日本酒中心の居酒屋へ行ったのですが、そこで初めて飲んで衝撃を受けた日本酒がありました。
 それが、岡山県の白菊酒造様が醸造されている、「大典白菊 純米吟醸 直汲み サンライズブルー」!
 青を主体としたキレイなパッケージの日本酒なんですが、本当にそんなイメージの味わいで、飲んだその日から味の虜になりました(←「サッポロ一番カップスターのCM(音声が流れるので要注意)のセリフか!」と分かって下さる方はいますでしょうか…?)。
 ハッとするほどフルーティーで、甘みと酸味のバランスもちょうどよく、まるで太陽が顔を覗かせる直前の徐々に明るくなってきた夜明け前の美しい瑠璃色の海のような印象で、個人的にここまで澄んだ飲み口の日本酒は類を見ないと感じました。
 この落ち着いた華やかな薫香はワインに通じる物があると思いましたので、洋酒好きの方にもおすすめしたいな~と思いました(←とはいえ、おつまみはイカのワタ和えなどバリバリの和食を選びましたが;)。

 どうも、いつの間にか妹の方が日本酒に強くなっており、「さすが新橋でおじ様方と修行を積んだだけの事はある…!」と内心脅威に感じた当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて大平課長が息子・かずお君と一緒に作って食べた“タラの親子丼”です!
タラの親子丼図
 ある日、熊本県へ一泊の出張旅行をする事になった大平課長は、久々に息子のかずお君と会って一緒に飲みに行く計画を立てます。
 荒岩主任の“ドラオム”を食べて「か、からーい。こりゃうまいや」と初々しく喜んでいた中学生の少年は、今や熊本の大学へ通う為に一人暮らしをする立派な大学生となっており、『クッキングパパ』ワールドの時もゆっくりに見えて着実に進んでいるんだな~と実感しました。
 荒岩主任達はほぼ完成された大人で遭遇するイベントも限られている為、パッと見だと年齢や時間軸がさっぱり分からずサザエさん時空に巻き込まれたような気分になるのですが、それぞれのお子さん方は外見や環境が結構変わるので、見ているこちらも新鮮な気持ちになると同時に「大きくなったね~」と目を細める親戚のおばさん気分になります;。

 こうして気持ち早めに仕事を終わらせた大平課長は、夜にやっとかずお君と合流し、「おうおう、かずお元気だったか」「うん」「春休みは帰ってきもせんでー」「いろいろ忙しくてさ、バイトもしてたし―」など、ちょっとした言葉のジャブを交わしつつ和食系の居酒屋へ行き、馬刺しや地元の焼酎に舌鼓を打っていました(←ちょっと素っ気なく見えるかもしれませんが、大学時代というとモラトリアム期間真っ最中。最低限の自己管理さえすれば、自由にやりたい事が出来る世界は刺激的で非常に楽しかったので、かずお君の目が家族に向きにくいのも仕方ない事だと思います;)。
 なおこの時、大平課長は自分はあまり食べずにかずお君や、途中ちょっとだけ挨拶をしに来た彼女の久美さんがにこやかに話している姿を肴にニコニコと飲んでいました。
 一緒にエア食卓を囲む事すら命がけな地上最強のツンデレ親子、ちゃぶ台返しや一人クリスマスなど毎度食卓には一種の殺伐さを醸し出していた熱血野球親子の話を見た後にこちらの話を読むと、相乗効果でよりほのぼのします。
久々に息子・かずおさんと再開し、とっても嬉しそうな大平課長
 その後、久美さんと別れた大平課長は〆に桂花ラーメンを食べ、そのままかずお君の部屋へ泊まる事になります(『ミスター味っ子』の劉虎峰君がラーメン対決で作った黒いラーメンみたいに、焦がしたラードに香味野菜をミックスしたマー油を溶かした、香ばしいコクのあるラーメン。豚肉100%の燕皮麺ではないので、「二つ以上の脂が重なれば味がしつこくなるのは当然」「うますぎる素材は二つと並び立たぬもの。まだまだ修行が足りんようじゃの虎峰…」という出来ではありませんのでご安心を;)。
 実を言いますと、当初は「その辺のビジネスホテルにでも…」「だけどお前の部屋に2人はムリだろう」と大平課長は遠慮していたのですが、かずお君は「な~に言ってんだようち泊まれよ」「大丈夫だよ、寝袋だってあるしー」と全力で止めており、最終的には酔った勢いで「オレの部屋には泊まれないっつーの!?」と逆パワハラ(!?)で強引にうちへ呼んでいました;(←セリフだけ聞いたら酔って暴走状態になった富井副部長並にタチが悪いですが、圧倒的年下のかずお君が言ったとなるとあまり気にならないのが不思議)。

 こうしてかずお君の部屋に入る大平課長ですが、実家にいた時よりも片付いている部屋を目の前に「息子のにおいだ…」と感慨深い気持ちになり、あらかじめ用意してくれていたビールでプチ二次会をしていました(←お店では話せないぐっと身近な昔話をリーズナブルに出来る空間って、今思えばすごく贅沢だと思います)。
 心地よく酔ったお二人は、狭い部屋の中央で寝床につくのですが、その寸前大平課長は「こうやって並んで寝るのは何年ぶりだろう」「ここがおまえの城か…なかなかいい城じゃないか…」と述懐し、歳を取って授かって以来何かと手がかかる息子だったものの、ちゃんと成長してくれた事を温かく感じながら眠りに落ちていました。
 当管理人も少し前、妹の結婚前に母と一緒に部屋に泊まった事がありますが、実家にいた頃からは想像できない「一人で立って生活している」姿が頼もしく、それまでは家を出た時で止まっていた妹の年齢がやっと動いたような、何ともいえない心境になったのを思い出したものです。
息子さんが熊本で一人暮らししている部屋で、感慨深い気持ちになるお父さん
 そして翌朝、大平課長は奥さんがかずお君にと言って持たせてくれたお土産の辛子明太子銀ダラみりんを使い、かずお君にも手伝ってもらって朝食を作り出します。
 それが、この“タラの親子丼”です!
 作り方はものすごく簡単で、明太子を混ぜ合わせた炊きたてご飯を丼によそい、オーブントースターでこんがり焼いた銀ダラみりんを乗せて刻んだネギを振りかけたらもう出来上がりです。
 ポイントは、明太子は皮を全部取ったりご飯へ均一に混ぜたりせずに粗くほぐしてざっくり混ぜること、ネギは長ネギなどではなく細ネギを使うことの二点で、たったこれだけで絶品丼になると作中に書かれていました(←レシピ欄に光臨した荒岩主任曰く、「うまいからこれ以上手を加えようがないのだ!」との事)。
 銀ダラみりんとは、銀ダラの身を醤油とみりん等を合わせた漬けダレに浸した後軽く乾燥させた加工食品で、とろけるくらい脂が乗った身にみりんの旨味が加わって格別なおかずになるご飯泥棒な一品(←本州にある「銀ダラの西京漬け」よりも身近な存在かもしれません)。
 しかし、それだけにただでさえご飯に合う辛子明太子とドッキングさせるという考えは全く無く、すごい発想力だな~と感心したのを覚えています。
翌朝、奥さんの差し入れを使って初めて二人で朝食作りをします
 銀ダラみりん発祥の地といわれる福岡にも年々扱いが少なくなっている為探すのに苦労したのですが、最近やっとスーパーで発見したので再現する事にしました(←銀ダラの代用品であるヒラスの味醂漬けならどこでもあるんですが;)。
 作中には詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、焼き作業。
 銀ダラみりんをアルミホイルに乗せてオーブントースターに入れ、中に熱が通って表面がこんがり焼けるまで焼きます(←味醂漬け系はアルミホイルに焦げがひっつきやすいので、くっつかないよう加工されているフライパン用アルミホイルの使用をおすすめします)。
タラの親子丼1
タラの親子丼2
 その間、ご飯の用意。
 少し硬めに炊いた熱々の炊きたてご飯に、粗くほぐした辛子明太子を投入し、練らないよう気をつけながらしゃもじでざっくりと切るようにして混ぜ合わせます。
 明太子が半生になったら準備OKです(←あんまり神経質になって均一に混ぜなくても大丈夫です)。
タラの親子丼3
タラの親子丼4
 丼に先程の明太子ご飯をよそい、その上に程よく焼けた銀ダラみりんを乗せて刻んだ細ネギをパラリと散らせば“タラの親子丼”の完成です!
タラの親子丼5
 ほんのりピンク色に染まったご飯に、艶のある焦げ色に焼きあがった銀ダラみりんと、目にも鮮やかな緑のネギが映えており、こういうお手軽系料理には珍しく見た目も完璧です。
 今まで銀ダラみりんは白ご飯としかあわせた事がなかったので、明太子と共に食べたらどんな感じになるのか分からずちょっと不安ですが、実際に食べて確認してみようと思います!
タラの親子丼6
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いただきますっ!
タラの親子丼7


 さて、感想は…鶏と卵の親子丼と同じくらいぴったりの相性で満足!個人的に、大好物のいくらと鮭の親子丼と同じくらい好きになりました!
 こっくりと奥深い甘辛さの銀ダラみりんは淡白な白身魚とは思えないくらいこってりしたコクがあり、照り焼きよりも幽庵焼きに近い洗練された上品さを感じます。
 この品ある甘さを、明太子の熟成された塩気とぴりりとした辛味が「スイカに塩」の原理で引き立て合い、より美味さの輪郭が際立っていました。
 銀ダラは繊維に沿ってハラリとほぐれる程柔らかいのですが、味醂漬けにする事で適度に水分が抜けているせいかしっとりしたほのかな弾力があり、金目鯛並に脂分が強い身からジューシーな旨味が溢れるのがたまりません。
 意外にも皮が身に匹敵するほど最高な味わいで、内側は濃厚な脂を帯びてむっちりねっちりした歯触り、外側はパリッと香ばしい食感で、これだけでもご飯がいくらでもいけそうです(←似た物を挙げるなら鮭の皮ですが、あちらよりもより分厚くて味が濃く、鱗が一切口にあたらないのが気に入りました)。
 当初、明太子を荒くほぐして熱々の内に混ぜて大丈夫か心配でしたが、完全にバラバラにして均一にするよりもランダムに混ぜる方が味に変化が生まれ、時折明太子の塊がゴロッと入っている方が楽しく、ご飯の熱で魚卵特有の濃密なコクが活性化しているのがよかったです(←そして、思ったよりも明太子の薄皮は入っていても気にならない!)。
 ネギの爽やかな香気とシャキシャキとした歯触りがいいアクセントになり、ご飯と銀だら味醂漬けの橋渡し役になっているおかげで全体がしっくり調和しており、派手さはないものの豊潤な海の恵みを堪能できる海辺町の割烹風親子丼だと思いました。


 とても簡単なのに、結構凝った味わいに仕上がるのがありがたいです。
 普段、焼き魚系のおかずにほとんど執着しない夫も「お!うまい!!」と喜んで頬張っていましたので、魚がさほど好きではない方にもそれなりにうけそうだと思います。


P.S.
 くいいじももんさん、無記名さん、kawajunさん、ノリスケさん、ほーりーさん、無記名さん、恭さん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2019.03.25 Mon 20:53  |  

小生岡山人にて大転白菊は嬉しいです
ここのWInter Bombてスパークリング日本酒もぜひぜひ!

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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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