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『どんぶり委員長』の“アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼”を再現!

 先日、夢の中で何か巨大な小麦粉系の生地に巻き込まれ、どこぞの料理人にせっせとこね上げられる悪夢を見たのですが、やっとの事で目が覚めた時、布団の上で猫たちが懸命にフミフミしているのに気づきました(←二匹合わせたら十キロは軽く超えます)。
 当初は悪夢の張本猫を恨めしく思いましたが、「―うどん職人の朝は早い。“生地(飼い主)は寝かせすぎてもいけないからね。時々こうやって丹念に踏んでやらないと、だらけて駄目になる”。そう言いながら、職人の熟練の足技が光る」というN○Kのドキュメンタリー風テロップが寝ぼけた頭に流れ、「それならしょうがないか…」と自己完結で納得しつつ二度寝しました(←…が、「“どうしても練りが甘い時は、全体重をかけてジャンプしてやります。長年の経験で得た知恵ですね”。そう話し終えたと同時に、職人はキャットタワーから生地を目がけて飛び降りた」というお決まりの展開で渋々起きました)。

 どうも、睡眠が三度のご飯と同じくらい大好きな当ブログの管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『どんぶり委員長』にて委員長からいつもの如くお願いされた吉田君が作った“アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼”です!
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼図
 ある寒い日、吉田君は下校中に校則違反をして肉まんを買おうとした所を委員長に目撃され、初期に何度も怒られた経験がある事から大慌てます。
 昭和の遺物のような古めかしいルールだとは思いますが、一説によると家庭における貧困の格差が露骨になり過ぎてイジメの原因になるのを防ぐ為でもあるそうで、まるで夫の経済格差でカーストが成立してマウンティングが発生しやすいママ友社会のようだと思い、大人も子どもも逃れられない人間の業の深さに震え上がったものです。
 しかし、何度も吉田君に丼を作ってもらう内に軟化してきていた委員長は、「わかる~、こんな寒い日は肉まん食べたくなるわよね~!!」とノリノリで理解を示しており、ほっとしていました(←いい傾向なんですが、最初ガッチガチの真面目キャラだったせいか妙な違和感を覚えます。例えるなら、「やっぱり勉強って大事だよね!」と机に向かうようになったのび太君みたいといいますか…)。
 しかし優等生の性が校則を破る事を許さず、何と「一度、家に戻って出かければ、それは買い食いじゃなくただの買い物だから急いで帰ってくる!!」と一旦帰宅しており、肉まんモードのお腹を抱えて待つ吉田君の為に全速力で駆けるその姿は、さながら『走れメロス』のようでした;。

 数十分後、私服に着替えた委員長は校則違反をせずに肉まんを買えたのですが、走るのが苦手でマラソン大会では圧倒的ビリになった身体能力ではBダッシュの往復は過酷だったらしく、「走ったせいで暑すぎて、肉まんなんてとても身体が受け付けない…」と言い出します(←何かといえば吐血・胸を軽く叩けば骨折・鼻血で失血死しかけていた『信長の忍び』竹中半兵衛が如き体質の弱さで心配)。
 とはいえ、肉まんは諦めたくないそうで、「今のこの状態じゃ食べたくないだけなの!!」「だ・か・ら!!アタシのために肉まんでどんぶり作ってくれる!?」という、何がだからなのかよく分からない丼依頼を吉田君にしていました(←「おれ、今ムシャクシャしてるんだ。おまえをけとばさせてくれ」と言ったジャイアン並に滅茶苦茶な理論で、拒否されても強引に承諾させる所までそっくりです;)。
 そもそも丼にしても肉まんが熱々なのは変わらない為、何の解決にもなっていない気がするのですが…まあ、漫画界には「いんだよ、細けえ事は!!」という金言がありますので、スルーする事にします。
わざわざ家に走って帰ったせいで、肉まんがそのままだと食べられなくなった委員長;
 その後、吉田君は珍しく一緒についてきた委員長とスーパーへ行き、肉まんを丼にするべくあれこれ食材を物色するのですが、前代未聞の組み合わせの為買い物は難航します(←肉まんの具はともかく、皮は味がなさ過ぎてご飯のおかずにするには難しすぎる為、いっそのこと『こち亀』の両さんの下町流コロッケの食べ方みたいに、お箸で1.5倍に伸ばしてソースでビタビタにした方がいいんじゃ…と初見時は考えました)。
 一方、委員長は吉田君の苦しみを見ても「吉田くんならワケないでしょ」と全く気にしておらず、それどころか「ねー、見て見ておでん美味しそう!!」「アタシのためにおでんでどんぶりを…」と新たな依頼まで出そうとしており、さすがの吉田君も「いい加減にしてくれ…」とげっそりしていました;(←今回は特に負担が大きかったのか、『ガラスの仮面』北島マヤに負けないくらい白目を連発しています)。
 まるで、お菓子を買ってもらいたくて好き放題おねだりする子どもと、それを制する疲れ果てたお母さんみたいな図式で、「スーパーでこういう親子よく見かけるな…」としみじみしたものです。
いつもは吉田君一人で買出しですが、この時は珍しく委員長も同行!
 しかし、委員長が最近九州風に酢醤油を肉まんにかけるのにハマッていると話しているのを聞き、ある昔の記憶が蘇って新しい丼のアイディアが思い浮かびます。
 その際に吉田君が作ったのが、この“アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼”です!
 作り方は簡単で、油とにんにくを炒めたフライパンへアサリの剥き身と日本酒を入れて蒸し焼きにし、塩と醤油で味つけをしたらスライスした肉まんを加えて少し煮込み、そのままご飯に乗せてラー油と刻みネギをかけたら出来上がりです。
 ポイントは、にんにくは弱火で火を通してよく香りを出すこと、日本酒を加えたらすぐにフタをして三分以上蒸し焼きにすること、肉まんにアサリの出汁をたっぷりと含ませることの三点で、こうするとご飯に合う肉まんになるとの事でした。
 何でもその昔、吉田家の近所に「ハマグリの醤油煮」と「揚げパン」を出す小さな上海料理のお店があり、醤油煮の汁をパンにジュワッと染みこませて食べるのがそれはもう絶品だったらしく、それをヒントにレシピを思いついたと語っていました←イタリアやフランスでも、美味しいソースをパンで残さずぬぐって食べる「scarpetta」という行為があるみたいですので、食いしん坊が考える事は古今東西同じものなんだな~とほっこりしました)。
 委員長曰く、「少しニンニクの効いたアサリの旨味たっぷりのダシが、ちゃんと肉まん全体に行き渡ってる!!」「アサリの身自体も歯応えがあって、肉まんとの相性がいいわね!!」な味わいらしく、「アタシってすごくて天才っ!!」と鼻を高くしていました;。
上海料理のお店にあったハマグリの醤油煮のダシを揚げパンで吸って食べた事がヒント
 そろそろ肉まんがコンビニのケースから姿を消す時期なので、その前に是非試してみたいと考えて再現する事にしました。
 作中には分量付きの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、煮込み作業。
 フライパン(又は丼鍋)へ油をしき、みじん切りにしたにんにくを入れて弱火にかけ、香りがつくまでじっくり火を通します。
 そこへアサリの剥き身を加えて多めの日本酒を注ぎ、フタをして約三分蒸し焼きにします。
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼1
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼2
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼3
 いい具合に火が通ったら醤油と塩を投入して味を調え、フライパンの中心に食べやすくスライスした肉まんを並べ、皮と具に出汁をたっぷり染みこませながら煮ます。
※あんまり長く煮すぎると、肉まんがグズグズになって旨さが半減してしまうので要注意!
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼4
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼5
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼6
 肉まんに出汁をしっかり吸い込んだら火を止め、ご飯をよそってラー油を振っておいた丼の上へ汁ごと移し、仕上げに刻んだ青ネギを散らせば“アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼”の完成です!
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼7
 たっぷりのネギがかかっていても全然隠し切れていない白い肉まんとご飯の姿に、初めは戸惑いと違和感を隠しきれませんでした(←フライパンの上で出汁と共に煮込まれていく様子や、その出汁をヘタなスポンジよりも多く吸収したのを目撃した時にも薄々感じていましたが;)。
 香りはほぼ肉まんそのものですが、果たして味の方は一体どうなっているのか…実際に食べてチェックしてみようと思います!
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼8
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いただきまーす!
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼9


 さて、感想は…完全な中華風と思いきや、思いがけず和とイタリアンが乱入した無国籍風丼で衝撃!あさりが意外と主張してきておいしいです!
意外にも、アサリと肉まんは相性抜群だったみたいです
 肉まんの餡は他の点心と違い、肉や椎茸やタケノコがゴロンと塊になって入っているせいかとても食べ応えのある印象で、そぼろ丼というよりは魯肉飯っぽい食感。
 あさりの豊かな潮の旨味エキスと、豚肉や脂身のこってりした肉汁が合わせ出汁みたいになって互いを引き立てあっており、より深い味を出しています。
 ネギのシャリシャリした歯触りと、爽やかな香味がいいアクセントになってました。
 肉まんの皮は煮汁をジュワッと含んでも独特のふんわりもっちり感は変わらず、驚くべき事に一番ジューシーな外側もほぼあの弾力を保ったままでしたが、そのコシが何とも美味で、具と相まって本場の皮が分厚い水餃子みたいな美味しさになっています。
 あさりはにんにくの力強い旨さと、ラー油のピリ辛なゴマ油風味のコクが効いた、ペペロンチーノを彷彿とさせるイタリアン系の味わいでガツンとくるのですが、醤油の風味が後口をまろやかにしており、和風ボンゴレっぽい仕上がりにしていました。
 例えるなら「ボリューム満点な餃子ライス風アーリオ・オーリオ・深川飯」というイメージで、ご飯と肉まんでもしっかり調和していて感心です。
 あと、酢醤油をかけたら酸味で味が引き締まって一気に中華系に傾き、練り辛子をつけたら豚の脂の甘味が強烈な辛さによって際立って豚の角煮丼を連想する濃厚な旨さになる感じで、それぞれひつまぶしレベルで味が変えるのにびっくりしました。
アサリの旨みたっぷりじゅんわり肉まん丼10


 あっと驚く仕掛けがある訳ではありませんが、馴染み深いほっとする組み合わせで、炭水化物+炭水化物ってやっぱりありだな~と再確認しました。
 肉まん以外の中華まんを使ってみてもまた違った味わいになって面白そうなので、中華まんがコンビニから姿を消す前にもう一度試したいと思いました。


P.S.
 ほーりーさん、たくみんさん、コメントとご返信を下さりありがとうございます。
○ほーりーさん→温かいお言葉を下さり、感謝です。皆様のコメントを読み返すたび、いつも元気を頂いていますので、元気の元をなくさないよう気をつけようと思います。それにしても、ご指摘されて初めて平成最後の記事だと気が付きました;。令和の再現も頑張ります。
○たくみんさん→丁寧に教えてくださり、感謝です。日頃全く知らない世界の事ですので、大変勉強になりました。やはり、仁義上ヘッドハンティングはしてはいけないのですね。地方支社から本社へ栄転…すごく分かりやすい表現で納得しました。


●出典)『どんぶり委員長』 市川ヒロシ/双葉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2019.05.07 Tue 06:04  |  染み染み=美味!

あんこさん、おはようございます。猫に「起きてダイブ」をされる様は、かつてスピリッツに連載されていた「東伍郎とまろすけ」を髣髴としますね( ´∀`)もっとも、剣の達人である東伍郎は愛猫のまろすけに構って欲しくてわざと寝たふりをして、まろすけのみぞおちダイブを受けていましたがww
令和最初の記事もアグレッシブ!肉まんにアサリのの丼は、パン丼的な美味しさがありますね。フランス料理やイタリア料理ではムール貝を白ワインで酒蒸しにして食べさせるメニューがありますが、旨味がたっぷり出たスープがまた美味しい(にんにくが効いていてウマーです)。ヨーロッパの料理だと、何を頼むにせよまず最初にパンやクラッカーが出てきて、料理のソースや肉汁を無駄にせず楽しむ事を基本としていて、体裁にとらわれず美味しいものをとことん楽しむ姿勢が根底にあるんだな〜、と考えさせられます。「ごほうびごはん」でも、鶏肉料理の肉汁に塩むすびを浸して食べていましたし、「築地魚河岸三代目」でも、煮付けの煮汁をご飯にかけて食べていました。こういった描写を見るにつけ、料理の副産物とも言える肉汁や出汁を余す所なく楽しみたい!という欲求は、世界共通なのだなと思わされます。これからも再現料理記事、楽しみにしています。では、また〜。

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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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