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『クッキングパパ』の“鰆の西京揚げ”を再現!

 GWに妹が実家にやってきたので、久々に家族で色んなお店へ飲みに行ったのですが、自分も含めお酒を飲むペースが速く、「これが血筋というものか…」と酒飲み遺伝子の強さを恐ろしく感じました。
 父とは母は焼酎派、妹と私は日本酒・ビール・ハイボール派で、家に帰っても二次会とばかりにガンガン飲みまくり、誰も止める人間がいない為カオスな状態に;。
 翌日、さすがに胃が少し重くて他の家族が心配だったのですが、父も母も妹もケロッとしていたようで、「四天王の中で最弱なのは私だな…」と複雑な気持ちになりました。

 どうも、日頃母と私には牙とツメを向けるオスのキジ白猫が、たまに遊びに来る妹には大人しくて紳士的なのを見るたび焼きもちをやいている当ブログの管理人・あんこです。
 

 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が守君とひとみさんの為に作って差し入れした“鰆の西京揚げ”です!
鰆の西京揚げ図
 前回、やっとひとみさんのお父さんに結婚の許可をもらった守君ですが、屋台を始める為に貯金を使い果たしたのもあり、式も入籍ものびのびになってしまいます。
 どうやら、ちゃんとしたホテルで着飾るとなるとお金がかかる、かといって両親に出してもらうのは嫌だ、そもそも着飾ったりして大げさにあげる式は自分達に向いていない気がする…という悩みもあり、それで行動に移せなかった模様。
 格式高い所で盛大な式をすると、周囲の人間に「幸せそう」と安心してもらえたり、職場からも「それだけの責任を背負える人間」と信用されるという大きいメリットが得られるので悪くないと思うのですが、あるアメリカ学者の論文によると「結婚式費用が高いカップルほど別れやすい」「200万円以上かけると離婚が3.5倍増」という衝撃的なデータが明らかになったそうですので、自分達に合ったささやかな式を挙げたいと思う守君とひとみさんの考えは至極まっとうだと感じたものです←それなりに費用をかけた結婚式を挙げたはずの『クレヨンしんちゃん』のひろしとみさえでもかなりの頻度で離婚スレスレの喧嘩をしているので、妙に説得力がありました)。
 しかし、たまたま話を聞いていた田中君が「だったらこの屋台でやったらいいじゃん!!」とマリー=アントワネットの「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」的な100%他人事な思い付きを口にし、それを聞いた守君とひとみさんが「それっいいですねっ!!」と乗り気になった事から、前代未聞の屋台婚を取り行う事になります。
 最近、新郎新婦がゲストに喜んでもらう事を重視するおもてなし婚の考えが徐々に広まっていますが、さすがに新郎新婦が自分達で婚礼料理を作って振舞うお式は初耳ですので、これ以上ゲスト想いなおもてなしをする新婚夫婦はそうそういないだろうな~と感心しました(←『華中華』のハナちゃんが、式の最後に自分で“目出鯛チャーハン”を作っていたのを思い出しました)。
守君達の結婚パーティーのアイディアは、田中君の一言がきっかけ
 こうして一ヵ月後、田中君や一部始終を聞いて手伝う事になった荒岩主任ら営業二課チームにも色々手伝ってもらい、守君とひとみさんは全て手作りのアットホームな式を開いていました。
 最初は屋台の前にある喫茶店「ブルーベル」の店内を貸し切って結婚式、二次会は外にある屋台「ひとみ」で宴会という段取りで、招待客の他にも常連客や友人がぞくぞく詰めかけ、まるで縁日のようににぎやかな集まりになっていたのが印象的でした(←『ミスター味っ子』のラストにあった凱旋帰宅みたいな大団円っぷりで、絵だけ見たら最終回っぽいです;)。
 料理の方も、友達である魚屋の伊藤君からは豪勢な舟盛り、昔通っていた調理師専門学校の恩師からはシェフ特製のオードブルセット、荒岩主任からは特製料理を山ほど差し入れされ、結果すごくゴージャスなテーブルになっていました(←ビュッフェタイプだと自分のペースで好きなだけ飲食出来るので、マイペースな食いしん坊には嬉しいスタイルですね!)。
 中でも守君が喜んでいたのが、同じアパートのおばちゃんから手渡された思い出の料理・いなかパイで、「あのころボクは2浪中の予備校生で…いつもふさぎこんでて。そんなときこの料理と出会って、荒岩さんやおばあちゃんと親しくなるほど、ますます料理がおもしろくなって―」「本当にありがとうございました、みなさんのおかげです!!」と感極まっていました(『魔女の宅急便』に出てくる“ニシンとカボチャのパイ”みたいに嫌がられなくてよかったです)。
当日は友達や周囲の大人達がご馳走を持ち寄ってくれて、すごく豪華になっていました何から何まで手作りでしたが、守君も周囲も楽しんで満足していました
 その後、二次会まで進んで料理も全て出し終えてやっと落ち着いた守君とひとみさんに、「あんまり食べてないだろ~」と言いながら荒岩主任が出したのが、この“鰆の西京揚げ”です!
 作り方は意外と簡単で、西京味噌・日本酒・みりんを混ぜて作った味噌ダレを鰆の切り身に塗って湯葉で包み、戻したかんぴょうで結んで120度に熱した油で薄く色づくまで揚げたらもう出来上がりです。
 ポイントは、鰆の身は塩をふってしばらく置いて臭みを消してから使うこと、湯葉は何重にも渡って丁寧に包むこと、揚げる時は焦げたり破裂しないよう低温を保ちながら揚げることの三点で、こうするとしっとり優しい旨さに仕上がるとの事でした。
 湯葉を何枚も重ねて作る工程といい、中に魚を入れる事といい、かんぴょうでしっかりと結び目を作る所といい、「よろこぶ」に通じる昆布巻きを連想させる料理で、縁起のいい料理だな~と荒岩主任の心遣いにほっこりしました(←鰯の代わりに春に最盛期を迎える鰆を包み、人生の春を迎えているお二人を暗に祝福しているのがまたツボをおさえてていい感じです)。
 初見時は昔からある伝統料理なのかな?と思っていたのですが、調べた所どうやら完全な創作料理みたいで、びっくりしました。
 ちなみにこの料理を出した後、荒岩主任は「今のきみたちはしっかり結ばれて最強のペアさ、なんてな」という渾身の親父ギャグを放っているのですが、次のコマでは『ベルサイユのばら』でマリー=アントワネットに空気扱いされたデュ・バリー夫人の如く華麗にスルーされており、ちょっと気の毒だったです;。
何か深い意味があるのかと思いきや、何と駄洒落で選んだみたいです;
 先日、スーパーの鮮魚コーナーで偶然ピカピカの鰆の切り身を見つけ、これはいい機会だと思い再現する事にしました(←普段滅多に置いていないので、嬉しかったです)。
 作中には大体のレシピが絵入りで記載されていましたので、早速その通りに作ってみようと思います!


 ということで、レッツ再現調理!
 まずは、鰆の即席西京漬け作り。
 新鮮な鰆を三枚におろして食べやすい大きさに切り、小骨を取ったらまんべんなく塩を振ってしばらく放置し、臭みを抜きます。
 水分がうっすらと出てあらかた臭みが抜けたら、キッチンペーパー等で水分をきっちりふき取り、味噌、日本酒、みりんをよく混ぜて作った味噌ダレを全体に塗りつけます。
※レシピでは長時間漬けず、すぐに包んで使用すると書かれていましたので、直前に用意した方がいいです。
鰆の西京揚げ1
鰆の西京揚げ2
鰆の西京揚げ3
 次は、湯葉の準備。
 豆腐が作れるくらい濃度が濃い豆乳をフライパンに入れて弱火にかけ、数分たって上にうっすらと湯葉の膜が張ってきたら、お箸でくっつかないよう広げながら水で湿らしたまな板へ取り出します。
 三分くらいで薄い湯葉は出来上がりますが、今回のように何かを包める頑丈な湯葉にしたい場合は、十分以上放置してしっかりした厚みになるまで火にかけた方がいいです。
※市販の乾燥を湯葉を水で戻して使ってもいいです。
鰆の西京揚げ4
鰆の西京揚げ5
 今度は、包み揚げ作業。
 先程の湯葉の中心に味噌ダレを塗った鰆を置き、出来れば二重三重にキレイに包みます(←湯葉の表面に豆乳が残っていたら、破かないよう気をつけながらある程度取り除く事をお勧めします)。
 この包みを、塩をまぶして揉み洗いした後十分くらい茹でて余分な水分を絞っておいたかんぴょうで結び、120度に熱した揚げ油でたまにひっくり返しながらゆっくりじっくりと揚げます。
鰆の西京揚げ6
鰆の西京揚げ7
鰆の西京揚げ8
 湯葉の色がほんのりキツネ色に色づいてきたら取り出して一旦油をきり、パセリと一緒にお皿へ盛り付ければ“鰆の西京揚げ”の完成です!
鰆の西京揚げ9
 おでんのもち巾着みたいな可愛らしい見た目がユーモラスで、しっかり結ばれたかんぴょうの結び目が新たなご縁を表しているようで、確かにお祝い事向きの料理だと思います。
 湯葉も西京漬けも揚げるのは初めてなので味の想像が付きませんが、荒岩主任を信じて食べてみようと思います!
鰆の西京揚げ10
 それでは、揚げたての内にいざ実食!
 いただきまーすっ!
鰆の西京揚げ11


 さて、感想は…湯葉の濃い甘味が効いたはんなり優雅なおいしさ!ふんわりした口当たりで、とっても癒される味わいです!
 外側はパリッと香ばしく、内側はむっちりシャッキリしている湯葉の食感が心地よく、極薄で滑らかな舌触りの油揚げみたいな味がするのですが、油揚げよりもずっとあっさりしているのが特徴的。
 鰆は低温でじっくり蒸し焼きにしたせいか、水分がほとんど飛んでおらずかなりジューシーでふっくらしており、キメ細やかな身がホロホロジュワッと舌の上に広がるのが何とも繊細なイメージでした。
 味つけは西京漬けにそっくりでこっくりと甘い雅な白味噌味ですが、漬けずにさっと塗るだけにしているので味噌漬けにありがちな肉質の固さはなく、生魚だからこそ出せるフレッシュ感が残っているのがよかったです。
 湯葉を噛み破った途端、まったり甘口で口溶けのいい味噌ソースがトロリと溢れ、全ての具をまろやかに包み込むのがすごく優しい感じで、京の高級料亭みたいな本格的な旨さと、家庭料理のような温かさが両立していました。
 鰆は太刀魚と鯖とスズキを足して三で割り、臭みや癖を一切なくしたような品のいい旨味の魚なんですが、脂があまり乗ってなくて淡白なのを揚げた湯葉の油分が程よく補っており、味にさらに奥行きが生まれていたのにうっとりです。
 かんぴょうは煮た物と違い、しんなりしつつもシコシココリコリした弾力のある歯触りで、油を吸ってほのかにコクが出ているのがしみじみ美味で、柔らかい食材の中でいいアクセントになっていました。


 鰆の身は水分が多いですが、軽い塩分で臭みと共にごく軽く水分が抜けているのが味をさらに高め、それがこの料理をより洗練されたものに仕上げていました。
 一見女性受けしそうな料理にみえますが、肉好きの夫にも食べてもらった所しみじみと「旨い」と言っていたので、男性にも喜ばれる一品だと思います。


P.S.
 無記名さん、kawajunさん、コメントを下さりありがとうございます。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。

Comment

2019.06.04 Tue 19:55  |  

ダジャレの下り、このコマでツッコミまで終わってるのに引っ張ったら野暮なだけじゃん・・・

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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『どんぶり委員長』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『ミスター味っ子』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『BAR・レモンハート』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』


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