『中華一番!』の“大豆肉の麻婆豆腐”を再現!

近頃、昔読んだっきりだった本を読み返す作業をしています(転職活動の合間にw)。
不思議な事に、昔は興味がなくて深く考えなかった所に目が向いたり、作品自体への評価が結構変化している事に気付きました。好きだったキャラに疑問を抱いたかと思えば、嫌いだったキャラに愛おしさを感じたり、かと思えばあまり目立たなかったキャラのファンになったり。こんな発見がこれからも増え続けるのなら、歳を取る事も悪くないなと感じています。
ども、あんこです。

今日作る漫画再現料理は、『中華一番!』にて主人公・マオ君が第一話目での料理勝負の際に、肉を一切使わないで作った“大豆肉の麻婆豆腐”です!
大豆肉の麻婆豆腐図
疫病が流行った為牛肉が手に入らなかった時、マオ君の母・パイさんが肉がなくても出来る麻婆豆腐を作ろうとして編み出したという、幻の麻婆豆腐です。何でも、大豆を水煮してつぶした後に醤で味付けして揚げると、ひき肉そっくりの食感になるらしいのです。
豆腐と肉が一体になるという「類稀なる味の競演(原文より)」が食べてみたくて、一念奮起しました。
リー提督語る
参考にしたレシピは、ニコニコ動画にイムさんという方が投稿された[中華一番]作ってみた[幻の麻婆豆腐]内のレシピです(イムさん、ありがとうございます)。

では、調理開始!
まず最初に、ひき肉そっくりの大豆肉作り。一晩水に浸しておいた大豆を用意しておきます。
大豆の麻婆豆腐1
この大豆を、鶏がらスープで軽く味付けした湯で柔らかくなるまで煮ます。ある程度煮えたら、余分な水気をきります。
大豆の麻婆豆腐2大豆の麻婆豆腐3
この時、面倒ですが大豆の皮を全部剥きます。肉そっくりにするには皮の食感は余計だからです。向き終わった時には調理を始めて三時間半経過していたのでかなりきつかったですが、気合で乗り越えました。心はすっかり猪木さんです。
大豆の麻婆豆腐4
次に、皮を剥いた大豆をすり鉢で少し粒が残るくらいにまですりつぶします。すり鉢が小さめだったので少しずつ作業せざるを得なく、終わった時にはさらに四時間半経過。心の中のテーマはロッキーです。
大豆の麻婆豆腐5
多大な時間と労力の結晶である大豆ペーストを、醤油(一応“醤”ですし、甜麺醤や豆板醤では後々味が被るのでこれにしました)で濃い目に味付けして軽く炒めます。ほんの少し、ひき肉に近づきました。
大豆の麻婆豆腐6
この大豆ペーストをカリカリになるまで揚げたら、大豆肉の出来上がりです。なるほど、じっと見たら違うと分かりますが、確かに一見ひき肉のようです。もっとも、作業中の時は「ランナーズハイ」ならぬ「大豆ハイ」で少々危険な状態だった為、「あー全然肉だ、すごいすごい♪」などとはしゃいでいました(´∀`)コノオンナキケン。
大豆の麻婆豆腐7大豆の麻婆豆腐8

さて、いよいよ仕上げの麻婆豆腐作りです。
作中ではおいしい麻婆豆腐の条件として『六味一体』が挙げられていたので、今回はそれらにそって作っていきます。
先程出来た大豆肉をにんにくやしょうがのみじん切りと一緒にフライパンで炒める。まずこれが一つ目の味、『スー(サクッとした歯ざわり)』!普通の肉ではなく大豆肉を使うことによって、通常の麻婆豆腐で欠けがちな爽やかな歯ざわりを演出します。
大分炒めて香りが出てきたら、甜麺醤と豆板醤を加えます。これが二つ目の味、『辣(唐辛子の辛さ)』!
大豆の麻婆豆腐9
豆板醤に火が通ったら鶏がらスープ、酒、醤油、豆腐を入れて煮込み、ニンニクの茎のみじん切りを散らしさらに煮ます。これが三つ目と四つ目の味、『香(素材のいい匂い)』!『色(赤・白・緑の鮮やかな色)』!これらの要素が加わる事によって、ぐっと風味が増します。
大豆の麻婆豆腐11大豆の麻婆豆腐10
材料に火が十分通ってきたら水溶き片栗粉を入れ、強火で一気にあおります。これが五つ目の味、『タン(熱の旨味)』!作中によると、麻婆豆腐は鍋が焦げるまで熱する事によって初めておいしくなるそうです。
大豆の麻婆豆腐12
最後に山椒(花山椒を使用したかったのですが近辺の店にはなかった為、急遽日本の山椒を使いました。再現度が低くてすみません)をふりかけます。これが最後の六つ目の味、『麻(山椒の痺れるような辛さ)』!
大豆の麻婆豆腐13
山椒を入れた後にラー油を少量加えたらさっとひと混ぜし、熱い内に皿に盛ったら“大豆肉の麻婆豆腐”の完成です!
大豆の麻婆豆腐14
表面に浮いた赤い唐辛子油と、刺激的な香りが食欲をそそります。この時点で既に五時間経過してお腹がすいていたので、思わずご飯にいっぱいかけてしまいました(^^)。では、いただきまーす!
大豆の麻婆豆腐15

食べた感想はと言いますと、確かに肉っぽい!そして歯ざわりがいい!
完全に肉に似ているとは言いがたいですが、大豆独特のコクとサクッとした歯ざわりが肉にはない旨さを演出していて、新しい形の麻婆豆腐として十分通用すると思いました。何より、豆腐と一体となって喉を通るので後味がよく箸が進みますし、味が濃いのに胃にもたれないのでスルスル入ります。見た感じも本物の麻婆豆腐ですし、『中華一番!』の信憑性は高いと思いました。
しかし、一つ難点を言うとするなら肉の油分がない分あっさりしすぎと言えなくもない印象を受けました。食感が軽くてさっぱり食べられるのに、麻婆豆腐としてのおいしさも失っていない料理として完成度は高いので、何とかしてこの難点は解決したいものです。
これはマサル君の案ですが、「牛脂を隠し味として加える」というのがいい線をいっていると感じましたので、いずれ試してみたいと思いました。さすがに疲れたので、当分は無理そうです。

●出典)『中華一番!』 小川悦司/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.03.17 Sun 14:45  |  

大豆をゆでて皮をむいているところで思ったのですが、後にすり鉢で潰すのでしたら荒いざるで裏ごしをするといいかもしれないです。大豆の皮って結構丈夫ですから皮から実を取り出すときにざるに押し付けても実だけが落ちて皮はざるに残ると思います。試してみてください

  • #-
  • 紅華蒼蓮
  • URL

2013.03.22 Fri 16:30  |  

やっぱり、「おから」じゃダメなんだろうなあ

  • #-
  • 緒永めじろ
  • URL

2015.07.18 Sat 08:59  |  

確かにヘッド(牛の油)をつかって味付けしたいなあ

  • #-
  • URL

2015.11.07 Sat 22:29  |  

この大豆肉、きな粉を水で固めたりして代用できるのかな?

  • #-
  • 電子の海から名無し様
  • URL

2016.09.20 Tue 18:55  |  お礼

実は私もさっき急に、あの漫画音印象的な一コマが気になりました。あれってどうなんだろう、と。

で、いきなり貴サイトに当たり、すっきり悩み解決。
素晴らしい創意工夫と忍耐ですね。

「メルシー、ひき肉風大豆」とかって商品化できないかしら。

  • #-
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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 …『テルマエ・ロマエ』
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