『旬~味彩の匠~』の“カツオの中おちカツ丼”を再現!

先日近場の駅に行くと笹が飾られており、たくさんの短冊が垂れ下がっていました。もう七夕の時期かーと懐かしく思いながら幾つか願い事を見ていると、その中の一つに「スナフキンに会いたいです」という願いがありました。字や名前から察するに、小学校中学年くらいの少女が書いた短冊。…彼女が大人になった時、スナフキン的な男性(=顔はいいが無口で無職の風来坊)に引っ掛からない事を切に願います。
どうも、同じく小さい頃スナフキンに憧れていたあんこです。

今日再現する漫画料理は、『旬~味彩の匠~』一巻で主人公・旬君が実家のお店「倉そば」を復興させる為に作った“カツオの中おちカツ丼”です!
カツオの中おちカツ丼図
このカツ丼はかなり変わっており、何とカツの中身は初カツオの中おちで出来ています。その上初カツオの新鮮さを存分に味わって欲しいとの事で、厚さが通常の二倍以上もあります。これまで私は「カツ=厚さ一センチの豚ロース肉」だという認識しか持っていなかったので(『味っ子』は例外^^;)、初めて見た時は驚きを隠せませんでした。
カツの秘密1
カツの秘密2
後に旬君のよきアドバイザーとなる青沼さん(当初はただの嫌味な金融屋;)の食べる様子がとてもおいしそうだったので、漫画料理再現を開始した時からずっと作ってみようと思っていました。
カツの旨さ
中おちのカツの作り方は、手間はかかるものの意外と簡単。初カツオの骨から中おちをこそげ取ってミンチ状になるまでたたき、細かくなったらつなぎや調味料を加えブロックに形作ってカツにして揚げるだけで出来ます。根気さえあれば何とかなりそうなのも、再現調理を決意した理由の一つです。
カツの秘密3
それにしても、青沼さんをここまで恐ろしいご面相にしたカツ丼とは、一体どんなものなのか…(((゜Д゜;)))コワイヨ-ガクガクブルブル。実際に作って確かめてみます!
怖い青沼さん

そんなこんなで、レッツ再現調理!
まず最初に作るのは、カツオの中おちカツ…といきたかったのですが、残念ながらどのスーパーにも中おちは扱っていませんでしたorz。各お店に問い合わせたところ「中おちは相当大きいお店でも時々置いていないくらいですから、ちょっと手に入れるのは難しいと思います」との事でしたので、急遽刺身用カツオの片身で作る事にしました(作品に忠実でなくてすみません)。
カツオのカツ丼1
カツオのカツ丼2
このカツオから皮、血合い、細かい骨を丁寧に取り除いていき、包丁でたたいて細かくしておきます。
カツオのカツ丼3
大分細かくなったらボウルに入れ、そこへ卵、塩こしょう、極少量のしょうがのみじん切りを入れてよく混ぜておきます。これでタネの出来上がりです。
カツオのカツ丼4カツオのカツ丼5
このタネを厚めのブロックに成型し、薄力粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつけて高温でさっと揚げます(約一分未満)。
カツオのカツ丼6カツオのカツ丼7
揚がったらすぐに取り出し、キッチンペーパーの上で余計な油をきっておきます。これでカツオのカツの出来上がりです。
カツオのカツ丼8
次は丼つゆ作り。作中では何十年も寝かせたそばつゆをベースに丼つゆを調合していたので、私も何ヶ月か熟成させたかえしとカツオ出汁を合わせてそばつゆを作り、そこへさらにカツオ出汁を加え丼つゆに配合しなおしておきました。
カツオのカツ丼9カツオのカツ丼10
カツオのカツ丼11
ここまできたら、いよいよ仕上げのカツ丼作りです。
先程の丼つゆと薄切りにした玉ねぎを鍋に入れ、玉ねぎに火が通るまで中火で熱します。
カツオのカツ丼12カツオのカツ丼13
玉ねぎが透き通ってきたらカツを乗せてつゆを煮含ませ、溶き卵を半分だけ回しかけて数分煮ます。卵のふちが固まってきたら残りの卵を流しいれてフタをし、火を消して一分放置しておきます。
カツオのカツ丼14カツオのカツ丼15
フタを開けたらすぐに丼によそったご飯の上にカツや卵を滑らせるように移し、刻み海苔を少々振りかけたら“カツオの中おちカツ丼”の完成です(正確には中おちではないですが;)!
カツオのカツ丼16
うまくブロックの形にまとまらず棒状になってしまいましたが、カツオの香りがぷんぷん香ってきて結構おいしそうです!卵も比較的うまく固まってくれました(´∀`*)。
カツオのカツ丼17
作中のように半熟っぽくなりませんでしたが、こうしてよく見てみると豚ひき肉みたいです。ここまで肉に似るとは思わなかったので、感心しました。
カツオのカツ丼18
では、冷めない内にいざ実食!いただきまーす。

さて、味の感想ですが…ウッマーーー(゜Д゜)!これはすごいです!!
最初にカツをかじった時、まず第一に感じるのは作中にも出て来た「ジャクッ!」という何とも言えない食感。本物の肉のように肉々しい歯ごたえなのに、すぐにホロリと柔らかく舌の上でほどけます。そしてさらに噛みしめた次の瞬間、口いっぱいに広がるのは圧倒的なカツオの旨さと風味。様々な旨味成分が濃縮されているようなおいしさが口の中に溢れ返り、まるで本当に肉を食べているような充実感を味わえます。しかし、豚肉と決定的に違うのはその爽やかさ。どんなにいい肉でも、量を食べていると次第に胃にもたれたりしつこく感じてしまうものですが、このカツオのカツはそういう事がほとんどありません。濃厚さとあっさりさが絶妙なバランスで両立しており、逆に食べれば食べる程癖になって止まらなくなる旨さになっています。また、カツオの赤身にカツオ出汁と結果的にカツオ三昧となっているので、どこか懐かしく優しい味がしました。
このカツにふっくらとした甘いご飯、カツオ出汁ならではのふくいくとした香りが漂う丼つゆ、そのつゆを煮含ませてしっとりと深い味になった卵とたまねぎが合わさり、丼の中で見事に調和しています。作中で指摘されている通りまさに「三位一体」で、複雑に絡み合ってさらにおいしさを高めあうという新たな味わいが出来ていました。
三位一体のカツ丼

また時間がある時に作ってみたいと思います。もちろん、今度は初カツオの中おちで(・∀・)。

●出典)『旬~味彩の匠~』 高倉みどり/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.02.13 Sun 21:15  |  戻り鰹はどうでしょう?

これまた、美味しそうですね(^^)
私は、東京在住なので比較的食材の入手には恵まれている方だと思いますが、それでも残念ながら鰹の中落ちというのはなかなか手に入るものではないです。

脂がのっていて、旨みが濃いということでは、戻り鰹を使うと近づけるかも知れませんね。

ただ、脂ののりでは近づけても、骨の周りの旨みという点では劣ると思うので、もし私も初鰹の中落ちを手に入れることができた暁にはぜひ作ってみたいと思います☆

  • #KSU7AGRY
  • rico
  • URL
  • Edit

2011.02.19 Sat 14:39  |  ricoさん、こんにちは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

東京のように食材の流通が進歩した都市でも、鰹の中おちを
手に入れることはなかなか難しいのですね…。
そりゃ、福岡の片田舎で手に入るはずがないですよね(^^;)。
作中で主人公が言うには、「骨の周りにある鰹の身はエキスが詰まってる」
とのことでしたので、やはり中おちが最適なのかもしれません。
ただ、脂ののりだと戻り鰹が近いので、是非試してみたいです。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/318-ae2c1a3a
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ