『アルプスの少女ハイジ』の“アルムおんじのチーズパン”を再現!
- Mon
- 15:50
- 再現料理
どうも、あんこです。
今回作ってみる再現料理は、アニメ『アルプスの少女ハイジ』第二話にてハイジが初めて山小屋で食べた朝食“アルムおんじのチーズパン”です!

もはや知らない人はいないんじゃないかというくらい有名な漫画料理で、例に漏れず私も憧れていました。
アニメのワンシーンでチーズをパンに乗せる前にあぶる場面があるんですが、段々とろけてくる瞬間が本当においしそうで、見るたびにうっとりします(´∀`*)。
シンプルだけど、妙に食欲がそそられるシーンですね。
ちなみにこれは、ハイジがおじいさんの家へやって来た初日に一緒に食べた朝食なのですが、動物の真似をして駆け回る(!?)子供っぽい一面がありつつも、言われる前にちゃんと食器の用意をする利発さを持ったハイジをおじいさんが「ほお!」と見直して少し心が通い合う場面がある為、余計印象に残っています。


ハイジの食べる様子がとっても幸せそうだったので、思い切って再現することにしました。

と言う訳で、再現調理開始!
まずはチーズの用意。調べてみたところ、アルムおんじが使ったチーズは「ラクレットチーズ」というセミハードチーズの一種だったそうなので、早速デパートまで行って入手してきました(参考URLはこちら)。

見た感じは硬そうですが、触ると意外と柔らかかったです。ヤギ乳ではなく、牛乳から出来るチーズみたいなので何となく安心。「これがハイジが食べたチーズか~」とワクワクしながら包みを開けてみて数秒後…。
クサーーーーーーーイ(´Д`;)!!!
…正直、「もうこの記事書くのやめようかな…お蔵入りがいいんじゃないかな…」と弱気になるくらい、強烈に臭かったです。
この匂いを何とたとえたらいいのか…果たして説明しきれるようなものなのか…いや、そもそも私の拙い語彙力なんかでは到底言い表せないのではないだろうかと絶望する程、すごい匂いでした。それでも強いて説明するのなら、「熟成期間を超えすぎて既に腐っていそう」「ヤギの毛皮のような野生の獣臭」「脳みそを直接殴られたような衝撃を受けてキツイ」「ワ○ガみたいな不快さ」という感じの匂いです。ハッキリ言って異臭の領域でした。
…ですが、100g750円というお高いチーズをあっさり無駄に出来るほど太っ腹な人間ではないので(腹肉と脂肪はいくらでもあるんですが)、「毒を食らわば皿まで…!毒皿だっ……!!」とカイジのような心境になりながら続行することに。
匂いのショックから立ち直れたらラクレットチーズを適度な切り取り、ごく弱火に熱したフライパンでちょうどよくとろけるまで火を通します。意外なことですが、とろければとろけるほど匂いが収まりました。原因は分かりませんが、一安心。

チーズを熱している間に、黒パン(いわゆるライ麦パンです。硬くて風味豊かなのが特徴)を薄く切っておきます。

チーズが完全にとろけたら黒パンの上に滑らすようにして乗せ、オーブントースターで軽く焼いたら“アルムおんじのチーズパン”の完成です!

台所にはまだ異臭の余韻があったので、リビングで食べる事に(母から「何この匂い!」と引かれました)。ただ、この頃には不思議と匂いがほとんどしなくなっていた上に見た目がおいしそうになっていたので、ほっとしました。

では、勇気を出していざ実食!いただきます!
さて、食べてみた感想はというと…あれれ?さっきの事が嘘みたいにおいしい(゜Д゜)!
火を通す前はあんなに臭かった匂いがほぼ消滅しており、あまり気にならなくなっていました。これにはかなりびっくり。溶ける前と後とでは、相当印象が変わるチーズだと思います。肝心のラクレットチーズのお味はというと、乳製品独特のまろやかさとコク、そして滑らかな舌触りが特徴的なチーズだと感じました。よく糸も引きますし、伸びがいいので加熱して食べるのに向いています。中でも特筆すべきなのは酸味で、今まで食べたどのチーズよりも極端に酸味がなく優しい味わいだと思いました。
このチーズに黒パンが独特の風味と素朴な甘味(驚きですが、白パンよりも甘さを感じました)をプラスし、なおかつチーズの癖を消す事にも成功しておりなかなかのお味になっていました。
黒パンなくしては、ここまで一体感が出なかったと思います。個性が強い食べ物同士だからこそうまくまとまった、そんな感じの仕上がりでした。
結果的に満足したものの、浮かれたり落ち込んだりでドッと疲れた再現でした(´∀`;)。
◎追記(2013.9.10)
先日、近所のスーパーにて偶然にもまたラクレットを見つけた為、即座に「リメイク再現記事をアップしよう!」と考え購入しました。
ずっとリメイクしようと思いつつ放置した期間は約四年、長かったです;。
花畑牧場産ならば、若干日本人好みに作られているのでは…と想像しているので、どんな味と香りがするのかとっても楽しみです!


という事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の下準備。やや薄めに切ったしたラクレットを弱火に熱したフライパンでゆっくりとろけさせ、その間にライ麦パンを食べやすくスライスしておきます。
実はこの時、ウキウキするあまり「さぞかしいい香りなんだろうな~(´∀`*)」とかなりの至近距離でチーズの匂いを嗅いだのですが、予想に反してかなりの臭さで吹っ飛びました(←アメリカ産ホラー映画の前半で、よく楽観的なキャラが「ハッハー!君は臆病だな、そんな化け物いる訳ないだろ☆」と不用意に外へでてあっさり殺されるシーンがありますが、まさにあれを地で行きましたlllorzlll)。
前回使ったチーズ程ではないにしても…十分刺激臭で、思わず「グハッ!!」「花畑牧場、お前もか!?」と、まるでブルータスに討たれたカエサルみたいな言葉を吐いてしまいました;。
さすがに野生のヤギの獣臭や脇臭とまではいきませんでしたが、炎天下の中履いて数日間放置したムレムレ靴下くらいの破壊力はありましたので、どちらにしろあまりチーズ慣れしていない方は気をつけた方がいいと思いますorz。
※とはいえ、火を通したら前回同様匂いはすぐ消えましたので、そこまで深刻にならなくても大丈夫です(^^;)。



チーズがトロットロに溶けてきたら素早くライ麦パンの上へかけてオーブントースターで軽く炙り、そのまますぐにお皿へ移せば“リメイク版:アルムおんじのチーズパン”の完成です!

艶のある真っ白な照りが如何にも美味しそうで、思わず喉が鳴ります。
香りもびっくりするほど艶めかしい感じに変化していますし、正直加熱するか否かでここまで匂いに差が出るチーズはそうないのでは?と思います;。

さて、味はと言いますと…やはり、火を通した途端に香りよく美味になっていて衝撃!牛乳との相性もばっちりでした!
こってり系のゴーダチーズに遜色のない濃い旨さでありながら、匂いの癖はずっとマシになっており、初心者でもとっつきやすい味わいのチーズになっています。
モッツァレラチーズに近いコシのある歯応えやミルキーなコク、とろけるチーズの何倍も糸引く強力な伸びが印象的で、相変わらず酸味が少なく塩気がやや濃いのが印象に残りました。
これだけ旨味の濃いチーズなので、並のパンだったらまるで味がなくなっているところですが、ライ麦パンのどっしり力強い噛みごたえと、素朴な甘酸っぱさはラクレットに勝るとも劣らない存在感を発揮していたので、両方ともバランスよく堪能できました。

癖の強いチーズなので万人向けはしませんが;、チーズ好きの方には是非ともおすすめしたいです!
●出典)『アルプスの少女ハイジ』 吉田義昭/ズイヨー映像
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
Comment
2011.04.08 Fri 21:19 | 杜若あやめさん、こんばんは。
当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。
ラクレットチーズは大人しそうな外見からは
想像がつかないくらい強烈な香りでしたが、
火を通すととろけるようなおいしさと香りに変身したので
とってもよかったです(^^)。
あまり熟成させた物より、熟成期間が短い物をお勧めします。
これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。
- #-
- あんこ
- URL
2018.11.11 Sun 11:42 | 憧れ
こんにちは。
息子が北海道からチーズを送ってくれたのでレシピを探していて辿り着きました。美味しそう!ハイジの焼きチーズパンは私たちの世代では、マンガの中で食べたいものの上位に食い込むと思います!
他のメニューも食べてみたい!ありがとうございました。( ^ω^ )
- #-
- たかなか
- URL
2019.11.08 Fri 04:11 | これは…!あの伝説の!
あんこさん、こんばんは。いつも楽しく拝見しています。朝晩寒さが増してきましたが、健やかにお過ごしでしょうか。ウチの猫達が掘りごたつで寝ることが多くなり、冬も近いな、と思います。
さて、テレ東で木曜深夜に放送している「新米姉妹のふたりごはん」というドラマにこの再現料理記事で扱っているラクレットチーズが出て来ました。しかも切り株みたいなサイズで。
ドラマを見ていて「あれ?これってハイジのチーズ?あんこさんも使った」と思い、この記事を見返してやっぱり!となりました。ドラマ中では匂いの事には全く触れてませんでしたが、固まりだと臭くないのか?それともあえて触れないだけ?と色々疑問が浮かびましたが…。
ドラマではラクレットチーズは主役姉妹の父親が買って送ってくれたそうですが、作中で使っていた2.5キロくらいのハーフサイズは花畑牧場のもので約1万円!スイスさんだと1万3千円‼︎ 1食で食べ切るものでないにせよ何とも贅沢な買い物です(´∀`; )
トロッと溶かしたチーズをトーストだけでなくベーコンやじゃがいも、ブロッコリーやソーセージなどにかけていて…。チーズの溶ける音とそのビジュアルはかなり凶悪な飯テロです。出来立て姉妹が段々仲良くなっていく内容も甘酸っぱく、かなり楽しいドラマでおすすめです。
とりとめのない話を失礼しました。年末に向けて忙しくなりますが、旦那さんや猫ちゃん達と元気にお過ごしください。では、また〜。
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- kawajun
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