『将太の寿司』の“アサリの海苔巻き”を再現!

栃木のある小学校で、今度和牛ステーキ丼が給食として出る事が決まったそうです。何かが狂っているような気がしてなりません。ふと、自分が子どもだった時に出た給食(下にたまった水分で衣がベシャベシャになった白身フライや、固くてボソボソしているレバーの佃煮など)を思い出し、ふつふつと怒りが湧いてきました。
こんにちは、食べ物の恨みは怖いあんこです。

本日再現する漫画料理は、『将太の寿司』にて将太君がライバル・佐治安人との新人寿司職人コンクールの出場権をかけた最終戦で作った“アサリの海苔巻き”です!
アサリの海苔巻き図
実を言うとこれは佐治さんの故郷に伝わる思い出の味で、千葉は房総半島に昔から伝わる海苔巻きだそうです。単行本カバーの作者コメントによると、実際に房総半島まで行って漁師さんに取材したとの事でした。
作り方は、さっと茹でて内臓を取り除いたアサリを醤油と砂糖で調味した甘辛い漬け汁に漬け込み、包丁で細かくミンチ状にしたら酢飯と海苔で巻いて出来上がりという、シンプルながらも細かい手間がかかる物です。
アサリの海苔巻き作り方1
アサリの海苔巻き作り方2
地味ながらもおいしそうな海苔巻きで、単行本も手元にあったので早速試してみる事にしました。

そういう訳で、レッツ再現調理!
本当はネットや書籍などで正式なレシピを見ながら製作したかったのですが、何故かどこにもアサリの海苔巻きの紹介がなかったので(あさりの佃煮や祭り寿司はよく見たんですが…。私の探し方がいたらなくてすみません)、仕方なくコミックスを参考に試行錯誤しながら作る事にしました。
まず、アサリを二時間塩水に漬けて砂抜きをし、殻をこすり合わせて洗ったら小鍋に入れてやや強火で煮立てます。
アサリの海苔巻き1
全てのアサリの殻が開ききったらすぐに火を消し、身と汁に分けます。
アサリの海苔巻き2
アサリの海苔巻き3
汁の方は砂糖、醤油、酒、水少量を加えてよく混ぜ、再び小鍋に入れて火にかけます。これが半分の分量にまで煮詰まったら、漬け汁の出来上がりです。
アサリの海苔巻き6
一方、身の方は殻から取り出し、内臓を一つ一つ包丁で丁寧に除きます。結構時間がかかりましたが、予想していたよりは早く終わりました(約四十分)。
アサリの海苔巻き4アサリの海苔巻き5
このアサリの身を先程の漬け汁に漬けこみ、約三時間かけて味を染みこませます。その間、炊き立てのご飯で酢飯を作り、清潔な濡れ布巾をかぶせて程よく冷ましておきます。
アサリの海苔巻き7アサリの海苔巻き10
時間がたったらアサリを漬け汁から引き上げて軽く汁をふき取り、包丁で細かくみじん切りにします。
アサリの海苔巻き8アサリの海苔巻き9
次は、巻き作業。
まきすに海苔を置いて酢飯をしき(上は二センチ、下は一センチ程あけます)、真ん中よりちょっと下にアサリを気持ち多めに乗せ、中心から隅までぎゅっと抑えながらくるりと巻きます。力を入れすぎるとぱっくりお腹が割れてしまうので、力加減が命です。この時、いつもドキドキしてます。
アサリの海苔巻き11
アサリの海苔巻き12
アサリの海苔巻き13
ちゃんと巻けているのを確認したらもう一本巻き、それらを四つ切りにして青シソを飾っておいたお皿に盛りつければ“アサリの海苔巻き”の完成です!
アサリの海苔巻き14
少しグシャッとしてしまいましたが、何とか格好だけはつきました。見た目はどこか引き割り納豆の海苔巻きに似ている為、びっくりです。
アサリの海苔巻き15
では、いざ実食!いただきまーす。
アサリの海苔巻き16

さて、味の感想ですが…一口食べるとさっとほどけてウマー!初めて食べるはずなのに、不思議と和むおいしさです。
口に含んだ時、最初に広がるのは海苔と酢飯の味だけなので「おや?」と思うのですが、後からじわじわとアサリの旨味成分が追いかけてきます。貝類独特の控え目ながらも深い滋味が酢飯にぴったり合っており、単純ながらも奥行きのある味でした。
作中の記述通り漬け込みの技法で味付けしたり内臓を一つ一つ取ったりしたせいか、柔らかな歯ごたえでありながらも漬け汁がちゃんと中まで染みこんでおり、砂がジャリッとする事もなく純粋なアサリの旨さを楽しむ事が出来ました。噛めば噛む程海苔とアサリの磯の風味が舌の上で広がる、素朴な味わいの海苔巻きです。

ただ、ちょっと不満をあげるとするなら、「ミンチ状には別にしなくていいのでは?」という点です。逆にアサリの食感を損ねている気がしましたし、特に食べやすいという訳でもありませんでした。今度作るとするなら、そのままの形で巻こうと思います。

●出典)『将太の寿司』 寺沢大介/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.01.22 Tue 14:21  |  

うまそうですが、ホントに写真見る限りでは
納豆巻きそっくりですね…
関係ないですが佐治さんが後に全国大会決勝海苔巻き勝負で
佐治さんが唯一ノリを手作りし、他の3人に圧勝したのも
この時の将太との勝負による敗退で父親のノリに懸ける執念を受け継いだからでしょう

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・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
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・再現料理を予定中の漫画:
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