『旬~味彩の匠~』の“甘汁のカツ丼”を再現!

今朝、飲酒運転で人をはねて捕まった人のニュースを見ました。飲酒運転や、それが原因で引き起こされる悲惨な事故をこうも毎日見せつけられると、正直やりきれなくて虚しくなります。
なので、最近は落ち込みかけたら『美味しんぼ』の最強キャラ・海原雄山タンの神セリフ「馬鹿どもに車を与えるなっ!」を頭に浮かべて「そうだ!」と頷き、気を紛らわす事にしてます。
こんにちは、今時自動車免許を持っていないという時代遅れなあんこです。

今日作ってみる漫画再現料理は、『旬~味彩の匠~』にて主人公・旬君がヒロインの彩ちゃんに自分の本当の気持ちを伝える為に出した“甘汁のカツ丼”です!
甘汁のカツ丼図
旬君が四ヶ月以上(!?)前から仕込んでいたかえしで作ったカツ丼で、彩ちゃんならどんな味が好きだろうかと必死に考える事によって生み出された感動的な料理です。
かえしとは、醤油に砂糖、みりんなどを合わせ寝かせて出来る調味料で、出汁と合わせる事によって初めてそばつゆになります。そば屋には絶対に欠かせない調味料で、各店にはずっと継ぎ足されながら続いてきた秘伝のかえしがある程です。
家が代々そば屋の旬君にも長年受け継がれてきたかえしがあるんですが、旬君はあえてそれを使わず一から生がえし(加熱せずに醤油と砂糖とみりんが自然となじむまで待つ方法。一番手間と時間がかかります)で自分なりにアレンジしたかえしを作ります。これまで自分なりに工夫して料理しつつも、どこかでおじいちゃんやお父さんの味に頼っていた主人公が完全に自立した瞬間で、この場面をみると何だか胸が熱くなります。
そして、かえしだけでなく、合わせる出汁も旬君は改良を加えます。
辛汁と甘汁の違い
今までは江戸っ子好みの濃いカツオ出汁が主役の「辛汁」でそばつゆを作っていましたが、旬君は彩さんに喜んでもらいたい一心で、昆布とゴマ鯖節から取るまろやかな旨味が特徴の「甘汁」でかえしを割ってそばつゆを完成させ、さらにそれを丼つゆに調合しなおしてカツ丼を作り上げました。
旬君の考えは大当たりで、彩さんは味は勿論、旬君の心が嬉しくて「おいしい!」と大喜びして旬君の想いを受け入れ、ハッピーエンドを迎えて『旬~味彩の匠~』は終わります(数年後のエピローグがまたほほえましくて好きです^^)。
一番好きなエピソードですし、とってもおいしそうだったので、早速再現してみようと想います!

と言う訳で、レッツ再現調理!
まずは、甘汁の出汁作り。水が入った小鍋に昆布を入れ、十五分程放置しておきます。
甘汁のカツ丼1
昆布がふにゃっとしたら今度は鯖節を入れて火にかけ(鰯節と鯵節が入っている物を使用しました)、約五分たったら布巾で漉します。これで、甘汁の出汁の出来上がりです。
甘汁のカツ丼2
甘汁のカツ丼3甘汁のカツ丼4
この出汁とかえしを合わせてそばつゆを作り、丼つゆの割合に調合しなおしたら丼つゆの準備OKです。ちなみに、このかえしは今年の三月に作り半年以上継ぎ足しながら熟成したものです。残念ながら生がえしではなく、熱を通す方式で作った物ですが、市販のかえしよりはおいしいかと思います(再現度低くてすみません)。
甘汁のカツ丼5甘汁のカツ丼6
次は、主役のトンカツ作り。
筋切りをして塩こしょうをふった豚ロース肉に、卵→小麦粉→パン粉の順に衣をつけ、170~180度の油で中に火が通るまで揚げます。
甘汁のカツ丼7甘汁のカツ丼8
カラッとキツネ色に揚がったら取り出し、キッチンペーパーできっちり油をきったら食べやすい大きさに切っておきます。
甘汁のカツ丼9甘汁のカツ丼10
ここまできたらいよいよ最後の総仕上げ、カツ丼作りです!
玉ねぎを薄いくし切りにし、丼つゆを入れたフライパンの中に投入して中火にかけます。
甘汁のカツ丼11甘汁のカツ丼12
玉ねぎにうっすら透明になったらトンカツを加え、両面につゆを煮含ませます。トンカツにつゆがしみこんだら強火にして溶き卵を手早く回し入れ、フタをして三十秒くらい待ちます。
甘汁のカツ丼13甘汁のカツ丼14
三十秒が経過したらすぐに火からおろし、丼ご飯の上に形を整えながらすべらせれば“甘汁のカツ丼”の完成です!
甘汁のカツ丼15
少々卵が生っぽくなってしまいましたが、トンカツと丼つゆはいい仕上がりになったと思います。
甘汁のカツ丼16
では、いざ実食!いっただきまーすっ!
甘汁のカツ丼17

味はというと…やっぱりカツ丼は旨ーーーーし!
深みのあるつゆ、そのつゆを吸ってしっとりしたカツのコクと旨味、シャクシャクした玉ねぎの甘さ、フワトロした煮卵などのおいしさがご飯の隅々にまで吸収されており、口の中で合わさると得もいわれぬ程の幸福な一体感を味わえます。カツ丼の旨さは、まさにこの調和にあるのだと思います。
さて、ここまでなら普通に作るカツ丼と感想は同じなのですが、今回は出汁が肝心なキーポイントなのでその点にも言及します。
まず、食べてみて最初に思ったのは「いつもの(=カツオ出汁)と比較すると柔かな風味だな」でした。ものすごく相違点がある訳ではないのですが、食べ進めると徐々に気付く感じです。
カツオ出汁だと、口に含むとハッとするようなキレの良さがあり、あっさりとしつつもキリリとした上品な後味が特徴的なんですが、この鯖節と昆布の出汁はまた違った良さがあります。まったりとしたコクとほのかな甘さがあり、控え目で優しい風味が印象深い味です。
個人的な好みを言うと、シャキッと気合を入れたい時には辛汁のカツ丼、休日にのんびりしたい時には甘汁のカツ丼がいいな~という感じでした。

好きな男の子が四ヶ月も前から、自分を想っておいしい物を食べさせる為に色々と準備してくれてたと知れば、そりゃ彩ちゃんじゃなくても感動して胸がいっぱいになるだろうな~としみじみした再現でした。

●出典)『旬~味彩の匠~』 高倉みどり/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
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 …『花のズボラ飯』
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・再現料理を予定中の漫画:
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