『中華一番!』の“マオの国士無双麺”を再現!

十一月二十四日から十二月十四日まで、ファミリーマートと「チューボーですよ!」がコラボして色んなメニューを出していると知り、少し驚きました(あまりそういう事をしない番組というイメージがあったので…)。ちなみに、相方・マサル君は既に照り焼きチキンのおにぎりを食べたみたいですが、おいしかったとの事です。
こんにちは、「チューボーですよ!」の未来の巨匠コーナーが好きなあんこです。

本日再現する漫画料理は、『中華一番!』にて主人公・マオが最難関である広州の特級厨師試験の予備試験で作って出した“マオの国士無双麺”です!
マオの国士無双麺
特級厨師とは、『中華一番!』の世界において最高位の料理人資格の事で、合格者には料理界においての栄誉を一心に受ける事ができるのだそうです。試験はいつでもある訳ではなく、四年に一度のみ!予備試験で人数を絞られた後に本試験を受けて見事合格すれば、晴れて特級厨師になれるのだとか。
試験のルールは結構曲者で、予備試験、本試験共に「食材」と「テーマ」が決められているのでそれに従って作り、試験官に味とテーマの両立を認めさせる事によって初めて合格となります。おいしければいいという簡単な話ではない為、なかなかややこしい試験です。
マオの予備試験の場合、食材は「麺」でテーマは「国士無双(その国の中で最も優れている人物の事。語源は、前漢の祖・劉邦に仕えた韓信の才能を「国に二人といない、得難い人材」と讃えた言葉)」だったのですが、案の定あまりの難しさに料理の試作は難航します。しかし、師・チョウユさんの「俺はもっと単純に解釈するがな」というアドバイスで、マオは「料理にとって最強というのは、最もおいしいという事。すなわち、麺にとって最強なのは、スープや具がなくてもそのまま単独で食べてもらっても最高においしい麺」という結論に至り、油そばで勝負する事を思いつきます。
マオの国士無双論
実を言うと、作り方はそんなに詳しく書かれていないのですが、ちょこちょこ載っている製作シーンを見ると一種の四川風油そばを作っていたのだと推測できます。
例えば、麺は『中華一番!』の時代設定である十九世紀清朝末期ではまだまだ珍しかったかん水入りの麺。卵と水と小麦粉のみで打ったのでは到底出ない、なめらかでコシのある食感が特徴的で、今となってはラーメン界に欠かせない存在になっています。
国士無双麺
一方味付けは、スープではなくラードをたっぷり加えたタレ。それも普通のラードではなく、ネギ、にんにく、しょうがなどの薬味で徹底的に香味をつけ、仕上げに唐辛子で辛味をつけた特製ラードを使用しています。おそらく、四川出身であるマオは得意分野である刺激的な味で試験官を虜にしようとしたのだと思います。
スープはいらない
タレの秘密1
ちょっと手間がかかりそうですが、面白そうなので早速作ってみようと思います。

そういう訳で、レッツ再現調理!
まずは、特製ラード作り。ネギはぶつ切り、しょうがとにんにくは厚めの薄切りにして用意しておきます。
マオの国土無双麺1マオの国土無双麺2
フライパンにラードを入れて弱火で溶かし、液体状にします。
マオの国土無双麺3マオの国土無双麺4
マオの国土無双麺5
完全に液体になったラードに、ネギ、しょうが、にんにくを加え、そのまま弱火で熱し続けます。香味野菜が大分色づき、ラードにいい香りについてきたら特製ラードの出来上がりです。これは、漉してから器に入れて一旦冷ましておきます。
マオの国土無双麺6マオの国土無双麺7
マオの国土無双麺8
今度は、麺のタレ作り。前に手作りして以来注ぎ足しながら熟成させていた焼き鳥のタレ(『旬~味彩の匠~』の“焼地鶏丼”“おろし蒸し豚の蒲焼き”の再現の時)、オイスターソース、醤油、ラー油、塩を小さめの器に投入して混ぜておきます。
※レシピが全然ないので困りましたが、作中の設定とネット上にある油そばレシピをいくつか足して混ぜつつ再現する事にしました。調べたところ、チャーシュータレは油そばのタレにきわめて有効で、なおかつ焼き鳥のタレはチャーシュータレの代用に出来るらしいので急遽使ってみました。
マオの国土無双麺9マオの国土無双麺10
次に、フライパンにたっぷりの特製ラードと豆板醤を入れて熱し、唐辛子の香りが立ってきたら先程作っといたタレの原型を加えてよーく混ぜます。
マオの国土無双麺11マオの国土無双麺12
特製ラードとタレがそこそこなじんだらボウルに入れ、そこにネギのみじん切りをやや多めに投入してさっと混ぜたら、麺のタレの出来上がりです。
マオの国土無双麺13マオの国土無双麺14
ここまできたら、あと一息です!
かん水入り生中華麺をグラグラに沸騰したお湯で茹で、袋に書いてある時間より少し早めにザルにあけます。その際、余分なお湯はよくきっておきます。
マオの国土無双麺15マオの国土無双麺16
マオの国土無双麺17マオの国土無双麺18
この茹で上がったばかりの麺を、タレが入っているボウルの中に移してまんべんなく混ぜ、お皿に盛りつけたら“マオの国士無双麺”の完成です!
マオの国土無双麺19
嬉しい事に、ラーメン屋さんみたいないい香りがふわ~と辺りに漂っていました。やっぱり、とんこつラーメンのあの独特の香りはラードが源だったんだと再認識しました。
マオの国土無双麺20
それでは、麺が冷めない内にいざ実食!いただきまーす!
マオの国土無双麺21

さて、味の感想ですが…これは旨し!
今となってはもはや当たり前のように食べてられているかん水麺ですが、こうやってシンプルに麺だけで食べてみると、改めてそのコシの強さを実感させられます。歯でプツプツと噛み切る時の感覚が何とも言えないくらい小気味よく、食感も味を左右する重要な要素である事をしみじみ思い知らされました。このツルツルシコシコした麺と、ぬるぬるとしたタレの組み合わせが何とも絶妙で、いくらでも入りそうです。
あと、タレはラードをふんだんに使っただけあって程よいコクがあり、そこにネギやにんにく、しょうがの爽やかな香りと風味がついていたのが印象的でした。意外にも見た目よりはずっとあっさりした味なので、するするっといけます。焼き鳥のタレの甘味、醤油の香ばしさ、オイスターソースの深い風味、豆板醤とラー油のほのかな辛さがタレ全体にきいていて、麺にちょうどいいだけ絡むのがよかったです。何だかハマりそうなおいしさでした。

油そばと聞くと「胸焼けしそう」と躊躇する方もいらっしゃるかもしれませんが、意外とマイルドな味なので、よろしければ是非一度お試しください(^^)。麺だけでもこれだけおいしいという事に、改めて驚く一品だと思います。

●出典)『中華一番!』 小川悦司/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
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・再現料理を予定中の漫画:
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