『美味しんぼ』の“究極のメニュー側のおむすび三種”を再現!
- Wed
- 11:37
- 再現料理
自分の名字を名乗る一族に感情移入しまくりでプレイしていたので、ラストを迎えた時は感無量の心持ちでした。
このゲームをプレイすると、自分の先祖とかルーツを詳しく知りたくなって仕方がなくなります。
こんにちは、父方母方ともに家系図という物がないので空想するしかないあんこです。
本日再現する漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡さんと栗田さんが海原雄山とのおむすび対決の際に考案した“究極のメニュー側のおむすび三種”です!

山岡さん達は作中で<発酵食品><海産物><贅沢>などをテーマにした色んなおむすびを計八個出しますが、中でも「食べてみたい!」と強く思ったのが、これら三種類のおむすびです。
<発酵食品>からは“納豆おむすび”で、醤油と和辛子で味付けして叩いた納豆を芯にして白ご飯でにぎるという型破りなおむすび。
栗田さん曰く、「おむすびと、日本の風土と食文化の関係を考えるに当たって発酵食品の存在は大きなものです」「日常的に発酵食品を摂取するのが日本の食文化の特徴のひとつです」だそうで、醤油や味噌同様、納豆も日本の食卓には欠かせない発酵食品だと考えて出したみたいでした。
海苔は普通に巻くのではなく、ちぎったものを全面につけるという少し変則的なつけ方をします。

<海産物>からは“鮭のおむすび”で、塩鮭とネギをご飯に混ぜた物をにぎって海苔は普通に巻くだけという正統派なおむすびです。
単純なレシピなのであちこちで売っていそうですが、何故か未だに見かけないので、当たり前の組み合わせ過ぎて盲点になっているのかな?と考えさせられるおにぎりです。
これは万人に受けそうですね。

ちなみに残りの一種類は“鮭マヨネーズおむすび”なのですが、実を言うとこれは対決の場に出された正式なおむすびではありません。
まだ究極と至高の対決内容が決まっていない時に荒川さんが東西新聞社のみんなに紹介したおむすびで、鮭とマヨネーズと醤油を混ぜた物を真ん中に入れてにぎり、海苔も巻かずに食べるというごくシンプルなおむすびです(←実は恥ずかしながら、当管理人は今まで“鮭マヨネーズおむすび”という物を食べたことがありません;。その為、どんな味なんだろうと興味が沸いてきて三種の中に入れちゃいました。<贅沢>おむすびの中から選ばなくてすみません!)。
田端さんが言うには、「洋風に思えるけれど、マヨネーズと鮭と醤油はよく合うのよ」との事で、特に栗田さんが興味を抱いていたようでした。

最近おむすびといえば梅→ツナマヨ→明太子をエンドレスで繰り返し、いささかマンネリになっていたので再現する事にしました;。
この状況を打破する為、早速再現してみようと思います!
という訳で、レッツ再現調理!
最初は、“鮭のおむすび”と“鮭マヨネーズおむすび”作り。
まず、ネギをみじん切りにします(「納豆おむすび」でも使うので、大量に用意しておきます)。

熱したフライパンに塩鮭を乗せてじっくり焼き、中まで火が通ったらボウルにとって皮と骨を丁寧に取り除き、フレーク状に身をほぐします。
この時、三分の二以上の量と三分の一よりやや少ない量とに塩鮭フレークを分け、それぞれ別器に移しておきます。


多い方の塩鮭フレークは、みじん切りのネギと一緒にご飯に入れてさっくりと混ぜ込み、三角形のおむすびの形ににぎります。
このおむすびにあぶった海苔を巻いたら、“鮭のおむすび”の出来上がりです。



少ない方の塩鮭フレークは、マヨネーズと少量の醤油を加えてよくかき混ぜ、それを多めに中心に入れておむすびをにぎります。
これで、“鮭マヨネーズおむすび”の方も出来上がりです。



次は、“納豆おむすび”作り。
納豆を包丁でおおまかに刻み、そこへネギのみじん切り、醤油、和辛子を投入し、全体に調味料がなじんでくるまで細かく叩きます。




この納豆を芯にしておむすびをにぎり、回りにちぎった焼き海苔をコロコロ転がしながらまぶしたら“納豆おむすび”の出来上がりです。



仕上げに、これら三種のおむすびを同じお皿へ盛り付ければ“究極のメニュー側のおむすび三種”の完成です!

作る人間に似てずんぐりむっくりとした、ちょっと不恰好な形のおむすびになってしまいましたが、そこそこの出来にはなったと思います(^^;)。
ちなみに、いつもは形崩れをしない事を第一に考えてにぎっているのですが、今回は口の中ではらりとほどけるおむすびを目指して作ってみました。

それでは、いざ実食!
初めに食べるのは“鮭のおむすび”。
いただきます!

さて、肝心のお味は…まさに至福の味(´Д`*)。おむすび万歳!

塩鮭の濃いコクと独特の塩気がふっくらしたご飯にまんべんなく混ざっており、噛めば噛む程豊かな潮の風味が口の中に広がります。
刻みネギのちょっぴり辛みがきいた鮮やかな風味が鮭の油分でまろやかになった全体を引き締め、シャキシャキとした小気味良い食感がいいアクセントとなっていたのがよかったです。
団社長が作中で指摘している通り、ネギが鮭の生臭さをほとんど消している為、魚臭くなる事もありません。
焼いた鮭をほぐして作った手作りフレークなので香ばしさもプラスされ、一味違ってました。
二番目は、“納豆おむすび”。
いただきま~す。

味の感想はというと…これまたびっくり!ご飯に乗せただけのものとはまた違ったおいしさです。

和辛子のピリッと鮮烈な辛さとネギの爽やかな香味が、納豆の味をさらに高めさせています。
醤油だけの味付けのせいか予想以上にさっぱりした後口で、ねっとりと舌にまとわりつくようになった粘りやしっかりした大豆の旨味は、ほんのり塩味がついたおむすびにぴったりでした。
包丁で叩く事によってご飯粒と同じ大きさになった納豆は少し噛むだけでおむすびと一体化し、食べやすくて良かったです。
あと、びっくりしたのがちぎった海苔の効果で、ただ巻いただけの物よりも倍くらい濃い磯の香りがしました。
ですので、海苔好きの方にはおすすめです。
最後は、“鮭マヨネーズおむすび”。
いっただっきまーす!

味の感想は…こりゃウマー(゜Д゜)!

例えるならツナマヨによく似た味なんですが、決定的に違うのはそのすっきりした後味。
マヨネーズをたくさん使ってこってりしているにも関わらず全くしつこくなく、基本的にあっさりした味わいでした。
恐らくこの違いは、ツナは赤身が原料なのに対し、鮭は実は白身魚であることに由来しているのだと思います。
塩鮭特有の、噛むと身からジワジワにじみ出て来る旨じょっぱい塩分と旨味エキスを、マヨネーズと醤油がマイルドにさせているのがとすごく合っていて、和洋折衷ここに極まれりといいたくなるようなおいしさでした。
これは田端さんの言う通り、海苔なしで食べた方がシンプルに鮭マヨ味を楽しめていいと思います。
結論からすると、「日本食万歳!おむすび万歳!」な出来栄えです。
一見地味なのですごさは伝わりにくいですが、食べたら定番化する事間違いなしです。
具のレパートリーも増えましたし(納豆は家限定ですが…)、一石二鳥の再現でした(^^)。
付け加えると、海原雄山が出してきた至高のメニュー側のおむすびもかなりおいしそうな物ばかりで、特に「現在のおむすび三種」は読んでいるだけでお腹がすいてきました。
せっかくなので、これもそう遠くない日に再現してみたいなと思います。
●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
Comment
2010.01.07 Thu 01:18 | 非公開コメントの方、初めまして。
こんばんは、当ブログの管理人・あんこです。
お褒めの言葉を頂いた上、興味深い情報まで下さりありがとうございます。
早速チェックしてみようと思います(^^)。
再現料理記事を読んで少しでも楽しんで頂けると、私もすごく嬉しいです。
これからも頑張りますので、お時間が空いた時にでも見に来て下さると幸いです。
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- あんこ
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