『小泉武夫の料理道楽食い道楽』の“我流豚丼”を再現!

ツタンカーメンの死因は長らく謎でしたが、最近ようやく「マラリアで死亡したらしい」という事で落ち着いたそうです。正直、ツタンカーメン暗殺説は話がうまく出来すぎている気がしたので、心のどこかですんなり納得している自分がいます。
こんにちは、死後も平安がないツタンカーメンを少し気の毒に思うあんこです。

本日作ってみる再現料理は、『小泉武夫の料理道楽食い道楽』にて小泉先生が得意料理の一つとして紹介した“我流豚丼”です!
『小泉武夫の料理道楽食い道楽』 
小泉武夫先生とは、元東京農業大学教授で食エッセイを書いていらっしゃる作家さんで、食事や食べ物の描写がとにかくおいしそうな事で有名な方です。
何しろ、内容はもちろんエッセイの題名からしてそそる物ばかりで、数例を挙げると「夏の豚汁」「旬のアジ丼」「塩辛めしの快感」「食欲とまらぬ餃子丼」「ビールにご飯にメンチカツは万能」などと、もう読んでいるだけでお腹がすいてきます(一時期、『もやしもん』に出てくるある登場キャラのモデルという噂がまことしやかに囁かれていたらしいですが、どうやら似ているだけで全然違うとの事)。豪快な料理やB級グルメがお好きな方には、おすすめの作家さんです(^^)。
ちなみに、小泉先生は以前大学で醸造学と発酵学を教えていた関係か発酵した食べ物への愛がすごく、発酵食品に関する著作も数多く出されています。すでに何冊か読了しているのですが、納豆・醤油・味噌大好き人間の私にとって狂喜乱舞する料理が数多く紹介されていましたので、その内こちらの再現にも取り掛かってみようと思います(相方・マアサル君は納豆が苦手なので嫌がることが容易に予想できますが…)。
さて、今回私が作ってみる“我流豚丼”は、小泉先生いわく「ほっぺた落とし」「食べた人皆が美味い!と言ってくれる」という百発百中の丼料理。具は豚ばら肉・玉ねぎ・糸こんにゃくという定番物、丼つゆ自体もごく普通の味付けなものの、隠し味に老酒と豆板醤を入れてコトコト辛抱強く煮るのがポイントなのだそうです。その味わいたるや、作中の表現を引用すると「飯の甘味と肉身の旨味が溶けて混ざってきて」「複雑すぎる程の美味集団」と、とにかくすごいのだとか。
この描写がすーーーっごくおいしそうで我慢できなくなったので、早速再現してみます!

という訳で、レッツ再現調理!
まずは、丼つゆ兼煮汁作り。だし汁(詳しい記述がなかったので、かつおの二番だしにしました)、醤油、砂糖、みりんを適量、老酒と豆板醤を少量ずつ、そしてしょうがのブツ切りを小鍋に入れ、火にかけます。
※うっかり老酒の写真を撮り忘れてしまったので、慌てて使い切った瓶を掲載しましたorz。すみません。ちなみに、豚丼に使った残りの老酒は、その日の晩御飯であった豚角煮を仕込む際に全部使い切りました。
我流豚丼1我流豚丼2
我流豚丼3我流豚丼4
その間、玉ねぎはくし切り、豚肉は食べやすい幅の大きさに切り、糸こんにゃくは下茹でしてザク切りにしておきます。
我流豚丼5我流豚丼6
我流豚丼7
沸騰してきたら豚ばら肉の薄切りを泳がすようにして加え、弱火でコトコト煮ます。
豚ばら肉の脂肪の部分がべっ甲色に変化したら、半量の煮汁と共に豚ばら肉を別器へ取り出し、残った煮汁で先程用意した玉ねぎと糸こんにゃくを投入して煮あげます。
我流豚丼8
我流豚丼9我流豚丼10
玉ねぎに煮汁の色が移り次第、すぐに豚肉を煮汁ごと加えて温めなおし、熱々の状態になったら七分目までご飯を盛っておいた丼の上へどっさり乗せます。この時、丼つゆも少々かけます。
我流豚丼11
仕上げに、紅しょうがの千切りと七味唐辛子で飾り付ければ“我流豚丼”の完成です!
我流豚丼12
七味唐辛子や煮汁の香ばしい匂いが、食欲をかきたてます。普段、豚丼はチェーン店の物しか食べていないので、手作りはどんな感じなのか楽しみです。
我流豚丼13
それでは、いざ実食!いただきまーす!
我流豚丼14

さて、味の感想ですが…牛丼に匹敵する程美味!
じっくり煮込まれてプルプルジュワ~ッとした食感ととろけるようなコクを併せ持つ豚ばら肉、溶けそうなくらい柔らかで甘い玉ねぎ、しっかりと煮汁を吸い込んでクニクニしている糸こんにゃくとが口の中で一緒に合わさり、複雑な味わいです…。豚の旨味をまんべんなく溶け込ませてかすかにピリリとするあまじょっぱい丼つゆも、即席で作った割に深い風味な上具やご飯と相性ぴったりで、かなり完成度が高い出来栄えだと思いました。さっぱりした酸味の紅しょうがと鮮やかな香りの七味唐辛子とが、下手をすればややしつこくなりすぎてしまいがちな濃い味付けの豚丼をきちんと押さえているので、途中でダレることなく完食出来ます。
豚丼というと、よく言えばボリューム満点、悪く言えばくどそうというイメージがありますが、この豚丼は弱火で慎重に煮て余分な脂を落としたせいか比較的軽い味になっており、くどいという感じはあまりしません。豚の脂の旨さは丼つゆの量で調節可能ですし、かなり気に入ってしまいました。小泉先生のおっしゃる通り、これは確かに男女や年代を越えて色んな方にウケそうな丼です。

吉野家、すき家、松屋などの牛丼チェーンの味と比べると若干物足りなく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、食後の爽やかさはこちらの方がはるかに上だと私は思いました。

●出典)『小泉武夫の料理道楽食い道楽』 小泉武夫/日本経済新聞社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
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